FOX SV PTAバルーンカテーテル

APL2057957-3
**2014年10月21日(第3版)
*2010年3月30日(第2版)
医療機器承認番号:21900BZX00518000
高度管理医療機器
機械器具 51 医療用嘴管及び体液誘導管
バルーン拡張式血管形成術用カテーテル
JMDN:17184014
FOX SV PTAバルーンカテーテル
再使用禁止
*<原理>
本品は、経皮的血管形成術に用いるバルーンカテーテルで、穿刺
針等で作られた皮膚や皮下組織から血管への通路を通って、先行
するガイドワイヤーに追従して先端部に付いたバルーンを病変
部まで運び、本品に取り付けたバルーン加圧器を用いてバルーン
を拡張することにより、病変部の狭窄血管を拡張する。
【警告】
使用上の注意
併用する医療機器の添付文書を必ず参照すること。
使用方法
・石灰化病変のある血管において本品の拡張を行うと、不成
功となる場合がある。[本品の拡張不十分、バルーンの破裂、
他に血管損傷、血管穿孔などの重篤な有害事象を引き起こ
す可能性がある。]
・拡張したバルーンの直径は狭窄部に隣接した近位側、もし
くは遠位側に近い血管の直径を超えないこと。[血管損傷、
他に重大な有害事象を引き起こす可能性がある。]
【使用目的、効能又は効果】
<使用目的>
本品は、冠動脈、心臓及び脳血管を除く血管内の内腔狭窄の拡張を
はかることを目的とした経皮的血管形成術
(PTA)
に使用する。
【品目仕様等】
1. 使用可能なガイドワイヤーの最大径
0.018インチ
*2. 各サイズ毎の推奨拡張圧(Nominal Pressure)、最大拡張圧(RBP)
【禁忌・禁止】
再使用禁止 再滅菌を行わないこと。
適用対象
(部位)
・冠動脈病変
・完全閉塞病変
・石灰化の激しい病変
・びまん性病変
・主要な血管側枝の保護が不可能な病変
・ガイドワイヤーが通過できない病変
適用対象
(患者)
本品による病変の完全拡張が困難と判断される患者
バルーン径
(mm)
2.0
2.5
3.0
【形状・構造及び原理等】
4.0
<製品概要>
部は、インフレーションルーメン及
1. 本品のカテーテル(シャフト)
びガイドワイヤールーメンからなるダブルルーメン構造である。
遠位部2箇所にバルーンの位置決めの目安になるX線不透過性の
マーカーがあり、それを覆うバルーンが付いている。遠位部バル
ーンの円錐部(円筒部除く)およびシャフト部(外側とガイドワイ
ヤールーメン)にシリコーンコーティングがハブの近位部まで施
されている。
*2. 付属品
保護チューブ
5.0
6.0
バルーン長
(mm)
拡張圧
20
40
60
80
100
(MPa)
2.2
2.2
2.2
2.2
2.2
最大拡張圧
1.2
1.2
1.2
1.2
1.2
推奨拡張圧
2.2
2.2
2.2
2.2
2.2
最大拡張圧
1.2
1.2
1.2
1.2
1.2
推奨拡張圧
2.2
2.0
2.0
2.0
2.0
最大拡張圧
0.8
0.8
0.8
0.8
0.8
推奨拡張圧
2.0
2.0
1.8
1.6
1.6
最大拡張圧
0.6
0.6
0.6
0.6
0.6
推奨拡張圧
2.0
2.0
1.7
1.6
1.6
最大拡張圧
0.6
0.6
0.6
0.6
0.6
推奨拡張圧
1.7
1.7
1.7
1.5
1.5
最大拡張圧
0.6
0.6
0.6
0.6
0.6
推奨拡張圧
※上記コンプライアンスチャートに記載されていても、取扱いのな
いサイズがあります。
【操作方法又は使用方法等】
<構造図>
వ┵࠴࠶ࡊ
ࡑ࡯ࠞ࡯ ࡃ࡞࡯ࡦ
ࠪࡖࡈ࠻
ࠬ࠻࡟ࠗࡦ࡟࡝࡯ࡈ
ࡂࡉ
ࠟࠗ࠼ࡢࠗࡗ࡯ࡐ࡯࠻
ࠦࡀࠢ࠲࡯
ࠗࡦࡈ࡟࡯࡚ࠪࡦࡐ࡯࠻
ઃ߈࡞ࠕ࡯
*<体液に接触する部分の原材料>
ポリエーテルブロックアミド
シリコーン
ポリアミド12
使用前に本品が破損していないか、十分に調べること。いかなる理
由であっても、汚染や損傷が疑われる場合には、本品を使用しない
こと。また使用期限内に滅菌操作下で使用すること。
*バルーンの製品外箱の推奨拡張圧(Nominal Pressure)における径
及び長は、コンプライアンスチャートに記載されている。このコン
プライアンスチャートは、37℃でのin vitroでの結果に基づいた値で
ある。推奨拡張圧と最大拡張圧の間におけるin vivoでの実際のバル
ーン径は、表示バルーン径の±10%である。
1. 使用前の準備
(1) 使用前に本品のバルーン有効長、外径及びシャフト有効長が施
術及び病変部位に適しているかを慎重に確認する。
(2) 本品の使用前に、滅菌包装が損傷されていないことを必ず確認
