操作説明書2014/08/04

操作説明書
2014年08月04日
目
次
1.耐震CheckⅢとは
1
1-1.はじめに
1-2.耐震CheckⅢの体系
1-3.制限
1-3-1.プロテクト方法
a) ソフトウェアによるプロテクト
b) HASP(USBキー)によるハードプロテクト
1-3-2.制限事項
1-3-3.動作環境
1-3-4.開発言語
1-4.ボタン各部の名称及びキー割付
1-5.Windows Vista/7の注意
2.耐震CheckⅢ一般診断の計算方法
13
2-1.一般診断の流れ
2-2.必要耐力
〈参考〉 各階の床面積を考慮した必要耐力の算出法(精算法) 16
2-3.保有する耐力
2-4.上部構造評点
2-5.総合評価
3.耐震CheckⅢ精密診断の計算方法
25
3-1.精密診断の流れ
3-2.必要耐力
3-3.保有する耐力
3-4.上部構造評点
3-5.総合評価
4.データ入力
41
4-1.入力画面
概要・調査結果を入力
<柱接合部の低減係数>
43
<精密診断「施行令に準じる」を選択した時の荷重の拾い方>
49
<多雪地域で、積雪割増荷重を計算する場合>
51
<胴縁仕様による基準耐力・剛性の算定方法>
58
<バルコニーと小屋裏物置面積>
76
4-2.床の入力
4-3.床の属性編集
4-4.床面積と重心
86
4-5.壁および制震金具の入力
98
<筋かい高さによる低減係数>
100
<有開口壁の注意点>
102
4-6.壁の属性編集
4-7.柱の入力
4-8.柱の属性編集
4-9.垂れ壁の入力
4-10.小屋裏物置の入力
<小屋裏物置
施行令第46条第4項抜粋>
108
<小屋裏物置
平12建告第1351号抜粋>
108
4-11.小屋裏物置の属性編集
<小屋裏物置の計算例>
110
4-12.部屋線消去
4-13.床剛性の入力
4-14.床剛性の属性編集
4-15.計算結果
<平面図で、斜め方向の壁量の計算方法>
5.接合金物計算
118
119
5-1.柱の入力
5-2.梁入力
5-3.梁属性編集
5-4.梁入力その他
5-5.通り芯及び斜め軸入力
5-6.軸組・接合金物
5-7.接合部一覧表
5-8.多雪区域における耐震診断用N値計算式
6.各種操作
6-1.ファイル読込・保存
6-2.バックデータ読込・保存
6-3.平面図DXF出力
6-4.壁重複整理
6-5.部屋整理
6-6.編集
6-7.原点移動・データ2点移動
6-8.表示
133
6-9.表示2
6-10.環境設定-グリッド・画面
6-11.環境設定-DATA・Printer
6-12.環境設定-DXF・剛性率低減
6-13.環境設定-耐震診断計算
6-14.環境設定-壁倍率・N値計算
6-15.環境設定-接合部仕様
6-16.HASP確認
6-17.印刷
7.ライセンス取得方法・その他
7-1.ライセンス取得方法
7-1-1. ソフトウェアによるプロテクト
7-1-2. HASP(USBキー)によるハードプロテクト
7-2.特定PC請求キー
7-3.精密診断請求キー
7-4.ユーザー登録
7-5.登録アドレスの変更
7-6.サポート
7-7.お問合せ方法
7-8.使用許諾・転載・免責・制作著作
163
1.耐震CheckⅢとは
1-1.はじめに
1-2.耐震CheckⅢの体系
1-3.制限
1-3-1.プロテクト方法
a) ソフトウェアによるプロテクト
b) HASP(USBキー)によるハードプロテクト
1-3-2.制限事項
1-3-3.動作環境
1-3-4.開発言語
1-4.ボタン各部の名称及びキー割付
1-5.Windows Vista/7の注意
- 1 -
1-1.はじめに
近年、宮城県沖・東海・東南海・南海地震等大地震の再来の逼迫性が指摘され、また直下型地震の
襲来も危惧されており、建築物の耐震診断、耐震改修は緊急の課題です。平成23年3月には、東日
本大震災が発生し、多くの木造住宅が被害にあったことが判明しています。
旧版の「木造住宅の耐震精密診断と補強方法」は、昭和54年に発行し、昭和60年に改訂発行さ
れ、平成7年に「増補版」として発行されましたので「耐震Check!」を作成、平成16年7月
には、「木造住宅の耐震診断と補強方法」改訂版が発行され「耐震CheckⅡ」として公開しまし
た。
平成24年6月に2012年改訂版「木造住宅の耐震精密診断と補強方法」が発行されましたので、
「耐震CheckⅢ」として対応しました。
参考書
2012年改訂版
一般財団法人
木造住宅の耐震精密診断と補強方法
日本建築防災協会
国土交通省大臣指定耐震改修支援センター
******************************************************************************************
一般診断法
1.必要耐力は、「床面積あたりの必要耐力」または「床面積を考慮した必要耐力の算出法(精法)」
より、求めます。
2.壁の仕様は、外・中・内の仕上げ等により基準耐力を設定します。
3.柱頭・柱脚の接合部と基礎の程度のより低減係数を求めます。
4.現地調査結果より、建物全体の劣化低減係数を求めます。
5.耐力要素の配置による低減係数を求める場合、充足率を算定する場合と、偏心率を算定する場合
から選択できます。
充足率:床面積あたりの必要耐力または床面積を考慮した必要耐力の算出法(精算法)
偏心率:床面積を考慮した必要耐力の算出法(精算法)
6.各耐力の合計に、各低減係数を乗算して、保有耐力を求め、評点を算定します。
******************************************************************************************
精密診断法1
1.必要耐力は、基準法施行令に準じて求める方法と、床面積を考慮した必要耐力の算出法の2種類
から選択できます。
2.壁の仕様は、外・中・内の仕上げ等により基準耐力及び剛性を設定します。
3.柱頭・柱脚の接合部と基礎の程度のより低減係数を求めます。
4.現地調査結果より、耐力要素毎の劣化度をそれぞれ設定します。
5.壁等の剛性より、剛心を算出します。
6.重心算定用簡易重量表を加味して、重心を求めます。
7.重心・剛心から偏心率を算定し、耐力の低減係数を算出します。
8.各階の平均床倍率及び偏心率より低減係数を求めます。
9.層間変形角を計算し、剛性率から低減係数を求めます。
10.各耐力の合計に、各低減係数を乗算して、保有耐力を求め、評点を算定します。
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- 2 -
1-2.耐震CheckⅢの体系
a.診断方法
「一般診断」と「一般診断+精密診断」があり、それぞれで接合金物計算が使用できます。
下記の2通りに区分されます。
一般診断(一般診断法)
特定PC解除キー
:一般診断+接合金物計算
(略称:一般診断)
一般診断+精密診断(精密診断法1)
特定PC解除キー+精密診断解除キー :一般診断+精密診断+接合金物計算
(略称:精密診断)
上記は、ソフトウェアプロテクト版の説明ですが、ハードプロテクト版も同様に区分されます。
違いは、特定PC解除キー及び精密診断解除キーを、接続ソフトが代行します。
計算方法の詳細は、ヘルプ「バージョン情報」で、確認できます。
b.プロテクト方法
・ソフトウエアプロテクト版:パスワード及びそれぞれの解除キーで、使用できます。
・ハードプロテクト版:USBキーをPC本体に挿入する事により、使用できます。
プロテクトの方法は違っても、プログラム本体は、同じものです。バージョンアップは、ホームペー
ジからダウンロードして、インストールすれば、本体が変更され、どちらでも使用できます。
- 3 -
1-3.制限
1-3-1.プロテクト方法
2種類のプロテクトを用意しました。それぞれ別の料金体系なので、長所、短所を理解した後、選択
して使用して下さい。片方の料金で、両方の使用は、出来ません。
a) ソフトウェアによるプロテクト
通常の場合、こちらの方法で、プロテクトしています。
「耐震CheckⅢ」シェアウェアなので、下記の制限があります。
試用版
下記に示した試用期間及び試用回数内で有れば、
正規版と同様に全てのことが出来ますが、印刷す
ると「試用版」の文字が印刷されます。
User登録されていない時の制限
試用期間・・・15日間
試用回数・・・30回
2つの内どれか制限に達した場合は、体験版にな
ります。
体験版
試用期間または試用期限を過ぎると、体験版になり、印刷すると「体験版」の文字が印刷
されます。
新規のDATAの場合、各種の操作は出来ますが、各種計算・印刷及びDATA保存が出来
ません。
過去のDATAの場合、そのまま何もしなければ、各種計算及び印刷が出来ますが、1つで
もDATAを変更すれば、新規DATAと同様な扱いになります。
正規版(有期限版)
ライセンス取得方法により、ユーザー登録されて、パスワードを入力すれば、有期限版に
なります。
30日間は正規版として、使用できますが、それを超えての使用は、体験版と同じ内容にな
ります。
正規版(無期限版)
有期限版から、特定PC用解除キーを入力すると、無期限版になり、各種制限はなくなり
ます。バージョンアップすることにより、いつも新しい内容で、診断できます。
1回の料金振込により、特定PC解除キーを2台分取得できます。同時に2台分請求され
ても、1台ずつ請求されても構いません。
特定PCの台数を増加させたい場合は、新規購入となります。1台ずつの台数追加は、行
いません。
ご使用のPC使用権利を、他のPCに移行することは出来ません。新たに特定PC解除キー
が必要です。新しくPCを購入して使用する場合、後日使用PCの調子がおかしくなり再イ
ンストールした場合、その他如何なる理由でも、解除キーを新たに発行する場合は、1台と
カウントし、PCの台数増加と同様の扱いとなります。
ユーザー様が、請求キーを間違って転記し、それによる解除キーを受け取った場合でも、1
台とカウントしますので、この場合を含めて2台になれば、それ以後の発行は、新規購入の
対象となります。転記ミスを防ぐためにも、コピー&貼付で、メールに記載して、お知らせ
して下さい。
- 4 -
使用料金振込・正規版・無期限版・精密診断の流れ
「耐震CheckⅢ」を、新規にインストールしたパソコン
試用版
試用期間・・・15日間
試用回数・・・30回
パスワードを入力しない場合・・・「体験版」
各種制限有り
「一般診断」等の使用料金振込後、通常USERのパスワードを入手する
通常USERのパスワードを入力・・・「有期限ユーザー登録済」30日有期限版
特定PC解除キーを入力しない場合・・「体験版」各種制限有
特定PC請求キーを作者に連絡して、特定PC解除キーを入手する
特定PC請求キーは、ヘルプ「バージョン情報」で確認する。
1回の料金振込で、2台のパソコンまで有効
特定PC解除キーを入力
・・・「無期限ユーザー登録済」
パソコンが変わらない限り及び同じパソコンでもフォーマットしない限り有効
「精密診断」使用料金振込後、精密診断請求キーを作者に連絡して
精密診断解除キーを入手する
1回の料金振込で、特定PC2台のパソコンまで有効
「無期限ユーザー登録済」と表示された特定PCに限り精密診断用解除キーを
入力可能
通常USERパスワード・特定PC・精密診断それぞれの解除キーを一括して入手する事も出来ます。
使用パソコンの変更、使用中のパソコンをフォーマット等により再インストールした場合等で、解除
キーを発行する場合、2台を超えるときは、全て新規購入となります。
ユーザーが、請求キーを間違って転記し、それによる解除キーを受け取った場合でも、1台とカウン
トしますので、この場合を含めて2台になれば、それ以後の発行は、新規購入の対象となります。転
記ミスを防ぐためにも、コピー&貼付で、メールに記載して、お知らせして下さい。
- 5 -
b) HASP(USBキー)によるハードプロテクト
ご使用のPCの動作が不安定で、OSの再インストール等をされている方、使用する場所に
より、PCが変わる方等に最適です。
面倒なユーザー登録(パスワード及び解除キー等)をする必要はありません。
既に他のアプリケーションで、Aladdin社のHASPを使用している場合、「HASP HL」であれば
問題ありませんが、「HASP 4」等の場合、各種制限があるかもしれませんので、同じPCで
使用しないで下さい。ユーザー様の責任に於いて使用されても構いませんが、サポート外と
させていただきます。
利用方法
1.利用形態(一般診断または精密診断)による起動ソフトのインストール
2.HASP(USBキー)の必要ドライバーのインストール
3.HASP(USBキー)プロテクトの入手及び接続
4.通常と同じように、「スタート」「すべてのプログラム」「耐震CheckⅢ」より、「耐震
CheckⅢ」選択で、起動出来ます。
HASP(USBキー)接続時の表示画面
利用形態により、
「一般耐震診断」「精密耐震診断」に変わります。
ヘルプ「バージョン情報」の確認画面
利用形態により、
無期限
精密診断「使用可」「使用不可」に変わります。
HASPにより耐震CheckⅢを起動すると、
バックで左記プログラムが、稼働し始めます。H
ASPを、途中で取り外しすると、終了します。
こちらの稼働が終了すると、耐震CheckⅢで、印刷及びDATA保存が出来なくなります。
- 6 -
1-3-2.入力制限事項
入力可能階数は、3階まで
1-3-3.動作環境
OS
: Windows 98SE/Me/2000/Xp/ (ソフトプロテクトの場合)
: Windows 98SE/Me/2000/Xp/ (HASPによるプロテクトの場合)
CPU
: PentiumⅢ 500MHz 以上推奨
画面解像度
: 1024*768以上、フルカラー(Trueカラー)推奨
メモリー
: 192M 以上推奨
その他
: Visual Basic 6.0 SP6 ランタイムモジュール がインストールされていること。
: HASP使用時は、専用のドライバーが必要
(購入時、送付CD内に入力済)
ごく希にVista/7のPCで、動作が非常に遅くなる事が生じていますので、対応のOSから
外していますが、当方では問題なく稼働していますので、事前に動作確認して下さい。
1-3-4.開発言語
Visual Basic 6.0 SP6 (Microsoft)
- 7 -
1-4.ボタン各部の名称及びキー割付
入力1ボタン群
床入力
壁入力
柱入力
垂れ壁入力(伝統的構法)
小屋裏物置
部屋線削除
通り芯入力
床剛性入力
梁入力(在来軸組構法)
「床入力」
診断で採用する床を入力します。
使用できる「入力2ボタン群」が現れます。仕事に応じたボタンを押してください。
「壁入力」
壁量計算で採用される耐力壁を入力します。
使用できる「入力2ボタン群」が現れます。仕事に応じたボタンを押してください。
「柱入力」
在来軸組構法:単柱は、図面に書かれますが、耐力として算定されません。
通し柱は、上下階関係を表示するだけですが、出隅柱は、接合金物計算で考慮します。
伝統的構法:垂れ壁と合体して、耐力に算定できる柱の入力です。
使用できる「入力2ボタン群」が現れます。仕事に応じたボタンを押してください。
「垂れ壁入力」(伝統的構法)
伝統的構法の場合、使用可能です。図面に表示されるだけで、計算には関係ありません。
使用できる「入力2ボタン群」が現れます。仕事に応じたボタンを押してください。
「梁入力」(在来軸組構法)
在来軸組構法の場合、使用可能です。接合金物計算で、考慮されます。
使用できる「入力2ボタン群」が現れます。仕事に応じたボタンを押してください。
「部屋線削除」
部屋線を削除します。部屋線の上からもう一つ線を書き床入力・壁入力・印刷時にその部分の線を隠しま
す。
「通り芯入力」
接合金物計算する場合、必要となります。
「床剛性入力」
精密診断で、床倍率の配置及び火打ち梁の入力をします。
******************************************************************************************
入力2ボタン群
入力1により、表示されるボタンが違いますし、同じボタンでも処理が違いますので、こ
こでは詳しく説明しません。
- 8 -
入出力・画面表示ボタン群
「新規作成」
DATAを、新規作成します。
それまで作業していたDATAは、全て消去されます。もし、誤って押しても判断を促すメッセージが表
示されますので、それに従って下さい。
「開く」
既に保存されたDATAを、読み込む準備をします。
「保存」
上書き保存します。
ファイル名が付けられていない場合は、「名前を付けて保存」に、切り替わります。
「印刷」
計算書を、印刷します。
どの部分を印刷するか、メッセージが表示されますので、それに従って下さい。
「再表示」
CAD入力で、作業しているうちに画面にゴミが溜まったように見づらくなります。
このボタンで、再表示して、見やすくします。
「戻る」
1つ前の状態に戻します。
床等入力後、これを押すと今入力したDATAを、削除します。
「標準」
一般的な画面の大きさに戻します。
「拡大2」のボタンを、使用できるように、元に戻します。
「拡大1」「縮小」
拡大縮小して表示します。「Page Down」キーで、同様なことが出来ます。
「拡大2」
クリックした点を中心に、環境設定の指定した倍率で、拡大して表示します。
尚、使用できるのは、1回だけです。標準ボタンで、元に戻してからでないと、次に使用できません。
しかし、「拡大2」で、表示して於いてから、「拡大1」「縮小」各矢印キーを、操作することは可能です。
「上下移動」「左右移動」
画面を上下・左右に移動します。キーボード「↑↓←→」でも同様なことが出来ます。
- 9 -
DATA入力・計算ボタン群
「概要」
概要書作成及び報告書作成画面に切り替わります。
「各階」
各階を表示します。
「計算結果」
その階の診断結果を表示します。壁・柱の耐力が正しく計算されているか、確認できます。
******************************************************************************************
CAD入力点属性ボタン群
「グリッド」
入力点を、画面上に現れたグリッドに吸着します。
グリッドから離れすぎると、エラー音が鳴り、正確な点でないことをお知らせします。
グリッドの分割数を、選択できます。
分割後の採用値は、小数点第2位を四捨五入した数値とします。
例:3尺を、910mm(グリッドの2倍)と、仮定した場合
2分割:0.0--455.0--910.0
3分割:0.0--303.3--606.7--910.0
4分割:0.0--227.5--455.0--682.5--910.0
6分割:0.0--151.7--303.3--455.0--606.7--758.3--910
の様な数値を採用しています。
グリッドの表示
4分割は、2分割のグリッドラインを表示します。
6分割は、3分割のグリッドラインを表示します。
尚、グリッドラインの中心付近をクリックすることにより、それぞれの値を採用できます。
- 10 -
「自由」
入力点を、制約しないで自由な点にします。
「端点」
入力点を、既存の線の端部に吸着させます。
端点から離れすぎると、エラー音が鳴り、正確な点でないことをお知らせします。
「交点」
入力点を、既存の線の交点に吸着させます。
交点から離れすぎると、エラー音が鳴り、正確な点でないことをお知らせします。
「線上点」
入力点を、一番近い既存の線上に吸着させます。
線から離れすぎると、エラー音が鳴り、正確な点でないことをお知らせします。
「垂直点」
ある点から目的の線に対して、垂直になるように、一番近い既存の線上に吸着させます。
線から離れすぎると、エラー音が鳴り、正確な点でないことをお知らせします。
「中点」
入力点を、一番近い既存の線を2等分した線上の点に吸着させます。
線から離れすぎると、エラー音が鳴り、正確な点でないことをお知らせします。
******************************************************************************************
耐力壁作成補助ボタン群
「下階壁表示」
2・3階の場合、直下階の耐力壁及び柱の位置を表示します。
「非表示」
別の階の壁は、表示しません。
「上階壁表示」
1・2階の場合、直上階の耐力壁及び柱の位置を表示します。
******************************************************************************************
軸組表示・接合金物計算ボタン群
X・Y方向及び斜め方向の軸組図表示及び接合金物の計算を、表示します。
接合金物計算一覧表示
X・Y方向及び斜め方向を考慮した接合金物一覧を、表示します。
- 11 -
キー割付
「→←↑↓」
平面図を水平移動させるよう設定してあります。
「PageUp」「PageDown」
平面図を拡大、縮小出来ます。
「→」「←」「↑」「↓」
視点を矢印の方向に移動します。それにより、図面は逆方向に移動します。
1-5.Windows Vista/7の注意
当方では問題なく稼働していますが、Vista/7のPC環境で、ごく希に「耐震CheckⅢで、動作
が遅くなる」ご報告があります。よって、対応OSから、外しています。事前に動作確認して下さい。
WindowsVista/7では、今までのWindowsより、セキュリティが強化されました。それにより作成し
たプログラム等では、Windows関連フォルダ中にコピーする、フォルダ内のものを削除する事が出来
ません。
Windows関連フォルダ:C:\Program Files
C:\WINDOWS
等
原則新品の状態で、Windowsを入力して作成されるフォルダを示す。
C:とは、ドライブを示します。
耐震CheckⅢで、原則C:\Program Files\TsChk3に作成データを保存されている方が見えます
が、上記理由により、操作が制限される場合があります。よって、別の場所に新たにフォルダを作成
して、そこをデータフォルダとして使用すると、上記制限から解除されますので、支障なく使用でき
ると思います。また、LAN接続したサーバー及びHDD等では、新たにフォルダを作成した場合と
同じとなります。
作成例:C:\TsChk3data
保存する場合は、上記フォルダを指定して操作すれば、次回からそのフォルダが、デフォル
トになります。
- 12 -
2.耐震CheckⅢ
2-1.一般診断の流れ
2-2.必要耐力
2-3.保有する耐力
2-4.上部構造評点
2-5.総合評価
- 13 -
一般診断の計算方法
2-1.
一般診断の流れ
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
※次頁からの抜粋文中にある「表**」等で表示されていない場合は、2012年改訂版「木造住宅の耐震
診断と補強方法」を参照の事
- 14 -
2-2.
必要耐力
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
2-2-1. 必要耐力Qrの算定
(充足率を算定する場合)
住宅が保有すべき必要耐力Qrは、以下のように算定する。
必要耐力Qrは、住宅の仕上材の仕様、建設地域(地域係数Z、積雪量)に応じて、表3.1に示す値
に、各階の床面積を乗じて求まる数値とする。
①
地盤が著しく軟弱と思われる敷地の場合には、必要耐力Qrを1.5倍にする。
②
2階建ての1階、3階建ての1,2階については、短辺の長さが4.0m未満の場合は、その
階の必要耐力を1.13倍する。
③
多雪区域では、積雪時の地震を考慮し、積雪荷重による追加必要耐力を各階の加算したも
のにより診断する。
④
1階が鉄骨造、鉄筋コンクリート造で2階以上が木造の場合、木造部の必要耐力は、1.2
倍する。
表3.1 床面積あたりの必要耐力 (kN/㎡)
対象建築物
軽い建物
重い建物
非常に重い建物
平家建
0.28Z
0.40Z
0.64Z
2階
0.37Z
0.53Z
0.78Z
1階
0.83Z
1.06Z
1.41Z
3階
0.43Z
0.62Z
0.91Z
2階
0.98Z
1.25Z
1.59Z
1階
1.34Z
1.66Z
2.07Z
2階建
3階建
ここで、各仕様は以下のようなものとする。
軽い建物
石綿スレート板、鉄板葺
重い建物
桟瓦葺
非常に重い建物
土葺瓦屋根
Z
:令第88条に規定する地震地域係数
多雪区域では、積雪深さにより、積雪1mのとき0.26Z(kN/㎡)、積雪2mのとき0.52Z(kN/㎡)、
積雪1~2mのときは、直線補間した値を加算する。ただし、雪下ろしの状況に応じて、積雪深を1m
まで減らすことができる。
上記の場合、総2階・総3階に相当する場合に採用し、2階建て2階部分等で、1階の面積に比べ
て小さい場合は、次頁の「〈参考〉 各階の床面積を考慮した必要耐力の算出法(精算法)」を採用し
てもよい。
2-2-2. 必要耐力Qrの算定
(偏心率を算定する場合)
住宅が保有すべき必要耐力Qrは、以下のように算定する。
必要耐力Qrは、住宅の仕上材の仕様、建設地域(地域係数Z、積雪量)に応じて、解表3.3に示す
値に、各階の床面積を乗じて求まる数値とする。
- 15 -
〈参考〉 各階の床面積を考慮した必要耐力の算出法(精算法)
対象建物の各階の床面積の比率を算出し、それに基づき、品確法の必要壁量の算出と同じ手法によ
って算出する場合、必要耐力は、解表3.3に示す値に、床面積を乗じて求まる数値とする。また、著
しく軟弱な地盤の場合には、この必要耐力を1.5倍とする。
解表3.3床面積あたりの必要耐力(精算) (kN/㎡)
対象建築物
軽い建物
重い建物
非常に重い建物
平家建
0.28Z
0.40Z
0.64Z
2階
0.28QKfℓ2Z
0.40QKfℓ2Z
0.64QKfℓ2Z
1階
0.72QKfℓ1Z
0.92QKfℓ1Z
1.22QKfℓ1Z
3階
0.28QKfℓ6Z
0.40QKfℓ6Z
0.64QKfℓ6Z
2階
0.72QKfℓ4QKfℓ5Z
0.92QKfℓ4QKfℓ5Z
1.22QKfℓ4QKfℓ5Z
1階
1.16QKfℓ3Z
1.44QKfℓ3Z
1.80QKfℓ3Z
2階建
3階建
ここで、各仕様は以下のようなものとする。
軽い建物
石綿スレート板
重い建物
桟瓦葺
非常に重い建物
土葺瓦屋根
ただし、更に以下の①~④を考慮する。
①
指定の有無にかかわらず、地盤が著しく軟弱と思われる敷地の場合には、必要耐力Qrを
1.5倍にする。
②
いずれかの階の短辺長さが6.0m未満の場合は、その階を除く、下の全ての階の必要耐力
に解表3.5の割増係数を乗じた値とする。ただし、複数の階の短辺の長さが6.0m未満の場合
は、割増係数の大きい方を用いるものとする。多雪区域では、前述の追加必要耐力を加算
後に形状割増係数を乗じる。
解表3.5
割増係数
③
短辺の長さによる必要耐力の割増係数
4.0m未満
4m以上6m未満
6m以上
1.30
1.15
1.00
多雪区域では、積雪深さにより、積雪1mのとき0.26Z、積雪2mのとき0.52Z、積雪1
~2mのときは、直線補間した値を加算する。ただし、雪下ろしの状況に応じて、積雪深
を1mまで減らすことができる。
④
1階が鉄骨造、鉄筋コンクリート造で2階以上が木造の場合、木造部の必要耐力は、1.2
倍とする。
また、QKfℓ1~QKfℓ6は解表3.4に示す通りとする。QKfℓ1、QKfℓ3、QKfℓ4はRf1、Rf2が大きいほど下
階の壁が負担する地震力が増える影響を示す係数。また、QKfℓ2、QKfℓ5、QKfℓ6はRf1、Rf2が小さいほ
ど上階が振られて地震力が増える影響を示す係数である。
解表3.4
QKfℓ1~QKfℓ6の計算式
軽い建物・重い建物の場合
非常に重い建物の場合
QKfℓ1
0.40+0.60×Rf1
0.53+0.47×Rf1
QKfℓ2
1.3+0.07/Rf1
1.06+0.15/Rf1
QKfℓ3
(0.25+0.75×Rf1)×
(0.36+0.64×Rf1)×
(0.65+0.35×Rf2)
(0.68+0.32×Rf2)
QKfℓ4
0.40+0.60×Rf2
0.53+0.47×Rf2
QKfℓ5
1.03+0.10/Rf1+0.08/Rf2
0.98+0.10/Rf1+0.05/Rf2
QKfℓ6
1.23+0.10/Rf1+0.23/Rf2
1.04+0.13/Rf1+0.24/Rf2
- 16 -
ここで、Rf1
:1階の床面積に対する2階の床面積の割合
ただし、0.1を下回る場合は、0.1とする。
Rf2
:2階の床面積に対する3階の床面積の割合
ただし、0.1を下回る場合は、0.1とする。
Z
2-3.
