資料1 第 76 回 社会保障審議会医療保険部会 (H26.5.28)資料 平成26年5月28日 第76回社会保障審議会医療保険部会 資 料 1 社会保障審議会医療保険部会(平成 26 年5月 19 日)での主な意見 1.国民健康保険について 国保の財政上の構造的な問題について ○ 都道府県が国保の財政運営の責任を果たすためには、財政上の構造問題を 解決することが前提。 ○ 国保問題も大都市と郡部で違いがある。法定外繰入については議論もある が、国保制度を保険料で全て賄うとした場合、果たして持続可能な制度とな るのかどうか課題がある。 ○ 国保の保険料負担は、圧倒的多数の都道府県においては、非常に高いのが 実態。国保の実際の被保険者は、3割を被用者が占めており、被保険者に対 する一定の所得捕捉は現場では適切にできている。 ○ 医療保険制度改革の議論は、持続可能な制度を構築し、皆保険制度を堅持 するという観点が重要。国保は、医療保険の最後の砦。年齢構成や所得水準 など保険者の責によらない構造的問題の解消について、納得性のある対策の 検討が必要。 大都市では、法定外繰入が多く行われている一方で保険料負担率が平均よ り低い状況。これを、構造的な問題と言えるのか。 ○ 一般会計からの法定外繰入について、東京、神奈川、大阪、埼玉、愛知の 5県を合計すれば、2000 億円以上に及ぶ。これらの都道府県が平均保険料 率まで保険料を引き上げれば、法定外繰入は減るのではないか。 ○ 被用者保険は、積立金の取崩しか保険料率の引上げによって対応するしか 選択肢がないのに対し、国保には、一般会計からの繰入という手法がある。 しかし、保険制度であるなら、保険料で賄うことを最優先にすべきで、この 仕組みを見直すべき。 ○ 国保の保険料負担は重いというが、国保は被用者保険と比べて所得捕捉率 が同等とは言えない中で、1人当たり保険料負担率の平均 14.3%が高いか 1 2 低いかを議論することはできない。 国保の保険料負担と、事業主負担を除いた健保組合の負担を比較するやり 方は誤解を生じさせる。 ○ 東京などは、保険料負担を増やして、一般会計からの繰入を減らす余地が あるのではないか。保険料負担を、被用者保険と単純に比較することも疑問。 ○ 一般会計からの繰入は、それが可能だから行っている。財政の地域間格差 の問題を医療保険で抱え込むのはおかしい。繰入は行わない、という方向で、 制度改革を行うべき。その上で、どのように財政調整を行うか、ということ を議論するべき。 ○ 前期高齢者の医療費が高いという問題は、前期財政調整で解決できている と言える。それよりも、入院医療費や精神疾患の医療費が高いという課題に 着目する必要がある。 国保に対する財政支援の拡充について ○ 国保の財政基盤強化は、最優先の課題。保険料格差の平準化は、適正にな されるべきであり、スピード感を持った議論を事務局にお願いしたい。1,700 億円の投入は、まだ実施されておらず、早期に確実な実施をお願いしたい。 公費財源を予算編成過程で確実に確保してほしい。国保が崩壊すると、地域 医療が崩壊する。 ○ 低所得者対策も重要。国民皆保険を維持するためにも、全ての国民が支払 えるような環境になる改革をすべき。 ○ 総報酬割によって生じた財源を国保に投入することは、被用者保険が国保 の財政基盤強化にかかわる負担を肩代わりすることであり、明確に反対。 都道府県と市町村の役割分担について ○ 国保改革は、大改革となる。実務で混乱が起こることを避けるため、準備 をしっかりと行う必要がある。そのためにも、早期に都道府県と市町村の役 割分担を議論する必要がある。 2 3 ○ 財政的な構造問題の解決に資する範囲で役割分担の議論を行いたい。 2.被用者保険について 協会けんぽの国庫補助について ○ 協会けんぽについては、直近の収支はやや改善したが、依然として厳しい 状況。国庫補助率を 16.4%ではなく、20%にすること、暫定的ではなく恒 久化することを検討するべき。協会けんぽの保険料率は現在 10%と高く、 厳しい状況。所得の低い方が高い保険料率を負担するという逆進的な状況は 社会保障とは言いがたい。 医療費適正化、保険者機能発揮について ○ 被用者保険は、高齢者を中心に医療費が増大する中、高齢者医療への拠 出金負担により、厳しい状況。この危機を回避するために、高齢者医療制 度の財源の在り方を早急に見直すとともに、伸び続ける医療費の適正化策 を着実に実行すべき。 ○ 診療報酬の仕組みの再構築、医療機関の機能分化・連携の推進、ジェネリ ック医薬品の使用促進、療養の範囲の見直し等、様々な医療費適正化対策を 更に推進すべき。 ○ 被用者保険の保険者が医療費の適正化・効率化や加入者の健康の維持・ 増進に効果的に取り組んできた努力を十分尊重するとともに、今後とも国 保と被用者保険が共存し、地域と職域それぞれが各々の連帯を基礎に、保 険者機能を発揮できる制度体系を維持すべき。 3.高齢者医療制度について 全面総報酬割について ○ 全面総報酬割は、「負担能力に応じた負担の公平」の観点から行うもので 重要である。被用者保険の中でも、所得の低い保険者は負担が軽減されるな 3 4 ど、より公平化を進めることになる。支え合いで高齢者が安心して医療を受 けることができるようにするという高齢者医療制度の趣旨は、社会全体の将 来を考えるうえでも不可欠。 前期財政調整について ○ 前期高齢者への公費投入は必要。高齢者医療制度の見直しによる、現役世 代の負担、高齢者の負担が今後どうなるのか、というシミュレーションの資 料があれば、示すべき。 ○ 前期高齢者交付金の一部は、国保の前期高齢者だけでなく現役世代に使わ れていると認識している。そうした実態がわかる資料を示してほしい。 ○ 75 歳以上の医療費への公費5割を実質確保することはもとより、前期高 齢者の財政調整の仕組みを見直し、新たに公費投入を行うべき。現役世代の 拠出金負担に一定の上限を設定する等、負担増に歯止めをかける仕組みを導 入するべき。これらの負担構造の改革に要する財源としては、消費税の税率 引上げ分を活用、充当すべき。 保険料特例軽減及び高齢者医療の費用負担全体について ○ 保険料特例軽減について、確かに非常に低くなっているという状況は認識 するべき。一方では、比較的安定している後期高齢者医療制度において、特 例軽減の見直しは、高齢者一人一人には実質収入減など大きな影響を与える。 このため、段階的な見直しの検討や、丁寧な説明が重要。また、27 年度に 予定される介護保険料の見直し状況と併せた検討も行う必要がある。 ○ 被用者保険の元被扶養者に対する保険料特例軽減は、後期高齢者医療制度 導入時の一時的な暫定措置として行ったもの。高齢になるほど男女間の所得 格差は拡大するが、元被扶養者は相対的に恵まれている。注意深く一人一人 の所得を見ながら、激変緩和を行いつつそろそろ見直すべき。 ○ 応分の負担をする公平な制度とすることは、基本的なこと。高齢者も自覚 していかなければならないが、理解を深めるためには丁寧な説明が必要。 ○ 高齢者の保険料負担率は、今でも見直しの必要性は変わらない。保険料特 4 5 例軽減を見直すならば、より公平な負担の在り方を実現していくためにも、 きちんとした議論が必要。 ○ 国民皆保険は守って欲しい。高齢者である自分も、医療費の削減には努力 したい。年齢にかかわりなく、所得の高い人はそれなりに負担するべき。こ れは社会保障制度改革国民会議の基本的意見でもある。現役世代も必ず高齢 者となるのであり、どのような分担の仕組みがよいのか、しっかりと議論す る必要がある。 ○ 高齢者には、所得が高い者と低い者の両方の立場がある、ということを踏 まえた議論が必要。 ○ 何が一番優先的な問題かを決めるべき。支える現役世代が、これからも夢 を持てる医療保険制度とする必要があり、世代間の公平が重要。 5 6 平成26年5月28日 第76回社会保障審議会医療保険部会 資 料 2 前回(5月19日)依頼のあった資料等 平成26年5月28日 厚生労働省保険局 7 医療の費用と財源構成の将来推計 (「社会保障に係る費用の将来推計の改定について」(平成24年3月)(改革シナリオ)) ○ 保険料水準の見通し 平成24年度(2012年度) 平成27年度(2015年度) 平成32年度(2020年度) 平成37年度(2025年度) 月額7,600円 月額8,100円程度 月額8,800円程度 月額9,300円程度 協会けんぽ 保険料率10.0% 保険料率10.8%程度 保険料率10.9%程度 保険料率11.1%程度 組合健保 保険料率8.5% 保険料率9.2%程度 保険料率9.2%程度 保険料率9.4%程度 月額5,400円 月額5,800円程度 月額6,200円程度 月額6,500円程度 医療 国民健康保険(平成24年度賃金換算) 後期高齢者医療(平成24年度賃金換算) 前提:人口「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」出生中位・死亡中位 経済「経済財政の中長期試算(平成24年1月)」慎重シナリオ (出典)社会保障に係る費用の将来推計の改定について(平成24年3月) ・サービス提供体制について機能強化や効率化等の改革を行った場合(高齢者負担率見直し後)。 ・①これが実際の将来の個人の保険料(率)水準を表したものではないこと(各保険者によっても将来の保険料(率)は異なる、②前提等により値が変わること などに留意し、一定程度の幅をもっ て見ることが必要。また、協会けんぽ及び組合健保の保険料率は、本人分と事業主負担分との合計である。 ・社会保障・税一体改革での2,200億円の追加公費投入による低所得者対策実施前 ・後期高齢者支援金は3分の1総報酬割 ・協会けんぽの定率公費は16.4% ・70歳~74歳の患者負担補填は1割継続 8 1 ○ 医療費用と財源構成 平成24年度(2012年度) 額 医療費(兆円) 財 源 GDP比 平成27年度(2015年度) 額 GDP比 平成32年度(2020年度) 額 GDP比 平成37年度(2025年度) 額 GDP比 40.6兆円 8.5% 45.7兆円 9.0% 53.8兆円 9.6% 61.8兆円 10.1% 保険料負担(兆円) 20.1兆円 4.2% 22.2兆円 4.4% 25.4兆円 4.6% 28.5兆円 4.7% 公費負担(兆円) 14.8兆円 3.1% 17.1兆円 3.3% 21.2兆円 3.8% 25.3兆円 4.1% 自己負担(兆円) 5.8兆円 1.2% 6.4兆円 1.2% 7.2兆円 1.3% 8.0兆円 1.3% (参考)GDP(兆円) 医療の費用に占める 財源構成 479.6兆円 509.8兆円 558.0兆円 610.6兆円 平成24年度(2012年度) 平成27年度(2015年度) 平成32年度(2020年度) 平成37年度(2025年度) 保険料 49.4% 48.7% 47.2% 46.1% 公費 36.4% 37.4% 39.5% 40.9% 自己負担 14.2% 13.9% 13.3% 13.0% (出典)社会保障に係る費用の将来推計の改定について(平成24年3月)を基に作成。 ・サービス提供体制について機能強化や効率化等の改革を行った場合(高齢者負担率見直し後)。 ・公費負担には補正予算対応分が含まれている。 ・社会保障・税一体改革での2,200億円の追加公費投入による低所得者対策実施前 ・後期高齢者支援金は3分の1総報酬割 ・協会けんぽの定率公費は16.4% ・70歳~74歳の患者負担補填は1割継続 9 2 前期財政調整の状況 〇国保の65~74歳に係る費用(給付費と後期高齢者支援金)6.1兆円に対し、交付金額は3.4兆円。 〇この65~74歳の費用(公費等で賄う部分を除く)を賄うための所要保険料は1.3兆円。 〇他方、国保の65~74歳加入者が納める保険料は1.5兆円であり、所要保険料1.3兆円に対し、0.2兆円程度超過。この分は、64歳以 下の後期高齢者支援金等に充当されている。 ○このように、交付金は65~74歳の支出に全額充当される一方、65~74歳の保険料は一部64歳以下に充当されていると整理される。 ○なお、各保険者では、年齢を問わず全加入者の保険料を一体として用い、被保険者間の支え合いによる運営が行われている。 このため、保険料は特定の年齢層ごとに設定せず、加入者全体についての収支をみて設定されている。 (平成26年度予算ベース) 調整後 交付金3.4兆円 65~74歳 2.7兆円 1.3兆円 1.3兆円 前期加入率が全 国平均となるよう 調整 64歳以下 所要 保険料 4.2兆円 公費 3.9兆円 2.6兆円 公費 1.1兆円 納付金1.4兆円 納付金1.4兆円 納付金0.5兆円 2.3兆円 1.8兆円 0.6兆円 所要 保険料 5.1兆円 所要 保険料 1.6兆円 所要 保険料 5.5兆円 2.9兆円 国民健康保険(12.1兆円) 協会けんぽ( 6.5兆円) 健保組合( 5.1兆円)共済( 1.6兆円) 調整前 65~74歳 6.1兆円 (前期高齢者数1,290万人) 64歳以下 国民健康保険(12.1兆円) 0.8兆円 (193万人) (注) ・後期高齢者支援金を含む。 ・国民健康保険の総額には、市町村国保、退職者医療制度、 国民健康保険組合を含む。 ・公費は、国保の定率国庫負担及び調整交付金(国・都道府県)、 協会けんぽの国庫負担を表している。 0.4兆円 (86万人) 0.1兆円 (14万人) 3 協会けんぽ(6.5兆円) 健保組合(5.1兆円) 共済(1.6兆円)10 高齢者の保険料負担率の仕組み 現行制度 ○ 後期高齢者医療制度において、高齢者の医療給付費は公費約5割、現役世代からの支援金約4割、高齢者の保険料約1割で賄うこととされている。(平成20年度 当初の保険料の割合は10%) ○ その上で、高齢者人口が増える一方で現役世代人口は減っていくことを考慮し、高齢者保険料1割と現役世代支援金約4割のバランスを徐々に変更し、現役世代 の負担の上昇を抑える仕組みとしている。 ○ 具体的には、「現役世代人口の減少」による現役世代1人当たり支援金増加額について、高齢世代と現役世代で折半することとし、2年ごとに、高齢者負担率を現 役世代人口減少率の1/2の割合で引き上げ、これに見合う形で現役世代支援金の割合(約4割)を引き下げていく。 高齢者負担率=10% + 平成20年度の現役世代負担割合(43%) × 平成20年度から改定年度までの現役世代人口減少率 × 1/2 現役世代人口の減少分を 高齢者と現役世代で折半。 現役世代人口の 減少分 1/2 1人当たり 保険料 1人当たり 保険料 現役世代 平成20年度の現役世代の人口-改定年度の現役世代の人口 = 人口減少率 平成20年度の現役世代人口 1人当たり 保険料 現役世代1人当たり医療費の伸び 高齢者人口の増加分 高齢者1人当たり医療費の伸び 高齢者1人当たり医療費の 伸び 75歳以上保険料 約1.5兆円 (平成26年度 予算ベース) 現役世代の支援金 約5.1兆円 伸人高 び口齢 の者 75歳以上の高齢者人口 【高齢者給付費の約4割】 平成24年度 10.51% 平成26年度 10.73% ~ ~ 現役世代の保険料 (支援金分を除く) 約15.2兆円 (平成26年度予算ベース) (平成26年度予算ベース) 【高齢者給付費の約1割】 <後期高齢者負担率の推移> 平成20年度 平成22年度 10.00% 10.26% 人現 口役 の世 減 少代 現役世代人口 平成36年度(推計) 12.83% 人現 口役 の世 減 少代 現役世代人口 ※高齢者負担率は2年ごとに見直すこととされており、奇数年度はそ の前年度と同じ率。 ※平成36年度は「社会保障に係る費用の将来推計の改定について (平成24年3月)」を基に作成。 これまでの指摘 ○ 現行制度は、高齢者と現役世代の保険料規模の違い(1:13)を考慮していないことから、基本的に高齢者の保険料の伸びが現役世代の保険料の伸びを上回る 構造。高齢者人口増加分を、現役世代と高齢者で分かち合っていない。 ○ 「高齢者人口の増加」と「現役世代人口の減少」に伴う現役世代の保険料増加分を、高齢世代と現役世代の保険料規模に応じて分担。 →高齢世代と現役世代の1人当たり医療費の伸びが同じであれば、高齢世代と現役世代の保険料の伸びはほぼ均衡する。 114 【高齢者医療制度改革会議最終とりまとめ(平成22年12月)】 社会保障制度改革国民会議報告書、社会保障改革プログラム法を踏まえた 国民健康保険の見直しの方向性 プログラム法、国民会議報告書において示された方向性 ① 国保が抱える財政上の構造問題の解決を図る ・ 現在の国保の赤字の原因や運営上の課題を分析の上、抜本的な財政基盤の強化を通じて国保が抱える財政上の構造問題の解決を図る(改革 の前提条件) ・ 財政基盤の強化のために必要な公費投入だけでなく、保険料の適正化など国保自身も努力 ② 医療提供体制改革の一環として、国民健康保険の運営の在り方を検討 ・ 効率的な医療提供体制への改革を実効あらしめる観点から、国保の財政運営責任を担う主体を都道府県とし、都道府県が地域医療の提供水準 と標準的な保険料等の住民の負担の在り方を総合的に検討することを可能とする体制を実現すべき ・ 保険料の賦課徴収・保健事業など引き続き市町村が担うことが適切な業務が存在するため、市町村の保険料収納や医療費適正化へのインセン ティブを損なうことのない分権的な仕組みを目指す ③ 保険料に係る国民負担に関する公平の確保 ・ これまで、国保の低所得者に対して負担軽減が図られてきたことが、国民皆保険制度の維持につながってきたことを踏まえるべきであり、したがっ て、まず、保険料軽減措置の対象の拡充を図るべき ・ 負担能力に応じて応分の負担を求めることを通じて保険料負担の格差是正に取り組むべき ・ 財政運営責任を担う主体を都道府県へ移行することは、財政運営の安定化のみならず保険料負担の平準化に資する取組である 国民健康保険の見直しの方向性 ○ 既に方針が決まっている低所得者対策の強化(2,200億円)に加え、財政上の構造問題を解決するための更なる公費投入を 実現。構造的な問題を抱え、財政状況の厳しい保険者への効果的・効率的な公費投入を行い、保険料負担やその伸びを抑制。 ○ 医療費の適正化に向けた取組を進めるなど、事業運営の改善の更なる推進。 ○ 財政運営をはじめとして都道府県が担うことを基本としつつ、市町村による保険料の賦課徴収、保健事業、医療費適正化へ のインセンティブが確保される仕組みとなるよう、事務の効率的な運営、被保険者の利便性、医療と介護の連携の確保等の観 点も踏まえながら、都道府県と市町村との適切な役割分担を検討。 ○ 財政上の構造問題を解決するための追加公費の投入とあわせ、保険料負担の平準化を推進。こうした取組を通じて、国民の 保険料負担の公平の確保に努める。 5 12 国保が抱える財政上の構造問題の解決に向けた方向性 ○ 必要な追加公費の投入が行われることを前提に、現在の赤字の原因や運営上の課題の分析を踏まえ、国保が抱える 財政上の構造問題を解決するための効果的・効率的な公費投入の方法を検討。 ※ 財源は、今後、具体的な検討が始められることとなる後期高齢者支援金の全面総報酬割を導入した場合に生ずる税財源の活用について検討することを含 め、予算編成過程を通じて確保に努めていく。 ○ 効果的・効率的な追加公費の投入により保険料負担やその伸びを抑制。あわせて、保険料負担の平準化や、事業運営の 改善等により保険料の適正化に向けて取り組む。こうした取組を通じて、国民の保険料負担の公平の確保に努力。 主な課題 1.医療費水準が高い ○ 年齢構成が高い ○ 入院医療費が高い ○ 精神疾患の医療費が高い ○ 市町村間で医療費水準に格差 2.保険料負担が重い ○ 市町村間で財政力に格差 ○ 低中所得者の保険料負担が重い ○ 市町村間で保険料に格差 ○ 保険料収納率が低い ○ 非正規労働者が多く、財政負担増 3.国保財政は赤字 ○ 決算補填等目的の法定外繰入の実施 ○ 繰上充用の実施 これまでの主な取組 方向性 ○ 高齢者医療制度 ○ 高額な医療費を対象とした共同事業 の実施及び公費投入 ○ 調整交付金による財政調整(地域的 な事情による医療費増に伴う負担増 への配慮) ○ 保険者の責によらない要因により医療給 付費が高くなっていることへの財政支援 の強化等 ○ 市町村の医療費適正化インセンティブが 確保されるための制度的対応(保険料率 の設定の在り方等) 等 ○ 調整交付金による財政調整(所得調 整) ○ 低所得者の保険料軽減措置 ○ 低所得者が多い保険者の財政基盤 の強化 ○ 都道府県単位の医療費の共同事業 による保険料負担の平準化 ○ 収納率向上対策 ○ 低中所得者等の保険料負担やその伸び を抑制するための財政支援の強化等 ○ 保険料負担の更なる平準化 ○ 市町村の徴収インセンティブが確保され るための制度的対応 ○ 短時間労働者に対する健保の適用拡大 等 ○ 給付費等に対する50%の公費負担 に加え、財政上の構造問題に着目し た公費投入 ○ 財政リスクへの制度的な対応、財政上の 構造問題に着目した効果的・効率的な追 加公費の投入等により、法定外繰入の必 要性を大幅に解消 等 6 13 国保の運営に関する都道府県と市町村の役割分担に関する主な論点 ○ 国保の運営については、財政支援の拡充等により、国保の財政上の構造的な問題を解決することとした 上で、財政運営をはじめとして都道府県が担うことを基本としつつ、保険料の賦課及び徴収、保健事業の実 施等に関する市町村の役割が積極的に果たされるよう、都道府県と市町村において適切に役割を分担する ために必要な方策を検討することとされているが、その中で、 ・ 都道府県が地域医療の提供水準と標準的な保険料等の住民負担の在り方を総合的に検討することを 可能とする体制 ・ 市町村の保険料収納や医療費適正化へのインセンティブを損なうことのない分権的な仕組み とすることに留意し、事務の効率的な運営、被保険者の利便性、医療と介護の連携の確保等の観点も踏ま えながら、制度の具体化に向けて協議を進めていく。 【現時点における主な論点】 1. 国保の財政運営を都道府県が担うこととした場合における保険料の賦課・徴収の具体的な仕組みをどう考 えるか。 2. 都道府県が地域医療の提供水準と併せて総合的に検討するとの方向性が示された「標準的な保険料等の 住民負担」の具体的な仕組みをどう考えるか。 3.国保の財政運営を都道府県が担うこととした場合における保険給付、資格管理の具体的な仕組みをどう考 えるか。 7 14 国保の運営に関する都道府県と市町村の役割分担について【参考】 国保の運営に関する 主な業務 プログラム法、国民会議報告書において示された方向性 現 行 プログラム法 都道府県 財政運営 保険料の賦課及び徴収 保健事業 被保険者の資格管理 保険給付 審査・支払 国民会議報告書 市町村 ・ 国民健康保険に係る財政運営の責 任を担う主体(保険者)を都道府県と し、更に地域における医療提供体制 市町村の役割が に係る責任の主体と国民健康保険の 積極的に果たされるよう 給付責任の主体を都道府県が一体的 検討 に担うことを射程に入れて実務的検討 を進め、都道府県が地域医療の提供 水準と標準的な保険料等の住民負担 の在り方を総合的に検討することを可 能とする体制を実現すべき。 ※ 都道府県は、 ・ 国保事業の運営が健 全に行われるよう、必要 な指導を行う ・ 広域化等支援方針に基 づき、国保事業の運営の 都道府県と市町村の ・ 保険料の賦課徴収・保険事業など市 町村が担うことが適切な業務が存在。 広域化、国保財政の安 適切な役割分担を 定化を推進 検討 ・ 市町村の保険料収納や医療費適正 化へのインセンティブを損なうことのな い分権的な仕組みを目指すべき。 8 15 参 考 保険者機能のあり方と評価に関する調査研究報告書(概要) 平成24年度厚生労働省委託事業(平成25年3月みずほ情報総研株式会社) ○ 保険者機能とは「保険者が果たしている(果たすべき)役割・機能」であり、以下の①~⑥と整理。 保険者とは 医療にはファイナンスの前に 医療サービスの提供・受療という過程がある 医療費の資金調達(ファイナンス)に関し社会保険方式を採用 ⇒ 保険運営を行う主体が必要 (= 保険者) ⇒ 保険者は医療の共同購入組織・加入者の健康の保持増進を図る必要 保険者機能とは ① 被保険者の適用(資格管理) ③ 保険給付(付加給付も含む) ② 保険料の設定・徴収 ④ 審査・支払 ⑤ 保健事業等を通じた加入者の健康管理 ⑥ 医療の質や効率性向上のための医療提供側への働きかけ 加入者のエージェントとして、加入者の利益の最大化を図る観点から、具体的に整理すると・・・ ① 適正に被保険者の適用・資格管理を行うこと ② 加入者のニーズを把握し、保険給付費等に見合った保険料率の合意・決定を自律的に行い、確実に保険料を徴収することにより 安定的な財政運営を行うこと ③ 必要な法定給付を行うほか、加入者のニーズを踏まえ付加給付を行うこと ④ レセプト点検の実施や療養費の点検・審査強化などを通じて、適正な審査・支払を行うこと ⑤・レセプトデータ・健診データを活用し、加入者のニーズや特徴を踏まえた保健事業等を実施し、加入者の健康の保持増進を図ること ・加入者に対し、保険制度や疾病予防・健康情報、医療機関の選択に役立つ情報について啓発や情報提供を行うこと ・医療機関等との連携を密にし、加入者に適切な医療を提供すること ⑥・医療費通知や後発医薬品の使用促進などにより医療費の適正化を図り、加入者の負担を減らすこと ・レセプトデータ等の活用による医療費等の分析、医療関連計画の策定への参画、診療報酬の交渉などにより良質な医療を効率的に 提供するよう医療提供側へ働きかけること ※1 保険者機能の発揮には、一定の体制整備とコストが必要であり、保険者機能と一口にいっても、複数の保険者が共同して行うことになじむもの、 保険者全体(例えば保険者協議会)で対応すべきものがあること、保険者種別ごとの制度上の違いがあること、保険者ごとの置かれている状況に応じて最重要課題として 取り組んでいることが異なることなどを踏まえた対応が必要。 ※2 複数の保険者が共同して行うことになじむもの、保険者全体(例えば保険者協議会)で対応すべきものなど、個々の保険者機能の内容・性格等を踏まえた対応が必要。 