雇用観測 IT開発・テスト部門 - Morgan McKinley Japan

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雇用観測 IT開発・テスト部門
上半期(1月-6月)
IT開発・テスト部門
Morgan McKinleyではIT開発・テスト部門のプロフェッショナルに、採用市場の最新
情報を定期的にお届けしています。今回は、2014年前半に5ヶ国で社内調査を実施し
ました。地域ごとに状況は大きく異なりますが、
ここ数ヶ月は採用の動きが活発になっ
ています。
• 中国における雇用市場の状況は不安定です
が、
デジタル、モバイル・データ管理の開発に
ついて、需要が急増しています。
• 日本では、IT開発・テスト部門ではシニアポジ
ション以外の求人はあまり動きがありません。
ビジネスアナリストの求人数は伸びています。
• 香港では、堅実な技術的専門知識とコミュニ
ケーションスキルを持つ人材には素晴らしい
チャンスがあります。
• シンガポールでは、専門的過ぎる仕事は需要
が下がり、ビジネスアナリストの需要が増えて
います。
クイックリンク
中国........................................................... 2
香港........................................................... 3
アイルランド...........................................4
日本............................................................ 5
シンガポール......................................... 6
• アイルランドで求人は大幅に増加しています
が、質の高い候補者が不足しています。
1
「大学院卒で語学力
のある開発者を採用す
る企業が増える予測」
中国
展望
デジタル、モバイル、
データ管理分野での伸び
景気回復の期待から、2013年後半の中国におけ
るIT開発・テスト部門の雇用も改善したと思われ
ます。ITプロジェクト、組織変更、
グローバル化お
よびコンプライアンスと規制の問題が新規雇用
のおもな原動力となっています。
また、
デジタル
やモバイル関連の求人もデータ管理とともに成
長している主な分野です。
特に需要のあるJava、UNIX構築、Linux開発者
では国内の人材が不足しているため、中国企業
は、特にヨーロッパ、北米、
オーストラリア、
日本
等、海外から採用しています。にも関わらず、採
用の凍結、
プロジェクトの外部委託、海外移転を
はじめとするコスト削減対策が全体に影響を与
えています。
「現在、IT開発・テスト部門の雇用市場について
予測するのが困難です。多くの多国籍企業が引
き続き中国に進出していますが、撤退する企業
も出ています。
この6ヵ月で中国の研究開発セン
ターがいくつか閉鎖されました」
と上海のコン
サルタントは話しています。
企業はITの専門的知識とファイナンスまたは同
様の修士号、
さらに語学力を持つ人材を探して
おり、2014年もその要求が引き続き続くとみて
います。企業は希望にぴったり合った人材を見
つけるのが困難になるでしょう。
給与・ボーナス
給与は大幅ではありませんが、上昇すると予想
しています。
2
香港
「大企業は、
より多彩な
経験を持つ開発者を採用
したいと考えています」
コミュニケーション力のある開発
者が求められています
2013年後半、香港のIT開発・テスト部門の状況
は改善し、企業は顧客対応、ITセキュリティ、
デ
ータ管理の経験のある人材を採用しています。
景気回復に加え、組織変更、
コンプライアンス対
応、機能のグローバル化が雇用市場に影響を与
えています。需要が高いUIとGUIの開発者は、国
内の人材が不足しています。
結果的に企業は求める人材に、
より柔軟になっ
ています。
「UXの顧客対応経験のある人材なら
びにデジタル、モバイルアプリケーション開発
部門への採用のために、大企業はフリーラン
ス、起業家、非正規の優秀な開発者にも門戸を
広げています。」
と香港のコンサルタントは話し
ています。
また採用企業は海外、特にヨーロッパ
とインド亜大陸でも人材を探しています。
展望
求職者にとって見通しは明るいでしょう。
デジタ
ル、UX、モバイル開発でキャリアアップを求めて
いる人には、企業が求める人材を理解すること
です。例えば技術的な詳細を覚えるのに集中す
るより、関連のあるプロジェクトを達成したプロ
フィールを構築することを勧めています。
もちろ
ん採用企業はスキルの高い開発者を注意して
探していますが、
コミュニケーションスキルに長
けている人材も必要としています。非正規社員
はこうした経験を得るのに良い方法で、香港で
はかつてないほど非正規雇用市場が拡大してい
ます。
もし1-2社で長期間勤務したのであれば、
新しい技術や手法に遅れないことが不可欠で
す。例えば競争の激しいマーケットで他と差をつ
けたいなら、
スキルアップし続けることです。一
般的に、従来の開発の仕事が、事業分析やマー
ケティングのノウハウ等を含む、
より混合的なも
のになると思われます。.
