Cefuzonamの 腹水 中移行 と術後腹腔 内感染予防

VOL.42
NO .7
CZONの
腹 水 中移行 と術後 感染 予防
Cefuzonamの
871
腹 水 中 移 行 と術 後 腹 腔 内 感 染 予 防
保
里
恵
一 ・伊
藤
昭
敏
掛川市立総合病院外科*
品
川
長
夫 ・由
良
二
郎
名古屋市立大学医学部第1外 科
(平成6年1月21日
胃 癌5例(1群)・
目 ま で8時
受付 ・平成6年4月1日
大 腸 癌5例(II群)に,術
受理)
中 よ りcefuzonam(CZON)19を
術 後7日
間 毎 に 投 与 し,血 中 お よ び 腹 水 中 濃 度 と腹 水 中 細 菌 に つ い て検 討 した 。 術 後 腹 水 中
のCZON濃
度 は,術
直 後I群4.6±4
あ り,術 後1日
目以
.0∼4.9μg/ml,II群3.6∼6.2μg/mlで
た 。 腹 水 の 細 菌 培 養 は,術 直 後1群 で は全 例 陰 性,II群 で は全 例 陽 性 で あ っ た
。 術 後1日
施 行 し たCZONlg静
注 に よ る 腹 水 中 濃 度 は,I時 間 後 にI群43.3±7.9μg/ml,II群45
あっ
16.5μg/mlと
漸減
降 のCZON投
与8時
.5μg/ml,II群6.5±2.0μg/mlで
間 後 の 平 均 濃 度 は,1群2
最 高 値 を示 し,8時
間 後 に は1群5.7±3.6μg/ml,II群7
した 。 抗 菌 薬 の腹 水 中 濃 度 は,1日
腹 水 量 と正 の 相 関(P<0
目に
.0±
.5±2.9μg/mlと
.05)が
認 め られ,腹
と と も に 抗 菌 薬 濃 度 も 急 激 に 低 下 し た。 術 後 腹 腔 内 感 染 予 防 と し てCZONは,有
水 量 の減 少
用 と考 え ら
れ た。
Key
words:
腹 腔 内 感 染,抗
消 化 器 外 科 にお け る術 後 合併 症,特
菌 薬,腹
水 中 移 行,ド
に感染 性 合 併 症 の な
か で,腹 腔 内 感染 は憂 慮 され る問題 の1つ で あ る。術 後 の
レー ン 管 理,術
後感 染予 防
び ア ル ブ ミン(Alb)値
の 濃 度 測 定 を行 っ た 。 腹 水 の
採 取 方 法 は,手 術 時 に 留 置 した デ ュ ー プ ル ドレ ー ン 内
腹 腔 内感 染 の 特徴 は,グ ラム 陰性 桿 菌 を中心 とした複 数 菌
に 多 用 途 チ ュー ブ を挿 入 し,各
感 染 で あ り,手 術 対 象臓 器 に よ り起 炎 菌 に は一 定 の傾 向が
取 し た 。 統 計 学 的 処 理 は,Student's
あ る1)。消 化 器 外 科 に お い て,比 較 的汚 染 度 の高 い大 腸 癌
Welchの
症 例 にお け る術 後 腹 腔 内感 染 を予 防 す る 目的 で,優 れ た抗
回 帰 分 析 を 使 用 し た 。 両 側 危 険 率5%未
菌 力 と広 域 ス ペ ク トル を 有 す るcefuzonam(CZON)を
意 差 と判 定 した 。
I.
らに 胃癌 症例 と比 較 した。
対 象 お よび方 法
胃 癌5例(1群),大
対 象 とし
た 。 感 染 予 防 抗 菌 薬 と し てCZONlgを,手
術 開始
間 か け て 点 滴 静 注 し,以 後 本 剤 の 血 中 半 減 期
が 短 い た め 手 術 当 日 は2回,術
回8時
gをone
後7日
間 毎 に 投 与 し た。 ま た,術
shot静
目 ま で は1日3
後1日
お よ び腹 水 中 のCZON濃
度 を 術 直 後 と術 後1,3,5,
投 与 直 前)に
腹 水 の 細 菌 培 養,腹
coli NIHJ)に
よ っ た 。 同 時 に,
水 中 ヘ モ グ ロ ビ ン(Hb)値
静岡県掛川市杉 谷721番 地
が52.2±8.5
あ っ た 。 腎 機 能,肝
お よ
機
能 な ど血 液 生 化 学 的 検 査 に お い て 両 群 間 に差 は み られ
な か っ た。1群
9,10で
2.
