TMPM375 評価キットで始めるブラシレス DC モータのセ

TMPM375 評価キットで始めるブラシレス DC モータのセ
ンサレスベクトル制御
弊社より 2014 年 2 月に発売開始した TMPM375 評価キットは、モータ制御用内蔵ハードウェアである
新ベクトルエンジン(VE+)を搭載した東芝製マイコン:TMPM375FSDMG と、モータ駆動回路を備えた
評価ボード、ブラシレス DC モータ、インストールメディア、および AC アダプタの一式がパッケージ
化されており、このキットを購入するだけで直ちにブラシレス DC モータを回し、センサレスベクトル
制御を評価することができます。また、ブラシレス DC モータを含むキットとして 5 万円を切る低価格
を実現しています。本ドキュメントでは、このキットについて解説します。
キット構成
本キットの構成は下記の通りです。日本国内向けパッケージには AC アダプタを含みます。

TMPM375-SK 評価ボード

ブラシレス DC モータ(接続ケーブル付属):ツカサ電工製 TG-22A (定格電圧 24V・出力 2.6W)

I-jet Lite エミュレータ(ICE)

インストールメディア:ARM 用 IAR Embedded Workbench 評価版・評価ボード回路図・導入
ガイドを含みます

AC アダプタ:DC19V 3A
ARM 用 IAR Embedded Workbench 評価版には、本ボード用のサンプルプロジェクトが同梱されており、
キットを用いて直ちにブラシレス DC モータのセンサレスベクトル制御評価を行うことができます。
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東芝製マイコン:TMPM375FSDMG の特長
TM
CPU コアとして ARM 社 Cortex -M3 を採用し、4.5~5.5V で動作します。また、SSOP30 ピン
(7.6mm × 10mm(リードを含む))の小型パッケージを採用しており、モータ内への組み込みなどさまざ
まな実装形態に対応しています。モータ制御で使用するハードウェア(新ベクトルエンジン(VE+)、モー
タ制御出力用 3 相 PWM、電流検出用 A/D コンバータ)を内蔵し、これらはソフトウェアを介すること
なく連携します。また、1シャント電流検出用にアンプを内蔵しており、部品点数を削減し低コスト化
に貢献します。
新ベクトルエンジン(VE+)は、これまで東芝製モータ制御マイコンに搭載されてきた東芝独自のベクト
ルエンジンをベースに、さらに機能向上を図っており、相変換や座標変換、PI 制御などの各種処理を
連続して行う基本スケジュール機能をさらに向上させ、デッドタイム補償や極小パルス幅制限、VDC
フィルタリングなどの補正制御に対応します。これにより、アプリケーション毎に求められる弱め界磁
制御などの特殊制御がベクトル制御に組み込みやすくなっています。
サンプルプロジェクトでブラシレス DC モータを回す
次の手順でモータを回すことができます。
1. PC に ARM 用 IAR Embedded Workbench をインストールします
2. ユーザ登録を行い、無償評価用ライセンスを取得しインストールします
3. 評価ボードにキット付属のブラシレス DC モータ、AC アダプタを接続し、PC とエミュレータ
(ICE)を経由して接続します
4. ARM 用 IAR Embedded Workbench を起動し、インフォメーションセンタからサンプルプロジ
ェクトを開き、DC_Motor プロジェクトを選択します
5. プロジェクトをメイクし、ダウンロードしてデバッグを開始します
6. アプリケーションを実行します
7. ボード上のスライド VR を HI 側に動かすと、モータが回転を開始し、スライド VR の位置を
変えることで回転速度を変更できます
8. スライド VR を LO 側まで戻すと、モータが回転を停止します
9. ボード上のトグル SW を切り換えることで、回転方向を変更できます(切り換えはモータの回
転を停止してから行います)
手順の詳細は、キットに同梱されている導入ガイドに記載があります。初めての方でもガイドに従って
作業・操作することでサンプルプロジェクトの動作を確認できます。
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評価ボードの詳細
ボードの概要を下図に示します。
USB
電源ジャック
DAC 出力
ユーザ LED
[EMG 確認用]
電源端子
4ch D/A コンバータ
TMPM375FSDMG デバイス
JTAG
d
リセット SW
モータ端子
[外部モータ用]
モータ駆動回路
ユーザ LED
[U,V,W 信号
(上相 PWM)
確認用 ]
スライド VR
プッシュ SW
トグル SW
モータコネクタ
[付属モータ用]

電流検出回路は、ジャンパにて、3 シャントもしくは 1 シャントに切り換えできます。
また、1 シャント時は MCU 内蔵 Op-Amp と外部 Op-Amp の選択が可能です

ボード上に 4ch D/A コンバータを搭載することで、モータ制御時の各種変数値をリアルタイム
に D/A 変換して出力することができ、モータ動作状況の観測に役立てることができます

キット付属のモータ用に、専用の接続ケーブルが同梱されており、ボード上のモータコネクタ
と簡単・確実に接続できるほか、実験用として外部モータおよび外部動作電源接続用のネジ止
め端子を備えています

TMPM375 デバイスの UART0 および UART1 端子への接続は、ジャンパを用いて各種周辺デ
バイスへの割り付けが可能です:USB 端子(USB-シリアル変換(CP2102)経由)、D/A コンバー
タ、SW / LED (GPIO 接続)
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免責事項
このドキュメントに記載の情報、およびキット製品の構成物である評価ボード、導入ガイド、サンプル
プロジェクトなどは、お客様の MCU 評価作業を支援することを目的とするものです。本キットに対する
個別のサポートは、初期不良などを除き提供しておりません。IAR システムズはこれらのドキュメント
やサンプルプロジェクトなどの内容に関して万全を期していますが、万一、誤りや不備がある場合でも
IAR システムズはその責を負いません。
商標等
IAR Systems, IAR Embedded Workbench, C-SPY, visualSTATE, IAR KickStart Kit, IAR および IAR
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