特集「FA 特集「FA機器システム」 FA機器システム」 次世代シーケンサ“MELSEC 次世代シーケンサ“MELSEC iQiQ-Rシリーズ”開発での シリーズ”開発での フロントローディング設計 本社 高瀬 茂明 名古屋事業所 青木 厚憲 水谷 寛 牧野 美和 綿引 政貴 要旨 三菱電機㈱は,次世代シーケンサ“MELSEC iQ−Rシ ネットワークユニットとのデータ更新性能の向上等 リズ”を開発し,2014年6月から出荷を開始した。 を実現したが,これらの性能向上に対して,設計品 三菱電機㈱のシーケンサMELSEC(注1) iQ−Rシリー 質の確保が重要な課題であった。 ズは,競合他社に対する優位性を保ち,市場でのシ このため,三菱電機㈱と一体となって,設計自由 ェア・規模拡大を図るために投入した革新的シリー 度の高い上流での技術検討段階から,品質の作り込 ズである。性能・機能面の飛躍的向上や顧客の開発 みに取り組んだ。本稿では,iQ−Rシリーズで当社が 保守工数の劇的削減などの“革新”に重点を置き, 主体的に開発を担当したI/Oユニット,アナログユ 従来のMELSEC−Qシリーズに比べ圧倒的な性能向上を ニット,ネットワークユニットのハードウェア設計, 実現した。 並びに構造設計で取り組んだ熱設計,耐ノイズ設計, iQ−Rシリーズでは,CPU基本性能の向上や超高速シ ステムバスの技術開発によって,CPU間の高速連携や 耐振動設計のフロントローディング設計について述 べる。 共振周波数解析 iQ−R シリーズ制御ユニット 従来の基板設計作業フロー 今回取り組んだ基板設計作業フロー (注1) MELSEC は,三菱電機㈱の登録商標である。 MEEエンジニア59号 MEEエンジニア59号
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