永久磁石同期モータのベクトル制御 - Renesas Electronics

アプリケーションノート
永久磁石同期モータのベクトル制御
RX62T 実装編
R01AN2155JJ0100
Rev.1.00
2014/9/26
要旨
本アプリケーションノートは RX62T マイクロコントローラを使用し、永久磁石同期モータをベクトル制御
で駆動するサンプルプログラム及び開発支援ツール「In Circuit Scope」のライブラリ使用方法について説明す
ることを目的としています。
サンプルプログラムはあくまで参考用途であり、弊社がこの動作を保証するものではありません。サンプ
ルプログラムを使用する場合、適切な環境で十分な評価をしたうえで御使用下さい。
特に、高電圧環境の取り扱いは非常に危険です。各開発環境のユーザーズマニュアルを良くお読みの上、
安全に御使用ください。本アプリケーションノート掲載開発環境での事故、損害等が発生した場合、一切の
責任を負いません。
動作確認デバイス
サンプルプログラムの動作確認は下記のデバイスで行っております。
・RX62T(R5F562TAADFP)
対象サンプルプログラム
本アプリケーションノートの対象サンプルプログラムを下記に示します。
①RX62T100_T2001_SPM_LESS_FOC_CSP_V100
RX62T(R5F562TAADFP) T2001 向けセンサレスベクトル制御サンプルプログラム
②RX62T100_T1102_SPM_LESS_FOC_CSP_V100
RX62T(R5F562TAADFP) T1102 向けセンサレスベクトル制御サンプルプログラム
参考資料
・RX62T グループ ユーザーズマニュアル ハードウェア編 (R01UH0034JJ0200)
・永久磁石同期モータのベクトル制御(アルゴリズム編)
・In Circuit Scope 取扱説明書、ICS を使用するための CubeSuite+の設定方法
(下記のサイトからダウンロードしてください)
ダウンロードサイト:http://www.desktoplab.co.jp/download.html
・Trial series “T1102” 3kW 4kVA Inverter Unit User’s Manual
・Trial series “T2001” 50W 60VA Low Voltage Inverter Unit User’s Manual
・Trial series “T5201” RX62T 100pin CPU card User’s Manual
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永久磁石同期モータのベクトル制御
RX62T 実装編
目次
1.
概説 ................................................................................................................................................... 3
2.
システム概要 ..................................................................................................................................... 4
3.
制御プログラム説明 ........................................................................................................................ 11
4.
開発支援ツール「In Circuit Scope」 .............................................................................................. 41
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永久磁石同期モータのベクトル制御
1.
概説
本アプリケーションノートでは、RX62T マイクロコントローラを使用した永久磁石同期モータ(PMSM)の
ベクトル制御サンプルプログラムの実装方法及び開発支援ツール「In Circuit Scope」注 1(以降、ICS)のライブ
ラリ使用方法について説明します。なお、このサンプルプログラムは「永久磁石同期モータのベクトル制御(ア
ルゴリズム編)」のアルゴリズムを使用しています。
1.1
開発環境
本アプリケーションノート対象サンプルプログラムの開発環境を表 1-1 に示します。
表 1-1 サンプルプログラムの開発環境
サンプル
プログラム
低電圧版
高電圧版
①
②
マイコン
R5F562TAADFP
R5F562TAADFP
インバータボード
T2001 注
T1102
1
注1
CubeSuite+
バージョン
モータ
FH6S20E-X81 注
BXM6200-A
注3
2
V2.02.00
V2.02.00
インバータボード T2001,T1102 の御購入、技術サポートにつきましては、弊社営業もしくは特約店にお問
い合わせ下さい。
注:
1.
インバータボード T2001,T1102 及び開発支援ツール「In Circuit Scope」は、
株式会社デスクトップラボの製品です。
株式会社デスクトップラボ(http://www.desktoplab.co.jp/)
2. FH6S20E-X81 は、日本電産サーボ株式会社の製品です。
日本電産サーボ株式会社(http://www.nidec-servo.com/jp/)
3.
BXM6200-A は、オリエンタルモーター株式会社の製品です。
オリエンタルモーター株式会社(http://www.orientalmotor.co.jp/)
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2.
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システム概要
本システムの概要を以下に説明します。
2.1
ハードウェア構成
ハードウェア構成を次に示します。
図 2-1 ハードウェア構成図(R5F562TAADFP+T2001 / 対象ソフト:①)
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RX62T
A/Dコンバータ入力
P43 / AN003
P40 / AN000
P41 / AN001
P42 / AN002
P60 / AN0
母線電圧
IV_AIN
AC240V入力
電源回路
IU_AIN
相電流
IW_AIN
IPM温度
LED1
LED2
LED出力
PA2
PA3
MTU3出力
P71 / MTIOC3B (Up)
Up
P72 / MTIOC4A (Vp)
P73 / MTIOC4B (Wp)
P74 / MTIOC3D (Un)
P75 / MTIOC4C (Vn)
P76 / MTIOC4D (Wn)
Vp
Un
Vn
Wn
過電流検出入力
P70 / POE0#
インバータ回路
Wp
Iu
過電流検出
Iv
Iw
OC
Vtemp
Vw
Vv
Vu
IPM温度検出
相電流検出
PMSM
図 2-2 ハードウェア構成図(R5F562TAADFP+T1102 / 対象ソフト:②)
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2.2
ハードウェア仕様
2.2.1
ユーザインタフェース
本システムのユーザインタフェース一覧を表 2-1 に示します。
表 2-1 ユーザインタフェース
項
目
インタフェース部品
対象ソフト①
対象ソフト②
機
能
回転速度
可変抵抗(VR1)
-
回転速度指令値入力(アナログ値)
START/STOP
トグルスイッチ(SW1)
-
モータ回転開始/停止指令
ERROR RESET
トグルスイッチ(SW2)
-
エラー状態からの復帰指令
LED1
黄緑色 LED
黄緑色 LED
LED2
黄緑色 LED
黄緑色 LED
・モータ回転時:点灯
・停止時:消灯
・エラー検出時:点灯
・通常動作時:消灯
プッシュスイッチ(RESET1)
RESET
プッシュスイッチ(RESET1)
システムリセット
本システムの端子インタフェースを表 2-2 に示します。
表 2-2 端子インタフェース
R5F562TAADFP 端子名
対象ソフト①
対象ソフト②
機
能
P43 / AN003
P43 / AN003
インバータ母線電圧測定
P62 / AN2
-
回転速度指令値入力用(アナログ値)
P91
-
START/STOP トグルスイッチ
P92
-
ERROR RESET トグルスイッチ
PA2
PA2
LED1 点灯/消灯制御
PA3
PA3
LED2 点灯/消灯制御
P40 / AN000
P40 / AN000
U 相電流測定
P41 / AN001
P41 / AN001
V 相電流測定
P42 / AN002
P42 / AN002
W 相電流測定
-
P60 / AN0
IPM 温度測定
P71 / MTIOC3B
P71 / MTIOC3B
相補 PWM 出力(Up)
P72 / MTIOC4A
P72 / MTIOC4A
相補 PWM 出力(Vp)
P73 / MTIOC4B
P73 / MTIOC4B
相補 PWM 出力(Wp)
P74 / MTIOC3D
P74 / MTIOC3D
相補 PWM 出力(Un)
P75 / MTIOC4C
P75 / MTIOC4C
相補 PWM 出力(Vn)
P76 / MTIOC4D
P76 / MTIOC4D
相補 PWM 出力(Wn)
P33 / MTCLKAA
-
エンコーダ A 相入力
P32 / MTCLKBA
-
エンコーダ B 相入力
P70 / POE0#
P70 / POE0#
過電流検出時の PWM 緊急停止入力
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2.2.2
周辺機能
本システムに使用する周辺機能一覧を表 2-3 に示します。
表 2-3 サンプルプログラム別周辺機能対応表
12bit A/D
10bit A/D
CMT
MTU3
相補 PWM 出力ポートの
①
回転速度指令値
・各 U/V/W 相電流
1 [ms]
・インバータ母線電圧
インターバルタイマ
初期化
相補 PWM 出力
②
POE3
IPM 温度
(PWM 出力端子を
ハイインピーダンス状態
にし、PWM 出力を停止)
(1)12bitA/D コンバータ
U 相電流(Iu)、V 相電流(Iv)、W 相電流(Iw)、インバータ母線電圧(Vdc)、を「12bitA/D コンバータ」を使用し
て測定します。
動作モードは、サンプル&ホールド機能を使用した「1 サイクルスキャンモード」に設定します(ハードウェ
アトリガを使用)。
(2)10bitA/D コンバータ
回転速度指令値と IPM 温度(Vtemp)を「10bitA/D コンバータ」を使用して測定します。
動作モードは「シングルモード」に設定します(ソフトウェアトリガを使用)。
(3) コンペアマッチタイマ(CMT)