回
採 取 し測 定 し た 。 測 定 は,bioassay法
(検 定 菌Eschenichia
*
間 後(次
が67.2±6.9歳,II群
は全 例 に幽 門 側 胃 切 除 術 が,II群
よ び 大 腸 全 摘 術(1例)が
わ れ た 。 両 群 と もす べ て 準 無 菌 手 術 で あ っ た が,症
注 し て 腹 水 中 移 行 を検 討 し た 。 血 中
7日 目 に 血 中 濃 度 が 最 低 値 と な る投 与8時
果
歳 と1群 が 高 齢(P<0.05)で
腸 部 分 切 除 術(4例)お
目 にCZONl
結
次
満 を もって有
症 例 の 背 景(Table1)
平 均 年 齢 は1群
腸 癌5例(II群)を
時 に1時
II.
1.
t-testあ る い は
検 定 を行 っ た 。 相 関 係 数 の 算 出 に は,一
術 中 よ り投 与 し,そ の腹 水 中濃 度 の推 移 と術 中 汚染 菌 との
関 係 を経 日的 に検 討,さ
ドレ ー ン排 液 を 全 て採
は結
行
例
は術 中 汚 染 が や や 高 度 で あ っ た 。
術 後 腹 水 中細 菌 の 推 移(Table2)
1群 で は術 直 後 か ら術 後7日
目 まで,腹
水 中細菌 は
認 め ら れ な か っ た。II群 で は術 直 後 の 腹 水 培 養 は全 例
陽 性 で あ っ た が,こ
れ ら は術 後3日
目 まで に す べ て 陰
性 化 し た 。 術 中 汚 染 の 高 度 で あ っ た 症 例9で
は,術 後
CHEMOTHERAPY
872
Table
Table
3日 目 よ りCZON耐
nas
aeruginosaに
性 のBacteroides
1. Background
2. Isolated
organisms
sp., Pseudomo-
よ る 腹 腔 内 感 染 が 認 め られ,術
後5
日 目 よ り ド レー ンか らの 腹 水 排 液 量 が 増 加 し た 。
3.術
JULY
from
of patients
ascites
after
CZON濃
後 腹 水 中 ヘ モ グ ロ ビ ン値 とア ル ブ ミ ン値 の 推
operation
度 は,ヘ
モ グ ロ ビ ン値 お よ び ア ル ブ ミ ン値
の い ず れ と も相 関 が 認 め られ な か っ た 。
4.CZON
移(Fig.1)
1g静
術 後1日
注 時 の血 中 お よび腹水 中濃 度
目 に 施 行 し たCZON
の 血 中 濃 度 は,30分
腹 水 中 の ヘ モ グ ロ ビ ン濃 度 は,術
0.4g/dl,II群1.9±1.2g/dlで
直 後I群0.9±
あ り,術
後1日
はI群1.2±0.7g/dl,II群2.3±1.6g/dlと
群72.3±10.3μg/mlで
目に
最 高値
減 し8時
腹 水 中 濃 度 は,1時
目 以 降 は 両 群 と も0.3g/dl以
下 とな っ
群45.0±16.5μg/mlと
た 。 一 方,腹
水 中 の ア ル ブ ミ ン濃 度 は,術
直 後1群
の 後,漸
後1日
3.0±0.5g/dl,II群3.8±1.3g/dlで
あ り,5日
降 は 両 群 と も2.6g/dl前
目I群
目以
後 で推 移 した。 経 過 中両 群
間 に 有 意 な 差 は認 め られ な か っ た 。 術 後 腹 水 中 の
減 し8時
群7.5±2.9μg/mlと
5.術
1g
one
shot静 注 後
後 にI群85.9±7.9μg/ml,II
あ っ た(Fig.2)。
そ の 後,漸
間 後 に は 両 群 と も ほ ぼ1μg/mlと
を 示 し,5日
1.2±0.6g/dl,II群2.6±1.0g/dl,術
1994
間 後 に1群43.3±7.9μg/ml,II
最 高 値 を 示 し た(Fig.3)。
間 後 に は1群5.7±3.6μg/ml,II
な った。
後 の 血 中 お よ び腹 水 中CZON濃
血 中 濃 度 は,術
5.6±3.7μg/mlで
な っ た。
度 の推 移
直 後I群13.1±9.4μg/ml,II群
あ り,術
後1日
目 以 降(投
与8時
そ
VOL.42
NO .7
CZONの
Fig.
