FX0,FX0S,FX0N,FX1,FX2,FX2C プログラミングマニュアル

FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1,
FX2,
FX2C プログラミングマニュアル
基本命令,ステップラダー命令,応用命令解説書
三菱マイクロシーケンサ
FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1,
FX2,
FX2C
プログラミングマニュアル
(基本命令,
ステップラダー命令,
応用命令解説書)
ごあんない
本マニュアルは、
FXシリーズマイクロシーケンサのシーケンスプログラム作成のための
命令解説書です。
シーケンサ本体の仕様,取付けおよび配線などのハードウェアに関する内容と、安全に
使用いただくための注意事項に関しましては、各シーケンサのハンディマニュアルを
ご覧ください。
商標について
・Wi
ndowsは米国マイクロソフト社の米国およびその他の国における登録商標です。
・汎用パーソナルコンピュータPC−9
8
0
0は、
NEC社
(日本電気株式会社)
の登録商標です。
・その他の会社名,製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
1
もくじ
1.
はじめに ........................... 7
1−1.マニュアルの構成と各種資料 ........... 8
1−2.
FXシーケンサの主な特長 ............. 10
1−3.製品概要と対応するプログラミング言語 .. 14
1−4.
シーケンサを構成する各種の要素 ...... 16
1−5.
プログラムメモリとパラメータの構造 ..... 18
1−6.注意事項(入出力処理,応答おくれ,二重コイル).... 21
2.各種要素の役割りと機能 ............ 23
2−1.数値の扱い,定数[K],
[H]...........
2−2.
FXシリーズ要素番号一覧 .............
2−3.入出力リレーの番号と機能[X],
[Y]...
2−4.補助リレーの番号と機能[M]..........
2−5.ステートの番号と機能 [S]............
2−6.
タイマの番号と機能[T]..............
2−7.内部カウンタの番号と機能[C]........
2−8.内蔵高速カウンタの番号と機能[C]....
24
26
30
32
34
36
42
46
2−8−1.共通事項 .......................... 46
4.
ステップラダー命令解説 ............ 79
4−1.ステップラダー命令[STL],
[RET]....
4−2.ステップラダー命令の動作とSFC表現 ...
4−3.
SFCの特長 ..........................
4−4.
SFCフロー作成のための予備知識 ......
4−5.
SFCフローの形態 ....................
80
82
84
86
90
4−5−1.飛越し・繰返しフロー ................ 90
4−5−2.分岐・合流の複合フロー ............. 91
4−6.
イニシャルステートの役割り ............ 92
4−7.中間ステートのプログラム.............. 94
4−7−1.分岐・合流のない一般ステート ........ 94
4−7−2.飛越し・繰返しを伴う一般ステート ..... 95
4−8.分岐・合流ステートのプログラム ........ 96
4−8−1.選択分岐・合流ステート .............. 96
4−8−2.並進分岐・合流ステート .............. 97
4−8−3.分岐・合流の複合 ................... 98
4−9.
シングルフローの例 .................. 100
4−10.選択分岐・合流フローの例 ........... 104
4−11.並進分岐・合流フローの例 ........... 106
4−12.
イニシャルステート
(FNC60IST)命令の活用 ... 108
2−8−2.1相高速カウンタの扱い ............. 48
2−8−3.2相高速カウンタの扱い ............. 50
2−8−4.高速カウンタ使用上の注意 ........... 51
2−9.
データレジスタの番号と機能[D]....... 54
2−10.
ポインタの番号と機能[P],
[I]........ 58
5.応用命令の一般通則 .............. 109
5−1.応用命令の表現と実行形式 ........... 110
5−2.応用命令内での数値の扱い .......... 116
5−3.
インデックスレジスタによるオペランドの修飾 ..... 119
3.基本シーケンス命令解説 ............ 59
3−1.基本命令一覧 ....................... 60
3−2.
[LD],
[LDI],
[OUT]命令 ............ 61
3−3.
[AND],
[ANI]命令 .................. 62
3−4.
[OR],
[ORI]命令 .................... 63
3−5.
[ORB]命令 ......................... 64
3−6.
[ANB]命令 ......................... 65
3−7.
[MPS],
[MRD],
[MPP]命令.......... 66
3−8.
[MC],
[MCR]命令 .................. 70
3−9.
[PLS],
[PLF]命令 .................. 72
3−10.
[SET],
[RST]命令 ................. 73
3−11.
カウンタ要素に対する
[OUT][
,RST]命令 ...... 74
3−12.
[NOP],
[END]命令 ................ 75
3−13.
プログラム作成上の注意 ............. 76
3−13−1.
プログラムの手順と実行順序 ........ 76
3−13−2.二重出力(ダブルコイル)動作と対策 .. 77
3−13−3.
プログラムできない回路と対策 ....... 78
2
6.応用命令解説 .................... 123
6−1.応用命令一覧 ...................... 124
6−2.応用命令解説の見方 ................ 126
6−3.
FNC0
0∼FNC09
「プログラムフロー」... 129
6−4.
FNC10∼FNC19
「転送・比較」........ 141
6−5.
FNC20∼FNC29
「四則・論理演算」... 153
6−6.
FNC30∼FNC39
「ローテーション・シフト」.... 163
6−7.
FNC40∼FNC4
9
「データ処理」....... 173
6−8.
FNC50∼FNC59
「高速処理」......... 185
6−9.
