国 際 リ ニ ア コ ラ イ ダ ー( I L C )の 実 現 に む け て

シリーズ
引き続きILC誘致実現にむけて積極的な活
とした関係各方面の動きをご紹介いたします。
様々な活動を振り返るとともに、政府をはじめ
て」
と題し、昨年1年間の当協議会を中心とした
「国際リニアコライダー(ILC)の実現にむけ
事がとてもおいしくILC実現にむけた熱意が
豊かな環境にあり既存の街から近いことや、食
しました。世界の科学者からは、候補地が自然
LC専用のカンファレンスバックをプレゼント
ピールし、さらに世界の研究者の皆様に東北I
支援。歓迎レセプション等で岩手の良さをア
担う部門)とCFS部門(施設関係の設計を
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岩手経済研究 2015 年2月号
ILCへの期待と課題(第5回)
国際リニアコライダー(ILC)の実現にむけて
岩手県ILC推進協議会 会長 谷 村 邦 久
(盛岡商工会議所会頭、岩手県商工会議所連合会会長)
動を展開してまいりますので、読者の皆様方に
非常に高いことなど、岩手を称賛していただい
当協議会はそれぞれの学会や視察を積極的に
は、当協議会の活動に対する更なるご理解とご
ております。
2014年2月の本シリーズ第1回に続き、
支援をお願い致します。
①MDI‐CFS会議
2014年、ILC建設候補地で国際学会が
担う部門)が合同で、現地に特化した衝突地
ILCのMDI部門(衝突点付近の設計を
3回開催され、委員会の視察も1回行われまし
点付近の設計を進めることが主なテーマ。
世界の科学者が候補地北上サイトへ!
た。
国際会議において海外の研究者らに提供した東北 I L C 専用の
カンファレンスバック(170枚提供)
2014年9月4日〜6日 な議論。陽電子源の技術・研究開発はILC
ガンマ線源及びその応用の問題について活発
2014年 月 日
④CERN‐KEK委員会北上サイト視察
参加者
さらに2015年1月 日には、LCCの最
LCCが再び候補地の視察へ
な活動をアピール。
し、受け入れ体制整備にむけた地元の積極的
協議会の玉山副会長が意見交換会に出席
主会場 現地視察、プラザイン水沢
K E K:高エネルギー加速器研究機構
※CERN:欧州原子核研究機構
東 北 大:吉岡先生、佐貫先生ほか
K E K:徳宿先生、山本明先生
広報官
Dittus
の実現に極めて重要。 20
CERN: Rudiger Voss
広報部長、 Fido
11
2014年8月 日〜 日
参加者: 名
27
29
主会場:一関市立図書館
2014年9月 建設候補地周辺視察の様子
(写真提供:岩手県政策地域部科学ILC推進室)
参加者: 名 主会場:一関市立図書館、現地視察 ②ILD会議
ILD(ILCで行う電子と陽電子の衝突
実験を測定する装置)グループがこれまで進
めてきた測定器の設計をさらに完成にむけて
検討することと、これからの活動にむけて組
織をより強固なものへと変えていくことが主
なテーマ
2014年9月6日〜9日
参加者:約 名
主会場:水沢グランドホテル、プラザイン水
沢、現地視察
(①、②ともにILC国際推進組織であるリ
ニアコライダーコラボレーション(LCC)
Posipol
2014
と測定器グループであるILDグループなら
びに東北大学の共催)
③ILCワークショップ
(実施主体:KEK、岩手大学)
の地形、インフラなどを視察しました。一関市
陸揚げする港湾と機材の物流ルート、北上山地
昨年に引き続き来県。ILC建設時の重量物を
ライアン・フォスター氏ほか主要メンバーが一
ハリソン氏、スティナー・ステイプネス氏、ブ
ウィーツ氏、マキシン・フロネク氏、マイク・
高 責 任 者 で あ る リ ン・ エ バ ン ス 氏、 ハ リ ー・
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偏極陽電子源、高強度の陽電子源、X線/
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ILCへの期待と課題
シリーズ
2014年 月 日 2015年2月 日(予定)
た。LCCの方々と達増知事、千葉県議会議長、
勝部一関市長、小沢奥州市長とともに活発な歓
2014年 月4日(一般公開デー)
・
「ILC展示紹介コーナー」の設置
③岩手県工業技術センターとKEKの連携
先生ほか
講師:KEK 山中先生、早野先生、山本明
2014年は、産学官連携そしてKEK、先
大学、研究機関等との連携が加速化!