コンペアマッチタイマのチャネル 0 を、1 [ms]インターバルタイマとして使用します。
(4)マルチファンクションタイマパルスユニット 3(MTU3)
動作モードはチャネル毎に異なり、チャネル 3、4 では相補 PWM モードを使用して、デッドタイム付きの
出力(”High”アクティブ)を行います。
(5)ポートアウトプットイネーブル 3(POE3)
過電流検出時(POE0#端子の立ち下がりエッジ検出時)と出力短絡検出時は PWM 出力端子をハイイン
ピーダンス状態にし、PWM 出力を停止し、相補 PWM 出力ポートの初期化を行います。
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2.3
2.3.1
ソフトウェア構成
ソフトウェア・ファイル構成
サンプルプログラムのフォルダとファイル構成を下記に示します。
表 2-4 サンプルプログラムのフォルダとファイル構成(対象ソフト①)
RX62T100_T2001_SPM_LESS
_FOC_CSP_V100
inc
main.h
メイン関数、ユーザインタフェース制御ヘッダ
mtr_common.h
共通定義用ヘッダ
mtr_ctrl_t2001.h
ボード依存処理ヘッダ
mtr_ctrl_rx62t100.h
RX62T依存処理ヘッダ
mtr_spm_less_foc.h
センサレスベクトル制御ヘッダ
control_parameter.h
制御パラメータ用ヘッダ
motor_parameter.h
モータパラメータ用ヘッダ
mtr_ctrl_rx62t100_t2001.h
ボード&RX62T依存処理ヘッダ
lib
angle_speed_R5F562TAAxFP.obj
位置、速度推定用ライブラリ
ics
ICS_RX62T.obj
ICSライブラリ
ICS_RX62T.h
ICS用ヘッダ
src
main.c
メイン関数、ユーザインタフェース制御
mtr_ctrl_t2001.c
ボード依存処理
mtr_ctrl_rx62t100.c
RX62T依存処理
mtr_interrupt.c
割り込みハンドラ
mtr_spm_less_foc.c
センサレスベクトル制御
mtr_ctrl_rx62t100_t2001.c
ボード&RX62T依存処理
表 2-5 サンプルプログラムのフォルダとファイル構成(対象ソフト②)
RX62T100_T1102_SPM_LESS
_FOC_CSP_V100
main.h
メイン関数、ユーザインタフェース制御ヘッダ
mtr_common.h
共通定義用ヘッダ
mtr_ctrl_t1102.h
ボード依存処理ヘッダ
mtr_ctrl_rx62t100.h
RX62T依存処理ヘッダ
mtr_spm_less_foc.h
センサレスベクトル制御ヘッダ
control_parameter.h
制御パラメータ用ヘッダ
motor_parameter.h
モータパラメータ用ヘッダ
mtr_ctrl_rx62t100_t1102.h
ボード&RX62T依存処理ヘッダ
lib
angle_speed_R5F562TAAxFP.obj
位置、速度推定用ライブラリ
ics
ICS_RX62T.obj
ICSライブラリ
ICS_RX62T.h
ICS用ヘッダ
inc
src
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main.c
メイン関数、ユーザインタフェース制御
mtr_ctrl_t1102.c
ボード依存処理
mtr_ctrl_rx62t100.c
RX62T依存処理
mtr_interrupt.c
割り込みハンドラ
mtr_spm_less_foc.c
センサレスベクトル制御
mtr_ctrl_rx62t100_t1102.c
ボード&RX62T依存処理
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2.3.2
モジュール構成
サンプルプログラムのモジュール構成を図 2-3、表 2-6に示します。
アプリケーション層
ユーザインタフェース制御
モータ制御層
センサレスベクトル制御
H/W 制御層
マイコン依存処理部、インバータボード依存処理部
H/W
インバータボード(T2001 , T1102) , マイコン(RX62T)
図 2-3 サンプルプログラムのモジュール構成
表 2-6 サンプルプログラムのモジュール構成
①
②
アプリケーション層
main.c
main.c
モータ制御層
mtr_spm_less_foc.c
mtr_spm_less_foc.c
mtr_ctrl_ rx62t100_t2001.c
mtr_ctrl_ rx62t100_t1102.c
mtr_ctrl_ rx62t100.c
mtr_ctrl_ rx62t100.c
mtr_ctrl_t2001.c
mtr_ctrl_t1102.c
H/W 制御層
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2.4
ソフトウェア仕様
本システムのソフトウェアの基本仕様を下記に示します。ベクトル制御の詳細に関しては「永久磁石同期
モータのベクトル制御(アルゴリズム編)」を参照してください。
表 2-7 センサレスベクトル制御ソフトウェア基本仕様 (対象ソフト①)
項目
内容
制御方式
ベクトル制御
SW1(P91)のレベルにより判定(”Low”:回転開始 “High”:停止)
モータ回転開始/停止
または ICS から入力
注1
回転子磁極位置検出
センサレス
入力電圧
DC 24V
キャリア周波数(PWM)
20 [kHz]
制御周期
100 [μs] (キャリア周期の 2 倍)
CW:0 [rpm] ~ 2000 [rpm]
回転速度範囲
CCW:0 [rpm] ~ 2000 [rpm]
・以下 4 つのうちいずれかの条件の時、モータ制御信号出力(6 本)を非アクティブにする
保護停止処理
1.各相の電流が 4.8 [A]を超過(100 [μs]毎に監視)
2.インバータ母線電圧が 28 [V]を超過(100 [μs]毎に監視)
3.インバータ母線電圧が 0 [V]未満(100 [μs]毎に監視)
4.回転速度が 4000 [rpm]を超過(100 [μs]毎に監視)
・外部からの過電流検出信号(POE0#端子に立ち下がりエッジ)及び出力短絡を検出した場合、PWM
出力端子をハイインピーダンスにする
表 2-8 センサレスベクトル制御ソフトウェア基本仕様 (対象ソフト②)
項目
内容
制御方式
ベクトル制御
モータ回転開始/停止
ICS から入力
回転子磁極位置検出
センサレス
注1
入力電圧
AC 240V(PFC 不使用)
キャリア周波数(PWM)
20 [kHz]
制御周期
100 [μs] (キャリア周期の 2 倍)
回転速度範囲
CW:0 [rpm] ~ 3000 [rpm]
CCW:0 [rpm] ~ 3000 [rpm]
保護停止処理
・以下 5 つのうちいずれかの条件の時、モータ制御信号出力(6 本)を非アクティブにする
1.各相の電流が 4.8 [A]を超過(100 [μs]毎に監視)
2.インバータ母線電圧が 400 [V]を超過(100 [μs]毎に監視)
3.インバータ母線電圧が 100 [V]未満(100 [μs]毎に監視)
4.回転速度が 6000 [rpm]を超過(100 [μs]毎に監視)
5.IPM 温度出力値が 3[V] (60±10[℃])を超過(100 [μs]毎に監視)
・外部からの過電流検出信号(POE0#端子に立ち下がりエッジ)及び出力短絡を検出した場合、PWM
出力端子をハイインピーダンスにする
注:
1.
詳細に関しては「4. 開発支援ツール「In Circuit Scope」」を参照して下さい。
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3.
制御プログラム説明
本アプリケーションノートの対象サンプルプログラムについて説明します。
3.1
3.1.1
制御内容
モータ起動/停止
モータの起動と停止は、SW1 の入力または ICS からの入力によって制御します。
SW1 には汎用ポート(P91)が割り当てられ、メイン・ループ内で、P91 端子を読み、”Low”レベルのときス
タートスイッチが押されていると判断し、逆に”High”レベルのときはモータを停止すると判断します。
3.1.2
A/D 変換(モータ回転速度指令値、インバータ母線電圧、モータ3相電流、IPM 温度)
(1)モータ回転速度指令値
モータの回転速度指令値は VR1 の出力値(アナログ値)を A/D 変換、または ICS から入力することによって
決定します。A/D 変換された VR1 の値は、以下の表のように、回転速度指令値として使用します。
表 3-1 回転速度指令値の変換比
項 目
サンプル
ソフト
回転速度指令値
①
②(不使用)
変換比
(指令値:A/D 変換値)
CW
0 [rpm]~2000[rpm]:0200H~03FFH
CCW
0 [rpm]~2000[rpm]:01FFH~0000H
-
チャネル
AN2
-
(2)インバータ母線電圧
以下の表のように、インバータ母線電圧を測定します。変調率の算出と過電圧検出(異常時は PWM 停止)
に使用します。
表 3-2 インバータ母線電圧の変換比
項 目
サンプル
ソフト
インバータ母線電圧
変換比
(インバータ母線電圧:A/D 変換値)
①
0 [V]~111 [V]:0000H~0FFFH
②
0 [V]~686.5 [V] :0000H~0FFFH
チャネル
AN003
(3)U 相、W 相電流
以下の表のように、U 相、W 相電流を測定し、ベクトル制御に使用します。
表 3-3 U、W 相電流の変換比
項
目
U 相、W 相電流
サンプル
ソフト
変換比
(U 相、W 相電流:A/D 変換値)
チャネル
①
-10 [A]~10 [A]:0000H~0FFFH
Iu : AN000
②
-50 [A]~50 [A]:0000H~0FFFH
Iw: AN002
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(4)IPM 温度
以下の表のように、IPM 温度を測定し、IPM 温度異常検出に使用します。
IPM 温度と電圧の関係は IPM のデータシート等を参照してください。
表 3-4 IPM 温度の変換比
項 目
IPM 温度
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サンプル
ソフト
変換比
(IPM 温度:A/D 変換値)
チャネル
①(不使用)
-
-
②
0 [V]~5 [V] :0000H~03FFH
AN0
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.1.3
変調
本アプリケーションノート対象サンプルソフトでは、モータへの入力電圧はパルス幅変調(以降、PWM)
によって生成し、PWM 波形は三角波比較法によって生成します。
(1) 三角波比較法
指令値電圧を実際に出力する方法の一つとして、キャリア波形(三角波)と指令値電圧波形を比較する事
で出力電圧のパルス幅を決める三角波比較法があります。指令値電圧がキャリア波電圧より大きければス
イッチをオン、小さければオフにする事で、正弦波状の指令値電圧を擬似的に出力する事が出来ます。
U
V
W
ωt
変調波:指令電圧