FNC60∼FNC69
「便利命令」......... 203
6−10.
FNC70∼FNC79
「外部機器・
I/O」... 221
6−11.
FNC80∼FNC89
「外部機器・SER」... 237
6−12.
FNC90∼FNC99
「外部機器・F2」.... 267
6−13.
F2機器接続用特殊ブロックの使い方 .... 281
もくじ
7.基本機能の補足事項 .............. 283
7−1.特殊補助リレー,特殊データレジスタ一覧 ..... 284
7−2.特殊要素の補足説明 ................ 305
7−3.
プログラムフロー制御命令の相互関係 ..... 320
7−4.
ASCI
I文字配列 (参考)............ 322
1
8.バージョンアップ経歴と関連情報 .... 323
2
8−1.
シーケンサのバージョンアップ経歴 ..... 324
8−2.周辺機器の対応 .................... 326
8−3.バージョンアップ関連情報 ............ 327
3
9.付録 ............................ 329
4
9−1.西暦2000年問題への対応について .... 330
9−1−1.
カレンダー機能対応機種とその動作について ..... 330
5
9−1−2.西暦2000年問題に対するテストレポート331
9−2.
FXシーケンサの通信,データリンク機能の概要 ..... 334
9−3.問合わせの多い項目と陥りやすい間違い ..... 337
6
さくいん ............................ 340
7
8
9
3
もくじ
《FNC.№順》 ○:対応命令 −:非対応命令 ◎:追加命令 ◆:V3.
30以上(’
96年6月以降)
で削除された命令
区 FNC. 命令
分 No. 記号
プ
ロ
グ
ラ
ム
フ
ロ
|
転
送
・
比
較
四
則
・
論
理
演
算
ロ
|
テ
|
シ
ョ
ン
・
シ
フ
ト
デ
|
タ
処
理
4
00
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02
03
04
05
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07
08
09
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42
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47
48
49
CJ
CALL
SRET
IRET
EI
DI
FEND
WDT
FOR
NEXT
CMP
ZCP
MOV
SMOV
CML
BMOV
FMOV
XCH
BCD
BIN
ADD
SUB
MUL
DIV
INC
DEC
WAND
WOR
WXOR
NEG
ROR
ROL
RCR
RCL
SFTR
SFTL
WSFR
WSFL
SFWR
SFRD
ZRST
DECO
ENCO
SUM
BON
MEAN
ANS
ANR
SQR
FLT
《命令名称》
条件ジャンプ
サブルーチンコール
サブルーチンリターン
割込みリターン
割込み許可
割込み禁止
メインプログラム終了
ウォッチドッグタイマ
繰返し範囲開始
繰返し範囲終了
比較
帯域比較
転送
桁移動
反転転送
一括転送
多点転送
データの交換
BCD変換
BIN変換
BIN加算
BIN減算
BIN乗算
BIN除算
BIN増加
BIN減少
論理積
論理和
排他的論理和
補数
右回転
左回転
キャリ付右回転
キャリ付左回転
ビット右シフト
ビット左シフト
ワード右シフト
ワード左シフト
シフト書込み
シフト読出し
一括リセット
デコード
エンコード
ONビット数
ONビット判定
平均値
アナンシェータセット
アナンシェータリセット
BIN開平演算
浮動小数点演算
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
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−
−
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○
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133
133
134
134
134
138
139
140
140
142
143
144
145
146
147
149
150
151
152
154
155
156
157
158
158
159
159
159
160
164
164
165
165
166
166
168
168
170
170
174
175
176
177
177
178
179
179
181
182
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◎
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○
|
区 FNC. 命令
分 No. 記号
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
入出力リフレッシュ
フィルタ調整
マトリクス入力
比較セット(高速カウンタ)
比較リセット(高速カウンタ)
帯域比較(高速カウンタ)
パルス密度
パルス出力
パルス幅変調
○
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○
186
187
188
190
192
193
198
199
201
イニシャルステート
データサーチ
ドラムシーケンス(絶対方式)
ドラムシーケンス(相対方式)
ティーチングタイマ
特殊タイマ
交番出力
傾斜信号
近回り制御
データ整列
テンキー入力
16キー入力
ディジタルスイッチ
7SEGデコーダ
7SEG時分割表示
アロースイッチ
アスキー変換
アスキーコードプリント
BFM読出し
BFM書込み
シリアルデータ転送
8進ビット転送
HEX→ASCII変換
ASCII→HEX変換
チェックコード
FX-8AVボリューム読出し
FX-8AVボリューム目盛
○
−
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−
−
−
○
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−
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◎
−
◎
◎
◎
−
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−
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○
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◎
◎
◎
○
◎
◎
◎
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○
○
○
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○
204
210
211
212
213
214
215
217
218
220
222
223
224
226
227
229
231
232
234
234
238
246
248
250
252
254
255
PID演算
− − − ◎ ◎ 256
F-16NP/NT
F2-6A読出し
F2-6A書込み
F2-32RMスタート/ステータス
F2-32RM書込み
F2-32RM読出し
F2-32RMモニタ
F2-30GMブロック指定
F2-30GM Mコード
−
−
−
−
−
−
−
−
−
《命令名称》
ジ
50
51
52
高 53
速 54
処 55
理 56
57
58
59
60
61
62
便 63
利 64
命 65
令 66
67
68
69
70
71
72
外
部 73
機 74
器 75
・ 76
I/O
77
78
79
80
81
82
外
部 83
機 84
器 85
・ 86
SER
87
88
89
90
91
92
外
部 93
機 94
器 95
・ 96
F2
97
98
99
REF
REFF
MTR
HSCS
HSCR
HSZ
SPD
PLSY
PWM
−
IST
SER
ABSD
INCD
TTMR
STMR
ALT
RAMP
ROTC
SORT
TKY
HKY
DSW
SEGD
SEGL
ARWS
ASC
PR
FROM
TO
RS
PRUN
ASCI
HEX
CCD
VRRD
VRSC
−
PID
−
MNET
ANRD
ANWR
RMST
RMWR
RMRD
RMMN
BLK
MCDE
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
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−
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−
−
−
−
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◆
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○
○
○
◆
◆
◆
◆
◆
○
○
○
○
◆
◆
|
ジ
268
270
271
273
275
276
277
278
279
もくじ
《命令記号順》 ○:対応命令 −:非対応命令 ◎:追加命令 ◆:V3.