:昭和55年建設省告示1793号に定められた地域係数
保有する耐力
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
当該建物の保有する耐力は、壁・柱の耐力、耐力要素の配置による低減係数、劣化度による低減係
数から算定される。
edQu=Qu・eKfℓ・dK
ここで、Qu :壁・柱の耐力
eKfℓ:耐力要素の配置等による低減係数
dK
(1)
:劣化度による低減係数
壁・柱の耐力Qu
壁・柱の耐力は、無開口壁の耐力、その他の耐震要素の耐力に基づいて、次式を用いて、X方向、
Y方向についてそれぞれ求める。
Qu=Qw+Qe
ここで、Qw:無開口壁の耐力Qw=Σ(Fw・L・Kj)
Fw、L、Kjは、以下による。
Qe:その他の耐震要素の耐力
(a)壁基準耐力Fw(kN/m)
壁基準耐力は、壁の仕様に応じて、表3.2から求める。ただし、壁基準耐力は、複数の
仕様を併用する場合、それぞれの値の和とすることができるが10.0(kN/m)を越える場合
は(10.0kN/m)とする。
また、調査の結果、建築基準法の壁倍率1倍程度の耐力を有すると判断されるが、
その壁仕様が不明の場合は、Fw=2.0(kN/m)として代用することができる。
(b)壁長L(m)
壁長としては、無開口壁の長さのみを算定する。ただし、算定する壁長は、筋かいの場合
90㎝以上、面材の場合60㎝以上の無開口壁の長さとする。
(c)柱接合部による低減係数Kj
柱接合部による低減係数は、壁端柱の柱頭・柱脚接合部の種類によって表3.3による。
なお、壁基準耐力が表に掲げた数値の中間の場合、その上下の壁基準耐力の低減係数から
直線補間して算出する。また、壁基準耐力が2.0kN/m未満のものは2.0kN/mの値を用い、壁
基準耐力が7.0kN/mを超えるものは7.0kN/mの値を用いる。なお、壁基準耐力が1.0kN/m未満
のものの低減係数は1.0とする。
積雪時の評点を求める際は、表3.4の多雪区域における壁端柱の柱頭柱脚接合部の種類に
よる低減係数Kjsを用いるものとする。
- 17 -
表3.3
壁端柱の柱頭・柱脚接合部の種類による耐力低減係数Kj
①2階建ての2階、3階建ての3階
2.00
3.00
5.00
7.00
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
接合部Ⅱ
1.00
0.80
0.65
0.50
接合部Ⅲ
0.70
0.60
0.45
0.35
接合部Ⅳ
0.70
0.35
0.25
0.20
5.00
7.00
壁基準耐力kN/m
接合部の仕様
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力
2.00
3.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
0.90
0.80
1.00
0.85
0.70
1.00
0.80
0.60
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
1.00
0.90
0.80
0.90
0.80
0.70
0.80
0.70
0.60
接合部Ⅲ
1.00
1.00
1.00
0.80
0.80
0.80
0.70
0.70
0.70
0.60
0.60
0.60
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
0.80
0.80
0.80
0.70
0.70
0.70
0.60
0.60
0.60
基礎の仕様
接合部の仕様
③平家建て
壁基準耐力
2.00
3.00
5.00
7.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
0.85
0.70
1.00
0.85
0.70
1.00
0.80
0.70
1.00
0.80
0.70
接合部Ⅱ
1.00
0.85
0.70
0.90
0.75
0.70
0.85
0.70
0.65
0.80
0.70
0.60
接合部Ⅳ
0.70
0.70
0.70
0.60
0.60
0.60
0.50
0.50
0.50
0.30
0.30
0.30
基礎の仕様
接合部の仕様
この表において、接合部Ⅰ~ Ⅳの仕様は以下の通り。
接合部Ⅰ
平12建告 1460号に適合する仕様
接合部Ⅱ
羽子板ボルト、山形プレートVP、かど金物CP-T、CP-L、込み栓
接合部Ⅲ
ほぞ差し、釘打ち、かすがい等(構面の両端が通し柱の場合)
接合部Ⅳ
ほぞ差し、釘打ち、かすがい等
また、基礎Ⅰ~ Ⅲの仕様は以下の通り。ただし、3階の2階に対しては基礎Ⅰの欄の数値
を用いる。
基礎Ⅰ
健全な鉄筋コンクリートの布基礎又はべた基礎
基礎Ⅱ
ひび割れのある鉄筋コンクリートの布基礎又はべた基礎、無筋コンクリートの
布基礎、柱脚に足固めを設け鉄筋コンクリート底盤に柱脚または足固め等を緊
結した玉石基礎、軽微なひび割れのある無筋コンクリート造の基礎
基礎Ⅲ
玉石、石積、ブロック基礎、ひび割れのある無筋コンクリート造の基礎など
- 18 -
表3.4
多雪地域における壁端柱の柱頭・柱脚接合部の種類による耐力低減係数Kjs
積雪1mの場合(雪下ろしをおこなう場合)
①2階建ての2階、3階建ての3階
2.00
3.00
5.00
7.00
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
接合部Ⅱ
1.00
0.90
0.85
0.75
接合部Ⅲ
1.00
0.75
0.65
0.55
接合部Ⅳ
1.00
0.75
0.60
0.50
5.00
7.00
壁基準耐力kN/m
接合部の仕様
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力
2.00
3.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.90
0.85
1.00
0.85
0.75
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.90
0.85
0.95
0.85
0.75
接合部Ⅲ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.85
0.85
0.85
0.75
0.75
0.75
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.85
0.85
0.85
0.75
0.75
0.75
基礎の仕様
接合部の仕様
③平家建て
壁基準耐力
2.00
3.00
5.00
7.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
0.85
0.75
1.00
0.80
0.70
1.00
0.80
0.70
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
0.90
0.80
0.75
0.85
0.70
0.65
0.80
0.70
0.60
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
0.75
0.75
0.75
0.65
0.65
0.65
0.35
0.35
0.35
基礎の仕様
接合部の仕様
積雪2mの場合(雪下ろしをおこなわない場合)
①2階建ての2階、3階建ての3階
2.00
3.00
5.00
7.00
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
接合部Ⅱ
1.00
0.95
0.85
0.80
接合部Ⅲ
1.00
0.85
0.75
0.70
接合部Ⅳ
1.00
0.85
0.75
0.70
壁基準耐力kN/m
接合部の仕様
- 19 -
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力
2.00
3.00
5.00
7.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
1.00
0.95
0.90
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
1.00
0.95
0.90
接合部Ⅲ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
0.95
0.90
0.90
0.90
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
0.95
0.90
0.90
0.90
基礎の仕様
接合部の仕様
③平家建て
壁基準耐力
2.00
3.00
5.00
7.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
0.90
0.85
1.00
0.85
0.75
1.00
0.85
0.75
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
0.95
0.90
0.85
0.85
0.80
0.75
0.90
0.75
0.70
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
0.85
0.85
0.85
0.80
0.80
0.75
0.50
0.50
0.50
基礎の仕様
接合部の仕様
積雪2.5mの場合(雪下ろしをおこなわない場合)
①2階建ての2階、3階建ての3階
2.00
3.00
5.00
7.00
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
接合部Ⅱ
1.00
0.95
0.90
0.85
接合部Ⅲ
1.00
0.90
0.80
0.75
接合部Ⅳ
1.00
0.90
0.80
0.75
5.00
7.00
壁基準耐力kN/m
接合部の仕様
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力
2.00
3.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
1.00
0.95
0.90
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
1.00
0.95
0.90
接合部Ⅲ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
0.95
0.90
0.90
0.90
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
0.95
0.90
0.90
0.90
基礎の仕様
接合部の仕様
③平家建て
壁基準耐力
2.00
3.00
5.00
7.00
(kN/m)
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
基礎
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
接合部Ⅰ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
1.00
0.90
0.80
接合部Ⅱ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.95
0.95
1.00
0.75
0.70
接合部Ⅳ
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
1.00
0.90
0.90
0.90
0.60
0.60
0.60
基礎の仕様
接合部の仕様
- 20 -
(d)その他の耐震要素の耐力Qe
Qw0
(方法1)
ΣQc
(方法2)
Qe =
(イ)方法1の場合
有開口壁の耐力(Qw0)
有開口壁の耐力は、有開口壁の長さから算定する方法を原則として、整形で一般的な木造
住宅では、外壁面の無開口壁率から算定する方法を用いることもできる。
①有開口壁長による算定
窓型開口壁、掃き出し型開口壁の壁長に応じて、その他の耐震要素の耐力Qeを下式に
基づいて算定する。
Qw0=Σ(Fw・Lw)
ここで、
Fw :窓型開口の場合
掃き出し型開口の場合
0.6(kN/m)
0.3(kN/m)
Lw :開口壁長(m)
ただし、連続する開口壁長の上限は3.0mとする。
②無開口壁率による算定
垂れ壁・腰壁が多い一般的な住宅では、その他の耐震要素の耐力Qeを各階各方向別に、
下式に基づいて算定することが出来る。
Qw0=αw・Qr
ここでαwは、各方向における外壁面の無開口壁率Knのうち小さい方の値(例えば東
西方向においては、南面または北面の無開口壁率のうち小さい方の値)に応じて下
式から算定する。
αw=0.25-0.2・Kn
ここで、無開口壁率Knは、外壁長に対する無開口壁の長さの総和の比。
ただし、垂れ壁・腰壁を補強していない補強建物の診断では、
αw=0.10
とする。
(ロ)方法2の場合
柱の耐力(Qc)
柱の両側、または片側に垂れ壁のある柱(無開口壁の端部となる柱を除く)を「垂れ壁付
き独立柱」という。また、柱の両側、または片側に垂れ壁および腰壁のある柱(無開口壁
の端部となる柱を除く)を「垂れ壁・腰壁付き独立柱」という。欄間等は垂れ壁に含めな
い。
垂れ壁・腰壁を詳細に評価する方法2では、垂れ壁、腰影の仕様が横架材間まで達して
いると仮定した倍委の基準耐力(土塗り壁の場合、厚さ7㎝あたり3.5kN/m)、柱の小径、
垂れ壁の負担長さ、または垂れ壁および腰壁の負担長さに応じて、独立柱1本あたりの耐
力を算定してQcを求める。
- 21 -
(2)
-
耐力要素の配置等による低減係数
充足率の場合
eKfℓ
-
両端1/4内の必要耐力に対する保有する耐力の充足率と床仕様によって、下式から耐力要素の配置
等による低減係数を求める。低減係数はX方向、Y方向それぞれについて算出する。
ただし、
eKfℓ≦1.0
とする。
①仕様Ⅰの場合(床構面が剛の場合)
充足率比が0.5以上(eK1/eK2≧0.5)の場合は
eK 1
:充足率の低い領域の充足率
eK 2
:充足率の高い領域の充足率
eKfℓ=1.0とする。
充足率比が0.5未満(eK1/eK2<0.5)の場合は、下記の式により低減係数を求める。
eK1+eK2
eKfℓ
=
2eK2
②仕様Ⅱの場合(床構面が中間の場合)
①、③の値の平均値とする。
③仕様Ⅲの場合(床面が柔の場合)
eK1+eK2
eKfℓ
=
2.5eK2
ただし、充足率の低い領域の充足率が1.0以上(eK1≧1.0)の場合は
表3.7
床仕様
eKfℓ=1.0
とする。
床仕様の分類
診断項目
想定する床倍率
Ⅰ
合板
1.0以上
Ⅱ
火打ち+荒板
Ⅲ
火打ちなし
0.5以上1.0未満
0.5未満
4m以上の吹き抜けがある場合には、床仕様を1段階下げる。
耐震CheckⅢでは、正規の床仕様を選択後、「4m吹抜」にチェックを入れることによ
り、床仕様を1段下げて計算する。
- 22 -
-
偏心率の場合
-
壁の修正耐力から剛心を求め、床の配置に解表4.3の数値を考慮して得た重心から、偏心距離・ね
じり剛性・弾力半径から、偏心率を計算する。
偏心率と床仕様によって、解表3.6から低減係数を求める。低減係数は、X方向、Y方向それぞれ
について算出する。
解表3.6
偏心率
耐力要素の配置による低減係数
Re<0.15
0.15≦Re<0.3
eKfℓ(偏心率)
0.3≦Re<0.45
0.45≦Re<0.6
0.6≦Re
(3.3-Re)/{3(3.33Re+0.5)}
(3.3-Re)/6
0.45
(2.3-Re)/{2(3.33Re+0.5)}
(2.3-Re)/4
0.425
(3.6-2Re)/{3(3.33Re+0.5)}
(3.6-2Re)/6
0.4
平均床倍率
1.0以上
0.5以上1.0未満
1.00
1/(3.33Re+0.5)
0.5未満
4m以上の吹き抜けがある場合には、床仕様を1段階下げる。
耐震CheckⅢでは、正規の床仕様を選択後、「4m吹抜」にチェックを入れることによ
り、床仕様を1段下げて計算する。
解表4.3
重心算定用簡易重量表
床面積当たりの重量(kN/㎡)
1層目
軽い建物
重い建物
非常に重い建物
2層目
平家
1.43
2階建
1.43
2.15
3階建
1.43
2.15
平家
2.00
2階建
2.00
2.60
3階建
2.00
2.60
平家
3.23
2階建
3.23
2.85
3階建
3.23
2.85
3層目
2.15
2.60
2.85
註)下階から「層」を数える。各建物の最上層は、屋根の重量を示す。
(3)
劣化度による低減係数
D
老朽度のチェックシートを付ける事により、低減係数を算定する。
2-4.
上部構造評点
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
上部構造評点は、各階・各方向(X、Y)について、保有する耐力を必要耐力で除した値を算出し、
その最小値を上部構造評点とする。
上部構造評点=edQu/Qr
ここで、edQu:当該階、当該方向の保有する耐力
Qr:当該階、当該方向の必要耐力
ただし、多雪区域においては、無積雪時の評点と積雪時の評点の両者を求め、低い方の評点を上部構
造評点として採用する。
- 23 -
2-5.
総合評価
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
地盤・基礎、上部構造に分けて、評価する。
(a)
地盤・基礎
立地条件は、地震時に起き得る被害に関する注意事項を記述する。
基礎は、地震時に起き得る被害と、上部構造に悪い影響を及ぼす可能性のある要因を注意事項
として記述する。
(b)
上部構造
上部構造評点は、以下のように判定される。
上部構造評点
判定
1.5以上
倒壊しない
1.0以上~1.5未満
一応倒壊しない
0.7以上~1.0未満
倒壊する可能性がある
0.7未満
倒壊する可能性が高い
- 24 -
3.耐震CheckⅢ
3-1.精密診断の流れ
3-2.必要耐力
3-3.保有する耐力
3-4.上部構造評点
3-5.総合評価
- 25 -
精密診断の計算方法
3-1.
精密診断の流れ
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
- 26 -
3-2.
必要耐力
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
必要耐力Qrの算定は、以下の(1)または(2)による。
(1)
建築基準法施行令に準じて求める方法
建築基準法施行令第88条に定める「地震力」に、調整係数を乗じて、必要耐力Qとする方法。
住宅の各階に加わる地震力Qrは、当該階より上にある層の全重量ΣWiに調整係数0.2、及びその
階の地震層せん断力係数Ciを乗じて求める。なお、0.2は大地震動時の地震力と、耐力要素の評価値
とを整合させるための調整係数である。なお、建物重量は実状に応じて求めるが、表4.4に示す簡易
重量表を用いても良い。また、多雪区域では、積雪に応じて積雪荷重を考慮する。
Qi=0.2×Ci×ΣWi
ここで、層せん断力係数Ciは次式により求める。
Ci=Z×Rt×Ai×C0
また、
Z
:昭和55年建設省告示1793号に定められた地域係数
Rt
:振動特性係数。昭和55年建設省告示1793号第2に定められた計算法により、建物の固有
周期Tと地盤の種類によって求められる数値
Rt=1
(T<Tcの場合)
Rt=1-0.2×(T/Tc-1)
2
Rt=1.6Tc/T
(Tc≦T<2Tcの場合)
(2Tc≦Tの場合)
なお、Tc:地盤の種別に応じて定まる以下の数値(秒)
第1種地盤
0.4
第2種地盤
0.6
第3種地盤
0.8
※地盤の種類については表4.24を参照
T
:建物の固有周期(秒)
T=0.03×H
(一般木造住宅の場合)
T=(0.02+0.01α)×H
(混構造木造住宅の場合)
なお、α:木造部分の高さの、合計高さに対する比
H:当該建物の高さ。勾配屋根では軒高と棟高の平均高さ
Ai
:層せん断力分布係数
1
Ai=1+
-αi
αi
ここで、αi
2T
1+3T
:i階より上の全重量を1階より上の全重量で除した値。
n
n
ただし、混構造の場合は、1階より上の全重量
Wiが2階より上の全重量
i=1
n
n
W iを
える場合は、
i=1
Wiの2倍として見なして計算してよい。
i=2
C0:大地震用の標準せん断力係数。施行令88条第2により、1.0以上とする。
- 27 -
Wiの2倍を超
i=2
表4.4
屋根
住宅の簡易重量表(床面積当たり、kN/㎡)
外壁
内壁
床
積載荷重
屋根:屋根スレート葺
軽い建物
0.95
0.75
0.20
0.60
0.60
壁
:ラスモルタル塗り
内壁:石膏ボード張り
屋根:桟瓦葺
重い建物
1.30
1.20
0.20
0.60
0.60
外壁:土塗壁
内壁:石膏ボード張り
屋根:土葺き瓦葺き
非常に重い建物
2.40
1.20
0.45
0.60
0.60
外壁:土塗壁
内壁:土塗壁
ただし、以下の①~③を考慮する。
①著しく軟弱な地盤の場合には、必要耐力を1.5倍にする。
②2階建ての1階、3階建ての2、1階については、短辺の長さが6.0m未満の場合は、外壁、内壁
の床面積当たりの重量に表4.3の短辺割増係数を乗じた値とする。
③多雪区域における積雪時の評点を求める際には、積雪深に応じて、建築基準法施行令第88条にし
たがって、積雪加重を考慮する。
これらの割増は、直接入力で行います。自動では行いませんので、注意が必要です。
耐震CheckⅢでは、上記にバルコニー及び小屋裏物置の荷重を設定して、計算します。
バルコニー
小屋裏物置
1.20
1.20
床の荷重+積載荷重=1.20
程度としています。
物件毎に変更して、入力します。
- 28 -
(2)
略算による必要耐力を用いる方法
必要耐力Qrは表4.1に示す値に、必要耐力算出用床面積を乗じて求める。
表4.1
床面積あたりの必要耐力 (kN/㎡)
軽い建物
平家建
2階建
3階建
重い建物
非常に重い建物
0.28Z
0.40Z
0.64Z
2階
0.28QKfℓ2Z
0.40QKfℓ2Z
0.64QKfℓ2Z
1階
0.72QKfℓ1Z
0.92QKfℓ1Z
1.22QKfℓ1Z
3階
0.28QKfℓ6Z
0.40QKfℓ6Z
0.64QKfℓ6Z
2階
0.72QKfℓ4QKfℓ5Z
0.92QKfℓ4QKfℓ5Z
1.22QKfℓ4QKfℓ5Z
1階
1.16QKfℓ3Z
1.44QKfℓ3Z
1.80QKfℓ3Z
ここで、Z:昭和55年建設省告示1793号に定められた地域係数
また、QKfℓ1~QKfℓ6は、表4.2に示す通りとする。QKfℓ1、QKfℓ3、QKfℓ4はRf1、Rf2が大きいほど下階
の壁が負担する荷重が増える影響を示す係数、また、QKfℓ2、QKfℓ5、QKfℓ6はRf1、Rf2 が小さいほど
上階が振られて荷重が増える影響を示す係数である。
表4.2
各係数の求め方
軽い建物・重い建物の場合
非常に重い建物の場合
QKfℓ1
0.40+0.60×Rf1
0.53+0.47×Rf1
QKfℓ2
1.30+0.07/Rf1
1.06+0.15/Rf1
QKfℓ3
(0.25+0.75×Rf1)×
(0.36+0.64×Rf1)×
(0.65+0.35×Rf2)
(0.68+0.32×Rf2)
QKfℓ4
0.40+0.60×Rf2
0.53+0.47×Rf2
QKfℓ5
1.03+0.10/Rf1+0.08/Rf2
0.98+0.10/Rf1+0.05/Rf2
QKfℓ6
1.23+0.10/Rf1+0.23/Rf2
1.04+0.13/Rf1+0.24/Rf2
ここで、Rf1:1階の床面積に対する2階の床面積の割合。ただし、0.1を下回る場合は、0.1とする。
Rf2:2階の床面積に対する3階の床面積の割合。ただし、0.1を下回る場合は、0.1とする。
ただし、更に、以下の①~④を考慮する。
①著しく軟弱な地盤の場合には、表の必要耐力Qrの1.5倍とする。
②いずれかの階の短辺長さが6.0m未満の場合は、その階を除く、下の全ての階の必要耐力に表4.3
の短辺割増係数を乗じた値とする。ただし、複数の階の短辺の長さが6m未満の場合は、割増係
数の大きい方を用いるものとする。なお、多雪区域では、後述③の値を加算後に割り増し係数を
乗じる。
表4.3
短辺割増係数
短辺長さ
4m未満
4m以上6m未満
6m以上
割り増し係数
1.30
1.15
1.00
③多雪区域では、積雪深に応じて、積雪1mのとき0.26×Z(kN/㎡)、積雪2mのとき0.52×Z(kN/㎡)、
積雪1~2mのときは直線補間した値を加算する。ただし、雪下ろしの状況に応じて、積雪1mまで
減らすことができる
④1階が鉄骨造、鉄筋コンクリート造で2階以上が木造の場合、木造部分の必要耐力は、1.2倍とす
る。
- 29 -
3-3.