9 16 参 考 国民健康保険事業の事務の広域化(保険料賦課・徴収方法の比較) ○ 現在、国民健康保険事業を広域連合により実施しているのは、空知(そらち)中部広域連合(北海道:6市町)、 大雪(だいせつ)地区広域連合(北海道:3町)、後志(しりべし)広域連合(北海道:16町村)、最上地区広域連合(山形:4町村)の4例。 ○ 広域連合により国保事業を実施する場合の保険料の賦課・徴収について、大きく以下2つの方法がある。 分賦金方式 直接賦課方式 広域連合名 空知中部広域連合(北海道) 後志広域連合(北海道) 大雪地区広域連合(北海道) 最上地区広域連合(山形) 賦課主体 各市町村 広域連合 料/税 各市町村において選択可 (空知:6市町すべて国保税) (後志:16町村すべて国保税) 国保料のみ可 賦課基準 各市町村が独自に選択 (空知:5市町4方式、1町3方式) (後志:16町村すべて4方式) 構成市町村すべて統一 (大雪:4方式) (最上:4方式) 徴収主体 各市町村 各市町村 未納が生じた場合 の財政責任 ※広域連合は給付に必要な額を市町村に分賦金として賦課し、市 町村は収納率に関わらず分賦金を納付 (分賦金納付率100%) 各市町村 収納率 (平成23年度) 空知:97.2% 後志:94.7% ※広域連合を構成する市町村全体の収納率 広域連合 ※市町村は徴収した額のみ納付 大雪:94.8% 最上:92.2% (注)直接賦課方式においても、広域連合を構成する市町村をいくつかのグループに分類し、グループごとに賦課基準を決定する方式(不均一方式)が制度上は可能で 10 あるが、実例はない。 17 小林委員提出資料 18 平成26年5月28日 第76回社会保障審議会医療保険部会 委員提出資料2-1 全国健康保険協会(協会けんぽ)の 財政問題について 平成26年5月28日 19 20 協会けんぽの規模 3600万人(国民の3.6人に1人)が加入者。 健保組合を作ることができない中小企業・小規模企業が多く、事業所数の3/4以上が従業員9人以下。 協会けんぽは、サラリーマンの医療保険の最後の受け皿。 ○ 保険者の位置づけ ○ 協会の事業所規模別構成(25年3月末) 従業員1000人以上 従業員100~999人 健康保険組合(25年3月末) サ ラ リ ー マ ン 共済組合 1,431組合、2,935万人 組合の解散等 598事業所 加入者数約8万人* (24年3月末) 85組合、 910万人 1,312事業所 加入者数約11万人* 協会から独立 全国健康保険協会(26年3月末速報値) 3,564万人 無自 職営 等業 、 *平成24年度推計 国民健康保険(24年3月末) 1,717市町村 3,520万人、 164国保組合 312万人 0~74歳 現 役 世 代 が 医 療 費 を 負 担 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 従業員30~99人 0.05% 1.6% 5.3% 従業員 2人以下 42.2% 従業員10~29人 15.0% 適用事業所数 約160万 (25年3月末) 47広域連合 1,517万人 75歳 従業員 5~9人 18.7% 従業員 3・4人 17.1% 211 協会けんぽの保険財政の傾向 ○ 近年、医療費支出(1人当たり保険給付費)が保険料収入(1人当たり標準報酬)の伸びを 上回り、格差が拡大。 医療費 1.25 (被保険者1人当たり保険給付費) ・ 乳幼児の患者負担の軽減 (3歳未満→就学前) 1.20 ・ 診療報酬改定 1.15 診療報酬改定 ▲3.16% 診療報酬改定 ▲1.0% 1.10 1.08 1.05 1.04 1.00 1.00 ・診療報酬改定 +0.19% 1.03 診療報酬改定 +0.00% 赤字構造 が悪化 1.01 1.00 1.00 0.99 1.00 1.00 0.95 0.97 0.98 0.97 0.97 ・患者負担の3割化 ・総報酬制導入 0.90 1.19 1.16 1.12 1.06 1.00 1.18 ▲0.82% 275,295円 月収 (1人当たり標準報酬月額) 0.85 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 年度 (注)数値は平成15年度を1とした場合の指数で表示したもの 222 協会けんぽ被保険者1人当たり標準報酬月額の推移 リーマンショック以降、急激に落ち込んだ標準報酬月額は、25年度になって、ようやく横ばい から若干好転する見込みだが、依然として、赤字財政構造は変わらない。 289 千円 26年3月実績(速報値) 277,116円 284 対前年度比0.3% 279 274 269 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 18 19 20 21 22 23 24 25年度 233 協会けんぽの財政構造(24年度決算) 協会けんぽ全体の収支は約8兆円だが、その約4割、約3兆円以上が高齢者医療への拠出金に 充てられており、平成24年度ではさらに3,000億円増加。25年度もさらに2,100億円増加の見込み。 支 出 8兆2,023億円 収 入 8兆5,127億円 雑収入等 160 億円 (0.2%) 国庫補助 1.2 兆円 (13.9%) 保険料 7.3兆円 (85.9%) (注)端数整理のため、計数が整合しない場合がある。 現金給付 0.5兆円 (6.1%) 健診・ 保健指導 710億円 (0.9%) 高齢者医療 への拠出金 (介護を除く) 3.3兆円 (40.0%) 協会けんぽの支出 の約4割が高齢者 医療の負担に充て られています。 協会 事務経費 350億円 (0.4%) その他の 支出 400億円 (0.5%) 医療給付 4.3兆円 (52.2%) 医療費の 適正化 ・ジェネリックの使用促進 ・レセプト点検 ・保健事業 ・医療費情報の提供 244 協会けんぽの収支状況(医療分) (単位:億円) 24年度 決算 収 入 出 26年度 見込み (26年1月時点の見込み) (26年1月時点の見込み) 備 考 保険料収入 73,156 74,486 75,211 国庫補助等 11,808 12,194 12,538 163 203 180 計 85,127 86,882 87,928 保険給付費 47,788 49,541 51,572 1 1 1 前期高齢者納付金 13,604 14,466 14,354 ⇒ ▲112 後期高齢者支援金 16,021 17,101 17,573 ⇒ +472 +221 退職者給付拠出金 3,154 3,317 0 0 0 1,455 1,664 1,858 82.023 86,090 88,535 3,104 5,054 792 5,847 ▲ 607 5,240 その他 老人保健拠出金 支 25年度 見込み 病床転換支援金 その他 計 単年度収支差 準備金残高 平均保険料率 25・26年度 10.00% 対25年度 増減額 3,178 ⇒ ▲139 (注)1.平成26年1月14日 全国健康保険協会公表資料「協会けんぽ(医療分)の収支見通しについて(概要)(平成26年1月試算)」ベース。 2. 端数整理のため、計数が整合しない場合がある。 255 協会けんぽの単年度収支差と準備金残高の推移 ○ 19年度から単年度赤字に陥り、18年度に5,000億円あった準備金(累積 黒字・赤字)は21年度末で ▲3,200億円 に悪化。 ○ この▲3,200億円の赤字は、22~24年度の3年間で解消する必要があり、単年度収支をプラスにして財政運営。 この赤字については結果的に2カ年で解消。 ○ こうした結果は、保険料率の大幅な引上げに加え、賃金の下落幅が見込んだ幅より小さかったこと、24年度 の医療費が例年より伸びなかったこと等によるものであり、 財政の赤字構造が好転したわけではない。 億円 15,000 14,935 財政特例措置期間 14,088 13,000 準備金残高 11,366 22年度料率設定時には、そ の時点の準備金赤字見込み の▲4,460億円を3年で解消 するため単年度収支1,502億 円のプラスを見込んだ 11,000 8,914 9,000 8,039 6,260 7,000 6,932 6,857 6,701 5,526 3,695 3,690 2,405 3,000 746 704 34 ▲ 1,000 ▲ 3,163 ▲ 4,193 4 5 (4年度) ・国庫補助率 保険料率8.4% 16.4%→13.0% 8.2% (H4.4月~) 6 7 (6年度) ・食事療養費 制度の創設 8 9 10 (9年度) ・患者負担2割 11 12 (12年度) ・介護保険制度導入 (10年度) 診療報酬・薬価等 のマイナス改定 8.5 % (H9.9月~) 13 ▲ 6,169 14 15 1,502 3,104 2,589 1,951 558 ▲ 638 ▲ 1,390 単年度収支差 ▲ 4,231 2,540 1,539 1,117 ▲ 1,569 ▲ 2,809 ▲ 2,783 ▲ 5,000 1,419 2,164 ▲ 649 ▲ 174 ▲ 950 ▲ 935 ▲ 3,000 ▲ 7,000 5,054 4,983 5,000 1,000 23年度料率設定時には、そ の時点の準備金赤字見込み の▲1,116億円を2年で解消 するため単年度収支558億 円のプラスを見込んだ 16 17 18 ▲ 2,290 ▲ 3,179 ▲ 4,893 19 20 21 (15年度) (20年度) ・患者負担3割、総報酬制へ移行 ・後期高齢者 (14年度、16年度、18年度、20年度) 医療制度導入 診療報酬・薬価等のマイナス改定 22 23 24 (22年度) ・国庫補助率 13.0%→16.4% 老人保健制度の対象 年齢引上げ(14年10月~) 8.2% (H15.4月~) 9.34% ⇒ 9.50% ⇒ 10.00% (注)1.平成5年度、6年度、8年度、9年度、13年度は国の一般会計より過去の国庫補助繰延分の返済があり、これを単年度収支に計上せず準備金残高に計上している。 2.平成21年度以前は国庫補助の精算金等があった場合には、これを単年度収支に計上せず準備金残高に計上している。 26 26 <参考> 協会けんぽに対する財政特例措置 (平成22年度から24年度までの措置) ①国庫補助率 13.0% → 16.4% ②後期高齢者支援金の負担方法 加入者割 → 総報酬割3分の1 加入者割3分の2 → 3年間で収支均衡 ③単年度収支均衡の特例 1年間で収支均衡 国庫補助率と後期高齢者支援金の負担方法については、平成25年度、26年度の2年間延長 277 協会けんぽの財政収支の将来見通し(~平成30年度) ○ 保険料率10%は限界。 ○ 現行制度のままでは構造的に赤字財政は変わらない。 ○ 制度改正が行われないまま、現在の平均保険料率10%を据え置いた場合、平成26年1月時点の 推計によると、賃金上昇率を過去10年間の平均(▲0.5%)で一定とした場合、平成30年度には、 1兆9,100億円もの累積赤字となる。 平成26年1月時点の推計 賃金上昇率▲0.5%の場合 (億円) 5,000 26年度 5,200 27年度 28年度 29年度 30年度 1,900 0 ▲ 600 ▲ 5,000 ▲ 3,300 ▲ 5,400 ▲ 3,500 ▲10,000 ▲15,000 ▲20,000 準備金残高 ▲ 7,100 ▲10,600 ▲ 8,400 単年度収支差 ▲19,100 288 ○ 制度改正が行われないまま、現在の平均保険料率10%を据え置いた場合、平成26年1月時点の 推計によると、賃金上昇率を0%で一定とした場合、平成30年度には1兆5,600億円もの累積赤字 となる。 賃金上昇率0%の場合 10,000 (億円) 26年度 平成26年1月時点の推計 27年度 28年度 29年度 30年度 5,200 5,000 2,300 0 ▲ 600 ▲ 2,500 ▲ 3,000 ▲ 5,000 ▲ 4,700 ▲ 6,100 ▲10,000 ▲ 8,500 準備金残高 ▲15,000 ▲ 7,100 単年度収支差 ▲15,600 ▲20,000 平成27年度以降均衡保険料率の見通し(準備金は取り崩さず、単年度収支が均衡する保険料率) 賃金上昇率 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 Ⅰ 経済低位×0.5 10.0% 10.3% 10.5% 10.5% 10.6% Ⅱ 0%で一定 10.0% 10.4% 10.6% 10.8% 11.0% Ⅲ 過去10年間の平均で一定(▲0.5%) 10.0% 10.5% 10.7% 11.0% 11.2% (注) ① 経済低位ケースは、厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し(平成21年財政検証結果)」(平成21年2月)における賃金上昇率の前提(具体的 に、平成26・27年度は1.6%、平成28・29年度は2.1%)である。 ② 医療給付費の伸び率は、70歳未満は2.2%、70歳以上75歳未満は0.3%、75歳以上は1.2%としている。 ③ 26年度の保険料率は、10%としている。 ④ 消費税10%への引上げ(平成27年10月)に伴う診療報酬改定への影響については、消費税8%への引上げ(平成26年4月)に準じている。 299 他の被用者保険との保険料率格差の拡大 平成15年度から総報酬制(賞与も保険料算定の基礎とする)に移行してから、保険料の基礎となる報酬水準 の格差が拡大。中小企業を多く抱える協会けんぽと健保組合との間で体力差が顕著に示されている。 →被用者保険間の財政力を調整する目的で協会けんぽに国庫補助が投入されているが、現行の国庫補助割合では、その調整機能を果たしていない。 →国庫補助率について、現行の16.4%から20%への引上げを国に要望しているが、実現していない。 10.5(%) 10.0 9.5 9.0 8.4 8.3 8.5 8.0 8.2 8.2 7.5 7.0 6.5 6.0 5.5 5.0 元年 2 保険料率の推移 (%) 20 19 18 17 16 15 14 13 12 10.0 9.3 8.4 8.2 8.5 8.2 8.3 8.2 8.3 8.2 8.3 7.6 8.2 8.2 8.3 8.4 7.5 7.6 8.5 8.5 8.5 8.6 協会けんぽ(平均) 8.6 8.2 8.5 7.8 8.5 7.8 8.5 7.8 8.5 8.5 8.5 7.8 7.9 7.9 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 健保組合 7.5 7.4 7.3 7.3 7.4 7.5 6.9 6.2 6.3 6.3 6.2 6.3 16 17 18 19 20 7.7 7.9 10.0 8.6 (平均) 8.9 8.3 7.5 10.0 9.5 8.2 7.7 大きな格差 7.1 国共済 (平均) 5.4 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 21 22 23 25 26 20%への 引上げが 必要 国庫補助率の推移 16.4%(22~24年度の時限措置)を平均保険料率10% を維持することができる26年度まで、2年延長 16.4% 24 16.4% 13.0% 元年 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 出典:健康保険組合の保険料率(調整保険料率含む)は、「組合決算概況報告」「23年度健保組合決算見込」、「24年度健康保険組合の予算早期集計」による。 協会けんぽの保険料率は、平成20・21・22・23・24年度は決算。国共済の保険料率は、厚生労働省保険局調査課「医療保険に関する基礎資料」等。 20 21 22 23 24 25 26 10 30 協会けんぽ・健保組合・共済組合の比較 加入者の収入が最も低い協会けんぽが、最も高い保険料率10%となっている。 収入が低い者ほど高率の負担を強いられるという逆進的なものとなっており、社会保障制度 とは到底言えない状況。 協会けんぽ 健 保 組 合 共 済 組 合 被 保 険 者 主として中小企業の サラリーマン 主として大企業の サラリーマン 国家・地方公務員 及び私立学校職員 保 険 者 数 (25年3月末) 1 1,431 85 3,510万人 2,935万人 910万人 加 入 者 数 (25年3月末) 加入者平均年齢 (24年度) 加入者1人当たり 医療費(年額) 被保険者1人当たり 標準報酬総額(年額) 保険料率 同じ30万円の給料なら、 保険料額(月額)は・・・ 本人 1,987万人 家族 1,523万人 本人 1,554万人 家族 1,382万人 (注1) (注1) 本人 451万人 家族 459万人 36.4歳 34.3歳 33.4歳 161,306円 143,778円 147,592円 (24年度) (24年度) (23年度) 370万円 537万円 649万円 (24年度) (24年度) (23年度) 10.00% 8.861% 8.20% (国共済) (26年度全国平均) (26年度予算 早期集計平均) 30,000円 26,583円 (注1) (注1) (25年度平均) 24,600円 ※労使折半前の保険料額(月額) 出典 協会けんぽ事業年報、健康保険・船員保険被保険者実態調査、健康保険・船員保険事業状況報告、医療保険に関する基礎資料 平成25年4月4日第8回社会保障制度改革国民会議資料を一部抜粋。(地共済9.36%、私学共済7.39%(いずれも25年度)) 注1) 共済組合については、保険者数及び加入者数は平成24年3月末、加入者平均年齢は平成23年度の数値であり、加入者1人当たり医療費は2月~翌年1月の数値である。 11 31 協会けんぽ・健保組合の一人当たり医療費の比較 協会けんぽと健保組合との間では、年齢構成の違いから、加入者一人当たり医療費は 協会けんぽの方が高いが、年齢別に見た場合、一人当たり医療費は、ほぼ同じである。 (万円) (平成22年度分) 60 協会(一般) 50 組合 40 30 20 10 0 0 4 5 9 10 14 15 19 20 24 25 29 30 34 35 39 40 44 45 49 50 54 55 59 60 64 65 69 70 74 (歳) (注) 1人当たり医療費は、診療費(入院、入院外、歯科)、調剤及び食事・生活療養に係る分である。 資料出所:第57回社会保障審議会医療保険部会資料 12 32 中小企業・協会けんぽ加入者の声 協会けんぽの大半が中小企業であり、現行の平均保険料率10%は限界。中小企業の経営、従業員の雇用に直接影響する。 協会けんぽの保険料は、経済、雇用の基盤そのものに影響する。 ※24年度保険料率引上げ時の支部評議会からの意見 『 これ以上の保険料率の引き上げは、事業者が破綻する状態になる。10%が限界に 達していることを認識してほしい。これ以上は事業者として負担は絶対できない。 』 『 不況下で企業の利益率は下がっている中、これ以上の負担増は事業主が従業員の 雇止めを始めることにつながる。 』 『 保険料率が際限なく上昇し続ける状況は、将来の見通しができず、加入者にとって 不安な状況である。 中小零細企業にとっては存続に関わる深刻な問題であり、保険料率の引上げの 更なる負担増は耐えられない。』 ○ 協会けんぽ加入者・事業主の保険料負担を軽減するため、協会けんぽへの国庫補助率 20%の引上げと、公費負担の拡充をはじめ高齢者医療制度の抜本的見直しを求めて、 平成24年に内閣総理大臣に対して署名活動を実施 総数: 3,202,831筆 を平成24年11月6日に政府に提出。一刻も早い実現を求める。 33 13 中小企業団体からの要望 社会保障制度改革国民会議における意見表明 (抜粋) 平成25年2月19日 日本商工会議所 ・医療・介護保険改革について (1).医療 ○伸び率が高い医療給付に優先的な公費の投入を ・協会けんぽへの財政支援特例措置を延長し、積立金を取り崩しても保険料率10%の維持は2年が限界。国庫補助率を速や かに法定上限20%まで引き上げるべき 全国中央会全国大会における決議 (抜粋) 平成25年10月24日 全国中小企業団体中央会 6.社会保障制度の見直し 3.協会けんぽ等の財政安定のための支援 協会けんぽの保険料率は健康保険組合等との格差が拡大し、中小企業の経営や雇用に大きな影響を及ぼしている。 特に、協会けんぽに対する財政特例措置が2年間延長になったが、これは当面の対応であり、協会けんぽの赤字財政構造は 何ら変わっていない。 安定的な財政運営による協会けんぽの保険者機能の強化を図るとともに、中小企業及びその従業員の負担増につながらない よう、国庫補助率を健康保険法本則で定められた上限である20%へ引き上げる必要がある。 また、国民皆保険の見地から、協会けんぽ、総合型健康保険組合等それぞれの健康保険者への公費負担の拡充をはじめとす る高齢者医療の負担や保険料率の設定のあり方の見直し、医療費の支出面に着目した制度改革を実現する必要がある。 商工会連合会全国大会における意見表明(抜粋) 平成25年11月21日 全国商工会連合会 Ⅲ. 中小・小規模企業のための税制・社会保障施策の実施 5.協会けんぽへの支援の拡充及び中小・小規模企業の社会保険料負担の軽減 中小・小規模企業の多くが加入する協会けんぽの保険料率の引き上げに加え、パート従業員の社会保険加入、更には従業員 の65歳までの希望者全員の雇用の義務化等、企業の労務費負担が増加している。 特に、協会けんぽについては、本年度は全国平均で料率が据え置かれたが、現行の措置が切れる平成27年度以降は、積立 金も枯渇し危機的状況になる恐れがある。 このため、協会けんぽへの国庫補助率について、健康保険法の規定の上限である20%まで引上げ、保険料率の上昇を抑制す 14 るとともに、社会保障制度全体を抜本的に見直し、中小・小規模企業の社会保障費の負担を大幅に軽減することを要望する。 34 協会けんぽの財政問題に関する国会審議の内容 平成25年5月に、協会けんぽの財政特例措置を平成26年度まで延長する等を内容とする「健康保険法 等の一部を改正する法律」が成立。 国会審議では、政府は、平成27年に向けて、協会けんぽが持続可能な制度であるための制度設計を進 める考えが明らかになり、法律に検討規定が設けられた。 国会においても、協会けんぽについて、中長期的な財政基盤の強化を図るため、「国庫補助率について、 健康保険法本則を踏まえて検討し、必要な措置を講ずること。」という附帯決議が採択されている。 【参考】 参議院厚生労働委員会における田村厚生労働大臣の発言(平成25年5月21日)(抜粋) ※協会けんぽ作成 『 二年後、しっかりとこの協会けんぽが持続可能であるがためのいろんな政策をこれから構築してまいりたい、このように思って おります。 』 (※自由民主党武見敬三議員からの質問に対する答弁) 『 協会けんぽが、これは被用者保険の中においては受皿になっていただくわけでありまして、ここに中小零細企業の保険という 形で公的保険をお守りいただいているところでございますから、これからもここが維持できていかなければ国民皆保険というも のが成り立たない。ましてや、全て国民健康保険というわけにはいきませんから、そういう意味からいたしますと、持続可能で あるために、保険料率の上昇というものに対して我々はやはり一定の注意を払いながら政策を運営していかなきゃならないと、 このような認識を持っております。 』 (※民主党櫻井充議員からの質問に対する答弁) 『 いずれにいたしましても、このような形で国庫補助率の上限までこれを引き上げるのか、若しくはほかの方法を考えるのかも 含めて、この協会けんぽというもの、これは被用者保険の中においてはセーフティーネットであるわけでございますので、この 協会けんぽが持続可能であるということは大変重要なことでございますので、そのような制度設計に向かって頑張ってまいる 所存でございます。 』 (共産党田村智子議員からの質問に対する答弁) 15 35 協会けんぽの国庫補助率についての附帯決議 (平成25年5月23日参議院厚生労働委員会) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 三、協会けんぽについては、中長期的な財政基盤の強化を図るため、国庫補助率について、健康保険法本則 を踏まえて検討し、必要な措置を講ずること。 右決議する。 協会けんぽの国庫補助率についての検討規定 (健康保険法等の一部を改正する法律(平成25年5月24日成立)) 附 則 (検討) 第二条 政府は、第一条の規定による改正後の健康保険法附則第五条及び第五条の三(国庫補助率に係る部分に 限る。)の規定について、全国健康保険協会が管掌する健康保険の財政状況、高齢者の医療に要する費用 の負担の在り方についての検討の状況、国の財政状況その他の社会経済情勢の変化等を勘案し、 平成二十六年度までの間に検討を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるものとする。 16 36 平成27年通常国会における医療保険制度改革について 平成25年12月に成立したプログラム法(※)により、政府は、平成27年通常国会に、医療保険制度改革に 関する法律案の提出を目指すことが規定。 次期制度改革においては、国会の附帯決議を踏まえ、健康保険法本則に規定する国庫補助率20%を 実現させる必要がある。 ※持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律 (平成25年12月5日成立) 第四条 (抜粋) 7 政府は、持続可能な医療保険制度等を構築するため、次に掲げる事項その他必要な事項について検討を加え、 その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 一 医療保険制度等の財政基盤の安定化についての次に掲げる事項 イ 国民健康保険(中略)に対する財政支援の拡充 ハ 健康保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第二十六号)附則第二条に規定する所要の措置 二 医療保険の保険料に係る国民の負担に関する公平の確保についての次に掲げる事項 ロ 被用者保険等保険者(中略)に係る高齢者医療確保法第百十八条第一項に規定する後期高齢者支援金の額 の全てを当該被用者保険等保険者の標準報酬総額(中略)に応じた負担とすること。 