<長崎大病院>NICUで抗菌薬耐性菌を検出

<長崎大病院>NICUで抗菌薬耐性菌を検出
毎日新聞 2 月 25 日(水)21 時 47 分配信
長崎大病院(長崎市)は25日、重症の新生児を受け入れる新生
児特定集中治療室(NICU)と新生児治療回復室(GCU)に入
院した15人から、カルバペネム系抗菌薬が効きにくい「カルバペ
ネム耐性腸内細菌科細菌」(CRE)を検出したと発表した。感染
拡大を防ぐためNICUとGCUへの新生児受け入れを一時中止す
る。うち2人が感染症になり発熱などの症状があったが、1人は治
癒し、もう1人も快方に向かっているという。同病院は「新生児治
療施設でのCREの集団発生は他に例がない」としている。
同病院にはNICUが6床、GCUが9床あり、昨年11月から
今月23日までに新生児40人が入院。うち15人からCREを検
出した。感染症の2人は別の種類の抗菌薬で治療した。
同病院によると、CREは病原性は低いとされているが、抵抗力
のない人には発熱などを引き起こすことがある。昨年9月以降、全
国で419件が報告されているという。
感染源や経路は特定されておらず、感染の恐れがなくなるまで新
生児の受け入れを中止するが「3月中には再開したい」としている。
宮崎泰司副病院長は記者会見で「県民に多大なご迷惑をおかけし心
よりおわび申し上げる」と陳謝した。【樋口岳大】