カーボジンク 11 WB

カーボジンク 11 WB
Selection & Specification Data
塗料のタイプ:
自己硬化型水系無機ジンクプライマー
一般特性:
水系無機ジンクリッチプライマーで、鋼材を電気的に防食し、
塗膜の下で起こる腐食を防止する。シリケートジンクリッチプライ
マーの優れた性能を示す一方で VOC 規制にも適合している。
種々の上塗り塗料用の下塗りとして使用できる。
特長:
・
・
・
・
・
・
・
防食性に優れる
塗膜中の亜鉛含有量が高い
VOC ゼロ
白サビへの耐性がよい
硬化が速く、ハンドリング性に優れる
溶接可能な製品として Carboweld 11 WB がある
塗装作業性に優れる(ポンプパッキングやチッププラグの
必要性が少ない)
接合面への使用に関して、Class B のすべり係数を持ち、
クリープ試験基準に適合
・
色相:
基本色:
特別色:
グレー(0700)
グリーン(0300) およびレッド(0500)
仕上げ:
ツヤ消し
乾燥膜厚:
75-100 m/ 回
1 回の塗装で 150 m を超えないこと。
固形分:
使用量:
60 ± 2 (容量%) (ASTM D 2697)
乾燥塗膜中の亜鉛含有量 83 ± 1 (重量%)
理論塗付量*
標準使用量**
25 m
119 g/
m2
220 g/ m2
75 m
358 g/ m2
650 g/ m2
473 g/ m2
860 g/ m2
100 m
*: 混合あるいは塗装時のロスを見込むこと。
**: 標準使用量は、被塗物の形状や塗装する部位、被塗面の表
面状態、風速・気温等の環境条件、塗装作業者の技量等、種々
の条件によって変化する場合があります。ご不明な点は弊社担
当者にお問い合わせください。
VOC:
0 g/ L
耐熱性:
連続: 399°C / 断続: 427°C
制限:
酸または腐食性物質に直接曝露される箇所には使用しない。
本製品はアルカリシリケートジンクリッチプライマーであり、他の
水系無機ジンクプライマーと同様、硬化後の塗膜中にも、僅かで
はあるがアルカリ性が残存することがある。塗膜上に水がたまる
状態になっている場合、このアルカリ残渣が塗料や塗膜に対して
有害となる可能性がある。
したがって、鋼材の保管、輸送あるいは設計にあたっては、水
がたまらないようなものにする必要がある。たまった水が乾燥する
過程において、このアルカリ残渣が濃縮され、塗膜が溶解する程
度まで pH 値が上昇することがあり得るからである。完全に硬化し
た後で洗浄処理をしておくことによって、この問題が発生する可
能性を低下させることができる。Carbozinc (WB) Neutralizing
Solution を使うことで、この問題を軽減できる。
上塗り塗料:
曝露環境や要求に応じて、アクリルやエポキシで上塗りできる。
発泡を防ぐため、ミストコートが必要な場合がある。
下地処理
一般:
SSPC-SP 1 に従い、#2 シンナーや Surface Cleaner #3 に浸した
清浄なウエス等を用いて、被塗面の油やグリースを除去する。
Surface Cleaner #3 の説明書も参照すること。
鋼材:
SSPC-SP 6 に従って研磨ブラスト処理を行い、鋭利で角度のあ
る表面を得る(表面粗度: 25-75 m)。
混合および希釈
混合:
ベース(Part A)を動力撹拌し、網戸の網等を通して亜鉛末をふ
るい入れる。これにより、乾燥した亜鉛末の塊が砕かれあるいは
捕らえられ、混合が容易になる。
希釈:
通常、希釈は不要である。高温や強風の場合、清浄な飲用水
で 10-20%の希釈を行い、塗装作業の間塗膜が湿っている状態
を維持する。本製品で塗り重ねする場合、30%の希釈とする。
混合比:
ベース : 亜鉛末 = 1 : 2 (重量比)
可使時間:
8 時間 (24°C)
高温では可使時間はさらに短くなる。増粘し、塗装できなくな
ったら、可使時間は終わりである。
塗装機器
以下は、本製品の塗装方法の一般的な指針である。塗装現場
の状況によっては、望ましい結果を得るためにはこれらの指針の
変更が必要な場合もある。
スプレー塗装一般:
SSPC-SP 1 に従い、#2 シンナーや Surface Cleaner #3 に浸した
清浄なウエス等を用いて、被塗面の油やグリースを除去する。
Surface Cleaner #3 の説明書も参照すること。
エアスプレー:
エアスプレーを推奨する。2 つの調圧弁を備えた圧力ポット、
最小内径 3/8 インチ・最長 50 フィートの塗料用ホース、内径 0.070
インチのフルードチップおよび適切なエアキャップを使用する。
2015 年 1 月改訂
上記記載の技術データは正確を期されていますが、改良等の為に予告なしに内容が変更されることがあります。内容について更に詳しくお知りになりたい
場合は、弊社の特約販売店迄あるいは直接弊社迄お問い合わせ下さい。製品の品質については充分な管理がなされていますが、塗装作業の結果生ずる可能
性のある塗料の問題あるいは膜厚等の過不足等の問題については、弊社は責任を負いかねます。
PDS137-005
カーボジンク 11 WB
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塗装機器 (続き)
清掃および安全情報
エアレススプレー:
清掃:
下に述べる改良型のスプレーガンを使用することで、テール
を除去することができる。
・
圧縮比(最低):
30 : 1
・
吐出量(最低):
3.0 ガロン/ 分
・
ホース内径(最低):
3/8 インチ
・
オリフィスサイズ:
0.017-0.019 インチ
・
塗料圧:
12.0-16.5 MPa
・
スプレーガン:
Graco Model 510 mod B.T.
