仮想環境でのワークロード特性

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仮想環境でのワークロード特性
ストレージネットワーキング・インダストリ・アソシエーション日本支部
教育委員会
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本プレゼンテーションに含まれる資料は、SNIA
もしくはSNIA日本支部に著作権があります。
会員企業は、以下の条件でこの資料を
プレゼンテーション及び文書の中で利用できます。
スライドを利用する場合は、変更せずに複製しなければ
なりません。
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SNIA日本支部であることを明示しなければなりません。
このプレゼンテーションは、 SNIA日本支部 ・
教育委員会のプロジェクトによるものです。
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2
SNIAとは?
SNIA:Storage Networking Industry Association
全世界で約500~600億ドルと言われているストレージ業界
およびデータ管理を代表する業界団体
1997年に非営利団体(NPO)として設立
本部:サン・フランシスコ(米国)
グローバルな地域支部(アルファベット順)
オーストラリア&ニュージーランド(ANZ)、
ブラジル(Brazil)、中国(China)、ヨーロッパ(Europe)、
インド(India) 、日本(Japan) 、マレーシア(Malaysia)、
南アジア(South Asia)
ストレージおよび情報管理業界の標準規格の推進、教育、
そして革新に向けて協調と共にグローバルに貢献する
教育、カンファレンス、仕様/標準規格、ソフトウェア、
業界アライアンス、ベスト・プラクティス、実証試験(プラグ
フェスト)、SNIA仕様の認定テストに注力
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SNIAの活動領域(~2008年):
データ管理フォーラム(DMF:Data Management Forum)
IPストレージ・フォーラム(ISF:IP Storage Forum)
ストレージ管理分科会(SMI:Storage Management
Initiative)
ストレージ・セキュリティ業界フォーラム(SSIF:Storage
Security Industry Forum)
XAM分科会(XAMI:eXtensive Access Method Initiative)
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SNIAが注目するトレンド(2009年~)
グリーンIT
クラウド・コンピューティング
ソリッド・ステート・ストレージ
(SSDを含むSSS)
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SNIAの活動領域(2009年~) :
データ保護&容量最適化委員会(DPCO(Data Protection Capacity
Optimization) Committee)
前身は、データ管理フォーラム(DMF:Data Management Forum)
イーサネット・ストレージ・フォーラム(ESF:Ethernet Storage
Forum)
前身は、IPストレージ・フォーラム(ISF:IP Storage Forum)
ストレージ管理分科会(SMI:Storage Management Initiative)
ストレージ・セキュリティ業界フォーラム(SSIF:Storage
Security Industry Forum)
XAM分科会(XAMI:eXtensive Access Method Initiative)
SNIAグリーン・ストレージ分科会(GSI:SNIA Green Storage
Initiative)
SNIAソリッド・ステート・ストレージ分科会(SSSI:Solid State
Storage Initiative)
SNIAクラウド・ストレージ分科会(CSI:Cloud Storage
Initiative)
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SNIAの新しい活動領域(2012年~) :
データ保護&容量最適化委員会(DPCO(Data Protection Capacity Optimization) Committee)
イーサネット・ストレージ・フォーラム(ESF:Ethernet Storage Forum)
ストレージ管理分科会(SMI:Storage Management Initiative)
ストレージ・セキュリティ業界フォーラム(SSIF:Storage Security Industry Forum)
XAM分科会(XAMI:eXtensive Access Method Initiative)
SNIAグリーン・ストレージ分科会(GSI:SNIA Green Storage Initiative)
SNIAソリッド・ステート・ストレージ分科会(SSSI:Solid State Storage Initiative)
SNIAクラウド・ストレージ分科会(CSI:Cloud Storage Initiative)
分析&ビッグデータ委員会(ABDC: Analytics and Big
Data Committee)
PCIe SSD委員会( Committee)(2013年)
Non-Volatile DIMM Special Interest Group (NVDIMM
SIG) が、SSSIの新たな活動領域に(2014年7月24日、
FMSの開催を前に発表)
