5.室蘭グリーンエネルギータウン構想実現に向けた当面の目標 再生可能・未利用エネルギーや水素エネルギーの普及拡大と、地域特性に応じたエネルギーの最適 利用によるエネルギー消費量の削減に取組み、エネルギーの地産地消を目指したグリーンエネルギー タウンの実現に向けて、当面の目標年度を 2020 年度として取組みを進めます。 なお、導入目標は、国のエネルギー政策等の動向や事業の進捗等に応じて、適宜、見直しを行いま す。 (1)再生可能・未利用エネルギーの地域内利用の促進 ・室蘭市は、風況の良さから全国の中でもシステム効率が高い地域であることから、風力発電の普 及拡大を進め、まずは、祝津風力発電所における増設を検討します。また、道内では降雪量が少 ない地域であることから、太陽光発電事業を促進します。なお、再生可能エネルギーはエネルギ ーの地産地消を実現するため、地域内利用を促進するとともに、余剰電力を水素製造に利用しま す。 ・公共施設等への太陽光発電などのグリーンエネルギーの導入を検討します。 ・住宅向けの太陽光発電の導入拡大に向けて、全国平均の 5%を目標に、普及啓発活動を進めます。 ・工場排温水や温泉排熱など、利用が難しいと言われている低温の未利用エネルギーを熱源とした 高効率ヒートポンプシステム※12 の導入を進めます。まずは、モデル施設での実証事業の実施を検 討します。 ・下水処理場のバイオガス※13 を用いた発電事業を実施します。 (2)水素利用社会構築に向けた取組みの開始 ・COG 由来の副生水素※14 を地域で利用するための新たなインフラ整備を進め、FCV※15 等への水 素供給を開始します。まずは、水素ステーションの整備と FCV15 台の導入を目指します。 ・公共施設などを対象に定置式燃料電池の設置を検討します。 ・再生可能エネルギー由来の水素製造技術の開発を進めます。 ・水素エネルギー利用に関連する各種実証事業の実施を検討します。 (3)省エネルギー対策の推進 ・市民及び企業の高効率機器への買い替えによる効果等の情報発信等を定期的に実施し、買い替え の誘導を進めます。 ・省エネ行動による効果等の情報発信等を行います。 ・公共施設等へのトップランナー機器※16 をはじめとする省エネルギー機器等の導入の検討と、普 及啓発活動を実施します。 以上の取組みにより、当面の目標として、グリーンエネルギー導入量を現状の 2 倍に増加します。 8 FCV等(15台)への水素を 供給し、約1TJに増加 200TJ 下水処理場バイオガス 発電事業を実施し、約 4TJ増加 (副生水素) 水素 バイオガス発電 太陽光(公共) 公共施設への太陽光発 電の設置を進め、約2TJ に増加 100TJ 太陽光(公共施設等) 約1TJ 住宅屋根(普及率5%) への太陽光発電の設置 を誘導し、約55TJに増加 太陽光(公共) 太陽光(家庭) 約10TJ 太陽光(家庭) 太陽光 (メガソーラー) 太陽光 (家庭) 太陽光 太陽光(メガソーラー) 約13TJ (メガソーラー) 太陽光発電事業を誘致し、 約25TJに増加 風力発電 ※2014年3月稼動開始 風力発電 約75TJ ・茶津風力発電:約55TJ ・祝津風力発電:約20TJ 風力発電 2MW級の風力発電を増設し、 約115TJに増加 現状(2012年度) 当面の目標(2020年度) 現状(2012 年度) 風力 当面の目標(2020 年度) 茶津風力発電所(1,950kW、1,050kW) 2MW 級の風力発電所の増設 祝津風力発電所(1,000kW) 太陽光 八丁平メガソーラー(1,240kW) 太陽光発電事業の促進 入江運動公園太陽光発電(50kW) 公共施設の太陽光発電設置拡大 小中学校(8 校 100kW) 戸建住宅への太陽光発電設置 青少年科学館(5.5kW)等 (普及率 5%、約 1,350 戸) 戸建住宅の太陽光設置(普及率 1%、約 230 戸) その他 市役所、白鳥台会館等(ペレットストーブ) FCV への水素供給 下水処理場のバイオガス発電 図 室蘭グリーンエネルギータウン構想実現に向けた当面の目標 9
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