全文pdf(1.9 MB)

-総説
筋の機議活動とエネルギー産生の路孝践的,空間的プロファイル
ーニユ』ロン叩アストロサイト述調から晃たグルコ}ス代謝一
高講演一
要 旨
脳のエネルギー代謝はグルコースの好気的分解に依存し,酸素/グルコース消費のモル比は理論値 6
の近傍 5
.
5に保たれる.しかし,機能活動克進に際して一過性にグルコース消費は酸素消費を上回り,
嫌気的解糖の克進から乳酸産生増大を来たす.この現象の背景にはグルコース代謝におけるニューロン
ーアストロサイト連関の存在が示唆される.機能活動克進に伴いニューロンから放出されるニューロト
ランスミッターのうち,
グルタミン酸は Na+との共輸送により主としてアストロサイトに取り込まれ,
結果として増加した細胞内 Na+濃度はアストロサイトの Na+,
K+-ATPaseを活性化し ATP消費を増大
,P
iの増加は解糖系酵素活性を増大させ,アストロサイトのグルコース利
させる. ATPの減少, ADP
用率は克進する.乳酸産生に適したアストロサイトの LDHアイソザイムは,嫌気性解糖最終産物,乳
酸の産生と放出を来たす.これがニューロンに取り込まれることで,ピルビン酸から TCAサイクル以
下の酸化的リン酸化による好気的 ATP産生を介し,機能克進に伴うエネルギー需要を満たす可能性が
ある.
(脳循環代謝
9 :1-17,1
9
9
7
)
キーワード:エネルギー代謝, e
n
e
r
民 Tm
e
t
a
b
o
l
i
s
m,乳酸, I
a
c
t
a
t
e,グルタミン酸, g
I
u
t
a
m
a
t
e,カリウムイオン,
K勺ナトリウムイオン, Na+
(
1
) のとおりであり,グルコースと酸素消費の理
はじめに
:6となる.
論的モル比は 1
Cs
Hl206+6O2→ 6CO2+6H20
脳の活動を支えるのはグルコース (Cs
H
I
2
0
6
)
+38ATP
(
1
)
健常成人脳における実測値は 5
.
5であり,安静時
と酸素である.生理的条件下(低血糖,ケトアシ
のみならず,脳の機能活動の低下/充進(睡眠・
ドーシス,脳虚血を除く)では,唯‘グルコース
覚醒,視覚,知覚刺激の有無,知的作業の負荷等)
がエネルギー基質となり得る.通常グルコースは,
t
a
t
eである限り‘貫
に拘わらず,それが steadys
好気的に二酸化炭素と水にまで完全に分解され,
して
同時にエネルギー貯蔵物質としての ATPが得ら
の大部分は,グルコースを含む炭水化物の酸化に
れる.この時の各分子のストイキオメトリーは式
消費されており,手重々のニューロトランスミッ
5-6に保たれるI)また脳で消費される酸素
ターの合成や代謝,その他の酵素反応に用いられ
浦和市立病院・神経内科
干3
36埼玉県浦和市三室 2
4
6
0
る総量は測定可能範囲以下である.従って,酸素
- 1一
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
消費から見た場合,上述の酸素/グルコース消費
.
5は,脳が理論値より僅かに過剰のグル
モル比 5
コース代謝が好気的であるか,嫌気的であるかの
最終結論は出ていない 10-14) それは脳のエネル
コースを消費していることを意味する.これは,
) 時間的プロファイル, 2
) 空間的
ギー代謝の, 1
グルコース代謝経路より流出する中間産物(後述)
プロファイル(細胞レベルでの機能分担)の問題
の反映と考えられる.ヒトの脳は体重の約 2%
が未解決のまま横たわっていることに起因すると
(
1
4
0
0g
) を占めるに過ぎないが,グルコース消
思われる.正常脳のエネルギー代謝に関わるこれ
費量は 31μmo
1
/1
0
0g b
r
a
i
nt
i
s
s
u
e
/
m
i
n,酸素消
らの諸問題について整理することを目的に,
1
/1
0
0gb
r
a
i
nt
i
s
s
u
e
/
m
i
nと,全身
費量は 156μmo
「ニューロンーアストロサイト連関」から見たグ
代謝の約 20%にも達する.脳内にはグルコース
ルコース代謝について総説する.
の蓄積はなく,酸素の蓄積もまた皆無である為,
解糖系と TCAサイクル
脳は外部からの間断ないグルコースと酸素の供給
を要する ω. ニューロンの正常な活動は細胞内外
のイオン濃度勾配によって維持される.特に膜電
脳の機能活動充進時のエネルギー供給に酸素が
位維持とアクションポテンシャル発生に関与する
必須で、あるか否かは未だ論争がある.しかし,脳
,
+
イオン, K+と Na+の濃度維持を司る酵素, Na
の機能活動に応じてグルコース消費が増減するこ
K+-ATPaseは多大なエネルギーを必要とし,脳
とには異論はない 15) 図 1に示すグルコースのエ
内で産生される ATPのうち,安静時において約
) 細胞質内の解糖系と
ネルギ一代謝の経路は, 1
50%が Na+,
K七ATPaseに よ っ て 消 費 さ れ3J),
これに続く, 2
) ミトコンドリア内の TCAサイ
脳活動時のエネルギー消費増大もまたこの酵素活
クルの 2っからなる 16) 前者は嫌気的に進行する
性克進に起因すると考えられている 5-7)
が,たとえ酸素が十分にあっても,グルコースは
以上は脳循環代謝学のパイオニアである K
e
t
y
.
a
e
r
o
b
i
c
まず解糖系を通過しなければならない (
S
o
k
o
l
o
f
fらによって 1
9
4
0年代から始まり,多く
g
l
y
c
o
l
y
s
i
s
). 解 糖 系 の フ ァ ー ス ト ス テ ッ プ は
の研究者によって得られた脳のエネルギー代謝の
原別である.即ち安静,活動によらず脳はグルコ}
h
e
x
o
k
i
n
a
s
eに よ る グ ル コ ー ス か ら g
l
u
c
o
s
e
6
p
h
o
s
p
h
a
t
e(
G6p
) へのリン酸化反応である.反
スの好気的代謝によってエネルギーを産生すると
l
u
c
o
s
e
6
p
h
o
s
p
h
a
t
a
s
e(
G
応、を逆に進める酵素, g
9
8
0年代後半以降,こ
考えられてきた.しかし 1
6P
a
s
e
) の脳内の活性は極めて小さく無視できる
の原則が揺らいでいるように見える .
1
9
8
6年
, Fox
g
l
u
c
o
s
e→ G6P)で
為べ反応は事実上一方向性 (
とR
a
i
c
h
l
e
町
立 PETを用いたヒト体性感覚野にお
ある.また G6Pをはじめとしたリン酸化物は細
ける脳血流量 (
CBF) と脳酸素消費率 (CMR
)
o
2
胞膜を通過できず,グルコース分子の代謝過程は
を測定し,知覚刺激が 29%の CBF増 加 を 惹 起
しばらくその細胞内に局在する. G6Pはグル
したのに対し, CMR
o
2は 5%の増加にとどまっ
コース代謝の分岐点 16)であり, 1
) 解糖系, 2
)グ
9
8
8年
, Foxら吋まヒト
たことを報告した.続く 1
リコーゲン代謝, 3
) ベントースリン酸経路への
視覚野の CBF,CMR
o
2に加え,脳グルコース消
2
)については後述する .
3
)は NADPH
分岐となる .
g
l
c
費率 (CMR
)を測定し,視覚刺激において C
M
R
g
l
c
合成,核酸合成に必要なリボース供給源になるが,
の増加は CMR
o
2の増加を大きく上回り,結果と
晴乳類の脳におけるグルコース代謝の 5%以下を
して酸素/グルコース消費のモル比は,安静状態
占めるに過ぎない 16). G6P以下,解糖系はその
の4
.1から 0
.
4に減少したことを報告した.これ
y
r
u
v
a
t
eにまで進行する.解糖
最終産物である p
らのデータは,脳の機能活動充進時のエネルギー
系において 1カ所 g
l
y
c
e
r
a
l
d
e
h
y
d
e
3
p
h
o
s
p
h
a
t
e→
代謝が従来信じられていた好気的なものではな
く,嫌気的である証左として大きなインパクトを
1,3
・
b
i
s
p
h
o
s
p
h
o
g
l
y
c
e
r
a
t
eの反応は酸化的で,
NAD+→ NADHへの還元反応と共役する 16) 酸素
与えた.以後今日まで,脳の機能活動に伴うグル
が十分に利用できる際には,細胞質中に生じた
2
脳のグルコース代謝とニューロンーアストロサイト連関
ぷ
ぷ:l
了
;
:
c
ケ
(LDH) には種々のアイソザイムが存在し,各臓
器,細胞ごとに反応 (
2
) の平衡状態が異なる(後
述).無酸素下では,解糖系を通じ 1分子のグル
g
l
川
u
c
∞
沿s
鈴e
1
圃
トp
h
同o
s
叩p
h
陥a
t
恰
e.
.
一
一
一
一
叱
:
;
.g
l
u
c
∞
⑬s
鵠e
毛
6
p
凶h
o
s
叩
p
h
同a
t
除
e
H
一
,
2分子の l
a
c
t
a
t
eが産生
コースより 2分子の ATP
されることになる 16)
f
r
u
c
t
o
s
e
6p
h
o
s
p
h
a
飽
・
p
e
n
t
o
s
ep
h
o
s
p
h
a
t
e
p
a
t
h
w
a
y
G
l
u
c
o
s
e+2ADP+2P
i→
2L
a
c
t
a
t
e十 2ATP+2H
,
O (
3
)
a
c
t
a
t
eの産生量はその時点までに行われ
従って l
u
c
t
o
s
e
1,6
b
i
s
p
h
o
s
p
h
a
t
e
什
H
g
l
y
c
e
r
a
l
d
e
h
y
d
e
3p
h
o
s
p
h
a
t
e
・
m
:
亡だ
N
ぽ
コ
↓
↑
a
cl
a
l
陽 一 13b
i
s
p
h
o
s
p
h
o
g
l
y
c
e
r
a
t
e
て
う
ー
」v
i
叫
の増加は,必ずしも嫌気的グルコース代謝のみが
司
4
『
叩
た嫌気的グルコース代謝の指標となる.しかしそ
,
哩
E E汁 圃 │
恰 「
C
r
t
a
t
う
七
時
卜冶
/ 閑l
o
a
c
a
c
t
a
t
e
進行していることを意味しない.なぜなら l
とp
y
r
u
v
a
t
eは動的平衡状態にあり,続く好気的
代謝の TCAサイクルが活性化されるとしても,
a
c
t
a
t
eの増加を来たすことが
その前に一時的な l
C
有り得るからである.動物実験18・19)では種々の刺
(~
g
l
u
t
a
m
a
t
e.
.
.
α
k
e
t
o
g
l
u
t
a
r
a
t
e
激が脳内 l
a
c
t
a
t
e産生を増加させることが知られ
ていたが,冒頭に記した PETデータ以降,脳の
嫌気的エネルギー産生の優位性をさらに裏付ける
c
i
t
r
a
t
e
根拠として. MRスベクトロスコピー (MRS) に
'
ー
-
a
c
t
a
t
e産生が取り上げら
よって測定された脳内 l
れて来た. 1
9
9
1年 P
r
i
c
h
a
r
dら捌は,ヒト視覚野
図1.脳(アストロサイト)のグルコース代謝の経路
グルコースは,細胞質中の解糖系を経て,ミトコン
ドリア内(ハーフトーン)における TCAサイクル
に至る.
a
c
t
a
t
e産生が
において視覚刺激開始 6分以内に l
ピークに達し,次第に減少したことを報告した.
しかしこのことは,嫌気的解糖が一過性に好気的
代謝を上回ったことを示すもので,これに続く好
NADHは,ミトコンドリア内の TCAサ イ ク ル
x
a
l
o
a
c
e
t
a
t
eが細胞質中に移送(実際
中間産物 o
s
p
a
r
t
a
t
eと α
k
e
t
o
g
l
u
t
a
r
a
t
eが 共 役 し て ミ
には a
トコンドリア膜を通過)され. m
a
l
a
t
eに還元さ
れ る 反 応 と 同 時 に 再 び NAD+に戻る(図 1
)_
気的なグルコース代謝の存在を否定するものでは
m
a
l
a
t
eはミトコンドリア内の TCAサイクルにも
平衡状態において測定された結果は潜在的なエ
どり,結果として細胞質とミトコンドリア聞の
ラーを内包する(詳細な議論については文献13)) •
シャトルをなす(図 1
,
m
a
l
a
t
e
a
s
p
a
r
t
a
t
es
h
u
t
t
l
e
).
脳の機能活動充進が嫌気的グルコース代謝のみを
ない.冒頭に記した PETデータについても,本
来 PET による CMRo2 • CMR
g
l
cの 測 定 は
s
t
e
a
d
y
s
t
a
t
eにおいてのみ適応可能である叩.従って脳
の機能活動のように短時間のうちに変化する動的
こうして解糖系最終産物. p
y
r
u
v
a
t
eは TCAサ
克進させるとする根拠は希薄であると言わざるを
イクルに流入する.しかし酸素が不十分の際には
得ない.既存の方法論の時間的分解能の制約が,
p
y
r
u
v
a
t
eは l
a
c
t
a
t
eに変換され,この反応によっ
て細胞質中の NAD+濃度 (NAD+/NADH:r
e
d
o
x
)
.
p
o
t
e
n
t
i
a
O が維持される旧(図 1
P
y
r
u
v
a
t
e+NADH+H+←→ L
a
c
t
a
t
e+NAD+
エネルギ一代謝の時間的プロファイルを捉えるこ
とを困難にして来た為の誤りと考えられる.
解糖系の産物である p
y
r
u
v
a
t
eは TCAサイク
ルでさらに代謝され,ミトコンドリア内の酸化的
(
2
)
リン酸化,電子伝達系と共役することで ATPを
この反応を司る酵素l
a
c
t
a
t
e d
e
h
y
d
r
o
g
e
n
a
s
e
産生する.グルコース 1分子からの ATP産生の
-3
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
総計は 3
8分子となり[式(1)J
,このうち 2分子
毛細血管とニューロンを架橋して存在し,このこ
は解糖系に由来[式 (
3
)J,3
6分子は TCAサイ
とは脳循環血液中の栄養物質(=グルコース)は
クルに由来する凶. TCAサイクルはまた g
l
u
t
a
-
まずアストロサイトに取り込まれ,これを通過,
mate.GABAをはじめとしたニューロトランス
ミッターの合成,分解の経路をなしている(図 1
,
5
).つまり脳はグルコースを唯一のエネルギー源
あるいは代謝を受けニューロンに供給される可能
性を示唆する.しかし実際の機能に関しては長く
推論の域を出なかった川2)
でのエネルギー産生をグルコースのみに依存して
1
9
7
7年 S
o
k
o
l
o
f
fらωによってオートラジオグ
1
4
ラムを用いた[C
Jd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
e法が開発された.
グルコースの同族体である d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eは,脳
内でグルコースと同じ h
e
x
o
k
i
n
a
s
eによってリン
いることは,血液中から脳内への輸送に際し制限
酸化され,ここで反応を停止し細抱内にトラップ
a
c
t
a
t
e等の解糖系産
としているが,潜在的には l
物,ニューロトランスミッターからもエネルギー
2
3
) 生理的条件下
を産生し得ることを示唆する 22,
があることを意味するに過ぎない.事実, l
a
c
t
a
t
e
されるので,これをラジオアイソトープで標識す
の血液脳関門 (
BBB) における輸送速度はグル
ればグルコース代謝がモニターできるお)この方
コースの 1
/
1
0以下である為,通常これを血管内
法によって,脳の機能活動克進に際して増加する
に投与しでも脳のエネルギー基質にはならない
グルコース代謝が視覚的に局在化できるようにな
が即日,脳スライスや培養ニューロンは培養液中
り,かっその定量化[局所脳グルコース消費率
のl
a
c
t
a
t
eのみで生存可能で、ある佐剖. BBBの内
(
lC
MRgk)Jも可能となった.機能活動克進に伴う
l
C
M
R
g
l
cの増加は,ニューロンのアクションポテ
側(脳内)では,グルコース代謝経路は 1つの細
胞内で完結する必要はなく,時には中間代謝産物
ンシャルの頻度と良く相関し,アクションポテン
が別の細胞に移送され,そのエネルギー基質に成
シャルの本体制をなす細胞内への Na+流入と,こ
り得ることを示唆する.この結果,細胞レベルで
れに続く細胞外への K+流出の結果破綻した細胞
の空間的プロファイル,特にニューロンーアスト
内外のこれら 2つのイオン濃度勾配を正常に復す
ロサイト連闘が注目されるようになった.
るために作働する Na+,
Kヘ
ATPaseが
, ATP消
費(=グルコース消費)の場そのものであること
ニューロンとアストロサイトの
解剖学的構造
が明らかとなった剖.坐骨神経電気刺激が,
ニューロンの細胞体の存在する脊髄後根神経節で
はなく,アクションポテンシャルの場であるシナ
グリア系細胞は大きくマクログリア(アストロ
プスが存在する脊髄後角において, l
CMRglcを
サイトとオリゴデンドロサイト)およびミクログ
リアに分けられる.脊椎動物ではマクログリアは
増加させることはこれらの事実を良く裏付けてい
る36) しかし,オートラジオグラムでは空閥解像
ニューロンの総数の 5-10倍を占めるとされ,中
度 が 100-200μmしかない紛為,シナプス近傍
でもアストロサイト数はオリゴデンドロサイト数
(
n
e
u
r
o
p
il)の細胞レベルでの情報を得ることは
できない.解剖学的に n
e
u
r
o
p
i
lは,シナプスと
以上に達する.またヒト大脳皮質においてアスト
ロサイトはその体積の 25-30%を成すと言われ
る国訓,)ニューロンとエネルギー代謝面での連闘
これを取り囲むアストロサイトから構成されてお
が注目されているのはアストロサイトである.そ
献があるか否かは,さらに培養細胞による実験結
呆を待たねばならなかった 38-叫 .
8
0
0年代末の G
o
l
g
iの解剖学的構造の
の端緒は 1
りベ測定された l
CMRgkにアストロサイトの貢
記載に湖れる.彼は,脳の殆ど全ての毛細血管が
グルコースとグリコーゲン
アストロサイトの突起 (
e
n
d
f
e
e
t
) により包まれ
ており,この突起の他方の端がニューロンに到達
脳の循環血液中のグルコースは,脳血管の内皮
していることを記載した.即ちアストロサイトは
4-
脳のグルコース代謝とニューロン
アストロサイト連関
6Pはアストロサイトの細施膜を通過できない為
細胞に存在するグルコース・トランスポーター
(GLUT) によって脳内に移送される胡.この過
(前述),アストロサイト内の解糖系に進む以外選
程は,いわゆる c
a
r
r
i
e
r
m
e
d
i
a
t
e
df
a
c
i
l
i
t
a
t
e
dd
i
f
f
u
-
択の余地はない.
アストロサイト内のグリコーゲンは貯蔵量とし
s
i
o
nであり,それ自身エネルギーを必要とせず,
単糖類のステレオアイソマー,
D,L 異性体のう
ては僅かであるが,その合成と分解は,種々の
ニューロトランスミッター受容体47)刺激により,
ち D型に特異的である.またインスリンにも影
響きれない 43) 細胞外液中に到達したグルコース
は,再びトランスポーターによりニューロンとア
素早く,かつダイナミックにターンオーバーして
いる砂田.)このことは,ニューロンの機能活動時
ストロサイトに移送される.これまでに p
s
e
u
d
o
-
に起こるニューロトランスミッターの放出がアス
geneの GLUT6を含め 7つのグルコース・トラ
ンスポーターが同定されている叫 (GLUT1-7).