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プレゼンテーションタイトルがここに入る
SNIA日本支部の概要と活動
SNIA日本支部(SNIA Japan Forum )
日本国内におけるストレージネットワーキングの
普及/発展と、これによる企業の事業活動推進および関
連市場の拡大に寄与するために2001年8月に設立
ストレージ関連の技術やソリューションの啓発を目的としたセ
ミナーの開催
日本語の書籍、ホワイトペーパー(技術白書)、用語集の発行
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SNIA日本支部による書籍および用語集
書籍
「よくわかるストレージネットワーキング」
喜連川優編(オーム社、2011年5月刊行)
ストレージに関する基礎技術が
網羅されている書籍です
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よくわかるストレージネットワーキング
目次
はじめに
1章 SANとファイバチャネル
2章 IP-SAN / イーサネットストレー
ジ
3章 ストレージ仮想化
4章 ストレージ・リソース管理(SRM)
5章 データ保護
6章 ファイルシステム
7章 SSS(ソリッド・ステート・ストレー
ジ)
8章 グリーンストレージ
9章 クラウドストレージ
10章 ストレージ・セキュリティ
11章 将来のストレージテクノロジ
付録1 HDD(ハードディスクドライブ)
付録2 インターフェース
2・1
2・2
2・3
2・4
2・5
2・6
2・7
2・8
2・9
SATA
SCSI
SCSI-2及びSCSI-3
SAS
FC
FCoE
DCB
InfiniBand
PCIe
付録3 磁気テープ(MT)/テープ
付録4 RAID技術
付録5 SNIA共用ストレージモデル
付録6 SNIA
付録7 ストレージネットワーキング
用語集
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このチュートリアルの要約
仮想マシン(VM)のサイズは最適化されているか?
VMは適切なデータストアにあるか?
VMはI/Oバウンドされているか?
上記の質問は、仮想マシン(VM)の容量管理、性能問題の解決、および調達の決定を行う際に、
しばしば行われる質問である。これらすべてに対する答えの根本要因は、ワークロードの特性にある。
ここでは、ワークロードの特性に関する質問に対する答えを見つける方法を学習する。
このチュートリアルでは、ワークロードの特性を把握し、その知識を容量や性能の決定に適用すること
により、仮想ワークロードの最適サイジングに固有のいくつかの問題点を掘り下げる。
ディスクのワークロードはシーケンシャルまたはランダムのどちらか?
どの程度の並列度があるのか?
ワークロードの特性を把握する方法は? 使用可能なツールやテクニックは?
何が ボトルネック・リソースなのか?
ワークロードをストレージ、CPU、メモリおよびネットワークの適切な組み合わせに
マップする方法とは?
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12
データセンター&クラウド・インフラストラクチャ
パブリック・クラウド・プロバイダー
エンタープライズ仮想データセンタ
オンプレミス・クラウド
垂直統合型
クラウド
サーバ
IaaS、PaaS、
SaaS
サプライヤー/パートナー
ISP
ISP インターネット
ISP
光
ISP
ISP
エッジ
ISP
Web 2.0
ソーシャルネットワーク
セルラー
無線
FC/ IPSAN
コア
ISP
リモート/支店
スイッチ:レイヤ4~7、
レイヤ2、10GbE、FCストレージ
VPN
Facebook、
Twitter、YouTube…
ケーブル/DSL…
ホーム・ネットワーク
キャッシング、プロキシ、
FW、SSL、IDS、DNS、LB、
Webサーバ
階層1
エッジ・ア
プリケーション
データベースサーバ、
ミドルウェア、データ管理
アプリケーションサーバ
HA、ファイル/印刷、ERP、
SCM、CRMサーバ
階層3
データベース
サーバ
階層2アプリケーション
ディレクトリ
セキュリティ
ポリシー
ミドルウェアプラットフォーム
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管理
13
仮想化: ITインフラへの影響
サーバ投資(WW)
複数VMによるI/O混合効果
電力/冷却 & データ管理
メモリを共有する物理サーバのボトルネック
Time
仮想化: TCO削減
仮想サーバの普及
3年間のコスト
仮想化以前のサーバ:995  仮想化(VZ)サーバ:78
Provisioning
Downtime
Disaster Recovery
DC Real Estate
Power & Cooling
Network
2011年は全サーバの50% 、2016年には85%まで
増加
仮想サーバの普及
90%
80%
70%
60%
50%
SAN
Hardware
40%
30%
VZ SW &
Support
20%
10%
0%
2011
2012
2013
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2014
2015
2016
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仮想化の予測
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15
予想通りにはいかない…
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16
新たな課題
SLAを確実に
満たすには
どうすれば
良いか?
統合を進めると、性
能に悪影響が
あるか?