1.
腹水 中移行 と術後 感染 予防
Hemoglobin
and
albumin
levels
of
873
ascites
after
operation.
Fig. 2.
after
Serum concentration
1 g intravenous
bolus
postoperative
of
cefuzonam
injection
on 1
day.
あ っ た(Table3)。
腹 水 中 濃 度 は,術
4.6±4.5μg/ml,II群6.5±2.0μg/mlで
III.
直 後1群
あ り,術
後
%2,3)で あ り,こ
μg/mlで
30%前
推 移 し た。
術 後 腹 水 量 と腹 水 中CZON濃
の1日
腹 水 量 とCZON投
間 後 に 採 取 し た 術 後 腹 水 中CZON濃
0.469(測
定 ポ イ ン トn:32)で
度 は,相
察
の う ち腹 腔 内 感 染 の 占 め る比 率 は
後1∼6)であ る。 術 後 の 腹 腔 内 感 染 の 特 徴 は,グ
ラ ム 陰 性 桿 菌 を 中 心 と し た複 数 菌 感 染 で あ り,手 術 対
度 との 関 係
術 後 に ドレ ー ン か ら排 出 され る1日 腹 水 量 は,経
的 に 減 少 し た が,こ
考
消 化 器 外 科 に お け る 術 後 感 染 発 症 率 は 約10∼20
1日 目 以 降 は1群2.0∼4.9μg/ml,II群3.6∼6.2
6.
of cefuzonam
injection
on 1
が 認 め られ た(Fig.4)。
間 後)は,1群1.9∼3.2μg/ml,II群0.6∼0.7μg/
mlで
Fig. 3. Ascites
concentration
after 1 g intravenous
bolus
postoperative
day.
日
象 臓 器 に よ り起 炎 菌 に は一 定 の 傾 向 が あ る1)。 こ れ ら
与8時
の感 染 症 は,適 切 な 抗 菌 薬 の 投 与 に よ り予 防 が 可 能 で
関係数
あ る。
正 の 相 関(P<0.01)
術 後 の 感 染 を予 防 す る に は,術 野 の細 菌 汚 染 を最 小
CHEMOTHERAPY
874
Table 3, Serum and ascltes
JULY
concentration
1 g d.i.v. adminiatration
1994
of cofuzonam at 8 hours after
3 times a day
mean±SD(μg/ml)
下11,12)す
る と報 告 され て い る。 著 者 らの検 討 で も,術
後 経 過 と ともに腹 水 中 の抗 菌 薬 濃度 は鱈 下 して いた。
また,こ の腹 水 中 の抗 菌薬 濃 度 は,1日 腹 水 量 と比例
す る こ とが判 明 した。 そ れゆ え,腹 水 量の減 少 す る時
期 以降,不 要 な長期 の ドレー ン留 置 は,逆 行感染 の危
険 が高 くな る と考 え られ る。
胃癌,大 腸癌 の手術 は,手 術 の清 潔度 で は通常 準無
菌 手術 に分類 され る。 しか し,閉 腹 時 の腹腔 内洗 浄液
か らの細 菌 検 出 率 は50∼100%14,15)と言 わ れ,今 回の
検 討 で も大腸 癌 症例 の術 直後 の 腹水 か らは,全 例 細菌
が検 出 され た。 大腸 切除 術 後の抗 菌 薬 の投与 は,こ れ
Fig.
4.
tion
Correlation
of
cefuzonam
between
and
ascites
ascites
concentraamount
per
day.