キャリア波(三角波):PWMタイマカウント
U相スイッチング波形
ωt
V相スイッチング波形
ωt
U-V線間電圧
(U相の波形)ー(V相の波形)
ωt
図 3-1 三角波比較法の概念図
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永久磁石同期モータのベクトル制御
ここで、図 3-2 のように、出力電圧パルスのキャリア波に対する割合をデューティと呼びます。
V
TON
デューティ =
TON
TON + TOFF
TOFF
×100[%]
平均電圧
t
図 3-2 デューティの定義
また、変調率 m を以下のように定義します。
m=
m:変調率
V:指令値電圧
V
E
E:インバータ母線電圧
この変調率を、PWM デューティを決めるレジスタに反映させることで所望の制御を行います。
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3.1.4
RX62T 実装編
状態遷移
図 3-3 にセンサレスベクトル制御ソフトにおける状態遷移図を示します。
図 3-3 センサレスベクトル制御ソフトの状態遷移図(対象ソフト①,②)
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ー
ー
Iq reference status flag
speed reference status flag
MTR_SPEED_ZERO
(0)
MTR_ID_UP
(0)
Id reference
[A]
0
CP_OL_IQ_UP_SPEED_RPM
CP_OL_TO_LESS_SPEED_RPM
speed reference
[rpm]
0
CP_OL_REF_IQ
0
Iq reference
[A]
CP_OL_REF_ID
ー
Id reference status flag
MTR_BOOT_MODE
ー
RUN MODE
CTRL MODE
MTR_OL_SPEED_CHANGE_LOW
(1)
MTR_IQ_ZERO
(0)
MTR_OPENLOOP_MODE
MTR_OL_SPEED_
CHANGE_HIGH
(2)
MTR_IQ_UP
(2)
MTR_ID_CONST
(1)
MTR_START_MODE
MTR_SPEED_CONST
(3)
speed reference by input
value
Id=0
control
MTR_SPEED_CHANGE
(4)
MTR_ID_ZERO_CTRL
(3)
MTR_CTRL_MODE
speed PI output
MTR_IQ_SPEED_PI_OUTPUT
(1)
MTR_ID_DOWN
(2)
MTR_LESS_FOC_MODE
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RX62T 実装編
センサレスベクトル制御ソフトの始動制御内容を図 3-4 に示します。d 軸電流、q 軸電流、速度それぞれの
指令値を管理するフラグによってモードをコントロールしています。
図 3-4 センサレスベクトル制御ソフトの始動制御内容(対象ソフト①,②)
センサレスベクトル制御の詳細に関しましては「永久磁石同期モータのベクトル制御(アルゴリズム編)」
を参照してください。
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RX62T 実装編
永久磁石同期モータのベクトル制御
3.1.5
システム保護機能
本制御プログラムは、以下の 5 種のエラー状態を持ち、それぞれの場合に緊急停止機能を実現しています。
システム保護機能に関わる各設定値は表 3-5を参照してください。
・過電流エラー
ハードウェアからの緊急停止信号(過電流検出)により、PWM 出力端子にハイインピーダンス出力します。
また、過電流監視周期で U 相、V 相、W 相電流を監視し、過電流(過電流リミット値を超過)を検出した時
に、緊急停止します。(ソフトウェア検出)
・過電圧エラー
過電圧監視周期でインバータ母線電圧を監視し、過電圧(過電圧リミット値を超過)を検出した時に、緊急停
止します。ここで、過電圧リミット値は抵抗値の誤差と AC アダプタ等による供給電圧の誤差を考慮して設
定した値です。
・低電圧エラー
低電圧監視周期でインバータ母線電圧を監視し、低電圧(低電圧リミット値を下回った場合)を検出した時に、
緊急停止します。
・回転速度エラー
回転速度監視周期で速度を監視し、速度リミット値を超過した場合、緊急停止します。
・IPM 温度エラー(対象ソフト②)
IPM 温度監視周期で IPM 温度を監視し、高温(IPM 温度リミット値超過)の際、緊急停止します。
表 3-5 各システム保護機能設定値
過電流エラー
過電圧エラー
低電圧エラー
回転速度エラー
IPM 温度エラー
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2014/9/26
①
②
過電流リミット値 [A]
4.8
4.8
監視周期 [μs]
100
100
過電圧リミット値 [V]
28
400
監視周期 [μs]
100
100
0
100
監視周期 [μs]
100
100
速度リミット値 [rpm]
4000
6000
監視周期 [μs]
100
100
高温リミット値 [V]
-
3
監視周期 [μs]
-
100
低電圧リミット値 [V]
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RX62T 実装編
永久磁石同期モータのベクトル制御
3.2
センサレスベクトル制御ソフト関数仕様
本制御プログラムでは、複数の制御関数を使用しています。制御関数の一覧を以下に示します。
より詳細な処理については、フローチャート、またはソースファイルを参照してください。
表 3-6 制御関数一覧
ファイル名
main.c
関数概要
処理概要
main
・ハードウェア初期化関数呼び出し
入力:なし
・ユーザ
出力:なし
インタフェース初期化関数呼び出し
・メイン処理使用変数初期化関数呼び出し
・状態遷移及びイベント実行関数呼び出し
・メイン処理
⇒メイン処理実行関数呼び出し
⇒ウォッチドッグタイマクリア関数呼び出し
ics_ui
ICS ユーザインタフェース使用
入力:なし
出力:なし
ctrl_ui (対象ソフト : ①)
・モータステータスの変更
入力:なし
・回転速度指令値の決定
出力:なし
software_init
メイン処理にて使用する変数の初期化
入力:なし
出力:なし
①
R_MTR_ChargeCapacitor (対象ソフト: ②)
mtr_ctrl_t2001.c
入力:なし
キャパシティ充電時間待機
出力:なし
②
ic_gate_on (対象ソフト : ②)
mtr_ctrl_t1102.c
入力:なし
突入電流防止の為のゲート信号 ON
出力:なし
get_vr1 (対象ソフト : ①)
VR1 の状態を取得
入力:なし
出力:(unit16)ad_data / A/D 変換結果
get_sw1 (対象ソフト : ①)
SW1 の状態を取得
入力:なし
出力:(unit8)tmp_port/ SW1 のレベル
get_sw2 (対象ソフト : ①)
SW2 の状態を取得
入力:なし
出力:(unit8)tmp_port/ SW2 のレベル
led1_on
LED1 の点灯
入力:なし
出力:なし
led2_on
LED2 の点灯
入力:なし
出力:なし
led1_off
LED1 の消灯
入力:なし
出力:なし
led2_off
LED2 の消灯
入力:なし
出力:なし
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RX62T 実装編
永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-7 制御関数一覧
ファイル名
mtr_ctrl_rx62t100.c
関数名
処理概要
R_MTR_InitHardware
クロックと周辺機能の初期化
入力:なし
出力:なし
mtr_init_cmt
CMT の初期化
入力:なし
出力:なし
mtr_init_poe3
POE3 の初期化
入力:なし
出力:なし
init_wdt
WDT の初期化
入力:なし
出力:なし
clear_wdt
WDT クリア
入力:なし
出力:なし
mtr_clear_oc_flag
ハイインピーダンス状態解除
入力:なし
出力:なし
mtr_clear_cmt0_flag
割り込みフラグクリア
入力:なし
出力:なし
表 3-8 制御関数一覧
ファイル名
mtr_interrupt.c
関数名
処理概要
mtr_over_current_interrupt
過電流検出処理
入力:なし
・イベント処理選択関数呼び出し
出力:なし
・モータステータス変更
・ハイインピーダンス状態解除関数呼び出し
mtr_mtu4_interrupt
100 [μs]毎に呼び出し
入力:なし
・ベクトル制御
出力:なし
・電流 PI 制御
mtr_cmt0_interrupt
1 [ms]毎に呼び出し
入力:なし
・始動制御
出力:なし
・速度 PI 制御
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-9 制御関数一覧
ファイル名
mtr_spm_less_foc.c
関数名
R_MTR_InitSequence
処理概要
シーケンス処理の初期化
入力:なし
出力:なし
R_MTR_ExecEvent
・ステータスの変更を行う
入力:(uint8)u1_event / 発生イベント
出力:なし
・発生イベントに対して、適切な処理の実行関数を呼
び出し
mtr_act_run
・モータ起動時変数初期化関数呼び出し
入力:(uint8)u1_state / モータステータス
・モータ制御開始関数呼び出し
出力:(uint8)u1_state /モータステータス
mtr_act_stop
モータ制御終了関数呼び出し
入力:(uint8)u1_state /モータステータス
出力:(uint8)u1_state /モータステータス
mtr_act_none
処理なし
入力:(uint8)u1_state /モータステータス
出力:(uint8)u1_state /モータステータス
mtr_act_reset
グローバル変数の初期化
入力:(uint8)u1_state /モータステータス
出力:(uint8)u1_state /モータステータス
mtr_act_error
モータ制御終了関数呼び出し
入力:(uint8)u1_state /モータステータス
出力:(uint8)u1_state /モータステータス
mtr_start_init
モータ起動時に必要な変数だけ初期化
入力:なし
出力:なし
mtr_angle_speed
位置、速度演算処理
入力:なし
出力:なし
mtr_pi_ctrl
電流 PI 制御
入力:MTR_PI_CTRL *pi_ctrl/ PI 制御用構造体
出力:(float32)f4_ref / PI 制御出力値
mtr_set_variables
モータ変数の設定
入力:なし
出力:なし
R_MTR_IcsInput
バッファの設定
入力:MTR_ICS_INPUT *ics_input / ICS 用構
造体
出力値:なし