トロサイトのグリコーゲン分解を誘導し,ニュー
ロン自身のエネルギー需要を満たすことを目的と
脳の内皮細胞には GLUT1(
5
5kDa:
h
i
g
h
l
yg
l
y
c
o
-
しているように見える.しかし残念ながら,アス
s
y
l
a
t
e
df
o
r
m
),ニューロンには GLUT3,アスト
トロサイトからニューロンへのグルコース供給は
ロサイトには GLUT1 (
4
5kDa:l
e
s
sg
l
y
c
o
s
y
l
a
t
e
d
できず(前述), l
a
c
t
a
t
e以下のアストロサイト中
f
o
r
m
) が存在し,それぞれのグルコ}ス輸送の
間代謝産物をニューロンに移送するという形を取
カイネテイクスに差異は認められるものの,いず
らざるを得ない.従ってエネルギ一代謝から見た
れの速度も十分に速く,生理的条件下ではグル
コース利用における律速段階にはならない拙.44)
場合,グリコーゲンはアストロサイトのグルコー
ス代謝経路のリザーパーをなすのみであり,特異
グルコースは一部グリコーゲン合成に使用され
的意義はないと考えられる ω. MRSを用いた研
る.前述した G6Pから分岐したグリコーゲン代
究からヒト視覚野においてその刺激下に一過性の
謝経路(図 1
)は
, g
l
u
c
o
s
e
1
p
h
o
s
p
h
a
t
e (G1P
)
l
a
c
t
a
t
e産生増加が観察されることは既に述べた
から u
r
i
d
i
n
e5
'
d
i
p
h
o
s
p
h
o
g
l
u
c
o
s
e(
U
D
P
g
l
u
c
o
s
e
)
が,この細胞局在については,オートラジオグラ
を経てグリコーゲン合成に至る.またグリコーゲ
ム同様,解像度の問題から不明であった.しかし,
ンは p
h
o
s
p
h
o
r
y
l
a
s
eによって分解され再ぴ G1P
を産生する 16) ラットの脳には約 3μmo
l
/gのグ
近年アストロサイトでの l
a
c
t
a
t
e産生が注目され
リコーゲンが存在するが,その大部分はアストロ
トロサイトからの l
a
c
t
a
t
e放出のカップリング・
サイト内に頼粒として蓄積されている1.45) この
メカニズムが明らかにされつつある.
ている.そしてニューロンの機能活動克進とアス
h
o
s
p
h
o
r
y
l
a
s
e活性が主としてアストロサ
ことは p
アストロサイトのグルコース代謝と
そのコントロール
イトに局在する岨ことと合わせ,アストロサイト
がエネルギ}源としてグリコーゲンを分解,利用
している可能性を示す.しかし蓄積されているグ
リコーゲン総量は,計算上,安静時ラット脳グル
ATP産生量は 1
) 解 糖 系 由 来 =l
a
c
t
a
t
e産生量
コース消費を 3分間賄うに足るのみである 13) グ
x1,2
) 酸化的リン酸化由来=酸素消費量 X6の
リコーゲン貯蔵に富む臓器として肝が良く知られ
総和として計算され, S
i
l
v
e
rと E
r
e
c
i
n
s
k
aの最近
ているが,肝はグリコーゲンを分解し G1P
→ G6
の総説ωに従えば,諸家による実測値の平均を
Pとした後,さらに G6Paseにより G6P→ g
l
u
・
もって計算した場合,非刺激状態ではアストロサ
c
o
s
eとした結果,グルコ}スを血中に放出し血
糖値を維持する働きを担う 16) しかし前述した如
イトにおける ATP産生 1
1
4 nmo
l
/
min/mg p
r
o
・
t
e
i
nのうち,前者が 3
0 nmo
l
/
min/mg p
r
o
t
e
i
n,
く,脳内には G6Pase活性が存在しない為ベア
後者が 8
4nmol
/
min/mgp
r
o
t
e
i
nであり,解糖系
ストロサイトはそのグリコーゲンを変換しグル
が約 26%寄与する.晴乳動物の脳全体における
コースとして放出することはできない.さらに G
ATP産生において,そのうち解糖系の占める割
-5-
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
合が 5%未満である 1
4ことと比較すると,一般に
達する日 帥}とされてる.アクションポテンシャル
言われるように非刺激下におけるアストロサイト
は必然的に [
K
+
]。の軽度上昇を来たすが,ニュー
のエネルギー代謝は嫌気的であると言える.これ
ロン活動維持の為には直ちに正常 [K十]。が復帰
はまたアストロサイトの l
a
c
t
a
t
e放出量がニュー
される必要がある.この細胞外液からの K+のク
ロンに比して 6倍以上であるデータ聞とも良く相
関する.さらに最近 B
i
t
t
a
rら5
1は l
a
c
t
a
t
e産生の
リアランスに,アストロサイトが大きく関わって
いることが古くから知られている 6
ト 6
3
1 アストロ
鍵となる酵素 LDHのアイソザイム・パターンに
サイトの細胞内イオン濃度も,ニューロン同様に
ついて,免疫組織染色からヒトの脳のニューロン
K+については高く, Na+については低く保たれて
いる(表 1).従って K+を取り込むことは濃度勾
とアストロサイトにおける差異を検討した.元来
LDH-5サブユニット(骨格筋型)は,骨格筋を
はじめ嫌気的代謝優位の組織に多く存在し, p
y
r
u
a
c
t
a
t
e方向に反応は傾いており, LDH-1
v
a
t
e→ l
サブユニット(心臓型)が p
y
r
u
v
a
t
e
←l
a
c
t
a
t
e方
特にニューロンの機能活動充進時のシグナルとし
向に傾いているのと対照をなす.彼らは海馬と後
て注目されてきた所以である臼1 [
K
+
]。増加時の
頭皮質において,ニューロンは LDH-1サブユニッ
アストロサイトの実際のエネルギー需要の変化,
配に逆らってイオンを移送することであり,これ
にはエネルギーを要することが予測される. K+
が,アストロサイトのエネルギ一代謝の調節因子,
トのみを,アストロサイトは LDH-l,5両方のサ
特にグルコース利用については古くから検討され
ブユニットを有することを報告し,アストロサイ
ているが,結果は必ずしも一致していない 65~72)
トが l
a
c
t
a
t
e産生に適した細胞である証左のーっ
筆者ら 7
υ はラット初代培養細胞を用い,ニューロ
とした.ニューロンの機能活動克進時のアストロ
ンとアストロサイトにおける細胞外液中の K+濃
サイトのグルコース代謝調節については以下でさ
度増加時における [
1
4
C
]d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eのリン酸
らに検討するが,アストロサイトの解糖系産物す
化率(キグルコース消費率)を検討した.図 2に
べてが l
a
c
t
a
t
eに帰着するのではないという点は
示すように,ニューロンでは明らかな増加を認め
重要である. p
y
r
u
v
a
t
eが TCAサイクルに流入
たにも拘わらず,アストロサイトでは増加は認め
する際に,通常の a
c
e
t
y
l
C
o
Aを介す経路の他,
られず,むしろ軽度の減少を示した.最近この結
アストロサイトには,特異的な酵素 p
y
r
u
v
a
t
ec
a
r
-
果は H
e
r
t
zらのグループにより追試され, Peng
b
o
x
y
l
a
s
e
拡 5
7
1により CO
x
2を 取 り 込 み な が ら o
C
0
2f
i
x
a
a
l
o
a
c
e
t
a
t
eに合流する経路が存在する (
t
i
o
n
).図 1に示したこの反応は, TCAサイクル
らはラット由来のアストロサイト場合,確かに増
加反応が欠如することを報告した叩.これに反し
中間代謝物のうち,ニューロトランスミッタ一等
増加時にグルコース消費増加が起こるとする報告
としてニューロンに輸送されアストロサイトから
が多く,動物種による Na+,
K+-ATPaseの差異に
失われる炭素 (
C
) を補給することを目的とし,
起 因 す る 可 能 性 が 推 察 さ れ て い る . Na+,
K
+
-
アストロサイトの TCAサイクルの重要な役割を
物語る却.
ATPaseは細胞外の K+を汲み入れ,細胞内の Na+
を汲み出すポンプであり,細胞外の K+濃度,あ
るいは細胞内の Na+濃度,あるいはその双方を検
K+ホメオスタシスとアストロサイ卜
て,これまでマウスのアストロサイトでは [
K
+
]。
知して活性化される百 加.ニューロンを含む多く
の細胞において K+に対する Na
,
+ K+ATPaseの
脳の機能活動克進が,正常範囲内であれ病的充
親和性は極めて高く,正常脳細胞外液中の K+濃
[
K
+
]
o
) の上
進であれ,脳細胞外液中の K+濃度 (
度において既に飽和しており, [
K
+
]。増加に際し
昇を来たすことは良く知られている.安静時の
てそれ以上活性化されない耐.しかし一般にアス
[
K
+
]。はおよそ 3mM, 神 経 活 動 時 に は 10-20
m M,てんかん発作,虚血時には 50-80mMに
ト ロ サ イ ト の Na+,
K+-ATPaseの K+に 対 す る
Kmは 1
_
2
.
5
7
6
.
7
7
1e:報告されており,比較的 K+へ
- 6一
脳のグルコース代謝とニューロン
表1. 脳細胞外液およびニューロン,アストロサイ
的流入のいずれが重要で、あるか完全には解明され
トの細胞内イオン濃度と静止膜電位
イオン(単位)
[
K
+
](
m
M
)
[
K
+
](
m
M
)
[
C
a+
](
m
M
)
(
n
M
)
2
.
2- 4
.
6
1
3
3- 1
5
4
1
.2- 1
.5
[W](pH)
[
C
l
](
m
M
)
7
.
2
2-7.49
1
2
9- 1
4
9
2
ていないが,少なくとも筆者のデータは後者の優
位性を示唆する.後者はまた,神経活動の克進し
細胞内
細胞外
ニューロン
K
+
]。部位において K+が流入し,遠隔部位
た高 [
アストロサイト
8
3-86
2
6
8
0- 1
3
0
10-3
5
79-90
7
.
3
3
3
0- 2
0
0
6
.
6
8-7.28
2
3- 3
2
9
2--75
-67
E(mV)
アストロサイト連関
(脳血管近傍)で K+が流出するとするモデル挽回)
(
K
+s
i
p
h
o
n
i
n
g
) に結ぴっき, K+が血管拡張物質
であるという点から,アストロサイトを介した脳
血流の調節機序 (
f
l
o
w
m
e
t
a
b
o
l
i
s
m c
o
u
p
l
i
n
g
)の
可 能 性 を 示 す も の と し て 注 目 さ れ て い る 川2)
ラット由来のアストロサイトにおいて [
K
+
]。増
文 献 51.附から改変引用
加に対すグルコース消費の増加が欠如していると
の親和性が低い為, [
K
+
]。増加に際してさらに
い う 実 験 結 果7日2)は , 確 か に ラ ッ ト の Na+,
K
+
-
Na+,
K+-ATPaseが活性化され,これによる K+
ATPaseの K+感受性の差異74,75)に起因する可能性
取り込みが生じ得ると考えられている 75) アスト
K七ATPase活性自体は
はある.しかし勿論 Na+,
ロ サ イ ト に よ る K+クリアランスカ{, Na+,
K
+
-
存在している.筆者らのデータでも,ラットのア
u
a
b
a
i
nによって抑制さ
ATPaseの特異的阻害薬 o
l
u
t
a
m
a
t
e刺激
ストロサイトは細胞内 Na+増加や g
れるとするデータはこれを支持する 78)
u
a
b
a
i
n感受性の [
1
4
C
]d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
e
に反応して o
しかし
リン酸化率増加(即ち Na
,
+ K+ATPase活性の反
o
u
a
b
a
i
nによる抑制は 100%ではなく,これ以外
のメカニズムとして K+チャネル (
i
n
w
a
r
dr
e
c
t
i
f
i
e
r
l
), トランスポーター (
N
a
+
K
+ー2C
lc
o
K+c
h
a
n
n
e
映)を示している日.即ち筆者らは,アストロサ
t
r
a
n
s
p
o
r
t
e
r
) を通じた受動的流入もまた無視で
コース代謝の調節機序として,従来信じられてい
きないとされている沖訓.能動的取り込みと受動
K
+
]。よりも,むしろ細胞内 Na+濃度 (
[
N
ぜ];)
た[
NEURONAL-
i
n 140 ASTROGL
30m
lAL
*
**
*
15m
i
n
30m
i
n*
*180
ASTROGL
lAL
MIXED
120
制
畑山市内
u
nuwn
向
u
a
﹃
a 内, .AHuamu-a
“守内,n
.
,
1 t aw
u
{
z
ω
一FO﹄色白ユミ=色白}ω mwzaωoza 0ωou=-町、mH QZ
NEURONAL
K+-ATPase活 性 調 節 , つ ま り グ ル
イトの Na+,
・
由
60 1
0、
町i
n
切
。。。︻
︼
図2
. ラットの初代培養ニューロン,アストロサイトおよび混合細胞における[14C
J
d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eのリン酸化率と細胞外 K
+濃度の関係.
データは 4つのウェルの m
e
a
n土 SEM,バーの上の数字はインキュベーション時間.
*く 0
.
0
5, 付 く0
.
0
1v
s
.5.
4mMK
+(
D
u
n
n
e
t
tテスト).(文献71)より改変引用)
-7
30m
i
n
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
ネルの持続性開口状態を惹起するアルカロイド
が重要なのではないかと考えている.
9
0
1投与もまた [
v
e
r
a
t
r
i
d
i
n
e
1
4
C
Jd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eリン
グルコース代謝調節因子としての Na+
酸化率増加を起こしたが叩,これはアストロサイ
ト細胞膜における電位感受性 Na+チャネルの存在
細胞外 K+濃度の変化は細胞膜電位に大きな影
を示唆する.筆者らはさらに 2
2
N
aを用いてアスト
響を及ぼす.静止膜電位は膜透過性の高い K+の
ロサイトへの Na+ f
l
u
xを測定し, v
e
r
a
t
r
i
d
i
n
eに
細胞膜内外の濃度比によって規定 (
N
e
r
n
s
tの式)
よる Na+流入増加を確認(図 3
) するとともに,
される 3
1 従ってニューロンのみならず, K+に対
[
K
+
J。増加時にはアストロサイトへの Na+流入は
して極めて高い透過性を持つアストロサイト田}
むしろ逆に減少(図 4
) することを報告した 91)
も
, [
K
+
J。の増加に際して細胞膜電位は脱分極す
このことは図 2に示した [
K
+
J。増加時のアスト
る凪削.しかしこの時ニューロンのみに, [
1
4
C
Jd
e
-
ロサイト [
1
4
C
Jd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eリン酸化率は減少
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eリン酸化率増加が認められる(図 2
)
.
これは電位感受性 Na+チャネルの開口に伴い細胞
内に流入する Na+が
, Na+,
K+-ATPaseの細胞内
Na+感受部位を介して活性化させた為と考えられ
7,
3
5
) アストロサイトは元来非興奮性細胞であ
る5
傾向を示すことと表裏一体を成し, Na+流入がア
り,アクションポテンシャルを発生する能力はな
5
.
8
6
1 これはニューロンのような急速かつ大量
い8
2
制.またそのサブタイプとして
確認されている 9
ストロサイトのグルコース代謝の調節因子である
ことをさらに裏付ける証左と言える.アストロサ
イトは非興奮性細胞であるが,古くから i
nv
i
v
o
,
i
nv
i
t
r
oともに電位感受性 Na+チャネルの発現が
9
5
1,Nac
Na_G
h
a
n
n
e
l
s
I
,I
I
,I
I
I弼 J
7
),および NaCh
9
8
6)
が同定されている.チャネルの電気生理学的
特性はニューロンのそれと殆ど変わらない師.
8
6
)に
のN
a+流入が生じ得ないことを意味しており,
[
K
+
J。増加では [
1
4
C
Jd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eリン酸化率増
加が起こらないとする筆者らの観察結果(図 2
)
も拘わらず,アクションポテンシヤル発生に至ら
を良く説明できる.また,アストロサイトの Na+,
ない理由として, 1
) そのチャネルの発現密度が
5
1
K+-ATPaseの Na+に対する Km値は約lOm M
であり,アストロサイトの [
N
a
+
J
;が約 20 m M
低いこと(ニューロンの 1
1
1
0以下), 2
) 細胞膜
(表)であるということも,アストロサイトは
れ る 電 位 に ク ラ ン プ さ れ て し ま い Na+流 入 の
[
N
a
+
J
;の 変 化 に 対 し て 鋭 敏 に 反 応 し Na+,
K
+
-
p
r
o
p
a
g
a
t
i
o
nが生じないこと等が挙げられてい
ATPase活性変化させ得ることを支持する.事実
[
N
a+];を増加させる薬剤として Naイオノフォア
8
7
1を投与することによりアスト
である m
o
n
e
n
s
i
n
るl凹従ってその生理的意義は推論の域開)を出な
の K+透過性が極めて高い為, K+によって規定さ
いが,アクションポテンシャル有無とは無関係に,
アストロサイトのグルコース代謝の調節に細胞内
Na+濃度が重要な因子となっていることは明らか
ロサイトのグルコース利用は著明に増加す
る
田,
7
1
)
但し,この増加反応は o
u
a
b
a
i
nによって
である.
完全には抑制できなかった 7
九 m
o
n
e
n
s
i
nによっ
て交換排出された細胞内 H+の低下が細胞内アル
アストロサイトと g
l
u祖 mate代謝
カリ化を来たし,解糖系の律速段階の酵素の 1つ
1
6(
p
h
o
s
p
h
o
f
r
u
c
t
o
k
i
n
a
s
e
1
図1
) の脱抑制闘を来た
し,一部 Na
,
+K七ATPaseの活性化を伴わないグ
と密接に関係する物質は g
l
u
t
a
m
a
t
eである. g
l
u
-
ルコース消費増大をもたらしたものと推測され
t
a
m
a
t
eは最も広く分布する克奮性ニューロトラ
る7
ペ ‘般に H+濃 度 変 化 (pH変化)は K+,
Na+
ンスミッターであるが,ニューロンから放出され
移動を伴うため細胞内 pHとエネルギー代謝の問
た後は大部分がアストロサイトに取り込まれ
題は非常に複雑となる制.
る回目0
3
) 図 5に示すように,その後 g
l
u
t
a
m
a
t
e
脳内において,アストロサイトの [
N
a
+
J
;変化
またさらに興味深いことに電位感受性 Na+チャ
は
, 1
) アストロサイトに特異的な酵素 g
l
u
t
a
m
i
n
e
8
脳のグルコース代謝とニューロンーアストロサイト連関
され .O.2mM以下では 1
)が
, 0
.
2m M以上では
+
1
9
3
%
1
0
0
.
0
g
l
u
t
a
m
a
t
e d
e
h
y
d
r
o
g
e
n
a
s
e活性の克進を介して
2
) が主体となると報告附されている.しかし反
28
0
0
応の如何によらず,アストロサイトへの g
l
u
t
a
-
b
2
) 600
創
塁
:
1
J
l
mate取り込み自体は Nぶ依存'性の共輸送肌削に
4
0
.
0
よる.即ち g
l
u
t
a
m
a
t
eは,アストロサイト細胞内
2
0
.
0
外の Na+濃度勾配を利用して Na+と共に取り込ま
。
V
e
r
a
t
r
i
d
i
n
eV
e
r
a
t
r
i
d
i
n
eM
o
n
e
n
s
i
nM
o
n
e
n
s
i
n
C
o
n
t
r
o
l (75州 ) +廿X
(
1
0
μ
M
)(
1
0
μ
M
)+
T
T
X
(
1
0
μ
M
)
図3
. ラット初代培養アストロサイにおける
の2
2
N
a
+流入と各種薬剤l
の影響.
3
0分間
e
a
n:l:SEM. バーの上の
データは 4つのウェルの m
数字はコントロールからの%増加.
TTX:
t
e
t
r
o
d
o
t
o
x
i
n
.*くO0
5
.**く 0
.