8 政府は、前項の措置を平成二十六年度から平成二十九年度までを目途に順次講ずるものとし、このために必要 な法律案を平成二十七年に開会される国会の常会に提出することを目指すものとする。 17 37 医療保険制度改革に対する協会けんぽの考え 社会保障制度改革推進法の「基本的な考え方」にあるとおり、税金や社会保険料を 主に負担している現役世代の立場に立った、持続可能な制度を実現すべき。 → 具体的には、 ・現役世代全体の負担の緩和、世代間の負担の公平性の確保 ・現役世代の中での負担の公平性の確保 の視点に立って改革を進めていくべき。 → 当然、医療費の支出面に着目した、制度の見直しも必要。 その上で、中小企業の加入者が多い協会けんぽについては、以下の事項について、 国は、具体的方向性を示すべき。 ① 被用者保険の最後の受け皿機能を今後とも持続可能なものと するために財政基盤の安定化 ② 中小企業の従業員、事業主の負担の緩和 ③ 被用者保険間の保険料負担の公平性の確保 これらの改革の実現のために、税・社会保障一体改革に伴う消費税引上げによる 増収分は、中小企業の加入者の医療の保障に重点的に配分すべき。 18 38 27年医療保険制度改革において講ずべき措置 1 協会けんぽへの国庫補助割合の引上げ (現行暫定16.4% ⇒ 法律本則の上限20%) 2 高齢者医療制度の見直し ・高齢者医療の公費負担拡充 (後期高齢者医療制度への公費負担を名実ともに50%へ、 前期高齢者への新たな公費投入) ・後期高齢者医療を支える現役世代の負担を、頭割から支払い能力に応じた 負担に変更 (全面総報酬割の導入) 19 39 40 平成26年5月28日 第76回社会保障審議会医療保険部会 委員提出資料2-2 全国健康保険協会(協会けんぽ)の 保険者機能の発揮・強化について 平成26年5月28日 41 42 医療費適正化に向けた保険者機能の発揮・強化の取組み ジェネリック医薬品の使用促進 【協 会】 服用する薬をジェネリック医薬品に切り替えた場合の自己負担の軽減額を加入者に通知しています。 【加入者】 当協会からの通知を受け取った4人に1人がジェネリック医薬品に切り替えています。 切り替えによる医療費の軽減額は、5年間の累計で約227億円(推計)です。(平成26年3月末時点) レセプト点検・経費削減 【協 会】 医療機関からの保険請求を点検しています。効果額 約309億円(24年度実績) 事務経費の削減に取り組んでいます。効果額 約18億円(対23年度予算比) 健診・保健指導 【協 会】 加入者の健康を守るため、健診や保健指導に取り組んでいます。 平成26年度に「データヘルス計画」を全支部で策定し、27年度から実施します。 【加入者・事業主】 病気の早期発見・早期治療、適度な運動、バランスのとれた食事などによる、 健康の保持、増進を促進しています。 扶養家族の再確認 【協 会】 加入者のご家族が扶養家族の要件を満たしているかどうかを毎年確認しています。 【加入者・事業主】 平成24年度は約35億円、平成25年10月末時点ではさらに約32億円の削減ができました。 健康保険の正しい利用の促進 【協 会】 審査の厳格化等により、不正受給の防止を図っています。 【加 入者】 軽い症状で休日・夜間に救急外来を訪れる「コンビニ受診」を避け、地域の救急電話相談を利用するよう 呼びかけています。日常的な肩こり・筋肉疲労の柔道整復(接骨院)の施術、業務上の病気・怪我では、 健康保険が使えないことをお伝えしています。 431 ジェネリック医薬品の使用促進 ◆協会けんぽ加入者のジェネリック使用割合は、平成26年1月時点で 32.2%(旧指標)。 医療保険全体の使用割合と比べても高い水準。 ◆設立以降「ジェネリック医薬品軽減額通知」を実施。通知した加入者の おおむね4人に1人がジェネリック医薬品へ切り替え実施。 これまでの財政効果額は約227億円(単純推計ベース)。 ◆各支部では、医療関係者や地方自治体との共同でジェネリック医薬品 の使用促進に関するセミナーを開催するなど 27.6 地域の実情に応じた使用促進策を実施。 27.3 ジェネリック医薬品の使用割合 32.2 31.2 29.3 29.5 28.5 28.7 28.1 28.5 28.9 29.1 29.9 30.1 30.3 30.7 (%) 30.6 29.5 29.9 30.1 協会けんぽ(一般分) 医療保険計(公費負担医療を含む) 24.2 21.8 22.3 22.2 22.7 23.2 23.0 22.9 22.9 23.1 23.1 22.5 22.8 22.7 22.9 22.2 22.3 23.4 23.7 24.1 ジェネリック差額通知により5年間で 約227億円 の医療費削減に成功 21.6 19.6 19.0 19.0 18.3 18.1 18.3 18.5 18.7 18.2 17.7 17.9 17.4 17.6 17.2 17.3 18.4 18.5 23.1 23.4 23.7 19.3 約70億円 約17億円 約39億円 約48億円 23年度 約105万人 差額通知 (2回目通知も実施) 24年度 約123万人 差額通知 (2回目通知も実施) 約53億円 ▲ H20年10月 協会設立 21年度 約145万人 差額通知 22年度 約55万人 差額通知 注1. 「数量」は、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量。 注2.「協会けんぽ(一般分)」は、調剤レセプト(電子レセプトに限る)を集計したもの(算定ベース)。一方、「医療保険計(公費負担医療を含む)」は、厚生労働省調べ。 注3.平成24年4月以降、後発医薬品(数量ベース)の算出から、経腸成分栄養剤、特殊ミルク製剤、生薬及び漢方製剤は除外。 注4. 25年度の効果額(約53億円)には、2回目通知の効果額は集計中のため含まれていない。 25年度 約184万人 差額通知 (2回目通知 も実施) 442 レセプト点検の徹底・扶養家族の再確認 ◆システム改修等を通じて点検できるレセプトの範囲や項目を拡充し、毎年度、前年度を上回る効果を実現。平成24年度 は、約309億円(内容点検・外傷点検)の医療費削減に成功。 ※ レセプト点検の1万点当たり再審査査定点数は、協会けんぽが健保組合・共済組合を上回っている。 (26年2月 協会けんぽ・船保:3.2、健保組合:2.5、共済組合1.4) ◆内容点検を確実にレベルアップさせるため、査定事例の共有・集約化や 点検員の勤務成績に応じた評価等を導入し、 全国的に点検技術を向上。 ◆扶養家族の再確認についても、事業主の協力の下で、毎年度着実に実施。 平成24年度は約35億円、平成25年10月末ではさらに約32億円の効果額が実現。 レセプト点検効果額 約309億 約288億 約246億 約219億 153億 約229億 234億 内容点検 154億 66億 74億 75億 75億 外傷点検 20年度 21年度 22年度 事業主の協力を得て毎年度実施 213億 172億 75億 被扶養者資格の再確認 23年度 24年度 再確認の結果、 平成24年度は約9万人 平成25年10月末時点では約7万人が被扶養者 要件に該当していなかった。 ※ 非該当の理由のほとんどが 「就職したが削除する届出を年金事務所へ未提出だった」 その結果、平成24年度では 約35億円 、 平成25年10月末ではさらに 約32億円 の効果額 が実現 45 3 健診・保健指導の推進 ◆健診 被保険者(本人) 35歳~74歳を対象に、がん検診を含む生活習慣病予防のための健診を実施(特定健診項目を含む) 被扶養者(家族) 40歳~74歳を対象に、メタボリックシンドロームに着目した特定健診を実施 ◆保健指導 健診結果を踏まえ、糖尿病等の生活習慣病の発症、重症化予防のために、40歳以上の加入者に対して最長6ヵ月間の生活習慣 改善指導を実施 ⇒被保険者には、協会保健師・管理栄養士(約760人)と健診機関等への外部委託(約780機関)により実施 ⇒被扶養者には、都道府県医師会と委託契約を締結し、全国約15,000ヵ所の病院を中心に実施。 ※ 保健指導は保健師が各事業所を訪問する形態。協会けんぽの加入事業所は小規模な事業所が広範囲に散在し、1事業所 あたりの対象者が非常に少ないなど、厳しい状況の中で実施している。 【健診実施者数】 【保健指導6ヵ月終了者数】 約61万人 約54万人 約50万人 約45万人 約56万人 約13万人 約25万人 約560万人 約590万人 約43万人 約1300人 被扶養者 被扶養者 事業者健診 約1000人 約3万人 約470万人 約520万人 約800人 約630万人 被保険者 約200人 約44千人 約142千人 被保険者 約93千人 約61千人 約7千人 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 ※健診の実施以外に事業者健診データの取得も行っている。 さらに 新しい取組み 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 全国で重症化予防事業の実施 (平成25年10月~) 要治療と判定されながら医療機関を受診していない方を治療放置者に対して受診勧奨を実施。 4 半年間で10万人の方に通知し、そのうち約3割の方から返信があり、医療機関への受診へ繋げている。46 協会けんぽ 健診、保健指導の目標率及び実施率(平成24年度) 区 健診の実績 被保険者 分 ※実施率 ( )内は目標実施率 生活習慣病予防健診 44.3% 3.7% 14.9% (50.0%) 事業者健診データ取得 (10.0%) 被 扶 養 者 (27.8%) ※目標実施率は、40歳以上の方を対象としているため、実施率は40歳以上の者の実績 保健指導の実績 特定保健指導 初回面談実施者数 6ヵ月後評価終了者数 被保険者 約243,000人 約142,000人 被扶養者 約2,000人 約1,300人 ※その他保健指導 : 約124,000人 (特定保健指導対象者以外の保健指導) 被保険者の特定保健指導実績の推移 被保険者の特定保健指導の推移(実績) 人 160,000 14.0% 12.3% 140,000 20,691 120,000 12.0% 10.0% 8.6% 100,000 6.2% 80,000 4.8% 60,000 8.0% 8,013 協会実施 6.0% 298 121,584 61,145 20,000 0 0.9% 2.0% 44,440 7,003 20年度 0.0% 21年度 22年度 実施率 4.0% 84,551 40,000 外部委託 23年度 24年度 475 【参考】 各種保健事業等の内容について 486 保健事業の推進① 重症化予防事業 ※ 健診結果で要治療と判定されながら医療機関に受診していない者 に対して受診勧奨を行い、 生活習慣病の重症化を防ぎ、医療費適正化及びQOLの維持を図る。 (平成23年度より福岡支部が実施、平成25年度より全国展開) ※治療中の者への重症化予防事業は広島支部が実施 健診受診者 健診・医療データの活用 • 健診結果 • レセプトの有無 血圧または血糖高値 H25年度(実績) 約12万件に勧奨 H26年度(計画) 約24万件 医療機関受診 受診勧奨(支部ごと) 手紙 電話 生活習慣病の重症化を防ぐ 497 保健事業の推進② 事業所健康度診断 協会けんぽでは、保有する健診結果データ、医療費データを活用し、特定保健指導等の対象とな る事業主に、全国・県・同業態と比較した健診結果(メタボ関連リスク保有率等)や医療費を示し て、当該事業所における健康づくり意識の醸成や健康づくり事業の取り組みを支援している。 (平成22年度より滋賀支部が実施、平成23年度より全国展開) 全国・都道府県平均、同業態平均と事業所とを比較 ■生活習慣病(40歳以上)のリスク保有率の比較 メタボリックシンドロームのリスク保有率 腹囲リスク 血圧 リスク 代謝 リスク 脂質 リスク 喫煙者の割合(参考) ■加入者1人あたりの月平均医療費の比較 ■被保険者1人あたりの月平均医療費の比較 8 50 【事業所健康度診断の例】 SAMPLE ○○○製作所 生活習慣病のリスク保有率の比較 メタボリック リスク 50.0% 喫煙(参考) 様 ※全国・ 生活習慣病のリスク保有率の比較 ★★県 御社(24年度) メタボリック シンドロームの リスク保有率 同業態 事業所健康度診断 腹囲リスク 血圧リスク ★★県・ 同業態 は平成24年度データ 代謝リスク 脂質リスク 喫煙者の 割合 (参考) 40.0% 全国平均 13.7% 34.1% 39.9% 14.3% 28.1% 34.9% 30.0% ★★県 11.9% 30.5% 39.2% 13.3% 25.0% 31.1% 23年度 8.3% 19.0% 47.1% 17.0% 18.1% 10.9% 24年度 13.7% 24.9% 44.3% 21.4% 23.9% 13.7% 同業態平均(★★県) 13.7% 27.1% 43.1% 17.8% 26.4% 15.0% 腹囲リスク 20.0% 御社 10.0% 0.0% 加入者1人当たりの月平均医療費の比較(0歳~74歳) 23年度 脂質リスク 血圧リスク 医療費 ★★県 御社(23年度) 御社(24年度) 1,324 名 単位:(円) 入院医療費 入院外医療費 歯科医療費 13,192 3,867 7,833 1,492 ★★県 13,115 4,200 7,488 1,426 23年度 10,264 2,336 6,116 1,812 24年度 12,526 3,823 6,813 1,890 11,324 3,050 6,636 1,638 同業態平均(★★県) 御社の 24年度 加入者1人当たりの月平均医療費の比較 24年度 全国平均 御社 代謝リスク 1,351 名 総医療費: 199,012,170 円 (入院 60,738,820 円 /入院外 108,237,100 円) /歯科 30,036,250 円) 同業態 被保険者1人当たりの月平均医療費の比較(0歳~74歳) 14,000 23年度 12,000 医療費 10,000 8,000 1,067 名 単位:(円) 入院医療費 入院外医療費 歯科医療費 12,763 3,545 7,610 1,607 ★★県 12,090 3,614 6,925 1,551 23年度 9,541 1,652 6,036 1,853 24年度 11,764 3,100 6,722 1,942 10,069 2,237 6,196 1,637 同業態平均(★★県) 4,000 24年度 全国平均 御社 6,000 1,106 名 御社の 24年度 総医療費: 2,000 150,564,540 円 (入院 39,674,440 円 /入院外 86,036,080 円) /歯科 24,854,020 円) 0 合計 入院 入院外(調剤含む) 歯科 平成26年5月2日作成 9 51 地方自治体等との連携・各支部の取組み ◆ 地方自治体の医療政策当局との間で保健事業の推進に関する包括的 な協定の締結を通じて、保健事業の共同実施や、市町村国保と医療情報 の共同分析、ジェネリック医薬品の普及促進等、医療費適正化に関する 幅広い連携・協働を推進(協会けんぽの意見発信の強化)。 ◇ 包括的な協定等締結をした支部は、29支部 (26年3月末時点) うち、都道府県と包括協定を締結した支部は、13支部 ◇ 都道府県の審議会等への参画 都道府県の医療計画に係る検討会への参加 都道府県の医療費適正化計画に係る検討会への参加 10支部 27支部 ◇ その他の関係団体との協定等締結 医師会 4支部 (沖縄、広島、秋田、栃木) 【広島】医療機関での資格喪失後受診防 止等を推進。また、事業所毎の疾病 リスク特性に応じた保健事業を推進 (データヘルス計画) 【鳥取】特定保健指導の未受入 れ事業所等に情報ツールを 活用した勧奨を実施 【茨城】県と間で特定健診結 果等の分析や健康づくり対 策の推進について連携協力 【東京】データヘルス計画遂 行のための調査研究 【沖縄】医師会との間で健診 データを共有し、適切な 保健指導や受診勧奨等 の取組みを実施 都道府県または政令指定都市と の協定等締結 【大分】データヘルス計画に 基づいた階層化支援 サービスを実施 【熊本】保険者間の代理受 領を通じた返納金債権 回収の効率化 【宮城】医療機関での資格喪 失後受診の防止、返納金債 権発生の抑止を推進 上記以外の市との協定等締結 【静岡】花粉症等の治療で先発薬 を使用する患者に対して、ジェ ネリック医薬品の普及を推進 好事例は全国展開へ 【山梨】健診データと医療費 データの関係等を分析し、県 保険者協議会等へ意見発信 町村との協定等締結 (ジェネリック医薬品差額通知、重症化予防など) 10 52 <協会けんぽ支部と地方自治体との包括的な協定締結状況> 支部名 締結(予定)日 地方自治体 1 北海道 H26.3.20 札幌市 2 青森 H26.2.12 青森県 3 岩手 H26.3.27 4 宮城 5 締結(予定)日 地方自治体 支部名 締結(予定)日 地方自治体 25 滋賀 26 京都 岩手県 27 大阪 H25.6.28 高石市 H26.3.28 仙台市 28 兵庫 H25.6.18 豊岡市 秋田 H26.2.14 秋田県 29 奈良 H23.1.6 奈良県 6 山形 H24.11.22 山形県 30 和歌山 7 福島 H25.6.6 伊達市 31 鳥取 8 茨城 H26.2.7 茨城県 32 島根 9 栃木 33 岡山 H26.3.25 備前市 10 群馬 34 広島 H25.3.28 呉市 11 埼玉 35 山口 H25.12.16 山口県 12 千葉 36 徳島 H25.12.12 徳島県 13 東京 H25.3.19 世田谷区 37 香川 14 神奈川 H25.11.22 横浜市 38 愛媛 15 新潟 H25.7.1 見附市 39 高知 16 富山 H26.2.28 富山市 40 福岡 17 石川 41 佐賀 H26.3.24 佐賀県 18 福井 42 長崎 H26.3.17 長崎市 19 山梨 43 熊本 H25.3.27 熊本市 20 長野 44 大分 21 岐阜 H25.6.21 岐阜市 45 宮崎 22 静岡 H24.6.18 静岡県 46 鹿児島 H26.3.26 鹿児島県 23 愛知 H25.11.14 名古屋市 47 沖縄 H26.2.24 南城市 24 三重 H26.2.19 菰野町 H26.3.28 山梨県 H26.3.25 H26.2.14 H25.12.19 H25.7.1 八戸市 秋田市 葛飾区 三条市 ※25年度末時点 締結(予定)日 地方自治体 H26.3.25 神戸市 H25.10.11 広島県・県内全23市町 11 53 糖尿病重症化予防事業 (協会けんぽ広島支部 23年度パイロット事業) 協会けんぽ広島支部では、糖尿病で治療を受けている者の重症化(人工透析への移行等)を防ぐことを目的に、通院先の医療機関 と保健指導委託先の看護師・保健師が協力・連携し、対象者の自己管理を促すよう、保健指導プログラムを提供している。 【対象者】 糖尿病を起因とする早期腎症期(2期)、顕性腎症期(3期)、腎不全期(4期)に該当する協会けんぽ広島支部の加入者。レセプト データを委託業者に提供し、病期を判定した。(病名だけではなく投薬内容・検査項目内容から病期を推定) 【実施方法】 ⑩指導 報告書 の送付 【指導方法】 参加者が医師から提供を受ける「指導内容確認書」に記載され たeGFR値および参加者からのヒアリング内容(知識・理解力等)を 加味し、プログラム内容を決定。 かかりつけ医 ⑦受診・指導内容 確認書の記入依頼 ⑧指導内容 確認書の記入 患者 ④申込書返信 ⑨面談・電 話指導実施 ⑥面談日程調整と 指導内容確認書 送付 指導委託先 ⑤申込情報送付 ②病期判定・対象者抽出 ③案内文書の送付 ・リーフレット ・参加申込書 ・返信用封筒 等 協会けんぽ 広島支部 ①レセプトデータ提供 抽出委託先 23年度 期間 12ヵ月 プログラム 24年度 6ヵ月 プログラム 病期 2期 3~4期 2期 3~4期 内容 面談1回、電話17回 面談3回、電話15回 面談2回、電話4回以上 面談2回以上、電話6回以上 【結果】 人工透析移行者数(平成25年11月時点) 透析者数 23年度事業 (978名) 24年度事業 (798名) 指導完了者 (61名) 0名 中断者 (19名) 1名 不参加者 (898名) 11名 指導完了者 (79名) 0名 中断者 (14名) 0名 不参加者 (705名) 9名 12 54 事業主との協働事業「一社一健康宣言」(協会けんぽ大分支部 25年度パイロット事業) ○協会けんぽ大分支部では、中小企業の健康増進の底上げを図るために、事業主が従業員等の健康増進に取り組むことを内外に 宣言して健康経営を推進することを目的とする支援事業を行っている。具体的には、 ①協会けんぽから事業主に健診結果データ等を提供し、事業主の健康意識の改善を図り、健康宣言につなげる。 ②事業主は健診結果データを活用し、従業員の健康意識の改善や行動変容を促し、健康を重視した職場環境づくりに取り組む。 【背景・目的】 【実施内容】 中小企業(事業主) 協会けんぽ 小さい会社ほど、生活習慣病予防 健診受診率が低い。 膨大な被保険者に対し、健康増進の 対応に苦慮 9人以下企業では28.8%(平成22年) (全体では42.2%) 国民の3人に1 人が加入者 厳しい経営等により、健康増進に かける余裕がない・・ 協会けんぽ 25年8月から本格勧奨開始し、宣言企業は287社、 被保険者24,153人が参加している コラボ 被保険者 1,963万人 企業数164万社 3/4が10人未満 事業主 企業の健康リスク保有率の 「見える化」 従業員 事業主 中小企業の健康増進 の底上げ 従業員の「見える化」し た健診結果 事業主 【事業概要のイメージ】 健康推進宣言! ・健康意識改善 ・健康行動変容 ・健康重視の職場環境づくり 中小企業の 生活習慣病予防WEB 中小企業間の事例交換 コスト、労力、時間 実態に即した事例 ♪ に配慮した工夫 中小企業の可能な 健康増進! 【今後の展開等】 宣言企業へのフォローイベント 等の実施(WEBも含む) 宣言をベースとした関係団体等 との連携 将来的な期待できる効果 協会けんぽ全体1,963万人への波及 メンタルヘルス、ワークライフバランス改 善にも寄与。 13 55 各支部におけるパイロット事業の実施状況 平成25年度事業 広島 宮城 医療機関における資格確認 協会けんぽメンバーシップ 埼玉 特典サービス 事業内容 (26年2月現在) 医療機関等の窓口において、オンライン上で被保険者資格を確認し、資格喪失後の受診 を防止し、返納金債権の発生を抑制する。平成25年7月から実施。 26年2月末時点で、広島支部では58医療機関、宮城支部では23医療機関等が参加。 協会の加入者であれば、協会と提携した事業者から割引サービスを受けられる特典を用 意し、協会けんぽに加入していることを実感することで、協会と加入者・事業主との距離を 縮める取組み。平成26年2月から実施。 主な割引サービスの一例として、スイミングスクール・スポーツクラブ入会金無料等がある。 広島 歯科検診推進事業 県と歯科医師会が実施する歯科検診推進事業にあわせて、協会も事業所向け歯科検診 を実施し、歯周病の治療に結びつける取組み。 25年5月~8月に5事業所、受診者約786名に対してスクリーニング検査を実施。陽性者 368人に対して口腔内診査(無料)を文書にて勧奨。その結果、60人が医療機関を受診。 熊本 返納金債権回収の効率化 資格喪失後受診による返納金債権を、加入者を介すことなく保険者間の代理受領を通じ て回収し、加入者の負担軽減及び事務経費の節減を図る取組み。平成25年9月から実施。 25年12月時点で、国保では対象者32名を受付け、協会けんぽでは対象者40名を受付け。 行政と連携した 健康保険委員と連携した 健康保険委員のいる事業所に対して「一社一健康宣言」をしてもらい、宣言した事業所に 事業所まるごと健康づくり事業 は、健康リスクに即した健康づくりを促す取組み。 (一社一健康宣言) 26年2月末時点で279事業所が参加を表明。 大分 健康リスクに応じた 特定保健指導の促進事業 保健指導初回面談未実施者(3000人)を生活習慣病発症リスクの程度に応じて8パター ンに分類し、各リスクの程度に応じた通知書を個別送付。自分の健康リスクを認識し、保健 指導等に繋げる取組み。 25年9月特定保健指導訪問拒否事業所から対象者を抽出、同年11月に約640名に通知 送付。返信は31件。そのうち保健指導希望者は27名で、23名に実施。 26年2月に1560名に2回目通知を送付し、返信は41件。うち、保健指導希望者は39名。 14 56 平成26年度事業(予定) 事業内容 長 健康保険委員の活性化 野 (長野県の保健補導員制度との共同事業) 健康活動を目的にボランティアとして長野県各地域に配置されている「保健補 導員」について、協会けんぽの健康保険委員を中小企業版の保健補導員と 位置づけ、中小企業の健康づくりをサポートする取組み。 兵 データヘルス計画 庫 (GISを活用した保健事業の推進) GIS(地理情報システム)を活用して、加入者の医療費、健診データ等を電子 地図上に反映、分析し、特定健診受診率の向上や、集中的に重症化予防を 図る取組み。 広 島 データヘルス計画 (事業所ごとの疾病リスク特性に応じた 保健事業の取組み) 疾病別、事業所別、業種別等の医療費分析を行い、事業所別医療費や健診 結果から疾病リスクを把握する診断ツールを作成。さらに、事業所ごとの分析 結果から、事業所の特性に応じた保健事業を企画・立案し、個々人の状況に 応じた健康増進活動の勧奨や受診勧奨を実施する取組み。 