らの術 中汚 染細 菌 を 目標 に しな けれ ば な らな い。 下部
消 化 管 手 術 で は,術 中 汚 染 菌 は,通 常Escherichia
coliとBacteroides fragilis group,そ の他 の好 気性,
嫌 気性腸 内細 菌 の関 与 が大 き く16),術中 汚染 の高度 な
限 にす る一 方,適 切 な種類 の抗 菌薬投 与 が不可 欠 であ
る。 また,術 中 の汚染 菌 を有効 に殺菌 す る には,投 与
され た薬 剤 が血 中 お よび局 所 に お いて有効 な濃 度 が,
細 菌 汚 染 の生 じる期 間 を通 じ保 たれ な けれ ばな らな
い7鋤。 特 に,腹 腔 内感 染 の予 防 に は薬剤 の腹 水 中移
行 が 重 要 で あ る。 手 術 時 のCZON
1g静 注 後 の 腹 水
中濃 度 は,最 高20∼30μg/ml前 後10,11)と
報 告 され て
い るが,著 者 らの検 討で は,投 与1時 間後 に最 高値 約
45μg/mlを 示 した。 抗 菌薬 の 腹 水 中移 行 は リンパ 液
の漏 出 に も影響 され る12)ことか ら,胃,大
腸癌 手術 時
の リンパ節郭 清 の程度 の差 に よ る と考 え られ た。
術 直後 お よび術 後1日 目 にお けるCZON投
与8時
間 後 の 腹 水 中濃 度 は,ほ ぼ5μg/ml以 上 で あ り,こ
の時 期 にお け る術 後腹 水 中の抗 菌薬濃 度 として は,通
常 の術 中汚染細 菌 を殺 菌 す るのに十分 で あ る と考 え ら
れ た。 抗 菌 薬 の術 後腹 水 中へ の 移行 は,経 日的 に低
症例 で は,投 与 され た感 染予 防抗 菌薬 に耐 生で あ る細
菌 に よ り術後 感 染が 発生 す る可能 性 が あ る。 今 回の大
腸 癌症例 の うち,症 例9は 術 中 汚染 がや や 高度 であ っ
た ため に術 後 腹 腔 内 感 染 が み られ た 。起 炎 菌 で あ る
Bacteroides sp.お よびPseudomonas
す る本 剤 のMICは
aeruginosaに 対
それ ぞ れ100μg/ml,25μg/mlで
あ りいずれ も耐性 株 で あっ た。
今 日,術 後 のMRSA感
染症 の増 加 か ら グラム 陽性
球 菌 に抗 菌 力 の弱 い第3世 代 セ フ ェム薬 の使 用 が反省
され,従 来 か らの第1あ るい は第2世 代 セ フ ェム薬の
使 用が 見直 されて い る16,17)。
しか し,CZONは
第3世
代 セ フ ェム薬 の中で も,グ ラム 陽性 菌か らグ ラム陰性
菌 まで広 い抗菌 スペ ク トル を有 す る18)薬剤で あ り,術
中高度 の汚 染が 心配 され る症 例 や免疫 力 の低 下 してい
る症 例 で は,術 後 感 染予 防薬 剤 と して有 用 と考 え られ
た。
VOL.42
NO.7
CZONの
IV.
結
語
周,
胃癌5例,大 腸 癌5例 に術 中 よ り感 染予 防抗菌 薬 と
してCZON1回,1gを
投与 し以下 の結果 を得 た。
1. 術 中汚 染 の高度 な大 腸癌 症例 で は,術 直 後 の腹
水 中 に細 菌 が認 め られ た。
2. 術後 早期 の腹 水 中抗菌 薬濃度 は高 く,術 中汚染
細 菌 を殺菌 す る に十 分 と考 え られ た。
3. 術 後 腹 水 の1日 量 と腹 水 中 のCZON濃
9)
J
F: The
antibiotic
10)
水野
二,
周,
石川
度には
2336,
11)
有 用 と考 え られ た。
文
献
50:
章,
石原
preventive
incisions
博,
1961
村 元 雅 之,
Aikawa
N,
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田 中 守 嗣,
15)
antibiotics
gastrectomy.
cent
Advance
谷村
橋本
Ishibiki
俊,
in
K:
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by
exudate
Ishigami
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Tokyo,
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小棚 木
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Re-
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18)
保里恵
Penetration
intraperitoneal
Edited
Press,
弘,
H,
into
after
3: 1419∼1427,
防 。抗 生 物 質 療 法 p166, 日本 医師 会, 東 京, 1985
横 山 隆, 他: 術 後腹 腔 内 感 染。 外 科 領域 感 染 症 p
216∼228, 医 薬 ジ ャ ー ナル社, 大 阪, 1986
2332∼
章: 肝 切 除 後 のcefuzonamの
Suzuki
48: 29∼36,
水 野 章, 久 田正 純, 毛利 紀 章, 伊 藤浩 一, 真下 啓
二, 石 川 周, 品 川 長 夫, 由 良 二 郎: 術 後 感 染 症 。
真 下啓
由 良 二 郎: 開 腹 術 後 の 感 染 予 防 に 対
花 井 拓 美, 由 良 二 郎,
一 , 荻 野 憲 二, 水 野
Tokyo
14)
and
161•`168,
1991
of
13)
了, 塚 本 泰
of
腹 腔 内 移 行 。 日消 外 会 誌 23: 1056∼1061,
12)
由 良二 郎: 術 後 感 染 ・創 感 染 。 臨 外 42: 1959∼1966,
1987
直, 伊 東
period
experimental
Surgery
品 川 長 夫,
3)
6)
in
lesions.
