高精度大型宇宙構造システムの開発研究

高精度大型宇宙構造システムの開発研究
高精度形状計測技術の開発研究
岩佐貴史,牧恒男,原田卓(鳥取大),岸本直子,亀井宏貴(摂南大),樋口健,相原弘匡(室蘭工大)
藤垣元治,吉川隆章(和歌山大),小木曽望(阪府大),田中宏明(防衛大),石村康生,河野太郎,神谷友裕 (JAXA)
古谷寛,坂本啓,佐藤泰貴(東工大),中篠恭一(東海大),荻芳郎(東大),泉田啓(京都大),仙場敦彦(名大)
各種高精度計測法の開発と計測精度検証
格子投影法による白色平板&ハニカムパネルの表面形状計測
レーザーによる高精度変位計測システム
計測状況
白色塗料(G13GP:6N/L01)付平板モデル&ハニカムパネル
レー ザ ー 変 位 計 測 結 果
LDL(Long Displacement-meter with Long-working-distance) システムの概要
誤差部分布
計測結果
3000 .2
z position [mm]
z position [mm]
3000. 2
3000. 1
3 000
2999. 9
2999. 8
-60
-4 0
-2 0
0
20
40
60
3000 .1
3000
2999 .8
-60
横方向断面
計測状況
-40
-20
0
20
40
実験結果
実験装置
縦方向断面
ハニカムパネルの形状計測
60
y position [m m]
縦方向断面
• 白色平板モデルの計測精度:40μm RMS
• ハニカムパネルの計測結果:短波長のノイ
ズが発生するが,約0.6mm振幅のディンプ
ル形状を計測可能
白色塗料(G13GP:6N/L01)付平板モデルの形状計測
試験コンフィグレーション
横方向断面
拡大図
2999 .9
x position [mm]
格子投影法の計測誤差の除去法の検証
 提案するノイズ除去法
DLT 法 の 誤 差 モ ー ド に キ ャ リ ブ
レーション誤差が与える影響
• 系統誤差:2DFFTによるバンドパスフィルター
• 偶然誤差:Wiener フィルター
ノイズ除去前
-2 9 8 0
Me a su re m en t
Ide a l S ur fa ce
z pos ition [ mm ]
z pos it ion [ mm]
ASTRO-H熱変形試験における試験結果
- 2 9 80 .6
- 2 9 80 .9
- 2 9 81 .2
- 2 9 81 .5
-60
-4 0
-2 0
0
20
40
y posi tion [ mm]
ノイズ除去前
計測精度: 2.7μm@5m を達成
ASTRO-H熱変形試験のコンフィグレーション
キャリブレーション誤差の設定
計測状況
ノイズ除去後
-2 9 8 0
- 2 9 80 .3
60
- 2 9 80 .3
Me a su re m en t
Ide a l S ur fa ce
理想球面
- 2 9 80 .6
計測状況
- 2 9 80 .9
 検証結果
- 2 9 81 .2
- 2 9 81 .5
-50
-3 0
-1 0
10
30
50
y posi tion [ mm]
ノイズ除去後
球面ミラーモデルの形状計測
計測結果
70
• 除去前:158μmRMS
• 除去後: 53μmRMS
Zernike mode 6
キャリブレーション誤差と計測誤差モードの変化 影響を受け易いモード
ターゲット
大型宇宙構造物を対象とした形状計測法の提案
計測精度の検証実験
プラズマテ レビ
42型
ミラーモデル
基準面
基準面
提案する計測法の概要
提案する計測法の特徴
•
•
•
•
• 面計測法の計測範囲を限定するため精度の劣化を回避
• 計測システムの複数化により短時間計測にも対応可能
大型宇宙構造システムを部分領域に分割
分割した領域毎に面計測法で計測
計測した各領域の面形状の計測結果を統合
大型宇宙構造システムの全視野形状を復元
円形状の 構造システム
L [m]
小領域毎に計測
移動
領域2_Data
結合
移動
部分領域の結合法
•
•
•
•
座標 変換
領 域1_Data
実験コンフィグレーション
レーザー
トラッカー
面計測のキャリブレーション冶具に基準点を設置
基準点を高精度離散点計測法で測定
部分領域間の座標変換行列を計算
座標変換行列を利用して部分領域計測データを結合
理想球面を利用して
一致度を評価
結合精度評価法の概念図
キャリブレーションと計測概念図
検証方法の概要
-2980
領域1
z position [mm ]
領域3
領 域2
Li [m]
y3
球面ミラーモデルの計測状況
y1
z3
Subregion 1
x position [mm ]
z2
Subregion 3
• 基準点を設置した冶具 を移動
させて キャリ ブレ ーシ ョンを実
施
•
領域1(座標変換後)
-2979.5
x2
z1
Subregion 2
-2981
-2981.5
-100-80-60-40-20 0 20 40 60 80 100
y2
Li [m]
-2980.5
z position [m m]
L [m]
z position [mm ]
move
Calibration Jig
Reference
Point
move
-2980
-2980.5
-2981
-2981.5
-100-80-60-40-20 0 20 40 60 80 100
y position [mm ]
計測結果(領域1)
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
-150
領域2
Region 1
Region 2
結合精度:
180μmRMS
-100
-50
0
50
y position [mm]
結合後のミラーモデル横断面
領域1と領域2の結合結果
計測結果(領域1)
基準点は面計測法の空間座標
系の下では不動点
回転
計測装置
計測法の概略図
今後の課題
結合前の計測結果
Shape Measurement
Point Measurement
本計測法のキャリブレーション概略図
• 格子投影法座標系とレーザートラッカー座標系の相対的位置関係の高精度推定法の構築
• 結合精度の高精度化
パーティションパネルの計測状況
研究成果





レーザーによる高精度変位計測システム → 計測精度 2.7μm@5mを達成
格子投影法によるハニカムパネル表面形状計測 → 約0.6mm振幅のディンプル形状を計測可能
格子投影法による白色塗料(G13GP:6N/01)付平板モデル形状計測 → 40μmRMSを達成
キャリブレーションに起因するDLT法の誤差モード → Zernikeモード6に影響
大型宇宙構造システムの形状計測 → 計測精度50μmRMS,結合精度180μmRMSを達成
結合結果
特徴部分の拡大