30以上(’
96年6月以降)
で削除された命令W
区 命令 FNC.
分 記号 No.
A
B
C
D
E
F
H
I
M
N
ABSD
ADD
ALT
ANR
ANRD
ANS
ANWR
ARWS
ASC
ASCI
BCD
BIN
BLK
BMOV
BON
CALL
CCD
CJ
CML
CMP
DEC
DECO
DI
DIV
DSW
EI
ENCO
FEND
FLT
FMOV
FOR
FROM
HEX
HKY
HSCR
HSCS
HSZ
INC
INCD
IRET
IST
MCDE
MEAN
MNET
MOV
MTR
MUL
NEG
NEXT
62
20
66
47
91
46
92
75
76
82
18
19
97
15
44
01
84
00
14
10
25
41
05
23
72
04
42
06
49
16
08
78
83
71
54
53
55
24
63
03
60
98
45
90
12
52
22
29
09
《命令名称》
ドラムシーケンス(絶対方式)
BIN加算
交番出力
アナンシェータリセット
F2-6A読出し
アナンシェータセット
F2-6A書込み
アロースイッチ
アスキー変換
HEX→ASCII変換
BCD変換
BIN変換
F2-30GMブロック指定
一括転送
ONビット判定
サブルーチンコール
チェックコード
条件ジャンプ
反転転送
比較
BIN減少
デコード
割込み禁止
BIN除算
ディジタルスイッチ
割込み許可
エンコード
メインプログラム終了
浮動小数点演算
多点転送
繰返し範囲開始
BFM読出し
ASCII→HEX変換
16キー入力
比較リセット(高速カウンタ)
比較セット(高速カウンタ)
帯域比較(高速カウンタ)
BIN増加
ドラムシーケンス(相対方式)
割込みリターン
イニシャルステート
F2-30GM Mコード
平均値
F-16NP/NT
転送
マトリクス入力
BIN乗算
補数
繰返し範囲終了
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
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154
215
179
270
179
271
229
231
248
151
152
278
147
177
133
252
130
146
142
158
175
134
157
224
134
176
138
182
149
140
234
250
223
192
190
193
158
212
134
204
279
178
268
144
188
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160
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◆
○
◆
○
○
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○
○
|
区 命令 FNC.
分 記号 No.
《命令名称》
ジ
P
R
S
T
V
W
X
Z
PID
PLSY
PR
PRUN
PWM
RAMP
RCL
RCR
REF
REFF
RMMN
RMRD
RMST
RMWR
ROL
ROR
ROTC
RS
SEGD
SEGL
SER
SFRD
SFTL
SFTR
SFWR
SMOV
SORT
SPD
SQR
SRET
STMR
SUB
SUM
TKY
TO
TTMR
VRRD
VRSC
WAND
WDT
WOR
WSFL
WSFR
WXOR
XCH
ZCP
ZRST
88
57
77
81
58
67
33
32
50
51
96
95
93
94
31
30
68
80
73
74
61
39
35
34
38
13
69
56
48
02
65
21
43
70
79
64
85
86
26
07
27
37
36
28
17
11
40
PID演算
パルス出力
アスキーコードプリント
8進ビット転送
パルス幅変調
傾斜信号
キャリ付左回転
キャリ付右回転
入出力リフレッシュ
フィルタ調整
F2-32RMモニタ
F2-32RM読出し
F2-32RMスタート/ステータス
F2-32RM書込み
左回転
右回転
近回り制御
シリアルデータ転送
7SEGデコーダ
7SEG時分割表示
データサーチ
シフト読出し
ビット左シフト
ビット右シフト
シフト書込み
桁移動
データ整列
パルス密度
BIN開平演算
サブルーチンリターン
特殊タイマ
BIN減算
ONビット数
テンキー入力
BFM書込み
ティーチングタイマ
FX-8AVボリューム読出し
FX-8AVボリューム目盛
論理積
ウォッチドッグタイマ
論理和
ワード左シフト
ワード右シフト
排他的論理和
データの交換
帯域比較
一括リセット
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
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256
199
232
246
201
217
165
165
186
187
277
276
273
275
164
164
218
238
226
227
210
170
166
166
170
145
220
198
181
133
214
155
177
222
234
213
254
255
159
139
159
168
168
159
150
143
174
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○
○
○
|
ジ
5
MEMO
6
1.
はじめに
1
.