保有する耐力
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
当該住宅の保有する耐力edQuは、以下のいずれかにより求める。
在来軸組構法及び枠組壁工法は方法1 を、伝統的構法は方法2 を用いる。
また保有する耐力edQuは、各階、各方向について求める。
方法1
耐力壁構造の場合
edQu=(Qw+Qw0)×Fs×Fe
ここで、edQu
方法2
:保有する耐力
Qw
:無開口壁の耐力
Qw0
:有開口壁の耐力
Fs
:剛性率による低減係数
Fe
:偏心率と床の仕様による低減係数
垂れ壁付き独立柱の多い構造の場合
edQu=(Qw+dQc+wQc)×Fs×Fe
ここで、edQu
(1)
:保有する耐力
Qw
:無開口壁の耐力
dQ c
:垂れ壁付き独立柱の耐力
wQ c
:垂れ壁・腰壁付き独立柱の耐力
Fs
:剛性率による低減係数
Fe
:偏心率と床の仕様による低減係数
壁の耐力と剛性
無開口壁の耐力Qwおよび有開口壁の耐力Qw0は、以下による。
無開口壁:
Qw =∑(Fw×L×min(Kj,dKw))
有開口壁:
Qw0=∑(Fw×K0×L×min(Kj,dKw))
ここで、Qw
:無開口壁の耐力
Qw0
:有開口壁の耐力
Fw
:壁基準耐力
L
:壁長
Kj
:接合部低減係数。壁端部柱の柱頭・柱脚金物の仕様による低減係数
dK w
:壁劣化低減係数。壁の劣化による低減係数
K0
:開口低減係数
(註)min:(
)の中のいずれか小さい方を選択することを意味する。
無開口壁の剛性Swnおよび有開口壁の剛性Swoは、以下による。
無開口壁:
sw =Σ(Sw×L×min(Kj,dKw))
有開口壁:
sw0=Σ(Sw×K0×L×min(Kj,dKw))
ここで、sw
:無開口壁の剛性
sw0
:有開口壁の剛性
Sw
:壁基準剛性
L
:壁長
Kj
:接合部低減係数。壁端部柱の柱頭・柱脚金物の仕様による低減係数
dK w
:壁劣化低減係数。壁の劣化による低減係数
K0
:開口低減係数
(註)min:(
)の中のいずれか小さい方を選択することを意味する。
- 30 -
(1-a)
壁基準耐力と壁基準剛性
壁基準耐力Fwは、軸組等の要素基準耐力と片面の壁面要素基準耐力、及び反対面の壁面要素基準耐
力を合計したものとする。したがって、外周壁と間仕切壁の壁基準耐力は、以下による。また、その
際の軸組等、外壁面、及び内壁面の要素基準耐力は、表4.5から表4.10による。
なお、各表の「備考」欄は、以下を意味する。
診断専用:診断には算入することができるが、補強設計において新たに付加する部材としては
用いることはできないもの。
また、壁基準剛性Swについても同様の考え方を採用する。すなわち、剛性の場合には、以下の式に
おいて、耐力を剛性と読み替える。
:
Fw=Fwr+Fw0+Fwi
間仕切壁:
Fw=Fwr+Fwi+Fwi
外周壁
ここで、Fw
:壁基準耐力
Fwr
:軸組等の要素基準耐力
Fw0
:外壁面の要素基準耐力
Fwi
:内壁面の要素基準耐力
ただし、以下のように用いる。
①壁基準耐力Fwは、14kN/mを超えてはならない。
②筋かいは、原則的に「圧縮・引張を区別しない場合」を用いてよい。ただし、筋かいの傾斜が一方
向に片寄っている場合には、圧縮と引張を区別して診断する。
③木製筋かいの要素基準耐力および要素基準剛性は、筋かい端部接合の仕様により、表4.5(b)の低減
係数を乗じた値とする。ただし、表にあるものは表の値を採用する。
④面材張りの壁で、表にない釘間隔で打たれた壁の耐力は、以下のように扱う。ただし、釘打ち間隔
は、100mmより小さい間隔としてはならない。
修正耐力=表の耐力×(表所定の釘間隔/実際に打たれている釘間隔)
⑤面材張りの壁で、表にない釘で打たれたものは、以下のように扱う。
修正耐力=元の耐力×(実際に打たれている釘の直径/所定の釘の直径)
ただし、以下の条件を満たすものとする。
ア)実際に打たれている釘の直径<所定の釘の直径
であること。
イ)実際に打たれている釘の長さが40mm以上であること。
⑥面材張りの壁(または土塗り壁)で、壁の上部、及び上下に面材の張られてない部分(土塗りされ
ていない部分)がある場合の耐力は、以下のように扱う。ただし、壁高さ比が0.7以上に限る。
修正耐力=元の耐力×壁高さ比×0.9
壁高さ比=面材が張られている部分の高さ/横架材内法間距離
なお、釘等の仕様については、表にあるものは表の値を採用し、④、⑤、⑥、の補正は仕様に近い
ものを基準として行う。
- 31 -
(1-b)
開口低減係数
K0
有開口壁の開口低減係数K0は表4.11による。なお、柱を挟んで連続する開口は、一体と見なす。
ここで、Lは開口のある壁の柱間距離L(m)である。ただし連続する開口壁長の上限は3.0mとする。
表4.11
開口低減係数
開口の種類
K0
開口低減係数
K0
窓型開口
0.4/L
掃き出し開口
0.2/L
注)「窓型開口」:窓開口のこと。垂れ壁・腰壁がある開口で、開口高さが概ね600㎜
から1200㎜程度のもの。
「掃き出し開口」:ドアや掃き出しの開口のこと。垂れ壁がある開口で、垂れ壁高さが360㎜以
上のもの。
(1-c)
柱接合部による壁の耐力低減係数
Kj
ここで、壁基準耐力とは、軸組と壁両面の耐力を足し合わせてものをいい、有開口壁の場合には、
開口低減係数を乗じた値をいう。
壁端柱の柱頭・柱脚接合部の種類による壁の低減係数は、表4.12による。なお、壁基準耐力が表に
掲げた数値の中間の場合、その上下の壁基準耐力の低減係数から直線補完して算出する。また、壁基
準耐力が2kN/m未満のものは2kN/mの値を用い、壁基準耐力が7kN/mを超えるものは7kN/mの値を用いる。
また基礎の仕様と健全度は表4.14による
なお壁基準耐力が1.0kN/m未満のものの低減係数は1.0とする。
積雪時の評点を求める際は、表4.13の多雪区域における壁端柱の柱頭・柱脚接合部の種類による低
減係数Kjsを用いるものとする。
表4.14
基礎の仕様と健全度
仕様と健全度の説明
基礎Ⅰ
健全な鉄筋コンクリート造布基礎、又はべた基礎。
基礎Ⅱ
ひび割れのある鉄筋コンクリートの布基礎又はべた基礎、無筋コンクリート造
の布基礎、柱脚に足固めを設け鉄筋コンクリート底盤に柱脚または足固め等を
緊結した玉石基礎、軽微なひび割れのある無筋コンクリート造の基礎
基礎Ⅲ
玉石、石積、ブロック基礎、ひび割れのある無筋コンクリート造の基礎など
- 32 -
表4.12
壁端柱の柱脚接合部の種類による耐力低減係数
Kj
①2階建ての2階、3階建ての3階
壁の基準耐力
(kN/m)
2.0
3.0
5.0
7.0
接合部の
平12建告1460号に適合する仕様
1.0
1.0
1.0
1.0
仕様
3kN以上
1.0
0.8
0.65
0.5
3kN未満(構面の両端が通し柱の場合)
0.7
0.6
0.45
0.35
3kN未満
0.7
0.35
0.25
0.2
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
0.9
0.8
1.0
0.85
0.7
1.0
0.8
0.6
1.0
1.0
1.0
1.0
0.9
0.8
0.9
0.8
0.7
0.8
0.7
0.6
1.0
1.0
1.0
0.8
0.8
0.8
0.7
0.7
0.7
0.6
0.6
0.6
1.0
1.0
1.0
0.8
0.8
0.8
0.7
0.7
0.7
0.6
0.6
0.6
平12建告
1460号に適合
する仕様
接
合
3kN以上
部
の
3kN未満(構
仕 面の両端が通
様 し柱の場合)
3kN未満
③平家建て
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
0.85
0.7
1.0
0.85
0.7
1.0
0.8
0.7
1.0
0.8
0.7
1.0
0.85
0.7
0.9
0.75
0.7
0.85
0.7
0.65
0.8
0.7
0.6
0.7
0.7
0.7
0.6
0.6
0.6
0.5
0.5
0.5
0.3
0.3
0.3
平12建告
接
1460号に適合
合
する仕様
部
の
3kN以上
仕
3kN未満
- 33 -
表4.13
多雪地域における壁端柱の柱脚接合部の種類による耐力低減係数
Kjs
積雪深1mの場合(雪下ろしをおこなう場合)
①2階建ての2階、3階建ての3階
壁の基準耐力
(kN/m)
2.0
3.0
5.0
7.0
接合部の
平12建告1460号に適合する仕様
1.0
1.0
1.0
1.0
仕様
3kN以上
1.0
0.9
0.85
0.75
3kN未満(構面の両端が通し柱の場合)
1.0
0.75
0.65
0.55
3kN未満
1.0
0.75
0.6
0.5
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.9
0.85
1.0
0.85
0.75
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.9
0.85
0.95
0.85
0.75
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.85
0.85
0.85
0.75
0.75
0.75
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.85
0.85
0.85
0.75
0.75
0.75
平12建告
1460号に適合
する仕様
接
合
3kN以上
部
の
3kN未満(構
仕 面の両端が通
様 し柱の場合)
3kN未満
③平家建て
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
0.85
0.75
1.0
0.8
0.7
1.0
0.8
0.7
1.0
1.0
1.0
0.9
0.8
0.75
0.85
0.7
0.65
0.8
0.7
0.6
1.0
1.0
1.0
0.75
0.75
0.75
0.65
0.65
0.65
0.35
0.35
0.35
平12建告
接
1460号に適合
合
する仕様
部
の
3kN以上
仕
3kN未満
- 34 -
積雪深2mの場合(雪下ろしをおこなわない場合)
①2階建ての2階、3階建ての3階
壁の基準耐力
(kN/m)
2.0
3.0
5.0
7.0
接合部の
平12建告1460号に適合する仕様
1.0
1.0
1.0
1.0
仕様
3kN以上
1.0
0.95
0.85
0.8
3kN未満(構面の両端が通し柱の場合)
1.0
0.85
0.75
0.7
3kN未満
1.0
0.85
0.75
0.7
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
1.0
0.95
0.9
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
1.0
0.95
0.9
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
0.95
0.9
0.9
0.9
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
0.95
0.9
0.9
0.9
平12建告
1460号に適合
する仕様
接
合
3kN以上
部
の
3kN未満(構
仕 面の両端が通
様 し柱の場合)
3kN未満
③平家建て
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
0.9
0.85
1.0
0.85
0.75
1.0
0.85
0.75
1.0
1.0
1.0
0.95
0.9
0.85
0.85
0.8
0.75
0.8
0.75
0.7
1.0
1.0
1.0
0.85
0.85
0.85
0.8
0.8
0.75
0.5
0.5
0.5
平12建告
接
1460号に適合
合
する仕様
部
の
3kN以上
仕
3kN未満
- 35 -
積雪深2.5mの場合(雪下ろしをおこなわない場合)
①2階建ての2階、3階建ての3階
壁の基準耐力
(kN/m)
2.0
3.0
5.0
7.0
接合部の
平12建告1460号に適合する仕様
1.0
1.0
1.0
1.0
仕様
3kN以上
1.0
0.95
0.9
0.85
3kN未満(構面の両端が通し柱の場合)
1.0
0.9
0.8
0.75
3kN未満
1.0
0.9
0.8
0.75
②2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
1.0
0.95
0.9
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
1.0
0.95
0.9
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
0.95
0.9
0.9
0.9
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
0.95
0.9
0.9
0.9
平12建告
1460号に適合
する仕様
接
合
3kN以上
部
の
3kN未満(構
仕 面の両端が通
様 し柱の場合)
3kN未満
③平家建て
壁基準耐力(kN/m)
基礎の仕様
2.0
3.0
5.0
7.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
1.0
0.9
0.8
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.95
0.95
1.0
0.75
0.7
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.9
0.9
0.9
0.6
0.6
0.6
平12建告
接
1460号に適合
合
する仕様
部
の
3kN以上
仕
3kN未満
- 36 -
(1-d)
壁の劣化低減係数
dKw
ここで、壁基準耐力とは、軸組と壁両面の耐力を足し合わせたものをいい、有効開口壁の場合には、
開口低減係数を乗じた値をいう。
壁部材の劣化による耐力低減係数は、表4.15による。壁部材とは、土台や桁などの壁上下の横架材、
柱、筋かい及び面材をいう。基礎は含めない。
なお、壁基準耐力が1.0kN/m未満のものの低減係数は1.0とする。
表4.15(a)
壁部材の劣化による耐力低減係数dKw(最上階以外の階用)
壁の基準耐力Pw(kN/m)
劣化の程度
2.5未満
①劣化が認められない
2.5以上
4.0以上
4.0未満
6.0未満
6.0以上
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.9
0.8
0.8
1.0
0.8
0.7
0.6
②部材に部分的な劣化が認められる。
(ドライバーが刺さる、部材の腐朽が
見られるなど)
③部材に著しい劣化が認められる。
(ドライバーが簡単に深く刺さる、部材が
劣化して接合部の耐力がないなど)
表4.15(b)
壁部材の劣化による耐力低減係数dKw(最上階用)
壁の基準耐力Pw(kN/m)
劣化の程度
2.5未満
①劣化が認められない
2.5以上
4.0以上
4.0未満
6.0未満
6.0以上
1.00
1.00
1.00
1.00
0.85
0.70
0.60
0.60
0.70
0.35
0.25
0.20
②部材に部分的な劣化が認められる。
(ドライバーが刺さる、部材の腐朽が
見られるなど)
③部材に著しい劣化が認められる。
(ドライバーが簡単に深く刺さる、部材が
劣化して接合部の耐力がないなど)
(2)
垂れ壁付き独立柱の耐力dQcと剛性scおよび垂れ壁・腰壁付き独立柱の耐力wQcと剛性sc
柱の両側、または片側に垂れ壁のある柱(無開口壁の端部となる柱を除く)を「垂れ壁付き独立
柱」という。また、柱の両側、または片側に垂れ壁および腰壁のある柱(無開口壁の端部となる柱を
除く)を「垂れ壁・腰壁付き独立柱」という。欄間等は垂れ壁に含めない。
(2-a)
垂れ壁付き独立柱の耐力dQcと剛性dSc
垂れ壁付き独立柱の耐力dQcは、以下のように、垂れ壁付き独立柱基準耐力dFcに柱の劣化
低減係数dKcを乗じ、これを累加して求める。
dQc=∑(dFc×dKc)
dQ c
:垂れ壁付き独立柱の耐力
dF c
:垂れ壁付き独立柱基準耐力。柱の1本当たりの耐力(kN)
dK c
:垂れ壁付き独立柱の劣化低減係数
- 37 -
また、垂れ壁付き独立柱の剛性scは、以下のように、垂れ壁付き独立柱基準剛性dScに劣
化低減係数dKcを乗じ、これを累加して求める。
sc=∑(dSc×dKc)
(2-b)
sc
:垂れ壁付き独立柱の剛性
dS c
:垂れ壁付き独立柱基準剛性。柱の1本当たりの剛性(kN/rad.)
dK c
:垂れ壁付き独立柱の劣化低減係数
垂れ壁・腰壁付き独立柱の耐力wQcと剛性sc
垂れ壁・腰壁付き独立柱の耐力wQcは、以下のように、垂れ壁・腰壁付き独立柱基準耐力
wFcに柱の劣化低減係数dKcを乗じ、これを累加して求める。
wQc=∑(wFc×dKc)
wQ c
:垂れ壁・腰壁付き独立柱の耐力
wF c
:垂れ壁・腰壁付き独立柱基準耐力。柱の1本当たりの耐力(kN)
dK c
:垂れ壁・腰壁付き独立柱の劣化低減係数
また、垂れ壁・腰壁付き独立柱の剛性scwは、以下のように、垂れ壁・腰壁付き独立柱基
準剛性wScに劣化低減係数dKcを乗じ、これを累加して求める。
scw=∑(wSc×dKc)
(2-c)
scw
:垂れ壁・腰壁付き独立柱の剛性
wS c
:垂れ壁・腰壁付き独立柱基準剛性。柱の1本当たりの剛性(kN/rad.)
dK c
:垂れ壁・腰壁付き独立柱の劣化低減係数
柱の劣化低減係数dKc
垂れ壁付き独立柱および垂れ壁・腰壁付き独立柱における柱等の劣化による耐力低減係数
は、表4.20による。ここでいう柱等とは、垂れ壁付き独立柱、または垂れ壁・腰壁付き独
立柱における柱頭柱脚部付近の横架材(特に土台)をいう。基礎、及び当該柱に隣接する
面材等は含めない。
表4.20
柱の劣化低減係数
dK c
劣化の程度
柱の劣化低減係数
dK c
①劣化が認められない
1.0
②部材に部分的な劣化が認められる。
0.5
(ドライバーが刺さる、柱等に腐朽が見られるなど)
③部材に著しい劣化が認められる。
0
(ドライバーが簡単に深く刺さる、柱等の腐朽が進んでいるな
ど)
- 38 -
(3)
剛性率による低減Fs
剛性率による低減係数Fsは、剛性率Rsに応じて、以下の値とする。剛性率による低減係数は
方向毎に求める。
Fs=1.0/(2.0-Rs/0.6)
(Rs≦0.6)
Fs=1.0
(0.6≦Rs)
ここで、
Rs=rs / rs
Rs
:各階の剛性率
rs
:当該階の層間変形角の逆数
rs
:当該建物のrsの相加平均
ここで、各階層間変形角は、次のように求める。
層間変形角=当該階当該方向の必要耐力/当該階当該方向の剛性
(4)
偏心率と床の仕様による低減Fe
耐力要素の偏心と床の仕様による低減係数Feは、表4.21により求める。この低減係数は、方向
毎に求める。
床の仕様による低減は、偏心した建物で床が柔らかい場合に、特に建物が変形することを考
慮した係数である。床の平均床倍率を求め、これと偏心率との関係から係数を求める。また、
吹き抜けは、床倍率を0とする。
面材張りの床面で、表にない釘、および釘間隔で打たれたものについては、以下のように扱う。
①釘の間隔が異なる場合
修正床倍率=元の床倍率×(所定の釘間隔/実際に打たれている釘間隔)
ただし、釘打ち間隔は100mmより小さい間隔としてはならない。
②釘の大きさが異なる場合
修正床倍率=元の床倍率(実際に打たれている釘の直径/所定の釘の直径)2
ただし、以下の条件を満たすものとする。
ア)実際に打たれている釘の直径<所定の釘の直径
であること。
イ)実際に打たれている釘の長さが40mm以上であること。
表4.21
偏心率(Re)
Re<0.15
耐力要素の偏心および床仕様による低減係数Fe
0.15≦Re<0.3
1.0以上
平
0.3≦Re<0.45
0.45≦Re<0.6
0.6≦Re
(3.3-Re)/
(3.3-Re)/6
0.45
(2.3-Re)/4
0.425
(3.6-2Re)/6
0.40
[3(3.33Re+0.5)]
均
0.5以上
床
1.0未満
[2(3.33Re+0.5)]
倍
0.5未満
(3.6-2Re)/
率
1.00
1/(3.33Re+0.5)
(2.3-Re)/
[3(3.33Re+0.5)]
- 39 -
3-4.
上部構造評点
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
上部構造評点は、各階・各方向(X、Y)について、保有する耐力を必要耐力で除した値を算出し、
その最小値を上部構造評点とする。
上部構造評点=edQu/Qr
ここで、edQu:当該階、当該方向の保有する耐力
Qr:当該階、当該方向の必要耐力
ただし、多雪区域においては、無積雪時の評点と積雪時の評点の両者を求め、低い方の評点を当該建
物の耐震診断評点とする。
3-5.
総合評価
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
地盤・基礎、上部構造に分けて、評価する。
(a)
地盤・基礎
立地条件は、地震時に起き得る被害に関する注意事項を記述する。
基礎は、地震時に起き得る被害と、上部構造に悪い影響を及ぼす可能性のある要因を注意事項
として記述する。
(b)
上部構造
上部構造評点は、以下のように判定される。
上部構造評点
判定
1.5以上
倒壊しない
1.0以上~1.5未満
一応倒壊しない
0.7以上~1.0未満
倒壊する可能性がある
0.7未満
倒壊する可能性が高い
- 40 -
4.データ入力
4-1.入力画面
概要・調査結果を入力
4-2.床の入力
4-3.床の属性編集
4-4.床面積と重心
4-5.壁の入力
4-6.壁の属性編集
4-7.柱の入力
4-8.柱の属性編集
4-9.垂れ壁の入力
4-10.小屋裏物置の入力
4-11.小屋裏物置の属性編集
4-12.部屋線消去
4-13.床剛性の入力
4-14.床剛性の属性編集
4-15.計算結果
- 41 -
4-1.入力画面
「設計概要」
一般診断法
精密診断法1
・在来軸組構法・伝統的構法・枠組壁工法を選択可能
- 42 -
1.診断方法の入力
一般診断
精密診断
一般診断とは別に追加料金が必要です。
2.構法の入力
在来軸組構法
伝統的構法
枠組壁工法
3.接合部の仕様
4.床の仕様
2-3.保有する耐力参照
2-3.保有する耐力参照
一般診断
一般診断
全ての階を対象
全ての階を対象
「4m吹抜」をチェックすることによ
り、仕様を1段下げて計算する。
一括変換ボタン━┓
精密診断
精密診断
各階毎に設定可能
床剛性を入力するので、省略
各階の接合仕様を設定後、一括変換ボタンで、
既入力耐力要素の接合仕様を変更できます。
耐力要素毎でも設定が可能です。
5.壁耐力低減係数
(2階建て・3階建ての場合)
「建物の階数」:上部に床が無くても、建物階数の接合部低減係数を採用
「壁位置の階数」:下記Wee2012で採用されている接合部低減係数を採用
壁の両端の上部に床が無い場合は、その部分の階数を採用する。
・印刷では、「建築物概要」
壁耐力低減係数で、採用し
ている条件を表示していま
す。
建築防災協会
耐震診断プログラムWee2012取扱説明書より抜粋
- 43 -
6.形状割増
一般診断及び精密診断で「略算による必要耐力表」を選択した場合
いずれかの階の短辺の長さが6m未満の場合、床入力により建物の巾を自動に算定
し、自動にすべての階の形状割増をしていますが、直接入力する事も出来ます。そ
れぞれを比較して、不利な条件で計算します。尚、「形状割増」左にチェックを入
れる事により、入力値を優先にする事が出来ます。しかしながら、1.0未満の値
を採用する事は出来ません。
精密診断で「建築基準法施行令に準ずる」を選択した場合
自動により短辺スパン割増係数を算出しますが、直接入力する事も出来ます。
尚、P.49表4.1欄外より「外壁、内壁の床面積当たりの重量」を割増していますが、
その他の部分は、それぞれの単位荷重で、調整し直接入力が必要となります。
右肩のピンクボタンを押すと、診断方法等により、次の割増係数を表示する。
一般診断
略算必要耐力(充足率算定):必耐1
一般診断
略算必要耐力(充足率算定):必耐2
略算必要耐力(偏心率算定)
精密診断
略算必要耐力(偏心率算定)
精密診断
建築基準法施行令に準ずる
- 44 -
7.地盤種別
8.地域係数Z
令第88条に規定する地震地域係数
軟弱地盤をチェックすると、割増係数を入力
可能になります。
軟弱地盤の割増係数は、状況に応じて、1を
超え1.5未満の数値を採用することを妨げ
るものでは無い。
9.官庁施設の総合耐震性計画基準による耐震安全性の構造体分類
Ⅰ類:消防署等
係数=1.5
(印刷で表示)
Ⅱ類:学校等
係数=1.25
(印刷で表示)
Ⅲ類:官庁施設でも上記以外
係数=1.0
(印刷で表示しない)
一般住宅等の場合は、こちらを採用
詳細は、「官庁施設の総合耐震性計画基準」を参照
10.積雪地域
多雪地域の場合、積雪深さをmで入力
多雪区域では、積雪深さにより、積雪1mのとき0.26Z(kN/㎡)、積雪2mのとき0.