コストの高い
SSDキャッシュに本
当にメリットはあるの
か?
翌年のIT予算を
正しく計画するに
は、どうすれば良
いか?
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17
データセンタについて、できていないこととは…?
土木工学のような
設計
• CADソフトウェア
は、構築前のイン
フラストラクチャの
設計やコストのモ
デリングに役立
つ。
航空会社のような
運用
• 物流管理ソフト
ウェアは、効率を
最大限高める。
チップ設計のような
予測
• 設計自動化ソフト
ウェアによって、コ
ストの高い製造の
前にテストを実行で
きる。
その他の大規模な業務には、設計と管理のための強力なツールが用意さ
れているが、データセンタには用意されていない。
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18
…もちろんできる!
例:ストレージの性能
SSD設計が発揮する性能を予測する?
運用コストとROIのモデリングは?
現在、データセンタの設計、予測および運用のためのツールが、
今では存在する。さらに、ワークロードの特性が鍵である。
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心理的には、フラッシュが追い抜く
フラッシュ・メモリへの興味が大幅に上昇しているが、
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これはコストが高いため、すべての人にメリットがあるわけではない。
20
SSDが多くの注目(hype)を獲得
「フラッシュ・メモリの経済性は驚くべきものである。SSDを使用していな
いならば、それは誤りである。 」 –High Scalability
Solid-state drive
SSD
出典: Google Trends、2014年3月
しかし、現実には注目に応えられているか?
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SSDの失敗事例
•
企業概要
•
•
軽自動車会社
上場企業
1950年代に設立
•
•
4,000人を超える従業
員
30億ドル超の売上額
• 大規模SSDキャッシュ・プロジェクト
POCを実施
本番環境にデプロイ済み
• ただし、VMは簡単な計算で選択
VMはアプリケーション種別に基づいてのみ選択
• プロジェクトは大失敗に終わる。
VMはとうてい利点をもたらすことができなかった(多大な浪費)。
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22
重要な質問
・SSDは自社のデータセンタに利点をもたらすのか?
・どのVM/アプリケーション?
・どの程度のキャッシュが必要なのか?
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VMのSSDからの利点?以下に依存する …
そもそもボトルネックはディスクなのか
(あるいは、CPU、メモリか)?
VMがキャッシングから利点を得られるかどうかを、
そのように判断するか?
詳細なワークロードの特性評価
突出したI/Oの分析
読み取り/書き込み比率の分析
レーテンシー分析
キャッシュ・ヒット率の分析
簡単な経験則はない!
万能なサイズはない。
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ワークロードの特性を表す手法
ヒストグラムは、単一の数値(平均値、中央値、および平均からの
標準偏差など)よりも、多くの情報をもたらす。
例:多様な挙動は、ヒストグラムで表すと簡単に特定できるが、
平均値では不明瞭になる。
ヒストグラムは実際にオンラインで効率的に計算できる。
Made up Example
2000
1500
1000
500
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9
10
Latency of an operation (microseconds)
8
7
6
5
4
3
2
Frequency
0
1
平均値は5.3!
2500
25
ワークロードの特性を表す手法
ESXディスクI/Oワークロードの特性
解析は、仮想ディスク単位で行われ
る。
ワークロードをタイプごとに分けてその
固有のコンテナに入れ、トレンドを観察
できる。
手法
ESXの仮想マシンのI/O要求毎に、
値をヒストグラムに挿入する。
例:I/O要求のサイズ → 4 KB
仮想ディス
ク毎に収集
されたデー
タ
6
4
8192
4096
2048
1024
2
0
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ワークロードの特性を表す手法
読み取り/書き込み分布の
ヒストグラムが利用可能
読み取り/書き込みの
全体的な比率は?
このワークロードでは、
書き込みは読み取りよりも
大きいのか、小さいのか?
読み取りは書き込みよりも
シーケンシャルか?
どのタイプのI/Oが
より長いレーテンシーを
引き起こしやすいか?
