線形代数、微積分、力学、電磁気学 - 大阪府立大学工学研究科数理工学

(電子 ・数物 系専攻 博 士 前期課程 群 4)
(2011.8)
平 成 24年 度
大 阪府 立 大 学大 学 院
工 学 研 究 科 電 子 0数 物 系 専 攻
博士前期課程入学試験
試 験 科 目群 4
数 理 工 学 基 礎
(線形代数 、微積分 、 力学 、電磁気学)
試 験 問題
(解答時間 180分 )
注意
(1) 受験番号、氏名 を解答用紙 の所定欄 に記入せよ。
(2) 線形代数、微積分、力学 、電磁気学 の 4科 目か ら 2科 目を選択 し、それぞれ
解答用紙 に解答 せよ。
(3) 選択 した科 目名を解答用紙 の科 目名欄 に記入せよ。
(4)
試験終 了後 、問題冊子 は持ち帰ってよ い。
線形代数 問 題
め
求
つ
よ 1
ゝ 万/
を よ
<
乞
ヽ
え ユ
答 P
こ
帥
と
崎
の
観
次
,
﹁り蟻鮨
O α O 。
<
lb l ン
﹂ 対 ・
。
1 2.2を
2以 上 の整数 とし,多 項式 九(″
)を
"―「αl
-l
九 (・
)=
a72
π
α3
… ・ αη
O …
・ 0
・. 三
0
-1 " ・
三
・ ・. ・・. ・・. 0
・ ‥ 0 -1 "
0
…,αnは 定数 で ある。この とき,次 の問 いに答 え
と定 める。ここで ,αl,α
2っ°
よ.
(1)/2(■),ん(")を 求 め よ。
(2)九 (■
)の 形 を予想 し,そ の よ うにな る こ とを数学的帰納法で示 せ 。
…,Cπ は 1次 独立 で あ る とす る。また ,
3。 実 ベ ク トル 空 間 yの 元 cl,c2,°
η 次実正方行 列 B=(bを J)を 用 い て ,yの 元 υJ(プ=1,2,… ・,2)を
υJ=blブ cl+bη
c2+°
…十 btt Cπ
と定 め る。この とき,次 の 問 い に答 え よ。
(1)Cl,e2,… °,Cη が 1次 独 立 で あ る こ との定 義 を述 べ よ。
(2)υ l,υ2,‥ °,υれが 1次 独立 で あ るための必 要十分条件 は,行 列 Bが 正
則 で あ る こ とを示せ .
微積 分 問 題
1 . 一 変数 の積分 に関す る次 の問 いに答 えよ.
∞
πのイ
c "COS 9χ
α
直を求め よ. ただ し, p > 0 , 9 > 0 と
分
(1)積
ズ
す る.
1 C°S"は
,区間 Ю,Jで 積分可能であることを示せ
(3)(1)の結果において,9に 関して区間 p,司で積分し,次 に sに 関して区
間 p,珂で積分することで,
(2)関数
∞
1:α
π
千
jF里
ズC P"1三
の値 を求 め よ。な お , こ の 計 算 において , π に 関す る積 分 は最後 に して
も よい こ とは証 明 な しに用 いて よい。
2 . πν平面 で ,
2 ( 1 - c o S t ) , ( 0 ≦ t ≦ 2 π)
π= 2 ( t 一 s i n t ) , =υ
と表示 され る曲線 θ を考 える。 この とき, 次 の問 いに答 えよ.
1
2 3
て
せ
.
と
し
tの
数
表
関
,みを
島
曲線 σ の概 形 を図示 せ よ。
曲線 σ の長 さを求 め よ。
3 . 二 次 元 空 間 で の領 域 D を
}
D = { ( ″, ν
, Z ) l≧
π0 , ν≧0 , Z ≧0 , 0 ≦π+ ν t t Z1≦
とお く. こ の とき, 次 の 問 い に答 え よ.
( 1 ) ″ = 鶴 ( 1 - υ ) , ν = 鶴 υ( 1 - υ ) , Z = 鶴 υυ と変数 変換 をす る。 新 しい 変数
鶴, υ, り が 満 たす 不等 式 を求 め よ。
( 2 ) ( 1 ) の 変換 の ヤ コ ビ行列 式 の値 を求 め よ.