はじめに
この章では、
FXシリーズマイクロシーケンサのプログラミングに関する基本事項を述べます。
基本事項の中には、
プログラミング用各種資料の構成をはじめ、
FXシーケンサの特長ならびにこのシーケンサ
の機能を活用いただくための項目が含まれていますので、
シーケンス設計前にご一読いただきますようお願い
いたします。
1
1−1.マニュアルの構成と各種資料
1−2.FXシーケンサの主な特長
1−3.製品概要と対応するプログラミング言語
1−4.シーケンサを構成する各種の要素
1−5.プログラムメモリとパラメータの構造
1−6.注意事項(入出力処理,応答おくれ,二重コイル)
7
各種資料
1.
はじめに
1−1.
マニュアルの構成と各種資料
マイクロシーケンサのマニュアル構成は次のとおりです。
本プログラミングマニュアルには、
FXシリーズマイクロシーケンサのプログラミングに関する解説のみが記載
されておりますので、
その他のハードウェア情報や特殊機器の情報につきましてはそれぞれの製品のマニュア
ルをご覧ください。
また、必要なマニュアルや資料につきましては、本製品のご購入店へお問合せください。
マニュアル名称
■シーケンサ本体■
FX0 ハンディマニュアル
JY992D30901
FX0S ハンディマニュアル
JY992D58701
FX0N ハンディマニュアル
JY992D43901
FX1 ハンディマニュアル
JY992D58801
FX2 ハンディマニュアル
JY992D58901
FX2C ハンディマニュアル
JY992D59001
FX2N ハンディマニュアル
JY992D61601
FX2NC ハンディマニュアル
JY992D70601
■プログラミング■
FX0,FX0S,FX0N,FX1,FX2,FX2C
プログラミングマニュアル(本書)
FX1S,FX1N,FX2N,FX2NC
プログラミングマニュアル
FX 通信ユーザーズマニュアル
■アナログ入力■
FX-4AD ユーザーズマニュアル
FX-2AD-PT ユーザーズマニュアル
FX-4AD-TC ユーザーズマニュアル
■アナログ出力■
FX-2DA ユーザーズマニュアル
FX-4DA ユーザーズマニュアル
■アナログ入出力■
FX0N-3A ユーザーズマニュアル
■RS-232C通信■
FX-232ADP ユーザーズマニュアル
FX0N-232ADP ユーザーズマニュアル
■RS-485通信■
FX/FX0N-485ADP ユーザーズマニュアル
FX-485PC-IF ユーザーズマニュアル
■その他、通信・リンク■
FX2N-32CCL ユーザーズマニュアル
FX2N-16LNK-M ユーザーズマニュアル
FX-16NP/NT ユーザーズマニュアル
FX-16NP/NT-S3 ユーザーズマニュアル
FX0N-16NT ユーザーズマニュアル
8
マニュアル番号
内容
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
シーケンサ本体の入出力仕様や配線、取付けなどのハードウェアに関する
事項
基本命令解説・応用命令解説・各種デバイスの解説など、シーケンスの
プログラミングに関する事項
基本命令解説・応用命令解説・各種デバイスの解説など、シーケンスの
JY992D62001
プログラミングに関する事項
簡易PC間リンク・並列リンク・計算機リンク・RS無手順通信・FX2N-232IF
JY992D69801
による無手順通信のプログラミングに関する事項
JY992D59101
JY992D52501 4ch アナログ入力ブロックの取扱い要領
JY992D55601 2ch PT100温度センサ入力ブロックの取扱い要領
JY992D55801 4ch 熱電対入力ブロックの取扱い要領
JY992D52701 2ch アナログ出力ブロックの取扱い要領
JY992D60901 4ch アナログ出力ブロックの取扱い要領
JY992D48601 2ch アナログ入力,1ch アナログ出力ブロックの取扱い要領
JY992D41401 RS-232C アダプタの取扱い要領
JY992D51201 RS-232C アダプタの取扱い要領
JY992D53101 RS-485 アダプタの取扱い要領
JY992D53301 RS-232C/RS-485 変換インタエフェースの取扱い要領
JY992D71701
JY992D72101
JY992D56101
JY992D34501
JY992D48101
CC-Link 接続ブロックの取扱い要領
MELSEC-I/O LINK リモート I/O システムマスタブロックの取扱い要領
MELSECNET/MINI 接続ブロックの取扱い要領
MELSECNET/MINI 接続ブロックの取扱い要領
MELSECNET/MINI 接続ブロックの取扱い要領
各種資料
1.