R_MTR_SetSpeed
速度指令値の設定
入力:(int16)ref_speed / 速度指令値
出力:なし
R_MTR_SetDir
回転方向の設定
入力:uint8 dir/ 回転方向
出力:なし
R_MTR_GetSpeed
速度演算値の取得
入力:なし
出力:(int16) s2_speed_rpm/ 速度
R_MTR_GetDir
回転方向の取得
入力:なし
出力:(uint8) g_u1_direction / 回転方向
R_MTR_GetStatus
モータステータスを取得
入力:なし
出力:(uint8)g_u1_mode_system / モータス
テータス
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-10 制御関数一覧
ファイル名
mtr_spm_less_foc.c
関数名
mtr_error_check
処理概要
エラーの監視と検出
入力:なし
出力:なし
mtr_set_speed_ref
速度制御用指令値の設定
入力:なし
出力:なし
mtr_set_iq_ref
q 軸電流指令値の設定
入力:なし
出力:なし
mtr_set_id_ref
d 軸電流指令値の設定
入力:なし
出力:なし
mtr_calc_mod
変調率の計算
入力:float32 f4_vu / U 相電圧
float32 f4_vv / V 相電圧
float32 f4_vw /W 相電圧
float32 f4_vdc/母線電圧
出力:なし
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-11 制御関数一覧
ファイル名
関数名
①
mtr_init_mtu
mtr_ctrl_rx62t100_t2001.c
入力:なし
処理概要
MTU3 の初期設定
出力:なし
②
mtr_init_io_port
mtr_ctrl_rx62t100_t1102.c
入力:なし
IO ポートの初期設定
出力:なし
mtr_init_ad_converter
A/D コンバータの初期設定
入力:なし
出力:なし
init_ui
UI の初期化
入力:なし
出力:なし
mtr_ctrl_start
モータ起動処理
入力:なし
出力:なし
mtr_ctrl_stop
モータ停止処理
入力:なし
出力:なし
mtr_get_vr1 (対象ソフト:①)
VR1A/D 変換
入力:なし
出力:(unit16)u2_temp
/VR1A/D 変換値
mtr_get_iuiwvdc
U 相電流、W 相電流、インバータ母線電圧 A/D 変換
入力:( float32) *f4_iu_ad / U 相電
流 A/D 変換値
:( float32) *f4_iw_ad / W 相電
流 A/D 変換値
:( float32) *f4_vdc_ad / Vdc
A/D 変換値
出力:なし
mtr_get_ipm_temperature(対象ソ
フト:②)
IPM 温度 A/D 変換
入力:なし
出力:(int16) s2_temp/IPM 温度電
圧変換値
mtr_clear_mtu4_flag
割り込みフラグクリア
入力:なし
出力:なし
mtr_inv_set_uvw
PWM 出力設定
入力:float32 f4_modu,/U 相変調率
:float32 f4_modv, /V 相変調率
:float32 f4_modw /W 相変調率
出力:なし
mtr_init_register
バッファレジスタの初期化
入力:なし
出力:なし
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.3
センサレスベクトル制御ソフト変数一覧
本制御プログラムで使用する変数一覧を次に示します。ただし、ローカル変数は記載していません。
表 3-12 変数一覧
変数名
型
内容
備考
int16
速度最大値
機械角 [rpm]
int16
速度指令値
機械角 [rpm]
g_u1_motor_status
uint8
モータステータス
g_u1_reset_req
unit8
リセット要求フラグ
g_s2_max_speed
(対象ソフト:①)
g_s2_ref_speed
(対象ソフト:①)
(対象ソフト:①)
g_u1_sw1_cnt
0 : エラー状態時 SW2 ON
1 : エラー状態時 SW2 OFF
unit8
SW1 判定カウンタ
チャタリング除去
unit8
SW2 判定カウンタ
チャタリング除去
int16
ユーザインタフェーススイッチ
0:ICS ユーザインタフェース使用
(対象ソフト:①)
g_u1_sw2_cnt
(対象ソフト:①)
g_s2_sw_userif
(対象ソフト:①)
(デフォルト)
1:ボードユーザインタフェース
使用
g_u1_mode_system
unit8
ステート管理
0:ストップモード
1:ランモード
2:エラーモード
g_u2_run_mode
unit16
運転モード管理
0:ブートモード
1:スタートモード
2:コントロールモード
g_u2_ctrl_mode
unit16
制御モード
1:オープンループモード
5:センサレスベクトル制御モード
g_u1_error_status
unit8
エラーステータス管理
1:過電流エラー
2:過電圧エラー
3:回転速度エラー
7:低電圧エラー
8:IPM 温度エラー(対象ソフト:②)
0xFF:未定義エラー
g_f4_vdc_ad
float32
インバータ母線電圧
[V]
g_f4_vd_ref
float32
d 軸出力電圧指令値
電流 PI 制御出力値[V]
g_f4_vq_ref
float32
q 軸出力電圧指令値
電流 PI 制御出力値[V]
g_f4_iu_ad
float32
U 相電流
[A]
g_f4_pre_iu_ad
float32
U 相電流前回値
[A]
g_f4_iv_ad
float32
V 相電流
[A]
g_f4_iw_ad
float32
W 相電流
[A]
g_f4_pre_iw_ad
float32
W 相電流前回値
[A]
g_f4_offset_iu
float32
U 相電流オフセット値
[A]
g_f4_offset_iw
float32
W 相電流オフセット値
[A]
g_f4_id_lpf
float32
d 軸電流
[A]
g_f4_iq_lpf
float32
q 軸電流
[A]
g_f4_pre_id_lpf
float32
d 軸電流前回値
[A]
g_f4_pre_iq_lpf
float32
q 軸電流前回値
[A]
g_f4_kp_id
float32
d 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
g_f4_ki_id
float32
d 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-13 変数一覧
変数名
型
内容
備考
float32
q 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
g_f4_ki_iq
float32
q 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
g_f4_lim_vd
float32
d 軸電流 PI 制御出力リミット値
[V]
g_f4_lim_vq
float32
q 軸電流 PI 制御出力リミット値
[V]
g_f4_lim_iq
float32
速度 PI 制御出力リミット値
[A]
g_f4_kp_speed
float32
速度 PI 制御比例項ゲイン
g_f4_ki_speed
float32
速度 PI 制御積分項ゲイン
g_f4_ilim_vd
float32
d 軸電流 PI 制御積分項リミット値
[V]
g_f4_ilim_vq
float32
q 軸電流 PI 制御積分項リミット値
[V]
g_f4_ilim_iq
float32
速度 PI 制御積分項リミット値
[A]
g_f4_id_ref
float32
d 軸電流指令値
[A]
g_f4_iq_ref
float32
q 軸電流指令値
速度 PI 制御出力値[A]
g_f4_speed_rad
float32
速度演算値
電気角[rad/s]
g_f4_ref_speed_rad_pi
float32
速度 PI 制御用指令値
電気角[rad/s]
g_f4_ref_speed_rad
float32
速度指令値
電気角[rad/s]
g_f4_angle_rad
float32
回転子位置
[rad]
g_f4_max_speed_rad
float32
速度指令最大値
[rad/s]
g_f4_refu
float32
U 相電圧指令値
[V]
g_f4_refv
float32
V 相電圧指令値
[V]
g_f4_refw
float32
W 相電圧指令値
[V]
g_f4_inv_limit
float32
相電圧リミット値
[V]
g_f4_speed_lpf_k
float32
速度 LPF パラメータ
g_f4_current_lpf_k
float32
電流 LPF パラメータ
g_f4_offset_lpf_k
float32
電流オフセット値 LPF パラメータ
vd
MTR_PI_CTRL
d 軸電流 PI 制御用構造体
vq
MTR_PI_CTRL
q 軸電流 PI 制御用構造体
speed
MTR_PI_CTRL
速度 PI 制御用構造体
mtr_p
MTR_PARAMETER
モータパラメータ及び制御パラメータ
g_u1_direction
unit8
回転方向
g_u1_dir_buff
unit8
指令回転方向
g_f4_kp_iq
0:CW
1:CCW
0:CW
1:CCW
g_u1_enable_write
unit8
ICS UI 用変数
ics_input
MTR_ICS_INPUT
ICS UI 用構造体
g_u2_cnt_adjust
unit16
電流オフセット計算用カウンタ
g_u1_flag_id_ref
unit8
d 軸電流指令値管理フラグ
0:d 軸電流増加
1:d 軸電流一定
2:d 軸電流減少
3:d 軸電流 0
g_u1_flag_iq_ref
unit8
q 軸電流指令値管理フラグ
0:q 軸電流 0
1:速度 PI 出力
2:q 軸電流増加
3:q 軸電流減少
float32
速度保存用変数
電気角[rad/s]
g_f4_temp_ref_speed_rad
float32
速度指令値保存用変数
電気角[rad/s]
g_u1_flag_down_to_ol
unit8
オープンループモード移行フラグ
0:維持
g_f4_temp_speed_rad
1:移行
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-14 変数一覧
変数名
g_u1_flag_offset_calc
型
unit8
内容
電流オフセット値計算フラグ
備考
0:ブートモード移行時計算
1:ブートモード移行時計算(初回のみ)
g_f4_iq_down_step
float32
q 軸電流減算値
[A]
g_f4_emf_est
float32
誘起電圧推定値
[V]
g_f4_emf_calc
float32
誘起電圧計算値
[V]
g_f4_id_ref_buff
float32
d 軸電流指令値保存用変数
[A]