52Z(kN/㎡)、積雪1~2mのときは、直線補間した値を加算する。ただし、雪下
ろしの状況に応じて、積雪深を1mまで減らすことができる。
11.建物仕様
軽い・重い・非常に重いから選択
屋根・外壁の仕上げを記入する
12.階数
1階が非木造の場合チェックを入れて、全ての階数を選択
例)1階鉄骨造・2階木造の場合、チェックして2階を選択
13.寸法
1間 = 1820mm 以外の場合変更
14.許容偏心率の表示
0.3または0.15の枠を選択できます。
- 45 -
15.長さ900mm未満の壁の考慮
筋かい壁の場合:考慮しない
「耐力壁として算定」にチェックを入れると、全ての長さの壁を耐力として算定します。
600mm未満の場合は、チェックしても、算定しません。
上記でチェックしなくても、「環境設定」で、左記にチェックを入れると、連続し
た壁の場合ならば、耐力として算定します。
概要で、左記ボタンを押す事により、下記のメッセージが表示されます。
壁耐力低減係数
建物の階数を選択
壁長900mm未満の対応(600mm以上)
概要「耐力壁として算定」にチェックを入れた場合
「連続壁」で計算しない場合
壁耐力低減係数
建物の階数を選択
壁長900mm未満の対応(600mm以上)
概要「耐力壁として算定」にチェックを入れた場合
「連続壁」で計算する場合
壁耐力低減係数
建物の階数を選択
壁長900mm未満の対応
概要「耐力壁として算定」にチェックを入れない
「連続壁」で計算しない場合
壁耐力低減係数
壁位置の階数を選択
壁長900mm未満の対応
概要「耐力壁として算定」にチェックを入れた場合
「連続壁」で計算する場合
※「連続壁の計算方法変更」をクリックすることにより、計算方法が変わります。
- 46 -
16.必要耐力の小数点第3位の考慮
切上:小数点第3位を切り上げます。
4/5 :小数点第3位を四捨五入します。
デフォルトでは、切上するようにしています。
尚、今までのDATAを元に耐震改修する場合、必要耐力が変わってしまう場合が
あります。その場合は、四捨五入を選択すれば、同じ数値となります。
17.評点再計算
諸条件を変更しても数値が変わらない場合、強制的に計算させます。
通常、特に押す必要はありません。
18.評点一覧参照
評点数による評価の一覧を表示します。
19.表紙に加筆
報告書を見て、どの段階の報告書か、容易に判別できるよう、印刷時、表紙に加筆
します。
無
し:特に何も、加筆しません。通常の診断業務で使用します。
補強前:補強設計時、表紙に、「改修補強前」を、加筆します。
補強後:補強設計時、表紙に、「改修補強後」を、加筆します。
診断時:診断時、表紙に、「耐震診断時」を、加筆します。
改診断:改修診断時、表紙に、「改修耐震診断時」を、加筆します。
改完了:改修完了時、表紙に、「改修工事完了時」を、加筆します。
20.接合金物計算
接合金物を「計算有」で、算定します。
基準耐力等から壁倍率を計算して、出隅柱及び通り芯の入力等から軸組図・接合金物計算が出来るよ
うになります。平面図で筋かい表示も、方向がわかる内容で、表示します。
- 47 -
21.床荷重・高さ入力
精密診断で、施行令に準じる場合を選択した場合に
入力できます。
軽い・重い・非常重建物のボタンにより、一般的な荷重を表示します。
1階非木造割増をチェックした場合、剛性率低減係数を直接入力できます。
1階部分の剛性率を評価して、各階とのバランスより、剛性率低減係数を求める事が困難なために、
直接入力出来るようにしてあります。略算法では、必要耐力を1.2倍するようになっていますが、
施行令から求める場合は、Aiから必要耐力が算定されます。しかし、10~20%の割増は期待で
きませんので、その時は保有耐力を低減し、調整します。
表4.1
住宅の簡易重量表(床面積当たり、kN/㎡)
屋根
外壁
内壁
床
積載荷重
軽い建物
0.95
0.75
0.20
0.60
0.60
重い建物
1.30
1.20
0.20
0.60
0.60
非常に重い建物
2.40
1.20
0.45
0.60
0.60
耐震CheckⅢでは、上記にバルコニー及び小屋裏物置の荷重を設定して、計算します。
バルコニー
小屋裏物置
1.20
1.20
- 48 -
精密診断「施行令に準じる」を選択した時の荷重の拾い方を説明します。
上記荷重と各面積の関係を、例として2階建ての
場合で示します。
2
層:2階屋根荷重
2階壁荷重
=
2階屋根面積(2階床面積+吹抜等)×2階屋根荷重
=
2階屋根面積(2階床面積+吹抜等)×2階内外壁荷重/2
小屋裏物置荷重=
1
小屋裏物置面積(実面積)
×2階小屋裏物置荷重
=
2階床面積(吹抜等は含まない)
×2階床積載荷重
1階屋根荷重
=
(1階床面積-2階屋根面積)
×1階屋根荷重
2階壁荷重
=
2階床面積(吹抜等は含まない)
×2階内外壁荷重/2
1階壁荷重
=
1階床面積
×1階内外壁荷重/2
小屋裏物置荷重=
小屋裏物置面積(実面積)
×1階小屋裏物置荷重
バルコニー荷重=
バルコニー面積(実面積)
×1階バルコニー荷重
層:2階床荷重
1階床:1階床荷重
=
1階床面積
×1階床積載荷重
1階壁荷重
=
1階床面積
×1階内外壁荷重/2
(特にこの重量については、診断に関係しない。)
精密診断「施行令に準じる」場合、2層に設けた小屋裏物置の面積を1層面積に加算しません。2層
重量を1層重量に加算してから1層の必要耐力を算定しているからです。
- 49 -
「各面積の直接入力」をチェックした場合、その面積が優先されます。
a)バルコニー及び小屋裏物置の面積は、低減する前の実面積です。
b)2階屋根面積(2階床面積+吹抜等)と2階床面積(吹抜等は含まない)は入力方法で、違いま
す。
操作方法
・上段で、診断床面積等を調整します。
小数第2位で、誤差が生じている場合があります。必要に応じて、調整します。
・「床面積内訳」下段で表示される「支持重量の計算で使用する床面積内訳」も上段に連動して、数
値が変化します。
・精密診断の「施行令に準ずる」場合、それぞれの床面積に、それぞれの荷重を乗算して、重量を算
定した後、せん断力係数を乗算して、必要耐力を求めます。
・内訳面積に支障がなければ、そのまま計算を進めますが、面積を補正して計算したい場合、「各面
積の直接入力」にチェックを入れた
補
後、を押してから、希望する部分を
正します。
・印刷の「荷重表・支持重量」で、確認できます。
- 50 -
<多雪地域で、積雪割増荷重を計算する場合>
概要の積雪地域で、「多雪」を選択し、最深積雪量を入力する。
上記赤丸の「計算」ボタンをクリックする。
単位積雪重量その他白い枠の数値を入力する。
「計算」ボタンで、積雪割増荷重を求める。
計算方法
・屋根勾配より角度(θ)を求める。
・√(cos(1.5xθ))より屋根勾配による低減係数を算定
・軒の出より、割増係数を算定
・地震力と同時に作用する場合の低減係数を入力
・これらを乗算することにより、積雪割増荷重を算定
「設定・戻る」ぼたんをクリックする。
積雪欄に、算定した荷重が転記されます。
この内容を使用しないで、直接荷重を入力する事も出来ます。
- 51 -
22.必要耐力計算方法
各種選択する事により、表示内容が変更されますので、確認します。
a)
一般診断及び精密診断で、偏心率を選択した場合
注:精密診断の場合、上部構造評点の表示は、施行令に準じた場合と同じになります。
b)
一般診断で充足率を選択した場合
表3.3による必要耐力を選択
- 52 -
表3.10による必要耐力を選択
c)
精密診断で建築基準法施行令に準ずるを選択した場合
d)
1階非木造割増を選択した場合
1階は、「診断対象外」として、表示します。
- 53 -
「壁の仕様」
一般診断の場合
①~⑳を表示した場合
切替ボタンで、A~Tに表
示変更
「壁倍率計算」ボタンで、各要素の壁倍率・筋かいの種類を計算します。
基準耐力から壁倍率変換、または壁仕様から通常壁量計算と同じ内容で、壁倍率変換が出来ます。
環境設定で、選択が可能です。
壁倍率計算は、使用にそぐわない場合もあります。必ず計算後の内容を、確認して下さい。
- 54 -
精密診断の場合
A~Tを表示した場合
複写ボタンにより、1~2
0の仕様を、A~Tに、複
写します。
これらは、一般診断でも可
能です。
剛性の項目が入力可能にな
ります。
一般診断の場合
ボタンを押すだけで、制震
金物入力枠が、表示されま
す。
- 55 -
1~20及びA~Tの40種類の耐力壁を、作成できます。
自らその項目に入力されても結構ですし、「仕様一覧表呼出」ボタンより、予め決められた耐力要素
を、選択する事により設定する事が出来ます。
左記ボタンより、耐力壁の仕様を、下記一覧表で設定できます。
一般診断
外壁要素を「内壁要素Copy」ボタンで、内壁要素にコピーする事が出来ます。
内壁要素も同じ内容で可能です。「編集」ボタンで仕様一覧を編集できます。
精密診断
筋かいの接合金物により、それぞれ低減が出来ます。尚、軸組要素が、筋かい材で
ない場合は、選択できません。
※接合金物「計算有」の場合、上記で入力すれば、壁倍率を計算します。新規に入力する場合、後で
「壁倍」ボタンを押す必要はありません。
- 56 -
木製筋かいの接合仕様による低減で土塗り壁と筋かいがある場合の注意点
A:土塗壁 50≦t<70(貫3本以上)
基準耐力
2.8
基準剛性
560
B:筋かい 30*90以上片掛け(釘)
基準耐力
1.9
基準剛性
390
C:土塗壁50≦t<70 筋かい30*90以上片掛け(釘)
基準耐力
4.7
基準剛性
950
C=A+Bとして、基準耐力及び剛性を算定しています。
ここで、筋かい接合仕様により低減率が0.8の場合
基準耐力
C= 2.8 + 1.9 * 0.8 = 4.3
基準剛性
C= 560 + 390 * 0.8 = 872
として、計算しています。
土塗り壁と筋かいがある場合、下記の文字列を検索して、筋かいだけを接合部仕様による低
減により計算後、合計した値を採用します。
壁仕様を追加または訂正する場合、下記の文字列を変更しないで下さい。
検索文字列
基準耐力
基準剛性
土塗壁40≦t<50 筋かい
2.4
480
土塗壁50≦t<70 筋かい
2.8
560
土塗壁70≦t<90 筋かい
3.5
680
土塗壁90≦t 筋かい
3.9
750
左記ボタンより、上記で設定した内容を訂正できます。
一覧表に無い仕様の場合は、最初から入力します。
「クリア」で、その要素のDATAを削除します。
一般診断
精密診断
壁の内法高と柱間隔比
が3.5以下の場合
- 57 -
壁の内法高と柱間隔比
が3.5を超える場合
軸組要素内の筋かい
の耐力低減する為に
筋かいだけの耐力・剛
性を記入する
筋かいで耐力として加算できる最小柱間隔は、90㎝です。上記の低減を考慮する場合、壁の内法高は、
3.15mを超える場合となります。
よって、上記の入力画面になるのは、各階内法高さが一つでも3.15mを超える場合となります。
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」に掲載されている(式4.13)により、計算します。
(精密診断法1、表4.5a
註)参照)
ここで追加または修正した壁の仕様は、既入力壁でも内容を自動的に編集し、診断計算を行います。
確実を期すならば、「評点再計算」で、確認します。
接合金物「計算有」の場合、壁倍率及び筋かいの種類が変更可能になります。
<胴縁仕様算定>・・・精密診断のみ
「胴縁仕様」ボタンをすと、右側に「胴縁仕様算定」枠が表示されます。
外壁要素及び内壁要素の基準耐力及び剛性を、2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」に掲
載されている修正方法により、計算します。(精密診断法1、表4.7参照)
「計算」ボタンを押すと、胴縁を「N75@200以下」で施工する場合と、「その他」の場合を表
示するので、実情にあった内容を採用し、それぞれのボタンを押すと、内容が転記されます。
- 58 -
左記ボタンで、既に設定している仕様を、複写出来ます。
ボタンを押すと、次の選択画面が現れます。
複写元の番号を指定して、「複写」ボタンを押して下さい。
「切替」で、A~Tの仕様入力画面に切り替えると、「複写」ボタンが表示されます。
1~20で設定した内容を、A~Tに複写できます。
複写元の最初・最後及び複写先の最初を、指定する事により、細かく複写も出来ます。
左記ボタンより、仕様一覧表を編集できます。
診断法と編集ボタンにより編集するファイルが違います。
入力フォーマットに従い、仕様を入力します。
一般診断の場合
「壁仕様」;基準耐力;
↑
精密診断の場合
↑
「壁仕様」;基準耐力;基準剛性
↑
↑
このセミコロンは、必ず半角文字で入力します。
基準耐力、基準剛性の数字は、半角で、入力します。
一般診断
- 59 -
精密診断
ワープロ感覚で、入力、改行等を駆使して編集出来ます。
制震金具(壁取付タイプ)
GHハイブリッド制震工法(江戸川木材工業株式会社)または壁全体に設置する金具を使用
できるようになります。
1
制震金具にチェックを入れる。
2
種別選択より使用する金具を選ぶ。
3
1m当たりの耐力及び剛性が表示されます。
4
「属性編集」より、後で耐力等を変更できます。
ここで入力した値では、既入力制震金具の数値の変更は行いません。削除後再入力するか、
属性編集で修正します。
制震金具(仕口タイプ)
柱・梁の仕口に設置する金具を使用できるようになります。
1
制震金具にチェックを入れる。
2
メーカー名、製品名を入力する。
3
診断法により、「基準強さ」または「基準耐力」「基準剛性」を入力する。
ここで入力した値で、既入力制震金具の数値も含めて、変更します。
一般診断
精密診断
- 60 -
「その他の耐力
Qe」(一般診断で入力可)
一般診断法で、在来軸組構法及び枠組壁工法の場合
有開口壁の耐力(Qw0)→Qeの算定
①有開口壁長による算定
窓型開口壁、掃き出し型開口壁の壁長に応じて、その他の耐震要素の耐力Qeを下式に
基づいて算定する。
Qw0=Σ(Fw・Lw)
②無開口壁率による算定
垂れ壁・腰壁が多い一般的な住宅では、その他の耐震要素の耐力Qeを各階各方向別に、
下式に基づいて算定することが出来る。
Qw0=αw・Qr
αw=0.25-0.2・Kn
使用方法
1.建物の平面及び壁を入力する。
2.「建物長さ算定」ボタンを押す。
3.各階各方向の建物長さ及び無開口壁長さを表示して、αw(係数)を算定する。
4.内容を確認して、不具合が有れば、直接長さを入力する。
5.赤丸印ボタンは、垂れ壁・腰壁を補強しない耐震補強設計用いる場合に押す。
αw=0.1を採用する。
- 61 -
「劣化度の調査」(一般診断で入力可)
診断建物
築10年以上
診断建物
築10年未満
斜線部は、原則として除いて調査するが、その調査部分に劣化が確認出来た場合は、斜線部もチェッ
ク対象として調査し、入力します。「築10年以上」と同様の計算をする。
(2012年改訂版52頁参照)
- 62 -
・□印は、複数選択可能です。
現地調査より、部位が存在する事を確認後、劣化点数を選択する事のより、壁耐力の低減係数が求め
られます。
築年数により、10年を境にして、点数が変わりますので、注意が必要です。
一般診断法による補強の計画
耐震補強後の診断には原則、精密診断法を用いることを推奨するが、一般診断法をもとに実施した
耐震補強設計も許容することにした。・・・・中略
補強後の診断における劣化低減係数については上限を0.9とする。補強前の診断で劣化低減係数が
0.9以上であった場合は、補強後の低減係数は変わらないものとするが、可能な限り劣化事象を取
り除いておくべきである。
(2012年6月9日
初版
132頁参照)
チェックを入れる事により、一覧から算定される劣化低減係数が0.9を超えた場合、0.9を採用
し、耐力計算に反映します。尚、0.9未満の場合、チェックされていても、元の値で耐力計算し、
0.9は採用しません。
- 63 -
「地盤・基礎の診断」(一般診断)
現地調査により、地盤・地形・基礎形式を入力し、注意事項を記入します。
特に、基礎形式で選択した箇所により、基礎仕様のⅠ~Ⅳが決定されます。
「設計概要」で、選択した接合部仕様と、基礎仕様により、1階及び3階建の2階の耐力低減係数が
決定されます。2階建の2階・3階の場合、基礎仕様はⅠとなり、接合部仕様との関係より、耐力低
減係数を決定します。
精密診断の場合
基礎仕様だけの選択になります。
┗━一括変換ボタン
基礎仕様を変更した場合、このボタンでDATAを変更できます。
- 64 -
「各部の検討」(精密診断)
1.地盤
2.基礎
3.水平構面
4.横架材接合部
5.屋根葺き材
6.柱の損傷
を報告します。
尚、柱の損傷は、伝統的構
法による診断の場合に報告
「独立柱算定」ボタンによ
り、それぞれの本数が表示
されます。
- 65 -
「床面積内訳」(一般診断・精密診断)
診断書類で、床面積の内訳を求められるようにな
りました。
診断床面積と、必要耐力用床面積では、ポーチ・
バルコニー・小屋裏物置・オーバーハング等によ
り違っていますが、内訳を作ることにより、対処
できるようになります。
考慮無床面積が存在しない場合
内訳作成方法
認識名
必要耐力用床面積
:小数点第3位を切上
小屋裏物置
:小数点第3位を切捨
(なし)
バルコニー
:小数点第3位を切捨
Bal
オーバーハング
:小数点第3位を切捨
OH
ポーチ
:小数点第3位を切捨
ポーチ
吹抜
:小数点第3位を切捨
吹抜
診断床面積
考慮無床面積が存在する場合
- 66 -
内訳作成方法
認識名
必要耐力用床面積
:小数点第3位を切上
小屋裏物置
:小数点第3位を切捨
バルコニー
:小数点第3位を切捨
Bal
オーバーハング
:小数点第3位を切捨
OH
ポーチ
:小数点第3位を切捨
ポーチ
吹抜
:小数点第3位を切捨
吹抜
考慮無床面積
:小数点第3位を切捨
(なし)
(なし)
(床入力で、床面積に考慮しないと設定した床)
診断床面積=(必要耐力用床面積+考慮無床面積)
-小屋裏物置-バルコニー-オーバーハング-ポーチ-吹抜
「考慮無床面積が有る場合の計算方法」の詳細は、「4-4.床面積と重心」Dパター
ンに表示しています。
求積図等で計算された診断床面積と、上記診断床面積では、違っている場合があります。小数点第4
桁で表示した黄色い枠は、参考面積を示します。
面積欄の隣にある上下用ボタンにより、0.01㎡ずつ変更できます。これにより、調整して下さい。
その結果、必要耐力用床面積が、変更になった場合、次のようにボタンが青くなり、入力された面積
で、計算し直します。そのまま計算する場合は、そのボタンを押して、元の面積で計算することも出
来ます。
デフォルトボタンは、初期値に戻します。
認識名を入れることにより、各々計算します。
- 67 -
「報告書・診断者」(一般診断・精密診断)
「耐震診断者」
耐震診断者を入力します。
初回は、全て入力してから、「診断者選択」ボタンを押してください。そこで登録すると、次回からそのD
ATAが、使用できます。
各欄を全て入力しなくても結構です。入力されていない項目は、表題から全て印刷されませんので、特に
必要でない欄につきましては、入力しないでください。
「診断者選択」
何も入力されていない状態でクリックすると、上記画面になります。
左右の三角マークを押してください。既にDATAが登録されてい
れば、表示されます。
「選択」で、元の概要画面に戻ります。
「キャンセル」では、何も選択しないで、元の概要画面に戻ります。
「登録」で、そのDATAが、追加登録されます。同じ内容のもの
が有れば、メッセージが表示され登録できません。
「削除」で、表示されているDATAが、削除されます。
左記ボタンを押す事により、報告書が作成できます。
内容は、次頁以降で説明します。
- 68 -
「報告書-建物概要調査A」
・○印は、どれか1つ選択できます。
・□印は、複数選択可能です。
・構造的特記事項:7行まで印刷可能。それ以降は入力されていても、印刷されません。
・特記事項
:3行まで印刷可能。それ以降は入力されていても、印刷されません。
- 69 -
・調査年月日、竣工年の西暦は、自動計算しますが、築年数は計算しませんので、入力が必要です。
・屋根材料、外壁材料及び樋の種類で、選択できない仕上げの場合、空欄左にチェックを入れること
により、入力および印刷できます。
・床面積を、「診断用床面積」ボタンを押すことにより、床入力された値で表示します。「Bal小屋
裏等床面積」ボタンを押すことにより、補正する面積で表示します。これら面積が、家屋台帳等と
違っている場合は、直接入力することにより変更できます。
- 70 -
「報告書-建物概要調査B」
・○印は、どれか1つ選択できます。
・□印は、複数選択可能です。
・備考
:3行まで印刷可能。それ以降は入力されていても、印刷されません。
- 71 -
「報告書-聞き取り調査」
・○印は、どれか1つ選択できます。
・□印は、複数選択可能です。
- 72 -
「報告書-地盤・地形状況特定」
・○印は、どれか1つ選択できます。
- 73 -
「報告書-伝統構法・老朽度」
・□印は、複数選択可能です。
・劣化事象
:3行まで印刷可能。それ以降は入力されていても、印刷されません。
- 74 -
「床入力画面」
部屋名を選択してから入力すると、判りやすい画面になります。特に入れなくても、問題ありません。
バルコニーとして入力する場合は、必ず部屋名一覧から「Bal」を選択して下さい。属性編集で「バ
ルコニー」と入れても、一般床として計算します。
- 75 -
バルコニーと小屋裏物置面積
各面積の関係を、例として2階建ての場合で示し
ます。
2階床として入力する場合は、2層を見上げ図として入力しています。
2層にある小屋裏物置は、「小屋裏物置2階」で、入力します。
1階床として入力する場合は、1層を見上げ図として入力しています。
よって、2階床から張り出したバルコニーは、ここで入力します。
バルコニー入力方法
タイプA
バルコニー
部屋
バルコニー
屋根
バルコニー
2階部屋
1階部屋
部屋
2階平面図
1階見上げ図
2階平面図のように書くので、2階床入力で、バルコニーを配置する様に思われがちですが、1階外
壁からハネだし又は下に柱がある場合共、1階見上げ図をイメージして、1階床として入力する。
タイプB
バルコニー
部屋
バルコニー
屋根
2階部屋
バルコニー
1階部屋
部屋
2階平面図
1階見上げ図
2階平面図のように書くので、2階床入力で、バルコニーを配置する様に思われがちですが、1階外
壁からハネだし又は下に柱がある場合共、1階見上げ図をイメージして、1階床として入力する。
屋根荷重より、バルコニー床荷重は、施工方法により重い場合がありますが、無視します。設計者の
判断により、壁量を増やす事により、対処します。
よって、タイプAもタイプBも、1階の入力画面は同じになります。
バルコニーで、1階外壁から60cm程度(屋根軒先程度)であれば、特に入力する必要はないでしょう。
これらは、診断者の判断とします。
- 76 -
「壁入力画面」
一般診断
各方向の評点を即座に
表示します。
精密診断
耐力要素の接合仕様、劣化の程度、開口部の種類等を入力する場合、画面左部より選択後、壁を入力
します。
「属性編集」で、入力後でも設定できます。
伝統構法の場合、無開口壁+独立柱の耐力だけを計算します。有開口壁が入力されていても、耐力計
算等から省略します。
- 77 -
「柱入力画面」
「垂れ壁入力画面」
- 78 -
「小屋裏物置入力画面」
「部屋線消し入力画面」
- 79 -
4-2.床の入力
床面積として、採用します。
平面図と同じ要領で、各部屋を作成した方が、壁を配置する場合等で作業しやすくなります。
L字形等の部屋、廊下等は分割して作成してください。
1階の床は、取りあえずの位置で作成して、全体が出来てから移動して、図面内の中央に収ま
るようにして作業されるのも、1つの方法です。
重心を表示します。床が増えるたびに重心位置が変化します。
部屋名の入力が出来ます。方法は、部屋名選択後、床入力します。
入力後、属性編集で修正も出来ます。
「四角床入力」
通常の床を入力します。床入力画面では、デフォルトで選択されています。
第1点、第2点と左クリックで、作成されます。第1点と第2点の位置関係に差違はありませ
ん。どのように入力されても結構です。
室名リスト欄が表示されますので、選択してから床入力します。尚、三角床入力は室名が入ら
ないので、表示されません。
「三角床入力」
三角の床を入力します。変形している部屋でも、三角と四角の組み合わせで対応できます。
第1点、第2点、第3点と左クリックすると、自動で三角を作成します。
尚、三角が多くなると、処理速度が落ちますので、注意してください。
- 80 -
「床数値入力」
・四角床の大きさを数値で入力し、平面図に配置します。
配置する点の属性は、それぞれの状態を選択できます。
・大きさ・長さで、増減を使用する事により、電卓で計算しなくても、2つの数値を合計した値で入
力できます。「M」で、増減値を保存して、「R」で、呼び出します。これ以降の数値入力及び属性
編集で、同様の操作ができます。
・四角床及び直角三角床(左上・左下・右上・右下)の入力が行えます。
オフセット入力することにより、離れた位置で入力されます。
床属性は、2階床入力で、使用できます。
・既定の部屋の大きさを、「帖数」から選択すれば、簡単に入力できますし、最上部の「直」を選択
すれば、任意の大きさを設定できます。
・回転角度を入力し、チェックを入れる事により、角度を考慮した四角床及び直角三角床の入力が出
来ます。-90<rad<90
の範囲で計算します。これ以外は、0radとして、回転しません。回転角度で、
小数点以下の桁数に、限りはありません。
・回転した四角床は、属性編集できるのは、部屋名と床属性だけです。大きさ・長さは変更できませ
んので、削除してから、入力仕直して下さ
- 81 -
「表示」「壁・柱表示」ON
「表示」「壁・柱表示」OFF
バルコニーを「Bal」として、入力した場合、0.4掛けした面積を床面積に加算します。
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法:例題・資料」P.130を参照
2階に付けるバルコニーの場合、1階で、配置します。
「編集」の「四角床・三角床の全削除」
各階ごとに、床DATAを全て削除できます。
1度、実行すると、もう元には戻りませんので、注意してください。
入力の仕方によって、幽霊の床が存在することがあり、今までは削除できませんでした。
これで、跡形もなく綺麗さっぱり消えます。
- 82 -
4-3.床の属性編集
「選択」
属性編集する床を左クリックしてください。
ピンク色の床に変わります。
右クリックで、下記の属性編集画面になります。
補助線の編集も同様にして行います。
「属性編集」
「基準点」「基準点座標」「大きさ・長さ」「部屋名」「床属
性」の各欄に分かれています。
「基準点」
デフォルトは、選択図形の中央の位置を表していますので、
真ん中のボタンがへこんだ状態になっています。その他のボ
タンは、図形のそれぞれの箇所を表しています。この位置を
元に、「基準点座標」「大きさ・長さ」の数値で、変化します。
「基準点座標」
「基準点」で、表示された位置の座標が表示されています。この数値を変化させることにより、大きさは
そのままで、移動します。「移動」でも出来ますが、微妙な移動をする場合、ここで行います。
オフセットに入力することにより、その数値だけ移動することが出来ます。
「大きさ・長さ」
「基準点」で、表示された座標からの図形の大きさが表示されています。数値を変化させることにより、
基準点の位置から図形の形状が変化します。増減を使用すれば、現在の値からその分だけの変化となりま
す。
「部屋名」
入力欄に部屋名を入れて、設定ボタンで確定されます。
また、現在表示されている文字を、追加・削除が出来ます。
回転した四角床で、変更できるのは、部屋名及び床属性だけです。
- 83 -
部屋名の表示を切り替えることが出来ます。
平面図で1つの部屋を複数の床で表示する場合、全て部屋名が表示されていると煩わしくなります。
では、部屋名を無しで入力すると、それは解消されますが、印刷で床面積算定する場合、どの面積を算定
しているか解らなくなります。その時にチェックを入れます。
「床属性」
2階以上の床で、指定可能です。
床の色で、判別できます。
床面積・重心計算共考慮
全ての床を重心計算の対象とします。
通常は、この状態がデフォルトです。
原則として、下記は使用しないで下さい。
使用される場合は、診断者の責任で所轄官庁等に説明して下さい。
床面積考慮・重心計算考慮しない
このように指定した床は、床面積は考慮し、壁量計算を行います。
しかし、重心は、加算せずに行います。