談・交流を行い、固い握手を交わしました。
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16
18
岩手経済研究 2015 年2月号
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10
端加速器科学技術推進協議会(AAA)等との
積極的な連携が加速化された1年でした。
①地元大学でのILC関連セミナーの開催
岩手県から受託し、加速器関連の製造工程
2014年10月 岩手県工業技術センター一般公開デー
「ILC展示紹介コーナー」での研究者による解説
・岩手大学:
「加速器連続セミナー」年6回
会場:岩大銀河ホールほか
・岩手医科大学:
「加速器科学の医療応用セミ
ナー」
(岩手医大・岩手大の共催)
・岩手県立大学:公開講座「ILC セミナー」
会場:岩手医大矢巾キャンパス
会主催のレセプションで「子どもたちに夢と希
会場:岩手県立大学講堂
であり、関係する皆様方と手を取り合い、総力
を挙げて取り組みたい」との私の挨拶に対し、
た。科学的側面から、北上山地が世界で唯一の
を分析し、工程ごとに求められる技術や必要
連携
完璧な候補地である。地元の皆様の熱意とおも
・
「加速器関連産業参入セミナー」2回
となる機械・設備等の内容を調査・報告。
を決定するよう支援したい。
」と述べられまし
てなしに感動している。日本政府が早期に誘致
エバンス氏からは「被災地の復興状況に感心し
②(公財)いわて産業振興センターとKEKの
望を与えるILCの実現にむけて活動は正念場
のレストラン「世嬉の一」で開催された当協議
2015年1月 レセプションで歓談するLCC最高責任者リン・
エバンス氏(左から2人目)と達増岩手県知事(右)、谷村会長(左)
参加者: 名
さらには外国人の研究施設などまちづくりの
の産業応用への理解と地元企業の参入状況、
KEK広報室藤本順平氏、ILC推進準備
面も含めて産学官が連携して調査・研究を行
2014 in 東北
内容:1回 分、計6回
室髙橋理佳氏がILCや加速器、素粒子につ
う。
・先端加速器科学技術推進シンポジウム
講師:AAA事務局長 松岡雅則氏ほか
いて解説。来場した親子連れらが理解を深め
2014年8月 日 ⑤ AAAとの連携
参加者:約800名
会場:奥州文化会館大ホール
講師:KEK機構長鈴木厚人氏、日本創成会
・AAAの取組みとILCに関するものづくり
セミナー
2014年 月 日 ・AAA事務局訪問
研究センター准教授山下了氏
議座長増田寛也氏、東京大学素粒子物理国際
2014年7月 日本最大の放射光施設SPring-8(兵庫県)視察の様子
る。
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2014年8月 日
会場:盛岡商工会議所
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④産学官が連携した先進地視察
・つくば:KEK及び関連企業等視察会
2014年2月 日〜 日 参加者: 名
SPring-8
・ 千葉県柏市:柏の葉スマートシティ国際
キャンパスタウン視察会
2014年3月7日 参加者: 名
・兵庫県:日本最大の放射光施設
(播磨科学公園都市内)視察会
2014年7月 日〜 日
参加者: 名
・つくば:KEK産業視察会
2014年9月9日 参加者: 名
これらの視察では、ILCで使われる実際
23
また、岩手県立大学では、2015年4月、
連携・協力に関する協定書を締結。
と、共同研究・教育の相乗効果を高めるための
持つ高校生の受け皿としている。さらにKEK
工学部を理工学部に拡充し、物理などに興味を
岩手大学の2016年4月の組織再編案では、
岩手大学学長の故堺茂樹先生が取り組まれた
議会の活動状況を説明、
積極的な連携を依頼。
A事務局がある㈱三菱電機本社を訪問し、協