0
1V
S
.コントロー
ル (
D
u
n
n
e
t
tテスト).(文献山より改変引用)
れる.そのストイキオメトリーは 1分子の g
l
u
t
a
-
+
1分子と 2または 3
mate取り込みに際して, H
分子の Na+の流入,および K+1分子の流出 106)で
ある.この移送は全体として細胞内に正電荷を運
l
u
び込む為,膜電位を上昇(脱分極)させる 107}. g
t
a
m
a
t
eトランスポーターとして,現在クローニ
目
ングされているもののうち,アストロサイトには
主として
GLAST
酬と G
L
T
1酬 が 発 現 し て い
nununununununu
民
unU
nuRunURunυ
(
=
由
主12ao)+町 Z N N
4332211
る山山実際, g
l
u
t
a
m
a
t
e投与によりアストロサ
イ ト の [14C
Jd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eリン酸化率は o
u
a
b
a
i
n
感受性に増加叩し, c
h
o
l
i
n
eによる Na+の置換(=
無 Na+状態)は増加反応を阻止叩した.即ち g
l
u
-
t
a
m
a
t
eは,アストロサイトに取り込まれる際に
[
N
a
+
Ji増 加 を 介 し て [14c
Jd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eリン酸
化率を増大させる 71.112) ニューロンの機能活動克
進とアストロサイトのグルコース代謝のカップリ
5
.
0
l
u
t
a
m
a
t
eは重要なメデイ
ング・シグナルとして g
0
E
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rp
o
t
a
s
s
i
u
mi
o
nc
o
n
c
e
n
t
r
a
t
i
o
n(
m
M
)
図4
. ラット初代培養アストロサイトにおける 2
2
N
a
+
流入と細胞外 K+濃度の関係.
データは 4つのウェルの m
e
a
n:l:SEM. バーの上の
数字はインキュベーション時間.
*キ <
0
.
0
1V
S
.コ ン ト ロ ー ル (
D
u
n
n
e
t
tテスト).(
文
献9])より改変引用)
エーターと考えられる.また g
l
u
t
a
m
a
t
eは脳内に
最も広汎に存在する興奮性ニューロトランスミッ
ターである.従ってこの培養細胞での観察結果は,
i
nv
i
v
oオートラジオグラム上に認められる神経
機能活動充進時の脳局所グルコース消費率増大に
アストロサイトの寄与があることを示唆するもの
でもある 40-42}
M
a
g
i
s
t
r
e
t
t
iら112.113}は
, g
l
u
t
a
m
a
t
eが ア ス ト ロ
s
y
n
t
h
e
t
a
s
e酬によって. ATPを消費しつつ NH3
l
u
t
a
m
i
n
eに合成附されてニューロン
を取り込み g
l
a
c
t
a
t
e放出に注目している. g
l
u
t
a
m
a
t
eは培養ア
に戻り. p
h
o
s
p
h
a
t
ea
c
t
i
v
a
t
e
dg
l
u
t
a
m
i
n
a
s
eによっ
ストロサイトのグルコース消費を充進させるのみ
サイトのグルコース代謝を活性化する結果起こる
l
u
t
a
m
a
t
eに分解 16}されるというサイクル
て再び g
でなく, l
a
c
t
a
t
e放出を促進する 112) 既に述べた
を繰り返す (
g
l
u
t
a
m
a
t
e
g
l
u
t
a
m
i
n
e c
y
c
l
el回 ).あ
PET,MRS上の脳の機能活動充進時の一過性の嫌
a
c
t
a
t
e産生を説明する機序と
気的解糖の増大, l
して,ニューロンの興奮の結果放出された g
l
u
t
a
mateがアストロサイトに取り込まれ,ここでま
a
c
t
a
t
e
ずアストロサイトに嫌気的解糖が充進し, l
るいは. 2
) アストロサイト内で α
.
k
e
t
o
g
l
u
t
a
r
a
t
e
に変換後, TCAサイクルに流入しエネルギー代
謝に基質となる(前述).いずれが主体となるか
l
u
t
a
m
a
t
e濃度に依存して規定されると
は細胞外 g
9-
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
Astrocyte
Neuron
叱~t
図5
. ニューロンとアストロサイト間の g
l
u
t
a
m
a
t
e
g
l
u
t
a
m
i
n
ec
y
c
l
e
ニューロン内で合成された g
l
u
t
a
m
a
t
eは GABAの産生にも関与する.
N
e
u
r
o
p
i
l
A
s
t
r
o
c
y
t
e
B
l
o
o
dv
e
s
s
e
l
図6
. ニューロンとアストロサイト聞のグルコース代謝に関するカップリング仮説.
(文献113)より改変引用)
産生に適した LDHアイソザイムの作用(前述)
を実証し,晴乳類,さらにヒトへ拡張しようとし
により,この産生と放出が起こるとするものであ
ている.毛細血管とニューロンを架橋するアスト
る.アストロサイトから放出された l
a
c
t
a
t
eは次
いでニューロンに取り込まれ 114,11ヘ 別 の LDHア
包括的に説明し得る極めて魅力的な仮説である.
イソザイム(前述)により pyruvateに変換,好
しかし,既に述べたようにニューロンにもそれ自
気的に TCAサイクル内でエネルギーを産生する
と推論している山口 3) このモデルを簡略に示した
存在している剖果たしてヒトのニューロンが本
のが図 6である.Tsacopoulosらは長年にわたり,
当に l
a
c
t
a
t
eのみをエネルギー基質としているの
ミツバチの t
周目嘆のフォトレセプターニューロンと
かどうかは疑問である.また,仮にニューロンが
グリアを i
nv
i
v
oにおいて詳細に検討し 116),これ
アストロサイト由来の l
a
c
t
a
t
eをエネルギー基質
とほぼ同様の代謝カップリングが起きていること
としているなら,当然それは TCAサイクル以降
ロサイトの解剖学的構造, PET,MRSデータを
身グルコースを取り込む為のトランスポーターが
1
0
脳のグルコース代謝とニューロンーアストロサイト連関
に流入し,必然的に酸素消費増大を伴う 16) 従っ
のサブタイプ,タイプ 1とタイプ 2
川酬のうち,
てこのモデルは機能充進時の一過性 lactate産生
主に前者について得られたものであり,後者を含
増大を説明し得るが,機能活動時のエネルギーが
めたアストロサイト内の heterogeneityと機能分
嫌気的解糖のみによって供給されることを支持す
土
るものではない.近年 Malonekと Grinvaldll勺
担の関係は今後の研究課題である.一方,コン
ネコ脳表において光学的に酸イじ/還元ヘモグロビ
技術は,生体脳そのものの代謝の変化をより高速
ピューターテクノロジーに支えられた新しい画像
ン濃度変化を測定し,刺激開始 200-400msec
に,より微視的に明らかにしようとしている.し
という極めて短時間に還元ヘモグロビン濃度増加
かし,この双方からのアプローチには依然として
が起こることCin
i
t
i
a
ld
i
p
),そして
3secには CBF
遠い距離があるように思われる.近い将来,山の
の増加に伴い酸化ヘモグロピンの増大が起こるこ
両端から掘り進んだ 2つのトンネルが出合い,新
とを観察した.このように,さらに短い時間的プ
しい発見につながる道となることを期待する.
ロファイルを見た際,脳は機能活動克進後ごく僅
かの時間内において酸素消費を増大させる.この
謝辞:稿を終えるにあたり,ご指導ご校閲いただいた慶
最初の酸素消費の増大が果たしてどの細胞で起き
藤義塾大学神経内科,福内靖男教授と,貴重なご助言を
ているのかも現段階ではわからない.
a
t
i
o
n
a
lI
n
s
t
i
t
u
t
eo
fM
e
n
t
a
lH
e
a
l
t
h
,L
a
b
o
r
a
いただいた N
h
i
e
f
,L
o
u
i
sS
o
k
o
l
o
任教授に
t
o
r
yo
fC
e
r
e
b
r
a
lM
e
t
a
b
o
l
i
s
m,C
まとめとむすび
深謝いたします.
文 献
以上,脳のエネルギー代謝とその時間的,空間
的プロファイルについて総説した.現時点で,脳
1
)C
l
a
r
k
eDDandS
o
k
o
l
o
妊 L:
C
i
r
c
u
l
a
t
i
o
nande
n
e
r
g
y
が機能充進時にそのエネルギーを嫌気的グルコー
m
e
t
a
b
o
l
i
s
mo
ft
h
eb
r
a
i
n
.I
n:
B
a
s
i
cn
e
u
r
o
c
h
e
m
i
s
t
r
y
,5
,
edbyS
i
e
g
e
lGJ
,
A
g
r
a
n
o
f
fB W,
A
l
b
e
r
sRW,
Mot
hed
ス代謝からのみ得ているという証拠はない.酸素
妊 PB
,
RavenP
r
e
s
s
,
NewYo
r
k
,
1
9
9
4
,
pp6
4
5
6
8
0
.
l
i
n
o
消費を上回る一過性のグルコース消費の増大は,
2
) 高橋慎一,福内靖男:脳の糖代謝と脳循環.C
l
i
n
N
e
u
-
解糖系と TCAサイクルのリンクに際して生じる
r
o
s
c
i1
4・1353-1356
,
1
9
9
6
.
時間的 lagの反映である. lactate産生の増大も
3
)W
hittamR:
A
c
t
i
v
ec
a
t
i
o
nt
r
a
n
s
p
o
r
ta
sap
a
c
e
m
a
k
e
r
結果的にはこれに起因するが,細胞レベルではア
巴1
9
1
:6
0
3
一喝0
4
,1
9
61
.
o
fr
e
s
p
i
r
a
t
i
o
n
.N
a
t
u
r
4
)E
r
e
c
i
n
s
k
aM,S
i
l
v
e
rIA:
ATPandb
r
a
i
nf
u
n
c
t
i
o
n
.J
ストロサイトでの lactate産生とニューロンへの
CerebB
l
o
o
dFlowMetab9
:2-19,1
9
8
9
.
l
a
c
t
a
t
e輸送が起こっている可能性はある.よっ
5
)S
o
k
o
l
o
f
fL:
R
e
l
a
t
i
o
n
s
h
i
pbetweenf
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
i
t
y
てアストロサイトのみに限って言えば,機能克進
and e
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
nt
h
en
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
m
:
に臨伴したエネルギー産生増大は嫌気的産物と言
,w
hereandwhy?I
n:
B
r
a
i
nworkandmenwhether
えるかもしれない.しかし脳総体として見た場合,
,A
l
f
r
e
dBenzonSymposium3
,
1edbyL
a
s
t
a
la
c
t
i
v
i
t
y
その機能活動の主体がアストロサイトのみに存在
.IngvarDH,R
a
i
c
h
l
eME
,F
r
i
b
e
r
gL,Munkss
e
nNA
しないことは明白である.
g
a
a
r
d,
Copenhagen,
1
9
9
1,
pp5
2
6
4
.
中枢神経系細胞培養の技術は ,i
nv
i
v
oでは捉
6
)S
o
k
o
l
o
妊 L:
Theb
r
a
i
na
sac
h
e
m
i
c
a
lm
a
c
h
i
n
e
.I
n:
P
r
o
-
えることの困難なニユ}ロン,アストロサイトそ
e
r
t
zL,
g
r
e
s
si
nb
r
a
i
nr
e
s
e
a
r
c
h,edbyYuACH,H
れぞれのもつ代謝の特徴を明らかにしつつある.
NorenbergMD,
SykovaE,
WaxmanSG
,
E
l
s
e
v
i
e
rS
c
i
Amsterdam
,
1
9
9
2
,
v
o
l9
4
,
pp1
9
ー3
3
.
e
n
c
e,
事実,培養細胞技術の確立国なくしてアストロサ
7
)S
o
k
o
l
o
f
fL:F
u
n
c
t
i
o
n
r
e
l
a
t
e
dc
h
a
n
g
e
si
ne
n
e
r
g
yme-
イト研究の進展はあり得なかった.しかし同時に,
t
a
b
o
l
i
s
mi
nt
h
en
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
m
:l
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
n and
培養細胞で得られた結呆が直ちに生体脳での細胞
9
9
3
.
m
e
c
h
a
n
i
s
m
s
.K
e
i
oJMed4
2
:95-103,1
の性質を反映する訳ではない点にも留意すべきで
8
) FoxPT
,R
a
i
c
h
l
eME:F
o
c
a
lp
h
y
s
i
o
l
o
g
i
c
a
lu
n
c
o
u
p
l
i
n
g
あろう.また,多くの研究成果はアストロサイト
o
fc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wando
x
i
d
a
t
i
v
em
e
t
a
b
o
l
i
s
md
u
r
1
1ー
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
i
n
gs
o
m
a
t
o
s
e
n
s
o
r
ys
t
i
m
u
l
a
t
i
o
ni
nhumans
u
b
j
e
c
t
s
P
:B
r
a
i
noxygenu
t
i
l
i
z
a
t
i
o
nmeasuredw
i
t
h0
1
5r
a
-
P
r
o
cNat
.
lAcadS
c
iUSA8
3
:1140-1144
,1
9
8
6
a
i
c
h
l
eME
,M
intunM,
AD
enceC:
N
o
n
o
x
i
9
) FoxPT,R
d
i
o
t
r
a
c
e
r
sandp
o
s
i
t
r
o
ne
m
i
s
s
i
o
nt
o
m
o
g
r
a
p
h
y
.JN
u
c
l
d
a
t
i
v
eg
l
u
c
o
s
ec
o
n
s
u
m
p
t
i
o
nd
u
r
i
n
gf
o
c
a
lp
h
y
s
i
o
l
o
g
i
c
9
8
4
.
Med2
5:
177-187,1
RP
engL,Cheny,H
a
j
e
kI
,Z
haoZ,H
e
r
t
zL
:
2
2
) Huang,
n
e
u
r
a
la
c
t
i
v
i
t
y
.S
c
i
e
n
c
e2
4
1:
462-464
,1
9
8
8
.
S
i
g
n
a
l
l
i
n
ge
f
f
e
c
t
so
fe
l
e
v
a
t
e
dp
o
t
a
s
s
i
u
mc
o
n
c
e
n
t
r
a
t
i
o
n
sandmonoamineso
nb
r
a
i
ne
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
m
1
0
)W
h
i
n
k
l
e
rBS:
G
l
y
c
o
l
y
t
i
cando
x
i
d
a
t
i
v
em
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
n
r
e
l
a
t
i
o
nt
or
e
t
i
n
a
lf
u
n
c
t
i
o
n
.JGenP
h
y
s
i
o
l7
7
:6
6
7
a
tt
h
ec
e
l
l
u
l
a
rl
e
v
e
.
lDevN
e
u
r
o
s
c
i1
6
:337-35
,
11
9
9
4
.
6
9
2,1
9
81
.
1
1
)L
i
p
t
o
np,R
o
b
a
c
k
e
rK:
G
l
y
c
o
l
y
s
i
sandb
r
a
i
nf
u
n
c
t
i
o
n:
2
3
)S
c
h
o
u
s
b
o
e,
A W
e
s
t
e
r
g
a
a
r
dN,W
a
a
g
e
p
e
t
e
r
s
e
nHS
,
L
a
r
s
s
o
nOM,BakkenI
J
.SonnewaldU:Tra
妊i
c
k
i
n
g
[
K
+]
Os
t
i
m
u
l
a
t
i
o
no
fp
r
o
t
e
i
ns
y
n
t
h
e
s
i
sandK u
p
t
a
k
e
betweeng
l
i
aandn
e
u
r
o
n
so
fTCAc
y
c
l
ei
n
t
e
r
m
e
d
i
r
e
q
u
i
r
eg
l
y
c
o
l
y
s
i
s
.FedP
r
o
c4
2:
2875-2880,1
9
8
3
.
a
t
e
sandr
e
l
a
t
e
dm
e
t
a
b
o
l
i
t
e
s
.G
l
i
a2
1:
99-105,1
9
9
7
十
司
1
2
)R
o
s
e
n
t
h
a
lM,S
i
c
kTJ:
G
l
y
c
o
l
y
t
i
cando
x
i
d
a
t
i
v
巴m
e
t
a
-
2
4
)P
a
r
d
r
i
d
g
eW M
,O
l
d
e
n
d
o
r
fWH:
T
r
a
n
s
p
o
r
to
fm
e
t
a
-
b
o
l
i
cc
o
n
t
r
i
b
u
t
i
o
n
st
op
o
t
a
s
s
i
u
mi
o
nt
r
a
n
s
p
o
r
ti
nr
a
t
b
o
l
i
cs
u
b
s
t
r
a
t
e
st
h
r
o
u
g
ht
h
eb
l
o
o
d
b
r
a
i
nb
a
r
r
i
e
r
.J
c
e
r
e
b
r
a
lc
o
r
t
e
x
. Can J P
h
y
s
i
o
lP
h
a
r
m
a
c
o
l7
0
) :S165-S1
6
9,1
9
9
2
.
(
S
p
u
p
pl
2
5
)B
e
t
z AL,G
o
l
d
s
t
e
i
n GW,Katzman R:B
l
o
o
d
b
r
a
i
n
-
Neurochem2
8・5-12.1977
1
3
)S
o
k
o
l
o
妊L
:Energym
e
t
a
b
o
l
i
s
mande
f
f
e
c
t
so
fe
n
e
r
g
y
c
e
r
e
b
r
o
s
p
i
n
a
lf
l
u
i
db
a
r
r
i
e
s
.I
n
:B
a
s
i
cn
e
u
r
o
c
h
e
m
i
s
-
d
e
p
l
e
t
i
o
no
re
x
p
o
s
u
r
et
og
l
u
t
a
m
a
t
e
.CanJP
h
y
s
i
o
l
l
)
:S107-S1
1
2,1
9
9
2
.
Pharmacol70 (
S
u
p
p
t
r
y,5t
he
d,e
dbyS
i
e
g
e
lGJ,A
g
r
a
n
o
f
fBW,A
l
b
e
r
s
RW,M
o
l
i
n
o
f
fPB,RavenP
r
e
s
s,NewYork,1
9
9
4
,p
p
6
8
1
6
9
9
.
1
4
)B
a
r
i
n
a
g
aM:Whatmakesb
r
a
i
nn
e
u
r
o
n
sr
u
n
?S
c
i
-
2
6
)S
c
h
u
r
rA
, WestC,
A R
i
g
o
rBM L
a
c
t
a
t
e
s
u
p
p
o
r
t
e
d
e
n
c
e2
7
6
:196-198
,1
9
9
7
.
目
1
5
)S
o
k
o
l
o
百 L:
L
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
no
ff
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
i
t
yi
nt
h
e
s
y
n
a
p
t
i
cf
u
n
c
t
i
o
ni
nt
h
er
a
th
i
p
p
o
c
a
m
p
a
ls
l
i
c
ep
r
e
p
a
c
e
n
t
r
a
ln
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
mbymeasuremento
fg
l
u
c
o
s
e
u
t
i
l
i
z
a
t
i
o
nw
i
t
hr
a
d
i
o
a
c
t
i
v
ed
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
e
.JC
e
r
e
b
B
l
o
o
dMetab1:
7-36
,1
9
8
1
r
a
t
i
o
n
.S
c
i
e
n
c
e2
4
0:
1326-1328,1
9
8
8
2
7
)D
r
i
n
g
e
n,
RW
i
e
s
i
n
g
e
rH,HamprechtB:
Uptakeo
fL
l
a
c
t
a
t
ebyc
u
l
t
u
r
e
dr
a
tb
r
a
i
nn
e
u
r
o
n
s
.N
e
u
r
o
s
c
iL
e
t
t
目
1
6
)H
a
r
p
e
r
'
sB
i
o
c
h
e
m
i
s
t
r
y,2
4t
he
d,e
dbyMurrayR,
K
G
r
a
n
n
e
rD,
K MayesP,
A R
o
d
w
e
l
lV W,A
p
p
l
e
t
o
n&
9
9
3
.
1
6
3
:5
一7,1
2
8
)L
a
r
r
a
b
e
eMG:
L
a
c
t
a
t
em
e
t
a
b
o
l
i
s
mandi
t
se
f
f
e
c
t
so
n
Lange,S
t
a
m
f
o
r
d,1
9
9
6
g
l
u
c
o
s
em
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
na
ne
x
c
i
s
e
dn
e
u
r
o
n
a
lt
i
s
s
u
e
.J
1
7
)N
e
l
s
o
nT,L
u
c
i
g
n
a
n
iG,A
t
l
a
sS,C
r
a
n
eA M,D
i
e
n
e
l
GA, S
o
k
o
l
o
旺 L:
R
e
e
x
a
m
i
n
a
t
i
o
n o
f g
l
u
c
o
s
e
6
-
9
9
5
.