Wiwa Model 500F (1/2″)
・
チップフィルター:
60 mesh
テフロンパッキングが推奨され、ポンプメーカーから入手可能
である。使用に先立って、器具を#21 シンナーで洗浄し、次いで
清浄な飲用水で洗浄する。塗装作業中は塗料を緩やかに撹拌
し続けること。スプレー塗装を 10 分以上中断する場合、ライン中
に残っている塗料を回収しておく。
清浄な飲用水を使用する。漏出時は、地域の法令に従って
回収、廃棄する。
ハケおよびローラー:
ハケは補修塗りの場合にのみ使用し、過度のハケ返しを避け
る。ローラーの使用は推奨されない。
安全情報:
このデータシートと MSDS にある安全衛生情報を読み、これ
に従う。通常の作業と同様の安全対策を講じる。過敏な作業者
は、防護服、手袋を着用し、顔や手を含むあらゆる曝露される部
位に保護クリームを塗る。
安全衛生:
引火点
(°C)
爆発
限界
(%)
安全
衛生
表示
有機則
区分
危険物
分類
ベース
なし
-
-
-
非危険物
フィラー
-
-
-
-
非危険物
水
なし
-
-
-
非危険物
塗装条件
塗料
温度(°C)
被塗面
温度(°C)
気温
(°C)
湿度
(%)
10
4
4
0
最低
最高
35
60
43
90
被塗面温度が露点を上回っていれば塗装できる。被塗面温度
が露点を下回って結露が起こった場合は、フラッシュラストが発
生し付着力の低下に繋がることがある。通常の塗装条件の範囲
外の場合には、特別な塗装方法が必要になる場合がある。
硬化時間
被塗面温度
(湿度 50%)
換気:
タンクライニングとしてあるいは密閉された場所で使用する場
合、作業中および作業後に塗膜が乾燥するまで、徹底的に換
気を行う。換気装置は、使用された溶剤の揮発蒸気が空気中で
爆発限界の下限に達しないようにするだけの能力を持つもので
なければならない。作業者は、曝露レベルが指針を下回ってい
ることを試験し、監視しなければならない。曝露レベルの確認や
監視ができない場合は、鉱山安全保健管理局(MSHA)または
国立労働安全衛生研究所(NIOSH)によって認可された送気マ
スクを着用する。
荷姿、取扱および保管
ハンドリング時間
塗り重ね時間
24°C
5分
18 時間
上表の数値は、乾燥膜厚 75 m の場合である。厚膜・換気不
足・高湿度・低温等の条件では乾燥時間が長くなり、早期の不
具合が発生する可能性がある。硬化中に湿度上昇や結露が発
生した場合、硬化の妨げとなる可能性がある。溶剤型無機ジン
クの場合とは異なり、水を塗装面に噴霧しても硬化は促進され
ない。硬化の初期には水を噴霧しないこと。長期間の曝露の結
果として塗装面に白サビが浮いた場合は、上塗り塗装に先立っ
て除去しておくこと。本製品はアルカリシリケートジンクリッチプラ
イマーであり、他の水系無機ジンクプライマーと同様、硬化後の
塗膜中にも、僅かではあるがアルカリ性が残存することがある。
塗膜上に水がたまる状態になっている場合、このアルカリ残渣
が塗料や塗膜に対して有害となる可能性がある。したがって、鋼
材の保管、輸送あるいは設計にあたっては、水がたまらないよう
なものにする必要がある。たまった水が乾燥する過程において、
このアルカリ残渣が濃縮され、塗膜が溶解する程度まで pH 値が
上昇することがあり得るからである。完全に硬化した後で洗浄処
理をしておくことによって、この問題が発生する可能性を低下さ
せることができる。Carbozinc (WB) Neutralizing Solution を使うこ
とで、この問題を軽減できる。
荷姿:
ベース(Part A)
亜鉛末
24kg セット
8 kg
16 kg
引火点(セタ密閉式):
なし
保管条件:
温度: 4-43°C
湿度: 0-90%
屋内に保管すること。凍らせないこと。
保存可能期間:
ベース、亜鉛末:
製造後 24 ヶ月
未開封で保管条件に従った場合。
ジャパンカーボライン株式会社
本
社:〒135-0033 東京都江東区深川 1 丁目 1 番 5 号
TEL:03-3643-4501
大阪支店:〒661-0012 兵庫県尼崎市南塚口町 1 丁目 26 番 28 号
TEL:06-6424-1850
2015 年 1 月改訂
上記記載の技術データは正確を期されていますが、改良等の為に予告なしに内容が変更されることがあります。内容について更に詳しくお知りになりたい
場合は、弊社の特約販売店迄あるいは直接弊社迄お問い合わせ下さい。製品の品質については充分な管理がなされていますが、塗装作業の結果生ずる可能
性のある塗料の問題あるいは膜厚等の過不足等の問題については、弊社は責任を負いかねます。