め よ。
Z2山 娩“レ c)1直をオ≧
(3)不責劣ト
ノ│1上
力学 問 題
※ 2 ペ ー ジに わ た って 問題 は全部 で 3 題 あ る。
問 1 . 長 さ ιの伸 縮 しない 軽 い 糸 の 先端 に質量 鶴 の 質点 を取 り付 け, 糸 の 他端 は点 O に
固定 す る。 点 ○ を原 点 として水平面 内 に χ, ν軸 , 鉛 直下 向 きに z 軸 を設定 す る。z 軸 正
方向 と糸のなす角が θ
l(0<θl<π /2)となるように zκ面内 (χ>0の 領域)に糸を伸ばし
た状態で,ν軸方向に初速度 υlを与えて質点を運動させる。重力加速度の大きさを gと
して以下の問いに答 えよ。
。に取 ると質点は水平面内で等速円運動する。υ
Oと運動
(1)初速度の大きさを特別な値 υ
の周期 恥 を求めよ。
=
(2)糸の張力の大きさを Tと すると,質 点の π,ν方向の運動方程式は,そ れぞれ 77L分
―Tπ/ι
,鶴 ク=― Tν/ιとなることを示せ。
(3)質点の位置を 二 運動量を グとして,点 ○に関す る質点の角運動量は 二=デ ×グで
与 えられる。(2)の運動方程式から,二 の z成 分 五zが保存量となることを示 し,五z
をθ
lと υlを用いて表せ。
,θ
,φ
)のように表し,質点の速度の ら,も方向成
(4)3次元極座標を用いて質点の位置を (ι
分 を そ れ ぞ 4 υ θ,υ φ と す る 。 た だ し ,直
交 座 表 示 で あ
=(cOS θ
COs φ ,cOS θ Sin φ ,一 sin θ ),
ー
φ ,0)で
θ
,υ
φ ある。質点の力学的エネルギ E,お よび Lzを θ,υ
φを
も =(一 Sin ,cOS
ー
用いて表せ.位 置エネルギ の基準は z=0に とること。
。と異なる場合,質 点の運動にともなって θは変化する。質点
(5)初速度 υlの大 きさが υ
の最高到達点がちょうど z=0と なるような υlの大きさを求め,θlを 用いて表せ。
問 2。 自然長 L,バ ネ定数 たの 2本 のバ ネの間 に
質量 mの 質点を取 り付け,図 のよ うに,バ ネ の
他端 A,Bを 水平 な架台 に 固定す る。A,Bを 含
一L
むよ うに架台 に固定 した π軸 を定め,A,Bの 中
点を χ=oと する。質点 はバ ネの弾性力 に加 え,
速度 に比例す る抵抗 -2鶴 γ力 (ただ し,γ は正の
水 平 な床
定数 )を 受 けなが ら χ軸 に沿 って運動す るもの と
す る。は じめに,架 台 は床 に 固定 されてい るもの と して ,以 下 の 問 い に答 えよ。
(1)仮 に,γ =0と して抵抗 が働 かない場合 を考 える と,質 点 の運動は単振動 となる。 こ
の ときの角振 動数 ωOを 求 めよ.
