NEW SPIRITS! 10 仙台に新しいチカラを。 仙 台に新しいチカラを。 (写真上) いただいたコーヒーは「ブラジル:ハイーニャ農園 イエローブルボン」 コーヒー豆の持つ個性をダイレクトに抽出する「フレンチプレス」方式で淹れてくれた コーヒーは1杯500円からで、浅煎りから深煎りまで常時5種類 「豆のストーリーを聞きたい方、ぜひカウンターに座って話しかけてください」 (将晴さん) (写真下) 飲食店オーナーの経験を持つ妻の愛さんがランチを担当する 「何かと頼りになる存在です」 と将晴さん ーヒーそのものが主体だと思っているので、 少なくなっている時代。そんな中、ブレン から、復興関連の仕事に忙殺されていたが、 あえて単一品種のコーヒーを出しています。 ドではない単品種のコーヒーを出す店とし 復興事業も落ち着きを見せ始めると、自分 これはシングルオリジンというスタイルで、 て、仙台市青葉区二日町に開店したのが の中で区切りをつけたい気持ちになった。 原産国、地域、農園、栽培方法、品種まで 〈クリヤコーヒーロースターズ〉だ。 「復興はまだまだ道半ばだと思いますが、 特定できる生豆を最適な方法で焙煎してい オーナーの栗谷将晴さんが、コーヒーに目 自分の仕事としてはやりきったという感じ きます。豆には個性があります。それをひ 覚めたのは大学生のころ。当時住んでいた が強くあり、違う道に進めと背中を押して とつひとつ大切にしましょうというのが当 札幌の街の喫茶店を巡り、お気に入りの店 くれたように思いました。そこで、コーヒ 店のコンセプトなんです」 を探したという。しかし、その後就職した ー店を開くという、ずっと温めていた夢に 店に入るとまず目につく焙煎機、カウン 仙台では、なかなか自分好みの店が見つか 向かって走ってみようと思いました」 ターもいたってオープン。これは、大いにこ らず、こうなったら自分で作るしかないと 会社を辞めたのが平成26年3月。すぐに の店を参考にしてもらいたいからだという。 思い立ち、自宅で自家焙煎を始めたという。 起業準備を始めた。 「テイストは違えど、さまざまなコーヒー 「網の焙煎器をガスコンロにかけ、見よう 「コーヒーの本格的な勉強、資金繰り、場所 を楽しめる場所が、街中にたくさんできれ 見まねでやり始めました。次第に焙煎の奥 探しなど、すべて自力で行いました」開業 ば楽しいですね。僕たちの店がきっかけに 深さに取り憑かれ、いつかは自分のお店を 資金には、仙台市の『創業促進補助金』を活 なり、仙台がコーヒーの香りに包まれる街 持ちたいと考えるようになったんです」 用。9カ月の準備期間を経て開業に至った。 になっていったらうれしいですね」 KURIYA COFFEE ROASTERS 仙台市青葉区二日町13-26 ネオハイツ勾当台1F TEL022-797-8616 http://www.kuriyacoffee.com KURIYA COFFEE ROASTERS 代表 仕事は土木系のコンサルタント。震災直後 さん が主流になり、いわゆる喫茶店が 栗谷将晴 「当店ではブレンドを置いていません。コ コーヒー豆ひとつひとつの物語を大切に それまで勤めていたのは建設業で、主な 仙台をコーヒーの香りあふれる街にしたい カ フェスタイルのコーヒーショップ NEW SPIRITS! 仙台に新しいチカラを 10 「日本一起業しやすいまち」の実現を目指す仙台市。 本格的な経済復興の実現のために、さまざまな支援体制を紹介しながら、 仙台・宮城の未来を作り出す起業家をクローズアップしていきます。 14 13
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