Neurochem6
4
:1734-1741,1
,P
a
l
a
ySL,WebsterHD:Thef
i
n
es
t
r
u
c
t
u
r
e
2
9
)P
e
t
e
r
sA
p
h
o
s
p
h
a
t
a
s
ea
c
t
i
v
i
t
yi
nt
h
eb
r
a
i
ni
nv
i
v
o
:n
oe
v
i
-
o
ft
h
en
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
m:
n
e
u
r
o
n
sandt
h
e
i
rs
u
p
p
o
r
t
i
n
g
d
e
n
c
ef
o
raf
u
t
i
l
ec
y
c
l
e
.S
c
i
e
n
c
e2
2
9:
60-62,1
9
8
5
.
c
e
l
l
s
.3r
de
d
,O
x
f
o
r
dU
n
i
v
e
r
s
i
t
yP
r
e
s
s
,NewY
or
,
k
1
8
) KuhrWG
,K
o
r
fJ:
E
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rl
a
c
t
i
ca
c
i
da
sa
ni
n
d
i
c
a
t
o
ro
fb
r
a
i
nm
e
t
a
b
o
l
i
s
m:
c
o
n
t
i
n
u
o
u
so
n
l
i
n
emeas
1
9
91
.
3
0
) Pope A:N
e
u
r
o
g
l
i
a
:q
u
a
n
t
i
t
a
t
i
v
ea
s
p
e
c
t
s
.I
n
:D
y
-
urementi
nc
o
n
s
c
i
o
u
s
,f
r
e
e
l
ymovingr
a
t
sw
i
t
hi
n
-
n
a
m
i
cp
r
o
p
e
r
t
i
e
so
fg
l
i
ac
e
l
l
s
,e
dbyS
c
h
o
f
f
e
n
i
e
l
sE,
t
r
a
s
t
r
i
a
t
a
ld
i
a
l
y
s
i
s
.JCerebB
l
o
o
dFlowMetab 8・
FranckG,H
e
r
t
zL,TowerDB,Pergamon,O
x
f
o
r
d,
1
30-1
3
7,1
9
8
8
1
9
7
8,pp13-20
目
1
9
)S
c
h
a
s
f
o
o
r
tEM
,
C DeB
r
u
i
nL,
A K
o
r
fJ:
M
i
l
ds
t
r
e
s
s
s
t
i
m
u
l
a
t
e
sr
a
th
i
p
p
o
c
a
m
p
a
lg
l
u
c
o
s
eu
t
i
l
i
z
a
t
i
o
nt
r
a
n
-
3
1
)K
u
f
f
l
e
rSW,N
i
c
h
o
l
l
sJG
,M
a
r
t
i
nAR:Fromn
e
u
r
o
nt
o
e
l
l
u
l
a
ra
p
p
r
o
a
c
ht
ot
h
ef
u
n
c
t
i
o
no
ft
h
en
e
r
v
b
r
a
i
n ac
s
i
e
n
t
l
yv
i
aNMDAr
e
c
e
p
t
o
r
s,a
sa
s
s
e
s
s
e
dbyl
a
c
t
o
g
r
a
-
o
u
ss
y
s
t
e
m
.2nde
d,S
i
n
u
e
rA
s
s
o
c
i
a
t
e
sI
n
c,S
u
n
d
e
r
-
p
h
y
.B
r
a
i
nRes4
7
5:
58-63,1
9
8
8
.
l
a
n
d
,1
9
8
4
.
目
e
t
r
o
妊 0,
2
0
)P
r
i
c
h
a
r
dJ
. Rothman D, Novotny E, P
3
2
)C
o
l
e
sJ:
G
l
i
a
lc
e
l
l
sandt
h
es
u
p
p
l
yo
fs
u
b
s
t
r
a
t
e
so
fe
n
-
KuwabaraT,Av
i
s
o
nM,Howseman,
AH
a
n
s
t
o
c
kC,
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mt
on
e
u
r
o
n
s
.I
n
:N巴u
r
o
g
l
i
a
,e
dby
ShulmanR:
L
a
c
t
a
t
er
i
s
ed
e
t
e
c
t
e
dby'
HNMRi
nh
u
-
Kettenmann H, Ransom B,
R O
x
f
o
r
dU
n
i
v
e
r
s
i
t
y
9
9
5,pp7
9
3
8
0
4
.
P
r
e
s
s,NewYork,1
man v
i
s
u
a
lc
o
r
t
e
xd
u
r
i
n
gp
h
y
s
i
o
l
o
g
i
cs
t
i
m
u
l
a
t
i
o
n
.
P
r
o
cN
a
t
lAcadS
c
iUSA8
8
:5
8
2
95
8
3
,
11
9
91
.
e
i
v
i
c
hM,KennedyC,DesR
o
s
i
e
r
sMH,
3
3
)S
o
k
o
l
o
f
fL,R
2
1
) MintunM,
AR
a
i
c
h
l
eME,M
a
r
t
i
nWRW,H
e
r
s
c
o
v
i
t
c
h
-12-
P
a
t
l
a
kCS
,P
e
t
t
i
g
r
e
wKD,S
a
k
u
r
a
d
a0,S
h
i
n
o
h
a
r
aM :
脳のグルコース代謝とニューロン
アストロサイト連関
t
ob
r
a
i
n
.P
h
y
s
i
o
lRev5
9・3
0
5
3
5
2
.1
9
7
9
.
The[
I
'C
]d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
emethodf
o
rt
h
emeasurement
4
4
)V
a
n
n
u
c
c
iSJ
.MaherF
.SimpsonIA:G
l
u
c
o
s
et
r
a
n
s
-
o
fl
o
c
a
lc
e
r
e
b
r
a
lg
l
u
c
o
s
eu
t
i
l
i
z
a
t
i
o
n
:t
h
e
o
r
y
.p
r
o
c
e
d
u
r
e
.andn
o
r
m
a
lv
a
l
u
e
si
nt
h
ec
o
n
s
c
i
o
u
sanda
n
e
s
-
p
o
r
t
e
rp
r
o
t
巴i
n
si
nb
r
a
i
n
:d
e
l
i
v
e
r
yo
fg
l
u
c
o
s
et
on
e
u
-
t
h
e
t
i
z
e
da
l
b
i
n
or
at
.JNeurochem2
8:
8
9
7
9
1
6
.1
9
7
7
.
r
o
n
sandg
l
i
a
.G
l
i
a2
1:
2 21
.1
9
9
7
.
←
3
4
) HodgkinAL.HuxleyAF:A q
u
a
n
t
i
t
a
t
i
v
ed
e
s
c
r
i
p
t
i
o
n
4
5
)C
a
t
a
l
d
oAM.B
r
o
a
d
w
e
l
lRD:
C
y
t
o
c
h
e
m
i
c
a
li
d
e
n
t
i
f
i
c
a
o
ft
h
巴m
embranec
u
r
r
e
n
t
sandi
t
sa
p
p
l
i
c
a
t
i
o
nt
oc
o
n
t
i
o
no
fc
e
r
e
b
r
a
lg
l
y
c
o
g
e
nandg
l
u
c
o
s
e
6
・p
h
o
s
p
h
a
t
e
e
d
u
c
t
i
o
nande
x
c
i
t
a
t
i
o
ni
nn
e
r
v
e
.JP
h
y
s
i
o
l(
L
o
n
d
)1
1
7:
a
c
t
i
v
i
t
yu
n
d
e
rn
o
r
m
a
lande
x
p
e
r
i
m
e
n
t
a
lc
o
n
d
i
t
i
o
n
s
:
5
005
4
4
.1
9
5
2
.
1
.n
e
u
r
o
n
sandg
l
i
a
.JE
l
e
c
t
r
o
nM
i
c
r
o
s
cTech3:
4134
3
7
.
1
9
8
6
.
3
5
) MataM.F
i
n
kD
J
.G
a
i
n
e
rH
.S
m
i
t
hC
B
.D
a
v
i
d
s
e
nL
.
S
a
v
a
k
iH
. S
c
h
w
a
r
t
z WJ
. S
o
k
o
l
o
f
fL
:A
c
t
i
v
i
t
y
-
4
6
)P
f
e
i
f
f
e
rB
.ElmerK
.R
o
g
g
e
n
d
o
r
fW.R
e
i
n
h
a
r
tP
H
.
d
e
p
e
n
d
e
n
te
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
nr
a
tp
o
s
t
e
r
i
o
rp
i
t
u
i
-
HamprechtB:I
m
m
u
n
o
h
i
s
t
o
c
h
e
m
i
c
a
ld
e
m
o
n
s
t
r
a
t
i
o
n
t
a
r
yp
r
i
m
a
r
i
l
yr
e
f
l
e
c
t
ss
o
d
i
u
mpumpa
c
t
i
v
i
t
y
.JN
e
u
-
o
fg
l
y
c
o
g
e
np
h
o
s
p
h
o
r
y
l
a
s
ei
nr
a
tb
r
a
i
ns
l
i
c
e
s
.H
i
s
t
o
-
rochem3
4:
2
1
3
2
1
5
.1
9
8
0
c
h
e
m
i
s
t
r
y9
4:
7
3
8
0
.1
9
9
0
3
6
) KadekaroM.C
r
a
n
eAM.S
o
k
o
l
o
妊L
:Di
妊e
r
e
n
t
i
a
le
f
-
4
7
)K
i
m
e
l
b
e
r
gHK:
R
e
c
e
p
t
o
r
so
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
w
h
a
tp
o
s
s
i
b
l
ef
u
n
c
t
i
o
n
s
?NeurochemI
n
t2
6・2
7
4
0
.1
9
9
5
.
f
e
c
t
so
fe
l
e
c
t
r
i
c
a
ls
t
i
m
u
l
a
t
i
o
no
fs
c
i
a
t
i
cn
e
r
v
eo
n
m
e
t
a
b
o
l
i
ca
c
t
i
v
i
t
yi
ns
p
i
n
a
lc
o
r
dandd
o
r
s
a
lr
o
o
tg
a
n
-
4
8
)S
o
r
gO
.M
a
g
i
s
t
r
e
t
t
iP
J:
V
a
s
o
a
c
t
i
v
ei
n
t
e
s
t
i
n
a
lp
e
p
t
i
d
e
g
l
i
o
ni
nt
h
er
a
t
.P
r
o
cN
a
t
lAcadS
c
iUSA8
2
:6
0
1
0
andn
o
r
a
d
r
e
n
a
l
i
n
ee
x
e
r
tl
o
n
g
t
e
r
mc
o
n
t
r
o
lo
ng
l
y
c
o
g
e
nl
e
v
e
l
si
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
:b
l
o
c
k
a
d
ebyp
r
o
t
e
i
ns
y
n
t
h
e
-
6
0
1
3
.
1
9
8
5
.
3
7
)S
m
i
t
h CB:L
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
n o
f a
c
t
i
v
i
t
y
a
s
s
o
c
i
a
t
e
d
s
i
si
n
h
i
b
i
t
i
o
n
.JN
e
u
r
o
s
c
i1
2:
4923-4931
.1
9
9
2
.
c
h
a
n
g
e
si
nm
e
t
a
b
o
l
i
s
mo
ft
h
ec
e
n
t
r
a
ln
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
m
4
9
)M
a
g
i
s
t
r
e
t
t
iPJ
.S
o
r
gO
.YuN
.M
a
r
t
i
n]
L
.P
e
l
l
e
r
i
nL
:
w
i
t
ht
h
ed
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
emethod:
p
r
o
s
p
e
c
t
sf
o
rc
e
l
l
u
-
N
e
u
r
o
t
r
a
n
s
m
i
t
t
e
r
sr
e
g
u
l
a
t
ee
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
n
l
a
rr
e
s
o
l
u
t
i
o
n
.I
n:
C
u
r
r
e
n
tmethodsi
nc
e
l
l
u
l
a
rn
e
u
r
o
-
a
s
t
r
o
c
y
t
e
s:
i
m
p
l
i
c
a
t
i
o
n
sf
o
rt
h
em
e
t
a
b
o
l
i
ct
r
a
妊i
c
k
i
n
g
b
i
o
l
o
g
y
.v
o
lI
.A
n
a
t
o
m
i
c
a
lt
e
c
h
n
i
q
u
e
s.
e
dbyB
a
r
k
e
r
0
6
3
1
2
.
between n
e
u
r
a
lc
e
l
l
s
. Dev N
e
u
r
o
s
c
i1
5・3
J
L
.McKelvyJ
F
.J
o
h
nW
i
l
e
y& S
o
n
s
.NewY
o
r
k
.1
9
8
3
.
p
p
.
2
6
9
3
1
7
.
5
0
)M
a
g
i
s
t
r
e
t
t
iP
J
.S
o
r
gO
.M
a
r
t
i
nJ
L
:R
e
g
u
l
a
t
i
o
no
fg
l
y
1
9
9
3
.
.CruzNF.MoriK:A
u
t
o
r
a
3
8
)S
o
k
o
l
o
f
fL
.D
i
e
n
e
lGA
c
o
g
e
nm
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
:p
h
y
s
i
o
l
o
g
i
c
a
.
lp
h
a
r
-
d
i
o
g
r
a
p
h
i
cmethodsi
np
a
t
h
o
l
o
g
yandp
a
t
h
o
p
h
y
s
i
o
l
m
a
c
o
l
o
g
i
c
a
.
l and p
a
t
h
o
l
o
g
i
c
a
la
s
p
e
c
t
s
.I
n
:A
s
t
r
o
-
目
o
g
y
.I
n:
P
h
a
r
m
a
c
o
l
o
g
yo
fc
e
r
e
b
r
a
li
s
c
h
e
m
i
a1
9
9
0
.e
d
c
y
t
e
s
:p
h
a
r
m
a
c
o
l
o
g
yandf
u
n
c
t
i
o
n
.e
dbyMurphyS
.
byK
r
i
e
g
l
s
t
e
i
nJ
.O
b
e
r
p
i
c
h
l
e
rH
.W
i
s
s
e
n
s
c
h
a
f
t
l
i
c
h
e
AcademicP
r
e
s
s
.NewYo
r
k
.1
9
9
3
.pp2
4
3
2
6
5
.
5
1
)S
i
l
v
e
rI
A
.E
r
e
c
i
n
s
k
aM:E
n
e
r
g
e
t
i
cdemandso
ft
h
e
V
e
r
l
a
g
s
g
e
s
e
l
l
s
c
h
a
f
tmbH.S
t
u
t
t
g
a
rt
.1
9
9
0
.pp3-21
.
3
9
)S
o
k
o
l
o
妊 L:
S
i
t
e
sandmechanismso
ff
u
n
c
t
i
o
n
r
e
l
a
t
e
d
Na+/K+ATPasei
nmammaliana
s
t
r
o
c
y
t
e
s
.G
l
i
a2
1:
c
h
a
n
g
e
si
ne
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
nt
h
en
e
r
v
o
u
ss
y
s
-
3
5
4
5
.1
9
9
7
.
t
e
m
.DevN
e
u
r
o
s
c
i1
5:
1
9
4
2
0
6
.1
9
9
3
.
5
2
) WalzW.M
u
k
e
r
i
i
:S
t
i
m
u
l
a
t
i
o
no
fa
s
p
e
c
t
so
fi
s
c
h
e
m
i
a
4
0
)S
o
k
o
l
o
f
fL
.T
a
k
a
h
a
s
h
iS
:F
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
a
t
i
o
no
fe
n
-
i
nc
e
l
lc
u
l
t
u
r
e:
c
h
a
n
g
e
si
nl
a
c
t
a
t
ec
o
m
p
a
r
t
m
e
n
t
a
t
i
o
n
.
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
nn
e
r
v
o
u
st
i
s
s
u
e:
whereandw
h
y
.
G
l
i
a3
:5
2
2
5
2
8
.
1
9
9
0
.
5
3
)H
e
r
t
z1
.PengL:
Energym
e
t
a
b
o
l
i
s
ma
tt
h
ec
e
l
l
u
l
a
r
I
n:
N
e
u
r
o
d
e
g
e
n
e
r
a
t
i
v
eD
i
s
e
a
s
e
s
.e
dbyFiskum G
.
PlenumPress.NewY
o
r
k
.
1
9
9
6
.pp1
4
7
1
6
9
.
4
1
)S
o
k
o
l
o
f
fL
.T
a
k
a
h
a
s
h
iS
.G
o
t
o
hJ
.D
r
i
s
c
o
l
lB
F
.Law
l
e
v
e
lo
ft
h
e CNS. Can J P
h
y
s
i
o
lP
h
a
r
m
a
c
o
l7
0
):
S145-S1
5
7
.
1
9
9
2
(
S
u
p
pl
MJ:
C
o
n
t
r
i
b
u
t
i
o
no
fa
s
t
r
o
g
l
i
at
of
u
n
c
t
i
o
n
a
l
l
ya
c
t
i
-
5
4
) RansomBR
.FernR:
Doesa
s
t
r
o
c
y
t
i
cg
l
y
c
o
g
e
nb
e
n
e
-
v
a
t
e
de
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
m
.DevN
e
u
r
o
s
c
i1
8
:3
4
3
一
f
i
ta
x
o
nf
u
n
c
t
i
o
nands
u
r
v
i
v
a
li
nCNSw
h
i
t
em
a
t
t
e
r
d
u
r
i
n
gg
l
u
c
o
s
ed
e
p
r
i
v
a
t
i
o
n
?G
l
i
a2
1
:1
3
4
1
4
1
.1
9
9
7
.
3
5
2
.
1
9
9
6
.
4
2
)S
o
k
o
l
o
f
fL
.T
a
k
a
h
a
s
h
iS
.G
o
t
o
hJ
.LawMJ
.D
r
i
s
c
o
l
l
5
5
)B
i
t
t
a
rP
G
.CharnayY
.P
e
l
l
e
r
i
nL
.B
o
u
r
a
sC
.M
a
g
i
s
-
BF:
F
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
a
t
i
o
no
fe
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
n
t
r
巴t
t
iP
J:
S
e
l
e
c
t
i
v
ed
i
s
t
r
i
b
u
t
i
o
no
fl
a
c
t
a
t
ed
e
h
y
d
r
o
g
e
-
n
e
r
v
o
u
st
i
s
s
u
e
:r
o
l
e
so
fn
e
u
r
o
n
s and a
s
t
r
o
g
l
i
a
.J
S
t
r
o
k
eC
e
r
e
b
r
o
v
a
s
cD
i
s6 (
S
u
p
p
l
1
)
:1
6
2
1
7
3
.
1
9
9
6
.
n
a
s
ei
s
o
e
n
z
y
m
e
si
nn
e
u
r
o
n
sanda
s
t
r
o
c
y
t
e
so
fhuman
b
r
a
i
n
.JC
e
r
e
bBlo
o
dFlowMetab 1
6
:1
0
7
9
1
0
8
9
.
1
9
9
6
.
4
3
)L
u
n
d
A
n
d
e
r
s
e
nH:
T
r
a
n
s
p
o
r
to
fg
l
u
c
o
s
ef
r
o
mb
l
o
o
d
1
3
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
5
6
) YuACH.D
r
e
j
e
rJ
.H
e
r
t
zL
.S
c
h
o
u
s
b
o
eA:P
y
r
u
v
a
t
e
6
9
)B
r
o
o
k
e
sN
.YarowskyPJ:
D
e
t
e
r
m
i
n
a
n
t
so
fd
e
o
x
y
g
l
u
c
a
r
b
o
x
y
l
a
s
ea
c
t
i
v
i
t
yi
np
r
i
m
a
r
yc
u
l
t
u
r
e
so
fa
s
t
r
o
-
c
o
s
eu
p
t
a
k
ei
nc
u
l
t
u
r
e
da
s
t
r
o
c
y
t
e
s:
t
h
er
o
l
eo
ft
h
es
o
c
y
t
e
s and n
e
u
r
o
n
s
. JNeurochem 4
1
:1
4
8
4
1
4
8
7
.
1
9
8
3
diumpump.JNeurochem4
4
:4
7
3
4
7
9
.1
9
8
5
.