g_f4_iq_ref_buff
float32
q 軸電流指令値保存用変数
[A]
g_u2_cnt_speed_const
uint16
指令速度一定時間カウンタ
g_u1_flag_speed_ref
uint8
速度指令値管理フラグ
0:速度 0
1:低速オープンループ時
2:高速オープンループ時
3:速度一定
4:速度変化
g_f4_i_gamma
float32
γ軸電流
[A]
g_f4_i_delta
float32
δ軸電流
[A]
g_f4_di_gamma
float32
γ軸電流誤差
[A]
g_f4_di_delta
float32
δ軸電流誤差
[A]
g_f4_k_emf
float32
速度起電力推定ゲイン
g_f4_k_theta
float32
位置推定ゲイン
g_f4_tdspeed_lpf
float32
制御周期×速度差分
g_f4_pre_speed_rad
float32
速度前回値
電気角[rad/s]
g_f4_ol_to_less_speed_rad
float32
センサレス制御切替え速度
電気角[rad/s]
g_f4_ol_iq_up_speed_rad
float32
q 軸電流指令値増加開始速度
電気角[rad/s]
g_f4_ol_iq_up_step
float32
オープンループ時 q 軸電流指令値加算
値
[A]
g_f4_id_down_step
float32
d 軸電流指令値減算値
[A]
g_f4_ref_speed_const_time
float32
速度指令値一定時間
[ms]
g_f4_fluctuation_limit
float32
速度ゆらぎリミット値
[rad/s]
g_f4_ol_iq_down_step
float32
q 軸電流指令値減算値
[A]
g_f4_ol_id_up_step
float32
オープンループ時指令 d 軸電流加算値
[A]
g_f4_ol_ref_id
float32
オープンループ時 d 軸電流指令値
[A]
g_f4_ol_ref_iq
float32
オープンループ時 q 軸電流指令値
[A]
ics_input_buff
MTR_ICS_INPUT
ICS UI 用構造体
g_f4_less_to_ol_speed_rad
float32
オープンループ切替え速度
g_f4_offset_calc_time
float32
電流オフセット値計算時間
[ms]
g_f4_accel
float32
加速度
[rad/s ]
g_f4_modu
float32
U 相変調率
g_f4_modv
float32
V 相変調率
g_f4_modw
float32
W 相変調率
g_f4_ipm_temperature_ad
float32
IPM 温度電圧変換値
uint8
ICS データ転送関数呼び出し間引きカ
ウンタ
g_s2_mode_system
int16
ステート管理用変数
g_s2_enable_write
int16
変数書き換え許可管理用変数
電気角[rad/s]
2
[V]
(対象ソフト:②)
g_u1_cnt_ics
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.4
センサレスベクトル制御ソフト構造体一覧
本制御プログラムで使用する構造体一覧を次に示します。
表 3-15 構造体一覧
メンバ名
MTR_PI_CTRL
MTR_PARAMETER
MTR_ICS_INPUT
型
内容
備考
float32
偏差
f4_kp
float32
PI 制御比例項ゲイン
f4_ki
float32
PI 制御積分項ゲイン
f4_limit
float32
PI 制御出力リミット値
f4_refi
float32
PI 制御積分項出力値
f4_ilimit
float32
PI 制御積分項リミット値
f4_mtr_r
float32
抵抗
[Ω]
f4_mtr_l
float32
インダクタンス
[H]
f4_mtr_m
float32
磁束
[Wb]
f4_mtr_t
float32
制御周期
[s]
f4_mtr_t_l
float32
f4_mtr_t / f4_mtr_l
f4_mtr_t_m
float32
f4_mtr_t / f4_mtr_m
s2_ref_speed
int16
速度指令値
s2_direction
int16
回転方向
f4_err
機械角 [rpm]
0:CW
1:CCW
f4_kp_speed
float32
速度 PI 制御比例項ゲイン
f4_ki_speed
float32
速度 PI 制御積分項ゲイン
f4_kp_id
float32
d 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
f4_ki_id
float32
d 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
f4_kp_iq
float32
q 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
f4_ki_iq
float32
q 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
f4_speed_lpf_k
float32
速度 LPF パラメータ
f4_current_lpf_k
float32
電流 LPF パラメータ
f4_mtr_r
float32
抵抗
f4_mtr_l
float32
インダクタンス
[H]
f4_mtr_m
float32
磁束
[Wb]
f4_offset_lpf_k
float32
電流オフセット値 LPF パラメータ
s2_max_speed
int16
速度最大値
機械角 [rpm]
s2_ol_to_less_speed
int16
センサレス制御切替え速度
機械角 [rpm]
s2_ol_iq_up_speed
int16
q 軸電流指令値増加開始速度
機械角 [rpm]
s2_less_to_ol_speed
int16
オープンループ制御切替え速度
機械角 [rpm]
f4_ol_ref_id
float32
オープンループ時 d 軸電流指令値
[A]
f4_ol_id_up_time
float32
オープンループ時指令 d 軸電流加算時間
[ms]
f4_id_down_time
float32
指令 d 軸電流減算時間
[ms]
f4_ref_speed_const_time
float32
速度指令値一定時間
[ms]
f4_accel
float32
加速度
[rad/s ]
f4_fluctuation_limit
float32
速度ゆらぎリミット値
[rad/s]
f4_ol_iq_down_time
float32
指令 q 軸電流減算時間
[ms]
f4_ol_ref_iq
float32
オープンループ時 q 軸電流指令値
[A]
f4_ol_iq_up_time
float32
オープンループ時 q 軸電流指令値加算時間
[ms]
float32
電流オフセット値計算時間
[ms]
f4_offset_calc_time
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[Ω]
2
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.5
センサレスベクトル制御ソフトマクロ定義
本制御プログラムで使用するマクロ定義一覧を次に示します。
表 3-16 マクロ定義一覧
ファイル名
main.h
マクロ名
ICS_UI
定義値
①:0
備考
ICS ユーザインタフェース使用
②:未定義
Board ユーザインタフェース使用
BOARD_UI
①:1
MAX_SPEED
CP_MAX_SPEED_RPM
回転速度指令最大値(機械角) [rpm]
OL_TO_LESS_SPEED_RPM
CP_OL_TO_LESS_SPEED_RPM
センサレス制御切り替え速度
ID_PI_KP
CP_ID_PI_KP
d 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
ID_PI_KI
CP_ID_PI_KI
d 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
IQ_PI_KP
CP_IQ_PI_KP
q 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
IQ_PI_KI
CP_IQ_PI_KI
q 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
SPEED_PI_KP
CP_SPEED_PI_KP
速度 PI 制御比例項ゲイン
SPEED_PI_KI
CP_SPEED_PI_KI
速度 PI 制御積分項ゲイン
EMF_EST_K
CP_EMF_EST_K
速度起電力推定ゲイン
THETA_EST_K
CP_THETA_EST_K
位置推定ゲイン
SPEED_LPF_K
CP_SPEED_LPF_K
速度 LPF パラメータ
CURRENT_LPF_K
CP_CURRENT_LPF_K
電流 LPF パラメータ
MAGNETIC_FLUX
MP_MAGNETIC_FLUX
磁束 [Wb]
RESISTANCE
MP_RESISTANCE
抵抗 [Ω]
INDUCTANCE
MP_INDUCTANCE
インダクタンス [H]
OFFSET_LPF_K
CP_OFFSET_LPF_K
電流オフセット値 LPF パラメータ
OL_IQ_UP_SPEED
CP_OL_IQ_UP_SPEED_RPM
q 軸電流指令値増加開始速度(機械
角) [rpm]
LESS_TO_OL_SPEED
CP_LESS_TO_OL_SPEED_RPM
オープンループ切替え速度(機械
角)[rpm]
OL_REF_ID
CP_OL_REF_ID
オープンループ時指令 d 軸電流[A]
OL_ID_UP_TIME
CP_OL_ID_UP_TIME
オープンループ時指令 d 軸電流加算
時間[ms]
ID_DOWN_TIME
CP_ID_DOWN_TIME
指令 d 軸電流減算時間[ms]
REF_SPEED_CONST_TIME
CP_REF_SPEED_CONST_TIME
速度指令値一定時間[ms]
ACCEL_MODE0
CP_ACCEL_MODE0
スタートモード時の加速度[rad/s ]
ACCEL_MODE1
CP_ACCEL_MODE1
コントロールモード時の加速度
②:未定義
(機械角)[rpm]
2
2
[rad/s ]
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-17 マクロ定義一覧
ファイル名
main.h
マクロ名
定義値
備考
CP_FLUCTUATION_LIMIT
速度ゆらぎリミット値[rad/s]
OL_IQ_DOWN_TIME
CP_OL_IQ_DOWN_TIME
指令 q 軸電流減算時間[ms]
OL_REF_IQ
CP_OL_REF_IQ
FLUCTUATION_LIMIT
オープンループ時 q 軸電流指令値
[A]
オープンループ時 q 軸電流指令値加
算時間[ms]
OL_IQ_UP_TIME
CP_OL_IQ_UP_TIME
OFFSET_CALC_TIME
