1. No category

10
その他
10 その他
資料10－１
ガスヒートポンプ及び電気ヒートポンプの
CO2排出量について
ガスヒートポンプ（以下、
「ＧＨＰ」という。）及び電気ヒートポンプ（以下、
「ＥＨＰ」と
いう。）のエネルギー使用量及び CO2 排出量について比較するために、１時間に使用するエネ
ルギー量及び１時間に排出する CO2 排出量の算出を行った。
（１）ＧＨＰ及びＥＨＰの都市ガス使用量及び電力使用量
ＧＨＰ及びＥＨＰについて、１台が１時間稼働した場合の都市ガス使用量及び電力使
用量は、表 10－1 に示すとおりである。
各ヒートポンプの諸元については、メーカーが公表している資料に基づき、予測条件
として示した能力に相当する値を用いた。
表 10－1 ＧＨＰ及びＥＨＰが１時間稼働した場合の都市ガス使用量及び電力使用量
ＧＨＰ
項目
能力（kW）
都市ガス使用量（kWh）注１）
電力使用量（kWh）注２）
冷房
56
41.7
1.10
ＥＨＰ
暖房
63
42.0
1.02
冷房
56
―
19.2
暖房
63
―
17.7
注１）１時間稼働した場合の都市ガス使用量（kWh)＝都市ガス消費量（kW）×１（h）
なお、都市ガス消費量（kW）は、メーカーカタログに基づく設備の最大能力（GHP：冷房 41.7kW、暖房 42.0kW）を用いた。
注２）１時間稼働した場合の電力使用量（kWh)＝消費電力（kW）×１（h）
なお、消費電力（kW）は、メーカーカタログに基づく設備の最大能力（GHP：冷房 1.10kW、暖房 1.02kW、EHP：冷房 19.2kW、
暖房 17.7kW）を用いた。
（２）ＧＨＰ及びＥＨＰの１時間稼働した場合のエネルギー使用量
ＧＨＰ及びＥＨＰが１時間稼働した場合のエネルギー使用量は、表 10－2 に示すとお
りである。
なお、電力については、化石燃料から発電を行う過程でのエネルギーロス分も考慮し、
「電力のエネルギー換算について」
（平成 17 年９月 電気事業連合会）に基づきエネルギ
ー使用量（一次エネルギー換算値）を求めた。
表 10－2 ＧＨＰ及びＥＨＰが１時間稼働した場合のエネルギー使用量
項目
都市ガスによるエネルギー使用量（MJ）注２）
電力によるエネルギー使用量（MJ）注３）
合計（MJ）
ＧＨＰ
冷房
150
11
161
ＥＨＰ
暖房
151
10
161
冷房
―
187
187
暖房
―
173
173
注１）都市ガス及び電力によるエネルギー使用量の値は、小数第一位を四捨五入した。
注２）１時間稼働した場合の都市ガスによるエネルギー使用量（MJ）＝１時間稼働した場合の都市ガス使用量（kWh）×3.6（MJ/kWh）
3.6（MJ/kWh）：都市ガス使用量（kWh）をエネルギー換算するための値
注３）１時間稼働した場合の電力によるエネルギー使用量（MJ）＝１時間稼働した場合の電力使用量（kWh）×9.757（MJ/kWh）
9.757（MJ/kWh）：電力使用量（kWh）をエネルギー換算するための値
出典：
「電力の一次エネルギー換算について」
（平成 17 年９月 電気事業連合会）
資-255
（３）CO2 排出量
ア 排出係数
都市ガス及び電力の排出係数は、表 10－3 に示すとおりである。
都市ガスは、
「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」
（平成 26 年 環境省ホー
ムページ）の算定方法を参考に、東京ガスが公表している排出係数とした。
電力は、
「電気事業者別の CO2 排出係数」
（環境省ホームページ）に基づき、東京電力
の調整後排出係数とした。なお、電力の調整後排出係数とは、温室効果ガス算定排出
量（実排出係数）に、京都メカニズムクレジットや国内認証排出削減量等を反映した
値である。
年度毎の都市ガスの排出係数は、年度による排出係数の変更はなく、年度毎の電力
の排出係数については、毎年更新されている。これらから、過去５年分の排出係数を
整理した。
表 10－3 過去５年間の都市ガス及び電力の排出係数の推移