外科 治 療 68: 1036∼1041, 1993
坂 部 孝, 佐 藤 毅, 加 藤 高 明: 術 後 感 染 の 実 態 と
5)
effective
action
dermal
染 の危 険が あ る。
5. 大 腸 癌 症 例 の術 後 腹 腔 内感 染 予 防抗 菌 薬 とし
2)
Burke
す るCefuzonamの
に低 下 す るた め,長 期 間 の ドレー ン留置 時 に は逆行感
1)
由 良 二 郎: 術 後 感 染 症 。 日 臨 43: 1062∼1070,
1985
正 の相 関 が認 め られ た。
4. 腹 水量 の減 少 とと もに腹 水 中抗菌薬 濃度 も急激
て,CZONは
875
腹水 中移行 と術 後感染 予 防
桑 原 章 吾: L-105のin
小 川 正 俊,
vitro,
Chemotherapy34
辻
in
明 良,
金子
vivoに
おけ
(S-3): 35∼50,
CHEMOTHERAPY
876
Study
on postoperative
infection
characteristics
Keiichi
JULY
prophylaxis
of penetration
Hori1), Akitoshi
with
antibiotic
into peritoneal
Ito1), Nagao
1994
and
fluid
Shinagawa2)
and Jiro Yura2)
1)Department
of Surgery,
Kakegawa
721 Sugiya,
2)First Department
We
in
examined
the
peritoneal
hours
fluid
until
fluid
and
with
gastric
peritoneal
-rectal
at
the
the
8 hours
gastric
was
group
after
contaminating
POD
CZON
CZON
3.
In
on
in
of
POD
1 in
the
gastric
in
peritoneal
tively.
The
the
concentration
of
in
it
with
CZON
peritoneal
seems
to
be
at
two
of
correlated
concentration
concentration,
in
cancer
peritoneal
in
in
postoperative
fluid.
As
were
the
mean
all
after
penetrated
prophylactic
fluid
into
agent
5
of
the
against
the
colo
fluid
Just
in
after
with
the
surgery
cob-rectal
disappeared
on
injection
of
group,
the
45.0 ƒÊg/ml,
fluid
per
rapidly
peritoneal
abdominal
1g
of
peak
respecti-
7.5•}2.9ƒÊg/ml,
drained
in
peritoneal
2.0-4.9ƒÊg/ml
and
decreased
patients
CZON
in
in
cancer
and
fluid
in
intravenous
peritoneal
peritoneal
studied
patients
43.3 ƒÊg/ml
8
peritoneal
organisms
cob-rectal
every
in
group.
these
5.7•}3.6ƒÊg/ml
peritoneal
a
cancer
postoperative
of
CZON
as
and
were
volume
valuable
fluid
1 g
CZON
CZON
from
in
of
6.5•}2.0 ƒÊg/ml
ranged
fluid
peritoneal
1 hour
were
and
Subsequently,
organisms
dose
concentration
of
cob-rectal
a
of
The
day
in
contaminating
surgery
group
School
at
concentrations
the
group
CZON
the
after
cancer
in
groups
and
concentration
postoperative
into
Medical
administered
cancer.
mean
cancer.
penetration
values
administration
each
gastric
fluid
gastric
detected
with
study
concentrations
decrease
were
those
The
. The
3.6-6.2 ƒÊg/ml
the
Eight-hour
the
on
and
(POD).
cob-rectal
the
University
prophylaxis
was
peritoneal
with
4.5 ƒÊg/ml
in
after
surgery
organisms
not
vely.
The
4.6 •}
just
group
but
from
5 patients
administration
cancer
cancer,
isolated
and
City
(CZON)
day
General Hospital,
436, Japan
antibiotic
Cefuzonam
postoperative
organisms
cancer
Nagoya
between
surgery.
seventh
fluid
cancer
of Surgery,
relationship
at
Municipal
Kakegawa
respec-
at
8 hours
day
after
(P<0.05).
in
accord
fluid
at
with
a
infection.
high