UA-5 南極から地球・宇宙を観る 南極地域観測事業の最近の成果 宇宙 SuperDARN レーダーで探る南極大陸超高層大気の流れ 両極全域のプラズマ対流をリアルタイムで HP 公開、宇宙天気研究に貢献 南北両極~中緯度上空全域のプラズマ (電離大気)のフロー(対流)パターンは 磁気嵐発生機構解明や宇宙天気予報の研 究に役立つ基本的で重要な 『天気図』 です。 昭和基地レーダーが重要な一翼を担う 国際 SuperDARN 観測網で、世界で初め てこの対流を時々刻々観測し、リアルタイ ムで HP 公開できるようになりました。 北半球 ▲ 昭和基地 SuperDARN レーダー 流星エコー解析による中性風の詳細観測に 成功、長期気候変動解明に貢献 SuperDARNレーダーを用いた流星エコーの時系列 解析による中間圏界面近傍の詳細な中性風の導出に昭 和基地レーダーで初めて成功しました。広域の同レー ダー網全体に展開することで、地球温暖化等の長期気 候変動解明の鍵となる極域超高層大気観測網の充実 と超高層大気の天気図作成に大きな貢献となります。 図:中間圏界面領域の風速観測例 社会的 貢 献 南半球 図:南北両極電離圏対流パターン観測例 イメージャ、無人磁力計 観 測 網 ととも に 探 る オーロラ生成過程研究 広大なSuperDARNレーダー 観測視野下に位置する南極点 基地、中山基地、ドームふじ基 地のイメージャや無人磁力計 観測網を展開し、オーロラ近 傍の電場・電離層電流研究に より、オーロラの生成機構や 電離圏磁気圏結合過程解明に 貢献しました。 レーダー観測分解能を飛躍 的に向上するイメージング化 に取り組んでいます。 図:イメージャとレーダーによるオーロラの詳細観測例 国際 SuperDARN は超高層大気の基本物理量変動を地球規模で時々刻々監視可能な強力なツールで す。宇宙空間と地球大気の境界領域に位置する超高層大気研究を通して、オーロラ現象や人類の生活 にも影響を及ぼす磁気嵐現象のみならず、長期気候変動解明にも重要な貢献をし、人類の生存戦略に 貢献するものです。 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 広報室 190-8518 東京都立川市緑町 10-3 [TEL]042-512-0655 [FAX]042-528-3105 http://www.nipr.ac.jp/ [E-mail][email protected] 2013.2 Copyright © National Institute of Polar Research All rights reserved.
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