CP_OFFSET_CALC_TIME
電流オフセット値計算時間[ms]
SW_ON
①:0
“Low”アクティブ
②:未定義
SW_OFF
①:1
②:未定義
CHATTERING_CNT
①:10
チャタリング除去
②:未定義
VR1_SCALING
①:4
回転速度指令値作成用定数
②:未定義
ADJUST_OFFSET
①:0x1FF
②:未定義
POLE_PAIRS
MP_POLE_PAIRS
極対数
M_CW
0
回転方向
M_CCW
1
ICS_INT_LEVEL
6
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ICS 用割込優先レベル
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-18 マクロ定義一覧
ファイル名
motor_parameter.h
マクロ名
定義値
①:7
MP_POLE_PAIRS
備考
極対数
②:5
磁束 [Wb]
①:0.006198f
MP_MAGNETIC_FLUX
②:0.091f
抵抗 [Ω]
①:0.453f
MP_RESISTANCE
②:1.69235f
①:0.0009477f
MP_INDUCTANCE
インダクタンス [H]
②:0.00889f
表 3-19 マクロ定義一覧
ファイル名
①
mtr_ctrl_rx62t100_t2001.h
②
マクロ名
定義値
備考
MTR_PWM_TIMER_FR
EQ
96.0f
PWM タイマカウント周
波数 [MHz]
MTR_CARRIER_FREQ
20.0f
キャリア周波数 [kHz]
MTR_DEADTIME
①:2
デッドタイム[μs]
②:3
mtr_ctrl_rx62t100_t1102.h
MTR_DEADTIME_SET
(uint16)(MTR_DEADTIME *
MTR_PWM_TIMER_FREQ)
デッドタイム設定値
MTR_AD_FREQ
48.0f
A/D コンバータ動作周波
数[MHz]
MTR_AD_SAMPLING_
CYCLE
26.0f
A/D 変換サイクル数
MTR_AD_SAMPLING_T
IME
MTR_AD_SAMPLING_CYCLE /
MTR_AD_FREQ
A/D サンプリング時間
[μs]
MTR_AD_TIME_SET
(uint16)(MTR_PWM_TIMER_FREQ *
MTR_AD_SAMPLING_TIME)
A/D サンプリング時間カ
ウント値
MTR_CARRIER_SET
(uint16)((MTR_PWM_TIMER_FREQ * 1000
キャリア設定値
/ MTR_CARRIER_FREQ / 2)+
MTR_DEADTIME_SET)
MTR_HALF_CARRIER_
SET
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(uint16)(MTR_CARRIER_SET / 2)
キャリア設定値(中間値)
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-20 マクロ定義一覧
ファイル名
マクロ名
定義値
備考
①
MTR_PORT_UP
PORT7.DR.BIT.B1
U 相(正相)出力ポート
mtr_ctrl_rx62t100_t2001.h
MTR_PORT_UN
PORT7.DR.BIT.B4
U 相(逆相)出力ポート
MTR_PORT_VP
PORT7.DR.BIT.B2
V 相(正相)出力ポート
②
MTR_PORT_VN
PORT7.DR.BIT.B5
V 相(逆相)出力ポート
mtr_ctrl_rx62t100_t1102.h
MTR_PORT_WP
PORT7.DR.BIT.B3
W 相(正相)出力ポート
MTR_PORT_WN
PORT7.DR.BIT.B6
W 相(逆相)出力ポート
MTR_PORT_SW1
①:PORT9.PORT.BIT.B1
SW1 入力ポート
②:未定義
MTR_PORT_SW2
①:PORT9.PORT.BIT.B2
SW2 入力ポート
②:未定義
PORTA.DR.BIT.B2
LED1 出力ポート
MTR_PORT_LED2
PORTA.DR.BIT.B3
LED2 出力ポート
MTR_LED_ON
0
“Low”アクティブ
MTR_LED_OFF
1
MTR_INPUT_V
①:24
MTR_PORT_LED1
電源電圧[V]
②:240*1.41421356
MTR_IC_GATE_ON_V
①:未定義-
電源電圧*80%[V]
②:(int32)(MTR_INPUT_V*0.8f)
MTR_HALF_VDC
MTR_INPUT_V/2.0f
電源電圧/2 [V]
MTR_ADC_SCALING
0x7FF
A/D コンバータオフセッ
ト調整用定数
MTR_CURRENT_SCALI
NG
①:20.0f/4095.0f
電流 A/D 変換値分解能
MTR_VDC_SCALING
①:111.0f/4095.0f
②:100.0f/4095.0f
②:686.8f/4095.0f
インバータ母線電圧 A/D
変換値分解能
MTR_IPMTEMPERATU
RE_SCALING
①:未定義
②:5.0f/1023
IPM 温度 A/D 変換値分解
能
MTR_OVERCURRENT_
LIMIT
4.8f
電流リミット値 [A]
MTR_OVERVOLTAGE_
LIMIT
①:28
高電圧リミット値 [V]
MTR_UNDERVOLTAGE
_LIMIT
①:0
MTR_OVERIPMTEMPE
RATURE_LIMIT
①:未定義
MTR_PORT_IC_GATE
①:未定義-
②:400
IPM 温度リミット値[V]
②:3
②:PORTB.DR.BIT.B3
MTR_IC_GATE_ON
低電圧リミット値 [V]
②:100
突入電流防止回路用
ポート
①:未定義②:1
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-21 マクロ定義一覧
ファイル名
mtr_spm_less_foc.h
マクロ名
MTR_INT_DECIMATION
MTR_CTRL_PERIOD
定義値
備考
1
割り込み間引き回数
(MTR_INT_DECIMATION + 1)/
制御周期 [s]
(MTR_CARRIER_FREQ*1000)
MTR_CONTROL_FREQ
(MTR_CARRIER_FREQ*1000)/
制御周波数 [Hz]
(MTR_INT_DECIMATI
ON + 1)
MTR_M
MP_MAGNETIC_FLUX
磁束 [Wb]
MTR_R
MP_RESISTANCE
抵抗 [Ω]
MTR_L
MP_INDUCTANCE
インダクタンス [H]
MTR_T_L
MTR_CTRL_PERIOD/MTR_L
T/L [s/H]
MTR_T_M
MTR_CTRL_PERIOD/MTR_M
T/M [s/Wb]
MTR_POLE_PAIRS
MP_POLE_PAIRS
極対数
MTR_TWOPI
2*3.14159265f
2π
MTR_TWOPI_3
MTR_TWOPI/3
2π/3
MTR_SQRT_2
1.41421356f
√2
MTR_SQRT_3
1.7320508f
√3
MTR_SQRT_2_3
0.81649658f
√(2/3)
MTR_RPM_RAD
MTR_TWOPI/60
2π/60
MTR_SPEED_LIMIT_RPM
①:4000
速度リミット値(機械角) [rpm]
②:6000
MTR_SPEED_LIMIT_RAD
MTR_SPEED_LIMIT_RPM*MTR_R
PM_RAD*MTR_POLE_PAIRS
速度リミット値(電気角) [rad/s]
MTR_ID_PI_KP
CP_ID_PI_KP
d 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
MTR_ID_PI_KI
CP_ID_PI_KI
d 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
MTR_IQ_PI_KP
CP_IQ_PI_KP
q 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
MTR_IQ_PI_KI
CP_IQ_PI_KI
q 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
MTR_SPEED_PI_KP
CP_SPEED_PI_KP
速度 PI 制御比例項ゲイン
MTR_SPEED_PI_KI
CP_SPEED_PI_KI
速度 PI 制御積分項ゲイン
MTR_EMF_EST_K
CP_EMF_EST_K
速度起電力推定ゲイン
MTR_THETA_EST_K
CP_THETA_EST_K
位置推定ゲイン
MTR_SPEED_LPF_K
CP_SPEED_LPF_K
速度 LPF パラメータ
MTR_CURRENT_LPF_K
CP_CURRENT_LPF_K
電流 LPF パラメータ
MTR_OFFSET_LPF_K
CP_OFFSET_LPF_K
電流オフセット値 LPF パラメータ
MTR_LIMIT_IQ
4.5
速度 PI 制御出力リミット値[A]
MTR_I_LIMIT_IQ
4.5
速度 PI 制御積分項リミット値[A]
MTR_LIMIT_VD
①:12
d 軸電流 PI 制御出力リミット値
②:120*1.41421356
[V]
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-22 マクロ定義一覧
ファイル名
mtr_spm_less_foc.h
マクロ名
MTR_LIMIT_VQ
MTR_I_LIMIT_VD
MTR_I_LIMIT_VQ
定義値
備考
①:12
q 軸電流 PI 制御出力リミット値
②:120*1.41421356
[V]
①:12
d 軸電流 PI 制御積分項リミット値
②:120*1.41421356
[V]
①:12
q 軸電流 PI 制御比例項リミット値
②:120*1.41421356
[V]
MTR_MAX_SPEED_RPM
CP_MAX_SPEED_RPM
最大速度(機械角) [rpm]
MTR_MAX_SPEED_RAD
MTR_MAX_SPEED_RPM
最大速度(電気角) [rad/s]
*MTR_POLE_PAIRS*MTR_TWOPI
/60
MTR_OL_TO_LESS_SPEED_
RPM
CP_OL_TO_LESS_SPEED_RPM
センサレス制御切替え速度(機械
角)[rpm]
MTR_OL_TO_LESS_SPEED_
RAD
MTR_OL_TO_LESS_SPEED_RPM
センサレス制御切替え速度(電気
角) [rad/s]
MTR_OL_IQ_UP_SPEED_RP
M
CP_OL_IQ_UP_SPEED_RPM
q 軸電流指令値増加開始速度(機械
角) [rpm]
MTR_OL_IQ_UP_SPEED_RA
D
MTR_OL_IQ_UP_SPEED_RPM*M
TR_POLE_PAIRS*MTR_TWOPI/60
q 軸電流指令値増加開始速度(電気
角) [rad/s]
MTR_LESS_TO_OL_SPEED_
RPM
CP_LESS_TO_OL_SPEED_RPM
オープンループ切替え速度(機械
角)[rpm]