床面積・重心計算共考慮しない
このように指定した床は、床面積も重心も、加算しません。
- 84 -
「補助線」
補助線を作成します。
ここで作成した補助線は、壁入力時で編集して下さい。階が変わると表示されません。
「単線削除」
左クリックで、床・補助線が削除できます。
右クリックで、床は元に戻りますが、補助線は削除されたままです。
「移動」
床を移動できます。
CAD入力点属性ボタンにより、始点と終点を確定してください。
「複写」
床を複写できます。
CAD入力点属性ボタンにより、始点と終点を確定してください。
「平行複写移動」
補助線を平行複写・移動出来ます。
それぞれを設定してください。
- 85 -
4-4.床面積と重心
床の属性を変更して、より正確な必要耐力及び重心を計算できます。
Aパターン
階段
階段
居室
屋根
居室
屋根
吹抜
1階平面図
2階平面図・1階屋根伏図
2階屋根伏図
必要耐力用床面積
階段
階段
居室
居室
吹抜
1階平面図
1階の床面積
2階平面図
2階の床面積より大きくなる
吹抜部分も床として、入力するので、床面積に加算される。
それぞれ水色部分を床面積とします。
耐震診断では、これらの面積に、必要耐力係数を乗算して、必要耐力を求めます。
- 86 -
重心
重心は、その階より上部分の面積により、計算します。
2階重心
屋根
2階屋根伏図
重み付係数は無視
この屋根部分より、重心を求めます。
1階重心
1階部分の重心と、2階部分の重心を加算して、求めます。
1階部分の床面積から、そこに掛かる屋根としますので、1階+2階屋根となり、下図に示す大きさの屋
根になります。
階段
=
屋根
屋根
居室
1階平面図
重み付係数=1.43
1階及び2階屋根伏図
又は
2.00
又は
3.23(解表4.3
重心算定用簡易重量表より)
次に、下記2階面積の重心を求めます。
階段及び吹抜部分を含まない方が正確ですが、その様に属性を変更することは出来ません。
階段
2階平面図
居室
吹抜
重み付係数=2.15
又は
2.60
又は
2.85(解表4.3
重心算定用簡易重量表より)
よって、Aパターンで吹抜が存在する場合は、
・2階重心は、正確に求めることが出来ます。
・1階重心は、吹抜部分も考慮しますので、やや不正確になります。
通常使用する場合、こちらを推奨します。
- 87 -
Bパターン
階段
階段
居室
屋根
居室
屋根
吹抜
1階平面図
2階平面図・1階屋根伏図
2階屋根伏図
白地の吹抜部分の床は入力しない場合を示しますので、実際の作業で、室名は現れません。
必要耐力用床面積
階段
階段
居室
居室
吹抜
1階平面図
2階平面図
1階の床面積
2階の床面積
それぞれ水色部分を床面積とします。
耐震診断では、これらの面積に、必要耐力係数を乗算して、必要耐力を求めます。
重心
重心は、その階より上部分の面積により、計算します。
2階重心
屋根
2階屋根伏図
重み付係数は無視
この屋根部分より、重心を求めることが正解です。
しかしながら、上記床面積では、下記の屋根として算定してしまいます。
屋根
吹抜
2階屋根伏図
- 88 -
1階重心
1階部分の重心と、2階部分の重心を加算して、求めます。
1階部分の床面積から、そこに掛かる屋根としますので、1階+2階屋根となり、下図に示す大きさの屋
根になります。2階重心の場合の屋根面積とは異なります。
階段
=
屋根
屋根
居室
1階平面図
重み付係数=1.43
1階及び2階屋根伏図
又は
2.00
又は
3.23(解表4.3
重心算定用簡易重量表より)
ここで2階吹抜部分は、屋根があるように、計算されます。
次に、2階床面積の重心を求めます。
階段部分を含まない方が正確ですが、含んでいるので、その様に属性を変更することは出来ません。
階段
居室
2階平面図
吹抜
重み付係数=2.15
又は
2.60
又は
2.85(解表4.3
重心算定用簡易重量表より)
よって、Bパターンで吹抜が存在する場合は、
·2階重心は、吹抜部分の2階屋根面積が考慮されない為、やや不正確になります。
·1階重心は、2階重心を考慮する為、やや不正確になります。
- 89 -
Cパターン
床面積と重心は、小屋裏物置を配置又は「床面積は考慮・重心は考慮しない」「床面積及び重心共考慮し
ない」と属性変更する事により変わります。有る場合、無い場合を印刷して、どのような違いがある
か、法文等と照合し、必ず確認して下さい。
階段
階段
居室
屋根
居室
屋根
吹抜
1階平面図
2階平面図・1階屋根伏図
2階屋根伏図
下記のように、2階以上の床属性を変更する。
·黄色の階段は、床面積は考慮・重心は考慮しない。
·ピンクの吹抜は、床面積及び重心共考慮しない。
2階の階段部分(2階床でない部分)を重心算定に用いないと、より正確に1階の重心が求まるので、黄
色にしてありますが、特に指定しなくても問題ありません。
必要耐力用床面積
階段
階段
居室
居室
吹抜
1階平面図
2階平面図
1階の床面積
2階の床面積
白地の吹抜は、床面積に加算されません。
それぞれ水色部分を床面積とします。
耐震診断では、これらの面積に、必要耐力係数を乗算して、必要耐力を求めます。
重心
重心は、その階より上部分の面積により、計算します。
2階重心
屋根
2階屋根伏図
重み付係数は無視
この屋根部分より、重心を求めることが正解です。
「ピンクの吹抜は、床面積及び重心共考慮しない。」ですが、最上階(例は2階)の重心を求める場合は、
その上に屋根があるものとして、重心用屋根面積を算定します。
- 90 -
1階重心
1階部分の重心と、2階部分の重心を加算して、求めます。
1階部分の床面積から、そこに掛かる屋根としますので、1階+2階屋根となり、下図に示す大きさの屋
根になります。
階段
=
屋根
屋根
居室
1階平面図
重み付係数=1.43
1階及び2階屋根伏図
又は
2.00
又は
3.23(解表4.3
重心算定用簡易重量表より)
ここで2階階段及び吹抜部分は、屋根があるように、計算されます。
次に、2階床面積の重心を求めます。
階段
居室
2階平面図
吹抜
重み付係数=2.15
又は
2.60
又は
2.85(解表4.3
よって、Cパターンで吹抜が存在する場合は、
·2階重心は、正確に求めることが出来ます。
·1階重心は、正確に求めることが出来ます。
- 91 -
重心算定用簡易重量表より)
Dパターン
(床面積内訳で考慮無床面積が有る場合の計算)
・その階の筋かい等耐震要素は、上部の重量に対して安全である事を確認します。
・通常、2階建2階は、その階の床面積で計算しますが、このパターンは、屋根面積に必要耐力係数
を乗じた耐力とします。
・2階建1階は、2階床面積+1階屋根面積に必要耐力係数を乗じた耐力としますが、2階床面積を
算定する場合、吹抜面積を全て削除するわけではなく、(1-2階壁量係数/1階壁量係数)で、
補正します。
階段
階段
居室
屋根
居室
屋根
吹抜
1階平面図
2階平面図・1階屋根伏図
2階屋根伏図
下記のように、2階以上の床属性を変更する。
·黄色の階段は、床面積は考慮・重心は考慮しない。
·ピンクの吹抜は、床面積及び重心共考慮しない。
2階の階段部分(2階床でない部分)を重心算定に用いないと、より正確に1階の重心が求まるので、黄
色にしてありますが、特に指定しなくても問題ありません。
屋根
壁量算定用床面積(見上げ図とする)
階段
階段
居室
屋根
吹抜
屋根
居室
屋根
屋根
居室
吹抜
居室
1階見上げ図
吹抜上部に屋根が見える
断面図
・一般の構造計算は、上階からその階の重量を計算し、それらの合計重量に層せん断力係数を乗じて、
必要耐力を計算します。(例:1階の合計重量=2階の重量+1階の重量)よって、吹抜面積を差
し引いても支障はない。
・必要耐力計算の場合、その階の面積に必要耐力係数を乗じて、必要耐力を計算します。
2階必要耐力=2階面積×必要耐力係数(2階屋根+2階外壁・内壁から係数を算定)
1階必要耐力=1階面積×必要耐力係数(2階屋根+2階外壁・内壁+2階床+1階屋根+
1階外壁・内壁から係数を算定)
2階床から吹抜を差し引くと、その上の屋根部分の重量も無視する事になり、危険側になっ
てしまう。よって、吹抜面積×(1-2階必要耐力係数/1階必要耐力係数)で2階屋根部
分の面積を考慮する。
1階の床面積
吹抜部分を考慮した見上げ図で床面積を計算します。
耐震診断では、これらの面積に、必要耐力係数を乗算して、必要耐力を求めます。
- 92 -
屋根
2階の床面積
屋根面積を床面積とします。
2階見上げ図
重心
重心は、その階より上部分の面積により、計算します。
2階重心
屋根
2階屋根伏図
重み付係数は無視
この屋根部分より、重心を求めることが正解です。
「ピンクの吹抜は、床面積及び重心共考慮しない。」ですが、最上階(例は2階)の重心を求める場合は、
その上に屋根があるものとして、重心用屋根面積を算定します。
1階重心
1階部分の重心と、2階部分の重心を加算して、求めます。
1階部分の床面積から、そこに掛かる屋根としますので、1階+2階屋根となり、下図に示す大きさの屋
根になります。
階段
=
屋根
屋根
居室
1階平面図
重み付係数=1.43
1階及び2階屋根伏図
又は
2.00
又は
3.23(解表4.3
重心算定用簡易重量表より)
ここで2階階段及び吹抜部分は、屋根があるように、計算されます。
次に、2階床面積(下図で水色部分)の重心を求めます。
階段
居室
2階平面図
吹抜
重み付係数=2.15
又は
2.60
又は
2.85(解表4.3
よって、Dパターンで吹抜が存在する場合は、
·2階重心は、正確に求めることが出来ます。
·1階重心は、正確に求めることが出来ます。
- 93 -
重心算定用簡易重量表より)
Aパターン計算例
条件
・木造2階建で、2階床面に吹抜・階段が有る場合(床の属性変更は出来ない)
軽い屋根(必要耐力係数は、精算法により算定)
・2階床面積=20.00㎡(階段=5.00㎡・吹抜=5.00㎡を含む)
∴屋根面積=20.00㎡(軒の出は考慮しない)
・1階床面積=45.00㎡
1階で見上げた場合の内訳
2階床=10.00㎡
吹抜=5.00㎡
階段=5.00㎡
屋根面積=25.00㎡
重心
・2階重心=
2階屋根面積(20.00㎡)より計算する。
・1階重心=
1階床面積
(45.00㎡)に屋根の重み係数を乗算する。
・・①
2階床面積
(20.00㎡)に床の重み係数を乗算する。
・・②
①+②より計算する。(吹抜面積は考慮)
必要壁量計算
精算法により、必要耐力係数を算定する。
2階面積=屋根面積
(20.00㎡)
1階面積=1階床面積(45.00㎡)
Rf1=20/45 = 0.44
K1=0.40+0.60*0.44 = 0.66
K2=1.19+0.11/0.44 = 1.44
2階必要耐力係数=0.28*1.44 = 0.38
1階必要耐力係数=0.72*0.66 = 0.47
・2階必要耐力:
2階屋根面積(20.00㎡)×0.38
=
7.60 kN
・1階必要耐力:
45.00㎡×0.47
=
21.15 kN
- 94 -
Bパターン計算例
条件
・木造2階建で、2階床面に吹抜・階段が有る場合(床の属性変更は出来ない)
軽い屋根(必要耐力係数は、精算法により算定)
・2階床面積=15.00㎡(階段=5.00㎡を含む)
吹抜=5.00㎡(床として入力しない)
∴屋根面積=15.00㎡(軒の出は考慮しない)
・1階床面積=45.00㎡
1階で見上げた場合の内訳
2階床=10.00㎡
階段=5.00㎡
屋根面積=25.00㎡
重心
・2階重心=
2階屋根面積(15.00㎡)より計算する。
・1階重心=
1階床面積
(45.00㎡)に屋根の重み係数を乗算する。
・・①
2階床面積
(15.00㎡)に床の重み係数を乗算する。
・・②
①+②より計算する。(吹抜は床として入力しない)
必要壁量計算
精算法により、必要耐力係数を算定する。
2階面積=屋根面積(15.00㎡)
1階面積=1階床面積(45.00㎡)
Rf1=15/45 = 0.33
K1=0.40+0.60*0.33 = 0.59
K2=1.19+0.11/0.33 = 1.52
2階必要耐力係数=0.28*1.52 = 0.38
1階必要耐力係数=0.72*0.59 = 0.42
・2階必要耐力:
2階屋根面積(15.00㎡)×0.38
=
5.70 kN
・1階必要耐力:
45.00㎡×0.42
=
18.90 kN
この方法は、採用しないで下さい。
- 95 -
Cパターン計算例
条件
・木造2階建で、2階床面に吹抜(床の開口:床面積・重心共考慮無)
階段(床面積考慮・重心考慮無)が有る場合
軽い屋根(必要耐力係数は、精算法により算定)
・2階床面積=15.00㎡(階段=5.00㎡を含む)
吹抜=5.00㎡
∴屋根面積=20.00㎡(軒の出は考慮しない)
・1階床面積=45.00㎡
1階で見上げた場合の内訳
2階床=10.00㎡
吹抜=5.00㎡
階段=5.00㎡
屋根面積=25.00㎡
重心
・2階重心=
2階屋根面積(20.00㎡)より計算する。
・1階重心=
1階床面積
(45.00㎡)に屋根の重み係数を乗算する。
・・①
2階床面積
(10.00㎡)に床の重み係数を乗算する。
・・②
①+②より計算する。(吹抜・階段面積は考慮しない)
必要壁量計算
階段は、床面積に考慮する。
精算法により、必要耐力係数を算定する。
2階面積=屋根面積(20.00㎡)
1階面積=2階床+階段(15.00㎡)+1階屋根面積(25.00㎡)=40.00㎡
Rf1=20/40 = 0.50
K1=0.40+0.60*0.50 = 0.70
K2=1.19+0.11/0.50 = 1.41
2階必要耐力係数=0.28*1.41 = 0.39
1階必要耐力係数=0.72*0.70 = 0.50
・2階必要耐力:
2階屋根面積(20.00㎡)×0.39
=
7.80 kN
・1階必要耐力:
45.00㎡×0.50
=
22.50 kN
- 96 -
Dパターン計算例
条件
・木造2階建で、2階床面に吹抜(床の開口:床面積・重心共考慮無)
階段(床面積考慮・重心考慮無)が有る場合
軽い屋根(必要耐力係数は、精算法により算定)
・2階床面積=15.00㎡(階段=5.00㎡を含む)
吹抜=5.00㎡
∴屋根面積=20.00㎡(軒の出は考慮しない)
・1階床面積=45.00㎡
1階で見上げた場合の内訳
2階床=10.00㎡
吹抜=5.00㎡
階段=5.00㎡
屋根面積=25.00㎡
重心
・2階重心=
2階屋根面積(20.00㎡)より計算する。
・1階重心=
1階床面積
(45.00㎡)に屋根の重み係数を乗算する。
・・①
2階床面積
(10.00㎡)に床の重み係数を乗算する。
・・②
①+②より計算する。(吹抜・階段面積は考慮しない)
必要壁量計算
階段は、床面積に考慮する。
精算法により、必要耐力係数を算定する。
2階面積=屋根面積(20.00㎡)
1階面積=2階床+階段(15.00㎡)+1階屋根面積(25.00㎡)=40.00㎡
Rf1=20/40 = 0.50
K1=0.40+0.60*0.50 = 0.70
K2=1.19+0.11/0.50 = 1.41
2階必要耐力係数=0.28*1.41 = 0.39
1階必要耐力係数=0.72*0.70 = 0.50
・2階必要耐力:
2階屋根面積(20.00㎡)×0.39
=
7.80 kN
・置換計算
考慮無置換面積:吹抜(5.00㎡)×(1-0.39/0.50)=1.10㎡・・・開口面積
床面積に加算
:吹抜(5.00㎡)- 1.10㎡
=3.90㎡
∴2階床+階段(15.00㎡)+1階屋根面積(25.00㎡)+加算面積(3.90㎡)
=43.90㎡
・1階必要耐力:
43.90㎡×0.50
=
21.95 kN
※置換計算は、1回だけとする。1階面積=40.00㎡で検討しているが、置換計算後の43.90
㎡で、必要耐力係数は、再度算定していない。
- 97 -
4-5.壁および制震金具の入力
壁耐力として、採用します。
各部屋の枠線が表示されます。それを元に、耐力壁を配置します。
XY方向どちらから入力しても構いません。
また、剛心も表示されますので、重心位置とかけ離れた距離にならないよう注意してください。
斜め壁は、その中心座標で、各方向に分力し加算します。
診断では表示しきれないので、ボタンを入れ替えて使用します。
「表示」「耐力壁①-⑩に入替」「耐力壁⑪-⑳に入替」または左記赤い枠内のボタ
ンを押すことにより切替表示可能
「耐力壁作成補助ボタン」
必要に応じ、耐力壁作成補助ボタンより上下階の耐力壁を表示して、
配置を確認します。
「耐力壁」
40種類の壁が使用できます。「壁・柱の仕様」で、必ず設定しま
す。しない場合、壁の入力が出来ません。
一般診断、精密診断では、壁の種類等の表示が異なります。
詳しくは、「表示」「耐力壁の接合・開口・劣化表示」を参照。
水平・垂直壁(斜め壁を除く)で、重複する場合、確認
のメッセージを表示します。
壁の仕様を設定しなくても、使用可能です。
耐力計算に関係ないが、入力しておきたい場合に、使用すると、便利です。
尚、他の壁と同様に、仕様も設定できますが、その場合耐力に関係ない壁として、使用でき
なくなります。
- 98 -
入力する壁毎に、次の内容を付加します。
一般診断
精密診断
一般診断で、有開口壁を入力した場合、「有開口壁長による算定」を選択すれば、耐力に加算します
が、「無開口壁率による算定」を選択した場合は、耐力に加算しません。
これらについては、「属性編集」で、内容を変更できます。
片筋かい数(接合金物計算有の場合)
左下に、表示している階で、X方向・Y方向の片筋かい数を表示します。
出来れば、それぞれの方向で、同数になるように、配置を検討して下さい。
たすき掛け及び面材の耐力壁及び斜め壁は、カウントしていません。また、片筋
かいの仕様に関係なく、カウントしています。
「制震金具(壁取付タイプ)」
耐力壁の無いところには、配置できません。配置する耐力壁を指定します。方向・接合部係数等は、
指定した壁に依ります。
「制震金具(仕口タイプ)」
入力画面で選択すると、左記画面が現れます。
1つの柱に設置する箇所数及び方向を選択します。
左右の三角は、X方向に作用し、上下の三角は、Y方向
に作用します。
- 99 -
「耐力壁数値入力」
耐力壁の長さを数値で入力し、平面図に配置します。
配置する点の属性は、それぞれの状態を選択できます。
一般診断
精密診断
・精密診断で、「壁の内法高」を設定できます。
デフォルトの高さは、「環境設定」で、設定できます。
筋かいで、壁の内法高さH0と、柱間隔Ldの比が3.5を超える場合、筋かいの基準耐力と剛性に
以下の「筋かい高さによる低減係数」を乗じます。
筋かい高さによる低減係数 = h0 / H0
h0 = 3.5 * Ld
・回転角度を入力して、配置した壁を、属性編集で指定した場合、実長が0.1mm程度不足する場合が
あります。これは、許容誤差範囲内と解釈します。計算書では、X方向及びY方向長さで、表示し
ますので、支障ありません。
・-90<rad<90
の範囲で計算します。これ以外は、0radとして、回転しません。回転角度で、小数点
以下の桁数に、限りはありません。
- 100 -
「補助線」
補助線を作成します。
ここで作成した補助線は、編集できますが、階が変わると表示されません。
「単線削除」
左クリックで、耐力壁・補助線が削除できます。
「エリア削除」
耐力壁、補助線をエリアで消去します。
左上で左クリック、右下で左クリックする場合は、エリアが実線で表示されます。この場合は、その実線
内に全て入っているDATAが消去されます。
左下で左クリック、右上で左クリックする場合は、エリアが破線で表示されます。この場合は、その破線
内のDATAと、破線にクロスするDATAも消去されます。注意してください。
もし間違いで有れば、右クリックで、元に戻ります。
「移動」
耐力壁・単柱を移動できます。
CAD入力点属性ボタンにより、始点と終点を確定してください。
「複写」
耐力壁・単柱を複写できます。
CAD入力点属性ボタンにより、始点と終点を確定してください。
壁を移動または複写しようとした場合、左
上に距離を入力する枠が表示されます。
数値を入れて、「設定」ボタンで、操作でき
ますし、マウスクリックにより、操作もで
きます。
「平行複写移動」
耐力壁・補助線を平行複写・移動出来ます。
- 101 -
耐震CheckⅢの有開口壁の注意点
1.柱を挟んで開口部が連続する場合、入力は可能ですが、計算はそれぞれの有開口壁として耐力計
算します。よって、診断者は、途中の柱を無視して、有開口壁を入力しましょう。
2.有開口壁の長さが、3mを超えた場合は、自動的に長さを3mとして、耐力計算します。
3.精密診断1で有開口壁は、少なくとも片側には無開口の壁があることを前提としているので、メ
ッセージを表示しますが、そのままでも計算してしまうので、注意して下さい。
尚、一般診断には、この注意書きは無いので、無視して構わないかもしれません。診断者の判断
とします。
4.有開口壁の算定には、細かく規定されていますので、2012年改訂版をよく読んで、対処して
下さい。
左記のように、柱を挟んで有開口
壁が連続する場合
それぞれの有開口壁を削除して、
1つの有開口壁として入力する。
現況に近い平面図を作成する場合
有開口壁はそのままで、「単柱」を
入力する。
直角方向に壁があれば、左図のよ
うに、入力する。
- 102 -
「2012年改訂版
木造住宅の耐震診断と補強方法」の質問・回答集
平成24年12月25日版より抜粋
有開口壁をチェックする内容で、これらの壁がある場合、自動的に耐力に算定します。
- 103 -
4-6.壁の属性編集
「選択」
属性編集する壁を左クリックしてください。
ピンク色の壁に変わります。
右クリックで、下記の属性編集画面になります。
補助線の編集も同様にして行います。
筋かい方向は、「接合金物計算有
り」で、表示されます。片筋か
いの方向を変更できます。
制震金具は、壁仕様で制震金具
を設定した場合、表示されます。
一般診断
精密診断
「基準点」
デフォルトは、選択図形の中央の位置を表していますので、真ん中のボタンがへこんだ状態にな
っています。その他のボタンは、壁の両端を表しています。この位置を元に、「基準点座標」「大
きさ・長さ」の数値で、変化します。
「基準点座標」
「基準点」で、表示された位置の座標が表示されています。この数値を変化させることにより、
大きさはそのままで、移動します。「移動」でも出来ますが、微妙な移動をする場合、ここで行い
ます。オフセットに入力することにより、その数値だけ移動することが出来ます。
「大きさ・長さ」
「基準点」で、表示された座標から壁の大きさが表示されています。数値を変化させることによ
り、基準点の位置から壁の長さが変化します。
「壁番号」
耐力要素を変化させることが出来ます。
「斜め壁
実長」
斜め壁の実長を入力して、「算」ボタンを押すと、今までの勾配により、X・Y方向の長さを計算
基礎の仕様・接合部の仕様・開口部及び制震金具の程度等を変更できます。
「壁の内法高」・・
「耐力壁数値入力」を参照
- 104 -
4-7.柱の入力
「伝統的構法」を選択した場合を示します。
「在来軸組構法」は、特に何もしません。
柱が耐力として認識できた状態を示す。
「グリッド」「端点」等で、柱の位置をクリックします。
黄色い少し大きめの柱が配置されますが、まだ耐力として認識されていません。
上図で、X方向・Y方向の赤い矢印が表示されて、はじめて耐力として認識が出来ます。
赤い矢印を表示させるには、次ページで属性編集をします。
通し柱
○印を表示します。耐震診断には影響しません。
上階の位置を確認するために、入力します。
- 105 -
4-8.柱の属性編集
「選択」
左図で、柱をクリックしてピンク色に変化したら、
右クリックすると、下図の編集画面が表示されます。
一般診断(伝統構法)
それぞれの方向で、「垂れ壁」「垂れ壁・腰壁」を
設定できます。
平面図で、垂れ壁等を入力済みでも、計算しませ
ん。後で解りやすくする為に、入力するだけです。
精密診断(伝統構法)
一般診断と比べて、材質、劣化等が設定できるよ
うになります。
柱の小径、耐力として認識させる方向をクリック
後、垂れ壁厚、負担Leを選択します。
負担Leの長さは、参考書をご覧下さい。
柱の小径で、X方向15cm・Y方向20cmの場合、両方向とも15cmを採用します。
材質(一般診断では選択不可)で、ヒノキが選択されていても、一般診断では関係ありません。
- 106 -
4-9.垂れ壁・腰壁の入力
「伝統的構法」を選択した場合を示します。
「在来軸組構法」は、選択できません。
「TW」は垂れ壁入力
「TKW」は垂れ壁・腰壁入力
垂れ壁を入力した図を示す
耐力計算には何も関係していませんので、省略しても問題ありませんが、柱耐力がどの方向で計算で
きるかを判別する為に、入力します。
間違って入力した場合は、「単線削除」で、削除できます。
※注意
伝統的構法で、接合金物計算する場合、「梁入力」が出来ません。通常の場合、特に支障ありません
が、1つの通りで、軸組が2以上になる場合、必要となります。
その場合は、「伝統的構法」を一旦「在来軸組構法」に切り替えて、梁を入力後、「伝統的構法」に戻
り、その他の操作をします。
- 107 -
4-10.小屋裏物置の入力
数値入力
四角床入力
2階建てで、2階の小屋裏物置は、2階の図面に上書きします。
同じく2階建てで1階部分の小屋裏物置は、1階の図面に上書きします。
施行令第46条第4項抜粋
・・その階の床面積(その階又は上の階の小屋裏、天井裏その他これらに類する部分に物置等を設け
る場合にあっては、当該物置等の床面積及び高さに応じて国土交通大臣が定める面積をその階の床面
積に加えた面積)・・
よって、1階の床面積に、1階の小屋裏物置面積と2階の小屋裏物置面積及びその上の小屋裏物置面
積を加算します。2・3階も同じように加算します。
尚、精密診断「施行令に準ずる」場合、このような扱い方はしません。(印刷して確認)
平12建告第1351号抜粋
木造の建築物に物置等を設ける場合に階の床面積に加える面積は、次の式によって計算した値とする。
ただし、当該物置等の水平投影面積がその存する階の床面積の1/8以下である場合は、零とすること
ができる。
a=(h/2.1)×A
a:階の床面積に加える面積
h:当該物置等の内法高さの平均値
A:当該階物置等の水平投影面積
小屋裏高さのデフォルトは、2.1mです。この場合、入力した面積を全部通常の床面積に加算しす。
属性編集で高さ(h m)を変更できます。その場合、h/2.1で乗算した面積となります。
また、複数の物置がある場合は、その中の最高高さをhとし、複数の物置合計面積から計算し、床面
積に加算します。
- 108 -
「小屋裏数値入力」
・小屋裏物置の大きさを数値で入力し、平面図に配置
します。配置する点の属性は、それぞれの状態を選
択できます。
・既定の部屋の大きさを、「帖数」から選択すれば、簡単に入力できますし、最上部の「直」を選択
すれば、任意の大きさを設定できます。
・回転角度を入力し、チェックを入れる事により、角度を考慮した小屋裏四角床の入力が出来ます。
-90<rad<90
の範囲で計算します。これ以外は、0radとして、回転しません。回転角度で、小数点
以下の桁数に、限りはありません。
4-11.小屋裏物置の属性編集
「選択」
小屋裏を左クリックで、選択すると、ピンク色に変わ
ります。
右クリックで、下図、属性編集画面になります。
・大きさの変更
・基準位置の変更
・オフセットに入力することにより、その数値だけ移動することが出来ます。
・内法高さの変更
回転した小屋裏物置で、変更できるのは、内法平均高だけです。
- 109 -
小屋裏物置の計算例
条件
・木造2階建(2階の上に小屋裏物置有り)
軽い屋根(2階必要耐力係数:0.37kN/㎡
・小屋裏物置面積=5.00㎡
1階必要耐力係数:0.83kN/㎡)
高さ=1.4m
・2階床面積=20.00㎡
・1階床面積=45.00㎡
補正面積
a=(h/2.1)×A
5.0/20.0 = 0.25 > 1/8 = 0.125
h=1.4m
A=5.0㎡
より
∴床面積に加算する
a = (1.4/2.1)*5.0 = 3.34㎡(補正面積)
2階必要耐力
(20.00㎡ + 3.34㎡)*0.37kN/㎡
=
8.64kN
=
40.13kN
↑
補正面積
1階必要耐力
(45.00㎡ + 3.34㎡)*0.83kN/㎡
↑
補正面積
施行令第46条第4項抜粋
その階の床面積(その階又は上の階の小屋裏、天井裏その他これらに類する部分に物置等を設ける
^^^^^^
^^^^^^
法文より
2階の場合は、「その階」の小屋裏物置なので、床面積に加算する。
1階の場合は、「上の階(2階)」の小屋裏物置なので、当然、床面積に加算しなければならない。
ユーザー様から多い質問
Q:何故2階で補正面積を加算したのに、1階でも同じように加算しなければならないか?
