研究報告書(概要版) 政策研究グループ1-16 農業政策課農産物マーケティング室 富永聖宏、交通政策課 小豆畑逸郎、 「信州の食」の新たな展開について 長野保健福祉事務所健康づくり支援課 吉川さなえ、長野市財政部収納課甘利美保、 ~「食」を地域活性化等につなげる斬新なアイディア・戦略を考える~ 市町村課 大口泰弘、情報政策課統計室 師岡博子、健康福祉政策課 若林博、 JA 長野中央会総務企画部 宮田勇司、信州長野県観光協会 西村知子、 1 現 状 把 握 ◆ 現在長野県では、多くの部局が「食」に関する様々な取り組みや施策を行っており、その 数なんと、55もある。しかし、その数、内容を全て理解することは県庁内の人間でも難 しい。ましてや、事業者(県民)が把握して事業とつながることはほとんどない。 2 課 題 ◆ それぞれの取り組みや政策がバラバラでまとまりがなく、個々の発信になってしまい、部 局内に留まってしまっている。 ◆ 多くの発信が長野県の公式 HP の中にある各部局内になってしまい、事業者(県民)が情 報源までたどり着くことが難しい。また、政策を知らないと長野県の HP に情報があるこ とも分からない。 各施策に対して「横串」を刺すことで、これらの情報をまとめて発信できれば、この課 題をクリアすることができるのではないかと考えた。(下図参照) 長寿 健康 産業 伝統 食育 美容 横串 環境 図 「信州の食」のプラットホーム 3 あるべき姿 ◆ このプラットホームをきっかけに、 それぞれの 施策が持つ ストーリー が連携 相乗効果に 様々な分野、 より、個々の 年代、地域に 効果がどん 見てもらえ どん大きく る可能性が なる 増える 新たな層の 獲得や、新展 開が期待で きる 長野市内で「食」に関する街頭アンケートを行った際、「食」に関する情報源として “レシピ”を活用する人が多いことが分かった。特に若い人ほど活用している。 4 政 策 提 案 日本一のクッキングレシピのプラットホーム「クックパッド」に、 長野県公式キッチンの開設。 【魅力1】なんといっても圧倒的なユーザー数。 “クックパッド”の月間利用者数はおよそ 4,000 万人。 日本人口の約3分の1が見ていることになる。 【魅力2】利用者の年齢層は20~30代。そして女性のユーザーが9割近くを占める。 【魅力3】 “クックパッド”の中で掲載されたレシピに関する書籍が多数出版され、その情報の発信が ネットにとどまらない。そして最近では学校の調理実習でもレシピが活用されているなど、 様々な形で “クックパッド”が登場している。 ◆ 各施策に関連したレシピの掲載 ◆ 部局がプレスリリースの形で行っている食材の旬に関する情報や、県や関係団体が実施する 「食」に関するイベントの情報、またどこで買えるかなどの情報を併せて掲載 ◆ 食材・メニューから長野県を知ることが可能になる。 5 政策による効果 ◆ 「レシピを通じた施策の発信」が可能になり、掲載したレシピに“つくレポ”の機能を使い、 レシピの感想等を投稿する。さらにそれを見たり、作ってみたユーザーから書込みがあり、 県とユーザーが双方向に参加することが可能。 ◆ レシピという1つの形で施策を表現することで、見る人にとって具体的なイメージを持ちや すくなり、施策の認知、活用へ繋がりやすい。
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