MTR_LESS_TO_OL_SPEED_
RAD
MTR_LESS_TO_OL_SPEED_RPM
オープンループ切替え速度(電気
角) [rad/s]
MTR_OL_REF_ID
CP_OL_REF_ID
オープンループ時指令 d 軸電流[A]
MTR_OL_ID_UP_TIME
CP_OL_ID_UP_TIME
オープンループ時指令 d 軸電流加
算時間[ms]
MTR_OL_ID_UP_STEP
MTR_OL_REF_ID /
MTR_OL_ID_UP_TIME
オープンループ時指令 d 軸電流加
算値[A]
MTR_ID_DOWN_TIME
CP_ID_DOWN_TIME
指令 d 軸電流減算時間[ms]
MTR_ID_DOWN_STEP
MTR_OL_REF_ID /
MTR_ID_DOWN_TIME
指令 d 軸電流減算値[A]
MTR_REF_SPEED_CONST_T
IME
CP_REF_SPEED_CONST_TIME
速度指令値一定時間[ms]
MTR_ACCEL_MODE0
CP_ACCEL_MODE0
スタートモード時の加速度[rad/s ]
MTR_ACCEL_MODE1
CP_ACCEL_MODE1
コントロールモード時の加速度
*MTR_POLE_PAIRS*MTR_TWOPI
/60
*MTR_POLE_PAIRS*MTR_TWOPI
/60
2
2
[rad/s ]
MTR_FLUCTUATION_LIMIT
CP_FLUCTUATION_LIMIT
速度ゆらぎリミット値[rad/s]
MTR_OL_IQ_DOWN_TIME
CP_OL_IQ_DOWN_TIME
指令 q 軸電流減算時間[ms]
MTR_OL_IQ_DOWN_STEP
1/ MTR_OL_IQ_DOWN_TIME
指令 q 軸電流減算時間の逆数
MTR_OL_REF_IQ
CP_OL_REF_IQ
オープンループ時 q 軸電流指令値
[A]
MTR_OL_IQ_UP_TIME
R01AN2155JJ0100 Rev.1.00
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CP_OL_IQ_UP_TIME
オープンループ時 q 軸電流指令値
加算時間[ms]
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-23 マクロ定義一覧
ファイル名
mtr_spm_less_foc.h
マクロ名
定義値
備考
MTR_OL_REF_IQ /
MTR_OL_IQ_UP_TIME
オープンループ時 q 軸電流指令値
加算値[A]
MTR_OFFSET_CALC_TIME
CP_OFFSET_CALC_TIME
電流オフセット値計算時間[ms]
MTR_EVERY_TIME
0
電流オフセット値をブートモード
移行時計算
MTR_ONE_TIME
1
電流オフセット値をブートモード
移行時計算(初回のみ)
MTR_CW
0
回転方向
MTR_CCW
1
MTR_FLG_CLR
0
MTR_FLG_SET
1
MTR_ID_UP
0
d 軸電流増加
MTR_ID_CONST
1
d 軸電流一定
MTR_ID_DOWN
2
d 軸電流減少
MTR_ID_ZERO_CTRL
3
d 軸電流 0
MTR_IQ_ZERO
0
q 軸電流 0
MTR_IQ_SPEED_PI_OUTPUT
1
速度 PI 出力
MTR_IQ_UP
2
q 軸電流増加
MTR_IQ_DOWN
3
q 軸電流減少
MTR_SPEED_ZERO
0
速度 0
MTR_OL_SPEED_CHANGE_L
OW
1
低速オープンループ時
MTR_OL_SPEED_CHANGE_H
IGH
2
高速オープンループ時
MTR_SPEED_CONST
3
速度一定
MTR_SPEED_CHANGE
4
速度変化
MTR_BOOT_MODE
0x00
ブートモード
MTR_START_MODE
0x01
スタートモード
MTR_CTRL_MODE
0x02
コントロールモード
MTR_ZERO_PEC_MODE
0x00
0 速位置推定モード
MTR_OPENLOOP_MODE
0x01
オープンループモード
MTR_HALL_120_MODE
0x02
ホールセンサ 120 度運転モード
MTR_LESS_120_MODE
0x03
BEMF センサレス 120 度運転モー
ド
MTR_ENCD_FOC_MODE
0x04
エンコーダベクトル運転モード
MTR_LESS_FOC_MODE
0x05
センサレスベクトル制御モード
MTR_OVER_CURRENT_ERR
OR
0x01
過電流エラー
MTR_OVER_VOLTAGE_ERR
OR
0x02
過電圧エラー
MTR_OVER_SPEED_ERROR
0x03
高速度エラー
MTR_TIMEOUT_ERROR
0x04
タイムアウトエラー
MTR_UNDER_VOLTAGE_ER
ROR
0x07
低電圧エラー
MTR_OVER_IPMTEMPERATU
RE_ERROR
①:未定義
IPM 温度エラー
MTR_UNKNOWN_ERROR
0xff
MTR_OL_IQ_UP_STEP
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フラグ管理
②:0x08
未定義エラー
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-24 マクロ定義一覧
ファイル名
mtr_spm_less_foc.h
マクロ名
定義値
備考
0x00
停止状態
MTR_MODE_RUN
0x01
回転中
MTR_MODE_ERROR
0x02
エラー状態
MTR_SIZE_STATE
3
状態数
MTR_EVENT_STOP
0x00
モータ停止イベント
MTR_EVENT_RUN
0x01
モータ起動イベント
MTR_EVENT_ERROR
0x02
モータエラーイベント
MTR_EVENT_RESET
0x03
モータリセットイベント
MTR_SIZE_EVENT
4
イベント数
MTR_MODE_STOP
表 3-25 マクロ定義一覧
ファイル名
control_parameter.h
マクロ名
CP_ID_PI_KP
定義値
①:3.0
備考
d 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
②:10.8227f
CP_ID_PI_KI
①:0.002
d 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
②:0.1f
CP_IQ_PI_KP
①:3.0
q 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
②:10.8227f
CP_IQ_PI_KI
①:0.004
q 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
②:0.08f
CP_SPEED_PI_KP
①:0.001
速度 PI 制御比例項ゲイン
②:0.01f
CP_SPEED_PI_KI
①:0.0005
速度 PI 制御積分項ゲイン
②:0.00003f
CP_EMF_EST_K
①:0.2
速度起電力推定ゲイン
②:1.935f
CP_THETA_EST_K
①:0.2
位置推定ゲイン
②:0.0948f
CP_SPEED_LPF_K
①:0.04
速度 LPF パラメータ
②:0.0136f
電流 LPF パラメータ
CP_CURRENT_LPF_K
①:1.0
CP_OFFSET_LPF_K
0.1
電流オフセット値 LPF パラメータ
CP_MAX_SPEED_RPM
①:2000
最大速度(機械角) [rpm]
CP_OL_TO_LESS_SPEED_RPM
600.0f
②:0.8f
②:3000.0f
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センサレス制御切替え速度(機械
角)[rpm]
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永久磁石同期モータのベクトル制御
表 3-26 マクロ定義一覧
ファイル名
control_parameter.h
マクロ名
CP_OL_IQ_UP_SPEED_RPM
CP_LESS_TO_OL_SPEED_RPM
CP_OL_REF_ID
定義値
備考
①:450.0f
q 軸電流指令値増加開始速度(機械角)
②:500.0f
[rpm]
①:350.0f
②:300.0f
オープンループ切替え速度(機械
角)[rpm]
①:1.0f
オープンループ時指令 d 軸電流[A]
②:1.25f
②:64.0f
オープンループ時指令 d 軸電流加算時
間[ms]
CP_ID_DOWN_TIME
①:512.0f
指令 d 軸電流減算時間[ms]
CP_REF_SPEED_CONST_TIME
256.0f
速度指令値一定時間[ms]
CP_ACCEL_MODE0
①:0.2
スタートモード時の加速度[rad/s ]
CP_OL_ID_UP_TIME
①:128.0f
②:1024.0f
2
②:0.5f
CP_ACCEL_MODE1
CP_FLUCTUATION_LIMIT
①:0.2
コントロールモード時の加速度
②:0.5f
[rad/s ]
①:20.0f
速度ゆらぎリミット値[rad/s]
2
②:50.0f
CP_OL_IQ_DOWN_TIME
100.0f
指令 q 軸電流減算時間[ms]
CP_OL_REF_IQ
0.6f
オープンループ時 q 軸電流指令値[A]
CP_OL_IQ_UP_TIME
512.0f
オープンループ時 q 軸電流指令値加算
時間[ms]
CP_OFFSET_CALC_TIME
256
電流オフセット値計算時間[ms]
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.6
3.6.1
RX62T 実装編
制御フロー(フローチャート)
メイン処理
図 3-5 メイン処理フローチャート(対象ソフト①)
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永久磁石同期モータのベクトル制御
RX62T 実装編
図 3-6 メイン処理フローチャート(対象ソフト②)
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.6.2
RX62T 実装編
100 [μs]周期割り込み処理(センサレスベクトル制御時)
図 3-7 100 [μs]周期割り込み処理フローチャート(センサレスベクトル制御時)
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.6.3
RX62T 実装編
1 [ms]割り込み処理
図 3-8 1 [ms]割り込み処理フローチャート
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永久磁石同期モータのベクトル制御
3.6.4
RX62T 実装編
過電流検出割り込み処理
図 3-9 過電流検出割り込み処理フローチャート
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永久磁石同期モータのベクトル制御
4.