協会けんぽ加入事業所の経営状況等 に関するアンケート 加入事業所の経営状況を把握し、社会保険料の負担増が会社経営に及ぼす 影響を分析する取組み。 熊 家庭の健康づくりサポーター制度の創設 本 被扶養配偶者を「健康づくりサポーター」として委嘱し、広報誌の発行、セミ ナーの案内、地域の健康づくり計画に参画する関係団体の事業等について 情報提供する取組み。 データヘルス計画 (階層化支援サービス) 40歳以上の被保険者を対象に、レセプトデータと健診データの分析から健康 管理状況に応じた8つのグループに分類し、それぞれのグループの状況に応 じた保健事業等を企画、立案し、勧奨する取組み。 自覚的・自発的・自律的な健康づくり (インセンティブ付与健康増進活動事業) 加入者の健康状態を健診結果データに基づきWeb上で自動的に判定し、ポイ ント化して、健康づくりに向けたインセンティブを付与する取組み。 大 分 15 57 重複受診者に対する適切な受診に向けた勧奨 分析結果① 受診件数別 ○協会けんぽのレセプトデータ(平成25年7月~9月診療分(入院外))を、受診件数、支部、年齢階級、傷病分類等に分け分析 ○分析の結果、2件以上の重複受診者の割合は2%程度だが、5件以上が約600人/月。20代から40代の働き盛りの世代が多く、 全体の約7割の主傷病が精神疾患等であった。(主傷病は傷病分類コード別に分類。1レセプトに対して1つの主傷病) 4件 約0.1万人 2件以上(重複受診) 約33万人(全体の2%) 3件 約1.3万人 5件以上 約600人 ○50件以上が、3人 ○最多件数は、月75件 2件 1件 約1,585万人 2件 約31.7万人 3件 受診者一人当たりの医療費は、 4件 1.7万円/月であるのに対し、 5件 5件以上の重複受診者の医療費 は、一人当たり約10.9万円 (総額では約6,897万円/月) ※医療費は調剤レセプトを含む ※患者数は一月当たりの平均 重複件数 2-4件 <今後の展開> ○ ○ 特徴(世代) 子ども・比較的年齢の高い世代 主な傷病 風邪・感染症等 5件以上 働き盛りの世代(20~40代で全体の65%) 精神疾患等 メンタルヘルスセミナー等により、事業所を通じて対象者に働きかけ 支部ごとの重複受診者の特徴に応じた、通知・電話・面談等のアプローチ 16 58 現金給付の適正化(不正受給対策) 柔道整復施術療養費 ○多部位、頻回受診の患者に 対して、直接照会 23年度 24年度 30,520件 → 83,356件照会実施 傷病手当金・出産手当金 ○不正請求の疑いのあるデータ を抽出し、再調査を実施 25年度は、949件 実施 (傷病手当金707件・193人、出産手当金242件・218人) 海外療養費 ○翻訳業務の外部委託を通じ、 診療明細書等の翻訳内容の 再確認や医療機関への文書 照会等を強化 うち、5件 が支給取消 (傷病手当金3件、出産手当金2件) ○患者照会時に、柔道整復師 の施術の適正なかかり方に 関する案内を周知 ○不正請求の疑いのある申請 に対してはプロジェクトチーム を立上げ、対応 ○患者照会業務を外部委託し、 照会を広範に実施 ○平成25年5月から協会に付与 された事業主への立入調査 権を活用し、重点的に審査 ○支給審査基準の見直し ○海外療養費の支給申請状況 をデータ化し、傾向を把握 25年度は、約半年で40件実施 うち、不適正3件、申請取下げ2件 さらに さらなる不正受給対策のため、制度面からの見直しが必要 例えば、現金給付の計算の基礎となる標準報酬月額を過去の一定期間の平均とすることや、療養費の範囲の見直しなど 18 59 岡﨑委員(全国市長会/高知市長)提出資料 60 平成 26 年 5 月 28 日 第 76 回社会保障審議会医療保険部会 委員提出資料 国民健康保険の見直しの方向性に対する意見 高知市長 1 岡﨑誠也 国保の基盤強化策について ① 国保は,無職者や失業者,非正規雇用の加入者等,低所得者が多く,年齢構成が高く医療費水準が 高いなど,財政的な構造問題を抱え、今や破綻寸前の状態に陥っており,財政基盤の強化は最優先 の課題である。 ② このことは,皆保険制度を守るためにも,また地域医療を守るためにも必要であり,既に方針が決 まっている,社会保障と税の一体改革による保険者支援の 1700 億円は,早急かつ確実に実行すべき である。また,それだけでは国保の財政基盤の強化は難しい面があるので,持続的安定的な運営の ためには,更なる公費投入が不可欠である。後期高齢者支援金への全面総報酬割を導入することに より生じる財源を国保の支援に優先的に活用することを含めて,国の責任において財源確保を行う よう強く求める。 ③ 財政基盤強化に向けた公費投入の方法としては,都道府県の被保険者の所得格差に着目した,より 財政調整機能を強化する支援策を要望する。参考資料にもあるように,平成 23 年度の1人当たり所 得は,年間 63.3 万であるが,それを上回っている地域は一部であり,圧倒的多数の道府県は,平均 を大きく下回り,8 割以下の県も17県,最も低いところでは 6 割を切る水準となっている。同じ 医療費であっても,所得水準が低ければ被保険者の保険料負担は当然高くなる仕組みを持つ国保制 度においては,公費配分においても,財政調整機能を強化した配分を行うことが求められている。 2 国保の賦課限度額について ① 全国の市町村保険者においては,厳しい財政運営から本年度の保険料を引き上げたところもあるが, 保険料を引き上げれば賦課限度額に到達する所得水準は下がるという制度上の問題もあり,単純に 賦課限度額を改定するだけでは,本質的な問題は解決しない。そのため,相当の高所得者における 負担能力に応じた応分の負担のあり方についても検討すべきである。 3 財政運営の責任を担う主体(保険者)を都道府県にすることについて ① 都道府県と市町村の役割分担にあたっては,都道府県単位化によるスケールメリットを活かし,効 率的な運営が図られよう進めていくべきである。これまでにも,高額療養費制度の見直しの際に, 国保のシステム改修費用が,その効果を大幅に上回るといったこともあったが,移行によって,シ ステムの維持・改修費用の削減や事務の効率化につながるようにすべきと考える。 4 一般会計からの法定外繰入等について ① 国保の保険料負担の重さから,一般会計からの法定外繰入を実施せざるを得ないといった実態もあ り,繰入をやめるべきというのであれば,前述したとおり,基盤強化のための公費による財政支援 の拡充が不可欠である。また,予期しない給付増や保険料未納等に対して,国保においても,後期 高齢者医療制度等にある「財政安定化基金」を設けることで,赤字補填のための繰入を解消してい くことが適当であり,厚生労働省において具体的な検討をお願いしたい。 61 白川委員(健保連)提出資料 62 健保組合の財政状況等について 2014年5月28日 健康保険組合連合会 63 健保組合の財政状況 経常収支状況と保険料率引上げ組合数の推移 適用状況(2014年度予算早期集計) (億円) 組 合 数 単 一 1,149組合 総 合 261組合 計 被保険者数 加 入 者 数 1,410組合 8,000 800 570 6,000 417 4,000 15,640,789人 2,000 被扶養者数 (組合数) 3,062 2,956 2,372 212 1,397 13,600,659人 37 0 計 平均標準報酬月額 29,241,448人 -2,000 365,273円 -4,000 平均標準賞与額 -3,999 1,032,496円 平均保険料率 8.861% 実質保険料率の平均値 9.632% -6,000 122 99 88 609 600 507 399 400 212 109 600 2002年度の制度改正 で、総報酬制の導入、 高齢者医療費の給付対 象年齢および公費負担 割合の段階的引き上げ の影響により、2003~ 2007年度は黒字となっ た。 228 現行の高齢者医療制 度が導入された2008 年度以降の累計赤字 は約2兆7300億円。 200 0 -200 -2,976 -400 -3,497 -3,689 -4,156 -4,597 -5,234 -600 -3,189 -8,000 -800 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 ◆ 料率引上げ組合数 経常収支差引額 (注1) 2002~2011年度までは決算、2012年度は決算見込、2013年度は予算、2014年度は予算早期集 計の数値。 (注2) 保険料率引上げ組合数は、2002~2012年度までは前年度決算、2013年度は2012年度決算見 込との比較。2014年度は予算データ報告組合(1,367組合)と2013年度予算との比較。 64 健保組合の概況【支援金・納付金の大幅な増加】 ■被保険者の収入は伸び悩み。支援金・納付金、保険給付費の負担が大幅に増加。 ■支援金・納付金は、経常支出の4割を超える。これを保険料収入(経常収入の98%)から拠出しなけ ればならない。 1人あたり標準報酬月額、賞与額、法定給付費および 支援金・納付金等の推移 150.0 143.3 144.0 140.0 136.0 130.0 120.0 経常支出の構成割合 (総額7兆7,844億円) 支援金・納付金 等 124.9 118.9 116.3 116.5 114.7 111.7 120.4 法定給付費 平均標準報酬月 額 104.4 101.3 平均標準賞与額 100.0 100.0 99.9 97.6 98.0 98.0 98.3 98.3 98.7 97.5 90.0 87.8 80.0 84.8 (単位:億円) 113.3 108.9 110.0 保健事業費 3,595 (5%) その他 2,118 (3%) 90.2 88.8 86.0 支援金・ 納付金等 33,155 (42%) 保険給付費 38,977 (50%) 87.8 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (注1)2007年~2011年度までは決算、2012年度は決算見込、2013年度は予算、2014 年度は予算早期集計の数値である。 (注2)2007年度を「100」とした伸び率の推移である。 (2014年度予算早期集計) 65 健保組合の保険料負担、拠出金負担の状況 保険料率が10%以上の健保組合が急増 保険料収入の45%以上を高齢者医療に 拠出している健保組合は全体の約6割 保険料率が10%以上の健保組合の年度別推移 保険料率別組合数の状況 300 32組合 251組合 250 2014年度 保険料率10%以上=251組合 実質保険料率10%以上=500組合 200 70%以上 約6割 188組合 60%~70% 333組合 150 約4割 81組合 613組合 50%~60% ~45% 78組合 100 50 1組合 2組合 2組合 13組合 308組合 45%~50% 0 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 (注)2008年度~11年度までは決算、12年度は決算見込み、13年度は予算、14年度は予算早期集計の数値。 (注)2014年度予算早期集計における回答組合1,367組合での状況。 66 健保組合の保健事業と保険者機能の発揮について ■健保組合は特定健診・特定保健指導を中心に各種健診や健康増進事業(体力づくり・栄養指導・たば こ・アルコール対策・歯科口腔保健・メンタルヘルス等)、健康づくり広報活動など事業主(母体企業)と 連携して、それぞれの業態に即した様々な保健事業に取り組んでいる。 <健保組合の保健事業費の推移> 保健事業費(百万円) 2009 2010 2011 329,886 316,637 20,813 5.53 1人あたり保健事業費(円) 保険料収入に占める保健事業費の割合(%) 2012見込 2013予算 2014予算 308,408 306,952 345,447 359,451 20,238 19,739 19,621 22,160 22,982 5.16 4.73 4.46 4.86 4.93 <特定健診・特定保健指導の実施> 厚労省確報値(2011) 全体 健保組合 市町村国保 全国健康保険協会 共済組合 特定健診実施率 44.7% 69.2% 32.7% 36.9% 72.4% 特定保健指導実施率 15.0% 16.7% 19.4% 11.5% 10.6% ※ 国民病ともいわれる糖尿病。予備群を含めると2,200万人を優に超え、深刻な状況に陥ることが危惧されている。 特定健診・特定保健指導は、糖尿病等生活習慣病予防に焦点を当てた、全保険者が取り組む国を挙げた医療費適正化施策であり、 健保組合は積極的に取り組んでいる。但し、特定健診の被扶養者実施率は低迷しており〔本人74%、被扶養者34%(健保連調査2011年・793組合)〕、 受診環境の利便性向上を図るため、総合的な健診体制の確立が急務である。 <加入者1人あたり医療費の制度比較> 健保組合 142,006 国保計 298,905 (円) 市町村国保 309,494 全国健康保険協会 国保組合 179,841 159,438 共済組合 147,592 (厚労省・医療保険に関する基礎資料2013年12月・数値は2011年度) 67 わが国の今後の医療給付費の見通し ■今後、さらなる高齢化と少子化、団塊世代の65歳到達により、高齢者の医療給付費の伸びが加速し ていく。この部分の負担構造を見直さなければ、制度の持続可能性を保つことができない。 医療給付費(単位:億円) 34兆9,110億円 350,000 300,000 28兆9,708億円 250,000 後期高齢者 75歳以上 11兆7,340億円 200,000 150,000 後期高齢者 75歳以上 15兆8,801億円 あわせて22兆2,926億円 2010年度比約5兆5,000億円の増 シェアは63.9%で 5.9ポイント拡大 (1,684万人) 45.5% (1,434万人) 40.5% 前期高齢者 65~74歳 5兆0,771億円 (1,376万人) 17.5% 前期高齢者 65~74歳 6兆4,125億円 (1,564万人) 18.4% 100,000 50,000 0~64歳 12兆1,597億円 0~64歳 12兆6,184億円 (9,567万人) 42.0% (8,828万人) 2010年度比約4,500億円の増 シェアは36.1%で 5.9ポイント縮小 36.1% 0 2010年度 2016年度 ※2010年10月厚労省試算の基礎数値を基にした健保連試 算(2012年3月発表)より。数値は主要制度のみ。 68 前期高齢者数の推移 (参考1)日本の将来推計人口(平成24年1月推計)(国立社会保障・人口問題研究所) 各年10月1日現在人口、平成22(2010)年は、総務省統計局『平成22年国政調査による基準人口』(国籍・年齢「不詳人口」をあん分補正した人口)による。 69 高齢者医療に対する現役世代の拠出金負担の状況 ■高齢者医療のための現役世代の拠出金負担は増加の一途をたどっている。とくに、団塊世代の前期高 齢者への参入に伴い、今後、前期高齢者納付金の負担がいっそう重くなっていく。 後期高齢者支援金 健保組合 協会けんぽ 共済組合 市町村国保 国保組合 合 計 単位:億円 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2009→2014 12,800 13,100 14,100 15,100 15,800 16,000 25%増 15,000 14,200 14,700 16,000 17,100 17,600 17%増 3,900 4,000 4,400 4,800 5,000 5,000 28%増 15,800 14,500 15,900 17,400 18,200 18,100 15%増 1,600 1,400 1,500 1,500 1,500 1,500 6%減 49,100 47,200 50,600 54,800 57,600 前期高齢者納付金+退職者医療拠出金 58,200 後期高齢者交付金 として 現役世代の負担 19%増 単位:億円 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2009→2014 14,100 13,400 14,700 16,300 16,900 16,800 19%増 健保組合 (2,900) (2,100) (2,900) (3,300) (3,300) (2,900) 協会けんぽ 13,700 14,100 15,100 16,800 17,800 17,300 (2,700) (2,000) (2,700) (3,200) (3,300) (3,000) 共済組合 5,000 5,000 6,000 6,300 6,100 5,900 (1,000) (800) (1,100) (1.300) (1,300) (1,100) 400 500 500 600 600 500 25%増 33,200 33,000 36,300 40,000 41,400 40,500 (6,600) (4,900) (6,700) (7,800) (7,900) (7,000) 22%増 国保組合 合 計 後期高齢者医療 広域連合へ 前期高齢者交付金 療養給付費交付金 として 26%増 現役世代の負担 18%増 ※上記金額は賦課ベース。(前々年度の精算分を含む。)カッコ内は退職者医療拠出金の数値。 ※上記に含まれない数値等もあり、後期高齢者医療広域連合、市町村国保に交付される額とは必ずしも一致しない。 市町村国保へ 70 被用者保険と後期高齢者の負担の見通しについて ■現役世代からの高齢者医療への拠出金の伸び率(40.7%)は、後期高齢者の保険料(26.8%)を大きく上回 る。負担のバランスの是正が必要。 71 高齢者医療制度への公費投入の現状 ○後期高齢者医療制度 後期高齢者 の保険料 1.6兆円 11% 給付費 14.4兆円 後期高齢者支援金 現役世代の負担 6.0兆円 42% 公 費 6.8兆円 47% ※現役並み所得者の医療給付費は公費5割の対象外。 その結果、公費は50%を下回っている。 2014年度予算ベース ○前期高齢者にかかる財政調整(調整後の費用負担) 4制度計 6.5兆円(調整後)給付費のみ 市町村国保 2.4兆円 すでに公費5割 協会けんぽ 2.0兆円 国庫補助16.4% 健保組合 1.5兆円 共済組合 0.5兆円 2014年度予算ベース あわせて1.5兆円(給付費全体の23%) ※端数処理を行っているため、合計値が合わない場合がある。 72 健保連の主張 高齢者医療制度への公費拡充 ■持続可能な社会保障制度の構築のためには、高齢者医療の負担構造の見直しが最重点課題。高齢者医療 制度の在り方、その費用負担等について、早期に具体策を検討すべき。 ■高齢者と現役世代の給付と負担の均衡、現役世代の拠出金負担の軽減(現役世代の納得性の確保)の観点 から、後期高齢者医療制度の公費5割(現行47%)を確保することはもとより、団塊世代の高齢化に対応し、前 期高齢者医療の財政調整の仕組みを見直すとともに、公費拡充を実現すべき。そのための財源として、消費税 の税率引き上げ分を活用すべき。 後期高齢者支援金への全面総報酬割導入について ■単純な総報酬割の導入は、協会けんぽに対する国庫補助の削減分を健保組合等の負担増で「肩代わり」する こととなり、容認できない。 ■総報酬割の導入は高齢者医療制度への公費拡充とセットで議論されるべき。それによって削減される国庫補助 分は、現役世代の拠出金負担の軽減(特に前期高齢者への公費拡充)のために活用すべき。 ■この国庫補助削減分の財源を市町村国保の財政赤字の補填のために転用する案については断固反対。 73 前期高齢者にかかる財政調整の問題点について ■現行の前期高齢者納付金の計算方法に問題があり、健保組合の不満が多い。 ①前期高齢者納付金は被用者保険全体で約3.4兆円、国費負担を上回る。 74 ②前期高齢者納付金の算定では、加入者調整率により、費用負担を増幅する仕組みとなっているが、加えて前 期高齢者にかかる後期高齢者支援金分まで加入者調整率により増幅されている。被用者保険側にとっては、実 際には在籍しない前期高齢者分の後期高齢者支援金まで負担している形。 2014年度=約4,400億円(健保連試算) ③国保側に前期高齢者とそれ以外の財政区分が設けられていないため、被用者保険からの前期高齢者納付金 (前期高齢者交付金)の使途が前期高齢者の医療給付に特定されているか不明確となっている。 ④前期高齢者納付金の当年度の「概算」と2年後の「確定」の乖離が大きく、保険者の財政運営に支障が生じる。 < 「概算」と「確定」の乖離(実例)> 2010年度分 = 全制度計で△1,100億円(うち健保組合分 △430億円)の不足 → 2012年度分に加算 2012年度分 = 全制度計で+850億円(うち健保組合分 +200億円)の超過 → 2014年度分から控除 ⑤現行の負担調整など(軽減措置)は、その軽減分を各保険者に再按分させる仕組みとなっており、被用者保険 全体としては負担減になっていない。 ■加入者1人当たりの負担と給付の関係(2012年度) 健保組合 保 険 料 医療給付費分 拠出金分 124,000円 110,000円 (内訳) 後期高齢者支援金 前期高齢者納付金 退職者医療拠出金 計 保険給付費 ※厚労省、支払基金資料等に基づき健保連が作成。 ※退職者被保険分を除く。 市町村国保 医療給付費分 61,000円 後期高齢者支援金分 18,000円 計 79,000円 5,1000円 44,000円 11,000円 233,000円 125,000円 260,000円 75 医療費適正化のための取り組みの強化 ■「プログラム法」の検討事項には、外来と入院にかかる給付の一部見直しがかかげられているが、これだけでは 不十分であり、より実効性の高い方策を検討すべき。 ○患者負担の見直し(紹介状なし大病院外来患者の定額自己負担の導入、入院における給食給付等の自己負担 の引き上げ、高齢者の患者負担割合の引き上げ(高額療養費の外来特例の見直しを含む)等) ○療養の給付範囲の見直し(湿布等市販類似薬の適用除外、スイッチOTC化の推進等) ○現金給付の見直し(傷病手当金、出産育児一時金、埋葬料等) 76 《参考》 「健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」 (平成25年5月23日、参議院厚生労働委員会) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 1.後期高齢者医療制度及び前期高齢者に係る保険者間の費用負担の調整による拠出金によって、 運営に困難をきたしている保険者に対する財政支援を、同法案の措置期限である平成26年度ま での間、継続し、かつ更に充実すること。 2.高齢者医療制度に係る保険者間の費用負担の調整については、その再構築に向け、広く関係者 の意見を聴取するとともに、若年者の負担が過大なものとならないよう、公費負担を充実すること。 3.協会けんぽについては、中長期的な財政基盤の強化を図るため、国庫補助率について、健康保 険法本則を踏まえて検討し、必要な措置を講ずること。 4.国民健康保険制度については、適切な財政支援を行うとともに、平成27年度からの都道府県単 位の共同事業の拡大の円滑な実施に努めること。 右、決議する。 77 78 望月委員(経団連)提出資料 79 医療保険制度改革に関する要望 2014 年 5 月 13 日 一般社団法人 日本経済団体連合会 政府においては、昨年成立した「持続可能な社会保障制度の確立を図るため の改革の推進に関する法律」 (プログラム法)に基づき、同法に示された医療保 険制度の検討事項について、2015 年通常国会への法案提出を目指した議論を開 始した。 急速な高齢化と現役世代の減少に直面するなか、持続可能で経済活動と両立 しうる改革を実現し、国民の安心・安全を支える社会基盤を確立するためには、 プログラム法に記された改革方針では十分とは言えない。 今後の医療保険制度改革に向けた政府議論にあたり、以下を要望する。 記 1.際限なき保険料負担増の抑制 高齢者医療への拠出金負担が現役の医療保険者の運営を圧迫し、保険料の引 き上げを余儀なくされている。国民医療費の約 6 割を占める高齢者医療費は高 齢化の進展に伴い、ますます増大すると見込まれるなか、現役世代の負担増と 企業のコスト増が不可避となっている。 プログラム法では、後期高齢者支援金への全面総報酬割導入や被用者保険に おける標準報酬月額の引き上げなどの検討事項が示されているが、世代間の負 担の公平性の確保や増嵩する医療給付の重点化・効率化に向けた施策について は具体策に欠ける。保険料の増加に一定の歯止めをかける展望がないなかで、 こうした施策のみを先行導入することは、再考すべきである。 2015 年度には団塊世代がすべて前期高齢者となることを踏まえ、早急に、高 齢者医療制度の見直しに向けた議論を開始すべきである。その際、 「自助を基本 としつつ、自助で賄いきれないリスクは社会保険料による共助、保険原理を超 えたリスクへの対応や世代間扶助は税による公助」の考え方を徹底させ、前期 高齢者も含め高齢者医療給付への税投入の拡大を図るべきである。併せて、前 期高齢者に係る財政調整の問題点を見直すことが求められる。 1 80 なお、後期高齢者支援金への全面総報酬割導入に伴う協会けんぽへの国庫補 助削減分を国民健康保険の財源対策に充当すべきとの意見もあるが、国民健康 保険と被用者保険が、自立的な運営を通じ、それぞれの加入者の特性に応じて 保険者機能を発揮する体制を維持すべきであり、国民健康保険の財源対策を被 用者保険が肩代わりすることとなる提案には反対である。 2.医療給付の重点化・効率化の推進 医療保険財政の持続可能性を確保するためには、まずは、自助の観点から、 個々人が自らの健康維持増進や疾病予防に努めることは当たり前という、セル フメディケーションの認識が広まることが重要である。加えて、医療給付の重 点化・効率化が不可欠である。 