唾液腺がんの PD-1 および PD-L1 の発現に関する

別添資料 A-1.1
唾液腺がんの PD-1 および PD-L1 の発現に関する遡及的研究
1.研究対象
国立がん研究センター東病院開院より 2014 年度末までの間に、唾液腺腫瘍に対して手術加療が施行され、唾液腺が
んと診断された症例を対象とします。
2.研究の意義
唾液腺悪性腫瘍は頭頸部がん全体の 10%弱を占め、年間 10 万人当たり 0.5-2 人未満に発症するとされています。唾
液腺悪性腫瘍は病理学的にさらに細かく分類されており、患者数が世界的にも非常に少ないため、大規模な臨床試験
を用いるような治療開発が難しく、手術後に再発や遠隔転移を来して切除不能となった患者さんに対する標準治療はい
まだに確立していません。
免疫療法は、最近になり注目されている治療法ですが、近年では特に、がん細胞が免疫反応から回避する機序の一
つである PD-1、PD-L1 経路を阻害する抗体薬の開発が行われています。PD-L1 発現が予後因子となることが多くの固
形がんですでに示されていますが、本研究が対象とする唾液腺がんでは、PD-1 および PD-L1 の発現とその病態につ
いて発表された報告はありません。本研究では、唾液腺腫瘍の組織型に関係なく、PD-1 および PD-L1 の発現率を明ら
かにすることで、新たな治療開発に貢献できる可能性があると考えます。
3.研究の目的
唾液腺がんの PD-1 または PD-L1 の発現と臨床病理学的因子との関係を明らかにします。
4.研究の方法
対象となる患者さんについて、診療録からの調査内容・院内保存してある組織検体からの検査結果を集計して行いま
す。
5.個人情報に対する配慮
本研究では個人情報は匿名化され、個人が特定されることはありません。また、個人が特定されるような情報は一切公
表しません。上記の研究対象に該当する患者さんで、ご自身の臨床情報を本研究に使わないで欲しい、というご希望が
あれば、以下の連絡先までご相談下さい。
6.利益相反
本研究では、研究代表者、研究事務局、免疫組織化学染色研究担当者、共同研究者に、開示の必要のある利益相反
はありません。また,本研究への信頼が損なわれず、本研究が公正かつ円滑に遂行されるよう、適切に利益相反の管
理を行います。
7.研究代表者(本研究全体の責任者)
国立がん研究センター東病院 臨床開発センター 臨床腫瘍病理分野 藤井 誠志
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先
〒277-8577 千葉県柏市柏の葉 6-5-1
TEL:04-7133-1111 FAX:04-7131-4724
国立がん研究センター東病院 頭頸部外科 向川 卓志