9-BioS 統計基礎演習

BioS 25 入学試験
番号
2014 年 4 月 17 日 版
所属_________
氏名
2014 年 4 月 23 日
1. 基本統計量 (11,各 1 点)
ある 8 人の会社の定期健康診断のコレステロールの検査結果は,310mg/dL が 1 人,
250mg/dL が 1 人,230mg/dL が 4 人,220mg/dL が 2 人であった.次の統計量を求めよ.
それぞれの統計量に単位を付けること.
(1)平均値
(2)偏差平方和
(3)不偏分散
(4)標準偏差
(5)変動係数
(6)平均値の SE
(7)平均値の下側 95%信頼区間
(8)メディアン
(9)モード
(10)四分位数(25%点,75%点)
(11)分布の歪みは正と負のどちらか
t表
2.正規分布 (15,各 3)
(1)標準正規分布(平均 0,標準偏差 1)の確率密度関数をできるだけ正確に描きなさ
い. X 軸の目盛り,Y 軸の目盛りを入れること.次の式を参考にしてもよい.
f ( ,  ) 
 (x  )2 
exp 

2 2 
 2

1
(2)(1)で作成した図に,平均値が 2,標準偏差が 3 の正規分布の確率密度関数を重
ね書きしなさい.
(3)ある臨床試験の 1000 例の投与前の収縮期血圧は平均 160mmHg,標準偏差 15mmHg
の正規分布に近似的に従うことが確認された.分布関数をできるだけ正確に描き
なさい.X 軸の目盛り,Y 軸の目盛りを入れること.
正規分布表
(4)
(3)で血圧が 130mmHg 以下になるおおよその人数は何人か.
(5)ある降圧剤の投与後に,拡張期血圧は,平均値が 130mmHg,
標準偏差 10mmHg の正規分布に近似的に従うことが確認され
た.この分布関数を(3)の図に重ね書きせよ.
1
3.回帰分析 (15,各 5)
7 人の被験者に対し 3 用量の x に対する反応 y は次のようになった.
(1, 11), (1, 14), (2, 11), (2, 14), (2, 17), (3, 14), (3, 17)
(1)散布図を正確に描き y = b0 + b1 x となる回帰直線を最小 2 乗法の考え方にしたが
って重ね書きして b0 と b1 を推定せよ.
(2)回帰分析の結果について分散分析表を作成せよ.図が正しく描ければ,暗算程度
の計算である.
要因
回帰
誤差
全体
平方和
自由度
平均平方
分散比 F
―
―
(3)相関係数および寄与率の定義式を示した上で計算せよ.
4. 分散の性質 (12,各 3)
2 つの確率変数 X 1 , X 2 の期待値がそれぞれ 1 ,  2 であり,分散が  2 と共通で,互
いに独立としたとき,次の設問に答えよ.
(1) Y1  X1  X 2 の期待値と分散を求めよ.
(2) Y2  ( X1  X 2 ) / 2 の期待値と分散を求めよ.
(3)共分散 Cov( X1 , Y1 ) を求めよ.
(4)相関係数  ( X1 , Y1 ) を求めよ.
5.2 項分布の基礎(15,各 3 点)
ある事象 X 1 が起きない場合を x1  0 ,起きる場合を x1  1 とし,出現確率を 1   と
する.
(1)期待値 E ( X1 ) の定義式を示し,期待値を計算せよ.
(2)分散 V ( X1 ) の定義式を示し,分散を計算せよ.
(3)事象が互いに独立とした場合に,観測値の 4 回の合計 T  X1  X 2  X 3  X 4 の
分散を計算せよ.
(4)合計 T が 2 項分布に従うとしたとき,   0.4 の場合について確率関数を描け.
(5)合計 T の分布関数を描け.
2
6.ロジスティック回帰(12,各 3 点)
次の式について以下の設問に答えよ.
p
l o g ( )  b0  b1 x
1 p
(1)反応率 p が 0.1 となる x を推定せよ.
(2) x  5 のときの p を求めよ.
p
(3) log(
)  b0  b1 x を p について解け.
1 p
(4) b0  5 , b1  1 の場合に付いて X 軸に x を,Y 軸を p とした曲線を図示せよ.
7.回帰分析 (20,各 2 点)
(3)で示した 7 個のデータ (x, y)=(1, 11),
(1, 14), (2, 11), (2, 14), (2, 17), (3, 14),
(3, 17) について最小 2 乗法によって回帰分析を行ないたい.回帰係数の推定値 βˆ は次
式で求められる.
βˆ  ( X T X )1 X T y
デザイン行列 X,および X T X の逆行列は,次のようである.
1
1

1

X  1
1

1
1

1
1 
2

2
2

3
3 
1.1429 0.5
( X T X )1  

 0.5 0.25 
1)転置行列 X T を示せ.
T
2) X X を計算せよ.
3)行列式 | X T X | を求めよ.
4)行列式を用いて ( X T X )1 の計算方法を示せ.
5) ( X T X )1 X T を計算せよ.
6)回帰係数の推定値 βˆ を ( X T X )1 X T y により計算せよ.
7)回帰モデルによる予測値 yˆ  Xβˆ を求めよ.
8)誤差平方和 Se および誤差分散  e2 を求めよ. Se  ( y  yˆ )T ( y  yˆ ) で計算してもよい.
9)回帰直線の傾きの分散は,分散共分散行列 Σ  ( X T X )1ˆ e2 の 2 行 2 列目の対角要素
から求められる.回帰直線の傾きの分散を計算せよ.
10)傾きの 95%信頼区間を計算せよ.問 1 の t 表を参照のこと.
以上
3