後発薬の使用促進や診療報酬・療養費の不適切事例に対する指導・監査の徹 底など足元の適正化策を着実に進めつつ、医療機関の機能分化や在宅療養の促 進を図る観点から外来・入院に対する給付を見直すなど、公的保険の給付範囲 を改めるべきである。 さらに、医療の ICT 化を通じ、医療の標準化、医療機関間の機能分化と連携、 地域ごとの医療ニーズを踏まえた医療資源の適正配置・有効活用を進めるなど、 医療費を適正化する施策を推進することが必要である。(別紙参照) 3.データを活用した保健事業の充実 上述の通り保険者は厳しい運営を迫られており、保健事業の充実には困難を 伴うものの、医療費適正化に向けて保険者機能を発揮し、レセプトデータや特 定健診・特定保健指導のデータなどを活用しつつ、効果的な保健事業を展開す ることが期待される。 事業主としても、従業員の健康維持増進や疾病予防を重要な課題として位置 づける「健康経営」の推進が重要であり、健康保険組合が策定・実施する「デ ータヘルス計画」などの保健事業に積極的に協力することが求められる。 以上 2 81 別紙 医療給付の重点化・効率化の推進 プログラム法では、増嵩する医療給付の重点化・効率化に向けた施策が不十分。 後期高齢者支援金への全面総報酬割の導入や被用者保険における標準報酬月額 の引き上げといった施策の前に、実効性ある重点化・効率化施策を実行し、保険料 の増加に歯止めをかけるべき。 経団連が求める医療の重点化・効率化施策* ① 後発医薬品の使用促進 各種施策に関する現状と今後の方向性 後発医薬品の使用促進は不十分 (2013年3月末実績:39.9%、2018年3月末目標:60%以上) ② 診療報酬・療養費の不正請求に関わる 指導・監査の強化 ③ 医療保険の給付範囲の見直し ④ 医療の標準化、外来診療を含む診療 報酬の包括払い化の推進 ⑤ 医療保険給付費の総額管理制度の 検討 *「社会保障制度改革のあり方に関する提言」(2012年11月)より 柔道整復等の療養費は急増 (05~11年度:柔道整復17%増、はり・きゅう 84%増、マッサージ 124%増) 【今後の政府審議会において検討される項目】 • 紹介状のない患者が大病院を受診した際に 定額の自己負担を求める仕組みの創設 • 入院療養の給食給付を原則自己負担化 見直しの範囲が狭く、より抜本的な改革が不可欠 (一部の高度医療の適用除外・保険免責制等) ICTを活用した取組を早急に進める必要 (地域ごとの医療ニーズを踏まえ医療資源を適正配置・有効活用) 3 82 「第5回高齢者医療制度改革会議」(平成22年4月14日)資料より 4 83 資料2 保険者機能強化アクションプラン(第2期)に係る平成24年7月から現在までの実施状況について (※支部の取組みについては、参考資料2を参照) 内容(アクションプラン) 実施状況 1.医療に関する情報の収集と分析 (ア) 協会が保有するレセプト情報及び加入者の健診データ・保健指導 データを最大限に活用する。 ○本部においてデータベースを構築し、各支部に対しレセプトデー タ・健診データに基づく各種リストを提供。また、支部からの依頼に より本部でデータの抽出を行い提供。各支部においては、当該リスト ・本部では、協会全体の基礎的なデータベースを構築するとともに、 等を活用し医療費分析を実施。 各種の情報リスト等を支部に提供する。 ○各支部において、地方自治体との共同分析や保険者協議会の部会等 ・支部では、協会保有のレセプト情報等に加え、地方自治体や、医療 を通じて他の保険者と情報を共有し、地域の医療費動向や医療提供体 関係団体等が提供する情報等を通じ、地域ごとの健康特性や疾病動 制について分析を実施。 向・受療動向、医療費や医療提供体制の現状を把握する。 (イ) 加入者・事業主の医療制度・医療保険制度、医療の内容に関する意 ○本部主導で各支部において、24年度に実施した加入者・事業主の 識、意見等を把握する。 保険料負担軽減に向けた署名活動に合わせて、加入事業者へのアン ケート調査を実施。 ・本部では、加入者アンケートや協会モニター、対話集会等を活用し ○本部において定期的に協会モニターを委嘱。25年6月には、25~26 て、加入者・事業主の声を聞く。 年度の協会けんぽの取組み等に関するモニターを募集し144名を委 嘱。また、25年8月と26年3月にアンケート調査を実施し、その結果 ・支部では、その実情に応じ、様々な機会を通じて、加入者・事業主 をそれぞれ25年10月と26年5月の運営委員会で報告。 の意見・意識を把握する。 ○25年9月に本部において、医療と健康保険に関する意識等に関する アンケート調査を実施。その結果を11月の運営委員会で報告。 ○24年12月にメールマガジンのリニューアルを行いアンケート機能 を導入。この機能を活用して、複数の支部でアンケートを実施し、加 入者の意見を協会の取組みに反映(北海道、長野、秋田、徳島 他)。 ○複数の支部において、事業主や健康保険委員、加入者を対象とした アンケートを実施(群馬、石川、鳥取 他)。 ○広島支部の26年度パイロット事業において、「協会けんぽ加入事 業所の経営状況等に関するアンケート」を実施予定。 1 内容(アクションプラン) 実施状況 (ウ) (ア)及び(イ)で得られた情報等を活用し、本部及び支部におい て、協会の保険者機能発揮・加入者利益の実現につながる分析を行 う。 ・都道府県・二次医療圏単位の一人当たり医療費、平均在院日数、健 診・保健指導結果、医療提供体制の状況、受診・受療率、疾病動向等 の関係を分析する。 ・都道府県ごとにレーダーチャート等を作成し、支部において情報の 活用をより一層進める。 ○本部において、支部別医療費、健診データ等の分析を実施。都道府 県支部別の加入者1人当たり医療費の状況(全国平均との差)、加入 者1人当たり入院医療費と人口10万対病院病床数の関係性などの分 析を実施。 ○本部において、「協会けんぽ加入者の重複受診に関する分析」、 「平成24年度 健診受診者のリスク動向」の分析を行い、26年5月に 開催した調査研究報告会で公表。 ○各支部において、本部から提供している地域の医療費分析マニュア ルを活用しレーダーチャートを作成。支部の健康づくり推進協議会等 で分析結果を報告。 (エ) 医療機関等に関する情報について、医療の質の向上や医療費の適正 化等につながる可能性のある情報(特定の傷病についての治療状況・ 平均在院日数・支払われた医療費、ジェネリック医薬品の使用割合 等)の収集・分析手法を研究する。併せて、このような情報の患者・ 加入者への提供方法を検討する。 ○本部において、医療の質を可視化するための指標に関する調査研究 として「医科入院の推計平均在院日数」に着目し、厚生労働省保険局 によるレセプトの入院日数から在院日数を推計する方法にならい、レ セプトデータから、都道府県別、二次医療圏毎の医科入院の推計平均 在院日数の算出及び分析を実施し、26年3月の運営委員会において公 表。 ○分析結果についてはホームページに掲載し、加入者等へ提供。 (オ) 協会の保健医療に関する情報収集・分析能力の向上を図るため、特 に支部において、医療費適正化や医療の質の確保につながる医療費 データの分析等に関する調査研究を行い、主体性を失わない範囲で、 調査研究に実績のある外部機関と提携し、あるいは医療費分析関係の 有識者に参画を求めることも検討する。 ○25年度の調査研究事業は、5支部において4事業を継続的に実施 (東京、大阪、山梨、新潟、滋賀)。 ○複数の支部において、調査分析の実績のある大学と連携、あるい は、大学教授をアドバイザーとして招き、専門家の意見を取り入れな がら調査研究を推進(東京、大阪、福島、香川、佐賀 他)。 ○複数の支部において、保険者協議会にて医療保険者の医療に関する データ、健診データを集約し共同分析を実施(山梨、熊本、鹿児島 他)。 (カ) 協会の情報収集・分析を強化するための基盤として、「業務・シス ○27年1月の「業務・システム刷新」以降において、検索・分析等 テム刷新」において、統合データベースの構築、各種リストの支部へ のためのITツールの充実化を図る。 の自動配信、検索・分析等のためのITツールの充実を進める。また、 データの精度を高めるような工夫を行う。 2 内容(アクションプラン) 実施状況 2.医療に関する情報の加入者・事業主への提供 (ア) 1.で得られる情報を加入者・患者に対して分かりやすく提供し、 地域の医療費の動向やこれに関連する要因についての理解を深めてい ただくとともに、限りある医療費を加入者皆で適切に利用していくと いう環境を醸成する。 ○各支部において、医療費や健診の動向を分析した結果をホームペー ジに掲載あるいはリーフレットを作成する等、加入者に対し広報を実 施。 ○各支部において、分析した結果を支部評議会、都道府県や市町村の 各種協議会、保険者協議会等にて報告。 (イ) 加入者や事業主に対する広報については、リーフレットなど紙媒体 による広報を継続しつつ、ホームページ、メールマガジンなどのIT の活用を更に進める。本部・支部ともに、全国メディア、地元メディ アへの発信力を強化すべく、工夫を行う。 ○25年3月に加入者の視点に立ったホームページのリニューアルを実 施。 ○24年12月にメールマガジンをリニューアルし、ワンクリックアン ケート機能や簡易アンケート機能を追加し、加入者・事業主の意見を 把握。 ○各支部において、地元のテレビ、ラジオ、新聞等のメディアを活用 し、健診受診勧奨等を目的とした広報を実施。 また、都道府県・市 町村または関係団体の広報誌に記事の掲載を依頼。 (ウ) 保健事業・公衆衛生に関わる非営利団体、都道府県等の行政機関や 大学等の教育機関等と協力し、健康に関するセミナーの実施、健康づ くりに関する共同事業の実施などを通じて、加入者自らがあるいは事 業主が職場において健康づくりに取り組む意識を高める。 ○各支部において、都道府県等の行政機関が主催あるいは共催のイベ ントにブースを出展し健康相談、血圧測定等を実施。複数の支部にお いて、メンタルヘルスセミナーや禁煙フォーラム、ウォーキング大会 など健康づくりイベントを実施(宮城、秋田、茨城 他)。 ○複数の支部において、子供の肥満と生活習慣の改善を目的に小・中 学校での健康教室や高校・大学において健康づくりや食育に関する講 義を実施(青森、福島、栃木 他)。 (エ) 加入者・事業主との距離を近づけ、一体感を醸成するため、次の取 組みについて検討を行う。 ① インターネットを活用して、加入者・事業主が協会からのお知ら せを入手し、協会への意見を述べることを可能とする新たな場の設置 ② 加入者相互間で医療機関に関する情報を共有できるサイトの構築 ③ ホームページ、メールマガジンや広報誌において、従業員に対し て特色ある健康づくり運動を実施している中小企業・小規模企業を紹 介するなど、加入者・事業主の活動を互いが知りあえる場のニーズの 把握 3 ○24年12月にメールマガジンをリニューアルし、ワンクリックアン ケート機能や簡易アンケート機能を追加し、加入者・事業主の意見を 把握。 ○大分支部の25年度パイロット事業において「一社一健康宣言」を 実施し、参加事業所の健康づくりに関する取組み事例をホームページ やセミナーで紹介するなど、他の事業所における取組内容を情報提供 している。 内容(アクションプラン) 実施状況 3.都道府県など関係方面への積極的な発信 (ア) 協会の財政基盤を強化し、加入者・事業主の保険料負担を軽減する ○24年度、加入者、事業主の保険料負担軽減に向けて、各支部にお ため、加入者・事業主と一体となった取組みを進める。 いて署名活動を実施。24年11月には全国大会を開催。 ○26年6月から8月にかけて支部別大会を実施(石川、香川、高知支 部において実施済み)。 (イ) 1.で得られる情報やその分析結果を基に、国や都道府県など医療 ○中央社会保険医療協議会をはじめ関係審議会等において、協会けん 政策に携わる行政機関等に対して、積極的に政策提言を行う。 ぽの財政基盤強化のため、また医療保険制度の持続可能性を高めるた めに医療・介護の質の向上に繋げられるよう、加入者や事業主の立場 ・本部では、中央社会保険医療協議会をはじめ関係審議会等におい に立った保険者として積極的に意見発信。 て、加入者・事業主の立場に立った保険者としての意見を積極的に発 信する。 ・支部では、都道府県の政策関係部局をはじめ、地方公共団体に対し ○都道府県・市町村との間で保健事業の推進に関する包括的な協定の て、積極的に政策提言を行うとともに各種協議会等に積極的に参画 締結を通じて、保健事業の共同実施や、市町村国保と医療情報の共同 し、意見を積極的に発信する。 分析、医療費適正化に関する幅広い連携・協働を推進(協定締結支部 数 34支部[26年5月末時点])。 ○各支部において都道府県・市町村の各種協議会に参画し意見発信。 ○24年度、都道府県の医療計画の策定に当たり、13支部においてパ ブリックコメントを提出(青森、岩手、山形、東京、福井、愛知、和 歌山、島根、福岡、熊本、大分、鹿児島、沖縄)。 ・協会の職員が公衆衛生学会や産業衛生学会等に参加し、医療費の分 ○本部・支部において公衆衛生学会や産業衛生学会等の学会に参加 析結果や保健指導の成果等の研究成果を発表する。 し、分析結果や保健指導の成果を発表。 ○25年度においては、本部及び7支部(福島、東京、山梨、静岡、 三重、徳島、福岡)が学会発表を実施。 4 内容(アクションプラン) 実施状況 4.他の保険者との連携や共同事業の実施 (ア) 3.の政策提言や情報発信を行うに当たっては、健康保険組合や市 町村、後期高齢者医療広域連合など他の保険者との連携を図り、でき るだけ共同して行う。中央社会保険医療協議会をはじめ関係審議会等 においては、良質かつ効率的な医療提供の実現を目指し、患者の立場 及び保険料を負担する立場に立った意見を発信する。 ○中央社会保険医療協議会では、26年度診療報酬改定の改定率につ いて、他の支払側の委員とともに、消費税引上げに伴い大幅な医療費 の増加が避けられない状況において、プラス改定は考えられないと主 張。25年11月に26年度の診療報酬改定に関する要請を関係団体との 連名で厚生労働大臣に提出。 ○26年5月に被用者保険関係5団体の連名で、医療保険制度改革に関 する要望書を厚生労働大臣に提出。 (イ) 高齢者医療への拠出金等を負担している保険者として、高齢者医療 ○国民会議や社会保障審議会の医療保険部会において、高齢者医療制 制度の見直しや高齢者に係る医療費の適正化等について、他の被用者 度の抜本的見直し、協会けんぽの財政基盤の強化・安定化のための構 保険者とともに、積極的に意見発信を行う。 造的な見直しを求めた。 ○26年5月に被用者保険関係5団体の連名で、医療保険制度改革に関 する要望書を厚生労働大臣に提出。 (ウ) 本部及び支部において、他の保険者とも意見交換を行いつつ、レセ ○都道府県・市町村の間で保健事業の推進に関する包括的な協定の締 プト情報の分析等の調査研究や保健事業、医療費適正化に向けた取組 結を通じて、保健事業の共同実施や、市町村国保と医療情報の共同分 みを共同して実施するなどの取組みを進める。 析、医療費適正化に関する幅広い連携・協働を推進(協定締結支部数 34支部[26年5月末時点])。 ○複数の支部において、保険者協議会にて医療保険者の医療に関する データ、健診データを集約し分析を実施(山梨、熊本、鹿児島 他)。 5 内容(アクションプラン) 実施状況 5.保健事業の効果的な推進 (ア) 保健指導をはじめとした生活習慣病予防対策の効果的な実施に取り 組む。健診・保健指導の結果データとレセプト情報を突合させ、生活 習慣病のリスクに応じた行動変容の状況や予防の効果を評価、検証 し、加入者に合った保健指導、あるいは適切な受診勧奨を行う。 ○健診結果で要治療と判定されながら医療機関に受診していない者に 対して受診勧奨を行い、生活習慣病の重症化を防ぎ、医療費適正化及 びQOLの維持を図る(22年度に広島支部、23年度に福岡支部が実 施し、25年度より全国展開)。 (イ) 保健事業の効果的な推進を図るため、パイロット事業を実施し、そ ○24年度から26年度にかけて、保健事業に係るパイロット事業は計 の成果を広めていく。好事例を検証し、支部独自の取組みを強化す 9事業を実施。 る。 (ウ) 自治体等と連携し、特定健康診査や特定保健指導の推進を図るとと ○被扶養者に対する特定健康診査については、全国の自治体1,742市 もに、健康づくりや生活習慣改善に関する教育や相談、普及啓発等、 区町村のうち、1,042市区町村と連携して実施[26年3月末現在]。 地域の実情に応じて、創意工夫を活かし、保健事業を推進する。 ○各支部において、都道府県等の行政機関が主催あるいは共催のイベ ントにブースを出展し健康相談、血圧測定等を実施。複数の支部にお いてメンタルヘルスセミナーや禁煙フォーラム、ウォーキング大会な ど健康づくりイベントを実施(宮城、秋田、茨城 他)。 また、子供の肥満と生活習慣の改善を目的に小・中学校での「健康 教室」や高校・大学において健康づくりや食育に関する講義を開催 (青森、福島、栃木 他)。 6.ジェネリック医薬品の使用促進 (ア) 調剤薬局においてジェネリック医薬品に切り替えた場合の軽減額効 果を薬剤交付時に提供する仕組みが導入されたことを踏まえ、加入者 の視点から、ジェネリック医薬品の使用を促進するための各般の方策 を進める。 ○ジェネリック医薬品に切り替えた場合の自己負担の軽減可能額をお 知らせする取組みを実施。毎年、対象者の基準や送付回数などの実施 方法の見直しを実施。 ○静岡支部の24年度パイロット事業において、花粉症等の治療対象 者にジェネリック医薬品普及促進チラシを送付。 (イ) ジェネリック医薬品に切り替えた場合の自己負担額の軽減効果を通 知するサービスを継続しつつ、その効果を更に着実なものとするよ ○複数の支部において、薬剤師会と連携し調剤薬局に対して薬局別の う、加入者への広報、医療機関関係者、薬局関係者への働きかけ等を ジェネリック医薬品利用状況の通知及び意識調査に係るアンケートを 進める。 実施。(岡山、福井、沖縄 他)。 ○複数の支部において、ジェネリック医薬品に関するセミナーを開催 し、ジェネリック医薬品の使用促進を図る(福島、京都、大分 他)。 6 資料3 平 成 26 年 度 ~ 平 成 30 年 度 の 収 支 見 通 し に つ い て ( 平 成 2 6 年 7 月 ) (一定の前提に基づく機械的試算) 前回の収支見通し(平成26年1月試算)と前提の考え方は同じ(計数は直近の実績等を反映)。 また、消費税率引上げに伴う診療報酬改定の影響を織り込む。 1.5年収支見通しの主な前提 (1)被保険者数の見通し ○ 「日本の将来推計人口」 (平成 24 年 1 月国立社会保障・人口問題研究所)の出生中位(死亡中位)を基礎として、年齢階級毎 の人口に占める協会けんぽの被保険者数の割合を一定とする。 (2)総報酬額の見通し ○ 次の3ケースを使用する。 平成 28 年度 Ⅰ 低成長ケース(注)×0.5 Ⅱ 0%で一定 Ⅲ 過去 10 年間の平均で一定 平成 29 年度 平成 30 年度 1.15% 1.45% 1.4% 0% 0% 0% ▲0.4% ▲0.4% ▲0.4% (注)低成長ケースは、内閣府の「中長期の経済財政に関する試算(平成 26 年 1 月 20 日)」の参考ケースに準拠する経済前 提であり、厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し(平成 26 年財政検証結果)」 (平成 26 年 6 月) における低成長(ケースF~ケースH)にも用いられているものである。 1 (参考1) 内閣府の「中長期の経済財政に関する試算(平成 26 年 1 月 20 日)」の経済前提 平成 28 年 平成 29 年 平成 30 年 高成長ケース 2.5% 3.6% 3.7% 低成長ケース 2.3% 2.9% 2.8% (注) 高成長ケースとは内閣府経済再生ケースに準拠する経済前提であり、低成長ケースとは内閣府参考ケースに準拠する経 済前提である。なお、この経済前提は厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し(平成 26 年財政 検証結果) 」(平成 26 年 6 月)にも用いられているものである。 (参考2) 平成26年1月試算の賃金上昇率の前提 平成 27 年度 Ⅰ 経済低位ケース(注)×0.5 Ⅱ 0%で一定 Ⅲ 過去 10 年間の平均で一定 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 0.8% 1.05% 1.05% 1.05% 0% 0% 0% 0% ▲0.5% ▲0.5% ▲0.5% ▲0.5% (注)経済低位ケースは、厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し(平成 21 年財政検証結果)」 (平 成 21 年 2 月)における賃金上昇率の前提である。 2 (3)保険給付費の見通し ○ 医療給付費は、平成22年度から平成24年度の協会けんぽなどの次の年齢階級別医療費の伸びの平均(実績)を使用 する。なお、平成27年10月に予定されている消費税率10%への引上げに伴う診療報酬改定の影響については、平 成26年4月の消費税率8%への引上げに伴う診療報酬改定の影響に準じて織り込む。 70歳未満 70歳以上75歳未満 75歳以上(後期高齢者支援金の推計に使用) ○ 2.2% 0.3% 1.2% 現金給付費は、給付の性格に応じ、被保険者数及び総報酬額の見通しを使用する。 2. 国庫補助率及び後期高齢者支援金について ○ 特例措置終了後の平成27年度以降は、次の2つの制度前提に基づき試算を行う。 制度前提A(現状維持) 制度前提B(協会要望)(注) 国庫補助率16.4% 被用者保険が負担する後期高齢者支援金の1/3を総報酬按分 国庫補助率20% 被用者保険が負担する後期高齢者支援金の全額を総報酬按分 (注) 「協会要望」の施行時期は平成27年度~平成30年度の4通り。なお、施行前の国庫補助率等は「現状維持」とする。 3 3.保険料率の試算について ○ 現在の保険料率10%を据え置くケースを含め、次の3ケースについて試算を行う。 ケース① 現在の保険料率(10%)を据え置いた場合 ケース② 準備金が枯渇する前年度まで保険料率10%を維持し、準備金が枯渇する年度以降は均衡保険料率(単 年度収支が均衡する保険料率) ケース③ 均衡保険料率(準備金は取り崩さず、単年度収支が均衡する保険料率) ○ 上記の他、次のケースについても試算してはどうか。 ・準備金が法定準備金を確保することができる年度まで、保険料率10%を維持する。 ・準備金が法定準備金を下回る年度以降は、法定準備金を確保できる水準の保険料率を設定する。 (注)協会けんぽにおける法定準備金は、保険給付費や高齢者拠出金の支払いに必要な額の1カ月分と定められている。 4 資料5 保発0610第1号 平成26年6月10日 全国健康保険協会理事長 殿 厚生労働省保険局長 健康保険委員功労者厚生労働大臣表彰の実施について 多年にわたり健康保険事業の推進・発展に貢献した健康保険委員に対し、 厚生労働大臣表彰を実施することとし、別紙「健康保険委員功労者厚生労働大 臣表彰実施要領」を制定したので、通知する。 1 健康保険委員功労者厚生労働大臣表彰実施要領 平成 26 年6 月 10 日 厚生労働省保険局長 第1 目的 この要領は、全国健康保険協会支部長が委嘱する健康保険委員に対して厚生労働大臣 が行う表彰に関し基本的な事項を定めることを目的とする。 第2 表彰の趣旨 この表彰は、健康保険委員であり、多年にわたり健康保険事業の推進・発展に貢献し た者に対して、その功績を称え労苦に報いるとともに、併せて健康保険事業の一層の推 進に寄与することを趣旨として行うものである。 第3 表彰の基準等 1 表彰は、健康保険委員としてその職務に精励し、その功績が特に顕著であると認め られる者で、次の各号のいずれにも該当する者について行う。 (1)毎年4月1日を基準日とし、基準日において、現に健康保険委員であり、かつ、 50 歳以上の者。 (2)健康保険委員としての委嘱期間が、基準日において通算して 20 年以上の者。 なお、委嘱期間の算出に当たっては、当分の間、平成 20 年9月 30 日以前におけ る社会保険委員としての委嘱期間を通算することができるものとする。 (3)過去に次のいずれかの表彰を受けている者で、かつ、基準日において、いずれか の表彰を受けてから5年以上が経過している者。 ・健康保険委員功労者の全国健康保険協会理事長表彰 ・社会保険委員功労者の社会保険庁長官表彰 (4)過去に次のいずれの表彰も受けていない者。 ・健康保険委員功労者の厚生労働大臣表彰 ・社会保険委員功労者の厚生労働大臣表彰又は厚生大臣表彰 (5)過去に春秋叙勲による勲章又は同一の事由で褒章条例による褒章のいずれも受け ていない者。 2 厚生労働省関係法令に違反する行為により罰金刑以上の処分を受けた者は、処分の 日より5年間、表彰の対象から除外するものとする。 3 1及び2に定めるもののほか、表彰候補者の選考に当たって留意する事項は、保険 局保険課長が別に定める。 2 第4 表彰の時期 表彰は、原則として毎年1回行うものする。 第5 表彰の方法 表彰は、表彰状を授与して行う。 第6 表彰候補者の推薦及び審査 表彰候補者の推薦及び審査は、次によるものとする。 (1)全国健康保険協会支部長は、第3に定める基準等に該当すると認める者があると きは、保険局保険課長が別に定める推薦枠の範囲内で、その表彰について全国健康 保険協会理事長(以下「協会理事長」という。)に推薦するものとする。 (2)協会理事長は、 (1)の推薦を受け、第3に定める基準等に基づき審査を行い、基 準等を満たしていると認められる表彰候補者について、厚生労働大臣に提出するも のとする。 (3)その他推薦及び審査の手続き等に関する具体的な事項は、保険局保険課長が別に 定める。 第7 1 表彰者の決定 表彰者は、保険局に設置する健康保険委員功労者大臣表彰選考委員会(以下「選考 委員会」という。)において選考し、厚生労働大臣が決定するものとする。 