3. 本体の付属品について はじめに 組み立て前のご注意! クラリネットは非常にデリケートな楽器です。 金属製のキイは多少の力でも簡単に曲がってしまいます。 落下等で衝撃を与えてしまったり、組み立ての際に余分な力を加えてキイを 曲げないようご注意下さい。 ■グリス ・・・ ジョイントコルク部の汚れをふき取り、薄く塗布することで管の 気密を保ち動きをスムーズにします。 ■白手袋 ・・・ クリーニングの際は指紋や皮脂が金属部分に付着しないように手 袋をはめてください。 ■ガーゼ ・・・ マウスピースや管についた水分の拭き取り用です。 ■スワブ ・・・ 管内に通して水分を取り除きます。管内の突起にひっかからない ように使用前にしわをのばしてから管に通してください。 ■ピンセット ・・・ 細かな作業を行なう場合や狭い箇所の掃除等に使用してください。 1. ケース内には以下のように各パーツが収納されています。 収納時は各パーツを正しいスペースに収納してください。 ■ドライバー ・・・ 演奏時の振動等で自然にネジが緩む場合があります。必要に応じ てネジを締めましょう。 ※ G# キイのバランス調整ネジは回さないようにしてください。 ※ 下管 4. 各部名称 ベル レジスターキイ 裏側 マウスピース リガチャー キイ名称 バレル (樽) ① A キイ ※ ② G# キイ ( バランス調整ネジ ) ③ F# リングキイ ④ A/D リングキイ ⑤ E♭/B♭キイ ⑥ C トリルキイ ⑦ B♭トリルキイ ⑧ F#/C# トリルキイ ⑨ E♭/B♭トリルキイ ⑩ C#/G# キイ ⑪ F/C レバー ⑫ F#/C# レバー ⑬ E/B レバー ⑭ 下管リングキイ ⑮ B/F# キイ ⑯ F#/C# キイ ⑰ A♭/E♭キイ ⑱ LowE/B キイ ⑲ LowF/C キイ 上管 ➪ 上管 P2 キイ名称参照 ① ➪ マウスピース / リガチャー / リード / キャップ グリス ➪ バレル (樽) ➪ ケース用ストラップ 2. 出荷時にキイの変形を防ぐため、矢印の位置にスポンジが挟んで ありますので矢印の 4 箇所のスポンジを外してから演奏して下さい。 サムリングキイ ③ ④ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑭ ⑮ ⑯ ⑱ ② ⑤ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑰ ⑲ 下管 ベル B♭クラリネット −1− −2− 楽器の組み立て 楽器の組み立て 注意 組み立ての際はキイ同士が接触しやすく、誤って変形させてしまいやすい 箇所でもあります。連結キイ同士が接触した状態で無理に捻じってしまう とキイの動作不良、発音不良等の重大な故障に繋がりますので特に注意し て作業してください。 1. 上管にバレル、下管にベルを装着 3. マウスピースをバレルに接続 マウスピース、リード、リガチャーの組み立て マウスピース リード リガチャー お買い上げ時は入りにくいので、コルク 部にグリスを適量塗ってください。 演奏時に押さえるキイ部分に力を入れて いただくと、キイを曲げずに組み立てや すくなります。 バレル / ベル側を捻じるように差し込む と入りやすくなります。 2. 上管と下管を接続 下管は右図の様に持ってください。 下管リングキイに触れず、下管リ ングキイの連結部を持ち上げない 様にしてください。 上管は、A/D リングキイ(上管側 リング状のキイ)を押さえ、連結 部を持ち上げた状態で、下管リン グキイの上側に重なる様に接続し てください。 ※使用していない時は必ずキャッ プをはめておきましょう。 下管リングキイは 3 つのリン グが連なっているキイです。 ※組み立て時に下管リング キイは触れないでください。 A/D リングキイの連結部 上管 下管 下管リングキイの連結部 −3− マウスピースの平らな面の側に矢 印の方向からリガチャー、リード の順番に差し込んでいきます。 リードはマウスピースの中心、先 端がわずかに見える位置に合わせ リガチャーのネジを回し固定しま す。 −4− ご使用に関してのご注意 ●楽器表面や金属パーツを磨く際はクロス等でキイに余分な力が加わらないように して拭きます。この際、拭き取り用のクロス等をキイにひっかけ曲げてしまわな いように注意してください。 ●キイに施されているメッキの性質上、時間の経過とともに変色する恐れがありま す。(演奏には支障はありません。) 変色した場合でも初期段階であれば手入れによって美しく仕上がりますが、日頃 から使用後に乾拭きをすることである程度の変色を防ぐことができます。 ●使用していない間は、必ずケースに入れて保管しましょう。 ●クロス等を楽器の上に置いた状態や誤った向きでケースを閉じないでください。 キイに余分な力が加わり故障の原因となります。 ●使用後はスワブ・吸水紙等で水分を拭き取りましょう。 1. マウスピースからリードを外しガーゼ等で水分を拭き取ります。 スワブでマウスピース内部の水分を取り除きます。 2. 上管・下管の管内にスワブを通し水分を取り除きます。 故障について 音抜け、音程が悪くなった ・キイやタンポのバランスが狂っている。 【原因】 ・バランス調整ネジを回してしまった。 キイを動かすと異音がする ・コルク、フェルトが外れている。キイが外れている。キイ同士が接触して 【原因】 いる。タンポがベタついている。オイルが切れている。ネジが緩んでガタ ついている。 各ジョイントがきつい・ゆるい ・お買い上げ時など入りにくい場合はグリスを塗ってください。 使用を続けるうちにコルクが摩耗・劣化しゆるくなってしまった場合は販 【原因】 売店までご連絡ください。 ※コルクは湿度や気温の影響で収縮 / 膨張するしますので、夏場きつく、 冬場ゆるくなる場合があります。 キイが動かない、動きにくい ・バネが外れている、キイが変形している。 注意 クラリネットは管内の突起にスワブが引っ掛りやすく、万が一スワブが 引っ掛かってしまった場合、そのまま無理に引っ張ってしまうと強く詰 まってしまい、抜くことができなくなる恐れがあります。 スワブを詰めないためには ・ゆっくりと通す ・布をしっかり開く(畳んだまま、しわが寄ったり 丸まったまま通さない) ※ベル側から通すと万一、詰まっても抜き易くなり ます。 3. 吸水紙をタンポとトーンホールの隙間に はさみ水分をり除きます。 −5− 【原因】・楽器が縮んだ。 ※ABS 樹脂管体の性質上、冬季の気温が低い時期に管体が縮んでしまう場合 があります。 キイポスト キイパイプ キイポストとキイパイプの隙間 が適切でなくなります。 管体が縮むと穴が開いている強度の弱い方向へ反りが生じ、キイパイプと キイポスト同士の隙間が無くなり、キイ動作不良の原因となります。 (場所によってはタンポが穴を塞がなくなります。) 【対処方法】 冷えた楽器を暖めることで、縮んだ管体が元に戻ります。 1. 暖かい部屋にしばらく置いておく。 2. ドライヤーの熱を当てる。(手で逆方向に軽く反り返らせることで即効性が あります) −6−
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