谷村会長、玉山副会長、廣田理事らが、AA
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のモジュールや工作機械などの見学、加速器
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ILCへの期待と課題
シリーズ
ILC戦略会議 議長 山下了氏
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プした1年。講演会だけではなくさまざまな事
昨年の協議会は、実現に向けてステップアッ
市、住田町の小・中・高校・住民講座等 釜石市、山田町、野田村、久慈市、陸前高田
講座
グッズの製作など広報活動にも力を注いだ。
① 主な講演会活動
ただくたびに熱心な意見交換がなされており、
「宇宙の始まりに素粒子で迫る」
会場:岩手県民会館中ホール
をいただき、実現にむけた大きな一歩を踏み出
を講師に迎えた講演会は、各方面から高い評価
界の誘致活動の第一線で活躍されているお三方
ている。特にも村山、駒宮、山下先生という世
東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構
すことができた。
東京大学素粒子物理国際研究センター
・ 推進協議会HPのリニューアル
(H ・6月)
② 広報活動
「ILCの社会的役割」
機構長 村山斉氏
2014年6月 日
先生方からは、地元の熱意に感嘆の声があがっ
ILCの研究者の方々が来県され、ご講演い
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センター長 駒宮幸男氏
「ILCの現状と未来に向けて」
および英語版の作成・公開による世界への発
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岩手経済研究 2015 年2月号
これまで積極的なご支援をいただいた中村学長
から鈴木KEK機構長に学長職が引き継がれる
「ドイツ マインツ大学 齋藤武彦教授」に
・学生むけ講演会
ど、ILC実現にむけた活動へのご指導と強力
よる巡回特別授業
こととなっており、KEK、AAAとの連携な
な産学連携が図られるものと期待している。
2014年5月 日〜 日、 月 日〜 日
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盛岡市、奥州市、一関市、北上市、大槌町、
24
業を展開。ホームページのリニューアルやPR
協議会活動は躍動感を持って!
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・県民集会
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I L C 応援用ポロシャツと岩手県印刷工
業組合・盛岡広域振興局との共同事業
による年賀状
信(H ・ 月)
・ILC応援ポロシャツの作成
協議会取りまとめ分…約100枚/岩手
たしていくべきか、盛岡商工会議所の8つの常
能 な 限 り 多 く の 課 題 に つ い て 検 討 を 加 え、
盛岡商工会議所ILC実現検討会議が
日、盛岡商工会議所では、
設委員会が民間の発想とスピード感を持って可
月
提言書を作成
2013年
岡市として必要な各種調査・研究等を行うこと
本提言書は、ILCの実現をめざし盛岡市、
2014年9月に提言書をとりまとめました。
・ILC建設実現PR年賀状の作成・販売
てまいりました。2015年2月2日の盛岡商
り方について、1年を通してご意見をいただい
情報を伺いつつ、推進協議会としての活動のあ
機会あるごとにILCの最新の状況など中央の
増田寛也日本創成会議座長(前知事)には、
た。
2014年も活発な要望活動を展開しまし
実現にむけた要望活動もレベルアップ!