2 選考委員会の構成は次のとおりとする。 委 員 長 保険局長 副委員長 大臣官房審議官(医療保険担当) 委 大臣官房人事課長 員 大臣官房総務課長 保険局総務課長 保険局保険課長 3 第8 選考委員会の開催及び選考等に関する具体的な事項は、別に定める。 1 その他 第6の推薦後、表彰の時期より前に死亡した者については、死亡日にさかのぼって 表彰を行うことができる。 2 この要領で定めるもののほか、表彰の実施に関し必要な事項は、別に定める。 3 保険財政に関する重要指標の動向 被保険者1人当たり標準報酬月額の実績値 千円 289 284 26年4月実績(速報値) 275,685円 279 274 269 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 18 19 20 22 21 2 23 24 25 26 年度 関 連 す る 主 な 経 済 指 標 ● 毎 月 勤 労 統 計 調 査 ( 厚 労 省 ) 6月 3日 発 表 4月 分 ( 速 報 ) ○きまって支給する給与(基本給、時間外給与等) 常 用 雇 用 労 働 者 数 5~ 29人 の 事 業 所 、 一 般 労 働 者 ( 平 成 22年 の 平 均 = 100) 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 平 成 21 100.3 100.6 100.8 101.1 99.2 100.1 99.7 99.4 99.4 22 99.2 99.8 100.2 100.7 99.3 99.9 100.4 99.7 23 98.5 99.5 100.5 100.6 98.8 99.6 99.7 24 98.6 99.4 100.1 100.6 98.8 99.9 25 99.3 100.2 100.9 101.6 99.8 100.5 26 99.4 100.3 100.9 101.5 10 月 11 月 12 月 99.9 100.1 100.1 99.9 100.2 100.3 100.6 99.5 99.4 99.7 100.0 100.5 100.1 99.8 100.1 100.5 100.3 100.6 100.3 99.8 100.4 100.9 101.2 101.2 ● 中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 ( 商 工 中 金 ) 5 月 27 日 発 表 5月 の 景 況 判 断 指 数 は 46.6( 前 月 比 1.2ポ イ ン ト 上 昇 )。 2ヵ 月 ぶ り に 上 昇 。 6月 も 上 昇 を 見 込 む 。 ※ 景 況 判 断 指 数 が 50を 上 回 れ ば 、 調 査 対 象 企 業 の 景 況 判 断 が 前 月 よ り 「 好 転 」 を 表 し 、 50を 下 回 れ ば 「 悪 化 」 を 表 す 。 3 ● 月 例 経 済 報 告 ( 内 閣 府 ) 5月 23日 発 表 総論 景 気 は 、緩 や か な 回 復 基 調 が 続 い て い る が 、消 費 税 率 引 上 げ に 伴 う 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 に よ り 、こ の と こ ろ 弱い動きもみられる。 雇用情勢 賃金をみると、定期給与は底堅く推移している。現金給与総額はこのところ持ち直しの動きがみられる。なお、 春闘を受けて賃金を引き上げる動きが広がっている。 ● 景 気 動 向 指 数 (内 閣 府 ) 6 月 6 日発表 4月 分 ( 速 報 ) 一 致 指 数 : 前 月 比 3.4ポ イ ン ト 下 降 し 、 2ヶ 月 振 り の 下 降 先行指数: 0.5ポ イ ン ト 下 降 し 、 3ヶ 月 連 続 の 下 降 遅行指数: 2.5ポ イ ン ト 下 降 し 、 6ヶ 月 振 り の 下 降 ※景気の現状把握及び将来予測に資するため、景気に敏感に反応する各種の経済指標を統合して作成。 4 ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース) (調剤分) (%) 35.0 33.0 31.0 注4 29.0 27.6 27.8 28.1 27.3 27.0 25.0 23.0 28.6 28.7 28.2 28.5 22.9 23.2 23.1 23.0 23.5 23.7 23.1 23.2 23.4 23.3 22.9 23.0 23.1 23.1 23.2 23.4 23.5 23.7 28.3 28.5 29.4 29.5 28.9 29.3 29.1 28.7 28.9 29.0 29.9 29.9 29.6 29.4 29.5 29.4 30.5 30.1 30.2 30.3 29.9 30.0 30.7 30.9 30.6 30.1 30.3 31.2 30.8 31.0 31.5 31.6 31.3 24.0 24.2 23.8 23.9 24.1 24.0 21.0 19.0 17.0 協会けんぽ(一般分) (参考)医療保険計(公費負担医療を含む)(厚生労働省調べ) 15.0 診療月 注1.協会けんぽ(一般分)の調剤レセプト(電子レセプトに限る)について集計したもの(算定ベース)。 注2.「数量」とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。 注3.医療保険計(公費負担医療を含む)は、厚生労働省調べ。 注4.平成24年4月以降は、後発医薬品(数量ベース)の算出から、経腸成分栄養剤及、特殊ミルク製剤、生薬及び漢方製剤は除外している。このことによる平成24年4月のジェネリッ ク割合(数量ベース)への影響は+2.3%ポイントとなっている。 5 32.2 32.8 (%) 都道府県支部別ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース)(調剤分) (平成26年2月診療分) 50 45 40 35 全国計:32.8% 30 25 20 15 10 5 0 沖 鹿 岩 山 青 熊 北 奈 富 宮 山 新 長 三 群 宮 佐 岡 福 埼 長 静 島 千 福 兵 愛 石 神 岐 栃 大 東 鳥 福 滋 香 大 広 京 茨 愛 和 高 秋 山 徳 縄 児 手 形 森 本 海 良 山 崎 口 潟 野 重 馬 城 賀 山 岡 玉 崎 岡 根 葉 井 庫 知 川 奈 阜 木 阪 京 取 島 賀 川 分 島 都 城 媛 歌 知 田 梨 島 島 道 川 山 注1.協会けんぽ(一般分)の調剤レセプト(電子レセプトに限る)について集計したもの(算定ベース)。 注2.「数量」とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。 注3.加入者の適用されている事業所所在地別に集計したもの。 注4.平成22年4月以降は、後発医薬品(数量ベース)の算出から、経腸成分栄養剤及び特殊ミルク製剤は除外している。 注5.平成24年4月以降は、後発医薬品(数量ベース)の算出から、経腸成分栄養剤及、特殊ミルク製剤、生薬及び漢方製剤は除外している。このことによる平成24年4月のジェネリック 割合(数量ベース)への影響は+2.3%ポイントとなっている。 6 支部評議会議長との意見交換について ( 群馬支部 ・ 徳島支部 ・ 熊本支部 ) 第55回 運営委員会出席支部評議会議長 氏 名 支 部 名 群 馬 坂本 和靖 さかもと かずやす 徳 島 黒田 𣳾弘 くろだ やすひろ 熊 本 良永 彌太郎 よしなが やたろう 肩 書 群馬大学社会情報学部 准教授 徳島大学名誉教授 熊本学園大学 社会福祉学部 教授 2 2014/06/23 協会けんぽ群馬支部の取組み等について 〔意見交換会資料 平成26年6月23日〕 ■群馬支部における評議会での主な意見【平成24年~平成25年度評議会より抜粋】 ・・・・・・4頁 ■群馬支部健康づくり推進事業等について〔抜粋〕 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・5頁~8頁 ■群馬支部独自事業(抜粋) ①健康保険事務説明会の開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11頁 ②ジェネリック医薬品の使用促進独自広報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12頁 ③携帯サイトを活用した健康促進(セルフチェックによるサービス提供)・・・・・・・・・・・・・・・・・・13頁 ④地方自治体との連携による広報(小児救急電話相談の周知事業等)・・・・・・・・・・・・・・・・・・14頁 ⑤保健事業の表彰制度の実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15頁 ⑥イベント関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16頁 ⑦アンケートや各種研修会を利用した加入者・事業主の声の把握・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17頁 ※別冊資料 「健康保険委員に対するアンケート結果 平成26年5月」 3 ○ 群馬支部における評議会での主な意見 内容 1 2 3 保険料率関係 意見等 ○全面総報酬割導入に伴う公費財源が国民健康保険財政支援のためではないと いう部分は、強靭な姿勢で要望していただきたい。 ○都道府県単位保険料率にし、それぞれの支部を競い合わせるような形にしたに もかかわらず、激変緩和があり、現状に至っては、その猶予措置を取っている。改 めて考えた際に、協会けんぽを都道府県単位毎の保険料率にした意味がどこに あるのかと疑問に思う。 データヘルス関係 ○データヘルス計画の関係は今後、強まっていくと思う。高齢者の方はほとんど国 民健康保険である。例えば自治体との連携により、予防に役立てるとかという部分 に繋がっていくと思われる。 業務刷新について ○新しいシステムを入れることで管理費等も高くなってくると思われる。よりお金が かかるような、赤字体質を持続させるようなことにならないよう、費用対効果という ものが非常に大事なことと思われる。 ○医療費をいかに民間の知恵を出し合いながら抑えるかということが大きな目的 としてありましたので、事務処理ばっかりに手を取られて、健康管理の部分に人を 割けなかったというところについて、プラスの効果が出れば良いと思う。実績を上 げていくことが、各県の努力になってくるし、保険料にも響いてくることでもあると思 う。 4 ○群馬支部健康づくり推進事業(群馬支部健康づくり推進計画より抜粋) 群馬支部では、加入者の疾病予防や健康増進を目指し、いきいき元気にしていただくため、群馬支部 の特徴を把握し、3本の柱を掲げ健康づくり推進事業にアプローチいたします。 【群馬支部 健康づくりテーマ】 ■生き活き元気プロジェクト! ~協会けんぽはあなたとともに歩みます~ 【群馬支部の特徴】 (6頁~8頁参照) ■現在、医療費は全国平均よりやや低いが、健診結果からは血圧リスクが高い。 ■医療費情報から、高血圧症など循環器疾患の医療費が高い地域が多いことが特徴。 ■健診結果と医療費は同様の傾向であることから、今後は重症化予防を含め、疾病予防対策をとる必要がある。 ■また、国民健康・栄養調査結果から、生活習慣に関する群馬県の特徴は、塩分摂取が多く、歩数が少ないことである。 ■よって、今後、幅広く医療情報を提供することで加入者の健康づくり意識の向上を図り、生活習慣改善などの疾病予防対策を推 進することが重要。 【群馬支部 3本の柱】 (9頁参照) ■第1の柱:健康づくり意識の向上を図るための取組 ■第2の柱:心身健康増進のためのポピュレーションアプローチ ■第3の柱:特定健診・特定保健指導を通じたハイリスクアプローチ 5 ○群馬支部の特徴 (平成24年度 健診結果の状況より抜粋) 血圧のリスク保有率(男) 45.00 46.60 48.20 49.80 51.40 53.00 % % % % % % ~44.99 ~46.59 ~48.19 ~49.79 ~51.39 ~52.99 ~ 血圧のリスク保有率(女) % % % % % % 31.00 31.25 31.50 32.00 35.00 39.00 6 % % % % % % ~30.99 ~31.24 ~31.49 ~31.99 ~34.99 ~38.99 ~ % % % % % % ○群馬支部の特徴 (平成24年度 地域別疾患別割合より抜粋) 循環器系の疾患(高血圧症、心筋梗塞、脳出血 等)【男】 75.00 85.00 95.00 105.00 115.00 125.00 循環器系の疾患(高血圧症、心筋梗塞、脳出血 等) 【女】 ~74.99 ~84.99 ~94.99 ~104.99 ~114.99 ~124.99 ~ 75.00 85.00 95.00 105.00 115.00 125.00 7 ~74.99 ~84.99 ~94.99 ~104.99 ~114.99 ~124.99 ~ 群馬支部の特徴 (平成24年度 国民健康・栄養調査より) 平成24年度国民健康・栄養調査 【全国平均と群馬県の比較】 (順位は、数量等多い順となっています。) 群馬県 調査種類 全国平均 順位 備考 性別 24年度 22年度 24年度 22年度 24年度 22年度 男性 11.7g 12.4g 11.3g 11.8g 13位 12位 0.7g減少(改善) 女性 10.1g 10.8g 9.6g 10.1g 9位 7位 0.7g減少(改善) 男性 7,671歩 6,700歩 7,791歩 7,225歩 18位 36位 971歩増加 女性 6,389歩 6,071歩 6,894歩 6,287歩 41位 27位 318歩増加 男性 23.8% 29.6% 23.6% 31.1% 17位 28位 5.8%減少(改善) 女性 23.0% データなし 22.5% データなし 14位 データなし 男性 320g 329g 297g 329g 10位 7位 9g減少 女性 307g 312g 280g 295g 6位 8位 5g減少 男性 32.5% 32.3% 33.2% 37.2% 27位 46位 女性 データなし データなし データなし データなし データなし データなし 食塩摂取量 歩数 肥満者 野菜摂取量 現在喫煙者 (厚生労働省:平成24年度国民健康・栄養調査結果) 8 ○群馬支部の3本の柱 対策【抜粋】・平成26年度健康づくり推進事業計画 【第1の柱】 ・事業所勧奨の際の情報提供(事業所健康度診断、事業所統計等) ・健康保険委員合同研修の際等に健診結果やレセプトデータ等の医療情報提供 ・イベントを利用した健康づくり推進 ・自治体及び関係団体との連携 【第2の柱】 ・こころと体のセルフチェック ・職場の健康づくりセミナー 【第3の柱】 ・医療情報活用による事業所単位の勧奨活動 ・健康保険委員の活用(電話勧奨の協力依頼) ・電話勧奨における営業力強化 ・保健師のスキルアップ等 【平成26年度健康づくり推進事業】 ・健康づくりセミナーの開催(外部講師による講義) ・健康保険委員合同研修等において健康づくり推進事業の説明及び健康測定実施(予定) ・イベントを利用した健康づくり推進 ・事業評価のための調査(歩数調査含む) 9 群馬支部独自事業の取組み (抜粋) 10 ○健康保険事務説明会の開催 ・平成23年度より継続事業 (目的) ○協会けんぽ群馬支部では、社会保険に新規加入された事業所の 方や新任事務担当の方、希望される方を対象に健康保険事務説明 会を毎月開催しています。 (内容) ○健康保険事業全般についての「基礎編」と、より具体的な各種健 康保険給付の申請方法や注意点についての「実践編」を1カ月ごと に交互に開催しています。 説明会で聞きたい内容(基礎編) ①協会けんぽの概要 ②健康保険のしくみ ③療養費 ④傷病手当金 ⑤埋葬料(費) ⑥出産育児一時金 ⑦出産手当金 ⑧限度額適用認定証 協会けんぽの概要について ⑨高額療養費 ⑩生活習慣病予防… 十分理解できた ⑪特定健康診査 ある程度理解できた ⑫特定保健指導 あまり理解できなかった ⑬任意継続 全く理解できなかった ⑭その他 0 10 20 30 40 50 60 70 80(人) 11 ※複数回答 0 10 20 30 40 50 60 (人) ○ジェネリック医薬品の使用促進独自広報の実施・平成26年度 新規事業 (目的) ・健康保険被保険者証送付時に、独自に作 成したジェネリックシールを同封し、ジェネ リック医薬品の促進を図る。 (医療費の抑制を図る) 〔参考・群馬支部ジェネリック医薬品軽減額サービスの結果について〕 ● ジェネリック医薬品軽減額通知 ・平成21年度 約2万人に送付 ➜ 円) ・平成22年度 約8千人に送付 ➜ ・平成23年度 約1.3万人に送付 ➜ ・平成24年度 約1.8万人に送付 ➜ ・平成25年度 約2万人に送付 ➜ ※平成24年度・25年度は2回送付 財政効果 : 約885万円/月(事業費用 : 約1,200万 財政効果 財政効果 財政効果 財政効果 : 約247万円/月(事業費用 : 約760万円) : 約417万円/月(事業費用 : 約800万円) : 約629万円/月(事業費用 : 約775万円) : ~計測中~ 12 サンプル〔表〕 サンプル〔裏〕 ○携帯サイトを利用した健康づくり 「こころと体のセルフチェック」・平成22年度より継続事業 群馬支部独自事業 アクセス件数 50,000 45,000 40,000 35,000 30,000 H23年度 25,000 H24年度 20,000 H25年度 15,000 10,000 5,000 0 4月 H23年度 H24年度 H25年度 4月 4,233 8,255 10,408 5月 5月 4,699 8,222 17,332 6月 6月 11,423 7,209 12,826 7月 7月 6,559 6,762 16,557 8月 8月 7,724 11,572 33,541 9月 10月 9月 7,701 8,475 44,486 11月 10月 6,284 6,298 28,428 12月 11月 5,801 6,887 19,842 1月 12月 5,808 7,109 15,905 2月 1月 6,631 6,602 12,466 3月 2月 5,904 9,161 10,688 3月 9,343 9,458 11,302 合計 82,110 96,010 233,781 (目的) 健康意識を高めるため、群馬支部加入者向けに平成22年5月より携帯電話等を利用し気軽に生活習慣病や精神疾患にかかる リスクを自己診断できる、「こころと体のセルフチェック」サービスを導入。 ※利用料は無料(通信料は自己負担)) (利用促進広報等) ・コンテンツの追加等で利用者の興味を引く。 ・納入告知書に同封する広報物、ホームページ、メルマガ、地元新聞記事掲載(H22年4月・H25年8月)、 関係団体の広報紙掲載(H25年10月)・イベント等での利用促進広報行う。 診 断 結 (コンテンツ例) 果 メタボ度が低い メタボ度が高い ①メタボチェックシステム (独)国立健康・栄養研究所の監修により、1日の運動量及び結果から求められる食事量等が測定できる。 ②とっても怖い高血圧症(参考:群馬県の傾向として血圧が高い) 石野病院勤務医 勤務医 医学博士 吉田二教氏監修により、 高血圧(高血圧症)は、 国内に約3000万人以上いると いわれ ている国民病であり、その方々を対象として開発されたチェックシステムです。 13 ○地方自治体との連携による広報(小児救急電話相談周知)・平成24年度より継続事業 (目的) 群馬県は低年齢の医療費(外来)が全国平均より高い事もあり、夜間及び救急外来を減らすこと、及 び小さな子供を持つ加入者に役立つサービスを周知できること。 (内容) 群馬県担当部局と連携のもと、小児救急電話相談番号の周知をマグネットを使用した広報ツール で実施し、支部より加入者に発送する出産育児一時金支給決定通知等に同封し配布する。 ご加入者様へ 全国健康保険協会群馬支部 「群馬こども救急相談」のご案内について 出産育児一時金の申請のあった方に群馬県の実施する「群馬こども救急相談」をご案内しています。 「群馬こども救急相談」は、全国同一の短縮番号「♯8000」をプッシュすることにより、相談窓口に自動転送され、保健師または 看護師さんなどの経験豊かな相談員からお子さんの症状に応じた適切な対処方法などのアドバイスを受けられるサービスです。 お配りしたマグネットステッカーを目に付く場所に貼り付けるなど、もしもの際にお役立てください。 ※利用上の注意 1.電話相談は、協会けんぽではなく、各都道府県の実施する事業です。ご不明な点は、お住まいの都道府県担当課にお問い合わせ下さい 。(参考 群馬県医務課) 2.相談は無料ですが、通話料は利用者の負担となります。 3.電話相談は、夜間・休日にご利用いただくものです。 4.電話相談は、全国同一のサービスですが、受付時間などは実施している都道府県により異なります。 5.保護者の目から見て明らかに緊急を要する場合には、119番をご利用ください。 6.この電話相談は病気の診断・治療をするものではなく、助言によって保護者の判断の参考としていただくものです。 平平成24年度発行枚数 平成25年度発行枚数 平成26年度発行枚数 (4月~5月発行枚数) 5,819枚 5,801枚 907枚 14 ○保健事業の表彰制度の実施 (特定保健指導の優良事業所表彰対象事業所)・平成24年度より継続事業 (目的) 群馬支部では、生活習慣病予防健診結果に基づく特定保健指導の実施に、積極的に取り組んでいただ いた事業所様に、感謝をこめて表彰状を贈呈しています。 15 ○イベント関係・平成24年度より継続事業 【目的】 ・地域のイベントを通じ参加者の健康づくりに対する意識の向上を図るとともに、協会けんぽ及び協会けんぽの携わる事業 の認知度アップを図る。 ※「前橋まつり」にも参加し健康づくりブースを出展。参加者数219名 (2013.10.12実施) 16 ○アンケートや各種研修会を利用した加入者・事業主の声の把握・ 平成24年度より継続実施 (目的) ・企画担当で実施している支部独自事業の現状把握と効果を検証するために、モニターの率直な ご意見を把握・分析するとともに、今後の広報活動のさらなる充実を図るプラン策定等の一助とする。 健康保険委員研修会でアンケートを実施(資料は別冊参照) 17 健康保険委員に対する アンケート結果 平成26年5月 18 【目次】 1.調査概要 2.回答者の属性 3.調査結果 4.寄せられたご意見 5.調査結果と今後の方針 19 【調査概要】 (1)調査目的 企画担当で実施している支部独自事業の現状把握と効果を検証するために、 モニターの率直なご意見を把握・分析するとともに、今後の広報活動のさらなる 充実を図るプラン策定等の一助とします。 (2)対象 健康保険委員が在籍する1,318事業所に送付 524事業所から回収 ( 回収率 39.8% ) (3)調査方法 アンケート用紙を送付 (4)調査期間 平成26年1月中旬~4月初旬 (5)調査内容 企画担当で実施している事業に関して 20 【回答者の属性】 性別 70代以上 3% 年齢層 20代 4% 30代 16% 60代 16% 男性 24% 無回答 43% 50代 33% 女性 33% その他 1% 事業主か つ健康保 険委員 3% 役職 事務担当者 かつ健康保 険委員 48% 事業主 7% 40代 28% 回答者の総計は、 524人 40代(149人)・50代(175人) ・60代(82人)が77%を占めます。 事務担当者 27% 事務担当者が75%を占めます。 健康保険委 員 14% 21 【調査結果】 < ホームページ関係 > HPのリニューアルをご存じですか? HPリニューアルの年齢別認知度 46% 30代 54% 知っている 知らない 57% 45% 40代 知っている 43% 37% 50代 季節の健康情報 評議会 ジェネリック医薬品の情報 健康づくり情報 その他 51% 年齢別よくご覧になるコンテンツ 季節の健康情報 30代 88 健診実施機関一覧等 知らない 63% 49% 60代 よくご覧になるHPのコンテンツ 55% 健診実施機関一覧等 50 40代 評議会 50代 ジェネリック医薬品の情 報 健康づくり情報 1 16 52 その他 60代 無回答 87 0% 20% 40% 60% 80% 100% 季節の健康情報・健康づくり情報をよくご覧いただけているという結果になっています。 よくご覧になるHPのコンテンツのその他が多いのは、申請書のダウンロードをご利用いただく方が多いためです。 22 【調査結果】 < ぐんまだより・メールマガジン関係 > ぐんまだより掲載希望 健康保険制度の案内 年齢別掲載希望 30代 288 健康診断の案内 40 健康保険制度の案内 健康診断の案内 40代 健康保険Q&A 健康保険Q&A 200 季節の健康情報 50代 季節の健康情報 127 60代 その他 その他 11 0% 20% メールマガジン掲載希望 健康保険制度の案内 40% 60% 80% 100% 年齢別掲載希望 健康保険制度の案内 30代 114 健康診断の案内 健康診断の案内 26 40代 健康保険Q&A 健康保険Q&A 83 季節の健康情報 50代 季節の健康情報 69 60代 その他 その他 8 0% 20% 40% 60% 80% 100% ぐんまだより・メールマガジンともに、健康保険制度の案内・Q&Aについての掲載を希望する方が 多数を占めています。アンケート結果を今後の広報に役立ててまいりたいと思います。 23 【調査結果】 < ラジオCM・健康通信くらぶ関係 > ラジオCMを聴いたことがありますか? ラジオCM年齢別認知度 聴いたこと がある 13% 30代 8% 92% 知っている 聴いたこと がない 87% 40代 14% 86% 50代 16% 84% 60代 健康通信くらぶの広報を見たことがありますか? 