I/Oサイズ
全て、読み取り、書き込み
シーク距離
全て、読み取り、書き込み
最新の16個のうちで最短のシー
ク距離
突出したI/O
全て、読み取り、書き込み
I/Oインターバル時間
全て、読み取り、書き込み
レーテンシー
全て、読み取り、書き込み
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Filebenchとは?(1)
Workload Model Language (WML) という記述言語で
ワークロードを定義できるベンチマーク。
Workload model language ファイルに対して
write、read、openfile、createfile、closefile、makedir、
removedir、listdir、fsync、
fsyncset (操作中の全てのファイルに対してfsync)、
statfile、readwholefile、appendfile、appendfilerand、
deletefile、writewholefile
の操作をフローとして記述できる。
制御構文として先行する処理を待ったりウェイトを入れたりす
ることが可能。
ただし workload model language は条件構造がないようなので、例えば「例
えばファイル操作が失敗した場合には〇〇する」ようなワークロードは記
述できないと思われる。
http://www.nminoru.jp/~nminoru/unix/fs_benchmarks.htm
l#filebench
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Filebenchとは?(2)
プリセットのワークロード以下のようなアプリケーショ
ンモデルがプリセットされている。
varmail (メールサーバを模したエミュレーション。Posmarkベ
ンチを模している)
fileserver (SPECsfs を模したワークロード)
oltp (データベースの動作を模したモデル)
dss (DSS Database を模したモデルだが、開発中らしい)
webserver (静的コンテンツの Web サーバのモデル。アクセス
ログを書き出す)
webproxy (webserver に加えてコンテンツをキャッシュするた
めにディスクへ書き込む。)
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Filebenchとは?(3)
他に特定のファイル操作向けのマイクロベンチマークがあ
る。
copyfiles (大きな多階層ディレクトリツリーのコピー)
createfiles (多階層ディレクトにファイルを作成する)
randomread (単一の巨大ファイルをランダムにブロックリード)
randomwrite (単一の巨大ファイルをランダムにブロックライト)
singlestreamread (シーケンシャルリード)
singlestreamwrite (シーケンシャルライト)
multistreamread (4個のファイルを同時にシーケンシャルリード)
multistreamwrite (4個のファイルを同時にシーケンシャルライト)
makedirs
listdirs
removedirs
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I/Oサイズ
Filebench OLTP
I/O Length Histogram
3500
3000
2500
Frequency
UFS
2000
1500
1000
500
4KBおよび 8KB
のI/Oは、ZFSに
よって128KBに
変換されてい
る?
>524288
524288
262144
131072
81920
65536
65535
49152
32768
16384
16383
8192
8191
4096
4095
2048
1024
512
0
Length (bytes)
I/O Length Histogram
>524288
524288
262144
131072
81920
65536
65535
49152
32768
16384
16383
8192
8191
4096
4095
2048
1024
512
Frequency
ZFS
1600
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
Length (bytes)
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シーク距離
Filebench OLTP
Seek Distance Histogram
1400
シーク距離:
ワークロードの
400
200
500000
Distance (sectors)
50000
5000
500
64
16
6
2
0
-2
-6
-16
-64
-500
-5000
-50000
0
Seek Distance Histogram
300
250
Frequency
どうやら、ランダム
なワークロードが、
ZFSによってシーケ
ンシャルなワーク
ロードに変換されて
いる!
より詳細情報が
ZFS
必要。
600
-500000
UFS
800
200
150
100
50
500000
5000
500
64
50000
Distance (sectors)
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16
6
2
0
-2
-6
-16
-64
-500
-5000
-50000
0
-500000
尺度
1000
Frequency
シーケンシャル性
対 ランダム性の
1200
32
シーク距離
Filebench OLTP - 詳細
読み取りと書き込みを分割
Seek Distance Histogram (Writes)
600
1000
500
800
400
Frequency
Frequency
UFS
Seek Distance Histogram (Reads)
1200
600
400
300
200
200
100
500000
5000
50000
500000
50000
500000
16
6
2
0
-2
Distance (sectors)
16
6
2
0
-2
-6
-16
-64
-500
500000
5000
50000
500
64
16
6
2
0
0
-2
0
-6
50
-16
50
-5000
100
-50000
100
150
-500000
150
-64
5000
200
-500
500
200
-5000
500
250
-50000
64
250
Frequency
Frequency
300
-500000
-6
Seek Distance Histogram (Reads)
300
Distance (sectors)
-16
-64
-500
-5000
Distance (sectors)
Seek Distance Histogram (Writes)
ZFS
64
Distance (sectors)
-50000
0
-500000
50000
5000
500
64
6
16
2
0
-2
-6
-16
-64
-500
-5000
-50000
-500000
0
ランダムからシーケンシャルへの変換:主に書き込み用
読み取り:シーク距離は減少(ヒストグラムの形と目盛を参照)
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33
Filebench OLTP
まとめ
Filebench OLTPから何がわかったか?
