仰嶽寮への寄稿文

二十 七年 春 一番 の前 日、高 岡 の地を 訪 れ、 工学 部跡を
徘徊しました。 そ の 一角 にあ った仰嶽寮 にま る三年寄宿し
て いました。京大 の吉 田寮 に負 けじ、劣らず木造 二階建 て
3棟 南寮 、中寮 、 北寮 )
、古 風そ のも のでした。寮 には寮
の旗、太鼓もあり、前 歌、 そ れに寮 歌だけでも 三 つ 東雲、
待望、さざ れ波立 つ)もありました。食堂 には和衷 協同 と
大きな筆 字で書 かれた横長 の額 がかか って いました。学 園
紛争 に関 わ った 私 にと って当初多 いに違和感 を感じ たも の
で す。
寮 の表 玄関 を 入ると、すぐ 右手 に麻 雀部屋 があり、幾度
とな く弱 い癖 に徹 マン。寮 仲間 に誘わ れ 疲 れた ころは、
夜 明けでした。寮 の厠 が東 にあり、窓 から観え る立 山連峰、
特 に冬 は雪で覆 わ れ そ れを目を こすり 見 入 って いまし
た。全く素晴 らし い眺 めでした。ぐ うたらな 生活 と のギ ャ
ップ。 やり 切 れな く、寂し い青春 の 一時 期を思 い出します。
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そ の厠 があ った と推 測さ れる場所 に立 つと、確 かに立 山
連峰 を眺 めることができました。でも、 四十年 も 過ぎ、周
囲、 住宅ば かり、 山々 のす そ野 は隠さ れて いました が、懐
かし く、当時 の青春時 代を思 い出しました。
第 二十 一回卒業 生
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白 須 大槻)達 雄