密封液体オートサンプラー AS 2600 AS 2600 Automatic Sealing Liquid Sampler 密封液体オートサンプラー AS 2600 密封液体オートサンプラー AS 2600は、最大12本のアルミ缶(350 mL、500 mL)、瓶*1(633 mL)、ペットボト ル*2(500 mL)内の飲料を容器から直接採取し、様々な分析装置(各種クロマトグラフなど)や濃縮装置へ、オ ンラインで試料供給が可能となります。サンプリング時のアーティファクト*3を排除できます。 *1:ビール以外の飲料につきましては、お問い合わせください。 *2:ペットボトルのサイズについては、お問い合わせください。 *3:分析操作における人為的要因に起因して生じる生成物または分析種の消失、もしくはクロマトグラムに生じるピーク又は信号の ゆがみ。JIS K0214 分析化学用語(クロマトグラフィー部門) 特長 缶・瓶・ペットボトル*が混在してのサンプリングが可能 *:ペットボトルのサイズについてはお問い合わせください。 缶(350 mL・500 mL)・瓶(633 mL)・円筒型ペットボトル*(500 mL)を混載させ、最大12本まで試料採取 が可能 缶・瓶・ペットボトルセンサー 缶・瓶・ペットボトルセンサーは、サンプリングする容器を認識し、容器の 形状にあった位置に穴を開け、サンプリングを行います。 洗浄ポート サンプリング用シリンジポンプからの送液でオーバーフローを行い、サ ンプリングニードルの内・外の洗浄が可能です。 形状に合わせたアダプターを用意 容器にあったアダプターを使用することで、穴あけ時の容器内の気密性を保つことが可能 サンプリング容器の穴あけ 瓶は王冠に、缶はパーシャルオープンエンドのダブの横、ペットボ トルはキャップに、サンプリングニードルが挿入されます。 高い気密性 アダプターのシール機構により、分析終了時まで炭酸ガスや香り の成分が飛散することはありません。クランプのプランジャーシー ルとパッキンにより、ピアッシング時の容器内の気密性が保たれ ます。 発泡性・起泡性飲料(ビールなど)のサンプリングに最適 サンプリングの際、シリンジポンプ内に発生する泡を解消 泡を発生させないサンプリング 試料とシリンジポンプの温度差や圧力の急激な低下を抑える吸引動 作(サンプリング流量)条件を設定し、発泡性・起泡性飲料から泡を発 生させないサンプリングが可能になりました。 注)シリンジポンプはオプションです。 2 濃縮装置へ 分析装置へ 仕様 サンプル処理数 サンプル対象容器 サンプル加熱温度範囲 供給ガス 大きさ 電源 :12検体 :350,500 mL 缶 :633 mL ビールビン :500 mLペットボトル(その他容量についてはお問い合わせください。) :室温+5~40 ℃ :0.6 MPa (清浄ドライエアー) :600(W)×750(D)×715(H) mm :AC100 V 5 A アプリケーション応用例(応用システムの紹介) ビール中の香気成分分析システム 飲料中の香気成分を高感度でGC/MS分析するた めの試料前処理手法として、パージ・トラップ法が あります。ビールのような発泡性・起泡性飲料では、 消泡剤添加を行わなければ分析が困難です。また、 消泡剤添加や多検体前処理操作の煩雑化は、分 析の際のアーティファクトの原因となります。 AS 2600を気液向流接触抽出濃縮導入1) GCMS システムと組み合わせ、ビール中の香気成分分析 を行いました。マススペクトルのシミラリティー検索 にて分子構造情報が得られました。 GC-MS 気液向流接触抽出濃縮導入装置 (CCPT-2400)【特許出願済】 AS 2600 流路図 1) 武井義之、古野正浩:分析化学(Bunseki Kagaku),62, 3, 243-248 (2013) 分析方法 350 mLアルミ缶ビールをAS 2600に設置し、気液向流接触抽出管へのビールの供給流量は0.5 mL/minに設定しました。炭酸ガス デガッシングユニットのパージガス(N2)流量は40 mL/min、抽出温度は40 ℃、抽出時間は50 minとすることで試料量を25 mLとしま した。捕集管(内径2.1mm長さ300 mmガラスライニングステンレス管)にはTenax TA、35/60mesh、50 mgを使用し、濃縮時温度は 42 ℃、試料導入時の加熱温度は220 ℃に設定しました。 硫黄化合物として、Methyl thiolacetate (m/z90, 11.093 min)、2-Methyl-3-butene-2-thiol (m/z69, 22.520 min)、類指定の香料であるSMethyl pentanethioate (m/z85, 24.150 min)、 生のジャガイモ様の 3-(methylthio)-1-propanol (m/z106, 26.353 min)が確認されました。 Myrcene、Ionone、Farnesene、Humuleneと いったホップ由来香気成分、その他、Copaene、 Muurolene、Cadinene、Calacorene、 Longipineneといったセスキテルペン、また Cadinol、Cubedolなどセスキテルペンアルコー ルも確認されました。また、ビール酸化臭化合物 であるβ-damascenone、γ-nonalactone、ビール 劣化臭であるEthyl nicotinateが確認されました。 3 AA498-20140805PDF
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