A:上記で説明した様に、1階からは上の階の小屋裏物置なので、法文通り加算します。
1階必要耐力
(45.00㎡ + 0.00㎡)*0.83kN/㎡
=
37.35kN
↑
補正面積
これでは、2階小屋裏物置が有っても無くても、同じ必要耐力となり矛盾が生じる。
よって、上段で示した様に、補正面積を1階でも加算します。
法文の解釈は、関係検査機関等で確認して下さい。
尚、精密診断「施行令に準ずる」場合、このような扱い方はしません。(印刷して確認)
- 110 -
4-12.部屋線消去
消去線入力
消去線削除
四角床、三角床で入力するので、L型等の変形床が一発で入力できません。そこで、数個の床を入力して、
1つの変形床を作成します。すると邪魔な部屋線が現れて、視認性が悪くなります。
そこで、一部の部屋線を消去して、いかにも合体しているように表示させる為に、入力してください。尚、
それぞれの床は、独立していますので、属性編集する場合は、全て行ってください。
入力時は、太い赤線で表示されますが、床入力、壁入力等及び印刷で、その部分は消去されたように表示
されます。
左上:消去線、未入力時
右上:赤線部分に、消去線入力
左下:床表示、廊下・ホールが、ひとつの部屋として、表示される。
右下:壁等表示、廊下・ホールが、ひとつの部屋として、表示される。
この表示は、印刷時にも適用されます。
- 111 -
4-13.床剛性の入力
(精密診断時に入力)
床剛性入力
水平構面入力
火打ち梁入力
水平構面と火打ち梁入力後
水平構面入力
水平構面は、多角形入力なので、それぞれの角を左クリックして行き、閉じる前の点を入力後、右ク
リックで確定されます。
①入力前
②入力開始
③1点左クリック入力
④2点左クリック入力
- 112 -
最初の角にマウスを移動する
⑤3点左クリック入力
⑦4点左クリック後右クリック入力
⑥4点左クリック入力
階段・吹抜けは除外する
「Esc」キー又は「戻る」ボタンで、入力した点を1つ戻る事が出来ます。
「床・小屋裏・床剛性入力時柱壁表示」
にチェックがある場合、左記となり、2
階部分が何処にあるか、解らない状態で
す。
- 113 -
2階建1階を表示
「床・小屋裏・床剛性入力時柱壁表示」
のチェックを外す事により、2階部分が、
緑線で表示されますので、屋根部分及び
2階床部分が解り、入力しやすくなりま
す。
2階建2階及び平家建では、緑線を表示
しません。
火打ち梁入力
赤点が梁と梁の角になるように配置します。
火打ち梁による仕様の選択はありません。
「オフセット」
数値を入力する事により、左クリックした場所から、離れた位置
に配置します。
- 114 -
4-14.床剛性の属性編集
「選択」
水平構面の編集
変更するエリアを左クリックすると、ピンク色に変色して、選択状態になります。
その後、右クリックで編集画面が表示されます。
面材の仕様と、火打ち梁の仕様を選択します。編集部分の面積が表示されますので、火打ち梁の本数
で除算した負担面積とその他内容で選択します。
屋根が折版等で、床倍率が0の場合は、エリアを入力後、「0」を選択します。
仕様を確認後、「設定」を押すと変更できます。
火打ち梁をクリックしても、左記表示に
なり、何も選択できません。
- 115 -
4-15.計算結果
壁量計算・重心・剛心・偏心等結果を確認することが出来ます。
一般診断
壁の耐力から剛心を求めて、
偏心率を算定した場合
4分割法より充足率を算定
した場合
- 116 -
精密診断で、基準法施行令に準じた必要耐力を求めた場合
(同じ精密診断でも、必要耐力表から求めた場合は、必要耐力の項目は、上記偏心率を算定した場合
と同じ内容で表示されます。)
1階非木造割増を選択した場合、下記のように表示されます。
1階の計算結果
2階の計算結果
- 117 -
平面図で、斜め方向の壁量の計算方法
一般診断で計算する場合(耐震CheckⅢでは、45°の場合、両方向に加算)
2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」より抜粋
精密診断法1で計算する場合
「2012年改訂版
木造住宅の耐震診断と補強方法」の質問・回答集
一般診断と同じくLYは、評価しません。
- 118 -
平成24年12月25日版より抜粋
5.接合金物計算
5-1.柱の入力
5-2.梁入力
5-3.梁属性編集
5-4.梁入力その他
5-5.通り芯及び斜め軸入力
5-6.軸組・接合金物
5-7.接合部一覧表
5-8.多雪区域における耐震診断用N値計算式
接合金物計算の挿入画像は、内容に変更はありませんので、耐震CheckⅡを流用しています。
接合金物計算手順
1.「概要」で、接合金物「計算有」にする。
2.「壁の仕様」で、壁倍率及び筋かいの仕様を決定する。
壁倍率の算定方法を、環境設定で指定できます。また、算定された倍率及び筋かい仕様を訂
正できます。
3.「柱入力」で、出隅柱を指定する。
通し柱は、算定には関係ありませんので、指定しなくても関係ありませんが、出隅柱は、計
算に関係していますので、指定が必要です。
4.必要に応じて、「梁入力」で、梁を入力する。
1つの通りで、梁・桁が途中で、途切れていて、2つ以上のブロックに分かれている場合、
必要となります。その通りの梁を入力するだけで、その他の通りは入力する必要はありませ
ん。
5.「通り芯入力」で、X・Y方向軸及び斜め軸を、入力する。
通り芯を入力後(緑色)、必ず計算する軸を指定(赤色)します。
6.「X方向軸組図」「Y方向軸組図」「斜め軸組図」を選択後、片筋かいの方向を、決定する。
マウスで、希望部分をクリックする事により、変更できます。
7.「接合金物一覧」で、各方向の金物符号から、建物全体の金物符号を計算する。
一覧表及び平面図で、確認できます。
- 119 -
5-1.柱の入力
通し柱○と出隅柱□を入力します。
通し柱は、接合金物計算には、特に関係ありません。上下階の関係を表示するだけです。
出隅柱は、必ず入力します。
入力しない場合は、軸組計算する通りの両端柱を、全て出隅柱として、計算します。
単柱と同じように、エリア削除(赤い消しゴム)で、通し柱・出隅柱の記号を削除します。
- 120 -
5-2.梁入力
通常の場合は、入力しないでください。
各部屋の枠線、耐力壁が表示されます。それを元に、梁を配置します。
壁量計算には、何ら影響はありません。
接合金物を算定する場合、各柱を、隅柱・中柱に区分けする場合に採用されます。
·
ある軸組で、両端が隅柱で、その他は全て中柱になるような場合は、入力しないでください。
·
1つの通りで、隅柱-中柱-隅柱
隅柱-中柱-隅柱
のように、間に隅柱が存在する場合は、
それに関わる梁を入力します。箇所数に制限は設けてありません。
左記図面で、Y3通りは2つに分かれ
ています。
計算すると、中央の柱が出隅柱として、
計算していますが、図面上1つの通り
として表示しますので、計算が違って
いるように判断されます。
- 121 -
左図のように、梁を2ヶ所入力します。
中央部分に、梁がない事を確認します。
上記の内容で、軸組を表示させると、
2つの軸組が表示され、中央の柱も、
出隅柱として、計算されます。
他の部分で、中央に床・壁が存在する場合は、入力しないで下さい。2・3つに軸組を分ける通りだ
けを入力します。
「梁」
梁を入力します。左クリック、第1点・第2点で、配置されます。
- 122 -
5-3.梁属性編集
「選択」
属性編集する梁を左クリックしてください。
ピンク色の壁に変わります。
右クリックで、下記の属性編集画面になります。
補助線の編集も同様にして行います。
「属性編集」
「基準点」「基準点座標」「大きさ・長さ」の各欄に分かれ
ています。
「基準点」
デフォルトは、選択図形の中央の位置を表していますので、真ん中のボタンがへこんだ状態になっていま
す。その他のボタンは、梁の両端を表しています。この位置を元に、「基準点座標」「大きさ・長さ」の数
値で、変化します。
「基準点座標」
「基準点」で、表示された位置の座標が表示されています。この数値を変化させることにより、大きさは
そのままで、移動します。「移動」でも出来ますが、微妙な移動をする場合、ここで行います。
オフセットに入力することにより、その数値だけ移動することが出来ます。
「大きさ・長さ」
「基準点」で、表示された座標からの図形の大きさが表示されています。数値を変化させることにより、
基準点の位置から図形の形状が変化します。
5-4.梁入力その他
「補助線」
補助線を作成します。
ここで作成した補助線は、壁入力時で編集できますが、階が変わると表示されません。
「単線削除」
左クリックで、梁が削除できます。
- 123 -
5-5.通り芯及び斜め軸入力
「通り芯作成」ボタンを押すと、
1・2階を合体した図面が現れま
す。
「端点」を選択して、X・Y方向
を選択して、壁のある通りをクリ
ックすると、通り芯が作成されま
す。
通り芯を入力します。全ての階を合体させて表示します。
全ての柱の位置に通り符号を設定しても構いません。また、柱だけの部分に通り符号を付ける必要もあり
ませんが、付けておくと後で計算書が、解りやすくなります。
作成された軸名(X1とかY1)の上で、右クリックすると、軸名と軸線が赤に変わります。これで、軸
組図を作成出来るようになります。1つも赤く変更されていなければ、軸組図のボタンを押しても変化し
ません。
もう一度同様に右クリックすると、緑に変わり、軸組図は作成されません。
- 124 -
⇒
「通り芯X」
「通り芯Y」
通り芯を入力します。左クリックで、配置されます。
各方向を入力する場合は、それに応じたボタンを選択してください。
斜め軸入力
赤丸印を使用して、下記斜め軸を入力しま
す。
斜め軸の計算は、両端迄とします。同じ通り
であっても、入力以外は、計算しません。
どの方向を向いていても、全て斜め軸として
扱います。尚、水平・垂直の入力は、出来ま
せん。
通り芯原点位置の変更
原点位置を、LB:「左下」LT:「左上」RT:「右上」RB:「右下」に変更することによ
り、軸名を変更できます。
保存したDATAの原点位置で、表示します。
デフォルトの原点位置を、「環境設定」に登録することも出来ます。
「通り芯削除」
左クリックで、通り芯が削除できます。
削除された通り名は、順送りされます。
- 125 -
「任意軸名付加」
黄色い矢印を左クリックすると、「任意軸名付加」
フォームが表示されます。
任意軸名を付加する通り芯を左クリックしてください。
ピンク色の床に変わります。
任意軸名は、全ての通りに付加して下さい。
「通芯(任意軸名)表示」では、付加した軸名で表
示します。付加しない通りは、空白になります。
- 126 -
5-6.軸組・接合金物
制限
1フレームに柱数が50箇所までとします。単柱により柱数が超えている場合は、2階壁の位置等に
気をつけて削除し、50箇所以内に収まる様にします。
また、「接合部一覧」では、50×50のグリッドの中に、建物全体の柱位置が収まらなければなり
ませんので、1フレームで50以内になっても、「接合部一覧」で計算を拒否する場合があります。
軸組図が表示されない場合は、通り芯の入力をよく読んでください。
⇒
その部分を補足する場合は、「建告第1460号仕口」(EXCELシート・時空間HP内)が有りますので、
その通りの金物計算が出来ます。
「X方向」
「Y方向」
「斜め軸」
1.上の枠と下の枠の中間に、
マウスを移動すると、上下
矢
印に表示が変わります。
2.マウスの左ボタンを押した
まま、上下に移動すると、表
示
枠が上下に変化します。
3.希望の場所で、マウスの左
ボタンを放すと、表示枠が固
定
されます。
軸組が表示され、N値計算式による告示表三の接合金物を表示します。
変更すべき壁をクリックしてください。壁倍率は変化しませんが、壁の仕様が変化します。筋かいを掛け
る方向等を変化させると、それに伴った内容で、表三の接合金物も変化します。
柱ズレ補正もしますので、確認してください。
左クリックで正廻り、右クリックで逆回りします。
片筋かい数
左上に、表示している方向の1階及び2階の片筋かい数を表示します。
出来れば、左右方向が、その階で同数になるように、配置を検討して下さい。
たすき掛け及び面材の耐力壁は、カウントしていません。また、片筋かいの仕様に関係なく、カウン
トしています。
- 127 -
斜め軸計算
赤丸印を使用して、斜め軸計算に移ります。
表示・操作方法は、XY方向と同じです。
45度を境に、水平に近い場合、X方向と同じように、また垂直に近い場合は、Y方向と同じように、軸
芯・寸法を表示します。
1・2階が通し柱で、2階が出隅柱
通し柱で、1階に表示できる柱がない場合
になった場合、出隅柱の表示が優先
されます。
前の軸組表示・次の軸組表示をします。
接合部の一覧を表示します。
- 128 -
N値算定の補足説明
算
定
式
2階
N2
=(A2+α)×B2-L2
1階
N1
=(A1+α)×B1-L1
∴ ∑N=N1+N2
1階柱のL1について
参考書に書かれている1階Lの数値を、∑Lとすると、
L1=∑L-L2
となります。
1階 出隅柱 1.00 - 2階 出隅柱 0.40 = 0.60
1階 中
柱 1.60 - 2階 中
柱 0.60 = 1.00
各方向補正
軸組図では、1方向の計算をして、別方向の値と比較検討はしていません。接合部一覧表で各方向の値を
検討して、不利側の耐力(大きな耐力)の符号を表示しています。
1階の補正
「2階建ての1階部分の柱については、その直上にある2階部分の柱の引張力を土台若しくは基礎へと伝
達する必要があるため、2階部分の柱の仕口の仕様と同等以上の仕様とする必要がある。」と、改正建築基
準法(2年目施行)の解説に、掲載されています。
よって、2階が不利な場合は、*付の符号で表示し、1階のN値は表示しません。
出隅柱と中柱
1・2階共、出隅柱とは建物の出隅部分の柱で、その他を中柱と区別できますが、出隅柱の指定がない限
り、各階共各軸組の両端部分を出隅柱と仮定して計算しますので、必ず不利側の耐力(大きな耐力)で、
表示されます。
柱ズレ補正
・2階柱有、直下1階柱有:他の1階柱に影響しない
・2階柱有、直下1階柱無:付近(0.3m以内)で1階柱有・直上2階柱無を検索する。
条件に合う1階柱があれば、直上に柱があるとして補正する。
補正する、補正しないを比較しない。全て補正する。
柱ズレ補正欄に、「*有」と記載する。
・2階柱有、直下1階柱無:付近(0.3から1.0m以内)で1階柱有・直上2階柱無を検索する。
条件に合う1階柱があれば、補正する、補正しないを比較して、不利な
値を採用する。よって、補正しない場合もある。
柱ズレ補正欄に、「有」と記載するが、補正しない場合は、空欄となる。
- 129 -
5-7.接合部一覧表
X・Y及び斜め軸の軸組計算の結果の一覧を表示します。
一方向の軸組計算では、その方向の値しか表示されませんが、この一覧表で、各方向に関係
してい
る柱は、不利な値を表示します。
「2階建ての1階部分の柱については、その直上にある2階部分の柱の引張力を土台若しくは基礎へと伝
達する必要があるため、2階部分の柱の仕口の仕様と同等以上の仕様とする必要がある。」と、改正建築基
準法(2年目施行)の解説に、掲載されています。
よって、2階が不利な場合は、補正を行います。*付の符号で表示します。その時の1階のN値は、表示さ
れません。
通し柱・出隅柱の位置が解るように、図示されます。
接合金物の数量を、階別で表示します。
一度、ここで金物の計算をすると、平面図にその符号が表示されるようになります。また、表示の切り替
えも出来ます。画面上部「表示」をクリックしてください。
×印は、ホールダウン金物を示す。
1階平面図
1階一覧表
2階の柱で、ホールダウン金物が必要の場合、1階の柱が無い場合は、一覧表では、赤い×印で表示
され、平面図では、赤丸で表示されます。設計者の判断で、対処するかどうかを決めます。
尚、印刷及びDXF出力では、赤い×印及び赤丸共、印刷・出力しません。
1階を表示します。
2階を表示します。
- 130 -
「接合金物一覧」計算後、平面図で金物記号が表示されます。
「表示2」「金物平面表示」のチェックを外すと、表示されなくなります。また、「金物N値表示」で、
N値を表示させる事も可能です。
- 131 -
5-8.多雪区域における耐震診断用N値計算式
(a)平屋部分の柱又は2階建て部分の2階の柱の場合
N=A1 * B1 - L
A1
:
当該柱の両側における軸組の差
B1
:
周辺部材による押さえの効果を示す係数
出隅柱=0.8
L
:
その他の柱=0.5
鉛直荷重による押さえの効果を示す係数
出隅柱=0.4
その他の柱=0.6
積雪時
出隅柱
=0.4 + 0.0056d
その他の柱=0.6 + 0.010d
d:積雪深さ(単位cm)
(b)2階建て部分における1階の柱の場合
N=A1 * B1 + A2 * B2 - L
A2
:
当該柱に連続する2階柱の両側における軸組の差
B2
:
2階の周辺部材による押さえの効果を示す係数
出隅柱=0.8
L
:
その他の柱=0.5
鉛直荷重による押さえの効果を示す係数
出隅柱=1.0
その他の柱=1.6
積雪時
出隅柱
=1.0 + 0.0056d
その他の柱=1.6 + 0.010d
L
積雪:
出隅柱
=0.0056d
その他の柱=0.010d
- 132 -
d:積雪深さ(単位cm)
6.各種操作
6-1.ファイル読込・保存
6-2.バックデータ読込・保存
6-3.平面図DXF出力
6-4.壁重複整理
6-5.部屋整理
6-6.編集
6-7.原点移動・データ2点移動
6-8.表示
6-9.表示2
6-10.環境設定-グリッド・画面
6-11.環境設定-DATA・Printer
6-12.環境設定-DXF・剛性率低減
6-13.環境設定-耐震診断計算
6-14.環境設定-壁倍率・N値計算
6-15.環境設定-接合部仕様
6-16.HASP確認
6-17.印刷
- 133 -
6-1.ファイル読込・保存
「新規作
成」
DATAを、新規作成します。
それまで作業していたDATAは、全て消去されます。もし、誤って押しても判断
を促すメッセージが表示されますので、それに従って下さい。
「開く」
既に保存されたDATAを、読み込む準備
をします。
読込途中で、バージョンが現在のものと異なっている場合、
注意を促します。
「評点再計算」を必ず実行してください。
壁が重複しているようなDATAを読み込んだ場合に注意
を促します。
- 134 -
「耐震CheckⅡ読込」
今まで作成した耐震CheckⅡのDATAを読み込むことが出
来ます。
しかし、計算内容は大幅に変わっていますので、修正が必
要です。
「壁CheckⅡ読込」
今まで作成した壁CheckⅡのDATAを読み込むことが出来
ます。
通常の「開く」と同じ操作で、それぞれ読込可能になりま
す。
上記メッセージについて下記に示します。
1.読込を終了します。
2.階数以外は、読み込みしませんので、改めて建物の概要を、指定する必要があります。地盤の種
類・建物の重さ・床仕様等を選択します。
3.接合部仕様は、変更後一括変換ボタンを押せば、全ての壁に適用されます。
4.床は、そのまま読み込んでいますので、特に変更等する必要はありません。
5.壁は、全て仕様①として読込後、表示されますが、そのままでは、基準耐力が設定されていませ
んので、建物の耐力は0です。
6.壁仕様を設定します。
7.壁入力の「属性編集」で、それぞれの壁の種類を変更できます。
これで、診断できるようになります。
「上書き保存」
上書き保存します。
ファイル名が付けられていない場合は、「名前を付けて保存」に、切り替わります。
「名前を付けて保存」
名前を付けて保存します。
拡張子は付けないでください。
ドライブ・フォルダを設定して、DATA
読込・保存する場所をスピーディーに切り
替えられます。
一度設定した内容は、変更するまで保持さ
れます。
- 135 -
「DATA削除」
1つずつ選択して、削除できます。
1度削除すると、元に戻りませんので、
注意が必要です。
6-2.バックデータ読込・保存
「バックデータ読込」
「新規DXF読込」
バックデータとして表示させるDXFを、読み込みます。
表示されている階数に応じて、読み込みますので、階数分のDXFを
用意し
て、それぞれの階で、読み込んでください。
読込原点で、(0,0)の位置を何処に設定す
るのかを指定できます。
何も書いてない中央は、それぞれの階で読み
込んだDATAの真ん中に原点を設定します。
「制限」
1.変換できるDATAは、線、円(半円等は除く)、文字です。
2.各階共1000個のDATAを読み込みますが、多い場合は打ち切りとなります。
3.線の色は、デフォルトです。
4.線の種類も変換されます。
5.文字を書く場合は、水平方向が基本です。寸法等で90度回転した文字でも、水平に表
示しますので、各CADで、水平にして表示してから変換してください。
- 136 -
注意:読み込むDATAの座標は、全て小数点1位までとし、それ以下は切り捨てます。極僅かですが、
誤差が生じる場合もあります。
「保存DATA読込」
一度読み込んだバックデータを、読み込みます。全ての階が、一度で読み込みできます。
「バックデータ保存」
一度読み込んだバックデータを保存します。一度の操作で、全ての階が保存できます。
これは、物件DATAの中には保存されません。それとは別に保存され、その数は1つだけとします。
「バックデータ用新規DXFの作成方法」
DXFに変換するDATAを用意します。
壁芯を入力します。
シンプルな状態にすると、次の事が簡単
柱の位置を入力します。「端点」「交点」
になります。
で、柱の芯を認識できるように工夫する
ように、努力してください。
壁芯・柱位置・開口部を少ない線で認識できように、他の線等は、削
除します。
この状態で、使用しているCADで、DXFに変換します。
- 137 -
6-3.平面図DXF出力
名前を付けて、出力します。表示している階だけが対象なので、複数階有る場
合は、それぞれ出力します。
6-4.壁重複整理
水平・垂直壁(斜め壁は除く)が重複している場合、「壁重複整理」を押す事により、削除します。
すべての階を対象に、後から入力した壁が削除されます。
6-5.部屋整理
床入力時、部屋を入力している途中で、属性編集・削除等において、不具合が生じる場合があります。
これは、入力した部屋と、今までのDATAが重なってしまうことにより、生じます。
「部屋整理」を行うことにより、これらを解決します。これにより、一部の部屋が削除される場合が
あります。
- 138 -
6-6.編集
「1つ戻る」
「戻る」ボタンと同じ働きをします。
床・壁・柱等で、今入力したDATAを削除します。
「選択」「選択解除」
「選択」ボタンと同じ働きをします。床・耐力壁・柱・補助線及び小屋裏物置
の属性を変更する場合に、使用します。選択するDATA上で、左クリックし
てください。ピンク色に変化しますので、選択されたことが解ります。
「属性編集」
「選択」して、右クリックした場合と、同じ働きをします。
「原点移動」「データ2点移動」
「原点移動・データ2点移動」を、参照してください。
「補助線全削除」
階毎に、補助線を全て削除します。
「四角床全削除」「三角床全削除」「小屋裏物置」「バルコニーその他床」
階毎に、各種床DATAを全て削除します。
「部屋線消去全削除」
階毎に、部屋線消去を全て削除します。
「床外周ライン削除」
階毎に、床外周ラインを削除します。
「耐力壁全削除」
階毎に、耐力壁を全て削除します。
「制震金具全削除」
階毎に、制震金具を全て削除します。
「斜め壁削除」
斜め壁の各方向長さ誤差が、50mm未満と100mm未満で削除できます。
これは、入力時の不正確さにより、画面には表示されない、縦または横ではなく、微妙に斜
めになっている壁を削除する為のものです。
「単柱全削除」「通し柱全削除」「出隅柱全削除」
階毎に、それぞれのDATAを全て削除します。
- 139 -
「垂れ壁全削除」「梁全削除」
階毎に、それぞれのDATAを全て削除します。
「床剛性全削除」「火打梁全削除」
階毎に、それぞれのDATAを全て削除します。
「通り芯全削除」
方向毎に、それぞれのDATAを全て削除します。
「表示座標範囲外削除」
環境設定で定めた座標より外の全DATAを削除します。
「建物外周3m超DATA削除」
全階を対象として、それぞれの方向の最大・最小値より、3mを超える壁等のDATAを削除し
ます。「表示」「建物外周3m線表示」表示後、画面を上下左右移動で、確認できます。
「室名リストの修正」
左記の編集画面を表示しますので、修正後
「設定」ボタンで、保存されます。
「室名リストの再読込」
修正した室名リストを再読込します。
「L1=1階中柱 1.60 - 2階出隅柱 0.40」
・1.0を採用する。
・1.2を採用する。
1階柱のL1について