給与・ボーナス
給与は8-10%の上昇を予想しています。
3
「今は、新しい仕事に向いて
いるかどうか、
オンラインテス
トを受ける良い時期です」
アイルランド
重要なプロジェクトがスタートしています
アイルランドおよびアイルランドに拠点を置く企
業では、2013年の後半、IT分野の雇用状況は改
善し、採用予算が増え、重要なプロジェクトやシ
ステムの導入が始まっていますが、ふさわしい
国内の人材が非常に不足しています。
こうしたプ
ロジェクトの中心になっているのは、モバイル、
デジタル、ITセキュリティ部門です。ネット開発お
よびAndroid、iOS、Java、PHP、Python、Ruby on
Rails、HTML 5 、Unixなどの専門知識を必要とす
るポジションで、需要が高まっています。
さらに
テスト、QAエンジニア、Scrumマスター、開発部
門にも求人があります。
こうした求人を満たす、ふさわしい国内の人材
が不足しており、特にイギリス、
ヨーロッパ大陸
など海外に人材を求める企業もあります。ITの
主要なシニア職を社外で探す企業も増えていま
す。
しかし、状況はまだ不景気前の状態に戻って
いません。多くの企業では昇給凍結など、いまだ
にコスト削減対策をとっています。
展望
多くのIT開発・テストの人材が現職に留まる傾向
があります。採用には相当の競争がありますが、
企業は求職者を引き付けるのが難しくなるでし
ょう。
「求職者へのアドバイスは、今の会社との
友好的な関係を保ちつつ、採用企業には他の可
能性のあるポジションについて率直に話すべき
です」
とアイルランドのIT担当コンサルタントは
話しています。Morgan McKinleyのアイルランド
オフィスでは、適職を審査するオンラインテスト
を提供しています。
給与・ボーナス
ボーナスや他の手当てに変化は見られません
が、求人増と、ふさわしい候補者の不足によっ
て、2014年に給与は大幅に上昇すると予測して
います。
4
「求人は、開発・テスト部門
からビジネスアナリストやサ
ポート業務に移っています」
日本
シニア職の求人が復活
2013年、採用市場の環境はより前向きで欠員補
充や増員で採用する企業もありましたが、東京
のIT開発・テスト部門で大きな変化は見られま
せんでした。
よりシニアレベルの職では、
しばら
くなかった求人も出ています。
「グローバル化と
日本のコスト高の結果、IT部門では多くの求人
が開発・テストからビジネスアナリストやサポー
ト業務に移りました」
と東京のデスクマネジャー
は話しています。
開発職では、従来のアプリケーション開発、ITセ
キュリティ、業務・ERPシステム導入に需要があ
ります。国内の人材不足と流暢な日本語が必須
であるため、ふさわしい人材を探すのは大変で
す。
「求められるスキルを保有する海外から日本
に転職を考えている日本人には好機です。
」
と前
述の東京のデスクマネジャーはコメントしてい
ます。
展望
2014年の日本のIT開発・テスト部門の展望は不
明確です。機能のグローバル化と海外移転は続
き、
この部門での大きな採用の動きはないと予
想しています。採用は、ユーザー・顧客対応の経
験と業務・EPRシステムのアプリケーション開発
が中心です。企業はビッグデータを有効活用し
たいので、事業分析が、
この分野の次の目玉に
なるでしょう。
給与・ボーナス
大きな変化は期待できないでしょう。
5
シンガポール
「Morgan McKinleyを
通してIKMテストを受け
た人は傑出しています」
求められる求人の変化
2013年、
シンガポールではIT開発・テスト部門は
非常に忙しかったため、当社も担当者を増やし
対応しました。
デジタル・モバイルテクノロジー
と分析の求人が急増しました。
しかし未だに経
済の不確実さが蔓延しており、人員削減やIT部
門の海外移転や外部委託をしている企業もあり
ます。採用予算は、ほとんど停滞または減少して
います。
おそらく会社機能のグローバル化とシンガポー
ル国内のふさわしい人材の不足も、
こうした採
用形態を主導しています。Scrum Mastersの経
験者やソフトウェア開発部門のリーダー経験と
ともに、ネット、Android、iOSの開発者に高い需
要がありますが、弊社シンガポールIT部門マネ
ジャーは「大企業はこうした部門を、
インド等の
低コスト地域に海外移転しています」
と話してい
ます。
シンガポールを、IT開発・テスト機能の拠点に良
いとみる企業もありますが、
その数は減少してい
るようです。人材不足の地域では、
デジタル、モ
バイルの求人にイギリス、
オーストラリア、
アメリ
カから、他の開発職はインドから採用する傾向
があります。
オラクルやSAPなどのERPパッケー
ジの経験があるIT開発・テスト担当者は、引き続
き高い需要があります。
6
展望
2014年は状況が良くなるとみており、特にかな
りの専門性を要する仕事の需要が減るなど、求
められる人材像が徐々に変わると予想していま
す。技術的な基本がしっかりとあり、かつビジネ
スアナリスト、
プロジェクトマネジャー、
テクニカ
ルリードの業務に注目が集まり、
これら業務に
は高いコミュニケーション力が必要とされます。
能力のある人にはチャンスがあるでしょう。専門
言語の最新バージョンを把握することだけでな
く、新しく需要のある言語に注目することが重要
です。
採用企業は引き続き予算に関するプレッシャー
があり、
また皆がアジャイル手法に移っているた
め、細かい専門的な採用条件を満たす候補者を
探すのが難しいでしょう。
「Morgan McKinleyシンガポールが提供する
IKMテストを受けた人は傑出しています」
とシン
ガポールのIT部門マネジャーは話しています。
給与・ボーナス
給与は全体的に安定していますが、最新の需要
が高いテクノロジースキルを持つ人材を確保す
るために、昇給の用意がある企業もあります。
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雇用観測 IT開発・テスト部門
A MORGAN McKINLEY GROUP COMPANY