12% 知らない 88% 健康通信くらぶ年齢別認知度 30代 見たことが ある 29% 17% 83% 知っている 40代 見たことが ない 71% 50代 60代 27% 34% 41% 73% 66% 知らない 59% アンケート対象の方が、主に事務職の方であることを考えると、ラジオCMの認知度はかなり高いもの と考えられます。上毛新聞健康通信くらぶ広報については年齢層が高くなるほど認知度も高まります。 24 【調査結果】 < 封筒裏面広報・健康づくりイベント関係 > 封筒裏面広報をご存じですか? 封筒裏面広報年齢別認知度 30代 22% 78% 知っている 知っている 31% 知らない 69% 40代 30% 70% 50代 30% 70% 60代 健康づくりイベントへの ブース出展をご存じですか? 44% 知らない 56% 健康づくりイベント年齢別認知度 30代 29% 71% 知っている 知っている 30% 知らない 70% 40代 30% 70% 50代 29% 71% 60代 31% 69% 封筒裏面の広報は、年齢層が高くなるにつれ、認知度が上がっています。 健康づくりイベントへのブース出展については、どの年齢層でも同じように認知されています。 25 知らない 【調査結果】 < こころと体のセルフチェック関係 > セルフチェックをご利用された ことがありますか? セルフチェック年齢別利用度 30代 利用したこ とがある 13% 10% 90% 知っている 利用したこ とがない 87% 40代 13% 87% 50代 15% 85% 60代 セルフチェックは役立ちましたか? 9% 知らない 91% セルフチェック年齢別役立度 67% 30代 33% 役だった 役立たな かった 29% 40代 役立った 71% 61% 85% 50代 60代 39% 50% 15% 役立たな かった 50% 昨年のアンケートでは、利用したことがあるとご回答いただいた方は6%でしたが、今回は認知度があ がりました。ご利用いただいた方からはおおむね役だったとのご評価をいただいています。 26 【調査結果】 < 健康づくりセミナー関係 > 健康づくりセミナーの希望内容 健康づくりセミナー年齢別希望内容 その他 3% 30代 生活習慣 メンタルヘ (運動・栄 ルス関係 36% 養・休養 等) 61% 40代 50代 メンタルヘルス 関係 生活習慣(運 動・栄養・休養 等) その他 60代 健康づくりセミナーの希望内容としては、生活習慣に関することを希望する方が多くいらっしゃいま す。 一方、低い年齢層では、メンタルヘルス関係の内容を希望する方が多くいらっしゃいます。 アンケート結果を踏まえて、今後の事業展開を図りたいと考えています。 27 【寄せられたご意見】 ホームページ関係 1 健康保険制度の内容・手続き方法などを充実してほしい。 2 「こんなときどうする」などのQ&A、よくある質問などの項目の充実を希望します。 3 保険料率、支部のTEL、広報バックナンバーなどは、参考にしている。 4 申請書のダウンロード方法・記入方法などについて、わかり易くしてほしい。 5 健康料理、運動などの紹介、病気に対する情報と予防について(流行情報なども含む)ふれてほしい。 6 季節の健康レシピは参考となりました。 ぐんまだより関係 1 事務処理に関しての内容の充実を希望します。 2 法律改正に関する情報を取り上げて欲しい。 メールマガジン関係 1 給付金等の申請方法などを分かりやすく解説してほしい。 2 保険料率のしくみについて掲載してほしい。 3 健康づくり(増進)の為の情報を希望します。 4 健康レシピなどの記事の充実をお願いします。 各種広報に関しては、健康保険制度の内容、制度改正の情報、事務処理や申請方法についての要望を多くお寄せいただ きました。 また、健康づくりに関する内容の充実もご意見として頂戴しました。 今後の広報活動の参考とさせていただきます。 28 【寄せられたご意見】 健康づくりセミナー関係 生活習慣(運動)を特に希望します。 1 なかなか自分だけで取り組んだり意識することは難しいため、公共の場で運動習慣の実施はできないものでしょうか? 例えば、定期的に催す筋トレについての学習や実施など・・・ 2 運動面で健康教室開催を希望します。 栄養面は料理講座を1~2か月週1程度で開催するなど、若い人に助け合いの精神を植え付けていく機会を多く出来たら良いと思います。 3 メンタルヘルスや生活習慣の注意を喚起させるコツに気づかせてくれるような内容を希望します。 メンタルヘルス関係のセミナーが実施されれば参加したいです。 生活習慣に関する情報提供だけでなく、社員の健康増進につながるような施策があると助かります。 4 (自発的な運動が促進されるセミナー等)とはいえ、最終的には本人の意識の問題になるのですが・・・少し強制力があり施策でも良いかもしれません (例:メタボリスク値が高い事業所には対象者には軽微な運動を義務付ける等)難しいですね・・・ 5 最近よく聞くようになった病気の情報や、体を使って行うセミナーが良いと思います。 食品の安全などについても触れてほしい。 6 体に良いメニューを紹介したり、料理教室+運動セミナーなどあれば参加者は増えると思います。 7 健康づくりセミナーにおいてジェネリック医薬品の話を取り上げてほしい。 8 開催するのであれば開催場所(地区)についても十分配慮して欲しいと思います。 9 平日の夜の時間帯に健康づくりセミナーを開催すると参加しやすいと思います。 10 開催にあたっては、出来るだけお金をかけないようしてほしい。 11 県民マラソンで行われている血管年齢測定を取り入れてほしい。 今後開催を予定している「健康づくりセミナー関係」では、講話だけでなく、体を使って行うセミナ-などを希望する ご意見を頂戴しました。 また、社員の健康増進につながるような内容、健康レシピなどに関する内容を希望するご意見も頂戴しました。 開催場所についても、何か所かに分けて参加しやすいようにしてほしい、とのご意見を頂戴しました。 セミナーや研修会の開催にあたって、頂戴したご意見を参考にさせていただきます。 29 【寄せられたご意見】 その他のご意見・ご要望① 1 法律改正については、わかりやすい資料を提供してもらいたいと思います。 2 協会けんぽに送るのか年金事務所に送るのか、書類(申請書等)の送り先をもっと解りやすくしていただきたいです。 3 保険証の送付、控えの送付などまとめて送付した方が、郵送費用の軽減、封筒などの廃棄の削減になると思います。 別々に処理をしているからだと思うが、やり方を変えれば効率化につながると思う。 4 お知らせや情報が行きとどいていないことがあります。 大事なお知らせについては、広報に気を配ってください。 財源の使途などが時々目に入りますが、よく耳にするのが医療費のムダがありそうですね。 5 無理なく有効に使えるのが一番ですが、我々に節約できること、また、協会けんぽとして周りの人に知らせてることが大切と思います。ジェネリック医薬品はま だまだですが・・・ 6 急ぎの諸手続きに対応してくれる窓口がほしいと思っています。 (入院の場合の限度額適用認定証等) 法律改正に関しては、今後もHP・ぐんまだより・メールマガジンなど各種媒体を通じて、より分かりやすい資料 のご提供に努めてまいります。 協会けんぽと年金機構への申請書類送付の区分けや、保険証や控え書類の送付についても問題点として多くのご意 見を頂戴しています。今後、協会けんぽ本部を通じて厚生労働省へも改善の要望をあげてまいります。 ご加入者のみなさまからお預かりしている保険料のうち、約40%が高齢者医療への拠出金、約52%が医療給付 費、約7%が傷病手当金・出産手当金・出産育児一時金などとなっています。協会けんぽでは今後とも、ジェネリッ ク医薬品使用促進や重複受診の防止など、医療費の適正化に努めてまいります。 限度額適用認定証の発行については、現在、申請書到着日の翌日には発送しています。 お急ぎの場合は、群馬支部窓口やお近くの年金事務所内協会けんぽ窓口で申請書提出時に、職員にお急ぎである旨 お伝えいただければ、当日発送しています。 お急ぎの場合で、申請書をご郵送いただく際には、申請書上部の余白部分に、お急ぎである旨朱書きしてください ますようお願いいたします。 30 【寄せられたご意見】 その他のご意見・ご要望② 7 健診の申し込みなどで、電子申請システムに分かりづらいところがあります。改善を要望します。 産業医の設置はしていないので健康相談をなかなかする機会がありません。パート労働者も増えてきたため、健康診断も簡易が多く、結果は見るだけのものに 8 なっています。(健康診断の再検査は翌年の健康診断でと話す職員が多いです) (保健指導などに)各施設、1~2時間相談窓口として来ていただけると助かります。 9 メンタルヘルスに関する情報をたくさん提供していただきたい。 10 生活習慣病の具体的な改善指導や個人でできるプログラムの提供などをして欲しい。 11 インフルエンザ、熱中症等、季節の病気に関する予防法、会社でできる予防法を知りたい。 12 健康診断後に行われる保健指導ですが、メタボのみの指導で従業員は進んで受けたいと思えるようなものでないため一度きりでした。 他の健診結果の指導(病気等)はしていただけないのでしょうか? 13 保険料負担が重くなっているので、国庫補助20%への引き上げをより一層強く要望してください。 14 保険料率がどんどん上がっているので、経費の無駄遣いのないよう気を付けてください。 15 研修会について、毎回御案内いただき出席したいのですが、月末開催のことが多い為出席することができません。 第2週目など月始め、月末以外ですと助かります 16 研修会は非常に勉強になっている。 これからも事務担当者がより参加しやすい研修会を増やしてください。 「健康診断後に、特定保健指導の対象となった方への指導はしてもらえるが、一般的な健診結果についての相談に も対応してほしい」とのご要望は、これまでも頂戴しています。 協会けんぽ群馬支部に在籍する保健師の人数に限りがあり、これまでのところ特定保健指導の対象となった方への 指導を優先して実施させていただいていますが、同じ事業所に一般的なご相談をご希望の方がいらっしゃるようで あれば、時間の許す限り、応じて参りたいと考えています。 今後とも、特定保健指導の積極的な受け入れにご協力くださいますようお願いいたします。 保険料の負担が年々重くなっていることに関しては、協会けんぽとして最重要課題と考えています。 国庫補助率20%への引き上げ、高齢者医療制度の見直しについて国への要望を伝えるべく、7月24日に全国健康保 険協会群馬県大会を開催いたします。奮ってのご参加をお待ちしています。 加入者のみなさまの声を結集し、国に届けましょう。 31 【調査結果の概要と今後の方針】 (1)ホームページ関係 平成25年3月にホームページのリニューアルを実施しました。 アンケートにご回答いただいた方のうち、4割強の方に認識していただいています。 季節の健康情報・健康づくり情報・健診実施機関一覧などを、よくご覧いただいているという結果 になっています。 健康づくり情報は、年齢層が高くなるにつれ、ご覧いただく方の割合が増える傾向があります。 その他の数値が高くなっているのは、申請書ダウンロードをご利用いただく方が多いためです。 《今後の方針案》 寄せられたご意見の中で、「制度の内容・手続き方法などの項目の充実」「Q&Aや良くある質問 などの項目の充実」を希望するご意見が多く見られました。 平成27年1月には高額療養費などの制度改正も予定されていることから、制度の解説・申請方法 をより分かりやすくするよう心がけます。 (2)ぐんまだより関係 ホームページと同様に、「健康保険制度の案内」「Q&A」などについての掲載を希望する方が多 数を占めています。 《今後の方針案》 限られた誌面ではございますが、ご加入者のみなさまのご希望に沿えるよう、記事づくりに努めて まいります。 32 【調査結果の概要と今後の方針】 (3)メールマガジン関係 こちらもホームページ・ぐんまだよりと同様に、「健康保険制度の案内」「Q&A」などについて の掲載を希望する方が多数を占めています。 《今後の方針案》 こういったご意見・ご希望を受け、平成26年4月号より、健康保険制度に関する項目を毎号掲載 しています。 また、季節の健康情報・健康レシピについては、毎月月初めにHPへ掲載される記事へリンクさせ ることで、今後も積極的に活用していきます。 (4)ラジオCM 今回のアンケートでは「ラジオCMを聴いたことがある」方が13%、「聴いたことがない」方が 87%となっています。 回答者の75%が事務担当者でいわゆる事務職の方であり、ラジオCMの放送時間の多くは勤務時 間中と考えられることから、一定の効果があるものと考えられます。 《今後の方針案》 放送時間を通勤時間帯に集中させることで、より多くのご加入者のみなさまに聴いていただける広 報に努めていきます。 また、複雑な制度の案内などは避け、耳に残りやすく分かりやすい、要点をまとめた広報の作成を 心がけます。 33 【調査結果の概要と今後の方針】 (5)健康通信くらぶ関係 健康通信くらぶ掲載の広報を「見たことがある」方が29%となっていて、昨年の19%から増加 しています。 これは、上毛新聞社の営業担当の方にご協力いただき、購読者の目に付く、誌面1面(表紙)下部 に掲載していることも要因の一つと考えられます。 年代別に見ると、50代で34%、60代で41%と、年代が上がるにつれ認知度が高まる傾向に あります。 《今後の方針案》 健康通信くらぶは上毛新聞の折込紙で、上毛新聞は購読率約38%で群馬県トップの購読率となっ ていますので、有効な広報媒体と考えています。 平成26年度も9月・12月・3月に広報掲載を予定していますので、健診受診勧奨などの広報に 活用することを検討しています。 (6)封筒裏面広報関係 封筒裏面広報を「知っている」方は31%となっていて、昨年の25%から増加しています。 これは、角2・長3茶封筒に加え、保険証発送用封筒の裏面広報も開始したことが原因と考えられ ます。 《今後の方針案》 平成27年1月に予定されている業務刷新により、保険証の発送が一括処理されるようになるた め、保険証発送用封筒の裏面が活用できなくなります。 これにより掲載可能な内容も縮小されることとなるため、掲載内容の再検討が必要と考えます。 34 【調査結果の概要と今後の方針】 (7)健康づくりイベント関係 健康づくりイベントへのブース出展については認知度が30%となっていて、どの年代でも同様と なっています。 ぐんま県民マラソン・前橋まつりともに、多くのお客様にお立ち寄りいただき、健康づくりの重要 性を再認識していただく機会づくりになったと考えています。 《今後の方針案》 平成26年度についてもぐんま県民マラソン・前橋まつりへブース出展を予定しています。 また、他のイベントの主催者からも出展要請がなされており、参加を検討しています。 (8)こころと体のセルフチェック関係 セルフチェックを「利用したことがある」方は13%となっていて、昨年の6%から増加していま す。 昨年8月に、このセルフチェックの記事が上毛新聞に掲載されたことも、利用者の増加につながっ ているものと考えられます。 《今後の方針案》 平成26年4月から『とっても怖い「高血圧症」!』のコンテンツを追加しました。 健診結果から、群馬支部加入者は血圧リスク保有者の割合が高いことが分かっています。この新コ ンテンツを積極的に広報することで、群馬支部としての健康づくり事業に寄与したいと考えていま す。 35 【調査結果の概要と今後の方針】 (9)健康づくりセミナー関係 健康づくりセミナーの希望内容としては、生活習慣(運動・栄養・休養等)に関することを希望す る方が多くいらっしゃいました。一方、低い年齢層では、メンタルヘルス関係の内容を希望する方が 多くいらっしゃいます。 《今後の方針案》 平成26年7月24日に開催予定の、全国健康保険協会群馬県大会では、東京都健康長寿医療セン ター研究所運動化学研究グループ研究室長・医学博士 青栁幸利 先生をお招きして、「健康長寿を考 える」と題して、職場での生活習慣改善法についてご講演いただきます。 また、メンタルヘルス関係の内容を希望する方も多くいらっしゃいますことから、今後の研修会な どの機会に、専門家の方をお招きして講演していただくことを検討していきます。 36 第55回運営委員会資料 2014.6.23 ≪支部評議会議長との意見交換会≫ 徳島支部資料 37 徳島支部評議会における保険料率に関する意見 1.保険料率について 景気が悪いときに保険料率を引き上げるのは、中小零細企業にとっては死活問題であり、これ以上の負担増は 耐えられないという意見がある一方、 医療費や経費などを抑制できるところはすべて行ったうえで、保険料率を上 げるというのならば、ある程度やむを得ない、という意見がある。 2.激変緩和措置について 全国で5番目に高い保険料率であるという状況から、加入者の負担軽減するためにも緩和率は低く抑えていただ きたい。できることなら全国一律の保険料率としてほしい。 3.評議会の状況 保険料率の議論については、毎年同じような議論になってきており、高齢者医療への拠出金の増加や、少子高齢 化により上昇していく医療費の問題などに対し、支部評議会ではどうすることもできない、歯がゆさがある。 都道府県単位保険料率 (%) 10.80 10.60 10.40 10.20 10.00 9.80 9.60 9.40 9.20 9.00 8.80 10.57 激変緩和措置後保険料率 9.85 激変緩和措置前保険料率 10.32 10.08 10.16 9.41 長 新 静 富 千 茨 岩 埼 山 三 群 栃 山 福 東 愛 滋 鳥 京 神 岐 島 青 兵 宮 宮 福 奈 和 秋 沖 愛 鹿 石 山 広 高 長 大 岡 熊 大 徳 香 福 北 佐 野 潟 岡 山 葉 城 手 玉 梨 重 馬 木 形 島 京 知 賀 取 都 奈 阜 根 森 庫 崎 城 井 良 歌 田 縄 媛 児 川 口 島 知 崎 阪 山 本 分 島 川 岡 海 賀 川 山 島 道 38 ジェネリック医薬品使用状況 都道府県別ジェネリック医薬品使用状況 (平成26年2月調剤分) 数量ベース(%) 50.0 17.0 45.0 45.0 40.0 35.0 金額ベース(%) 数量ベース 数量ベース全国平均(32.2%) 金額ベース 15.0 15.0 13.0 30.0 25.7 25.0 11.0 20.0 9.0 15.0 10.0 8.3 7.0 5.0 0.0 5.0 沖 鹿 岩 山 青 熊 北 奈 富 宮 山 新 長 三 群 宮 佐 岡 福 埼 長 静 島 千 福 兵 愛 石 神 岐 栃 大 東 鳥 福 滋 香 大 広 京 茨 愛 和 高 秋 山 徳 縄 児 手 形 森 本 海 良 山 崎 口 潟 野 重 馬 城 賀 山 岡 玉 崎 岡 根 葉 井 庫 知 川 奈 阜 木 阪 京 取 島 賀 川 分 島 都 城 媛 歌 知 田 梨 島 島 道 川 山 ジェネリック医薬品使用割合の推移(徳島と全国平均の比較) 35.0 全国平均(数量ベース) 徳島(数量ベース) 30.0 全国平均(金額ベース) 徳島(金額ベース) 25.0 20.0 15.0 10.0 2月 1月 12月 11月 9月 10月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 12月 25年1月 11月 9月 10月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 12月 24年1月 11月 9月 10月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 12月 23年1月 11月 9月 10月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 12月 22年1月 11月 9月 10月 8月 7月 6月 5月 0.0 21年4月 5.0 注1.協会けんぽ(一般分)の調剤レセプト(電子レセプトに限る)について集計したもの(算定ベース)。 注2.加入者の適用されている事業所所在地の都道府県毎に集計したもの。 注3.「数量」とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。 注4.平成22年4月以降は、後発医薬品割合(数量ベース)の算出から、経腸成分栄養剤及び特殊ミルク製剤は除外している。 注5.平成24年4月以降は、後発医薬品割合(数量ベース)の算出から、経腸成分栄養剤、特殊ミルク製剤、生薬及び漢方製剤は除外している。このことによる平成24年4月のジェネリック割合(数量ベース)への影響は +2.3%ポイントとなっている。 39 後発医薬品適正使用協議会による取組み 徳島県後発医薬品適正使用協議会会長名(事務局は徳島県薬務課)にて、徳島県医師会、薬剤師会、歯科医師会あてジェネ リック医薬品使用促進にかかる文書を送付。併せて各会会員向けに文書の送付を依頼。一部大規模医療機関へは個別に送付。 40 徳島支部の入院外医療費の状況 平成24年度 1人当たり入院外医療費(調剤含む) 120,000 100,021 100,000 80,286 80,000 60,000 40,000 20,000 0 沖 長 富 滋 鹿 鳥 宮 福 京 新 長 埼 茨 石 群 岩 三 愛 愛 奈 大 千 山 東 静 島 福 岐 高 栃 兵 山 熊 和 青 福 大 神 岡 広 北 佐 山 香 宮 秋 徳 縄 野 山 賀 児 取 崎 井 都 潟 崎 玉 城 川 馬 手 重 媛 知 良 阪 葉 形 京 岡 根 岡 阜 知 木 庫 梨 本 歌 森 島 分 奈 山 島 海 賀 口 川 城 田 島 島 川 道 山 徳島の0~9歳の入院外1人当たり医療費は飛びぬけて高く 1番低い長野の1.5倍以上 (円) 0-9歳1人当たり医療費(入院外) (円) 全国平均(107,697円) 140,000 127,477 125,000 118,815 120,000 0-9歳の入院外1人当たり医療費の推移(平成21-24年度) 130,000 徳島は、平成21年度は全国で3番目 に高かったものが、22年度から1位と なり、23年度はさらに伸びて24年度 は高いまま横ばいとなっている 徳島 福岡 徳島県 120,000 香川県 100,000 愛媛県 115,000 81,374 80,000 高知県 香川 福岡県 全国 110,000 60,000 愛媛 40,000 高知 105,000 20,000 100,000 0 長 福 石 沖 奈 三 滋 京 岩 鹿 長 茨 富 北 静 兵 埼 大 千 和 高 栃 山 神 新 大 宮 青 山 島 群 宮 広 秋 佐 東 熊 岐 福 鳥 福 山 愛 岡 愛 香 徳 野 井 川 縄 良 重 賀 都 手 児 崎 城 山 海 岡 庫 玉 阪 葉 歌 知 木 形 奈 潟 分 城 森 梨 根 馬 崎 島 田 賀 京 本 阜 岡 取 島 口 知 山 媛 川 島 県 県 県 県 県 県 県 府 県 島 県 県 県 道 県 県 県 府 県 山 県 県 県 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 95,000 21年度 41 22年度 23年度 24年度 全国 徳島県との「健康づくり推進のための包括的連携に関する協定」 目的 徳島県と全国健康保険協会徳島支部が相互に連携し、協働して県民の健康づくりを推進することにより、 県民の健康寿命の延伸及び生活の質の向上を目指すとともに、心身ともに健康で幸せに暮らせる徳島づくり の実現を図ることを目的とする。 連携事項 1.県と協会けんぽとの連携強化に関すること 2.「データ活用による効果的な健康づくり」や「医療費の 適正化の取組」に関すること 3.糖尿病など生活習慣病の「発症予防」「重症化予防」 に関すること 4.「がんの予防」と「がん患者が働き続けられる環境」の 支援に関すること 5.「特定健康診査」の受診率向上、「特定保健指導」の 実施率向上に関すること 6.「健康とくしま運動」の推進による「中小企業従業員の 健康づくり」に関すること 協定締結日 写真左:徳島県 飯泉知事 平成25年12月12日(木) 42 写真右:徳島支部 原田支部長 徳島県との「健康づくり推進のための包括的連携に関する協定」に関する取組み 名称 概要 場所等 平成25年12月12日(木) 協定締結式 当日夕方のNHKニュースや、翌日の徳島新聞に記事として 取り上げられた 徳島県庁 平成25年12月25日(水) 健康課題検討会 協会けんぽの医療費データ等の分析に基づいた検討会 協会けんぽ徳島支部 平成26年1月15日(水) 事務打ち合わせ会議 とくしま産業振興機構(徳島県からは新産業戦略課、健康増 進課)からの事業説明及び協力要請 協会けんぽ徳島支部 平成26年2月25日(火) 依頼文書発出 「がん検診と特定健康診査の同時実施の推進について(協力 依頼)」として、市町村への働きかけを依頼。4月21日に、市 町村が実施するがん検診についての情報提供を受けた。 徳島県健康増進課長 平成26年2月27日(木) 事務打ち合わせ会議 平成26年度の協会けんぽの事業計画の説明および市町村 のがん検診との同時受診の促進にかかる協力要請 徳島県庁 平成26年3月8日(土) 健康づくりフェスティバル 徳島県主催による乳がん検診、大腸がんクイズラリー、体験 コーナー、パネル展等実施 協会けんぽも健康チェックを実施して共催 マルナカ徳島店 平成26年3月 3者連名文書発出 協会けんぽ、労働局、徳島県の3者連名により、健診の受診 促進並びに事業者健診データ提供依頼の文書を作成し、事 業所へ送付する「生活習慣病予防健診のご案内」へ同封。 徳島県健康増進課長 労働局健康安全課長 平成26年4月9日(水) 事務打ち合わせ会議 データヘルス計画について 協会けんぽ徳島支部 平成26年4月11日(金) スマートライフウォーク活動 ウォーキングステーション 「みんなでつくろう!