減衰振動」,γ >γ Oの
(2)質 点 に抵抗 が働 く場合 ,あ る値 範 に対 して γ<γ 。の場合 は 「
過減衰」 と呼 ばれ る運動 となる。節 を求め ,さ らに減衰振動 ,過 減衰 それ
場合 は 「
ぞれ の場合 の運動方程式 の一 般解 を示 せ。
ー
(「力学 問 題」次ペ ジに続 く)
次 に,振 幅 A,角 振動数 Ωで ,π 軸 に沿 って架台そ の ものを水平 な床 の上で単振動 させ
る場合 につい て考 える。
(3)時 刻を tと して ,床 に対す る架台 の位置 が X(ι)=A Sin Ωtの よ うに変化す る場合,
架台 に 固定 した χ座標 に対す る質点 の運動方程式を示せ 。
tに 変 えた方程式 に対す る (複素)解 を
t の 部分を ctΩ
(4)(3)の 運動方程式 に現れ る sin Ω
z(ι
)を 用 い て表 せ。
)と する。 (3)の運動方程式 の解 を z(ι
(5)(4)で 考 えた z(ι
)に 対す る微分方程式 の特殊解 zs(ι
)は ,3を 複素係数 として zs(t)=
Ω
ι
B♂ と置 くこ とによ り求め られ る。 この ことを利用 して (3)の運動方程式の一 般解
を求めよ。
(6)0<γ ≪ ωoと して,「振動 の共鳴現象」 につい て説明せ よ。
問 3。粗 い水平面上で,円 柱をその 中心軸 に垂
直な方 向 に滑 らせた場合 について考 える。 円
柱 は均質 であ り,半 径を R,質 量を ν ,中 心
軸 まわ りの慣性 モー メ ン トを fと す る。 図 の
よ うに χ軸を とり,時 刻 tに おける円柱 の位
置を χ(ι
),中 心軸 まわ りの 回転角速度 を ω(t)
とす る。初期時刻 ι=0に お い て ,χ (0)=0,
力(0)=υo(>0),ω (0)=0の 状態で円柱を滑 らせたところ,円 柱の回転速度が上がるとと
一
もに,χ 方向の速度は小 さくなり,最 終的に一定の速度 υ
∫と 定の角速度 ωメこなった。
′
円柱 と床の間の動摩擦係数を μ,重 力加速度の大 きさを gと して以下の問いに答えよ。
(1)fを ν ,Rを 用いて表せ。
2
3
動摩擦 を考慮 して ,円 柱 の 回転及 び重心運動 に対す る運動方程式を示 せ。
一
円柱 が滑 らずに転 がると,円 柱 と床 の 間 に摩擦 はな く,円 柱 の運動 は 定 となる。υノ
と ω∫の 関係 を求めよ.
Oを 求 めよ。
僻) ω(ι
)=ω ∫となる最小 の 時刻 ι
(5)ω∫を 」,M,R,υ 。を用いて表せ。
(6)こ の円柱から,中 心軸が共通 となるように半径 R/2の 円柱をくり抜いて円筒を作 り,
円柱の場合 と同じ初期条件で,同 様の実験を行った。このときの終端角速度 ωクをω∫
を用いて表せ.た だし,動 摩擦係数は μ′とせよ。
(「力学 問 題」 ここまで )
電磁気 学 問 題
問題 1 .
真空 中 で 右 図 の よ うに z 軸 上 z = s / 2 に 点電荷
9、Z=‐ S/2に点電荷 -9が 置 か れ て い る とき 、
以 下 の 問 い に 答 え よ。 た だ し真 空 の誘 電 率 を
ε
θとす る。
点に
(1)3次 元極座標(ろQの で表される′
お け る電 位 φを求 め よ。 ただ し、r > > s
と し、無 限遠 方 で の 電位 を θとす る。
(2)上 記のフ
点 (4aの における電場の、3 次元極 座 標 単位 ベ ク トル θr、θθ、
θ9 方向の成分 島、為、乳, を
求めよ。
問題 2 .
真 空 中 で 直 交座標 x y 平 面 内にあ る半径 a の 円形 の 導線 に電流 」が 流れ て い る。
この 円 の 中 心 か らz 軸 方 向 に距離 z だ け離れ た点 にお け る磁 束密 度 B の 大 き さ
を求 め よ。 ただ し真 空 の透 磁 率 をμθとす る。
問題 3 .
電場 、電束密 度 、磁 場 、磁 束密 度 をそれ ぞれ E 、 D 、 I 、 3 で 表す とき 、以下
の 問 い に答 え よ。ただ し真 空 中 では誘 電率 ε
θ
、透 磁 率 μθと して 、D = ε 置 、B =
ど が成 立 して い るもの とす る。
μθ
( 1 ) 真 空 中 で の 電場 に 関す るガ ウスの 法則 を式 で記 せ 。
( 2 ) 磁 場 に 関す る ガ ウスの 法則 を式 で記 せ 。
( 3 ) 真 空 中 で のア ンペ ー ル ・マ ック ス ウ ェル の 法則 を式 で 記 せ 。
( 4 ) フ ァラデ ー の 電磁誘 導 の 法則 を式 で記 せ 。
( 5 ) 以 上 の 式 か ら D 、I 、B を 消 去 し、真空 中 で電 場 の満 た す方程式 を導 け。