7
0
) PengL
.ZhangX
.H
e
r
t
zL:
H
i
g
he
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rp
o
t
a
s
-
5
7
) ShankR
P
.B
e
n
n
e
t
tG
S
.F
r
e
y
t
a
gS
O
.C
a
m
p
b
e
l
lGL:
s
i
u
mc
o
n
c
e
n
t
r
a
t
i
o
n
ss
t
i
m
u
l
a
t
eo
x
i
d
a
t
i
v
em
e
t
a
b
o
l
i
s
m
P
y
r
u
v
a
t
ec
a
r
b
o
x
y
l
a
s
e:
a
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
p
e
c
i
f
i
cenzyme
i
nag
l
u
t
a
m
a
t
e
r
g
i
cn
e
u
r
o
n
a
lc
u
l
t
u
r
eandg
l
y
c
o
l
y
s
i
si
n
四
i
m
p
l
i
c
a
t
e
di
nt
h
er
e
p
l
e
n
i
s
h
m
e
n
to
fa
m
i
n
oa
c
i
dn
e
u
r
o
-
c
u
l
t
u
r
e
da
s
t
r
o
c
y
t
e
sb
u
th
a
v
en
os
t
i
m
u
l
a
t
o
r
ye
f
f
e
c
ti
n
t
r
a
n
s
m
i
t
t
e
rp
o
o
l
s
.B
r
a
i
nRes3
2
9:
3
6
4
3
6
7
.1
9
8
5
.
aGABAergicn
e
u
r
o
n
a
lc
u
l
t
u
r
eB
r
a
i
nRes6
6
3
:1
6
8
目
5
8
) Somjen GG:E
l
e
c
t
r
o
p
h
y
s
i
o
l
o
g
yo
fn
e
u
r
o
g
l
i
a
. Annu
RevP
h
y
s
i
o
l
3
7
:1
6
3
1
9
0
.
1
9
7
5
.
1
7
2
.
1
9
9
4
7
1
)T
a
k
a
h
a
s
h
iS
.D
r
i
s
c
o
l
lB
F
.LawM
J
.S
o
k
o
l
o
百L
:R
o
l
eo
f
5
9
)H
e
r
t
zL:
D
r
u
g
i
n
d
u
c
e
da
l
t
e
r
a
t
i
o
n
so
fi
o
nd
i
s
t
r
i
b
u
t
i
o
n
s
o
d
i
u
mandp
o
t
a
s
s
i
u
mi
o
n
si
nr
e
g
u
l
a
t
i
o
no
fg
l
u
c
o
s
e
a
tt
h
ec
e
l
l
u
l
a
rl
e
v
e
lo
ft
h
ec
e
n
t
r
a
ln
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
m
.
m
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
nc
u
l
t
u
r
e
da
s
t
r
o
g
l
i
a
.P
r
o
cN
a
t
lAcadS
c
i
P
h
a
r
m
a
c
o
lRev2
9:
3
5
6
5
.1
9
7
7
.
6
0
)E
r
e
c
i
i
i
s
k
aM.S
i
l
v
e
rIA:I
o
n
sande
n
e
r
g
yi
nmammal-
USA9
2:
4
6
1
6
4
6
2
0
.1
9
9
5
.
7
2
) PengL
.J
u
u
r
l
i
n
kBH
J
.H
e
r
t
zL:P
h
a
r
m
a
c
o
l
o
g
i
c
a
land
d
e
v
e
l
o
p
m
e
n
t
a
le
v
i
d
e
n
c
et
h
a
tt
h
ep
o
t
a
s
s
i
u
m
i
n
d
u
c
e
d
i
a
nb
r
a
i
n
.ProgN
e
u
r
o
b
i
o
l
4
3:
3
7
7
1
.1
9
9
4
.
6
1
) OrkandRK
.N
i
c
h
o
l
l
sJ
G
.K
u
f
f
l
e
rSW:
E旺
巴c
to
fn
e
r
v
e
s
t
i
m
u
l
a
t
i
o
no
fd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eu
p
t
a
k
ei
na
s
t
r
o
c
y
t
e
si
sa
i
m
p
u
l
s
e
so
nt
h
emembranep
o
t
e
n
t
i
a
lo
fg
l
i
a
lc
e
l
l
si
n
m
e
t
a
b
o
l
i
c m
a
n
i
f
e
s
t
a
t
i
o
n o
f i
n
c
r
e
a
s
e
d Na+-K+
t
h
ec
e
n
t
r
a
ln
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
mo
fa
m
p
h
i
b
i
a
.JN
e
u
r
o
-
ATPasea
c
t
i
v
i
t
y
.DevN
e
u
r
o
s
c
i1
9・3
5
3
3
5
9
.1
9
9
6
.
p
h
y
s
i
o
l
2
9:
7
8
8
8
0
6
.1
9
6
6
.
7
3
)S
t
a
h
lWL:TheN
a
.K-ATPaseo
fn
e
r
v
o
u
st
i
s
s
u
e
.N
e
u
-
6
2
)M
e
d
z
i
h
r
a
d
s
k
yF
.N
a
n
d
h
a
s
r
iP
S
.I
d
o
y
a
g
a
V
a
r
g
a
sV
.
rochemI
n
t8
:4
4
9
4
7
6
.
1
9
8
6
S
e
l
l
i
n
g
e
rOZ:
Ac
o
m
p
a
r
i
s
o
no
ft
h
eATPasea
c
t
i
v
i
t
y
7
4
)L
e
v
e
n
t
o
nR:I
s
o
f
o
r
m
so
ft
h
eNa.K-ATPase:f
a
m
i
l
y
o
ft
h
eg
l
i
a
lc
e
l
lf
r
a
c
t
i
o
nandt
h
en
e
u
r
o
n
a
lp
e
r
i
k
a
r
y
a
l
membersi
ns
e
a
r
c
ho
ff
u
n
c
t
i
o
n
.RevP
h
y
s
i
o
lBiochem
f
r
a
c
t
i
o
ni
s
o
l
a
t
e
di
nb
u
l
kf
r
o
mr
a
tc
e
r
e
b
r
a
lc
o
r
t
e
x
.J
Neurochem1
8
:1
5
9
9
1
6
0
3
.
1
9
7
1
.
P
h
a
r
m
a
c
o
l
1
2
3
:1
4
5
.1
9
9
4
.
7
5
) Sweadner K
J
:Na.K-ATPase and i
t
si
s
o
f
o
r
m
s
.I
n
:
N巴u
r
o
g
l
i
a
.e
dbyKettenmannH
.RansomBR
.Oxford
6
3
) HennFA
.HaljamaeH
.HambergerA:
G
l
i
a
lc
e
l
lf
u
n
c
t
i
o
n:
a
c
t
i
v
ec
o
n
t
r
o
lo
fe
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rK+c
o
n
c
e
n
t
r
a
t
i
o
n
.
B
r
a
i
nRes4
3:
4
3
7
4
4
3
.1
9
7
2
.
U
n
i
v
e
r
s
i
t
yP
r
e
s
s
.NewY
o
r
k
.1
9
9
5
.pp2
5
9
2
7
2
.
7
6
)K
i
m
e
l
b
e
r
gHK
.BiddlecomeS
.NarumiS
.BourkeRS:
6
4
)P
e
n
t
r
e
a
t
hVW.K
a
i
K
a
iMA:S
i
g
n
i
f
i
c
a
n
c
eo
ft
h
ep
o
-
ATPaseandc
a
r
b
o
n
i
ca
n
h
y
d
r
a
s
ea
c
t
i
v
i
t
i
e
so
fb
u
l
k
-
t
a
s
s
i
u
ms
i
g
n
a
lfromn
e
u
r
o
n
st
og
l
i
a
lc
e
l
l
s
.N
a
t
u
r
e
i
s
o
l
a
t
e
dn
e
u
r
o
n
.g
l
i
a
.ands
y
n
a
p
t
o
s
o
m
ef
r
a
c
t
i
o
n
sf
r
o
m
2
9
5
:59-61.1982
r
a
tb
r
a
i
n
.B
r
a
i
nRes1
4
1・3
0
5
3
2
3
.
1
9
7
8
.
6
5
)K
a
iK
a
iMA
.PentreathV W:
Highr
e
s
o
l
u
t
i
o
na
n
a
l
y
s
i
s
7
7
) ReichembachA
.DettmerD
.R
e
i
c
h
e
l
tW.E
b
e
r
h
a
r
d
t
o
f
[
'
H
]
2
・d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
ei
n
c
o
r
p
o
r
a
t
i
o
ni
n
t
on
e
u
r
o
n
sand
W:
Na+,
K+
a
c
t
i
v
a
t
e
da
d
e
n
o
s
i
n
et
r
i
p
h
o
s
p
h
a
t
a
s
eo
f
g
l
i
a
lc
e
l
l
si
ni
n
v
e
r
t
e
b
r
a
t
eg
a
n
g
l
i
a
:h
i
s
t
o
l
o
g
i
c
a
lp
r
o
c
-
i
s
o
l
a
t
e
dm
u
l
l
e
rc
e
l
l
sf
r
o
mt
h
er
a
b
b
i
tr
e
t
i
n
ashowsa
e
s
s
i
n
go
fn
e
r
v
o
u
st
i
s
s
u
ef
o
rs
e
l
e
c
t
i
v
emarkingo
fg
l
y
-
k d
e
p
e
n
d
e
n
c
es
i
m
i
l
a
rt
ot
h
a
to
fb
r
a
i
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
c
o
g
e
n
.JN
e
u
r
o
c
y
t
o
ll
O
・6
9
3
7
0
8
.1
9
81
.
N
e
u
r
o
s
c
iL
e
t
t5
9・2
8
1
2
8
4
.
1
9
8
5
.
千
6
6
) YarowskyP
.BoyneAF.W
i
e
r
w
i
l
l
eR
.BrookesN:E
f
-
7
8
) Walz W. H
e
r
t
zL
:O
u
a
b
a
i
n
s
e
n
s
i
t
i
v
e and o
u
a
b
a
i
n
-
f
e
c
to
fm
o
n
e
n
s
i
no
nd
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
eu
p
t
a
k
ei
nc
u
l
t
u
r
e
d
r
e
s
i
s
t
a
n
tn
e
tu
p
t
a
k
eo
fp
o
t
a
s
s
i
u
mi
n
t
oa
s
y
t
o
c
y
t
e
s
a
s
t
r
o
c
y
t
e
s:
e
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
sc
o
u
p
l
e
dt
os
o
d
i
u
m
andn
e
u
r
o
n
si
np
r
i
m
a
r
yc
u
l
t
u
r
e
s
.JNeurochem3
9
:
e
n
t
r
y
.JN
e
u
r
o
s
c
i6・8
5
9
8
6
6
.1
9
8
6
.
7
0
一7
7
.
1
9
8
2
.
6
7
)B
a
d
a
r
G
o
f
f
e
rR
S
.B
e
n
Y
o
s
e
p
hO
.B
a
c
h
e
l
a
r
dH
S
.M
o
r
-
7
9
)K
i
m
e
l
b
e
r
gHK
.JalonenT
.WalzW:R
e
g
u
l
a
t
i
o
no
ft
h
e
r
i
sPG:N
e
u
r
o
n
a
l
g
l
i
a
lm
e
t
a
b
o
l
i
s
mu
n
d
e
rd
e
p
o
l
a
r
i
z
i
n
gc
o
n
d
i
t
i
o
n
s
:aI
'
C
n
.
m
.
r
.s
t
u
d
y
.B
i
o
c
h
巴m J 2
8
2
:
b
r
a
i
nm
i
c
r
o
e
n
v
i
o
n
m
e
n
t
:t
r
a
n
s
m
i
t
t
e
r
sandi
o
n
s
.I
n
:
2
2
5
2
3
0
.
1
9
9
2
phyS
.AcademicP
r
e
s
s
.NewYo
r
k
.1
9
9
3
.pp193-
6
8
) CumminsCJ
.G
l
o
v
e
rRA
.S
e
l
l
i
n
g
e
rOZ:
A
s
t
r
o
g
l
i
a
lu
p
t
a
k
ei
sm
o
d
u
l
a
t
e
dbye
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rK
+
.JNeurochem
3
3・7
7
9
7
8
5
.
1
9
7
9
A
s
t
r
o
c
y
t
e
s:
p
h
a
r
m
a
c
o
l
o
g
yandf
u
n
c
t
i
o
n
.e
dbyMur2
2
8
.
8
0
) NewmanEA:
G
l
i
a
lc
e
l
lr
e
g
u
l
a
t
i
o
no
fe
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rp
o
t
a
s
s
i
u
m
.I
n
:N
e
u
r
o
g
l
i
a
.edbyKettenmannH
.R
a
n
14-
脳のグルコース代謝とニューロン
アストロサイト連関
9
8
4
.
c
h
a
n
n
e
l
s
.JN
e
u
r
o
s
c
i4:
1527-1534,1
somB,
RO
x
f
o
r
dU
n
i
v
e
r
s
i
t
yP
r
e
s
s
.NewY
o
r
k
.1
9
9
5
.
e
r
w
a
l
d
N
e
t
t
e
rY:I
o
n
i
cc
h
a
n
9
4
) NowakL,AscherP,B
.
pp717-731
n
e
l
si
nmousea
s
t
r
o
c
y
t
e
si
nc
u
l
t
u
r
e,JN
e
u
r
o
s
c
i7
:
8
1
)P
a
u
l
s
o
nO
.NewmanEA:
Doest
h
er
e
l
e
a
s
eo
fp
o
t
a
s
-
9
8
7
.
101-109,1
siumfroma
s
t
r
o
c
y
t
ee
n
d
f
e
e
tr
e
g
u
l
a
t
eb
l
o
o
df
l
o
w
?S
c
i
9
5
)G
a
u
t
r
o
nS,DosS
a
n
t
o
sG,P
i
n
t
o
H
e
n
r
i
q
u
eD,K
o
u
l
a
k
-
e
n
c
e2
3
7:
8
9
6
8
9
8
.1
9
8
7
8
2
)E
d
v
i
n
s
s
o
nL
. MacKenzie ET. M
c
C
l
l
o
c
hJ
:Neuro
妊A, G
r
o
sF,B
e
r
w
a
l
d
N
e
t
t
e
rY:Theg
l
i
a
lv
o
l
t
a
g
e
o
t
r
a
n
s
m
i
t
t
巴r
sm
e
t
a
b
o
l
i
candv
a
s
c
u
l
a
re
f
f
e
c
t
si
nv
i
v
o
.
g
a
t
e
dsodiumc
h
a
n
n
e
l
:c
e
l
l
a
n
dt
i
s
s
u
e
s
p
e
c
i
f
i
cmRNA
I
n
:C
e
r
e
b
r
a
lB
l
o
o
dFlowandM
e
t
a
b
o
l
i
s
m
.edbyE
d
-
e
x
p
r
e
s
s
i
o
n
.P
r
o
cN
a
t
lAcadS
c
iUSA8
9
:7272-7276,
目
1
9
9
2
.
.RavenP
r
e
s
s
.
v
i
n
s
s
o
nL
.MacKenzieET.M
c
C
l
l
o
c
hJ
G
.Ohy,ZurKB,
9
6
)B
l
a
c
kJA,YokoyamaS,WaxmanS
NewY
o
r
k
.1
9
9
2
.pp1
5
9
1
8
0
.
8
3
)D
u
f
f
yS
.F
r
a
s
e
rDD.M
a
c
v
i
c
a
rBA:
P
o
t
a
s
s
i
u
mc
h
a
n
-
S
o
n
t
h
e
i
m
e
rH,H
o
g
a
s
h
i
d
aH,Ransom BR:Sodium
.Ransom
n
e
l
s
.I
n
:N
e
u
r
o
g
l
i
a
.巴dbyKettenmannH
c
h
a
n
n
e
lmRNAsi
nc
u
l
t
u
r
e
ds
p
i
n
a
lc
o
r
da
s
t
r
o
c
y
t
e
s
:
B
R
.O
x
f
o
r
dU
n
i
v
e
r
s
i
t
yP
r
e
s
s
.NewY
o
r
k
.1
9
9
5
.pp
i
ns
i
t
uh
y
b
r
i
d
i
z
a
t
i
o
ni
ni
d
e
n
t
i
f
i
e
dc
e
l
lt
y
p
e
s
. Mol
B
r
a
i
nRes2
3:
2
3
5
2
4
5
.1
9
9
4
.
l
a
c
kJ
,
A WaxmanSG:Thee
x
p
r
e
s
s
i
o
no
fr
a
t
9
7
) Ohy,B
na
s
t
r
o
b
r
a
i
nv
o
l
t
a
g
e
s
e
n
s
i
t
i
v
eNa+chann巴1mRNAsi
c
y
t
e
s
.MolB
r
a
i
nRes2
3:
5
7
6
5
.1
9
9
4
.
,K
rzemienDM.YarowskyPJ
.Krueger
9
8
)S
c
h
a
l
l
e
rKL
.
185-201
8
4
) MoonenG
.FrankG
.S
c
h
o
f
f
e
n
i
e
l
sE:G
l
i
a
lc
o
n
t
r
o
lo
f
.e
l
e
c
t
r
o
p
h
y
s
i
n
e
u
r
o
n
a
le
x
c
i
t
a
b
i
l
i
t
yi
n mammals:1
o
l
o
g
i
c
a
landi
s
o
t
o
p
i
ce
v
i
d
e
n
c
ei
nc
u
l
t
u
r
e
.Neurochem
I
n
t2
:2
9
9
3
1
0
.1
9
8
0
.
一
8
5
)B
a
r
r
e
sBA:
Newr
o
l
e
sf
o
rg
l
i
a
.JN
e
u
r
o
s
c
i1
1:
3
6
8
5
KC
a
l
d
w
e
l
lJH:
An
o
v
e
,l a
b
u
n
d
a
n
tsodiumc
h
a
n
n
e
l
B,
3
6
9
4
.
1
9
91
.
8
6
)S
o
n
t
h
e
i
m
e
rH V
o
l
t
a
g
e
d
e
p
e
n
d
e
n
ti
o
nc
h
a
n
n
e
l
si
n
3
2
4
2,1
9
9
5
.
e
x
p
r
e
s
s
e
di
nn
e
u
r
o
n
sandg
l
i
a
.JN
e
u
r
o
s
c
i1
5
:3
2
3
1一
目
e
r
n
a
d
e
z
M
a
r
q
u
e
sE,U
l
l
r
i
c
hN,P
a
p
9
9
)S
o
n
t
h
e
i
m
e
rH,F
g
l
i
a
lc
e
l
l
s
.G
l
i
a1
1:
1
5
6
1
7
2
.1
9
9
4
8
7
) PressmanB
C
.FahimM :
Pharmacologyandt
o
x
i
c
o
l
-
, WaxmanSG:A
s
t
r
o
c
y
t
eNa+c
h
a
n
n
e
l
sa
r
e
p
a
sCA
巴n
tc
a
r
b
o
x
y
l
i
ci
o
n
o
p
h
o
r
e
s
.Annu
ogyo
ft
h
emonoval
c
t
i
v
r
e
q
u
i
r
e
df
o
rm
a
i
n
t
e
n
a
n
c
eo
fNa+/Kた ATPasea
9
9
4
.
i
t
y
.JN
e
u
r
o
s
c
i1
4
:2464-2475,1
RevP
h
a
r
m
a
c
o
lT
o
x
i
c
o
l2
2:
4
6
5
4
9
0
.1
9
8
2
.
8
8
)T
r
i
v
e
d
iB
.D
a
n
f
o
r
t
hW H:
E
f
f
e
c
to
fpHont
h
ek
i
n
e
t
i
c
s
1
0
0
)S
o
n
t
h
e
i
m
e
rH
.R
i
t
c
h
i
e JM:V
o
l
t
a
g
e
g
a
t
e
d sodium
o
ff
r
o
gm
u
s
c
l
ep
h
o
s
p
h
o
f
r
u
c
t
o
k
i
n
a
s
e
.JB
i
o
l Chem
s
.I
n
:N
e
u
r
o
g
l
i
a
.e
dbyK
e
t
t
e
n
andc
a
l
c
i
u
mchann巴l
1
1
0
4
1
1
4
.
1
9
6
6
.
2
4
1・4
RO
x
f
o
r
dU
n
i
v
e
r
s
i
t
yP
r
e
s
s,New
mannH
.RansomB,
9
9
5
.pp2
0
2
2
2
0
.
