リニアモータ駆動小型超精密形彫り放電加工機 APー L Premium

平成17年5月27日
超精密加工に特化した小型形彫り放電加工機に、高速加工の性能強化と自動化への機能充実を標準装備
リニアモータ駆動小型超精密形彫り放電力肛機APIL Premium
各位
横浜市都筑区仲町台三丁目12番1号
株式会社 ソディック
代表取締役社長 塩田 成夫
電話 045−942・3111(代)
(東証第二部 コード6143)
リニアモータ駆動小型二二二形彫り放電加工機
「APlL Premium」販売のお知らせ
一 その特長と優位性のご紹介 一
当社は、リニアモータ駆動形彫り放電加工機の超精密機として、「APlL」を2003年1月に販
売開始とし、小物加工における超精密・超微細・超微小領域での物づくりにおいて多大な好評をいた
だいております。今回、同機種の新製品として投入する「APlL Premium」はリニアモー
タ駆動の優位性である、「高速・高加速・高精度・高応答」の特性を最大限に極め、さらなる加工性能
や機能強化を標準仕様として推し進めた最新鋭の小型超精密形彫り放電加工機iです。
「APlL Premium」は、底面コーナR6μmや、みがきレスを可能とする微細領域での
最良面粗さなど、従来機と同様の優れた加工実績を継続しつつ、高速加工へのポテンシャルを高め、
さらに自動化・無人化への柔軟な対応を可能とする完平な機能・性能を有し、小物加工に膠化した超
精密加工から難加工材の高速加工まで、総合的なパフォーマンスの充実と飛躍的な生産性向上をもた
らします。
APlL Premiumの優位性(概要)
①X・Y・Z全軸に新開発リニアモータと高剛性ローラーガイドを搭載
②ベーシックでスタンダードな機械軸構成
③新開発、高速・高品位仕上げ「SVC回路」搭載
④最大加工電流値アップによる多様な加工ニーズへの対応
⑤自動化・無人化への柔軟な対応を確立する3面自動上下式加エタンク
⑥高度な温度制御による機械状態・加工性能の安定化
⑦安心、安全な作業環境の確立
⑧3次元ソリッドモデル対応“Q3vic−Solution”の標準搭載
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APlL Premiumの優位性(詳細)
①X・Y・Z全軸に新開発リニアモータと高剛性ローラーガイドを搭載
X・Y・Z全軸に、高出力・高効率の自社製リニアモータを搭載し、コンパクトながらも、コギング
(※1)の極小化による、変動の少ない安定した推力特性を実現しました。あわせて、剛性が高く摺
動抵抗の極めて小さなローラーガイド(直線案内機構)を全軸に組み込み、世界の原器と認められた
ハイデンハイソ製の超精密・高分解能リニアスケールを標準採用し(最小駆動単位0.1μm)、当社
独自のソディックモーションコントロール(SMC)による最適制御を行うことで、卓越した位置決
め精度とバックラッシの無い高応答なリニアモータ駆動の優位性を十二分に発揮します。
②ベーシックでスタンダードな機械軸構成
X・Y軸は加工ポイントと駆動ポイントが限りなく接近するよう、直交テーブル方式を採用し、ピッ
チング・ヨーイングが極めて少ない、軸動作を実現します。
また、自社製セラミック材の使用により、小型・軽量化を図ったZ軸は、シンメトリックに配置した
低摺動で抵抗変動の少ないバランスシリンダにより、電極質量や加工負荷に影響されない俊敏な応答
特性を確立し、多様な加工環境においても最適な高加速サーボジャンプを可能とします。
また、Z軸は3次元設計での解析シミュレーションにより配置された、最適リブ構造となるコラムに
支持され、環境変化に対して安定した姿勢を維持することで、超精密加工にふさわしいマシンスタイ
ルを構成します。
③新開発、高速・高品位仕上げ「SVC回路」搭載
標準搭載の新開発「SVC回路」は、仕上げ領域(※2)での加工速度を2∼4倍(当社従来比)と
し、放電パルスにおける電流波形立ち上がり特性の飛躍的な向上と、高電圧による最適ギャップ制御
との相乗効果により、均一・な放電パルスを効率良く鞠問に供給します。これにより、従来は仕上げ加
工が困難であった領域でも、加工面積に対する仕上げ最良面粗さが格段に向上し、放電痕が均一で面
粗さのバラツキがない高品位仕上げ面を実現するとともに、電極消耗の抑制効果による転写精度の向
上をもたらします。このため、みがき作業が困難な微細・微小形状のみがきレスを実現し、工程短縮
や品質の向上・安定性維持に大きく貢献します。