I/Oは主に4KBであるが、8KBが一般的でないということではない(~
30%) 。
アクセス・パターンはほぼランダムである。
読み取りは完全にランダムである。
書き込みは前傾(forward-leaning)パターンである。
ZFSはランダムな書き込みをシーケンシャルに変換できる。
アグレッシブなI/Oスケジューリング
コピーオンライト(COW)技術(ディスクのブロックが置き換えられない)
アプリケーション書き込みによるブロックへの変更は、別の場所に書き込まれる。
ランダムなデータ書き込みを、ディスク上のシーケンシャル・パターンにして流す。
この詳細分析の所要時間はわずか2~3分である。
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34
OSDL DBT (Database Test)シリーズとは?
OSDL DBT-1
TPC-Wの簡易版データベース負荷ツール。 Web ベースのトラ
ンザクション・パフォーマンステスト。DBT-1 は、オンライン
書店におけるユーザのアクティビティ(商品の検索、ショッピン
グカート処理、購入手続きなど)をシミュレートする。実行結果
には、1 秒当たりのトランザクション数(BT※/秒)、CPU の使
用状況、I/O アクティビティおよびメモリの使用状況が含まれ
る。
OSDL DBT-2
TPC-Cの簡易版データベース負荷ツール。 OLTP トランザク
ション・パフォーマンステスト。DBT-2 は、複数の作業者が 1
つのデータベースへアクセスし、顧客情報を更新し、部品の在
庫を確認する部品の卸売業者をシミュレートする。実行結果に
は、1秒当たりのトランザクション数、CPU の使用状況、I/O ア
クティビティおよびメモリの使用状況が含まれる。
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35
OSDL DBT (Database Test)シリーズとは?
OSDL DBT-3
TPC-Hの簡易版データベース負荷ツール。 意思決定支援のため
のワークロードを実行しパフォーマンスを測定する。DBT-3
は、業務用の特別なクエリや並行動作するデータ更新処理のス
イートで構成される。
OSDL DBT-4
TPC-Appの簡易版データベース負荷ツール。TPC-Appは、コス
ト面や測定内容が特化されにくい等、制約が多いTPC-Wを踏ま
え、アプリケーションサーバとWebサービスによる企業間取引
の環境、いわゆるB2Bのアプリケーションサーバのアクティビ
ティをシミュレーション。
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OSDL DBT-2とは?
TPC-Cの簡易版データベース負荷ツール。 OLTP トラン
ザクション・パフォーマンステスト。DBT-2 は、複数の
作業者が 1 つのデータベースへアクセスし、顧客情報を
更新し、部品の在庫を確認する部品の卸売業者をシミュ
レートする。実行結果には、1秒当たりのトランザク
ション数、CPU の使用状況、I/O アクティビティおよび
メモリの使用状況が含まれる。
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37
OSDL DBT-2 (Linux 2.6.17-10)
分析
250
200
Frequency
150
100
50
Distance (sectors)
500000
50000
5000
500
64
16
6
2
0
-2
-6
-16
-64
-500
-5000
-50000
-500000
0
I/O Length Histogram
> 524288
524288
262144
131072
81920
65536
65535
49152
32768
16384
16383
8192
8191
4096
4095
2048
1024
1800
1600
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
512
Frequency
ワークロードは主にランダムで
ある(グラフの左右の端に大きな
突出がある)。
多くのI/Oは、前のコマンドから
500セクタ以内(20%)または
5,000セクタ以内(33%)にある。
ワークロードは、読み取りと書き
込みの両方でほぼ例外なく8KB
である。
Seek Distance Histogram (Writes)
300
Length (bytes)
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38
OSDL DBT-2 (Linux 2.6.17-10)
分析(2)
Outstanding I/Os Histogram (Reads, Writes)
1000
Frequency
Writes
700
600
500
400
300
200
100
> 64
64
32
28
24
20
16
12
8
6
4
2
0
1
このワークロードでは、突出した
I/O数は読み取りと書き込みの
間で大きく異なる。
PostgreSQLは、ほとんど32の
書き込みI/Oを同時に発行する。
このワークロードのI/O速度は時
間が経つにつれ、2分間で最大
15%変化する。
Reads
900
800
I/Os Outstanding at Arrival time
1200
Outstanding I/Os Histogram over Time
1000-1200
1000
800-1000
600-800
400-600
800
200-400
0-200
600
Frequency
400
200
S16
S11
S6
> 64
32
24
16
