株式会社テレビ朝日 TVドラマ用CG制作にEMCアイシロンを活用 高い信頼性と性能を活かし快適な業務環境を実現 ドラマCG制作用ファイルサーバーの 容量不足と信頼性改善が課題に 他のCG制作用途とは別に、ドラマCG専用のファ イルサーバーを用意して業務を行ってきた。 しかし、それでもな お 課 題となる点は少な ■ お客様プロフィール テレビ 朝日では、長年にわたりニュース、ド くなかったとのこと。技術局 設備センター 兼 ラマ、バラエティ、音 楽、アニメ、スポーツ な コーポレートデザインセンター 松田 実氏は「旧 ど、幅広いジャンルにわたる番組を制作し、現 ファイルサーバーの空き容量は年々逼迫してお 在も多くの視聴者の支持を獲得している。 り、使 用済み のデー タをテープに退 避させる そ の 同 社 に お いて、現 代 の テレ ビ 番 組 に などして運用を続けている状況でした。また、 欠 かせない CG 映 像の制 作を手がけているの 信頼性・可用性の面でも少々不安がありました がコーポレートデ ザインセンターだ。技 術局 ので、早急な改善が必要と感じていました」と コーポレートデザインセンター 兼 設備 セン 振り返る。 社 名:株式会社テレビ朝日 ター 矢野 修氏は「当センターには番組のセッ http://www.tv-asahi.co.jp/ トデザインを担当する部門とCGデザインを担 ■ 導入事例 当する部門があり、後者においてニュースやド 優れたコストパフォーマンスと 耐障害性の高さでアイシロンを採用 ドラマ CG 制作用ストレージに EMC アイシロンを活用 ラマなどで使 用する CG 映 像の 制 作/編 集を ■ 課題 行っています。この分野も年々技術革新が進ん 株式会社テレビ朝日では、 最先端のCG 制作/編集シス でいますので、当社でも最先端の CG 映像制作 こうした課題を解消すべく、同社ではドラマ テムを導入し、魅力ある番組作りに役立てている。特に システムを導入して、魅力ある番組作りに役立 CG 用ファイルサーバーの再 構築に着手。製品 ドラマCG 制作においては、実写と見分けがつかないほ どハイクオリティなCG 映像や高度な合成技 術を駆使 し、時間と手間をかけて入念な作業を行っている。常時 てています」と説明する。 選定にあたってまず掲げた要件が、大量の CG ドラマ用 CG というと、爆 発/炎 上シーンと コンテンツを余裕で格納できる大容量さだ。 複数のドラマCG 制作が走っている状況で、素材となる いった派手な映像表現がまず思い浮かぶが、実 「最 近 の C G 映 像 で は 、炎 の 表 現 などに物 動画データを長期間格納しておく必要があるため、大 はそれ以外にも様々な場面で活用されていると 理 シミュレ ー ション 技 術 を 用 い ることも 少 容量のファイルサーバーが不可欠となっている。 しかし、 のこと。矢野氏は「曇り空を晴天に変えたり、あ なくありません。こうしたケースだと、シミュ るいは雪面に残ったスタッフの足跡を消したり レーション用の計算データだけでも膨大な量 といった具合に、比較的目立たない用途で使う になります。しかも、放 送業 界では、現行ハイ CG 活用の広がりに伴って、既存ストレージの容量不足 が課題に。 また、 4K 時代への対応や信頼性・ 可用性のさ らなる向上を目指すとの観点から、同社ではドラマCG 制作用ファイルサーバーの再構築に着手した。 ことも多い。また、映像編集の手法についても、 ビジョンよりも高 精細な 映 像を実現する『 4K ■ EMC Isilon のメリット CGと実写の合成、実写同士の合成など、様々な 放 送 』に向けた取り組みが進 んでいますが、 株式会社テレビ朝日では、以下のような理由から テクニックが用いられています」と続ける。 4K 対応 で CG を作成 するとなるとデータ容量 EMC アイシロンを採用した。 こうして出来上がったCG映像は、実写映像と は 約 5 倍 に 増 大してしまいま す」と 矢 野 氏 は • 放送事業を支えるシステムに欠かせない 見分けがつかないくらいのクオリティとなる。そ 説明する。 高い信頼性と高可用性 • 大容量 CG コンテンツを快適に活用できる れだけにデータ容量も非常に大きく、同社では もちろん同社でも、以前から CGデータの容 量増大を十分に意識した上で環境整備を行っ パフォーマンス ていた。しかし実際の業務環境では、それを上 • 今後のデータ増加にも余裕で対応できる 回るスピード でデータ増 加が加速していたと 柔軟なスケーラビリティ いう。松田氏は「旧ファイルサーバーも、導入 時点としては十分な環境を用意しました。とは いえ、結果的には容量不足の懸 念 が生じてし まったので、今回はこの先 5 年間は使い続けら れる容量を確保したいと考えました」と語る。 ま た、もう一つ の 要 件 が、大 容 量ファイル サーバー 環 境を 低コストで実 現するというこ とだ。松田氏は「今回のプロジェクトでは、ス トレージだけでなくCG 映像制作システムその もののバージョンアップも行います。ストレー 株 式 会 社テレビ朝日 技 術 局 設 備センター 兼 コーポレートデザインセンター 松田 実 氏 CaseStudy 事例 ジに割り当てられる予算も限られていますの で、その中でできるだけ容量の大きなストレー ジを選びたかった」と語る。 さらにポイントとなったのが、信頼性・可用 性の向上だ。