する。
(3) 本品を包装から注意してゆっくり取り出し、使用に支障をきた
すような損傷等がないことを目視で点検する。
2. バルーンサイズの選択
推奨拡張圧(Nominal Pressure)で加圧した際のバルーン拡張径
は、狭窄部に隣接した近位部または遠位部の正常血管の血管径を
1/3
4. 滅菌包装が破損していたり、開封されていた場合、使用しないこ
超えないサイズを選択すること。
と。[感染症の可能性がある。]
3. バルーンの準備
5. 添付文書の【操作方法又は使用方法等】欄に記載された方法に従
「使用方法に関連する使用上の注意」
って使用すること。
バルーンを準備する際、コーティングを機能させるために、バ
6. 本品を血管内で前進させたり引き戻したりする場合は、必ず陰圧
ルーンをヘパリン加生理食塩液に浸すこと。
にしてバルーンを十分に収縮させてから行うこと。
(1) ヘパリン加生理食塩液等を満たしたシリンジをカテーテルの
ガイドワイヤーポートに接続し、液が先端チップから出てくる **7. 操作中、抵抗が感じられた場合には操作を中断し、抵抗の原因を
明らかにすること。抵抗を取り除けない場合は、必ずデバイスを
まで、ガイドワイヤールーメンをフラッシュする。
一体として抜去すること。[無理な操作により本品が損傷/断裂
(2) 適正な圧力計付インフレーションデバイス(インフレーション
する可能性がある。]
デバイス)を添付文書に従い準備する。
(RBP)
を超える加圧を行わないこと。[バルーン
(3) 希釈造影剤を準備する。
8. 本品は最大拡張圧
が破裂し、血管穿孔ほか重大な有害事象を引き起こす可能性があ
(4) インフレーションデバイス又はシリンジに希釈造影剤を満た
る。]
し、ルアーのインフレーションポートに接続する。
9. 本品は必ずガイドワイヤー(0.018インチ以下)を伴って挿入、操
(5) バルーン保護チューブの先端をあまり強く保持しないように
注意して持ち、バルーンから滑らせるようにゆっくり取り外
作、抜去すること。
す。
10. 本品の包装が破損、汚染している場合や製品に破損等の異常が認
められる場合や疑いがある場合は使用しないこと。
「使用方法に関連する使用上の注意」
操作中に少しでも抵抗を感じた場合は、操作を中止し、新しい
11. 本品に損傷がなく、サイズ、形状、及び仕様が手技に適合してい
バルーンを使用すること。
ることを、使用前に注意深く確認すること。
(6) バルーン、シャフトに損傷が無い事を確認する。[バルーン、バ
12. 使用前に本品のサイズ、併用デバイスとの適合性を確認するこ
ルーンルーメン等の損傷により、バルーンの拡張、収縮等の操
と。
作が不可能又は困難となる可能性がある。]
13. 本品の挿入前に、適切な抗凝固剤と血管拡張剤を投与すること。
(7) 先端部が下向きになるようにデリバリーシステムを保持する。
14. 必ず適正な圧力計付インフレーションデバイスを使用すること。
(8) バルーンに希釈造影剤を注入し、バルーンを少し拡張する。
[バルーン拡張圧力の測定不良、過剰な圧力などによりバルーン
(9) インフレーションデバイス又はシリンジの内筒を引いて陰圧
破裂を起こす可能性がある。]
をかけ、バルーン内の気泡を除去する。
15. 血管に挿入される全ての製品に対して、使用前にガイドワイヤー
(10) バルーン内の気泡がなくなり、バルーンが希釈造影剤のみで充
ポートより生理食塩液を用いてフラッシュし、リンスすること。
填されるようになるまで、(7)~(9)を繰り返す。
また全身ヘパリン化による本品の使用を検討すること。
(11) 全ての希釈造影剤を除去し、バルーンを折りたたまれた状態に
16. 本品の操作は必ず高解像度のX線透視下で行うこと。
戻す。
17. 製品外箱に記載されている併用するシースの最小許容サイズよ
「使用方法に関連する使用上の注意」
り小さいサイズのシースは使用しないこと。
血管内に挿入する前に希釈造影剤を十分に吸引して、予め径が
18. 本品の挿入および交換時、ガイドワイヤーをよく拭きガイドワイ
最小となるようにバルーンを折りたたむこと。
ヤー上の血液を除去すること。
4. システムの操作
19. 本品を十分に収縮させた状態で、ガイドワイヤーの上を進めるこ
本品はセルジンガー法にて経皮的に動脈内に挿入されるように
と。
設計されている。
20. 偶発的な破損、曲がり、キンクのないよう、またガイドワイヤー
(1) 使用前にバルーンの保護チューブが外されていることを確認
への挿入時に本品を傷つけることのないよう注意深く取り扱う
すること。
こと。