ジに掲載)
り組んで行く所存です。(提言書の概要は ペー
理を徹底し、提言書の実行にむけて積極的に取
大学、関係団体との連携を強めながら、進行管
す。2015年は、これら8つの提言を行政、
都市の姿のひとつとしてまとめたものでありま
岩手県の未来の創造にむけて、めざすべき地方
以来、ILC実現にむけどのような役割を果
ました。
を目的として「ILC実現検討会議」を設置し
局との共同事業)
・岩手県盛岡広域振興局と連携した普及・啓発
活動
デザインをリニューアルし横断幕(合庁)
、
のぼり(250枚)
、
卓上のぼり(1200枚)
、
ポスター(1600枚)を作成・配布
・PR活動に係るグッズの提供
「銀河プラザ」
(首都圏)等でのPR活動の
ILC実現検討会議提言書表紙に描かれた『ILC中央キャンパス』イメージ図
(岩手県印刷工業組合・岩手県盛岡広域振興
2万8000枚
ILC建設実現にむけた課題について、県都盛
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県・一関市・奥州市…約600枚
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ため、標準理論クリアファイルを作成・配付
盛岡商工会議所ILC実現検討会議
で作成した提言書
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工会議所 周年記念行事では講師をお願いして
おります。
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ILCへの期待と課題
シリーズ
文部科学省(文科省)では、副大臣を座長と
その下で、計画の科学的意義や役割などを検討
月にILCに関する有識者会議を設置し、現在
専門的見地から議論を行うため、2014年5
長とは数回お会いしておりますが、2014年
するILCタスクフォースを設置し、土屋定之
する部会と、事業費などを検証する部会とで検
ILCの実現は皆様とともに
9月に北上で開催された第 回全日本マスター
文部科学審議官をトップに、嶋崎政一素粒子・
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岩手経済研究 2015 年2月号
河村建夫ILC建設推進議員連盟(議連)会
ズ陸上競技選手権大会に来県された折にも長時
討を進めています。
年」として決意し、活動してまいります。
ていくため、2015年をまさに「取りに行く
子どもたちに夢や希望を与え、未来を創造し
せん。
顔を世界に発信できるよう努めなければなりま
食材、ホスピタリティあふれた東北の人々の笑
と交流し、美しい自然、豊かな文化、美味しい
世界の研究者とその家族の方々が岩手の人々
えていくかが非常に重要であります。
終目的ではなく、そこから岩手・東北をどう変
また、私たちにとりましてもILC誘致が最
化していかなければなりません。 世界の合意を取り付けられるよう働きかけを強
として正式にILC日本誘致の方針を決定し、
期待が集まっている2015年こそ、日本政府
らILC実現に向けた日本のリーダーシップに
米国や欧州との交渉も始まっており、世界か
原子核研究推進室長のチームが推進していま
す。2013年の日本学術会議の答申を受け、
間にわたり懇談いたしました。同年 月の東京
での要望時には、実現検討会議の提言書を手交。
河村先生から「地元の大変な尽力に敬意を表し
たい。議連もしっかりとした活動をお約束す
る。
」という言葉を頂戴しました。
また、同議連の小坂憲次・鈴木俊一両副会長、
塩谷立幹事長をはじめ大島理森復興加速化本部
長、東北6県の自民党県連会長、復興庁、文部
科学省に対して数回にわたり要望活動をしてお
ります。さらに昨年からは、ILCが産業のイ
ノベーションを加速させるという観点から、東
北経済産業局や中小企業庁を訪問し理解を求め
ております。
このように要望活動も幅広く行い、東北から
オールジャパンを見据えた活動にレベルアップ
して、日本再生の役割を担う国家プロジェクト
として位置づけられるよう尽力しております。
2014年1 1月 ILC実現検討会議提言書を受けとる河村建夫議連会長(中央)と
谷村会長(左)、盛岡商工会議所廣田専務理事(右)
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シリーズ
ILCへの期待と課題
《盛岡商工会議所 I L C 実現検討会議提言書の概要》
未来にむけてグローバル都市の実現をめざそう!!