健康とくしま県民会議」で提唱されウォー キングステーションの設置 初回のみ開会式を行う 毎月第2・第4金曜日開催(自由参加・自由歩行型) 徳島中央公園 鷲の門 平成26年4月30日(水) 要請 徳島支部大会への知事出席依頼および事業進捗説明 徳島県庁 平成26年5月7日(水) 表敬訪問 徳島県保健福祉部長の異動(4/1)による挨拶・財政状況等 の説明 徳島県庁 43 44 支部評議会議長との意見交換会資料 平成26年6月23月(月) 45 1.熊本支部評議会における評議員の意見等 (1)財政基盤強化に関する評議会意見 ①社会保障制度改革について ・国庫補助率の20%への引き上げ ・高齢者医療制度の見直し ②事業主・加入者への発信について ・財政の見通しに対する具体的な解決策を分かりやすく整理し、そのことが 重要な問題点である ことを加入者に対し発信すべき ・「健康は自分が守る」という意識を加入者に発信すべき (2)業務に関する意見 ・ジェネリック医薬品の推進を図るべき ・地域医療計画に積極的に参加すべき ・健康保険委員と連携した健康づくりを推進すべき 等 (3)評議会の存在意義について 協会けんぽは、自主自律の運営を掲げているが、保険者機能を行使するうえで法的制約が多く、 機能的でない部分が多く見受けられる。又、評議会においても保険料率を中心とした議論が多く の時間を占め、本業から見えてくる問題や課題に対する議論と意見発信の場が少ない。 このことから、保険料率議論に絡め、本来事業を中心に問題・課題を議論し、運営委員会へ具 申・上申することにより評議会の存在意義を広げて行きたい。 46 2.熊本支部の取組の方向性 (評議会の議論を受けて) ○ 現状を調査・分析し、タイムリーに評議会に事業報告を行う中において、制度改正を含めた問 題・課題を議論していただき、評議会を通じて見直しを上申して行くような仕組みを構築して行きた い。 ○ 保健事業は、事業主や加入者の理解や協力が不可欠であることから、健康保険委員や社会保 険労務士会等と連携(資料1)し、計画的に事業主を訪問し理解と協力を得ることとした。 ○ 平成26年度の新たな事業として、健康経営の理解と実践に向けた事業主への働きかけ「職場で スモールチェンジ事業」と家庭からの健康づくりの推進を図るための「家庭のサポーター制度事 業」を行うこととした。 (資料2) ○ 法令により事業運営上重要な事項の大半を決定される公法人として、保険者機能を効果的に発 揮させるための法令の見直しは重要な任務と考え、事業計画に「効果的な運用ができる制度の見 直しに向けた調査研究」を盛り込み、現場目線で制度の見直しを研究・分析することとした。 (資料3) 47 3.意見交換したいこと① 1.制度改正についての意見 (1)医療保険制度改正に向けた意見 ○都道府県別保険料算出方法の見直し 熊本支部は、資料にあるように病院・診療所とも病床数が全国平均を大幅に上回っている。 (本部参考資料) 協会けんぽの都道府県保険料率算出には年齢、所得の調整は行われるが病床数が考慮されていない。 医療費と病床数の相関関係(資料4)は明確であるが、この格差は、国が策定する医療計画等により是正する ものであり、年齢、所得同様、医療保険者や事業主・加入者がこれを是正することは極めて困難である。 都道府県保険料率算出に病床数を考慮することにより、支部間格差がどのようなものになるのか分析し、激変 緩和措置の必要性も検証した上で算出方法の見直しを検討すべきである。 (2)医療法改正についての意見 ○保険者協議会の機能強化 熊本県保険者協議会(以下「協議会」)の事務局は国保連であるが、平成25年度までは選任担当者はおらず、 平成26年度になって1名専任の担当者が配置された状態である。しかしながら国保連の人事異動は2~3年で 行われておりノウハウを蓄積できるような体制にはなっていない。 これまで、当支部が中心となり、協議会において共同広報、健診結果の分析等を行ってきたが、法制化後の協 議会の役割を果たすためには、専属の職員が必要と考える。その人材確保をどのようにするのかが喫緊の課題 である。 また、当支部は、協議会の代表として県の地域医療計画会議に参画しており、地域医療ビジョンや地域包括ケ アシステムを議論するに当たり、全国より医療体制が充実している現状をどう評価し、どのような発信をしていく のかを整理する必要がある。さらにそのため必要となるデータについて、早急に検討する必要がある。 48 3.意見交換したいこと② 2.事務の効率化に向けた取組 (1)保健事業の効率化 ○労働との連携の重要性 熊本支部の保健師等の報告によると、対象者には職場環境(長時間労働、ハラスメント等)によるストレスが原 因で運動不足・過食になる場合があり、保健指導に限界があるとのことである。 (資料 5) また、事業主等の理解不足が健診や特定保健指導(お断り率約40%)の推進の障害になっている。 このような現状を踏まえ、当支部では事業主訪問や労働局と連携した取組を強化することとしているが、すべて の事業主(23,000社)の理解を得るには、相当な労力を要する。 公正な制度運営の観点から、健診(事業者データ提供を含む)や特定保健指導の実施率に応じ、事業主負担 分の保険料率を変更するような制度改正を検討すべきと考える。 このことは、現行の高齢者医療支援金の加減算の考え方と同様であり、医療保険者への義務を事業主にまで 拡大することにより、インセンティブを働かせる効果が生じ大きな業務改善につながることが期待できる。 ○重症化予防の促進 熊本支部では文書により二次勧奨まで行っているが、治療に結びつくのは2割弱(資料6)である。保健師の直 接面談が最も効果的と考えるが、特定保健指導に特化しておりマンパワーが不足している。このことはデータヘ ルス計画の実施に当たっても同様であり、特定保健指導の対象者の見直し等の検討が必要と考える。 また、一定回数勧奨しても治療を行わなかった対象者が発症した場合は、保険者の指示に従わなかったものと し、健康保険法119条(資料7)により給付制限の対象とすることで治療へのインセンティブが働くと考える。 49 3.意見交換したいこと③ (2) 債権回収の効率化 熊本支部の債権件数の80%(資料8)は、資格喪失後受診及び年金と傷病手当金の併給によるものであり、保 険者間精算機能や年金と傷病手当金の調整を法的に整備することにより、回収事務は大幅に縮小される。全国 も同様と考える。 (3)任意継続の見直し 熊本支部の場合、任意継続被保険者の52%は60歳以上である。 1年未満で資格喪失している割合は、60歳 未満で67%に対し60歳以上は27%である。また、 60歳以上の資格喪失理由の61%は期間満了によるもの である。また、滞納による資格喪失は60歳未満が33%に対し60歳以上は9%である。以上のことから、失職に より任意継続保険料の負担能力が低下し、2年目以降は保険料額が低くなる国保へ加入するために滞納喪失し ていることも考えられ、更なる分析が必要と考える。(資料9) 当支部では、約6500人の被保険者に職員3人で対応しているが、滞納喪失に対する業務量は大きく、全国的 に同じ状況であれば、加入期間を1年とするか喪失要件に一定期間加入後の国保加入を認める等の改正により 協会全体の大幅な業務改善につながると考える。 国保の財政に影響を及ぼすこととなるが、所得に応じた負担の観点から社会保障制度改革の中で見直すべき と考える。 3.まとめ 社会保障制度改革に向けが議論される中で、財政基盤安定化に向け「国庫補助率の20%への引き上げ」、 「高齢者医療制度へ見直し」 等を訴えていくことともに、保険者機能を効果的に発揮するために上記のような細 かな制度改正を訴えることは、協会けんぽの基本使命「加入者及び事業主の信頼が得られる公正で効率的な運 営」を実現するものであり、保険者機能アクションプランⅡに沿った重要な取組と考える。 50 資料1 全事業所面談計画 事業主が経営の視点で健康づくりに取り組んでいただき、加入者 全てのQOLを向上させるために、最も効果的な事業主直接面談戦 略を展開する。 熊本県社会保険労務士会と連携 し、効率的・効果的に推進する 熊本支部は、健康保険委員と連携し、社会 保険労務士受託事業所以外の大規模事業 所から直接働きかけを行っていく。 事業所数 4500 4000 3500 3000 受託状況等 健保委員&社労士 健保委員委嘱のみ 社労士受託のみ その他事業所 合計 事業所の状況 健保委員委嘱 のみ 10% 事業所数 被保険者数 68 2,112 6,109 14,097 22,386 4,431 138,536 72,160 118,163 333,290 社労士受託の み 27% その他事業所 63% 健保委員&社 健保委員委嘱&社労士受託状況 事業所規模別 労士 0% 被保険者カバー率 社会保険労務士会との連携によ り、中小規模事業所へ効果的な働 きかけができる。 その他事業所 35% 2500 2000 健保委員委嘱 1500 社労士委託 1000 500 健保委員&社 0 事業所規模 51 労士 1% 社労士受託の み 22% 健保委員委嘱 のみ 42% 資料2 平成26年度熊本支部の新規事業 Part① 普段の行動をちょっとだけ 見直す取組を提案 元気な職場づくり支援事業 事業主と協会けんぽとの コラボヘルス 協会けんぽにご加入の事業所さまの特徴や特性は様々です 業種・業態 職種 規模 性別 年齢 家族環境 など そこで、事業所の特性に合わせた職場の健康づくりを、協会け んぽから直接提案させていただき、継続して支援します! データヘルス計画と連動し、事業主に、協会けんぽと一緒にスモールチェンジから始めていただきます。 県歯科医師会の 「生活歯援プロ グラム」と連携 この企画にご参加いただく事業所は募集のほか、特定健診・特定保健指導の結果等から支部で選定します。 26年度は3年計画で10社程度実施し、27年度以降は実施状況を踏まえ拡大して行きます。 Part② ご自宅へ 被扶養者(ご家族)の方を対象とした新企画! 健康保険の被扶養者である配偶者に定期的(四半期に一回)に健康に関する情報の提供を行 い、健康保険事業に精通していただくことにより、家庭から疾病予防・医療費適正化等の重要 性を認識していただくとともに、県の健康増進計画等に参画している地域団体の活動状況等も 提供することにより、地域との連携を強化を図り、県民の健康意識の高揚を推進する。 対象者は、職場でスモールチェンジを実施する事業所や健診実施率の低い事業所等の被扶養者 とします。 情報提供の他、セミナーや意見交換会等も実施することとしています。 52 資料3① 保険者機能強化に有効な法的整備の研究 (1)制度改正への準備 保険者機能を効果的に発揮させるための法令等の見直しは重要な任務と考え、以下 の事項について現場目線で研究・分析を行う。 項目 内容 ①財政基盤安定化に向けた検討 都道府県別保険料算出方法の見直し ②医療法改正等に向けた準備 現状 対応 医療費は、病床数との相関関係が明確であるが、 病床数を考慮することは、激変緩和措置の必要性 都道府県保険料率算出には病床数が考慮され にも関係することから分析を行い検証する。 ていない。 課題 法律改正が必要である。 保険者協議会の機能強化 事務局は国保連であるが、選任担当者は1名で 国保連と連携し健診データ分析を行ってきたが、今 事務局の強化、分析力のある人材を継続的に雇 2~3年で人事異動があり、ノウハウを蓄積でき 後、医療法改正に向け医療情報の分析等を行える 用して行く必要があり、法制化に当たり人件費等 るような体制ではない。 体制づくりが必要がある。 の確保が必要となる。 必要な分析と発信内容の検討 地域医療ビジョン策定においては、県境の患者の 前回の二次医療圏の設定が議論になった際、 地域医療ビジョン策定に向けて発信内容を整理し患 動向も必要となると考えられ、支部だけでは必要 県境における患者の流入、流出による県外との 者動向等の分析結果をもって議論に臨む必要があ なデータ分析は困難であり、本部との連携が重要 医療機関等との連携が議論になった。 る。 である。 かかりつけ医の定義の明確化 地域包括ケアシステムにおいては「かかりつけ 総合診療医の育成が必要である。普及に当たっ 医」が重要な役割を果たすことになるが、かかり 日本医師会では「かかりつけ医」の定義付けをして ては、一般的にわかりやすい「かかりつけ医」の定 つけ医を決めている県民は7割で、そのうち4割 いるので、更なる医師会と連携し推進する。 義付けが必要である。 は病院である。 (2)事務の効率化に向けた取組① 項目 内容 現状 対応 課題 職場環境によるストレスが原因で運動不足・過 産業医との連携が重要であるが、産業医の情報 労働局・労働基準監督署及び産業医との連携によ 食になりメタボになる場合が見られ、保健指導 がないため接触が難しい。産業医の報告義務を り、職場環境改善を改善して行く。 に限界がある。 設けるべき。 労働との連携の重要性(被保険者) 長時間労働や事業主の理解不足により健診や 健診や特定保健指導の実施率に応じ事業主負担分 法律改正が必要である。 特定保健指導を受ける時間が確保されない場 の保険料率を変更することによりインセンティブを働 ※現行法の高齢者医療拠出金の加減算を事業主 合が多い。 かせる。 単位にするイメージ ①保健事業の効率化 事業者健診データ提供は、高確法で求めに応じ 法律改正が必要である。 40歳以上は、保険者にデータの報告義務を課すこ 提供が義務付けされているが、事業主の理解を ※事業者健診の際に被保険者番号を記録するこ とにより解消する。 得るのに時間を要している。 とにより報告データの作成は容易になる。 労働との連携の重要性(被扶養者) 被扶養者の中にはパートタイマー等、労働者も 法律改正が必要である。 40歳以上は、保険者にデータの報告義務を課すこ 多く含まれており、事業者健診を受診していると ※事業者健診の際に被保険者番号を記録するこ とにより解消する。 思われるが実態が不明である。 とにより報告データの作成は容易になる。 53 資料3② 保険者機能強化に有効な法的整備の研究 (2)事務の効率化に向けた取組② 項目 内容 重症化予防の促進 現状 対応 課題 一定回数勧奨しても治療を行わなかった対象者 受診勧奨も健康保険法109条の「療養に関す 文書により二次勧奨まで行っているが、治療に結 が発症した場合は、健康保険法109条により給付 る指示」に当たると解釈を明確化する必要が びつくのは1割程度である。 制限の対象とする。 ある。 特定保健指導に特化しているため、重症化予防 特定保健指導の対象者を見直すなどにより、マン 特定健診・特定保健指導の基準の見直しが必 対象者への保健師の面談はできない。データヘル パワーを重症化予防にシフトする。 要となる。 ス実施に向けマンパワー不足である。 ①保健事業の効率化 保健指導の見直し 被保険者証で受診し診療報酬明細書を活用し請 健診機関からの健診費用の請求は、毎月請求さ 求することにより大幅な事務の簡素化と受診への 健診単価の統一等が必要となる。 れ支払う仕組みになっている。 インセンティブにつながる。 保険者間精算機能の強化 パイロット事業により、保険者間精算の仕組みは 療養費支給申請書を使用しない方法を検討中で 法律改正が必要である。 できたが、本人から療養費支給申請書を得るため あるが、保険者間精算規定を設けることにより解 ※国保の都道府県化に併せ改正するべきで に時間を要している。 消する。 ある。 ②債権回収の効率化 年金と傷病手当金の併給調整 ③任意継続の見直し 加入期間の見直し 年金受給者から返還を求めているが、金額が大き 年金と傷病手当金の精算規定を設けることにより 法律改正が必要である。 く回収困難な場合も多い。 解消する。 国保への切り替えのために滞納する場合も多が、 半数は60歳以上である。現役世代の加入期間の 法律改正が必要である。 2年間加入し続ける加入者はそれより多いことか 平均は約1年であるが、60歳以上は1年半以上 ※国保の都道府県化に併せ改正するべきで ら不公平感を訴える加入者もある。期間を1年と である。 ある。 することで事務が大幅に簡素化する。 54 資料4 医療費と病床数の相関関係 医療費と病床数の相関関係は顕著であり、都道府県保険料率算定に当たっては、病床数を考慮するよう 法的整備の検討が必要と考える。 60,000 1人当たり入院医療費と人口10万対病院病床数(平成24年度) 1 人 当 た り 入 院 医 療 費 (円 ) 高い 普通 低い 55,000 佐賀 北海道 大分 山口 長崎 島根 石川 福井 福岡 秋田 高知 香川 熊本 50,000 鳥取 鹿児島 宮崎 徳島 奈良 滋賀 岡山 沖縄 富山 人口10万対病院病床数(床) 宮城 愛媛 山形 800 1,000 京都 1,400広島 1,200 大阪 45,000 兵庫 岩手 1,600 1,800 福島 青森 山梨 神奈川 長野 和歌山 新潟 栃木三重 千葉 東京 埼玉 静岡 愛知 茨城 2,200 2,400 2,600 (注) ■は、激変緩和措置前の保険料率(平成25年度) において保険料率が高い10支部をプロットしたもの。 ◆は、激変緩和措置前の保険料率(平成25年度) において保険料率が低い10支部をプロットしたもの。 人口10万対病院病床数は、厚生労働省「医療施設調 査(平成24年)」による。 群馬 岐阜 2,000 40,000 55 資料5 職場環境の生活習慣改善への影響 熊本支部の保健師等の報告によると、対象者には職場環境(長時間労働、ハラスメント等)によるストレスが原因で運動不足・過 食になる場合が見られ、保健指導に限界があるとのことである。当支部では事業主訪問や労働局と連携した取組を強化すること としているが、公正な制度運営の観点から、保険者機能を適切に機能させるために、健診(事業者データ提供を含む)や特定保健 指導の実施率に応じ事業主負担分の保険料率を変更するような制度改正を検討すべきと考える。 熊本支部保健師へのアンケート調査結果 労働環境による影響 6割程度 7% 4割程度 7% 生活習慣改善に取組めない理由 接待・付合い 7% 不明 7% 1割未満 15% その他 3% ストレス 9% 2割程度 7% 勤務形態によ る疲労 16% 一割程度 57% 保健師14名にアンケート調査した結果である。 これを踏まえ、今後、労働局等との連携を見据え、 詳細なデータの収集が必要と考えている。 56 長時間労働 65% 資料6 熊本支部重症化予防対策受診勧奨実施結果 通知対象 下記数値以上 糖尿病 平成23月11月より通知による医療機関への受診勧奨 を開始(平成23年4月~平成24年12月健診実施分) 160 空腹時血糖値 126mg/db 収縮期 HgbA1c 6.5% 拡張期 122 120 120 100mmHg 35.0% 30.0% 120 119 25.0% 101 101 93 84 83 80 20.0% 71 15.0% 60 49 40 53 47 43 10.0% 39 25 20 16 26 13 10 0 5.0% 0.0% 糖尿病 57 高血圧 糖尿病受診率 医療機関受診率 通知件数 100 133 128 126 通知だけでは医療に 結びつくのは平均2割 弱程度である。 160mmHg 147 糖尿病の病名が確認できない場 合はすべて対象としたため、通 知件数が増加。 140 高血圧 資料7 健康保険法第119条の適用 糖尿病等の重症化は、本人のQOLに悪影響を及ぼすだけでなく著しく給付費の高嵩をもたらすことか ら、重症化予防対策の強化に合わせて、医療機関における治療を勧奨したにもかかわらず受診せず発 症した場合は、下記の解釈を整備し健康保険法第119条を適用することを検討すべきと考える。 第百十九条 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険 給付の一部を行わないことができる 【解釈】 (昭和26年5月9日保発第37号厚生省保険局長通知) ○ 療養に関する指示に従わなかったとき 1 保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意思表示があったにも拘らずこれに従わなかった者。(作為または不作為の場合を含む。 以下同様とする。) 2 診療担当者より受けた診断書、意見書等により一般に療養の指揮と認められる事実があったにも拘らずこれに従わないため、療養上の障碍を生 じ著しく給付費の増嵩をもたらすと認められる者。 ○ 保険給付の一部 療養の給付(入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費)または傷病手当金の支給についてその一部を指す。 ※( )内は、当時なかった給付のため現在に置き換えたもの ○ 行わないことができる 1 療養の給付については、正当な理由なく療養の指揮に従わない顕著な事実があって、これを矯正するのに他の手段が行われがたい場合に限り 制限の対象とすること。 2 療養の給付の制限事由は、通常保険医等の届出によって判明するものであるが、右の制限の事由に該当する場合は、保険者において、被保険 者に対し被保険者証の提出を命じ、証の療養給付記録欄に、当該傷病について一定期間給付の制限を行う旨記載すること。 ※現在はカードのため記載は困難 3 給付制限は、船員保険法第54条(現行法においては第107条、以下同じ)の規定を参考にして、概ね10日間とすること。 ○ 傷病手当金の一部制限については、療養の指揮に従わない状況によって画一的な取扱いをすることは困難と認められるが、船員保険法第54条 の規定を参考とし、制限事由に該当した日以後において請求を受けた傷病手当金の請求期間一月について、概ね10日間を標準として不支給の 決定をなすこと。 ○ 療養の指揮に従わない事実が再度生じた場合には、療養の給付又は傷病手当金の一部制限措置を繰り返すこととするが、更に反覆累行する場 合においては、制限期間を加重すること。 ○ 前各号の取り扱いをなすにあたっては、受給者の療養指導に重点をおくとともに、その権利を徒らに害することのないよう診療担当者との連絡指 導につとめ且つ適正な事実の調査に遺憾のないよう留意すること。 【参考】 第百七条 正当な理由がなくて故意に療養に関する指示に従わない者に対しては、十日以内の期間を定め、その期間、その者に支給すべき傷病手当 金の一部を支給しないことができる。 58 資料8 熊本支部の平成25年度債権調定状況 熊本支部の債権調定件数の80%は、資格喪失後受診及び年金と傷病手当金の併給によるものであり、保険 者間精算機能や年金と傷病手当金の調整規定を設けることにより回収事務は大幅に縮小され、調定金額の大 きい損害賠償債権の回収に専念できる。 債権種類 無資格受診 年金調整 損害賠償 その他 合計 調定件数 その他 4% 年金調整 2% 調定件数 1844件 ¥ 43件 ¥ 364件 ¥ 101件 ¥ 2352件 ¥ 調定金額 25,711,774 7,379,272 131,850,707 3,442,051 168,383,804 調定金額 損害賠償 16% その他 2% 無資格受診 15% 年金調整 5% 無資格受診 78% 損害賠償 78% 59 資料9① 任意継続被保険者の状況 任意継続被保険者資格の取得・喪失の傾向 ・被保険者の52%は60歳以上 ・資格取得時の年齢が60歳未満の場合、取得から12月未満での喪失が 64%を占めるが、資格取得時の年齢が60歳以上の場合、取得から12月未 満での喪失は27%のみであり、加入期間が長期となる傾向(※58%が加 入期間21月以上) 【任継資格取得時60歳未満】 加入月数別被保険者数 12月以上 1,893 36% 【任継資格取得時の年齢別被保険者数】 任意継続制度は再就 職までのつなぎの制度 であり、本来の目的に そぐわない被保険者の 加入が事務量の増加を 招いているのであれ ば、制度を見直すべき と考える。 60歳~ 8,242 52% 12月未満 3,403 64% 【任継資格取得時60歳以上】 加入月数別被保険者数 ~59歳 7,648 48% 12月未満 1,099 27% 12月以上 3,045 73% ※20120426~20131231の期間中に資格を 有していた15,890人を資格取得時の年齢で分類 ※本部へ抽出依頼した資格データ(2012.4.26・2012.7.11・2012.10.14・2012.12.25・ 2013.5.7・2013.7.1・2013.12.31時点での現存資格)より算出 60 資料9② 任意継続被保険者の状況 任継資格喪失者 加入月数・喪失理由別割合 ※2013.5.7、2013.7.1、2013.10.4、2013.12.31、2014.5.2付資格データで確認できた 任継加入者12,255人のうち、2014.5.2時点で資格喪失している5,924人について分析 ※未納喪失については、2013.5~2014.4の期間中の未納喪失一覧により確認 ※データ上“加入月数”に幅がある場合は、可能性のある最大月数で集計 (例:資格データ上、加入月数が「10月以上13月未満」 → 加入月数「12月」で集計) 【取得時60歳未満】喪失者3,002人 加入月数・喪失理由別割合 13月以上 未納喪失 7% 13月以上 その他喪失 25% 12月以下 その他喪失 35% 12月以下 未納喪失 33% 【取得時60歳以上】喪失者2,922人 加入月数・喪失理由別割合 13月以上 未納喪失 4% 12月以下 未納喪失 9% 取得時年齢別 被保険者数 60歳~, 6704人, 55% 12月以下 その他喪失 17% 13月以上 その他喪失 70% (※61%が加入月23月以上) 61%は期間満 了による喪失 ① 2013.5.7、2013.7.1、2013.10.4、2013.12.31、2014.5.2付資格データで確認できた期間中有資格者12,255人 ② ①のうち2014.5.2時点での資格現存者が6,331人、既喪失者が5,924人 ③ 2013.5~2014.4の期間中の未納喪失者2,017人 (※未納喪失一覧より) ④ ③と①を突合したところ、合致したのは1,600人 ※③と④の差417人は①に含まれていない → 4半期毎のデータで拾えない、短期間のみの加入者が多数存在 ~59歳, 5551人, 45%
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