参考書に書かれている1階Lの数値を、∑Lとすると、
1階 出隅柱 1.00 - 2階 出隅柱 0.40 = 0.60
1階 中
柱 1.60 - 2階 中
柱 0.60 = 1.00
- 140 -
L1=∑L-L2
となります。
6-7.原点移動・データ2点移動
「移動する」
次の「全DATA」「表示階」の選択に写ります。
「前に戻す」
移動した直後に限って、直前の原点位置に戻します。
「全DATA」
全ての階のDATAが、対象となります。
「表示階」
表示している階が、対象となります。
対象が一般DATAで、表示が1階の場合に限って、通り芯も移動しますが、その他の階の場合
は、そのままです。
移動量のそれぞれの座標欄に、数値を入れれば、その位置に
原点が移動できます。
「位置指定」
これをクリックすると、画面上の点を、それぞれのスタイル
に応じた点を読み込むことが出来、「OK」することによっ
て、その点に移動します。
「データ2点移動」
移動元の点をクリックして、移動先の点をクリックする事により、簡単に移動できます。
- 141 -
6-8.表示
「部屋名表示」
部屋名表示を切り替えます。
「補助線表示」
部屋名表示を切り替えます。
「入力内容一覧」
入力されているDATA内容を表示します。
思わぬ内容が入力されている場合、確認できます。
「床入力時柱壁表示」
床を入力するときに、柱・壁の表示切り替え
「床入力時塗床表示」
塗床表示を切り替えることが出来ます。今まで他の床に隠れて見えない部屋が、確認できます。
「一般表示」
クリックするとチェックが表示され、一般データが表示できます。
通常の操作入力で、使用します。
「一般+バックデータ表示」
クリックするとチェックが表示され、一般データとバックデータが表示できます。
この時、「端点」「交点」をサーチする場合は、一般とバックデータのそれぞれに吸着します。
壁入力の時、床の表示は省略して、バックデータを表示します。その端点、交点等を駆使して、壁を入力
できます。ですから、グリッドに乗らないような壁がある場合、とても重宝すると思います。
「バックデータ表示」
クリックするとチェックが表示され、バックデータが表示できます。
この時、「端点」「交点」「線上点」「垂直点」「中点」をサーチする場合は、バックデータのそれぞれに吸着
します。
「原点移動」、「データ2点移動」も同様です。
それぞれの状態を表示します。
- 142 -
「標準壁表示」「改修壁表示」「接合部仕様別表示」「基礎仕様別表示」「劣化別表示」「斜め壁表示」
1.標準壁表示
通常の壁表示です。
2.改修壁表示
壁種別
改修壁接:壁と接合部の改修
- 143 -
改修壁
:壁の改修
改修接
:接合部の改修
既設
:既設のまま
3.接合部仕様別表示
接合部仕様
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳを表示します。
改:接合部の改修を示します。
4.基礎仕様別表示
基礎仕様
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを表示します。
改:基礎の改修を示します。
- 144 -
5.劣化別表示
劣化仕様
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを表示します。
改:劣化の改修を示します。
6.斜め壁表示
斜め壁誤差
≧100mm
<100
<50mm
誤差0
入力の不正確さによる誤差を表示します。
<50mmの壁は、意図して斜めにしたものではないと思わ
れますので、削除された方がよいと思われます。
- 145 -
「壁仕様表示(接合部等)
」「壁仕様表示」「壁基準耐力表示」「壁算定耐力表示」「壁倍率表示」
壁仕様表示(接合部等)・・・・壁要素・基礎仕様等を表示
壁仕様のみ表示
・・・・壁仕様を表示
壁仕様表示(接合部等)
精密診断
壁仕様のみ表示
1番目:壁要素番号
2番目:接合部仕様
1~4
3番目:開口部の有無
4番目:劣化度
一般診断
0=無開口
1=窓
2=掃出
1~3
1番目:壁要素番号
2番目:接合部仕様
3番目:基礎仕様(2階建2階及び3階建3階は表示しない)
画面上、赤く表示される場合は、基礎仕様が、建物の基本と違っている場合を示します。印
刷時、枠で囲まれる場合も同様です。
壁基準耐力表示
・・・・壁仕様を合計した耐力を表示
壁算定耐力表示
・・・・壁基準耐力に基礎・接合・劣化等で補正した耐力を表示
壁倍率表示
・・・・接合金物算定に使用する壁倍率を表示
「筋かい表示」
壁仕様により、片筋かい・たすき掛けを表示します。
表示有
表示無
「耐力壁配置確認」
直下率:2階建て以上の場合、階下の壁の位置とどれだけ重複しているかが、確認できます。
あまり数値が低い場合は、壁配置の検討が必要です。
隅角部壁で、縦方向横方向に壁がない場合及び片方壁がない場合が表示されます。
- 146 -
「許容偏心距離表示」
クリックするとチェックが表示され、重心を中心としてXY許容偏心距離による四角形が表示されます。
許容偏心距離表示する
許容偏心距離表示しない
「重心・剛心の基点距離」
基点
重心・剛心の位置を、建物各方向の最大値・最小値の組み合わせによる「左下」「左上」「右上」「右下」か
らの距離で、表示します。
デフォルトは、X座標・Y座標です。
- 147 -
「4分割ライン表示」
表示無し
表示有り
必要耐力計算方法で、「略算必要耐力(充足率算定)」を選択した場合に、表示可能になります。
- 148 -
「制震金具箇所数」
「表示座標範囲線表示」
「建物外周3m線表示」
紫色破線で表示
赤色破線で表示
「耐力壁①-⑩に入替」「耐力壁⑪-⑳に入替」
「耐力壁A-Jに入替」「耐力壁K-Tに入替」
40種類の壁を入れ替えします。
- 149 -
6-9.表示2
「通芯表示-環境設定内容」
環境設定で選択した内容で、通り芯を表示します。
「通芯表示-任意軸名」
クリックするとチェックが表示され、「通芯(デフォルト)表示」より優先して、通り芯が任意軸名で表示
されます。印刷時の軸名も、同様になります。
「通芯(デフォルト)表示」
クリックするとチェックが表示され、通り芯がデフォルト(X1とかY1等)表示されます。
環境設定で、通芯の名称が変更できますが、軸組の部分印刷・耐力壁線の合算等で、デフォルトの通りを
指示しなければなりません。その場合、簡単に確認できます。
「金物平面表示」
「接合金物一覧」を行うと、チェックされて、平面図に接合金物の符号が表示されます。チ
ェックを外せば、通常の平面図を表示します。
「金物N値平面表示」
金物平面表示に伴い、チェックを入れる事によりN値を表示します。チェックを外せば、通
常の平面図を表示します。
「金物(い)平面表示無」
「接合金物一覧」で計算された金物の種類で、(い)を表示しません。
特に金物補強する必要はないので、無視した内容です。
「金物数量一覧」
「接合金物一覧」で計算された金物の種類別数量を表示します。
- 150 -
6-10.環境設定-グリッド・画面
「グリッド寸法」
デフォルトは、1間=1820mmに設定しています。
「グリッド表示」
グリッドの表示をする・しないに設定できます。
尚、しないに設定しても、入力点で、グリッドを選択した時だけ、表示されます。
「グリッドの濃さ」
淡い色から濃い色まで選択できます。
「吸着距離」
CAD入力点属性の「端点」「交点」その他ラインを探す場合のクリック点からどれだけ離れた点等を探し
出せるかの、距離を入力してください。
デフォルトは、200mmです。
大きな数値にすると、操作性が増しますが、DATAが込み入ってくると、何処の点に吸着するか曖昧に
なってきます。自分にあった距離を入力してください。
「作図誤差」
数値を入力すると、+-値の許容誤差まで、認識できるようになります。MAX=50mmまでです。
「スケール表示」
床・耐力壁入力時の画面で、周囲にグリッド寸法が表示されています。
画面を拡大すると、その寸法が表示されなくなります。モニターの解像度より、もう少し拡大しても、
寸法が表示されると、入力しやすくなると思われたら、「0」から違うボタンで指定する事により、
変更できます。
- 151 -
「画面標準時」
標準時の画面の大きさを、設定します。
数字の値については、特に意味はありませんが、大きな数字は、表示画面が広くなり、中の図面は、小さ
くなります。
「拡大倍率」
「拡大2」ボタンの拡大倍率を設定します。実際の倍率とは、若干違いますが、だいたいの目安として、
選択してください。
「矢印キー・PageUp・PageDownの操作」
キー操作により、画面の表示を変化させます。
デフォルトと反対に画面を変化させるには、チェックを外してください。
「制震金具の記号」
仕口タイプの制震金具を設置した場合、記号の表示を変更できます。
「通り芯」
「X軸名変更」「Y軸名変更」
これらを選択することにより、表示される軸名が変わります。
尚、その文字列の最大値をオーバーした場合、それ以後は数字に変わります。
いろは・・・48文字
ABC・・・26文字
①②③・・・20文字
尚、軸組図の部分印刷等では、必ずデフォルトの通りを指示して下さい。
「通芯デフォルト表示」を参照
「原点位置変更」
デフォルトの通り芯原点位置を、指定します。
新規入力時に、反映されますが、違う位置でDATAを保存した場合、そのDATA原点位置が、優
先されます。
- 152 -
6-11.環境設定-DATA・Printer
「フォームタイトル」
DATAを読込むと、「耐震CheckⅢ」+申込者名で、表示されます。
耐震CheckⅢ」+DataFile名に切り替える事が出来ます。
「自動保存の設定」
自動保存「する」か「しない」か設定できます。デフォルトは、自動保存「しない」です。
「する」にした場合は、間隔を分で、設定してください。
新規作成の場合は、ファイルの名前が設定されていませんので、自動保存されません。一度DATAを保
存してください。既存のファイルを読み込んだ場合は、そこから設定時間に応じて自動保存されます。
「入力時の床重複」
四角床・三角床入力時に、重複して入力されるかどうか、チェックします。
既に入力され保存されたDATAに対して、重複のチェックはしません。
「表示座標範囲の設定」
ここで表示座標を定めます。
X・Y方向とも、この値に+-を付けて、範囲とします。-を付けずに入力します。
「プリンターの設定」
用紙A4縦又はA3横が、印刷できるプリンターを設定してください。
「印刷時の紙の大きさ・方向の設定」
用紙A4縦又はA3横を、ソフト内で設定していますが、使用しているプリンタードライバーによって、
たまにエラーが出る場合があります。その場合は、チェックを付けて、そのプリンタードライバーのプロ
パティで、用紙の大きさ・方向を設定してください。
- 153 -
「日付・時間の印刷」
日付を印刷するか・しないかを基本設定できます。また、印刷をクリックしてからでも、どちらかを選択
できます。
印刷する場合、「日付+時間」または「日付」を選択できます。
「バルコニー印刷」
印刷方法を変更できます。
チェック付で一般床と同様印刷となり、無しの場合、斜線付で印刷されます。
「出力フォント」
印刷する場合のフォントを設定します。
デフォルトは、「MS
ゴシック」です。
「関連付け」
実行することにより、拡張子 ta3 のファイルが、「耐震CheckⅢ」に関連付けされます。
これ以降、エクスプローラ等でファイルを表示した場合、先頭の絵が変わり、ダブルクリックすることに
より、起動しながら、選択ファイルを読込・表示します。
尚、ネットワークドライブの割り当てが行われていない場合は、読み込みできません。
他ソフトDATAの拡張子とは、別の拡張子を付けていますが、万一同じものがある場合、既に関連付け
されている場合は、注意して操作してください。
関連付けを解除する場合は、Windowsより操作できます。方法は、Windows解説書等をご覧下さい。
「壁印刷」
「壁厚を太くする」
壁厚を変更できます。
平面図を印刷して、壁が薄く感じた場合は、ここにチェックします。
「壁色を黒にする」(カラー印刷を除く)
壁色をグレー色から黒に変更できます。
PDFに出力すると、グレー色では、目立たなくなりますので、黒に変更します。
- 154 -
6-12.環境設定-DXF・剛性率低減
「DXF読込文字の制限」
デフォルトのままで、特に問題あ
りません。
「出力」
DXFで、平面図を出力する場合。
柱幅を入力、読み込むCADのタ
イプを入力します。
通常のタイプは、「一般」です。
DRACADは、特殊を選択
「精密診断で1階非木造時の各階剛性率低減」
デフォルトのままで、特に問題ありません。
施行令の各階重量を指定し、Ai分布から必要耐力を算定する場合、やや不足気味に算定されるよう
です。その場合にここで保有耐力を低減して、診断します。
6-13.環境設定-耐震診断計算
「地盤の種類」
2012年改訂版に倣うか、以前の種
別に準ずるか、指定します。
「2階建の1階部分または3階建の1・2階部分で、上部に床がない場合」
日本建築防災協会「木造住宅の耐震診断と補強方法」2004年版の質問・回答集
<柱接合部の低減係数>Q3およびAより
2階建1階部分の耐力低減係数は、どの位置であっても、原則として、2階建の1階として係数を選
択する。ただし、明らかに2階からの影響のない下屋の部分については、平屋建に対する係数を選択
- 155 -
することが望ましい。
対象壁の両端が、2階又は3階に係っていない場合だけ、その部分の階数に応じた耐力低減係数を採
用します。
・物件毎に、「概要」で、設定することも出来ます。
・印刷では、「建築物概要」壁耐力低減係数で、採用している条件を表示しています。
「900mm未満の連続壁」
「900mm未満の壁を耐力壁として算定しない」場合でも、900mm未満の壁で連続した場合、隣同士の長
さ合計が900mm以上ならば、耐力壁として算定します。
「900mm未満の壁を耐力壁として算定する」場合、上記考慮無しで、全て算定します。
「耐震改修壁表示番号」
選択した符号以降を、改修壁として表示します。
入力画面「表示」「改修壁表示」で、切り替えできます。
印刷にも、対応します。
「斜め壁誤差」
斜め壁の各方向長さが、ここで指定した長さより短い場合は、その方向の耐力計算を省略します。こ
れは、印刷した場合、長さ及び耐力が0で表示される事を防ぐ為です。0以上であれば、設定できま
すが、デフォルトの100mm程度でも、耐力計算には支障ありません。都合により、変更して下さい。
「印刷時、2階建2階部分及び3階建3階部分の基礎仕様」
2階建2階及び3階建3階は、1階の基礎仕様に関わらず、「Ⅰ」となる。
診断書で、「何故仕様が合っていないか?」疑問に感じる場合があるので、印刷時に2階建2階及び
3階建3階の仕様を表示する・しないを切り替え可能にしています。
「精算法で充足率配置低減を使用」
平成24年12月25日「Q&A」Q3.89で、精算法を用いる場合は、原則として偏心率を用い
る事になっていますが、充足率(四分割法)を用いる場合、領域の必要耐力は、表3.1を用いて計
算するとなっています。ここでチェックを外すと、精算法により算定した必要耐力により、領域の必
要耐力を求めて、配置低減係数を算定します。
「精密診断で有開口耐力壁の基準耐力」
「開口低減係数を考慮した基準耐力で、接合低減係数・劣化低減係数を算定する」
日本建築防災協会から指導がありましたので、切り替え可能にしました。
これらについては、「木造住宅の耐震診断と補強方法」2012年改訂版及びQ&Aには、掲載され
ていません。
「精密診断で劣化低減係数の採用方法」
「木造住宅の耐震診断と補強方法」2012年改訂版及びQ&Aには、掲載されていませんが、精密
診断で、2階建1階部分の壁で、上部に2階部分がない場合、「壁位置の階数」を選択すると、接合
部による低減係数は、平屋建の場合によりますが、劣化低減係数の採用につては、最上階以外の係数
を採用していました。しかしながら、接合の低減係数と同様に、診断者の判断で切り替えて、最上階
の係数を採用出来るように修正しました。
- 156 -
6-14.環境設定-壁倍率・N値計算
「L1=1階中柱 1.60 - 2階出隅柱 0.40」
・余裕を考えて、1.0を採用する。
・1.2を採用する。
1階柱のL1について
参考書に書かれている1階Lの数値を、∑Lとすると、
L1=∑L-L2
となります。
1階 出隅柱 1.00 - 2階 出隅柱 0.40 = 0.60
1階 中
柱 1.60 - 2階 中
柱 0.60 = 1.00
「壁倍率変換」
壁仕様と壁倍率
令46条
壁仕様
壁倍率
壁仕様不明
1.0
土塗壁
塗厚7cm未満
0.5
土塗壁
塗厚7cm以上
1.5
木摺り
0.5
筋かい 鉄筋9φ
片掛け
1.0
筋かい 鉄筋9φ
たすき掛け
2.0
筋かい 15*90以上
片掛け
1.0
筋かい 15*90以上
たすき掛け
2.0
筋かい 30*90以上
片掛け
1.5
筋かい 30*90以上
たすき掛け
2.0
筋かい 45*90以上
片掛け
2.0
筋かい 45*90以上
たすき掛け
4.0
筋かい 90*90以上
片掛け
3.0
筋かい 90*90以上
たすき掛け
5.0
- 157 -
筋かい方向表示
建告1100号
構造用合板
2.5
構造用合板
胴縁仕様
0.5
石膏ボードを考慮にチェックを付けた場合
石膏ボード
石膏ボード
1.0
胴縁仕様
0.5
その他、建告1100号で定められたボードを考慮にチェックを付けた場合
硬質木片セメント板・炭酸マグネシウム板
2.0
フレキシブルボード
硬質木片セメント板・炭酸マグネシウム板
フレキシブルボード
0.5
胴縁仕様
構造用パネル
2.5
構造用パネル
胴縁仕様
パルプセメント板
0.5
1.5
パルプセメント板
胴縁仕様
シージングボード・ラスシート
シージングボード・ラスシート
0.5
1.0
胴縁仕様
0.5
壁倍率変換は、上記内容を考慮して変換していますが、使用にそぐわない場合もあります。必ず変換
後の壁倍率を、確認して下さい。
6-15.環境設定-接合部仕様
「接合部の仕様」
告示表三に対応した金物に設定して
あります。
その他の仕様に変更したい場合は、
ここで設定してください。
金物仕様により、ホールダウン金物の
場合「有」とします。
(へ)の場合、ホールダウン金物で無
い場合もあるので、変更できます。
- 158 -
6-16.HASP確認
ハードプロテクト版を使用していると、
表示します。ソフトウェアプロテクト版
では、表示しません。
HASP(USBキー)が挿されている
か、常に監視しています。よって、稼働
途中で抜くと、ハードプロテクト版では、
「保存」等が制限されます。耐震Che
ckⅢを中止後、最初から起動する必要
が生じます。
「HASP検査方法」
「確認方法1」~「確認方法4」
「保存」等に支障が生じた場合、他のフォームを最小化して、7頁に表示している「HASP起動」
のフォームが立ち上がっているか探します。それがが画面上に無ければ、上記3通りの方法でも、解
決できません。
PCに何かが生じて、そのフォームを閉じた可能性があります。この場合、耐震CheckⅢでは、
解決できません。
「ハードプロテクト版終了時」
本体と同時に、「HASP起動」フォームを閉じるか、設定できます。
「ヘルプ」
ハードプロテクト版の場合、下記赤丸部分が表示されます。
「HASP起動」フォームが起動しているか、確認できます。
起動確認の場合
起動確認できない場合
上記どちらかが表示されます。
それぞれのフォームが表示されれば、支障ありませんが、表示されない場合、保存・印刷等が制限さ
れます。
- 159 -
6-17.印刷
一般診断
精密診断
☆ボタン
接合金物計算有
右側詳細設定で、各種の印刷が出来ます。
プリンターの設定は、環境設定で行ってください。用紙は、A4縦方向が、基本です。
「プリンター」
プリンターの選択を可能にしました。尚、ここで選択しても、環境設定で登録されたプリンター
は、変わりません。
「日付印刷」
日付の印刷する・しないを、設定できます。
「カラー印刷」
平面図を、画面と同じ色でカラー出力できます。
「グリッド印刷」
グリッドの印刷する・しないを、設定できます。
- 160 -
「ページ印刷」
表紙を除いたページを、印刷される順番で付加します。
尚、一部のみを印刷する場合は、チェックを外した方がよいでしょう。
「印字調整」
PDF等を作成する場合、用紙の上端から配置したDATAが作成されます。これを印刷す
ると、ヘッダーが、印字できません。チェックを入れることにより、5mm下へ移動したとこ
ろから作成を開始しますので、PDFを印刷してもヘッダーが表示されないことが解消でき
ます。
「目次印刷」
目次を印刷できます。
「縮小印刷」
軸組図を縮小して、A4に2通り印刷します。
「基点」
重心・剛心の位置を、建物各方向の最大値・最小値の組み合わせによる「左下」「左上」「右上」
「右下」からの距離で、表示します。
デフォルトは、X座標・Y座標です。
「平面図」
通常の耐力壁配置平面図に加えて、耐震改修壁、接合部仕様、基礎仕様が一見で確認できる
平面を印刷することが出来ます。
「☆」
耐震改修壁、接合部仕様、基礎仕様の平面図だけ、印刷の選択が出来ます。
「接合金物計算有」
建告1460号
柱N値計算書
柱N値計算書は、通常その方向全ての軸組図及び計算書を印刷します。
右側の入力欄に印刷する通り符号を入力した場合に限って、その通りしか印刷しません。これは、
各方向それぞれ1箇所入力できます。必ず、デフォルトの通り芯の数字を入力します。
建告1460号
表三符号.柱N値一覧
表三符号・柱N値一覧で、金物一覧表・平面図金物一覧(壁倍率印刷する・しない
及び
N値
の印刷する・しない)印刷の選択が出来ます。
プリンター名及び給紙方法を選択します。
選択できる内容は、「自動」「手差し」「カセット(トレイ)1・2・3」です。
給紙方法で、「何も書かれていない」場合及びメーカー及び機種により選択不可能な場合は、そのプ
リンターでデフォルトの給紙方法となります。
部数を入力できます。
- 161 -
※
印刷が出来ない
Windowsの種類・環境、プリンターの性能及びマッチング等により、出力が制限される場合があるよ
うです。
原因は、プログラムの印刷処理を高速に行う為に、ドキュメントを一端スプール(データを保存)し
てから、印刷しています。その処理が出来なくて、出力されなくなる為と思われます。
そこで、スプール処理を行わないようにして、印刷出来るように設定を可能にしました。
プリンターのデフォルト
プリンターに直接印刷データを送る
ここで切り替えた内容は、
下記で反映され、印刷終了
すると、今までの内容に戻
す。
例:プリンターのプロパティ
左記部分の「印刷ドキュメ
ントをスプールし、プログ
ラム印刷処理を高速に行
う」と「プリンタに直接印
刷データを送る」を上記行
為により壁CheckⅡの
プログラム内で、切り替え
ます。
このことにより改善されない場合もあります。
その場合は、その他の部分を設定する事により、改善されるかもしれません。
これらについては、サポート外となります。
- 162 -
7.ライセンス取得方法・その他
7-1.ライセンス取得方法
7-1-1.ソフトウェアによるプロテクト
7-1-2.HASP(USBキー)によるハードプロテクト
7-2.特定PC請求キー
7-3.精密診断請求キー
7-4.ユーザー登録
7-5.登録アドレスの変更
7-6.サポート
7-7.お問合せ方法
7-8.使用許諾・転載・免責・制作著作
- 163 -
7-1.ライセンス取得方法
ライセンスの扱い等についての詳細は、使用許諾をご覧下さい。
1度登録して頂けば、「耐震CheckⅢ」のバージョンアップ時に再登録する必要はありません。パ
ソコン通信、ホームページ、書籍の付録CD-ROM等で新しいバージョンを入手して古いバージョンのフ
ァイルに上書きすれば、そのまま使用できます。
(PC:パソコンを示す)
★耐震CheckⅢの料金体系★
これらは、消費税8%で計算しています。
今後消費税が変更になった場合は、ホームページをご覧下さい。
http://www.katch.ne.jp/~time-man/index.htm
7-1-1. ソフトウェアによるプロテクト
a)新規購入
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
一般診断
シェアウェア価格\16,000 + 消費税\1,280 = \17,280
銀行振込:可
現金書留:可
特定PC2台まで可
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
一般診断+精密診断
シェアウェア価格\27,000 + 消費税\2,160 = \29,160
銀行振込:可
現金書留:可
特定PC2台まで可
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
