酸性 中性 アルカリ性 pH 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10 窒 素 リ カ ン リ イ ウ オ ム ウ カ ル シ ウ ム マグネシウム 鉄 マ ホ ン ガ ウ 銅 ・ 亜 ン 素 鉛 モ リ ブ デ ン 幅が広いところほど養分が植物に利用される 色の部分が多くの植物に適する 日本の土壌の好適pHは? の好適範囲は、やや酸性側にある 頁でふれたように、 は 肥 料 養 分 の 溶 解 性 が 悪 い こ と を 示 し て い る。 の低いほ 物に悪影響を与える。さらに、肥料養分ではないのでこの表 ただし、鉄やマンガンは酸性側で水に過剰に溶け出して作 には出ていないが、アルミニウムは 5以下の強酸性になる は、土壌溶液中の る。 う、高いほうでは、ほとんどの養分の効きが悪いことがわか pH までの値で示され、 (土壌の酸性度)は人間でいうと体温にあたり、その測 )濃度の指標で、 0から 定は、土壌診断の基本中の基本である。 水素イオン( 14 pH は塩基飽和度(胃袋の満腹度)と密 性障害をもたらす。また、 アルミニウムや鉄が過剰な土壌は、 と急激に土壌溶液に溶け出し、作物の根の生長を阻害して酸 わが国で作物を栽培する土壌の好適 は、5・5〜6・5の や放線菌(難溶性有機物を分解、土のにおいをつくる)は、 【 微 生 物 に 影 響 】 土 壌 微 生 物 の 代 表 格 の 細 菌( バ ク テ リ ア ) 5・5 より酸性になると活力が低下する。こうなると、土 普通畑の改良目標値は6・0 〜6・5) 。これは、日本では土 の表をみると、そのほとんどが5・5 ばれてきたこともその理由である。 壌に入れた有機物の分解が遅れて、作物に有効に働かない。 の測定 ブルーベリー、茶、 ツツジ、シャクナゲ 次頁の作物別好適 まずはしっかり 4.5 ~ 5.5 バレイショなど、さらにはクリもチャ(茶)も酸性が好きな クリ 40 5.0 ~ 5.5 から6・5の間にあり、イネやサツマイモ、ソバ、ヤマノイモ、 は5・6 程度)では、土壌の酸性化 を調べること。酸性改良が必要だといっ はさけられない。また、化学肥料にも酸性化を進めるものが 雨の多い日本(雨の ある。まずは土壌の ても、中性の7に近い土壌が好適なのは、ホウレンソウぐら 頁)。 (資料:日本土壌協会「土壌診断によるバランスのとれた土づくり Vol.2」 ) も調べずに、石灰資材を多給することは、不健康な土壌 5.0 ~ 6.5 ジャガイモ 作物である。ただし、5・5 以下の酸性土壌になると、いろ 果樹・花き いのもの。 サツマイモ、ソバ、 ヤマノイモ、オカボ モモ、オウトウ、 ミカン 5.5 ~ 6.0 いろな問題も起きてくることに注意しなければならない。 作物の種類別好適 pH カブ、ゴボウ、タ マネギ、ニンジン 土の酸性化はなぜ悪いのか 幅が広いところほど養分が植物に利用される 色の部分が多くの植物に適する をつくってしまうことになる(調べ方は イチゴ、ラッカセイ イネ、エンバク、 ライムギ ブドウ、アンズ、 カーネーション は、次頁の図のように、土壌養分の溶 モ リ ブ デ ン pH ウド、カリフラワー、 コマツナ、シュンギ ク、ショウガ、セロ ナシ、カキ、キウ リ、チンゲンサイ、 イフルーツ、ユズ、 ニラ、ネギ、ハクサ キク イ、ブロッコリー、 ミツバ、レタス イチジク 【土壌養分に影響】 鉄 解性(効き方)と大きく関係している。図の帯が細いところ 簡易土壌診断法 マグネシウム pH 6.0 ~ 6.5 サトイモ、ダイズ インゲン、エダマメ、 カボチャ、キュウリ、 スイートコーン、 スイカ、ソラマメ、 ナス、ピーマン、メ ロン、アズキ pH pH カ ル シ ウ ム pH ウメ、リンゴ ダイコン、キャベ ツ、アスパラガス 5.5 ~ 6.5 ム pH エンドウ、トマト ホウレンソウ 6.5 ~ 7.0 オオムギ 葉根菜類 果菜・豆類 普通作物 pH 鉛 銅 ・ 亜 ン ガ 素 ウ ホ ン マ ン リ pH 6.0 ~ 7.0 コムギ が酸性側に傾きやすいため、やや酸性側でよく育つ作物が選 範囲で、やや酸性の側に設定されている(地力増進法による リン酸の効きが悪い。 は6・5程度になる。 7 が中性、7 未満は酸性、7 を超えるとアルカリ性である。 H+ 接な関係があり、 %(腹八分)で pH pH pH pH 32 酸性 中性 アルカリ性 pH 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10 38 第 3 章 簡易土壌診断法 39 pH pH 80 ウ オ イ ウ リ カ 素 窒 pH (体温) は高いか低いか pHと 肥料養分の溶解性(溶け方) 章 3 第 簡易土壌診断法
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