二人三脚で 挑む世界。 デフリンピックー。 ろう者のオリンピックとも言われる大会に 日本代表として出場する南会津町出身者。 星奈々さんは夫の雄一さんとともに アルペンスノーボード競技に出場します。 共にろう者の2人。 耳が聞こえないハンデをものともせず 雪の斜面を滑走します。 互いに支え合い、 いる。2人は共働きで多忙な中、練習 若松市の半導体製造の工場に勤務して に行くべ」と友人に誘われたのがきっ を重ねている。 歳のときに「止まっている波 パラレル種目は、並行して設定され たコースを2人が並んで同時に滑走す かけ。夏はサーフィンを楽しむ雄一さ さんは るもの。予選を2本滑り、男子は上位 んは、波という言葉にとまどいながら 星 雄一さん 奈々さん夫婦 位、女子は上位8位が決勝トーナメ 第18回冬季デフリンピック競技大会 アルペンスノーボード日本代表 3 月 末 に ロ シ ア に 出 発 す る 前 に も、 山形県や長野県でのゲートトレーニン 世界の舞台に挑む2人の姿を紹介します。 「 言 葉 に な ら な い ほ ど、 び っ く りだった。夫婦揃ってデフリン ピックに行けたらいいなと想っ ていたから」 。 福島から世界の舞台に挑戦する夫婦 がいる。星雄一さん・奈々さん夫婦が 19 人が同時に滑走し、早い者が勝ち抜け ントに進出。決勝トーナメントでは2 さんは舘岩育ちということもあり、子 そこでスノーボードに出会った。奈々 も、 友 人 の 誘 い に 乗 っ て ス キ ー 場 へ。 日本スノーボード選手権大会への出場 グや、岐阜県で開催されるJSBA全 ていく競技だ。 を控え、調整に余念がない。 歳のとき、友人たちがスノー ボードをするのを見て、真似して始め さんが どもの頃からスキーヤー。そんな奈々 「スピードを出しながら、 ターンをすると気持ちが良い」 。 2人は平成 (2013)年 月に 結婚。 現在は猪苗代町で暮らしている。 家族や友人たちからの応援が心の支 えという2人だが、一番の支えはやは 「へこんだときや落ち込んだと き、お互いに支え合い、頑張ろ うという気持ちになる」。 手たちと同じ大会でも、数々の優勝や 雄一さんは郡山市の防犯カメラなどを り一つの夢に向かい、共に歩むお互い たのがきっかけだった。 上 位 入 賞 を 果 た し て い る 実 力 者 夫 婦。 製造する工場に勤務。奈々さんも会津 デ フ リ ン ピ ッ ク で 2 人 は、 3 月 日 に パ ラ レ ル 大 回 転、 「メ・ダ・ル」。 えてくれた。 クでの目標を聞くと力強く応 互いに支え合い、世界の舞 台に挑む2人にデフリンピッ の存在だ。 2人とスノーボードの出会い。雄一 そうスノーボードの魅力を語る2人 は、ろう者大会だけでなく、一般の選 18 今回の主人公。2人ともに生まれつき 耳 が 聞 こ え な い ろ う 者 だ。 デ フ リ ン 16 11 ピックの代表に決まった気持ちを聞く 年 の 冬 季 デ フ リ ン ピ ッ ク・ ス ウ ェ ー デ ン 大 会 で は 4 位 だ っ た。 歳、 デ フ リ ン 妻の奈々さんは本町の舘岩地域熨 斗戸地区出身の ピックは初出場。 25 と素直な感想を聞くことができた。 2 人 は 3 月 日 か ら ロ シ ア・ ハ ン ティマンシースクで行われる、第 回 場となる。前回、平成 (2003) 夫の雄一さんは郡山市出身の 歳、デフリンピックは2回目の出 会と冬季大会が行われる。 る国際的スポーツ大会で、夏季大 ろう者のオリンピックとも言われ ピックとは、4年に1度開かれる、 ンスノーボード日本代表だ。デフリン 冬季デフリンピック競技大会のアルペ 18 47 デフリンピックで2人は、パラ レル大回転(PGS)とパラレル でならない。 てくれるのか、今から楽しみ さん夫婦がどんな滑りを見せ 互いを支え合い、二人三脚 で世界に挑む雄一さん、奈々 場する。 4月2日にパラレル回転に出 30 15 回転(PSL)の2種目に出場す る。 星 雄一・ほし ゆういち 郡山市出身 福島県立聾学校卒 1968年生まれ47歳。 星 奈々・ほし なな 南会津町熨斗戸出身 福島県立聾学校卒 1980年生まれ34歳。 28 34 6 2015.3 広報みなみあいづ ●取材協力 猪苗代町総務課 矢森徹郎 広報みなみあいづ 2015.3 7 ● 二人三脚で挑む世界。 特集
© Copyright 2024