健康ほっとライン/県からのお知らせ(p17)

脳卒中センター
突然、言葉が出ず話せなくな
ったり、半身が動かなくなった
りしたらあなたはどうしますか。
それは脳卒中かもしれません。
すぐに脳卒中の診断・治療がで
きる病院を受診するか、救急車
を呼んでください。
脳卒中とは、頭の中の血管の
病気のことを言い、くも膜下出
血、脳出血、脳梗塞に大別され
ます。症状を改善し後遺症を残
さないようにするためには、い
ずれの脳卒中でもできるだけ早
く病院で検査し、診断・治療を
することが大切になります。
では、どうすれば脳卒中かど
うかを判断できるのでしょうか。
次の三つの症状がないか確認し
てみてください。
まず一つ目は﹁顔がゆがんで
し ゃ べ り に く く な い か ﹂。唇 や
顔の動きが悪く、緩んだ唇の端
からよだれがこぼれたり、目を
閉じることができなかったりし
ます。喉が渇いてしゃべりにく
いのとは違います。二つ目は
﹁片腕が上がらなかったり、手
の動きが弱く物を持てなかった
り す る こ と は な い か ﹂。三 つ 目
は﹁片足の力が入りにくく傾い
院長補佐兼脳神経外科部長
野田
伸司
て歩けなかったり、足が動かず
立てなかったりすることはない
か ﹂。こ れ ら の 症 状 が 突 然 起 き
た場合は、脳卒中が起きた可能
性がとても高いのです。
当院では今まで、脳卒中と診
断された市民の方に対して、薬
物治療やカテーテル治療、手術
治療を行ってきました。また、
近隣の病院で頭の中の病気であ
ると診断された方の診療も行っ
てきました。このたびさらに、
発症後より早く受診できるよう、
脳卒中センターを 月から始動
させました。救急隊との連携を
深め、隊員が脳卒中の疑いが高
いと判断した場合は、二次救急
病院ではなく当院の脳卒中セン
ターへ直接搬送され、より早期
に急性期治療を受けられるよう
になりました。当市の救急隊員
が今までに、脳卒中の疑いが高
いと判断した方の 割以上が頭
蓋内疾患と診断されており、判
断力は実証済みです。
脳卒中センターは地域の方々
と連携しながら、脳卒中急性期
の治療に重点を置き、より多く
の方を受け入れできるよう努力
していきます。
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