④最大加工電流値アップによる多様な加工ニーズへの対応
前述のように、推力変動の極めて少ない新開発リニアモータを採用することにより、Z軸の応答性が
飛躍的に向上し、小物での超精密加工の性能アップを実現していますが、加工適用範囲をさらに拡張
するため、最大加工電流値を2倍の20Aとし(当社従来比)、超硬材に代表される難削材での高速加
工や電極成形加工をはじめとする多様な加工ニーズにも万全な性能を保証します。
⑤自動化・無人化への柔軟な対応を確立する3面自動上下式加エタンク
小物での超精密加工の場合、正確で厳密な加工物の段取り作業が要求されますが、3面自動上下式加
工タンクを採用することで、煩雑になりがちなこの段取り作業の改善をもたらします。あわせて、ロ
ボット対応による自動化・無人化への柔軟な対応を確立し、将来的なシステムアップに対するイニシ
ャルコストを最小限にとどめ、生産効率向上へのアプローチを容易とします。
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⑥高精度な温度制御による機械状態・加工性能の安定化
リニアモータのコイルユニット冷却用にインバーター式高精度オイルクーラを装備し、俊敏な熱交換
サイクルによる高精度な温度制御を施し、加工条件の変更に伴うコイルユニットの状態を定常化する
ことで、リニアモータの性能安定と機械の繰り返し精度向上を実現しました。同時に、加工液冷却装
置も更なる高精度化を図り、超精密・超微細加工の安定化をもたらします。
また、加工液の循環ポンプや加工液冷却装置など、運転上で微小振動を伴うユニットを機械本体から
完全分離化することで、微小振動による外乱が加工に及ぼす影響を排除し、微細領域での安定した最
良面加工を可能とします。
⑦安心、安全な作業環境の確立
フィルターユニット部を本機側面に配置し、楽な姿勢での交換作業が安心して行えます。その他、セ
ラミックテーブル高さや接近性の改善、小物加工に最適な加工液面高さの設定、40%もの送液時間
短縮(当社従来比)など、作業環境全般での大幅な改善を実現し、段取りやメンテナンス時の、より
安心で安全な作業環境を提供します。
⑧3次元ソリッドモデル対応“3vic−Solution”の標準搭載
数値制御(NC)電源装置では、感づくりの先行keyテクノロジー=新機能“Q3
vic−Solution(キュービックーソリューション)”を標準搭載しました。これにより、3
次元ソリッドモデルを直接NC電源装置に取り込こむことで、単に精密ということだけではなく極め
て進歩的な作業環境を確立し、データの一元管理による情報の共有化をサポートし、単純ミスが発生
しない操作環境や熟練作業者のノウハウを超える画期的な加工性能を実現します。
※
高速・高精度加工の両立を可能とし、経年変化の影響を受けることなく初期の優れた性能を長期にわ
たり安定維持するというリニアモータ駆動機の優位性を存分に発揮する「APlL Premium」は、
狭ピッチコネクタに代表される小物超精密金型や精密微小ギアをはじめとする電子機器部品加工、関
連する精密金型などの短納期製作工程にて重要な役割を果たし、高効率・高品位な物づくりを総合的
にサポートします。
販売予定価格は、設計から製造までの徹底した合理化を推し進め、市場が評価するにふさわしい適
正価格を実現し、「AQlL Premium」標準仕様において1420万円∼と設定し、2005年夏か
らの販売開始、年間100台の生産体制を目指します。
なお、本年5月25日(水)から大阪インデックスにて開催された「微細精密加工技術展2005」
を皮切りに、6月15日(水)から東京ピックサイトにて開催される「自動車部品生産システム展」
にて「ロボット対応型自動化システム+APlL Premium」の出展を予定しております。
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・軸移動
軸軸軸
XYZ
●「APlL Premium」仕様概要
200mm
120mm
200mm
・最大電極懸垂質量
5Kg
・最大加工物質量
25kg
・加工液
放電加工油
・機械本体寸法
1355mm×1895mm×2030mm
(幅×奥行×高さ
サービスタンク・電源を含む)
以上
問合せ先
株式会社 ソディック
営業技術本部 営業技術課
澤崎 隆
電話045・941−2222(代)
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