b)仕様アップ(新規購入済のユーザー様で、現在使用中の耐震CheckⅢに限ります。)
条件
1.1回の振込で仕様アップできるのは、2台までとします。
新規購入後、特定PC解除キー1回発行されている方の場合、次回特定PC解除キー等を発
行する時に、アップした仕様で対処します。
特定PC請求キーにより特定PC解除キーを入手したが、何らかの理由で使用できなくなっ
た場合、その請求キーは権利が無くなります。
2.既に特定PC解除キー入力したPCで、仕様アップできます。
以前の特定PC請求キーと比べて違っている場合は、発行しません。一般診断から精密診断
に仕様アップする場合、作者で精密診断請求キーは、確認できませんので、必ずヘルプ「バ
ージョン情報」で「無期限ユーザー登録済」と表示されている事を、確認して下さい。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
一般診断ユーザーで、精密診断に仕様アップする場合
シェアウェア価格\13,000 + 消費税\1,040 = \14,040
銀行振込:可
現金書留:可
特定PC解除キー入力後、「無期限ユーザー登録済」として動作しているPCに限ります。
尚、精密診断のみ単独購入は出来ません。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
- 164 -
c)銀行振込
下記の口座まで、シェアウェア登録料をお振り込み下さい。
振り込み後、必ず送信要領の項目をすべて記述した電子メールをお送り下さい。
または、封書で返信用長形3号封筒と、下記項目を記入した用紙を入れて作者までお送り下さい。尚、
手書きでは読みとりにくい場合がありますので、必ずワープロで、書いてください。
返信用封筒には必ず切手貼付・住所宛先を書いて下さい。ここに登録完了通知を送ります。住所が間
違っていたり書いてなかったりで、封筒が届かなくてもこちらには責任はありません。
すべての項目がありませんと、登録できないか、登録に非常に時間がかかります。
振込先は下記の通りです。振り込み人氏名をカタカナで表記して振り込んで下さい。
********************************************
銀行名
三菱東京UFJ銀行
支店番号
416
口座番号
(普)1346952
加入者名
杉浦
時人(スギウラ
碧南支店(ヘキナンシテン)
トキヒト)
********************************************
・週末に振り込むと、確認作業に時間がかかることがありますのでご注意下さい。
・夏休みなど長期にわたる休みの間は、処理がおそくなる場合があります。ご了承下さい。
振り込みを確認しましたら、折り返し登録方法をお送りします。
ご注意下さい
2週間をすぎても連絡が届かない場合、何らかの事故が発生している可能性があります。
お手数ですが、再度ご連絡下さい。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
連絡先
杉浦時人
e-Mail
[email protected]
〒447-0876
愛知県碧南市野田町154番地
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- 165 -
d)送信要領(郵送される場合も同じ要領です。)
新規購入する場合
()内は、削除の事
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
1. ソフトウェア名
:
「耐震CheckⅢ」一般診断
2. 振り込んだ日
:
3. 振り込み人名
:
(個人登録の場合は個人名、法人登録の場合は会社名)
4. 振り込み金額
:
17,280円
5. 登録者名
:
(法人登録の場合は、会社名と担当者名)
6. メールアドレス
:
7. 特定PC請求キー
:
(消費税含む)
(手数料は別途ご負担下さい)
(ヘルプ「バージョン情報」で確認して、ここに記入)
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
1. ソフトウェア名
:
「耐震CheckⅢ」一般診断+精密診断
2. 振り込んだ日
:
3. 振り込み人名
:
(個人登録の場合は個人名、法人登録の場合は会社名)
4. 振り込み金額
:
29,160円
5. 登録者名
:
(法人登録の場合は、会社名と担当者名)
6. メールアドレス
:
7. 特定PC請求キー
:
(ヘルプ「バージョン情報」で確認して、ここに記入)
8. 精密診断請求キー
:
(ヘルプ「バージョン情報」で確認して、ここに記入)
(消費税含む)
(手数料は別途ご負担下さい)
7.8.の請求キーは必ず同一PCのものを書いて下さい。
7.の請求キーによる解除キーを入力し、無期限版にならないと、8.請求キーによる解除キーの受付は、
制限されます。
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仕様アップ購入する場合
・ユーザー様で、現在使用中の耐震CheckⅢに限ります。
・台数追加は出来ません。尚、特定PC解除キー発行が1台の場合は、後で残り1台請求できます。
()内は、削除の事
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一般診断ユーザーで、一般診断+精密診断に仕様アップする場合
1. ソフトウェア名
:
「耐震CheckⅢ」精密診断に仕様アップ
2. 振り込んだ日
:
3. 振り込み人名
:
(個人登録の場合は個人名、法人登録の場合は会社名)
4. 振り込み金額
:
14,040円
5. 登録者名
:
(法人登録の場合は、会社名と担当者名)
6. メールアドレス
:
7. 特定PC請求キー
:
(まだ特定PCの解除キーを受け取っていない場合はお知らせ下さい。)
8. 精密診断請求キー
:
(ヘルプ「バージョン情報」で確認して、仕様アップ分をここに記入)
(消費税含む)
(手数料は別途ご負担下さい)
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- 166 -
7-1-2. HASP(USBキー)によるハードプロテクト
既に他のアプリケーションで、Aladdin社のHASPを使用している場合、「HASP HL」であれば
問題ありませんが、「HASP 4」等の場合、各種制限があるかもしれませんので、同じPCで
使用しないで下さい。ユーザー様の責任に於いて使用されても構いませんが、サポート外と
させていただきます。
a) 新規購入
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一般診断
シェアウェア価格\32,000 + 消費税\2,560 = \34,560
銀行振込:可
現金書留:可
CD及びHASPの送付代含む
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
一般診断+精密診断
シェアウェア価格\46,000 + 消費税\3,680 = \49,680
銀行振込:可
現金書留:可
CD及びHASPの送付代含む
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
送付内容
説明書(A4版)1枚
CD1枚
内容:耐震CheckⅢソフト
HASP接続のチェックソフト(一般・精密診断の判定用)
HASP認識用ドライバー
HASP1個
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
ソフトウェアプロテクトによる解除キー発行は、対応しません。
b) 仕様アップ
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
一般診断(HASP)ユーザーで、一般診断+精密診断(HASP対応)に仕様アップする場合
一般診断(HASP)のユーザー様で、一般診断+精密診断に仕様アップする場合に限りま
す。HASP(USBキー)は、追加されません。所有HASPの個数まで仕様アップが可
能です。
ソフトウェアプロテクトによる解除キー発行は、対応しません。
価格\18,000 + 消費税\1,440 = \19,440
銀行振込:可
現金書留:可
CD送付代含む
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
送付内容
説明書(A4版)1枚
CD1枚
内容:耐震CheckⅢソフト
HASP接続のチェックソフト(一般・精密診断の判定用)
HASP認識用ドライバー
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- 167 -
c) HASP(USBキー)1つで、耐震CheckⅢと壁CheckⅡを使用する場合
両方とも同時に新規購入する場合 (消費税含む)
壁CheckⅡ
耐震CheckⅢ
一般診断
精密診断
一般壁量計算
54,000円
69,120円
一般壁量計算Pro
60,480円
75,600円
性能表示計算
95,040円
110,160円
送付内容
説明書(A4版)1枚
CD1枚
内容:耐震CheckⅢソフト・壁CheckⅡソフト
耐震CheckⅢHASP接続のチェックソフト(一般・精密診断の判定用)
壁CheckⅡHASP接続のチェックソフト(一般・Pro・性能表示のいずれか判定用)
HASP認識用ドライバー
HASP1個
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
d)耐震CheckⅢをHASP(USBキー)で使用しており、壁CheckⅡ(HASP対応)を新規購入する場合
壁CheckⅡ 一般壁量計算
19,440円
一般壁量計算Pro
25,920円
性能表示計算
60,480円
(消費税含む)
HASP(USBキー)は、追加されませんので、HASPの個数まで追加可能です。
ソフトウェアプロテクトによる解除キー発行は、対応しません。
送付内容
説明書(A4版)1枚
CD1枚
内容:耐震CheckⅢソフト・壁CheckⅡソフト
壁CheckⅡHASP接続のチェックソフト(一般・Pro・性能表示のいずれか判定用)
HASP認識用ドライバー
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
e)壁CheckⅡ・耐震CheckⅡ・省エネCheckで、既にHASP(USBキー)で使用しており、
耐震CheckⅢ(HASP対応)を新規購入する場合
耐震CheckⅢ
一般診断
28,080円
精密診断
43,200円
(消費税含む)
HASP(USBキー)は、追加されませんので、HASPの個数まで追加可能です。
ソフトウェアプロテクトによる解除キー発行は、対応しません。
送付内容
説明書(A4版)1枚
CD1枚
内容:耐震CheckⅢソフト・壁CheckⅡソフト
耐震CheckⅢHASP接続のチェックソフト(一般・精密診断の判定用)
HASP認識用ドライバー
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
その他の場合、利用形態等により、料金が違ってきますので、その都度、お問い合わせ下さい。
時空間HPに、各種の申込用紙を掲載していますので、ダウンロード後、料金を確認することも出来
ます。
- 168 -
f) HASP(USBキー)による起動が出来ない場合
現在、Windows 98SE/Me/2000/Xp/ で、USB接続口が有れば、使用可能です。Windowsの環境によっ
て、万一使用できない場合は、他の使用できるPCで、お試し下さい。
今後のOSについて、使用可能かどうかは、未確定です。可能な限り対処しますが、使用できなくな
っても、返金の対象ではありません。対応のOSで、お使い下さい。
g) 銀行振込
下記の口座まで、シェアウェア登録料をお振り込み下さい。
振り込み後、必ず送信要領の項目をすべて記述した電子メールをお送り下さい。
または、封書で、返信の洋形2号封筒または長形3号封筒と、下記項目を記入した用紙を入れて作者
までお送り下さい。尚、手書きでは読みとりにくい場合がありますので、必ずワープロで、書いてく
ださい。
振込先は下記の通りです。振り込み人氏名をカタカナで表記して振り込んで下さい。
********************************************
銀行名
三菱東京UFJ銀行
支店番号
416
口座番号
(普)1346952
加入者名
杉浦
時人(スギウラ
碧南支店(ヘキナンシテン)
トキヒト)
********************************************
・週末に振り込むと、確認作業に時間がかかることがありますのでご注意下さい。
・夏休みなど長期にわたる休みの間は、処理がおそくなる場合があります。ご了承下さい。
振り込みを確認しましたら、折り返し登録方法をお送りします。
ご注意下さい
2週間をすぎても連絡が届かない場合、何らかの事故が発生している可能性があります。
お手数ですが、再度ご連絡下さい。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
連絡先
杉浦時人
e-Mail
[email protected]
〒447-0876
愛知県碧南市野田町154番地
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
h) 送信要領(郵送される場合も同じ要領です。)
時空間HPに、各種の申込用紙を掲載しています。
所定の申込書に記載の上、メールに添付またはFAXで、送って下さい。
- 169 -
7-2.特定PC請求キー
・ソフトウェアプロテクトの場合
・HASP(USBキー)の場合は除く
ヘルプ「バージョン情報・ユーザー登録」で、下記の画面になります。
「特定PC設定」
”請求キー:下記の文字列を送って下さい。”
この文字列は、特定PC解除キーの請求キーとして使用します。
1回のユーザー登録で、2台まで特定PCを設定できます。
最初から2台分の請求キーを送って頂いても、1台ずつ別々に請求されても結構です。
それ以上の場合(再インストールした時も含む)は、新規購入が必要です。ライセンス取得方法を、
ご覧下さい。
ユーザーが、請求キーを間違って転記し、それによる解除キーを受け取った場合でも、1台とカウ
ントしますので、この場合を含めて2台になれば、新規購入の対象となります。転記ミスを防ぐため
にも、コピー&貼付で、メールに記載して、お知らせして下さい。
- 170 -
7-3.精密診断請求キー
・ソフトウェアプロテクトの場合
・HASP(USBキー)の場合は除く
ヘルプ「バージョン情報・ユーザー登録」で、下記の画面になります。
「精密診断」
”請求キー:下記の文字列を送って下さい。”
1回の料金振込で、特定PC設定が「無期限版」と表示された2台まで精密診断を設定できます。特
定PC請求キーと同時に請求されても構いませんが、合計で2台を超える事は出来ません。もし間違
って、特定PCで「無期限版」以外の精密診断請求キーを送られて、解除キー発送後は、訂正・再請
求には応じませんので、新規購入の対象となります。
最初から2台分の請求キーを送って頂いても、1台ずつ別々に請求されても結構です。
それ以上の場合(再インストールした時も含む)は、新規購入が必要です。ライセンス取得方法を、
ご覧下さい。
ユーザーが、請求キーを間違って転記し、それによる解除キーを受け取った場合でも、1台とカウ
ントしますので、この場合を含めて2台になれば、新規購入の対象となります。転記ミスを防ぐため
にも、コピー&貼付で、メールに記載して、お知らせして下さい。
- 171 -
7-4.ユーザー登録
ユーザー登録していないと、
試用期限及び回数が、表示されます。
ヘルプ「バージョン情報・ユーザー登録」で、下記の画面になります。
既に一般診断の通常USERパスワードを取得されているならば、「ユーザー登録画面へ行く」を押して
下さい。
特定PC用解除キーが無くても、取りあえず登録しましょう。
必ず所定の欄に、入力しましょう。
「********」で表示されていない欄には、後で追加入力で
きます。
通常USERパスワードを、「通常USER」に入力します。
特定PC用解除キーを、一緒に入力しなくても、問題ありません。後日取得しましたら、入力し登録
できます。
特定PC用解除キーを入力しなくても、30日間は、正規版(有期限版)として起動できます。
その後は、いくら通常ユーザーで登録されていても、体験版と同様の扱いとなり、各種制限されます。
尚、パスワード・解除キーは、大事ですので、何かに書き写しておいて下さい。再発行はしません。
- 172 -
登録方法を、順を追って、説明します。
1.一般診断の場合、次を入力し、登録します。
・ユーザー名
・通常USERパスワード
・特定PC解除キー
2.一般診断+精密診断の場合、次を入力し、登録します。
・ユーザー名
・通常USERパスワード
・特定PC解除キー
・精密診断解除キー
次の画面は、全てのパスワード・解除キー等を、順を追って登録していますが、購入された仕様によ
り、途中で終了、途中を省略する場合があります。それにより、ヘルプ「バージョン情報」の表示が
異なります。
ユーザー名(適当)と通常USERパスワードを入力します。
「登録」ボタンを押します。
登録されない場合は、通常USERパスワードの入力方法が
原因と思われます。
手入力で、確実に入力して下さい。
「有期限ユーザー登録済」となります。
- 173 -
特定PC解除キーを入力する画面です。
ユーザー名とパスワードは、既に登録されています。
特定PC解除キーを入力後、「登録」ボタンを押します。
登録されない場合は、特定PC解除キーの入力方法が原
因と思われます。
手入力で確実に入力して下さい。
「ユーザー登録済」
「無期限ユーザー登録済」と、表示されま
す。
精密診断解除キーを入力する画面です。
ユーザー名・通常USERパスワード・特定PC解除キーが、
登録されていないと、登録できません。
精密診断解除キーを入力後、「登録」ボタンを押します。
登録されない場合は、精密診断解除キーの入力方法が原
因と思われます。
手入力で確実に入力して下さい。
精密診断で、「ユーザー登録済」と表示
されます。
- 174 -
7-5.登録アドレスの変更
ユーザー様の管理方法
e-mailで、ご登録の場合
1.登録時のお名前
2.メールアドレス
郵送で、ご登録の場合
1.登録時のお名前
2.登録時のご住所
登録時のお名前の変更は、受け付けておりません。
登録アドレスの変更
***************************************
***************************************
登録メールアドレスを変更される場合は、
登録ご住所を変更される場合は、
1.お名前
1.お名前
2.旧アドレス
2.旧住所
3.新アドレス
3.新住所
4.関連ソフト名
4.関連ソフト名
を、送信してください。
を、郵送してください。
***************************************
***************************************
今までメールアドレスをお持ちでない方で、新たにメールアドレスをご登録される場合
***************************************
登録ご住所を変更される場合は、
1.お名前
2.登録時のご住所
3.新メールアドレス
4.関連ソフト名
を、送信してください。
***************************************
7-6.サポート
プログラム上のバグは、発見し次第即刻訂正します。
ご要望いただければ、できる限り調整はいたします。
訂正したプログラムは、私のホームページ等に載せますので、ダウンロードして、使って下さい。
サポートは、基本的にインターネットのホームページ上だけとします。ご質問等もe-mailで、受
け付けます。電話でのご質問等は、ご遠慮願います。
http://www.katch.ne.jp/~time-man/index.htm
- 175 -
7-7.お問合せ方法
原則として、お問い合わせ方法は、電子メールとします。特に電話で、問い合わされた場合、再度メー
ルにしていただけるよう、促します。
電子メールで、”件名欄に何も書いてない”又は”お問合せのソフト名が書いてない”場合が、多々あり
ます。毎日多数のソフトに関係ない迷惑メールを頂いており、判別が付かない場合、迷惑メールに紛れて、
ウィルス対策として開封しないまま、削除してしまう場合があります。
次の事に注意して、メールを出して下さい。
1)耐震CheckⅢの操作方法等について
a:お名前(日本語表記)・メールアドレスを必ず書く。
b:件名欄に必ず「耐震CheckⅢ」の文字を添える。
c:具体的に、詳しく説明する。
d:DATAがおかしい場合は、添付する。
2)特定PC解除キーについて
a:お名前・メールアドレスは、必ず、作者で登録保管しているユーザー名及びメールアドレスに
限ります。
b:件名欄に必ず「耐震CheckⅢ」の文字を添える。
c:内容は、次の要領とします。
******************************************************************
1.ソフト名
:耐震CheckⅢ一般診断
2.特定PC請求キー
:
3.ご登録時のお名前
:
4.ご登録時メールアドレス:
******************************************************************
1.ソフト名
:耐震CheckⅢ精密診断
2.特定PC請求キー
:
3.精密診断請求キー
:
4.ご登録時のお名前
:
5.ご登録時メールアドレス:
******************************************************************
注意:メール文中に、作者で登録しているお名前・メールアドレスが書いてあっても、差し出し
たメールのお名前・アドレスが違っていると、確認のメールを返します。
必ず、登録されている方が、そのお名前・メールアドレスで、お問い合わせ下さい。
- 176 -
7-8.使用許諾・転載・免責・制作著作
【使用許諾】
1-2.制限をよく読んでください。
著作権者の許可無しに本製品の営利目的ソフト、書籍へのバンドル等の販売行為はできません。ま
た著作権者の許可無しに本製品に対するリバースエンジニアリングや改変を加える行為もできま
せん。
これらに関して必要な場合には著作権者に御一報のうえ、許可を受けて下さい。
なお、許可に関しては、その目的により相応の使用料・掲載料・手数料を申し受ける場合がありま
す。
ライセンス登録者から、第三者へのライセンス番号の譲渡及び貸与はできません。ご注意下さい。
パスワード を電子会議室等、公の場に掲載するのはおやめ下さい。第三者に知られないよう管理
をお願いします。
【転載】
オリジナルの圧縮ファイルのままなら、配布は一切自由です。改変の有無にかかわらず、解凍し
た物を再び圧縮して配布する事はやめてください。
パソコン通信や、ホームページへの転載も自由ですが、当プログラムがバージョンアップされた
時は、できるだけ転載先も更新して下さい。
書籍などへ掲載される場合、メール等で事前にご連絡をお願いします。
【免責】
ご利用者が期待される効果を得るための本製品の選択、本製品の導入、使用、使用結果につきま
しては、著作権者および販売者は責任を負い兼ねます。ご利用者が責任をもって使用してください。
ライセンスの取得についての判断は現状の製品について決定していただきます。
また将来のバージョンアップに際しての、有料無料の判断はこちらでさせていただきます。
なお、当該使用条件についてご納得いただけない場合には、本製品の使用を中止し、本製品に関
する全てを破棄してください。
プログラムを使って生じた金銭的なトラブル、その他問題までは感知しませんのでご了承下さい。
それがプログラムの不具合によるものであっても同様です。
プログラムをインストール等した際に、Windows自体が動かなくなったり、その他のプロ
グラムが動かなくなっても、当方には責任はありませんので、各自で修復して下さい。
【制作著作】
本製品の実行ファイルプログラム及びドキュメントに関する著作権を含む一切の権利は、以下の
とおり著作権者が有します。
杉浦時人
http://www.katch.ne.jp/~time-man/index.htm
e-Mail
[email protected]
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