はじめに
マニュアル名称
■高速カウンタ・位置決め・カムスイッチ・ID■
FX-1HC ユーザーズマニュアル
FX2N/FX-1PG ユーザーズマニュアル
FX-10GM,FX(E)-20GM ハンディマニュアル
FX-1DIF ユーザーズマニュアル
■周辺機器・ソフトウェア■
FX-10P オペレーションマニュアル
FX-20P オペレーションマニュアル
FX-PCS/WIN オペレーションマニュアル
FX-PCS-KIT/98 オペレーションマニュアル
FX-PCS-LNK/WIN ユーザーズマニュアル
FX-PCS-CNV/WIN オペレーションマニュアル
FX-PCS-BFM/WIN オペレーションマニュアル
FX-PCS-KIT-GM/98 オペレーションマニュアル
E-20TP オペレーションマニュアル
■学習用テキスト(有償頒布)■
はじめてのシーケンサ
新・よくわかるシーケンサ(KISO)
新・よくわかるシーケンサ(STL)
新・よくわかるシーケンサ(SFC)
新・使いこなせるシーケンサ(OYO)
マニュアル番号
内容
JY992D52901
JY992D63001
JY992D57601
JY992D43001
ハードウェア高速カウンタの取扱い要領
パルス出力ブロックの取扱い要領
1軸、2軸位置決めユニットの取扱い要領
三菱 ID システム D シリーズ接続ブロックの取扱い要領
JY992D33301
JY992D17101
JY992D59701
JY992D27101
JY992D61801
JY992D71401
JY992D71501
JY992D46701
JY992D39201
ハンディプログラミングパネルの操作要領
ハンディプログラミングパネルの操作要領
プログラミングソフトの操作要領
プログラミングソフトの操作要領
計算機リンクサポートソフトの取扱い要領
ファイル変換ソフトの操作要領
バッファメモリモニタリングソフトの操作要領
位置決めプログラミングソフトの操作要領
位置決めティーチングパネルの操作要領
FX-NYUM-TEX
FX-KISO-TEX
FX-STL-TEXT
FX-SFC-TEXT
FX-OYO-TEXT
入門編(¥600 税別)
リレーラダー編(¥1,000 税別)
ステップラダー編(¥1,000 税別)
SFCプログラミング編(¥1,500 税別)
応用命令編(¥1,500 税別)
1
トレーニングスクールのご案内
全国15ヶ所で上記学習用テキストの内容に添ったトレーニングスクールを開催しております。
詳細につきましては、本製品のご購入店へお問合せいただくか、
「FXシーケンサ総合カタログ」
でご確
認ください。
形名,価格,
トレーニング開催日程等につきましては、本製品のご購入店へお問合せください。
9
1.
はじめに
特 長
1−2.
FXシーケンサの主な特長
FXシリーズシーケンサのプログラミングに関する特長は次のとおりです。
プログラミング
言語
【全シリーズ、
3種類のプログラミング言語をサポート】 (☞1−3)
FXシリーズシーケンサでは、
プログラムのベースとなるリストプログラム方式のほか、
グラフィック画
面上にラダーシンボルを作図する回路プログラム方式,機械の動作の流れに応じたシーケンス設計
が行えるSFC
(シーケンシャルファンクションチャート)方式によるプログラミングが行えます。
また、
これらのプログラムは相互変換も可能であり、
リストプログラムや回路プログラムについても一
定のルールに従って作成することでSFC図への逆変換も実現しています。
【高速入力の計数には、
1相あるいは2相の高速カウンタを利用できます】 (☞2−8)
シーケンサ内の一般カウンタは、
演算周期上で動作するためその応答速度は通常数1
0Hz程度です。
これに対して、
FXシーケンサが内蔵している高速カウンタは特定の入力リレーからの高速パルスを
割込みで処理するため、演算時間とは無関係に数kHzの計数が行えます。
計数した結果は、高速カウンタ専用の比較命令を使ってただちに出力することができます。
さらにFX2,
FX2Cシーケンサでは、高速カウンタの計数値に対して高速カウンタ割込みを行ったり、増
設機器として用意されたハードウェアカウンタを用いて最高50kHz
(1相時)
の高速パルスを取込む
こともできます。
高速処理
【最新情報の取込みと出力には「入出力リフレッシュ」機能】 (☞FNC50)
一括リフレッシュ方式で動作しているシーケンサの入力端子情報は、
0ステップの演算前に一括して
入力イメージメモリに取込まれます。
また出力情報は、
END命令実行時に一括出力されます。
入力リフレッシュ命令を用いると、
シーケンス演算の途中で最新情報を得たり、演算結果をただちに
出力することができます。
【入力リレーの時定数変更には「入力フィルタ調整」機能】 (☞FNC50,
7−2)
シーケンサの入力リレーには、
入力信号のチャタリングやノイズ対策として約10msのC−Rフィルタが
設けてあります。
しかし、入力リレーの内X0∼X7
(FX0,
FX0SはX0∼X17)
に関してはディジタルフィルタが用いられ
ているため、
シーケンスプログラムによってフィルタ値を変更することができます。
【パルスキャッチ機能】 (☞7−2)
短時間のパルス信号を取込むための一つの方法として、パルスキャッチ機能があります。
パルスキャッチでは特定の入力リレーからの信号を監視し、入力とともに割込み処理で特殊補助リ
レーをセットします。
パルスキャッチでは50μs以上のパルス幅があれば確実に入力を取込めるため幅広い用途で用い
ることができます。
また、
特定のトリガ信号によって複雑な演算を割込みで優先処理したいばあいには、
次項の
「割込み」
機能が適しています。
【短時間パルスの取込みや優先処理には3種類の「割込み」機能】 (☞FNC03,
2−10)
外部信号をトリガとする
「入力割込み」
は、特定の入力リレーからの信号を監視して入力の立上り、
ま
たは立下りで指定された割込みルーチンを最優先に処理します。
また、
FX2,
FX2Cシーケンサの
「タイマ割込み」
は一定時間ごとに、指定された割込みルーチンを最優
先に処理します。
さらに、
FX2,
FX2Cシーケンサの
「カウンタ割込み」
は、内蔵高速カウンタの現在値によって、指定され
た割込みルーチンを最優先に処理します。
10
1.
