October 5th week, 2014 【 巻頭特集 】 芸術の秋 シカゴ ・ ピカソ n A J y l k e e w e l g n A J ekly 堂々としたたたずまいの大型彫刻は、市のランドマーク として『シカゴ・ピカソ』の愛称で知られる(当初、作 品名は『無題』 ) 。デイリーセンタービルの建築家がピカ ソに直接詩を書いて彫刻制作を依頼したところ、the two great gangster cities のため(もう1カ所はフランス・マ ルセイユ) 、特別に引き受けたプロジェクト。ピカソは シカゴ市からデザイン料を受け取ることを拒み、シカゴ に住む人のために寄贈した。 e w e l g n A e weekly J- プラザの中に堂々と立っている巨大鉄の生き物のような シカゴ・ピカソ。一つ目の中に瞳が2つ。鼻の長い動物か、 それとも人間なのだろうか。近くに立っても大きいのに 圧迫感がない。守り神のようにどっしりと構え、シカゴ の街を静かに守っているようにも見えた。 n A J y l k e e w e l g n A J y l k e e w e l g n ekly J-A n.state st n.dearborn st e.washington st e w e l g n A weekly J Cow Parade 1999 年 Miro's Chicago 1981 年 カウパレード ・ Chicago ミロのシカゴ Artist Joan Miro madison About this sculpture e madison st 原 題 は『 太 陽 と 月 と 星(The Sun, the Moon and One Star)』。シカゴ・ピカソ からほぼ南に位置する。両手を広げた女 性を表現しており Miss Chicago とも呼 ばれる。作品に多くのマテリアルが組み 合わされているのが特徴。高層ビルの間 に位置しているので、一見小さく見える が、高さは約 12 メートルもある。 1004 Portraits June2014~Dec2015 y l k e e w e l ekly J-Ang e w e l g n A weekly JMaterial Steel・Wire Mesh・Concrete・ Bronze & Ceramic Experience 抽象的な形をしているミロは、冠をか ぶっている人の形にも見え、フォークの ような形にも見える。無表情な顔にイン パクトを感じる。ビルの間に位置し、ま るで自分の陣地を死守しているのか、愛 くるしい表情を本当は隠しているのか、 両手を広げて誰かのハグを待っているの か……。多様な人格を持っているように も見えなくもない。 w.polk st w e l g n A J weekly ミレニアムパーク完成 10 周 年を記念して今年 6 月から 期間限定で設置されている 大型彫刻。大型のガラス製 スクリーンに 1000 人のシカ ゴ市民の顔を映しだし、そ の口の部分が噴水となって いる『クラウン・ファウン テ ン 』 の 作 者 が 制 作。4 人 の少女の顔がモチーフ。 Material Cast Iron & Resin Material Bronze Experience なぜ大都会の真ん中に銅の牛がいるのかと 疑問に思う方もいるだろう。カルチャー・ センターの前を通りぬけ、ミレニアム・パー クに向かっているように見える。喧騒の中 でもマイペースを保つ牛の姿は街並みに溶 けこんでいるようで、違和感がない。 A J y l k e e w ly J-Angle Experience s.michigan ave 公園を南下すると見える、腕と頭部を持たない 106 体の 鉄製巨人の行列。その存在に違和感を抱くか、自然に受 け入れるかは直接見て判断してほしい。継ぎ目のない鉄 を曲げて作った巨体は高さ約3メートル、重さ 800 キロ 以上。現在世界に点在する同シリーズの中では最大。 Artist Jaume Plensa About this sculpture チューリッヒ発祥、牛のオブジェにペイン トを施すアート・イベント『Cow Parade』 に出張で訪れたシカゴのビジネスマンが魅 せられ、1999 年にシカゴで同様のイベント を開催。イベント終了後、市に寄与された 像が現在の場所に設置されている。目には 「ウォータタワー」と「シカゴ・ピカソ」が 描かれている。 アゴーラ Artist Magdalena Abakanowicz About this sculpture A J y l k e e J-Angle w 1004の肖像画 Artist Pascal Knapp About this sculpture k e e w e l g eekly J-An Agora 2006 年 millennium park 写真撮影・レイアウトデザイン 池田美栄 n.clark st chicago cultural center n.michigan ave Material Iron Experience richard j. daley center 巨人の間を歩くと不思議な世界に突入し たような気持ちになった。胴体と足しか ない巨人で、一体ずつが何を考えている のか皆目見当がつかない。無の空間に迷 いこんだように感じられる。 Iron Experience 目を閉じている少女たち。きっと 何かを夢見ているのだろう。ミシ ガンアベニュー沿いに位置する樹 脂で作られた細長い顔の Awilda は 遠くから観察していると、吸いこ まれるようなパワーがある。見る 角度により立体的に見える鉄製の 彫 刻 Laura・Paula・Ines は 実 際 に 足を運び、ナマで見るからこそ感 じられる不思議体験。 s state st grant park s clark st Material e.randolph st ミレニアム・パークのクラウド・ゲート(アニッシュ・カプーア作) やクラウン・ファウンテン(ハウメ・プレンサ作)など、シカゴの ダウンタウンの街中にはさまざまな彫刻がある。シカゴのシンボル となっているパブリック・アートをドーンと紹介! l g n A J y l week -2- シカゴ・ダウンタウンのアート作品巡り Artist Pabro Picasso About this sculpture Chicago Picasso 1967 年 第 535 号 g n A J y l k e we e w e l g n A le weekly J A J y l k e e w e l g n A J y l k e e.roosevelt rd October 5th week, 2014 【 巻頭特集 】 n.wells st Monument with Standing Beast 1981 年 起立した野獣へのモニュメント Artist Jean Dubuffet About this sculpture フランス出身の画家ジャン・デビュッフェの作品。 アメリカにある、彼の手がけた3つの巨大彫刻のう ちのひとつ。グラフィティ的で、躍動感があるのが 特徴的。動物・木・玄関・建築物という4つの要素 を表現している。近未来的なビル、ジェームス・ト ンプソン・センターの正面に位置する。 w.randolph st w e l g n A J le weekly Material g n A J y l k e e w e l g n A J y l k e e w e l g n y J-A Glass Fiber Experience ソフトな白い曲線をメインに制作されており、黒の 縁取りラインがとても印象的。まわりのビル群にと ても馴染んでいる。黒い線を目で追うと、いつの間 にか作品を一周してしまった。360 度どの角度から 見ても違う形を楽しむことができ、鑑賞者を楽しま せてくれる。 Dawn Shadows ダウン ・ シャドー chicago city hall w.washington st 1983 年 y l k e e w e l y J-Ang james r. thompson center n.lasalle st 第 535 号 -3- Artist Louise Nevelson About this sculpture シカゴの高架鉄道にインスパイアされ て作られた同彫刻は、The Loop という ニックネームを持つ。ルイーズ・ネベ ルソンらしい黒塗りの大型彫刻で、都 会の喧騒を表現している。マジソン・ プラザのロビー内で見ることができ る。ビル内で写真撮影をする場合はセ キュリティに要確認。 madison plaza w e l g n A J y l k e e w e l g n A J y l k e e w.madison st J-Angle w Material Black Painted Metal Experience ガラス箱の中の彫刻。さまざまな形が 重なり、ひとつになったアートはその 箱から外に突きぬけそうな感覚にな る。近くで見ると、予想以上の大きさ に圧倒された。
© Copyright 2024