旧ファイルサーバーでは、障害に 快適なCG制作環境を実現 信頼性・安定性も大幅に向上 4K 時代に向けた環境整備を 今後も積極的に推進 よるトラブル対応に悩まされることも多かった とのこと。「障害対応のために、出張先から呼 アイシロンには「Sシリーズ」「X シリーズ」 今回はCGコンテンツ格納用ファイルサーバー 「NL シリーズ」の3 種類のモデルが用意されて というシンプルな用途での導入であるため、ア 氏。システム障害が CG 制作業務に影響を与え いるが、今回のプロジェクトでは、X シリーズの イシロンの多彩な機能についてはあえて利用 るようなことは許されないため、安定性の高 「Isilon ® X400」を3 台導入。実効容量として されていない。しかし、そのメリットについては さは極めて重要な要件だったと続ける。 約 100T B が確保されている。また、CG 映像制 十分に理解しているとのこと。松田氏は「今回 こうした 点をすべてクリアできる製 品とし 作システムや端末との接続には10Gbps のネッ は5 年先を見据えた容量をあらかじめ確保して て選ばれたのが、E M C のスケールアウト N A S トワーク環境を用意し、大容量コンテンツをス ありますが、万一途中で不足してしまった場合 「EMC アイシロン」だ。松田氏はアイシロンを ピーディに活用できるよう配慮している。 にも無停止で拡張が行えるのはありがたい。特 選んだ理由を「まず一点目は、コストパフォー 導入作 業も非常にスムーズに進 んだとのこ にアイシロンは、新旧ノード間のデータ移行も マンスの高さです。元々は CG 映像制作システ と。松田氏は「放送局のシステムには極めて高 無停止で行えますから、次期ストレージにアイ ムの構築担当ベンダーの推奨ストレージが有 い信 頼性が要求されるため、通常は事前の評 シロンを選べば全く手間をかけることなくシス 力候補だったのですが、これだと容量・コスト 価や検 証をしっかりと行います。しかし、アイ テム更新が行えます。この点については今から のバランスが当社の要件を満たせない。必要 シロンについては既にその安定性の高さが証 楽しみにしています」と語る。 な容量を確保しようと思うと、予算をオーバー 明済みであるため、導入のための作業量と期間 ドラマ CG 用ファイルサーバーの更新に無事 してしまうので す ね 。そ の点、アイシ ロン な を大幅に短縮できました。ちなみに今回のプロ 成功した同社だが、今後も放送事業を支えるIT ら、リーズナブルなコストで我々の望む環境を ジェクトでは、新作ドラマの制作スケジュール インフラの整備・改善に積極的に取り組んでい 実現できます」と語る。 に合わせる関係で、カットオーバー時期を前倒 く構えだ。松田氏は今後の抱負を「4K 時代の到 しする必要があったのですが、これもアイシロ 来が近づく中、今後もデータ容量が増えていく ンを選んだことで問題なく対応できました」と ことは間違いありません。設備構築を担当する にこやかに語る。 我々としても、適切な対応を図っていく必要が び 戻されたこともあります」と苦笑 する矢 野 懸案であった信頼性・可用性の問題も解消。 ありますから、アイシロンをはじめとするEMC 「IsilonX400」は導入以来、ノートラブルで稼 のソリューションにも大いに期待しています」 動を続けており、以前のように障害対応に悩ま と語った。 されることもなくなった。矢野氏は「局内に3台 導入しているCG 映像制作システムは、常にデザ イナーにフル活用されており、人のいない夜間 も CG を描画計算するレンダリング作業が行わ れていたりします。このため、保守作業のため に止めるのもなかなか容易ではないのですが、 アイシロンを導入したことで常に安定的な業務 株式会社テレビ朝日 技術局 コーポレートデザインセンター 兼 設備センター 矢野 修 氏 また、もう一つの決め手は、アイシロンの大 環境が実現。システムのレスポンスも向上し、 大容量 CGコンテンツを快適に利用できるよう になりました」と語る。 システム構成図 きな特長である耐障害性の高さだ。矢野氏は 「実は当社では、以前から別の CG 制作用途で アイシロンを導入しており、その信頼性・可用 性を高く評価しています。こちらは約 5 年間に わたり稼動していますが、その間にトラブルら しいトラブルをほとんど経 験したことがあり ません。NAS ヘッドの下にシェルフがつながる 一 般 的な N A S 製 品と異なり、ノードベースで の可用性が 確保されているアイシロンはやは り格段に安心感が高い。アイシロンを選べば、 手間を掛けることなく安定 運 用が実現できる だろうと判断しました」と説明する。 2014 年11月版 EMCジャパン株式会社 〒151-0053 東京都渋谷区代々木 2-1-1 新宿マインズタワー お問い合わせは http://japan.emc.com/contact/ http://japan.emc.com ©Copyright 2014 EMC Corporation. All rights reserved. EMC、EMC2、EMCのロゴ、および Isilonは、EMC Corporationの登録商標、または商標です。これらの商標は、日本または諸外国で商標登録等により、 適用法令で守られている場合があります。他のすべての名称ならびに製品についての商標は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。 UC1091-1 11/14
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