保健師 あれ 相談室 これ これ ≪認知症を予防する4つの習慣≫ 認知症予防の 秘訣! 前号 (Vol.22) の続編です ■ 生活習慣病(高血圧、糖尿病、心臓病など) をコントロールしましょう 血圧や血糖の異常は心臓や脳血管の硬化を招き、血流が悪くなることで脳血管疾 患等を発症しやすくなります。 ■ バランスのよい食生活 3食きちんと食べましょう。塩分をひかえめに、肉類や青魚、野菜などバランスの よい食事を心がけましょう。 ■ 運動を続けましょう ウォーキングなど有酸素運動(呼吸により、酸素を取り入れながら行う運動) は脳を 活性化するといわれています。 ■ 脳を使う生活を心がけましょう ニュースや新聞などを見て、情報に敏感になりましょう。 ≪脳力を鍛える3つのトレーニング≫ 1.エピソード記憶「1日・2日遅れ日記」 「いつ、どこで、何をした」という出来事を記憶し、それを思い出す力(記憶力) を 鍛えます。 食べたもの、買ったもの、行動などを日記に書きとめ、慣れてきたら「1日 (2日) 遅れの日記」に挑戦しましょう。 2.注意分割力「複数同時で家事をする」 2つ以上のことに注意を配りながら同時に行う機能を鍛えます。普段の生活でも料 理や家事がよいトレーニングとなります。煮物をしながら魚を焼く、メモを取りなが ら話を聞くなど、同時にいくつかのことに気を配りながら行ってみましょう。 3.計画力「計画して実行」 目標や計画を立てて行動する機能を鍛えます。 旅行の計画を立てたり、いつもと違う店で買い物をするために店までの道筋を調 べたり、効率のよい買い物の方法を考えることがトレーニングになります。 5 “栄養”ト ピ ッ ク ス 「2015日本人の食事摂取基準」 と 健康な食事のマーク 「2015日本人の食事摂取基準」 では、平成27年から32年までの5年間を目途 に、健康的に過ごすための「何をどれだけ食べたらよいのか」年齢別にエネルギーや 栄養素の推奨量、目安量、目標量の基準が出されました。また、 『日本人の長寿を 支える「健康な食事」のあり方に関する検討会』 によるまとめも発表されました。 それによると、超高齢化社会における栄養の問題として、健康寿命の延伸や介護 予防の視点から、過栄養だけではなく、75歳以上が陥りやすい「低栄養」 「栄養欠乏」 の問題の重要性が高まっています。 要介護状態になる原因として「認知症」「転倒」と並び「高齢による衰弱」があ ります。老年医学でいう「虚弱:フレイルティ(Frailty)」を含んでおり、低栄養との 関連がとても高いのです。(欧米からの報告で過栄養、特に肥満の存在はフレイル ティに関連していることも言われている) また、加齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の低下 (サルコペニア) も注 目されています。これらは相互に関連しあっており、転倒予防や介護予防の観点か らも重要です。 (表1) (表2) 「虚弱:フレイルティ (Frailty)」の定義 サルコぺニアの診断 ① 体重減少 ① 筋肉量減少 ② 主観的疲労感 ② 筋力低下(握力など) ③ 身体機能の低下(歩行速度など) ③ 日常生活活動量の減少 ④ 身体能力(歩行速度)の減弱 ⑤ 筋力(握力)の低下 診断は上記の項目①に加え、項目②または 項目③を併せ持つ場合 上記の5項目中3項目以上該当すればフレイルティ ※判定については、主治医や専門家にご相談なさってください。 6
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