はじめに
特 長
【シーケンサの演算周期を一定化する
「コンスタントスキャン」
モード】 (☞7−2)
サイクリック演算方式のシーケンサの演算周期は、
プログラムの実行内容によって変化します。
コンスタントスキャンモード(M803
9,
D803
9)
を用いると演算周期を一定化できるため、演算に同期し
て実行される命令を一定の周期で処理することができます。
シーケンス制御をサポートする関連機能
【出力信号を一括してOFFする
「全出力禁止」
モード】 (☞7−2)
特殊補助リレーM8034を駆動することで、出力ラッチメモリがクリアされます。
これにより、
シーケンサは運転を継続した状態で出力リレー
(Y)
のみがすべてOFFになります。
【RUN中の出力状態をSTOP中にも保持する
「メモリホールドストップ」機能】 (☞7−2)
特殊補助リレーM8033を駆動することで、
RUN中の出力状態を保持したままでシーケンサをSTOP
できます。
1
【プログラムを保護する
「キーワード」登録】 (☞1−5)
作成したシーケンスプログラムの誤書込み防止や盗用防止策として、
キーワードが登録できます。
また、
FX−10P/FX−20P形ハンディプログラミングパネルなどのオンライン操作に対しては、
キー
ワードの指定方法でプログラムの保護レベルを設定することもできます。
このばあい、
「プログラムの
変更は禁止するがモニタや現在値変更は許可する」
といった指定も行えます。
【シーケンスプログラムに対する
「コメント」
の付加】 (☞1−5,周辺機器マニュアル)
パラメータ設定により、
プログラムメモリ内に要素コメント
(カナ/英数)エリアを確保できます。
また、漢字入力が可能な周辺機器側には、
プログラムに漢字コメントを付加して表示する機能もあり
ます。
【RUN中のプログラム書込み】 (☞ハンディマニュアル)
FX0N,
FX2,
FX2Cシーケンサでは、
シーケンサ運転中にプログラムを変更する機能を備えています。
これにより、機械を停止させることなく効率的に調整やプログラム変更を行うことができます。
【充実の基本性能】 (☞5章,
6章)
FXシーケンサでは、
データの転送や比較、四則演算や論理演算、
データのローテションやシフトなど
の基本的な応用命令をはじめ、入出力リフレッシュ,割込み,高速カウンタ専用比較命令,高速パル
ス出力,
などの高速処理命令、機械制御の定石動作をSFC制御上でパッケージ化したイニシャルス
テート命令など、”基本機能,高速処理,使い易さ”
を求めた仕様が用意されています。
応用命令群
【高度な制御も簡単に】 (☞5章,
6章)
さらにFX2,
FX2Cシーケンサにおいては、複雑なシーケンス制御をパッケージ化した便利命令を多数
用意することで、
シーケンスプログラム作成の負担軽減と入出力点数の節約が図られています。
また、
より高度な制御に対応するための浮動小数点演算やPID演算、
さまざまな外部機器との通信手段を
提供するRS−232C,
RS−4
85アダプタのほか、
Aシリーズシーケンサを親局とするMELSECNET/
MINに対して子局接続し、集中管理による分散制御も構成できます。
【主な命令】 (☞6章)
応用命令種類とその対応はシーケンサのシリーズによって異なりますので一覧表でご確認ください。
《プログラムフロー》
・条件ジャンプ(FNC00、
CJ)
・サブルーチンコール(FNC01、
CALL)
・割込み許可(FNC04、
EI)
・割込み禁止(FNC05、
DI)
・繰返し範囲開始(FNC08、
FOR) など
《転送比較》
・比較(FNC10、
CMP)
・帯域比較(FNC11、
ZCP)
・データ転送(FNC12、
MOV)
・BCD変換(FNC18、
BCD)
・BIN変換(FNC19、
BIN) など
11
特 長
1.
はじめに
応用命令群
《四則・論理演算》
・BIN加算(FNC20、
ADD)
・BIN減算(FNC21、
SUB)
・BIN乗算(FNC22、
MUL)
・BIN除算(FNC23、
DIV)
・BIN増加(FNC24、
INC) など
《ローテション・シフト》
・右回転(FNC30、
ROR)
・左回転(FNC31、
ROL)
・キャリ付右回転(FNC32、
RCR)
・ビット右シフト
(FNC34、
SFTR)
・ワード右シフト
(FNC36、
WSFR) など
《データ処理》
・一括リセット
(FNC4
0、
ZRST)
・デコード(FNC41、
DECO)
・エンコード(FNC42、
ENCO)
・ONビット数(FNC43、
SUM)
・平均値(FNC4
5、
MEAN) など
《高速処理》
・入力リフレッシュ
(FNC50、
REF)
・フィルタ調整(FNC51、
REFF)
・高速カウンタ比較(FNC53∼FNC55)
・パルス密度(FNC56、
SPD)
・パルス出力(FNC57、
PLSY) など
《便利な命令・外部機器用命令》
・イニシャルステート
(FNC60、
I
ST)
・ティーチングタイマ(FNC64、
TTMR)
・交番出力(FNC66、
ALT)
・傾斜信号(FNC67、
RAMP)
・近回り制御(FNC68、
ROTC)
・テンキー入力(FNC70、
TKY)
・ディジタルスィッチ時分割取込み(FNC72、
DSW)
《複雑な制御》
・平方根演算(FNC48、
SQR)
・浮動小数点演算(FNC49、
FLT)
・データサーチ(FNC61、
SER)
・データ整列命令(FNC69、
SORT)
・PID演算(FNC88、
PID) など
12
・7セグメントデコーダ(FNC73、
SEGD)
・7セグメント時分割表示(FNC74、
SEGL)
・アスキー変換(FNC76、
ASC)
・特殊ユニット制御(FNC78、FROM,FNC79、TO)
・シリアルデータ転送(FNC80、
RS)
・HEX→ASCI
I変換(FNC82、
ASCI)
・ASCI
I→HEX変換(FNC83、
HEX) など
1.