Yo
r
k,1
8
9
)B
r
o
o
k
e
sN:
I
n
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rpHa
sar
e
g
u
l
a
t
o
r
ys
i
g
n
a
li
n
a
s
t
r
o
c
y
t
em
e
t
a
b
o
l
i
s
m
.G
l
i
a2
1:
6
4
7
3
.1
9
9
7
1
0
1
)S
c
h
o
u
s
b
o
e,
AS
vennebyG,H
e
r
t
zL:
Uptakeandme
R
a
p
i
de
f
f
e
c
t
so
fv
e
r
a
t
r
i
d
i
n
e,t
e
t
r
o
9
0
)L
ipp,WhiteTD:
t
a
b
o
l
i
s
mo
fg
l
u
t
a
m
a
t
ei
na
s
t
r
o
c
y
t
e
sc
u
l
t
u
r
e
dfrom
r
a
m
i
c
i
d
i
nD,v
a
l
i
n
o
m
y
c
i
nandNaCNo
nt
h
e
d
o
t
o
x
i
n,g
d
i
s
s
o
c
i
a
t
e
dmouseb
r
a
i
nh
e
m
i
s
p
h
e
r
e
s
.JNeurochem
, K
+andATPc
o
n
t
e
n
t
so
fs
y
n
a
p
t
o
s
o
m
e
s
.JN
e
u
Na+
,1
97
7
.
2
9:
999-1005
rochem2
8・967-975,1
9
7
7
目
1
0
2
)E
r
e
c
i
n
s
k
aM,S
i
l
v
e
rIA:
M
e
t
a
b
o
l
i
s
mandr
o
l
eo
fg
l
u
巴 i
n mammalian b
r
a
i
n
. Prog N
e
u
r
o
b
i
o
l3
5
:
t
a
m
a
t
91
)T
a
k
a
h
a
s
h
iS,S
h
i
b
a
t
aM,FukuuchiY:E
f
f
e
c
t
so
fi
n
-
245-296,1
9
9
0
.
c
r
e
a
s
e
de
x
t
r
a
c
e
l
l
u
l
a
rp
o
t
a
s
s
i
u
moni
n
f
l
u
xo
fs
o
d
i
u
m
i
o
n
si
nc
u
l
t
u
r
e
dr
a
ta
s
t
r
o
g
l
i
aandn
e
u
r
o
n
s
.DevB
r
a
i
n
1
0
3
) SonnewaldU,W
e
s
t
e
r
g
a
a
r
dN,S
c
h
o
u
s
b
o
eA:G
l
u
t
a
matet
r
a
n
s
p
o
r
tandm
e
t
a
b
o
l
i
s
mi
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
.G
l
i
a
Res (
i
np
r
e
s
s
)
9
9
7
.
2
1・56-63,1
o
u
l
a
k
o
f
f,
A
9
2
)B
e
r
w
a
l
d
N
e
t
t
e
rY
.M
a
r
t
i
n
M
o
u
t
o
tN,K
Couraud F:Na+
c
h
a
n
n
e
l
a
s
s
o
c
i
a
t
e
ds
c
o
r
p
i
o
nt
o
x
i
n
1
0
4
) Norenberg MD. M
a
r
t
i
n
n
巴z
H
e
r
n
a
n
d
e
z A:F
i
n巴
r
e
c
e
p
t
o
rs
i
t
e
sa
sp
r
o
b
e
sf
o
rn
e
u
r
o
n
a
le
v
o
l
u
t
i
o
ni
n
s
t
r
u
c
t
u
r
a
l
l
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
no
fg
l
u
t
a
m
i
n
es
y
n
t
h
e
t
a
s
ei
na
s
-
v
i
v
o and i
nv
i
t
r
o
.P
r
o
cN
a
t
l Acad S
c
i USA 7
8
:
9
8
1
1245-1249,1
K F
r
a
n
g
a
k
i
s MV,
9
3
) Bowman CL, Kimmelberg H,
1
0
5
) VandenBergC
J
.G
a
r
f
i
n
k
e
lD:A s
i
m
u
l
a
t
i
o
ns
t
u
d
yo
f
,1
9
7
9
.
t
r
o
c
y
t
e
so
fr
a
tb
r
a
i
n
.B
r
a
i
nRes1
6
1:
303-310
a
b
o
l
i
s
mo
fg
l
u
t
a
m
a
t
eand
b
r
a
i
nc
o
m
p
a
r
t
m
e
n
t
s
:m巴t
B
e
r
w
a
l
d
N
e
t
t
e
r y, Edwards C:A
s
t
r
o
c
y
t
e
si
np
r
i
r
e
l
a
t
e
ds
u
b
s
t
a
n
c
e
si
nmouseb
r
a
i
n
.BiochemJ1
2
3
:
211-218.19
7
1
.
mary c
u
l
t
u
r
eh
a
v
ec
h
e
m
i
c
a
l
l
ya
c
t
i
v
a
t
e
ds
o
d
i
u
m
1
5一
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
1
9
9
6
1
0
6
)Z
e
r
a
n
g
u
eN
.KavanaughMP:
F
l
u
xc
o
u
p
l
i
n
gi
nan
e
u
r
o
n
a
lg
l
u
t
a
m
a
t
et
r
a
n
s
p
o
r
t
e
r
.N
a
t
u
r
e3
8
3・6
3
4
6
3
7
.
1
1
4
)D
r
i
n
g
e
nR
.GebhardtR
.HamprechtB:Glycogeni
n
a
s
t
r
o
c
y
t
e
s
:p
o
s
s
i
b
l
ef
u
n
c
t
i
o
na
sl
a
c
t
a
t
es
u
p
p
l
yf
o
r
1
9
9
6
n
e
i
g
h
b
o
r
i
n
gc
e
l
l
s
.B
r
a
i
nRes6
2
3:
2
0
8
2
1
4
.1
9
9
3
.
1
0
7
) BowmanC
L
.K
i
m
e
l
b
e
gHK:E
x
c
i
t
a
t
o
r
yaminoa
c
i
d
s
d
i
r
e
c
t
l
yd
e
p
o
l
a
r
i
z
er
a
tb
r
a
i
na
s
t
r
o
c
y
t
e
si
np
r
i
m
a
r
y
1
1
5
)W
i
e
s
i
n
g
e
rH
.HamprechtB
.D
r
i
n
g
e
nR:M
e
t
a
b
o
l
i
c
pathwaysf
o
rg
l
u
c
o
s
ei
na
s
t
r
o
c
y
t
e
s
.G
l
i
a1
:2
2
3
4
.
c
u
l
t
u
r
e
.N
a
t
u
r
e3
1
1:
6
5
6
6
5
9
.
1
9
8
4
1
0
8
)S
t
o
r
c
kT
.S
c
h
u
l
t
eS
.HofmannK
.S
t
o
能 1W
:Struct
u
r
e
.e
x
p
r
e
s
s
i
o
n
.andf
u
n
c
t
i
o
n
a
la
n
a
l
y
s
i
so
faN
a
+
-
1
9
9
7
.
1
1
6
)T
s
a
c
o
p
o
u
l
o
sM.P
o
i
t
r
yS:
M
e
t
a
b
o
l
i
t
ee
x
c
h
a
n
g
e
sand
d
e
p
e
n
d
e
n
tg
l
u
t
a
m
a
t
e
/
a
s
p
a
r
t
a
t
et
r
a
n
s
p
o
r
t
巴r
f
r
o
mr
a
t
s
i
g
n
a
lt
r
a
f
f
i
c
k
i
n
gbetweeng
l
i
a
lc
e
l
l
sandn
e
u
r
o
n
si
n
b
r
a
i
n
.P
r
o
cN
a
t
lAcadS
c
iUSA8
9
:1
0
9
5
5
1
0
9
5
9
.
t
h
ei
n
s
e
c
tr
e
t
i
n
a1
n
:N
e
u
r
o
n
g
l
i
ai
n
t
e
r
r
e
l
a
t
i
o
n
sd
u
r
-
1
9
9
2
.
i
n
gp
h
y
l
o
g
e
n
y
.1
1
.P
l
a
s
t
i
c
i
t
yandr
e
g
e
n
e
r
a
t
i
o
n
.e
dby
目
.RootsB
.HumanaP
r
e
s
s
.T
o
t
o
w
a
.1
9
9
5
.
V
e
r
n
a
d
a
k
i
sA
pp7
9
9
4
.
1
0
9
)P
i
n
e
sG
.D
a
n
b
o
l
tNC.B
j
l
t
r
a
sM.ZhangY
.Bendahan
A
.EideL
.KannerB
I
:C
l
o
n
i
n
gande
x
p
r
e
s
s
i
o
no
fa
1
1
7
) MalonekD
.G
r
i
n
v
a
l
dA:1
n
t
e
r
a
c
t
i
o
n
sbetweene
l
e
c
-
r
a
tb
r
a
i
nLg
l
u
t
a
m
a
t
et
r
a
n
s
p
o
r
t
e
r
.N
a
t
u
r
e3
6
0
:4
6
4
司
t
r
i
c
a
la
c
t
i
v
i
t
yandc
o
r
t
i
c
a
lm
i
c
r
o
c
i
r
c
u
l
a
t
i
o
nr
e
v
e
a
l
e
d
4
6
7
.
1
9
9
2
.
1
1
0
)R
o
t
h
s
t
e
i
nJ
D
.M
a
r
t
i
nL
.LeveyA
1
.D
y
k
e
s
H
o
b
e
r
gM.
byi
m
a
g
i
n
gs
p
e
c
t
r
o
s
c
o
p
y:
i
m
p
l
i
c
a
t
i
o
n
sf
o
rf
u
n
c
t
i
o
n
a
l
J
i
nL
.WuD
.NashN
.K
u
n
c
lRW:L
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
no
fn
e
u
r
o
n
a
landg
l
i
a
lg
l
u
t
a
m
a
t
et
r
a
n
s
p
o
r
t
e
r
s
.Neuron1
3
:
1
1
8
)J
u
u
r
l
i
n
kBH.H
e
r
t
zL
:A
s
t
r
o
c
y
t
s
.1
n
:N
e
u
r
o
m
e
t
h
o
d
s
.
b
r
a
i
nm
a
p
p
i
n
g
.S
c
i
e
n
c
e2
7
2・5
5
1
5
5
4
.
1
9
9
6
.
v
o
l
2
3P
r
a
c
t
i
c
a
lc
e
l
lc
u
l
t
u
r
et
e
c
h
n
i
q
u
e
s
.e
dbyB
o
u
l
7
1
3
7
2
5
.
1
9
9
4
目
目
1
1
1
) ChaudhryFA
.LehreKP.vanLookerenCampagne
.BakerG
.WalzW.HumanaP
r
e
s
s
.NewY
o
r
k
.
t
o
nA
1
9
9
2
.pp269-321
.
M.O
t
t
e
r
s
e
nO
P
.D
a
n
b
o
l
tNC.S
t
o
r
m
M
a
t
h
i
s
e
nJ:
G
l
u
t
a
m
a
t
et
r
a
n
s
p
o
r
t
e
r
si
ng
l
i
a
lp
l
a
s
m
a membranes:
1
1
9
)R
a
f
fMC.AbneyER
.CohenJ
.L
in
d
s
a
yR
.NobleM:
h
i
g
h
l
yd
i
旺e
r
e
n
t
i
a
t
e
dl
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
n
sr
e
v
e
a
l
e
dbyq
u
a
n
t
i
-
Twot
y
p
e
so
fa
s
t
r
o
c
y
t
e
si
nc
u
l
t
u
r
e
so
fd
e
v
e
l
o
p
i
n
gr
a
t
t
a
t
i
v
eu
l
t
r
a
s
t
r
u
c
t
u
r
a
li
m
m
u
n
o
c
y
t
o
c
h
e
m
i
s
t
r
y
.Neuron
w
h
i
t
em
a
t
t
e
r
:d
i
百e
r
e
n
c
e
si
nm
o
r
p
h
o
l
o
g
y
.s
u
r
f
a
c
e
1
5・7
1
1
7
2
0
.
1
9
9
5
.
1
1
2
)P
e
l
l
e
r
i
nL
.M
a
g
i
s
t
r
e
t
t
iP
J:
G
l
u
t
a
m
a
t
eu
p
t
a
k
ei
n
t
oa
s
-
g
a
n
g
l
i
o
s
i
d
e
s
.andgrowthc
h
a
r
a
c
t
e
r
i
s
t
i
c
s
.JN
e
u
r
o
s
c
i
3・1
2
8
9
1
3
0
0
.
1
9
8
3
t
r
o
c
y
t
e
ss
t
i
m
u
l
a
t
e
sa
e
r
o
b
i
cg
l
y
c
o
l
y
s
i
s
:amechanism
1
2
0
)E
l
d
e
rGA:
1
nv
i
t
r
os
t
u
d
i
e
so
fa
s
t
r
o
c
y
t
ed
e
v
e
l
o
p
m
e
n
t
c
o
u
p
l
i
n
gn
e
u
r
o
n
a
la
c
t
i
v
i
t
yt
og
l
u
c
o
s
eu
t
i
l
i
z
a
t
i
o
n
.P
r
o
c
i
nh
i
g
h
e
r mammals. 1
n
:N
e
u
r
o
n
G
l
i
ai
n
t
e
r
r
e
l
a
t
i
o
n
s
d
u
r
i
n
gp
h
y
l
o
g
e
n
y
:1
.P
h
y
l
o
g
e
n
y and o
n
t
o
g
e
n
yo
f
N
a
t
lAcadS
c
iUSA9
1・1
0
6
2
5
1
0
6
2
9
.
1
9
9
5
.
1
1
3
)T
s
a
c
o
p
o
u
l
o
sM.M
a
g
i
s
t
r
e
t
t
iP
J
:M
e
t
a
b
o
l
i
cc
o
u
p
l
i
n
g
betweeng
l
i
aandn
e
u
r
o
n
s
.JN
e
u
r
o
s
c
i1
6
:8
7
7
8
8
5
.
-16一
.RootsB
.Humana
g
l
i
a
lc
e
l
l
s
.e
dbyV
e
r
n
a
d
a
k
i
sA
P
r
e
s
s
.T
o
t
o
w
a
.1
9
9
5
.pp157-180
脳のグルコース代謝とニューロンーアストロサイト連関
A
b
u
s
t
r
a
c
t
F
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
i
t
yandenergyp
r
o
d
u
c
t
i
o
ni
nt
h
eb
r
a
i
n:
n
e
u
r
o
n
a
l
a
s
t
r
o
c
y
t
i
cc
o
u
p
l
i
n
gi
ng
l
u
c
o
s
emetabolism
S
h
i
n
i
c
h
iT
a
k
a
h
a
s
h
i
u
n
i
c
i
p
a
lH
o
s
p
i
t
a
l
D
e
p
a
r
t
m
e
n
to
fN
e
u
r
o
l
o
g
y,UrawaM
r
a
w
a
s
h
i,S
a
i
t
a
m
a
k
e
n3
3
6,J
a
p
a
n
2
4
6
0Mimuro,U
C
e
r
e
b
r
a
lf
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
i
t
yi
sd
e
p
e
n
d
e
n
ton o
x
i
d
a
t
i
v
eg
l
u
c
o
s
em
e
t
a
b
o
l
i
s
m
. To d
a
t
e,however,
whethera
c
t
i
v
i
t
y
i
n
d
u
c
e
de
n
e
r
g
ydemandi
smetbya
n
a
e
r
o
b
i
cg
l
y
c
o
l
y
s
i
so
ro
x
i
d
a
t
i
v
ep
h
o
s
p
h
o
r
y
l
a
t
i
o
nr
e
e
r
e
b
r
a
lg
l
u
c
o
s
ec
o
n
s
u
m
p
t
i
o
ne
x
c
e
e
d
soxygen
m
a
i
n
se
l
u
s
i
v
e
.R
e
s
u
l
t
so
b
t
a
i
n
e
dbyPETs
t
u
d
i
e
s,showingc
n
d
i
c
a
t
et
h
a
ta
n
a
e
r
o
b
i
cg
l
y
c
o
l
y
s
i
smakesn
e
u
r
o
n
sr
u
n,d
e
s
p
i
t
e
c
o
n
s
u
m
p
t
i
o
nd
u
r
i
n
gf
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
a
t
i
o
n,i
muchp
o
o
r
e
ry
i
e
l
do
fATPa
scomparedw
i
t
ho
x
i
d
a
t
i
v
ep
h
o
s
p
h
o
r
y
l
a
t
i
o
n
.Furthermore,t
r
a
n
s
i
e
n
ti
n
c
r
e
a
s
e
s
i
nl
a
c
t
a
t
ep
r
o
d
u
c
t
i
o
nhavebeend
e
t
e
c
t
e
dd
u
r
i
n
gf
u
n
c
t
i
o
n
a
la
c
t
i
v
a
t
i
o
nb
o
t
hi
na
n
i
m
a
l
sandhumans
u
b
j
e
c
t
s
.R
e
c
e
n
ta
p
p
r
e
c
i
a
t
i
o
no
ft
h
ef
u
n
c
t
i
o
n
a
lr
o
l
e
so
fg
l
i
a
lc
e
l
l
s,e
s
p
e
c
i
a
l
l
ya
s
t
r
o
c
y
t
e
s,i
nt
h
en
e
r
v
o
u
ss
y
s
t
e
m
h
e
s
ec
e
l
l
sa
r
enowp
r
o
p
o
s
e
dt
op
l
a
ykeyr
o
l
e
si
nt
h
ec
e
r
e
b
r
a
le
n
e
r
g
ym
e
t
a
b
o
h
a
sbeenb
r
o
a
d
e
n
e
d,andt
l
i
s
m
.Thef
i
r
s
te
l
e
m
e
n
to
ft
h
i
sc
o
n
c
e
p
temergedfromt
h
ea
n
a
l
y
s
i
so
ft
h
ec
y
t
o
l
o
g
i
c
a
lr
e
l
a
t
i
o
n
s
h
i
pe
x
i
s
t
i
n
g
amongc
e
r
e
b
r
a
lm
i
c
r
o
v
e
s
s
e
l
s,a
s
t
r
o
c
y
t
e
s,andn
e
u
r
o
n
a
lp
r
o
c
e
s
s
e
s
.A
s
t
r
o
c
y
t
i
ce
n
d
f
e
e
ta
r
ei
n
t
e
r
p
o
s
e
db
e
tweenc
a
p
i
l
l
a
r
i
e
so
ra
r
t
e
r
i
o
l
e
sandn
e
u
r
o
p
i
LThesef
e
a
t
u
r
e
smakea
s
t
r
o
c
y
t
e
si
d
e
a
l
l
ys
u
i
t
e
dt
os
e
n
s
es
y
n
a
p
t
i
ca
c
t
i
v
i
t
yandt
oc
o
u
p
l
ei
tw
i
t
hu
p
t
a
k
eandm
e
t
a
b
o
l
i
s
mo
fg
l
u
c
o
s
eo
r
i
g
i
n
a
t
i
n
gfromt
h
ec
i
r
c
u
l
a
t
i
o
n
.1
n
d
e
e
d,i
n
c
r
e
a
s
e
si
ng
l
u
c
o
s
ec
o
n
s
u
m
p
t
i
o
ni
na
s
t
r
o
c
y
t
e
so
c
c
u
ri
nr
e
s
p
o
n
s
et
oNa+ i
n
f
l
u
x
.Moreover,l
a
c
t
a
t
e
p
r
o
d
u
c
t
i
o
ni
na
s
t
r
o
c
y
t
e
si
n
c
r
e
a
s
e
sv
i
aNa+d
e
p
e
n
d
e
n
tu
p
t
a
k
eo
fg
l
u
t
a
m
a
t
et
h
a
ti
sr
e
l
e
a
s
e
dfroma
c
t
i
v
a
t
e
d
n
e
u
r
o
n
s
.L
a
c
t
a
t
er
e
l
e
a
s
e
dfroma
s
t
r
o
c
y
t
e
sc
a
np
r
o
v
i
d
et
h
ef
u
e
lf
o
rt
h
ee
n
e
r
g
ydemando
ft
h
en
e
u
r
o
n
sby
e
n
t
e
r
i
n
gt
h
eTCAc
y
c
l
e
.T
h
i
sp
r
o
c
e
s
s,however,r
e
q
u
i
r
e
soxygent
op
r
o
d
u
c
eATP.Atp
r
e
s
e
n
,
tt
h
e
r
e
f
o
r
e,
t
h
e
r
ei
sn
oc
o
g
e
n
te
v
i
d
e
n
c
et
h
a
tn
e
u
r
o
n
a
la
c
t
i
v
a
t
i
o
ns
t
i
m
u
l
a
t
e
se
x
c
l
u
s
i
v
e
l
ya
n
a
e
r
o
b
i
cg
l
y
c
o
l
y
s
i
si
nt
h
e
b
r
a
i
n
.
