相の発見は特筆に値すると思われる O Mg2 NiH4 が 235 'c付近で相転移することは知られていたが低温の水素化物相の構造は回折ノ ζ ターンが複雑で定説が左かった O 一方の高温相は CaF 2 型でその構造がすでに決定されていた O 我 々のグループでは詳細にこの転移に伴う構造変化を追跡し?低温相水素化物が単斜晶系であること を見出した O さらに従来構造決定が困難だったのは , CaF2 型の高温相と単斜品系の中間に斜方品 系と思われる中間相が存在し,それが構造解析を複雑にしていたからであることを明らかにした O LaNi5 は 1970年の Philipsのクやループの報告以来,水素化物相としては LaNi5 叫 が 知 ら れ ていた O ところが最近我々のグループでは in-situX線回折法を用いて LaNi5 H 3在る新しい 水素化物相が存在することを明らかにした O この相は 70' C以上の高温において反応を行うことに より始めて出現し,一旦生成してからは室温でも生成することを明らかにした O この新水素化物の 構造は La と同一面内にある D1サイトが完全に満たされ, Z =1/2面内にある D2サイトが全 く空のままであることも同時に明らかにした O この他にも金属水素化物を利用したエネルギ一変換の研究として,蓄熱システム,動力変換装置 等の開発も行ってきた O 昭和 61年度から軽量かっ安価左 Mg 系合金の水素輸送材料としての一層の改良をはかるべく, 合金探索・改良研究に着手すると同時に,水素吸蔵合金の耐久性テストを継続して行う計画である が,さらに水素吸蔵合金の応用の途を広く検討しようと考えている O 4 . 連絡先 新 重光 (化学技術研究所エネルギー化学部第二課) (305)茨城県筑波郡谷田部町東 1- 1 (2) 日 本 冶 金 工 業 に お け る 水 素 吸 蔵 合 金 の 開 発 日本冶金工業側技術研究所 田 村 敬 二 当技術研究所では水素吸蔵合金の研究を行っているが,今迄に 0. . ,2 00むの温度範囲で使用できる Zr系 , Ti系 合 金 を 開 発 し た O その内,ヒートポンプ,水素精製左ど水素吸蔵放出を速く頻繁に繰 り返す用途に適する合金 2種類を紹介する O 1 . ZrV 2 系多元合金 4 4 そ の 水 素 化 物 が ま だ 安 定 す ぎ る 既 知 組 成 合 金 Zr(Feo・75 Vo・25 )2 の ラ ー パ ス 相 構 造 を 崩 さ 左 い で Zrの 一 部 を Ti, Nb, Mo に vの一部を Cr .7-0 . 9) 水 素 吸 蔵 速 度 大 ( LaNi H / M= O に置換した合金は, 40"cで水素吸蔵量 のそれの1. 3~ 1. 8 倍) , ヒステリシス小(例:区i -1 ), 活 性 化 容 易 で あ り , そ の 外 ? 次 の 特 徴 を 有 す る O χ r 、 w r 司 窓口 100 10 50.0 5.0 円 U ﹁ a nu aF3 -nu 宅 ι 一工﹁江一 M t D問 的 凶u n u nMnu nu--- nunu 'aFaqA '﹄ nuF3 J Z U町 αιzuMrご U 区 コ 町muvhL t 4O .C 畠 0.01 ι ーー一一←ーーー一→一一一一一一← ID 噌,.,哩I.f官 匹 、 0 ' ) れIt l 図 -1 . ZrO・ sTiO‘2 (FeO.75 015 Cr 0・ 1)2 の 圧 力 一 組 成 等 温 線 1 ) 置 換 金 属 Ti, Nb, Mo, Cr の 置 換 原 子 数 合 計 が 0 . 3以 下 の 範 囲 で , 合 金 の 価 電 子 密 度 と 水素吸蔵量との聞に負相関関係がある O 2 ) x線 回 折 結 果 , 六 方 晶 (C-14型 ) 構 造 で あ る O そのユニットセル容債は次式の通り略置 換原子半径の大きさに従って変化し,セノレ容積が減少するにつれて解離圧は高く左り(水素化物不 安 定 化 ), 吸 蔵 量 , 吸 蔵 速 度 は 滅 り , プ ラ ト ー の 傾 斜 , ヒ ス テ リ シ ス は 大 き く 在 る O (Zr)>(Zr→ Ti )= ( Zr→ Nb )> (z → Mo , ) (V) > (V→ Cr ) 2 . TiFe系 多 元 合 金 .0 5 -1 . 1 ) 既 知 合 金 Ti1.0 Feo. . s Nio. 2 Zro o の Tiを 過 剰 に 加 え る こ と に よ り (Ti量 =1 水 素 吸 蔵 量 は や 〉 減 る が , 水 素 吸 蔵 速 度 が 増 加 し ( 図 - -2 ), プ ラ ト ー の 傾 斜 , ヒ ス テ リ シ ス は 小 各Ti (Feo s Nio. さく在る O 活 性 化 も 容 易 で あ る O 組織は, a 2 ) の組成の母相と, ・ Ni0・2 ) Zryの 組 成 の 第 2相 (Z J r 濃縮)から成る O Ti2 (Feo 8 ・ こ の 第 2相 ( 脆 い ) が , 水 素 吸 蔵 放 出 の 際 の 合金膨張収縮時に割れ発生源と左り?また水素分子解離の触媒作用をしてァ吸裁を早めていると考 える O 45 1 .2 m五円 訴血相倒閣唾蛍w ~ 1 U o " ' "1 .0 r o >0 Z r o J 、 ー 〆 0 . 8 。 0 . 0 5 0 . 1 Ti量 X 図← 2 . Ti1+xFeo.sNi0・2 Zr Ti量と水素吸蔵速度左の関係 絡 連 田 先 村 敬 日本冶金工業側技術研究所 〒210 川崎市川崎区小島町 4番 2号 電話 46 044-271-3364 の
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