〜 世界から集まってくる人々が笑顔あふれる暮らしをおくられるように、
世界に岩手・盛岡らしさを発信していこう 〜
Ⅰ 関係機関との連携にむけて
提言1 行政・大学・研究機関・産業界からなるオール
いわての推進 (総務政策委員会)
ILCは世界にただ一つ建設される基礎科学の研究
拠点であり、真の国際拠点となる。ILCは岩手のみな
らず東北全体の復興ひいては日本の再生にもつながる国
際プロジェクトであることから、オールいわての体制が
整備され、東北一丸およびオールジャパンへと気運を醸
成させるかが重要である。そのために私どもはILCを
実現することの意義を行政・大学・研究機関・産業界が
よく理解し、それぞれが有する資源・機能を有効に活用、
連携できるように本提言を推進していく。
Ⅱ まちづくりにむけて
提言2 未来にむけたグローバル都市〜暮らしやすいま
ちづくりと知の拠点〜をめざして
(まちづくり委員会)
「豊かな自然環境」
「地域の文化・まち並み」と融合し
たまちづくりをめざし、研究者らが安心して生活できる
ような住環境や、国際コンベンションを開催するための
施設・体制等を整備するとともに、自然・歴史・文化・
食材等を満喫できる多様なアクティビティーを提供する
都市の整備を進める。また、産学官連携による新産業創
出等を促進し、持続的に成長する「知の拠点機能」を持
つ都市づくりを行う。
提言3 再生可能エネルギーを利用した環境にやさしい
まちづくり (環境問題特別委員会)
「環境にやさしいまち」をめざし、
再生可能エネルギー
を利用したまちづくりを推進する。化石燃料エネルギー
から再生可能エネルギーへの代替を進め、地域内で資源
が循環する「エネルギーの地産地消」を促進するととも
に、東日本大震災津波のような災害に左右されない自立
したエネルギー体系の確立したまちづくりを推進する。
Ⅲ 外国人対応にむけて
提言4 自然と科学が織りなす国際的な歴史・文化都市
「MORIOKA」へ (観光国際委員会)
外国人が安心して生活できるような「国際都市
MORIOKA」をめざす。そのため、
「来訪者を導く」
、
「案
内する」ことを念頭に、盛岡市内に掲示されるサイン類
の見直し、WiFi 設備の充実、ボランティアガイドの育
成などを行う。さらに、国際都市「MORIOKA」を世界
にアピールするための新たなイメージづくりを行う。
提言5 外国人研究者が研究に専念できる生活環境
と家族がなじめる地域づくり (税制問題特別委員会)
外国人研究者とその家族が安心して快適な暮らしを
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岩手経済研究 2015 年2月号
おくることができるよう、居住・生活全般・医療・教育・
交通等各分野の環境整備に取り組む。
また、ILCを国際的な地域社会を創造する大きな機
会ととらえ、身近な文化交流を経て将来の「国際交流都
市」への発展をめざし、次代を担う若者や子供を中心と
した様々な国際交流を推進する。
Ⅳ 企業の参入にむけて
提言6 国家戦略特区構想に関連した生活基盤の確立
と地元企業の参入にむけて
(中小企業振興委員会)
国家戦略特区申請を念頭におきながら、外国人研究者
の金融取引にかかわる信用保証への対応、国内未認可医
薬品への対応、外国人子弟の国内未認可医薬品への対応、
外国人子弟の教育体制の拡充など、外国人研究者等の生
活全般の利便性を向上させる。
研究施設等のアウトソーシング業務について、研究施
設等と地元企業双方向の各種の情報交換を行い、地元企
業主体の研究会を組織するなど、地元企業の受注を進め
る環境づくりを行う。
研究開発分野における研究者のニーズと地元企業の
技術のマッチングを目的とする情報統合ポータルサイト
の新設、見本市等の開催により地元企業の参入機会の拡
大を促進する。
提言7 意欲ある地元企業が参入するための仕組みづく
りと加速器関連産業の集積にむけて
(産業育成特別委員会)
ILCの建設や運用に伴う業務に地元企業が参入す
ることは、地元企業の技術力や信用力を高め、地域に新
たな雇用や産業を生み出すきっかけとなるほか、加速器
関連産業が集積することは、次世代の新技術や新産業の
土台を作り、高い成長力につながるものである。
そのためには、地元企業が参入できる分野や可能性、
障壁等を把握し、参入機会を検討・拡大するとともに、
企業誘致のための環境整備や誘致企業のニーズに応えら
れるような産学官の連携と人材の高度化を進めていく。
Ⅴ 広報戦略にむけて
提言8 ILCのブランド化と世界にむけた岩手
ブランドの魅力発信
(盛岡ブランド創出特別委員会)
岩手県民がILCと地域の関わりを深く知り、将来を
担う子どもたちに夢と希望を与えるILCのブランド化
にむけた活動を展開する。ILCについて積極的に学ぶ
ことができるよう体験型学習施設等を利用したILCの
情報発信拠点を設ける。ILCの実現を契機に、岩手・
盛岡の魅力とおもてなしの精神を全世界に発信する。