年度
都市ガスの排出係数
（kg-CO2/ｍ3N）
電力の調整後排出係数
（参考：実排出係数）
（kg-CO2/kWh）
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
0.406
(0.525)
0.521
(0.530)
2.29
0.324
(0.384)
0.374
(0.375)
0.463
(0.464)
出典：
「都市ガスの CO2 排出係数」
（東京ガスホームページ）に示される標準状態の値
「電気事業者別の CO2 排出係数」（平成 22 年～26 年 環境省ホームページ）
イ CO2 排出量
都市ガス及び電力の排出係数の単位に整合させるため、ＧＨＰ及びＥＨＰの都市ガ
ス消費量を単位換算したもの及び電力消費量は、表 10－4 に示すとおりである。
表 10－4 ＧＨＰ及びＥＨＰ１時間の都市ガス使用量及び電力使用量（単位換算値）
項目
都市ガス使用量
（ｍ3N）注）
電力使用量
（kWh）
ＧＨＰ
ＥＨＰ
冷房
暖房
冷房
暖房
3.34
3.36
―
―
1.10
1.02
19.2
17.7
注）表に示す都市ガス使用量は、
「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」
（平成 26 年 環境省ホームページ）の算定方法
を参考に、東京ガスが公表している発熱量を用いているため、本編「第一章 指定開発行為の概要 ４ 指定開発行為の目
的、事業立案の経緯等及び内容」
（15 ページ及び 23 ページ参照）に記載の燃料消費量の算出方法とは異なる。
１時間あたりの都市ガス消費量（ｍ3N）＝１時間あたりの都市ガス消費量（kWh）
×860（kcal/kWh）÷10,750（kcal/ｍ3N）
860（kcal/kWh） ：１時間あたりの都市ガス消費量（kWh）をカロリー換算するための値
10,750（kcal/ｍ3N） ：都市ガス（13A）の発熱量（東京ガス）
資-256
排出量は、都市ガス消費量及び電力消費量から算出した。
ＧＨＰ及びＥＨＰが１時間稼働した場合の CO2 排出量は、表 10－5 及び図 10－1 に示
すとおりである。
過去５年間の値を比較すると、ＧＨＰは年度による変動は小さく、ＥＨＰは年度に
よる変動がみられるが、CO2 排出量に大きな差は見込まれない。
表 10－5 過去５年間のＧＨＰ及びＥＨＰが１時間稼働した場合の CO2 排出量の推移
項目
冷房
暖房
ＧＨＰの CO2 排出量
（kg-CO2）
ＥＨＰの CO2 排出量
（kg-CO2）
ＧＨＰの CO2 排出量
（kg-CO2）
ＥＨＰの CO2 排出量
（kg-CO2）
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
8.01
8.06
8.16
8.10
8.22
6.22
7.18
8.89
7.80
10.00
8.02
8.08
8.17
8.11
8.23
5.73
6.62
8.20
7.19
9.22
注）ＧＨＰが１時間稼働した場合の CO2 排出量
＝１時間稼働した場合の都市ガス使用量（ｍ3N）×都市ガスの排出係数（kg-CO2/ｍ3N）
＋１時間稼働した場合の電力使用量（kWh）×電力の排出係数（kg-CO2/kWh）
ＥＨＰが１時間稼働した場合の CO2 排出量＝１時間稼働した場合の電力使用量（kWh）×電力の排出係数（kg-CO2/kWh）
ＧＨＰのCO2排出量
ＥＨＰのCO2排出量
14.00
12.00
10.00
8.00
6.00
4.00
2.00
0.00
H21
H22
H23
H24
ＧＨＰのCO2排出量
ＥＨＰのCO2排出量
[暖房]
排出量[kg-CO2]
排出量[kg-CO2]
[冷房]
H25
14.00
12.00
10.00
8.00
6.00
4.00
2.00
0.00
H21
H22
H23
年度
年度
図 10－1 冷房及び暖房時の過去５年間の CO2 排出量の推移
資-257
H24
H25