はじめに
特 長
【アナログ入出力制御】
・アナログ入力
・アナログ出力
・PT−100温度センサ入力
・熱電対温度センサ入力
特殊制御
【位置決め制御】
・パルス出力ブロック
(シーケンスプログラムで制御)
・位置決めユニット
(位置決め専用命令で制御)
・高速カウンタ
(ハードウェアカウンタ,逓倍機能付)
・カムスイッチ(レゾルバ検出)
1
【IDシステム制御】
・
IDインタフェース
(三菱IDシステム Dシリーズに対応)
詳細は各製品のマニュアルをご覧ください。
【簡易PC間リンク】
FX2N,
FX2NCシーケンサを最大8台接続し、
その間で自動的にデータを交信します。 FX0N,
【並列リンク】
FX2,
FX2C、
またはFX0Nシーケンサを1対1で接続し、
その間で自動的にデータを交信します。
【計算機リンク】
パソコンなどの計算機1台に対して、最大1
6台のFX2,
FX2C,
FX0N,
FX2N,
FX2NC,
Aシーケンサを接
続し、計算機から直接シーケンサのデバイス指定をしてデータを交信します。
リンク・通信
【CC−L
i
nk】
Aシーケンサ、
またはQnAシーケンサを親局として、
子局
(リモートデバイス局)
にFX0N,
FX2N,
FX2NC
シーケンサを接続します。
CC−L
i
nkは、
FXシーケンサのほか、当社製インバータやACサーボあるいはパートナメーカのセンサ
などが接続できるオープンネットワークです。
【I/Oリンク】
FX0Nシーケンサを親局とするリモートI/Oシステムです。
リモート側ユニットは、
MELSEC−I/O
LINKリモートI/Oシステム用のユニット
(Aシーケンサと同
一)が使えます。 【計算機リンクサポートソフトウェア】
FX0N,
FX2,
FX2C,
FX2N,
FX2NCシーケンサとパソコンを接続し、
データの読出/書込みを簡単に行うための、
Wi
nd
ows対応ソフトウェアパッケージです。
表計算等ソフトのExc
e
lと直接データの交信ができるほか、付属の通信関数をベーシックやC言語な
どの開発ツールで制御することで、
より高度なインタフェースを開発することも可能です。
【無手順通信】
バーコードリーダ,
プリンタ,パソコン,計測器などのRS−232C/RS−422インタフェース機器との間
で無手順のシリアル通信ができます。
詳細は9章をご参照ください。
13
概 要
1.
はじめに
1−3.製品概要と対応するプログラミング言語
《製品の概要》
FX0
FX0S
FX0N
FX1
14
●入出力14∼30点(端子台)
●バッテリレスのEEPROMメモリ内蔵
(800ステップ)
●基本命令20種,ステップラダー命令2種(SF
C表現可),応用命令35種・50個
●アナログボリューム1点,RUN/STOPス
イッチ内蔵
●入出力10∼30点(端子台)
●バッテリレスのEEPROMメモリ内蔵
(800ステップ)
●基本命令20種,ステップラダー命令2種(SF
C表現可),応用命令35種・50個
●アナログボリューム1点,RUN/STOPス
イッチ内蔵
●入出力24∼128点(端子台)
●バッテリレスのEEPROMメモリ内蔵(2000
ステップ)
オプションカセット使用可。ただし
MAX2000ステップ
●基本命令20種,ステップラダー命令2種(SF
C表現可),応用命令42種・59個
●アナログボリューム2点,RUN/STOPス
イッチ内蔵
●RUN中書込可,各種特殊機器接続可
●入出力16∼128点(端子台)
●RAMメモリ内蔵(2
000ステップ)、
オプション
カセット使用時はプログラム領域以外にも2
000ステップ分のコメント領域を確保可能
●基本命令20種,ステップラダー命令2種(SF
C表現可),応用命令35種・88個
FX2
●入出力16∼256点(端子台)
●RAMメモリ内蔵(2
000ステップ)、
オプション
カセット使用時は、
MAX8000ステップまで
可能
●基本命令20種,ステップラダー命令2種(SF
C表現可),応用命令96種・229個
●RUN/STOPスイッチ内蔵
●RUN中書込可,各種特殊増設機器接続可
FX2C
●入出力64∼256点(コネクタ)
●RAMメモリ内蔵(2
00
0ステップ),オプション
カセット使用時は、
MAX8000ステップまで
可能
●基本命令20種,ステップラダー命令2種(SF
C表現可),応用命令96種・229個
●RUN/STOPスイッチ内蔵
●RUN中書込可、各種特殊増設機器接続可
《プログラム作成のポイント》
[周辺機器の機種選択]
を
●FX1シーケンサは機種選択画面で“FX1”
選択してください。
●FX1以外の機種は
“FX2”
を選択してください。
なお
“FX0”,
“FX0S”,
“FX0N”
など個別形名
が表示される周辺機器では各形名を選択
してください。
[要素と命令の範囲]
FX0S,
FX0Nシーケンサでは、入出力リ
FX0,
レーや補助リレーなどの各種要素や応用命令
は各シーケンサがサポートする要素や応用命
令の範囲内でプログラムしてください。
[プログラムステップ],
[ パラメータ]
1−5項をご覧ください。
[シーケンスプログラムの互換性]
作成したシーケンスプログラムを他シリーズ
へ流用(例:FX2で作成→FX1へ流用)するば
あいは、必ず流用先機種の仕様範囲内であ
ることを確認してください。具体的には次の項
目を確認します。
・プログラムステップの容量
・各種要素番号の範囲と機能の差異
・応用命令,基本命令の種類とその機能内容
・パラメータの設定内容
概 要
1.