8
4
0
S1
1
Time (in 6
sec
intervals)
I/Os Outstanding
at Arrival time
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OSDLデータベース・テスト2(Linux 2.6.17-10)
まとめ
集計上、ワークロードはランダムに見える。
ただし、I/Oの20%は250 KB以内で、33%が2.4 MB以内にある。
I/Oサイズは、読み取りと書き込みの両方共、8 Kである。
突出したI/O数は、読み取りと書き込みで大きく異なる。
PostgreSQLは、ほとんどの場合32の書き込みI/Oを同時に発行す
る。
I/O速度は時間の経過とともに変化する(最大15%)。
すべてのデータベースのワークロードが同じように動作する
と見なしてはいけない。自身で測定および判断すること。
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ワークロードの特性のユースケース
新しいディスクの性能に敏感なワークロードの分析
下層のディスク・サブシステムのチューニング
解釈の方法
分布特性と大きさの変化に注意する。
開始時に使用するメトリクス
I/Oサイズ
読み取り/書き込み比率
突出したI/O数
補正措置
ディスク・サブシステムをチューニングし、再度測定する。
レーテンシー・ヒストグラムに注目する。
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41
ワークロードの特性が重要
集中的な書き
込み
安定した読み取りトラフィック
8KBの読み取り
および書き込み
バイモーダル(二
峰性)な空間的局
所性
読み取り/書き込み比
率は、読み取りに大きく
偏っている。
アプリケーションのI/Oパターンを把握することが
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SSDの利点を予測する第一歩である。
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簡単な特性解析の限界
長所:ワークロードを各仮想ディスクに分割することにより、
各VMのワークロードの違いを深く分析できる。
DB REDOログをDBテーブルスペースではなく、個別の仮想ディスクに置く。
短所:ストレージ・アレイに対するI/Oの全体像を提供できない。
多くのVMは同一のESXホストからI/Oを実行している可能性がある。
異なるESXホストのVMがI/Oを実行している場合もある。
通常、それを解明するのは難しい問題である。
おおまかな規則:異なるアプリケーションからのLUNに対するI/Oは、
事実上ランダムである。
それでもなお、ストレージ・アレイはかなり賢いため、個々のシーケンシャル・
ストリームを見出して、ストリームごとにI/Oをスケジュールできる。
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ディスク・アクセスのトレースがさらに重要
(Source: USENIX ’06)
パターンを把握するだけでは十分ではない。
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正確なI/Oシーケンスが必要である。
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アルゴリズムが有用
⊕
⇓
ヒット率曲線
⊕
シミュレーション予測アルゴリズム
約500 MBと2,200 MBで大きく上昇するが、その間の変化はほとんどな
い。
データ・アクセス・パターン、I/Oシーケンス、および複雑な解析により、
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SSDキャッシュのROIを最大化できる。
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SSDの成功事例
企業概要
•
•
ボストン地域のヘッジ・
ファンド
国際的な事業
•
•
•
200億ドル超の資産
1980年代に設立
50人以上の従業員
• 分析済みの数百台のVM
• 16%がサーバ側SSDキャッシュからの利点を示した。
• 応答時間を50~200%の範囲で改善
• ヒット率曲線は1~512 GBのキャッシュ・サイズの推奨値を
導き出した(VM1台ごと)。
SSDキャッシュから利点を得られるVMの特定に成功。
© 201416%のVMをSSDに。
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さらなる成功事例:3%のVMのSSD
企業概要
•
公立大学(ボストン地域)
•
10,000人の学生数
•
1850年代に設立
•
1,300人を超える従業員
• シミュレーション済みの数百台の仮想マシン
• 3%のVMに50%以上の改善が見られた。
• ヒット率曲線は1~512 GBの推奨値を導き出した(VM1台ご
と)。
• 顧客は戦略的実装を通じて最大限の利点を得るために、
2枚のPCIeフラッシュ・カードを実装した。
小規模なデプロイでも利点を得ることができる。
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ださい :
SNIA日本支部 教育委員会 [email protected]
SNIA-J推薦図書 :
■ 「よくわかるストレージネットワーキング」
喜連川優編 : オーム社
■SNIAストレージネットワーキング用語集
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