1
7
.原著
L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
queを用いた脳循環動態の研究
一血圧低下に伴う脳血流の変化一
中瀬裕之,竹鳴俊一,宮本和典
議西龍之介,榊
寿右
要 約
レーザードップラー (
L
D
)血流測定法は,非侵襲的かっ連続的に脳血流 (CBF)測定が可能であり,
臨床および基礎研究の分野で広く応用されている.しかし,極めて小さな範囲での測定であるため変動
、
が大きく,また絶対値測定ができず相対的な評価しかできないという欠点がある.これら LD法の欠点
a
n
n
i
n
g
"法が開発された.今回は,前脳虚血に低血圧を負荷したモデルに LDs
c
a
n
を補うため, LD c
i
s
t
a
r r
a
tを用いて,全
n
i
n
g法を用いて,血圧低下に伴う脳血流 (CBF) の変化について検討した. W
身麻酔および人工呼吸を行い,両側総頚動脈結紫下に h
y
p
o
b
a
r
i
c h
y
p
o
t
e
n
s
i
o
n法により平均血圧を 7
0
から 40mmHgまで 5mmHgずつ段階的に下げて,各段階での l
o
c
a
l CBF (
lCBF) を LD s
c
a
n
n
i
n
g法
を用いて脳表 2
5か所で測定した. 2
5の lCBFの中央値を以て r
e
g
i
o
n
a
lCBF (
r
C
B
F
) とした. sham群
(
n
=
5
) では, 6
0分間 1
0分毎に rCBFを測定したが変化なかった.前脳虚血群 (
n
=
5
) の rCBFは,平
均血圧 65mmHgまでは変化なかったが, 60mmHg以下より有意に (
pく0
.
0
5
) 低下し(初回測定値で
ある c
o
n
t
r
o
l値の 2
2.
4
:
!
:8
.
0L
D
U
n
i
t
sから 1
3
.
2
:
!
:5
.
4L
D
U
n
i
t
sに低下),以後 MABPの低下とともに低下
した
s
c
a
n
n
i
n
gにより集積されたデータより作成された h
i
s
t
o
g
r
a
mや 3次元 CBFmappingは,全体的
な lCBFの変化や脳血管と CBFの変化の位置的関係を検討するのに有用であった
LDs
c
a
n
n
i
n
g法は,
CBF測定の正確さに加えて,多くの集積されたデータから詳細な脳微小循環動態の検討を可能とする
有意義な方法である.
(脳循環代謝
9:18~25 , 1
9
9
7
)
キーワード 脳血流,実験,ラット,レーザードップラー,スキャニング
はそれぞれ利点・欠点があり,その特徴を生かし
はじめに
て利用することが重要である.
基 礎 研 究 分 野 で の CBF測定法としては, h
y
d
r
o
-
近 年 , 脳 血 流 (CBF) 測定技術は著しく発展し,
genc
l
e
a
r
a
n
c
e (HC),LaserDopplerflowmetry
手術中のモニタリングなど臨床や基礎研究の分野
(LDF),autoradiography,microsphere法等が用
で幅広く使用されているトペ一方,各測定法に
い ら れ て い る 3-ペ こ の 中 で , 同 一 検 体 で 繰 り 返
し測定が可能であるのは, HCと LDFである .HC
干6
3
4奈良県橿原市四条町 8
4
0
法は,絶対値測定が可能であるという利点を有す
。
。
奈良県立医科大学脳外科
L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
q
u
eを用いた脳循環動態の研究
る一方,電極刺入のための組織障害や水素ガスを
血液ガス測定後, LDF (ALF
・2
1,Advance,T
o
-
使う危険性が指摘されている. LD法は,きわめ
a
p
a
n
) をp
e
r
s
o
n
a
lcomputer (
9
8NoteSX,
kyo,]
て簡便に連続的な CBF測定が可能であるが,変
NEC,Tokyo,]
a
p
a
n
) に接続された、c
a
n
n
i
n
g
"
動が激しく絶対値評価が困難であるという欠点が
ある.また,ともに極めて小さな(脳内もしくは
s
t
a
g
e (XYZs
c
a
n
n
i
n
gs
t
a
g
e
.S
c
h
o
l
a
rTec,Osaka,
]
a
p
a
n
) に装着し,脳表 2
5(
5x5
) カ所の局所脳
脳表上の)ーカ所での測定である. LD s
c
a
n
n
i
n
g
血流(lCBF) を測定した(図 1
)
. 血流測定部位
法は,これら LDの欠点を補うために考案された
は
, Bregmaよ り 後 方 に 3mm,側方に 2.5mm
新しい方法でトペ前もって設定した脳表上の多
を中心とした.設定は,ーカ所に 2秒間停止後,
数カ所の CBFを computer制御された m
icroma-
次の 2秒間で 2
0回の測定を行い,その平均値を
r
o
b
eを動か
n
i
p
u
l
a
t
o
rを用いて脳表上に LDの p
して CBFを r
e
a
lt
i
m
eに測定するものあるト 1
局所 CBF (
lCBF) として computerに自動的に
1
)
記憶させた.移動に 1秒かかり, 1s
c
a
nに 1
2
5(
5
今回我々は,この LD s
c
a
n
n
i
n
g法を用いて,
5カ所の lCBFの中央値を以
x2
5
) 秒要した. 2
両側総頚動脈結葉下に低血圧を誘発する h
y
p
o
-
て,測定領域の rCBF (
L
D
u
n
i
t
s
) とした. s
c
a
n
-
b
a
r
i
c h
y
p
o
t
e
n
s
i
o
n法7凹で段階的に全身血圧を低
n
i
n
g法による CBF測定範囲を決定後, 2% Na+・
下させ,各段階での CBFについて検討した.
f
l
u
o
r
e
s
c
e
i
n(
N
a
c
a
l
a
it
e
s
q
u
e,Kyoto,]
a
p
a
n
)0
.
5c
c
を静脈内注入し,波長 450-490nmの蛍光ラン
対象および方法
プ (
1
2f
i
l
t
e
rb
l
o
c
k,L
e
i
t
z,W
e
t
z
l
a
r,Germany) を
用いて蛍光血管撮影を行い,イメージはビデオ
W
i
s
t
a
rr
a
t
s (雄,体重 280-360g
)1
0匹を用い
(BR
・
S6
0
0,V
i
c
t
o
r
,Tokyo
,]
a
p
a
n
) に収録し,後
て,硫酸アトロビン (0.5mg,腹腔内投与)で前
に脳表の血管構造と脳血流分布図および CBF
処置を行い,飽水クロラール (
3
6mg/100g体重,
mapping像とを重ね合わせて検討した.
まず, s
h
a
m
o
p
e
r
a
t
e
da
n
i
m
a
l(
n
=
5
)(右総頚動
腹腔内投与)で、全身麻酔を行った.直腸温をモニ
ターし,フィードパック{呆j
且ブランケット (CMA
脈にカニューレを挿入した右総頚動脈結葉群)と
1
5
0
,C
a
r
n
e
g
i
eM
e
d
i
c
i
n
eAB,Stockholm,Sweden)
して,吸引せず 6
0分間 1
0分 毎 に CBF測 定 を
0
で体温を 3
7C として気管切聞を行い小動物用呼
行った.なお,前脳虚血群の実験は sham群の 6
0
吸器 (
H
a
r
v
a
r
dr
o
d
e
n
tv
e
n
t
i
l
a
t
o
r,Mode1683,Mas-
分の範囲に入っている.次いで,前脳虚血群 (
n
,
USA) を用いて 3
:7 (酸素:窒素)の
s
a
c
h
u
s
e
t
t
s
=
5
) として両側総頚動脈閉塞下に h
y
p
o
b
a
r
i
ch
y
-
混合ガスで調節呼吸を行った.次いで,両側頚動
脈を露出し,右総頚動脈に心臓側へカニューレを
挿入した.ここから,血液ガス (ABL3
3
0,R
a
d
i
-
ometer
,Copenhagen,Denmark) 及び血圧をモニ
ターした (
P
o
l
y
g
r
a
p
h system RM-600, Nihon
a
p
a
n
)
. 左総頚動脈には 5-0ナ
Koden,Tokyo,]
イロン糸を回しておき,後に引っ張って動脈を閉
塞した.
頭部を固定し (
s
t
e
r
e
o
t
a
c
t
i
c frame;S
R
6,N
a
r
-
]
a
p
a
n
),頭皮を切開後,手術用顕微鏡
i
s
h
i
g
e1
n
c
.,
下に h
i
g
h
s
p
e
e
d d
r
i
l
lを用いて両側前頭頭頂部
x
に 3 m m 4mmの開頭を行った.硬膜は温存し
た状態とした.下半身を吸引用の容器に入れて吸
引圧調整の可能な掃除機を接続した.
-19一
図1
. 両側前頭頭頂関頭および 2
5(
5
X
5
) 点での局
所脳血流測定.番号は右脳の言│税J
I番号を示す.
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 l号
表
p
o
t
e
n
s
i
o
n法 に よ り 全 身 平 均 血 圧 を 70から 40
1
. Sham群および前脳虚血群の生理学的データ
m m Hgまで 5mm Hgずつ段階的に下げて(各
P02(mmHg) PCO,
(mmHg)
段階 5分間),各段階での rCBFを測定した.
Sham群
虚血群
脳血流分布図および CBFmapping作成には,
(N=5
) 1
1
5
.
4:
!
:8
.
5
(N=5) 1
1
9
.
3士 9
.
2
4
2
.
4:
!
:3
.
1
4
3
.
1:
!
:2
.
7
pH
7
.
3
1:
!
:0
.
0
5
7
.
2
9:
!
:0
.
0
4
2
5カ所から得られた 25の各 lCBFを初回測定値
である c
o
n
t
r
o
l値の%で表示し,開窓内の位置に
修正し内挿補間法 (
i
n
t
e
r
p
o
l
a
t
e
)施行後, XYZc
o
l
-
1
0
0ト r
C
B
F(
L
D
u
n
i
t
s
)
C
o
n
位。1
2
4
.
9
1
0
m
i
n2
4
.
6
3
.0
2
0
m
i
n2
1
.
3
3
0
m
i
n2
4
0
m
i
n2
2
.
8
.6
5
0
m
i
n 21
6
0
m
i
n2
0
.
7
umnより mesh p
l
o
tを用いて 3次 元 表 示 し た
(
S
i
g
m
a
P
l
o
ts
o
f
t
w
a
r
e,J
a
n
d
e
lS
c
i
e
n
t
i
f
i
c,Erkrath,
Germany).
データは平均±標準偏差 (
S
D
) で示した.統
計学的には, ANOV
Af
o
l
l
o
w
e
dbyD
u
n
n
e
t
t
'
st
e
s
t
f
o
rr
e
p
e
a
t
e
dmeasuresを用いた.尚, p<0
.
0
5を
断
比
向
44
0
3
叫
もって有意とした.
尚,本実験は日本学術会議第 8
0回総会(昭和
2
0
50年 1
0月)の動物実験ガイドラインの策定に関
する勧告及び日本動物学会(昭和 6
2年 5月)の
。o
動物実験に関する指針に則って行われた.
結
果
5
1
0
1
5
2
0
N
u
m
b
e
r(
1
2
5
)
2
5
図2
.s
h
a
m動物(動物番号 S1
)の局所脳血流(lC
B
F
)
.
lから 2
5までの各カ所の l
C
B
Fを 1
0分間毎に計 6
回測定している. 2
5
1
C
B
Fの中央値は, 2
0
.
7
2
4
.
9
L
D
U
n
i
t
sを示し,実験中有意な変化は認められな
0-23番は近傍に脳動脈が存在しており,
かった. 2
C
B
Fを示している.
常に高い l
sham群 (
n
=
5
)の血液ガスデータ (
P
a
0
2,
PaC02,
pH) は生理的範囲内で,平均血圧 (
1
01
.2:
:
t1
2
.
6
m m Hg) は実験中に有意な変化を認めなかった
(
表1
)
. 表 1は実験開始前の生理的デ
1
タである
が,実験終了後も有意な変化は認められなかった.
rCBFも c
o
n
t
r
o
l値(=初回測定値) (
2
3
.
3:
:
t9
.
9LD-
ガスデータ (
P
a
0
2,PaC02,PH) は生理的範囲内
U
n
i
t
s
) から 6
0分 後 (
21
.8:
:
t1
0
.
9L
D
U
n
i
t
s
) まで
であり,各群間 (sham群と前脳虚血群)および
有意な変化は認めなかった.つまり, sham群に
実験前後で差は認めなかった. rCBFは,初回平
よって実験 6
0分間の測定によっても CBFが変
均血圧 1
0
1
.
3:
:
t1
4
.
8 m m Hg (
2
2
.
4:
:
t8
.
0L
D
U
n
i
t
s
)
化しないことを非虚血群で確認し,データの妥当
から 6
5m mHg (
2
0
.
3:
:
t6
.
6L
D
U
n
i
t
s
) まで変化せ
性を確認した.また,脳血流の左右差はなく,左
ず
, 6
0m mHg (
1
3
.
2:
:
t5
.
4L
D
U
n
i
t
s
) より有意に
右とも c
o
n
t
r
o
l値(左:2
2
.
3:
:
t8
.
0LD-Units,右:
{丘下し (ANOV
AC
D
u
n
n
e
t
t
'
st
e
s
t
)w
i
t
hr
e
p
e
a
t
e
d
2
3
.
6土 4
.
5L
D
U
n
i
t
s
) から 60分後まで有意な変化
measures,Pく 0
.
0
5
),平均血圧 40mm Hgの段階
は認めなかった.図 2は sham群の代表例である.
では 4.
4
:
:
t1
.
7L
D
U
n
i
t
sまで低下した(図 3
).表
1から 25香まで各点を移動しつつ計測した lCBF
2に各血圧での左右の脳血流を示す.各血圧で左
を1
0分毎に 6回 (
6
0分間)行い,表示したもの
右の脳血流に差はなく,ともに 60mm Hgより
である. 2
5点の中央値 rCBFは
, 21.3~24.9 LD-
有意に低下していた (
D
u
n
n
e
t
t
'
st
e
s
t
).
U
n
i
t
sとほぼ一定であった.また, 20番から 2
3
各段階での lCBFから h
i
s
t
o
g
r
a
mを作成すると,
番には動脈が存在し,常に高潅流域となっていた.
血圧低下とともに h
i
s
t
o
g
r
a
mの分布は左へ偏位
前脳虚血群 (
n
=
5
) でも,低血圧負荷前後の血液
し,血圧 60mmHg以下より CBFはlOLD
・u
n
i
t
s
2
0
L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
q
u
eを用いた脳循環動態の研究
表2
. 各血圧における左右の脳血流 (
r
C
B
F
)
c
o
n
t
r
o
l
7
0
6
0
6
5
5
0
40mmHg
2
2
.
7:
t1
0
.
5 2
1
.
0:
t7
.
7 1
8
.
9:
t6
.
9 1
1
.
1
:
t1
.
7# 7
.
1:
t1
.5
#
4
.
3土 0
.
9L
D
U
n
i
t
s#
2
4
.
1:
t5
.
3 2
1
.
4土 剖 1
3
.
9:
t7
.
7 1
3
.
9:
t7
.
7# 8
.
1:
t2
.
0# 4
.
6:
t2
.
1L
D
U
n
i
t
s#
左脳
右脳
各血圧で r
CBFの左右差なく,ともに 6
0mmHgより有意に低下している.
ト
p
<
0
.
0
5
(
D
u
n
n
e
t
t
'
st
疋s
t
)
5
0
用されているト4)
レーザ一光をフャイパーを通
して組織に当て,散乱・反射される光の一部を受
UAUAU
。
1U44
光し,光電変換後信号処理・演算して組織血流量
と表現される.測定深度は 1mm, 測 定 容 積 は
必作品
T
。
“ redc
e
l
lf
l
u
x
"
を測定する.従って,その CBFは
#邑-
#
阜
・1
o
8日
i
#
エ円ピ
(
g
g
d
c
h出量
4
0
3
で,極めて小さな範囲の lCBFしか測定で
1m m
きず,それゆえ測定場所により大きく影響される.
現在の方法では,絶対値評価には無理があり,相
対値で評価されているのが現実である.そのため,
c
o
n
t
r
o
l 7
0
6
5
6
0
5
5
5
0
4
5
I個体での 1カ所の相対的な ICBFの変化は評価
4
0
できるが,個体聞や異なる場所との評価はできな
MABP(mmHg)
い.また, LDによる測定値は, HC.microsphere
図3
. 平均血圧 (MABP)と rCBFとの関係を示す b
o
x
.1
4
C
i
o
d
o
a
n
t
i
p
y
r
i
n
e (IAP) 法による測定値とよ
p
l
ot
.
MABP60mm Hgより有意に rCBFは低下してい
る. l
i
n
e
;10-90%,b
o
x
;25-75%,l
i
n
ei
nt
h
eb
o
x;
中央値, #:p
<
0
.
0
5,初回平均血圧を c
o
n
t
r
o
lとし,
1
01
.3
土1
4.8mmHgであった.
く相関しているとされている日)しかし, b
l
o
o
d
c
e
l
l(
e
r
y
t
h
r
o
c
y
t
e
)f
l
o
wのみを反映しているため,
plasmaと e
r
y
t
h
r
o
c
y
t
e両方を反映する HCの f
a
s
t
componentや IAPとは相関しないことがある日.
このような限界があるにもかかわらず,他に理想
以下の虚血域が増加し, 40mmHgでは 78.8%が
的な CBF測定法がない現在,その簡便性から広
1
0L
D
u
n
i
t
s以下であった(図 4A). 図 4 Aの母
く使用されている.
集団は, 25(カ所)x2(両側)x(
5匹)=250の
前述した如く, LDによる CBF値 は 測 定 場 所
lCBFから硬膜上の出血による a
r
t
i
f
a
c
tを除外し
に大きく影響されるため probeの厳重な固定が
た 2441CBFである.また,図 4Bお よ び 図 4C
必須で、あった. LD scanningは,その probeを
は
, hypobaric hypotensionをはじめる前値と比
computer制御された micromanipulatorを用いて
較しての血流低下度を示したものであるが, CBF
脳表上を動かして CBF測定を行うわけであるか
分布図や脳皮質 mappingから脳表の CBFの分布
ら,従来と逆の発想である. LD probeが動くと
とその変化が詳細に観察された(図 4B,4C).
r
t
i
f
a
c
tを除外するため,各指定場
きの moving a
CBFの低下は脳部位特に血管との位置関係によ
所に移動後の 2秒間は測定せず,その後の 2秒間
o
w
f
l
o
w zoneになる
り異なっており,早期から l
(
2
0囲測定しその平均値を用いる)で ICBF測 定
のは動脈よりも離れた部位に多い傾向にあった
を行っている.
(
図 4B).
LDscanning法の利点は, (
1
) 脳表上の多数カ
2
)
所(自由に設定可能)の ICBFを測定できる. (
考
察
rCBFは 多 数 カ 所 の ICBFの 中 央 値 を 用 い る た
3
) scanningによ
め,測定値が安定している, (
LD法は現在,臨床・基礎研究の分野で広く使
-21
り 集 積 さ れ た デ ー タ か ら histogramや 脳 皮 質
第 9巻
脳循環代謝
(
a
)C
o
n
t
r
o
l
第 1号
(
b
)Bp5
5m mHg
(
c
)Bp4
0m mHg
11111﹂
寸 111114lili--一J I l t -斗Ill111J1
2
5
2
0
a
r
o
s
2
1
5
r
n
ロ
0
号
. 1
0
〉
a5
.
.
.
.