(2) 併用する医療機器の添付文書および標準的な手法に従い、シー
21. バルーンの拡張に空気または他のガスを使用せず、必ず希釈造影
ス又はガイディングカテーテルを挿入し、ガイドワイヤー
剤を使用すること。
(0.018インチ以下)
を挿入する。
22. バルーンを拡張しているとき、ガイドワイヤーを動かさないこ
「使用方法に関連する使用上の注意」
と。
この操作を含め以下の操作はX線透視下で行うこと。
23. 最大拡張圧(RBP)を超えて拡張しないこと。製品外箱のコンプラ
(3) ガイドワイヤーを病変部位を通過するまで進めた後、ガイドワ
イアンスチャートを参照のこと。
イヤーの位置を固定する。
<不具合>
(4) 挿入済みのガイドワイヤーに沿って本品を挿入し、X線透視下
本品の使用に伴い、以下のような不具合の可能性がある。ただし、
で病変部位まで進める。
以下に限定されるものではない。
**・キンク
(5) X線不透過性マーカーによりバルーン中央部を狭窄部位の中央
・バルーン破裂
に正しく位置付けする。
*・バルーン断裂
(6) バルーンの位置確定後、拡張を行う。
・バルーン拡張/収縮不良
(7) 手技後、カテーテルを体外へ抜去する際は、適正なインフレー
*・先端チップ断裂
ションデバイスを使用して減圧し、バルーンの陰圧を保ちなが
・抜去困難
ら、カテーテルを抜去する。
**・挿入困難
「使用方法に関連する使用上の注意」
**・位置決め困難
本品を抜去する際、カテーテルを反時計回り方向にゆっくり回
**・抵抗
転させると容易に抜去できる。バルーンがシースから抜けなく
**・構成部品の誤配置
なった場合、シースを含めたシステム全体を一体として抜去す
**・梱包不良
ること。
**・カテーテル損傷/破損/断裂
(8) 血管造影上で処置結果の検査を行うこと。
**・リーク
**不具合に伴い、構成部品の体内遺残の可能性がある。
【使用上の注意】
<有害事象>
<重要な基本的注意>
本品の使用に伴い、以下のような有害事象の可能性がある。ただ
の手技に精通し、手
1. 本品は、血管造影法、経皮的血管形成術(PTA)
し、以下に限定されるものではない。
技の訓練を受け、安全な手技および起こりうる合併症を熟知した
・死亡
医師が使用すること。
*・四肢切断
2. 包装に記載されている「使用期限」までに無菌操作下で使用す
・血管損傷
ること。[感染症の可能性がある。]
・血管破裂
3. 本品は滅菌済みであり、使用は1回限りとする。
(抜去したものを
・血管穿孔
含め)再滅菌、再使用はしないこと。
2/3
・血管解離
・血管攣縮/痙攣
*・血腫/出血
・出血性合併症
・動静脈瘻
・仮性動脈瘤
・血管内血栓症
・塞栓
**・不整脈
・低血圧/高血圧
・血行動態の悪化
・感染症
・発熱反応
**・薬物/造影剤等に対するアレルギー反応
・抗凝固剤、抗血小板の薬剤による出血
**・急性閉塞/閉塞/完全閉塞
**・動脈瘤
**・狭心症
**・脳虚血/一過性脳虚血発作(TIA)
**・組織虚血、スチール症候群、壊死を伴う虚血
**・下肢浮腫
**・心筋虚血/梗塞
**・嘔気/嘔吐
**・神経障害/神経損傷
**・臓器不全/多臓器不全
**・疼痛
**・動悸
**・腎不全/腎機能不全
**・再狭窄
**・脳卒中/脳血管障害(CVA)
**・挿入部等での血管の修復を要する場合のある血管合併症
**・外科処置
**・手技時間の延長
**・入院/入院期間の延長
<その他の注意>
使用後は医療用廃棄物として処理すること。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
<貯蔵・保管方法>
本品を保管するときは次の事項に注意すること。
1. 水濡れ及び直射日光を避け、涼しい場所で保管すること。
2. 有機溶媒、電離放射線、または紫外線に曝露してはならない。
<有効期間・使用の期限
(耐用期間)
>
本品の包装に記載されている「使用期限」までに使用すること。
【包装】
1本/箱
【主要文献及び文献請求先】
<文献請求先>
アボット バスキュラー ジャパン株式会社
東京都港区三田3丁目5番27号
問い合わせ窓口/電話番号:03-4560-0780
(Mktg 代表番号)
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者:
アボット バスキュラー ジャパン株式会社
〒108-6304 東京都港区三田3丁目5番27号
電話番号:03-4560-0700
(代表)
*製造業者:Abbott Vascular
アボット バスキュラー
**製造国 :スイス、オランダ
3/3