4.1
RX62T 実装編
開発支援ツール「In Circuit Scope」
概要
本アプリケーションノート対象サンプルプログラムでは開発支援ツール「In Circuit Scope」によるユーザイ
ンタフェース(回転/停止指令、回転速度指令等)が使用可能です。ICS はターゲットシステム上で実行される
プログラムのグローバル変数値をリアルタイムにパソコン上に波形表示することができるツールです。使用
方法などの詳細は「In Circuit Scope 取扱説明書」及び「ICS を使用するための CubeSuite+の設定方法」を参
照してください。
図 4-1 In Circuit Scope 外観
4.2
ライブラリ使用方法
低電圧版で ICS を使用する場合、ICS に関連する関数を呼び出す必要があります。ICS 関連関数は条件コン
パイル(#ifdef--#endif)で設定しています。ICS を使用する場合は下記の通り設定してください。尚、高電圧版
はソースコード変更無しで ICS を使用することができます。
【ファイル名】mtr_common.h
【変更箇所】下記の宣言を加えてください。
#define ICS_USE
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RX62T 実装編
永久磁石同期モータのベクトル制御
4.3
ICS 用変数一覧
ICS 用変数の一覧を表 4-1 に示します。この ICS 用変数を変更した時点では、モータ制御層変数には反映さ
れません。モータ制御層の変数は、com_s2_enable_write に g_s2_enable_write と同じ値を書込んだタイミング
で書き変わります。ただし、(*)が付けられた変数は com_s2_enable_write に依存しません。
表 4-1 ICS 用変数一覧
ICS 用変数名
com_s2_sw_userif (*)
型
int16
(対象ソフト:①)
内容
反映先変数(モータ制御層変数)
ユーザインタフェーススイッチ
書き換えた時点で
0:ICS ユーザインタフェース使用
g_s2_sw_userif に反映
(デフォルト)
1:ボードユーザインタフェース使用
com_s2_mode_system(*)
int16
ステート管理
0:ストップモード
1:ランモード
書き換えた時点で
g_s2_mode_system に反映
3:リセット
com_s2_direction
int16
回転方向
0:CW
g_u1_direction
1:CCW
com_s2_ref_speed_rpm
int16
速度指令値 (機械角)[rpm]
g_s2_ref_speed
com_f4_kp_speed
float32
速度 PI 制御比例項ゲイン
g_f4_kp_speed
com_f4_ki_speed
float32
速度 PI 制御積分項ゲイン
g_f4_ki_speed
com_f4_kp_id
float32
d 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
g_f4_kp_id
com_f4_ki_id
float32
d 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
g_f4_ki_id
com_f4_kp_iq
float32
q 軸電流 PI 制御比例項ゲイン
g_f4_kp_iq
com_f4_ki_iq
float32
q 軸電流 PI 制御積分項ゲイン
g_f4_ki_iq
com_f4_k_emf
float32
速度起電力推定ゲイン
g_f4_k_emf
com_f4_k_theta
float32
位置推定ゲイン
g_f4_k_theta
com_f4_speed_lpf_k
float32
速度 LPF パラメータ
g_f4_speed_lpf_k
com_f4_current_lpf_k
float32
電流 LPF パラメータ
g_f4_current_lpf_k
com_f4_mtr_r
float32
抵抗[Ω]
mtr_p
com_f4_mtr_l
float32
インダクタンス[H]
mtr_p
com_f4_mtr_m
float32
磁束[Wb]
mtr_p
com_f4_offset_lpf_k
float32
電流オフセット値 LPF パラメータ
g_f4_offset_lpf_k
com_s2_max_speed_rpm
int16
速度最大値(機械角) [rpm]
g_s2_max_speed
com_s2_ol_to_less_speed_rpm
int16
センサレス制御切替え速度(機械角) [rpm]
g_s2_ol_to_less_speed_rad
com_s2_ol_iq_up_speed_rpm
int16
q 軸電流指令値増加開始速度(機械角) [rpm]
g_s2_ol_iq_up_speed _rad
com_s2_less_to_ol_speed_rpm
int16
オープンループ切替え速度(機械角) [rpm]
g_s2_less_to_ol_speed_rad
com_f4_ol_ref_id
float32
オープンループ時指令 d 軸電流[A]
g_f4_ol_ref_id
com_f4_ol_id_up_time
float32
オープンループ時指令 d 軸電流加算時間[ms]
g_f4_ol_id_up_step
com_f4_id_down_time
float32
指令 d 軸電流減算時間[ms]
g_f4_id_down_step
com_f4_ref_speed_const_time
float32
速度指令値一定時間[ms]
g_f4_ref_speed_const_time
com_f4_accel
float32
加速度[rad/s ]
g_f4_accel
com_f4_fluctuation_limit
float32
速度ゆらぎリミット値[rad/s]
g_f4_fluctuation_limit
com_f4_ol_iq_down_time
float32
指令 q 軸電流減算時間[ms]
g_f4_ol_iq_down_step
com_f4_ol_ref_iq
float32
オープンループ時 q 軸電流指令値[A]
g_f4_ol_ref_iq
com_f4_ol_iq_up_time
float32
オープンループ時 q 軸電流指令値加算時間[ms]
g_f4_ol_iq_up_step
com_f4_offset_calc_time
float32
電流オフセット値計算時間[ms]
g_f4_offset_calc_time
int16
変数書き換え許可
com_s2_enable_write
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RX62T 実装編
ホームページとサポート窓口
ルネサス エレクトロニクスホームページ
http://japan.renesas.com/
お問合せ先
http://japan.renesas.com/contact/
すべての商標および登録商標は,それぞれの所有者に帰属します。
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改訂記録
Rev.
1.00
発行日
2014/9/26
ページ
-
改訂内容
ポイント
新規発行
A-1
製品ご使用上の注意事項
ここでは、マイコン製品全体に適用する「使用上の注意事項」について説明します。個別の使用上の注意
事項については、本ドキュメントおよびテクニカルアップデートを参照してください。
1. 未使用端子の処理
【注意】未使用端子は、本文の「未使用端子の処理」に従って処理してください。
CMOS製品の入力端子のインピーダンスは、一般に、ハイインピーダンスとなっています。未使用
端子を開放状態で動作させると、誘導現象により、LSI周辺のノイズが印加され、LSI内部で貫通電
流が流れたり、入力信号と認識されて誤動作を起こす恐れがあります。未使用端子は、本文「未使用
端子の処理」で説明する指示に従い処理してください。
2. 電源投入時の処置
【注意】電源投入時は,製品の状態は不定です。
電源投入時には、LSIの内部回路の状態は不確定であり、レジスタの設定や各端子の状態は不定で
す。
外部リセット端子でリセットする製品の場合、電源投入からリセットが有効になるまでの期間、端子
の状態は保証できません。
同様に、内蔵パワーオンリセット機能を使用してリセットする製品の場合、電源投入からリセットの
かかる一定電圧に達するまでの期間、端子の状態は保証できません。
3. リザーブアドレス(予約領域)のアクセス禁止
【注意】リザーブアドレス(予約領域)のアクセスを禁止します。
アドレス領域には、将来の機能拡張用に割り付けられているリザーブアドレス(予約領域)がありま
す。これらのアドレスをアクセスしたときの動作については、保証できませんので、アクセスしない
ようにしてください。
4. クロックについて
【注意】リセット時は、クロックが安定した後、リセットを解除してください。
プログラム実行中のクロック切り替え時は、切り替え先クロックが安定した後に切り替えてくださ
い。
リセット時、外部発振子(または外部発振回路)を用いたクロックで動作を開始するシステムでは、
クロックが十分安定した後、リセットを解除してください。また、プログラムの途中で外部発振子
(または外部発振回路)を用いたクロックに切り替える場合は、切り替え先のクロックが十分安定し
てから切り替えてください。
5. 製品間の相違について
【注意】型名の異なる製品に変更する場合は、製品型名ごとにシステム評価試験を実施してくださ
い。
同じグループのマイコンでも型名が違うと、内部ROM、レイアウトパターンの相違などにより、電
気的特性の範囲で、特性値、動作マージン、ノイズ耐量、ノイズ輻射量などが異なる場合がありま
す。型名が違う製品に変更する場合は、個々の製品ごとにシステム評価試験を実施してください。
ご注意書き
1. 本資料に記載された回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報は、半導体製品の動作例、応用例を説明するものです。お客様の機器・システムの設計におい
て、回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報を使用する場合には、お客様の責任において行ってください。これらの使用に起因して、お客様または第三
者に生じた損害に関し、当社は、一切その責任を負いません。
2. 本資料に記載されている情報は、正確を期すため慎重に作成したものですが、誤りがないことを保証するものではありません。万一、本資料に記載されている情報
の誤りに起因する損害がお客様に生じた場合においても、当社は、一切その責任を負いません。
3. 本資料に記載された製品デ-タ、図、表、プログラム、アルゴリズム、応用回路例等の情報の使用に起因して発生した第三者の特許権、著作権その他の知的財産権
に対する侵害に関し、当社は、何らの責任を負うものではありません。当社は、本資料に基づき当社または第三者の特許権、著作権その他の知的財産権を何ら許
諾するものではありません。
4. 当社製品を改造、改変、複製等しないでください。かかる改造、改変、複製等により生じた損害に関し、当社は、一切その責任を負いません。
5. 当社は、当社製品の品質水準を「標準水準」および「高品質水準」に分類しており、
各品質水準は、以下に示す用途に製品が使用されることを意図しております。
標準水準:
コンピュータ、OA機器、通信機器、計測機器、AV機器、
家電、工作機械、パーソナル機器、産業用ロボット等
高品質水準: 輸送機器(自動車、電車、船舶等)、交通用信号機器、
防災・防犯装置、各種安全装置等
当社製品は、直接生命・身体に危害を及ぼす可能性のある機器・システム(生命維持装置、人体に埋め込み使用するもの等) 、もしくは多大な物的損害を発生さ
せるおそれのある機器・システム(原子力制御システム、軍事機器等)に使用されることを意図しておらず、使用することはできません。 たとえ、意図しない用
途に当社製品を使用したことによりお客様または第三者に損害が生じても、当社は一切その責任を負いません。 なお、ご不明点がある場合は、当社営業にお問い
合わせください。
6. 当社製品をご使用の際は、当社が指定する最大定格、動作電源電圧範囲、放熱特性、実装条件その他の保証範囲内でご使用ください。当社保証範囲を超えて当社製
品をご使用された場合の故障および事故につきましては、当社は、一切その責任を負いません。
7. 当社は、当社製品の品質および信頼性の向上に努めていますが、半導体製品はある確率で故障が発生したり、使用条件によっては誤動作したりする場合がありま
す。また、当社製品は耐放射線設計については行っておりません。当社製品の故障または誤動作が生じた場合も、人身事故、火災事故、社会的損害等を生じさせ
ないよう、お客様の責任において、冗長設計、延焼対策設計、誤動作防止設計等の安全設計およびエージング処理等、お客様の機器・システムとしての出荷保証
を行ってください。特に、マイコンソフトウェアは、単独での検証は困難なため、お客様の機器・システムとしての安全検証をお客様の責任で行ってください。
8. 当社製品の環境適合性等の詳細につきましては、製品個別に必ず当社営業窓口までお問合せください。ご使用に際しては、特定の物質の含有・使用を規制する
RoHS指令等、適用される環境関連法令を十分調査のうえ、かかる法令に適合するようご使用ください。お客様がかかる法令を遵守しないことにより生じた損害に
関して、当社は、一切その責任を負いません。
9. 本資料に記載されている当社製品および技術を国内外の法令および規則により製造・使用・販売を禁止されている機器・システムに使用することはできません。ま
た、当社製品および技術を大量破壊兵器の開発等の目的、軍事利用の目的その他軍事用途に使用しないでください。当社製品または技術を輸出する場合は、「外
国為替及び外国貿易法」その他輸出関連法令を遵守し、かかる法令の定めるところにより必要な手続を行ってください。
10. お客様の転売等により、本ご注意書き記載の諸条件に抵触して当社製品が使用され、その使用から損害が生じた場合、当社は何らの責任も負わず、お客様にてご負
担して頂きますのでご了承ください。
11. 本資料の全部または一部を当社の文書による事前の承諾を得ることなく転載または複製することを禁じます。
注1. 本資料において使用されている「当社」とは、ルネサス エレクトロニクス株式会社およびルネサス エレクトロニクス株式会社がその総株主の議決権の過半数
を直接または間接に保有する会社をいいます。
注2. 本資料において使用されている「当社製品」とは、注1において定義された当社の開発、製造製品をいいます。
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