PRE-20-54 変形性股関節症術後女性患者における生活関連動作と健康関連QOLの関係 Relation between the activities parallel daily living in a osteoarthritis of hip postoperative female patient, and Health-related Quality of Life ○山内智香子 (OT),中島雪彦 (OT),今屋将美 (PT),三宮克彦 (PT),重本弘文 (Dr.) 熊本機能病院総合リハビリテーション部 Key words: Daily activities,Quality of life 【目的】変形性股関節症に対し人工股関節全置換術(以下,THA)を施行した患者の身体活動量とQ OLの関連が報告されている.今回,生活関連動作(以下,APDL)がQOLに関連するか調査し た.【対象および方法】2011年4月~2012年3月までに当院でTHAを施行し退院した女性患者118 名を対象とした.APDLの評価は日本語版Frenchay Activities Index自己評価表(以下,FAI) を,QOLの評価はSF-36を利用した.SF-36の身体的QOL(以下,PCS),精神的QO L(以下,MCS),役割/社会的QOL(以下,RCS)の3コンポーネントスコアを用いた.対象 者にFAIとSF-36を郵送し,有効回答71名(平均年齢64±10歳,術後経過376±103日)を対象 とした.1,PCS,MCS,RCSと国民標準値(以下,標準値)との比較.2,FAIの合計点とPC S,MCS,RCSの相関関係を検討した.【結果】1,PCS,RCSは標準値より有意に低く,MCS は有意に高い結果となった.2,FAI合計点(平均26.3点)はPCS(r=0.56),RCS (r=0.27)と相関がみられ,MCSと相関はみられなかった.【考察】THAによる除痛効果がMCS の向上につながっていると考える.APDLはPCSやRCSと関連があり,運動だけではなく,A PDLを通した活動もQOLの向上につながることが示唆された.以上により,THA患者に対する APDLの獲得を支援していくことは包括的なQOL向上に寄与すると考えられる.
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