。
。
ぷ
コ
00
。
2
0
4
0
60
8
0 1
0
0
。
2
0
4
0
60
日
。
8
0 100
。
2
0
4
0
60
8
0 100
L
D
U
n
i
t
s
A
MABP5
5m mHg
MABP40mmHg
5
4
む﹄EEZ
ロ
Z
つd
﹄山門戸戸HH
3
2
2
3
4
5
2
4
5
Number
B
図 4(
A
)
_ 脳血流 h
i
s
t
o
g
r
a
m
_(
a
)c
o
n
t
r
o
l (平均血圧 1
01
.3
:
!
:1
4
.
8m mHg), (
b
) 平均血圧 55mmHg, (
c
) 平均血
圧 40mmHg
点線は,中央値を示す.血圧低下に従い,分布全体およ
び中央値が左に偏位している.また, CBFc
o
n
t
r
o
l値(初
D
U
n
i
t
s以下の虚血
回測定値)の 50%以下であるlOL
域が増えている(黒部).母集団は, 2501CBFから a
r
t
i
a
t
aを削除した 2441CBFである.
f
a
c
tと考えられる d
2
) の平均血圧 5
5
(
8
)
. 前脳虚血群代表例(動物番号 1
m mHgと 40mmHg時の脳血流低下度の分布図と動脈
走行(同一動物)(虚血前値の%表示).縦・横軸の Numb
e
rは計測l
内の番号.
(
C
)
.(
B
)と同一動物の平均血圧 55mmHgと40mmHg
時の 3次元 CBFイメージ(虚血前値の%表示). Number
は計測内の番号. 縦・横軸の Numberは計測内の番号.
C
-22
L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
q聞を用いた脳循環動態の研究
CBF mappingの作成を行うことにより,詳細な
血による血液の破壊や抗凝固剤の使用の必要もな
脳表の微小循環の検討が可能である.特に,開頭
くべ血圧を吸引圧でコントロールすることによ
内の CBFの変化が場所により異なる場合に有用
り虚血程度や虚血時間を自由に設定でき,また再
である日ヘ (
4
) 実験に合わせて,測定域・部位
潅流後の脳循環代謝を研究できるすぐれたモデル
.間隔・停止時間・測定時間を自由に設定でき
である.小動物に対しでも手術侵襲が少なく慢性
る
, (
5
)スイッチ一つで computerが自動的にデー
実験にも適している.
タの測定・収集を行うため,簡便である. (
6)LD
今回は,上記の前脳虚血モデルに scanmng法
u
n
i
t
s(
a
r
b
i
t
o
r
a
r
yu
n
i
t
s
)(補正式を用いれば (ml
/
m
i
n
/
1
0
0g
)
)を用いた絶対値評価が可能で、個体聞
を用いて平均血圧を 7
0から 40mm Hgまで 5
句
の比較ができる.絶対値評価に関しては,我々は
m m Hgずつ段階的に下げた時の rCBFの変化を
検討したが,両側総頚動脈閉塞下では 60mmHg
すでに HCとの比較試験を行い,相関(相関係数
が CBF自動調節能の下限値であった. Heimann
r
=
0
.
9
4
) 及び絶対値 (
r
=
0
.
9
0
) とも HCと極めて
ら7)は,我々と同じ方法で右総頚動脈閉塞下での
良い相聞を確認しており,また直線回帰式 (
y
=1
.7
CBF自動調節能を検討し, 2
5カ所の測定をした
X+1
.
4
) により CBF絶 対 値 (ml
/
min/100g
)を
s
c
a
n
n
i
n
g LDと 1カ所のみを計測した s
t
a
t
i
o
n
aryLDとを比較した.その結果,どちらの計測
求めることが可能であることを報告している印.
(
7
)s
c
a
n
n
i
n
gsystem本体は販売されており, LD
のすでにある施設では安価であり,当然 r
u
n
n
i
n
g
c
o
s
tもかからない.一方,欠点として, (1)多
くの lCBFを得るためには,それだけ一回の測定
時聞が増えることになる(本実験では 1 s
c
a
nに
1
2
5秒(約 2分)必要), (
2
) 測定は一平面で行
Hgの聞は CBF
は一定であったが, s
t
a
t
i
o
n
a
r
yLDは
, MABP41
~45mm Hgで初めて有意な CBF低下を捉えた
法でも平均血圧が, 60~85mm
のに対し, s
c
a
n
n
i
n
gLDでは, MABP46~50 m m
Hgの段階ですでに有意な CBF低下を捉えてい
た.さらに, f
r
e
q
u
e
n
c
yh
i
s
t
o
g
r
a
mで検討すると,
われる (
3次元的な移動も技術的に可能であるが,
MABP5
1~55 m mHgの段階からすでに, 2
0LD-
より時間がかかることになる),等が考えられる.
U
n
i
t
s以下の l
o
wf
l
o
wa
r
e
aの出現(つまり虚血
また,基本的に測定法は LDを用いるため,デー
関値以下)し,平均血圧が下がる毎に,その範囲
タの解釈はその特性を知る必要がある .1CBFの
がふえていくのを示した.つまり,従来の s
t
a
t
i
o
n
-
絶対値としての信頼性は確立しておらず, map-
c
a
n
n
i
n
g法はより敏感により多く
a
r
y法に較べ s
L
D
U
n
i
t
s
) を用いないよ
p
i
n
gの際には絶対値 (
の情報を提供した.また,本実験においては,血
うにし, % c
hangeを用いている.
圧の低下につれて段階的に虚血域が広がっていく
それでは,正確な rCBFを得るために (
s
c
a
n
n
i
n
g
様子が捉えられたが,脳部位によって CBFの低
を用いて)何カ所以上の lCBF測定を行う必要が
下は異なり,早期から低潅流領域Clo
w
f
l
o
wz
o
n
e
)
あるかという点に関しては, Kempskiら8)は s
i
m
u
-
となるのは動脈より離れた部位であった.
l
a
t
i
o
ns
t
u
d
yを行い, n=25以上の lCBFから信頼
性の高い rCBFが得られるとした.またその際,
本法を用いることにより, 1匹の実験動物から
(従来の固定式 LD法による CBF測定法では考え
lCBFは正規分布を示さないため,平均値ではな
られなかったほど)多くの CBF情報の集積がで
く中央値を用いて評価すべきであると指摘してい
き,詳細な微小脳循環の検討が可能となった.そ
る.
のため本法を用いることにより,一つの実験系に
本実験で用いた h
y
p
o
b
a
r
i
ch
y
p
o
t
e
n
s
i
o
n法によ
要する必要動物数が減少し, CBF測定の正確さ
る脳虚血モデルは,吸引圧調整可能な掃除機を
に加えて,時間的・経済的・動物愛護の面からも
使って(両側頚動脈結繋下に)下半身を陰圧で吸
有利であると考えている.
引することにより血液の下半身への p
o
o
l
i
n
gをお
こし低血圧および前脳虚血を誘導するもので,脱
-23
脳 循 環 代 謝 第 9巻 第 1号
文 献
1
) 川口哲郎,藤田稿 i
青,細田弘吉,庄瀬祥晃,浜野聖
CerebB
l
o
o
dFlowMetab1
4
:1
1
00-1
1
0
5
.
1
9
9
4
.
.StreckerU:Ont
h
enumber
8
) KempskiO
.HeimannA
二,岩倉昌岐:脳動脈癌手術時におけるマルチモニ
o
fmeasurementsn
e
c
e
s
s
a
r
yt
oa
s
s
ε
s
sr
e
g
i
o
n
a
lc
e
r
e
-
2
:3
7
3
3
7
8
.
1
9
9
4
.
タリングシステム.脳卒中の外科 2
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wbyl
o
c
a
ll
a
s
e
rD
o
p
p
l
e
rr
e
c
o
r
d
i
n
g
s
:A
s
i
m
u
l
a
t
i
o
ns
t
u
d
yw
i
t
hd
a
t
af
r
o
m4
5r
a
b
b
i
t
s
.I
n
tJM
i
-
2
)D
i
r
n
a
g
lU
.K
a
p
l
a
nB
.J
a
c
e
w
i
c
zM;P
u
l
s
i
n
e
l
l
iW: C
o
n
-
c
r
o
c
i
r
c1
5
:3
7
4
2
.
1
9
9
5
.
t
i
n
u
o
u
smeasuremento
fc
e
r
e
b
r
a
lc
o
r
t
i
c
a
lb
l
o
o
df
l
o
w
9
) NakaseH
.HeimannA
.Kempski0・A
l
t
e
r
a
t
i
o
n
so
fr
e
-
byl
a
s
e
r-D
o
p
p
l
e
rf
l
o
w
m
e
t
r
yi
nar
a
ts
t
r
o
k
emode
.
lJ
C
e
r
e
bB
l
o
o
dFlowMetab9
:5
8
9
5
9
6
.
1
9
8
9
g
i
o
n
a
lc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wandoxygens
a
t
u
r
a
t
i
o
ni
na
3
) NakaseH
.K
a
k
i
z
a
k
iT
.MiyamotoK
.Hiramatsu K
.
r
a
ts
i
n
u
s
v
e
i
nt
h
r
o
m
b
o
s
i
sm
o
d
e
l
.S
t
r
o
k
e2
7
:7
2
0
一7
2
8
.
S
a
k
a
k
iT:Useo
fl
o
c
a
lc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wm
o
n
i
t
o
r
i
n
g
1
9
9
6
1
0
)N
akase,
H Heimann A
.Kempski 0:Local cerebral
t
op
r
e
d
i
c
tb
r
a
i
ndamagea
f
t
e
rd
i
s
t
u
r
b
a
n
c
et
ot
h
ev
e
n
o
u
sc
i
r
c
u
l
a
t
i
o
n
:C
o
r
t
i
c
a
lv
e
i
no
c
c
l
u
s
i
o
nmodelby
b
l
o
o
df
l
o
wi
nar
a
tc
o
r
t
i
c
a
lv
e
i
no
c
c
l
u
s
i
o
nmode
.
lJ
p
h
o
t
o
c
h
巴m
i
c
a
ld
y
e
.N
e
u
r
o
s
u
r
g
e
r
y3
7(
2
) :2
8
0
2
8
6
.
CerebB
l
o
o
dFlowMetab1
6
:720-728.1996
1
1
)N
akaseH
.KempskiO
S
.HeimannA
.TakeshimaT
.
1
9
9
5
.
4
) KramerMS.V
i
n
a
l
lP
E
.K
a
t
o
l
i
kL
I
.SimeoneFA:Com-
T
i
n
t
e
r
aJ
:Microcirculationa
f
t
e
rc
e
r
e
b
r
a
lv
e
n
o
u
so
c
-
p
a
r
i
s
o
no
fc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wmeasured by l
a
s
e
r
-
c
l
u
s
i
o
n
sa
sa
s
s
e
s
s
e
dbyl
a
s
e
rD
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
g
.JNeur
o
s
u
r
g8
7:
307-314.1
9
9
7
.
D
o
p
p
l
e
rf
l
o
w
m
e
t
r
yandh
y
d
r
o
g
e
nc
l
e
a
r
a
n
c
ei
nc
a
t
sa
f
t
e
rc
e
r
e
b
r
a
li
n
s
u
l
tandh
y
p
e
r
v
o
l
e
m
i
ch
e
m
o
d
i
l
u
t
i
o
n
.
N巴u
r
o
s
u
r
g
e
r
y3
8
:3
5
5
3
6
1
.1
9
9
6
.
1
2
)D
i
r
n
a
g
lU
.ThorenP
.V
i
l
l
r
i
n
g
e
rA
.S
i
x
tG
.ThemA
.
5
)F
a
b
r
i
c
i
u
sM.L
a
u
r
i
t
z
e
nM:L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
re
v
a
l
u
a
t
i
o
n
c
o
n
t
r
o
l
l
e
dr
e
d
u
c
t
i
o
no
fc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wbyh
y
p
o
-
o
fr
a
tb
r
a
i
nm
i
c
r
o
c
i
r
c
u
l
a
t
i
o
n
:c
o
m
p
a
r
i
s
o
nw
i
t
ht
h
e
[
1
4
C
]i
o
d
o
a
n
t
i
p
y
r
i
n
emethods
u
g
g
e
s
t
sd
i
s
c
o
r
d
a
n
c
ed
u
r
-
b
a
r
i
ch
y
p
o
t
e
n
s
i
o
n and t
w
o
v
e
s
s
e
lo
c
c
l
u
s
i
o
n
.N
e
u
r
o
l
Res1
5・128-130.1
9
9
3
.
i
n
gc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wi
n
c
r
e
a
s
e
s
.JC
e
r
e
bB
l
o
o
dFlow
.1
9
9
6
.
Metab1
6
:156-161
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
1
3
) 浦西龍之介,中瀬裕之,榊寿右:L
E
i
n
h
a
u
p
lKM:G
l
o
b
a
lf
o
r
e
b
r
a
i
ni
s
c
h
a
e
m
i
ai
nt
h
er
a
t
:
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
q
u
eによる脳血流測定法についての検討
1
)
水素クリアランス法との比較一.脳循環代謝 8 (
6
)S
k
a
r
p
h
e
d
i
n
s
s
o
nJ
O
.H
a
r
d
i
n
gH
.ThorenP
:R
e
p
e
a
t
e
d
7
9
.
1
9
9
6
.
measurementso
fc
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wi
nr
a
t
s
.C
o
m
p
a
r
i
s
o
n
sbetweent
h
eh
y
d
r
o
g
e
nc
l
e
a
r
a
n
c
emethodandl
a
-
.D
a
h
l
g
r
e
nN
.Ros
吾n1
.i
司
T
i
e
l
o
c
hT
.
1
4
)S
m
i
t
hML.BendekG
s
e
rD
o
p
p
l
e
rf
l
o
w
m
e
t
r
y
. Acta P
h
y
s
i
o
l Scand 1
3
4
:
1
3
3
1
4
2
.1
9
88
.
i
o
l
l
o
w
i
n
gi
o
r
e
b
r
a
i
ni
s
c
h
e
m
i
ai
nt
h
er
a.
t2
.A 2
v
e
s
s
e
l
S
i
e
s
joBK:M
o
d
e
l
si
o
rs
t
u
d
y
i
n
gl
o
n
g
t
e
r
mr
e
c
o
v
e
r
y
7
) HeimannA
.KroppenstedtS
.U
l
r
i
c
hP
.KempskiOS:
o
c
c
l
u
s
i
o
n mode
.
lActa N
e
u
r
o
l Scand 6
9・385-401
.
1
9
8
4
.
C
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wa
u
t
o
r
e
g
u
l
a
t
i
o
nd
u
r
i
n
gh
y
p
o
b
a
r
i
c
h
y
p
o
t
e
n
s
i
o
na
s
s
e
s
s
e
dbyl
a
s
e
rD
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
g
.J
2
4ー
L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
q
u
eを用いた脳循環動態の研究
A
b
s
t
r
a
c
t
C
e
r
e
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
wc
h
a
n
g
e
sc
o
r
r
e
s
p
o
n
d
i
n
gw
i
t
ha
r
t
e
r
i
a
lb
l
o
o
dp
r
e
s
s
u
r
e
r
e
d
u
c
t
i
o
na
s
s
e
s
s
e
dbyl
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rs
c
a
n
n
i
n
g
T
o
s
h
i
k
a
z
uTakeshima,
K
a
z
u
n
o
r
iMiyamoto,
H
i
r
o
y
u
k
iNakase,
RyunosukeU
r
a
n
i
s
h
i,T
o
s
h
i
s
u
k
eS
a
k
a
k
i
D
e
p
a
r
t
m
e
n
to
f
N
e
u
r
o
s
u
r
g
e
r
y,N
a
r
aM
e
d
i
c
a
lU
n
i
v
e
r
s
i
t
y,N
a
r
a
L
a
s
e
r
D
o
p
p
l
e
rf
l
o
w
m
e
t
r
y(LDF)0妊e
r
sar
e
l
i
a
b
l
e,n
o
n
i
n
v
a
s
i
v
eandc
o
n
t
i
n
u
o
u
sr
e
c
o
r
d
i
n
go
fl
o
c
a
lc
e
r
e
l
CBF) w
i
t
hah
i
g
ht
e
m
p
o
r
a
lr
e
s
o
l
u
t
i
o
n
.However,CBFd
a
t
ai
so
n
l
yf
o
rs
m
a
l
l
l
i
m
i
t
e
dand
b
r
a
lb
l
o
o
df
l
o
w(
c
i
r
c
u
m
s
c
r
i
b
e
da
r
e
a(
<1m m3)andi
sh
i
g
h
l
yd
e
p
e
n
d
e
n
tont
h
el
o
c
a
l
i
z
a
t
i
o
no
ft
h
eLDp
r
o
b
e
.AnewLDs
c
a
n
妊
'
e
re
n
tl
o
c
a
t
i
o
n
sbyam
o
t
o
r
c
o
n
t
r
o
l
l
e
d
n
i
n
gt
e
c
h
n
i
q
u
ec
a
np
r
o
v
i
d
eu
ss
a
m
p
l
elCBFr
e
c
o
r
d
i
n
g
so
fmanyd
i
m
i
c
r
o
m
a
n
i
p
u
l
a
t
o
r,andt
y
p
i
c
a
lr
e
g
i
o
n
a
l(
r
) CBFh
i
s
t
o
g
r
a
m
sandc
o
r
t
i
c
a
lCBFmappingf
o
rp
l
a
n
n
e
da
n
a
t
o
m
i
c
a
ls
i
t
e
sa
r
eo
b
t
a
i
n
e
d
.WeexaminedrCBFc
h
a
n
g
e
sc
o
r
r
e
s
p
o
n
d
i
n
gw
i
t
hmeana
r
t
e
r
i
a
lb
l
o
o
dp
r
e
s
s
u
r
e
r
e
d
u
c
t
i
o
nu
s
i
n
gt
h
i
st
e
c
h
n
i
q
u
e
.I
nW
i
s
t
a
rr
a
tw
i
t
hb
i
l
a
t
e
r
a
lc
a
r
o
t
i
da
r
t
e
r
yo
c
c
l
u
s
i
o
n,meana
r
t
e
r
i
a
lb
l
o
o
d
p
r
e
s
s
u
r
e (MABP) wasl
o
w
e
r
e
di
n5-mmHgs
t
e
p
sdownt
o4
0m mHgbyh
y
p
o
b
a
r
i
ch
y
p
o
t
e
n
s
i
o
n
.L
o
c
a
l
CBFa
te
a
c
hp
r
e
s
s
u
r
el
e
v
e
lwasa
s
s
e
s
s
e
dbyLDs
c
a
n
n
i
n
ga
t2
5(
5x5
)l
o
c
a
t
i
o
n
sw
i
t
h
i
nb
i
l
a
t
e
r
a
lc
r
a
n
i
a
l
w
i
n
d
o
w
s
.rCBFr
e
m
a
i
n
e
dunchangedi
ns
h
a
m
o
p
e
r
a
t
e
da
n
i
m
a
l
s(
n
=
5
)f
o
r6
0m
i
n
.rCBFo
ft
h
eh
y
p
o
t
e
n
s
i
o
n
g
r
o
u
p(
n
=
5
) showedap
l
a
t
e
a
ua
tMABP>6
0m mHg
,a
ndd
e
c
r
e
a
s
e
ds
i
g
n
i
f
i
c
a
n
t
l
yw
i
t
hMABPr
e
d
u
c
t
i
o
n
atMABP孟 6
0m mH
g
.Thea
n
a
l
y
s
i
so
fLDd
a
t
abyf
r
e
q
u
e
n
c
yh
i
s
t
o
g
r
a
m
sandCBFmappingp
r
o
v
i
d
e
si
n
c
a
n
n
i
n
gc
a
nc
o
m
p
e
n
s
a
t
ei
np
a
r
t
f
o
r
m
a
t
i
o
no
nrCBFv
a
r
i
a
b
i
l
i
t
yw
i
t
h
i
nc
r
a
n
i
a
lw
i
n
d
o
w
.I
nc
o
n
c
l
u
s
i
o
n,LDs
f
o
rt
h
eweaknesso
fLDF,andi
sq
u
i
t
ea
t
t
r
a
c
t
i
v
et
o
o
lf
o
rt
h
ea
s
s
e
s
s
m
e
n
to
fCBF.
-25