はじめに
プログラム
の方式
《リストプログラミング》
リストプログラムは、
シーケンス命令を
“LD”,
“AND”
,
“OUT”
などと命令語で入力していく方
式です。
この方式は、
シーケンスプログラムを考える上で基本となる入力形態ですが、
制御内
容が視覚的に理解しにくい一面もあります。
例: ステップ
0
1
2
3
命令
LD
OR
AN
I
OUT
要素番号
X000
Y005
X002
Y005
対応する周辺機器
FXシリーズ用のプログラマおよび、
プログラミング
ソフトウェア全部。ただし、
A6GPP/A6PHP形プロ
グラマ用の「SFC入力専用ソフトウェア」ではサ
ポートしていません。
1
《ラダー回路プログラミング》
ラダー回路プログラムは、
シーケンスシンボルと要素番号を使って、
グラフィック画面上にシー
ケンス回路を作図していく方式です。
この方式では、
シーケンス回路が接点記号やコイル記
号で表現されるためプログラムの内容が理解しやすくなっています。
また、回路表示の状態で
シーケンサの動作モニタを行うこともできます。
例:
X000
X002
Y005
対応する周辺機器
パソコン,A7PHP/HGP,A6GPP/PHPとそれぞれ
に対応したプログラミングソフトウェア
Y005
上記リストプログラムを回路図で表現
《SFCプログラミング》
SFCプログラムは、機械の動作の流れに応じてシーケンス設計ができる入力方式です。
パソコンやA7PHP/HGPなどのグラフィック画面を備えた周辺機器では、下図のような画面
作図でシーケンス制御の流れを決めることができます。
例:
イニシャルステート
S 0
移行条件→
スタート
S 20
上昇
対応する周辺機器
パソコン,A7PHP/HGP,A6GPP/PHPと、
それぞれ
に対応したプログラミングソフトウエア
上限
ステート→
(工程)
下降
S 21
下限
S 22
上昇
上限
S 0へ戻る
互 換 性
上記3通りの手段によって作成されたシーケンスプログラムは、すべて命令語(リストプログラミング時の
内容)でFXシーケンサのプログラムメモリに格納されています。
したがって、下図のとおり各種の入力
方式によって作成されたプログラムをすべて相互変換して表示,編集することができます。(リストプロ
グラムにおいても、
SFC変換のためルールに従うことにより命令語ベースのプログラムをSFC図対応
ソフトウエアで表示可能)
リスト
回路
SFC
15
シーケンサの構成
1.
はじめに
1−4.
シーケンサを構成する各種の要素
シーケンサ内には多数のリレーやタイマ,
カウンタが内蔵されていて、いずれも無数のa接点(常開接点)
とb接
点(常閉接点)
をもっています。
これらの接点とコイルを接続して、
シーケンス回路を構成します。矢印は信号の
受け渡しを示します。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
入力端子または
入力コネクタ
入力リレー:X
シーケンサが外部の入力スイッチから信号を受取る窓口が入力リレーであり、
要素記号はXを用います。
シーケンサの規模に応じた点数の入力リレーが内蔵されています。
1234
補助リレー:M
シーケンサ内に
は多数の補助リ
レーがあり、要素
記号はMを用い
ます。
ステート:S
シーケンサ内に
は多数のステート
があり、
要素記号
はSを用います。
出力端子または
出力コネクタ
タイマ:T
シーケンサ内に
は多数のタイマ
があり、
要素記号
はTを用います。
カウンタ:C
シーケンサ内に
は多数のカウン
タが内蔵されて
います。
要素記号はCを
用います。
出力リレー:Y
シーケンサが外
部の負荷を駆動
する窓口が出力
リレーであり、要
素記号はYを用
います。
シーケンサ内に
は多数の出力リ
レーがあります。
出力リレーの外部出力用接点(1個のa接点)
シーケンサの規模に応じた点数の出力接点が内蔵され
ています。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
また、
シーケンサには数値データを格納するための記憶要素として、
データレジスタ
(D)
などが用意されています。
16
シーケンサの構成
1.
はじめに
入力
︵X︶
・出力
︵Y︶
リレー
●各基本ユニットには、
X00
0∼X007,
X0
10∼X017…,Y000∼Y00
7,Y010∼Y017…のように8進数の入
力リレー,出力リレーの番号が割当てられています。
増設ユニットや増設ブロックの番号も、基本ユニットの接続順にX,
Yそれぞれ8進数の連続番号となり
ます。
●特定の入力リレーの入力フィルタには、
ディジタルフィルタが用いられており、
プログラムによってフィル
タ値を変更することができます。
したがって、
高速取込みを目的とした用途には、
この入力リレー番号を
割当てます。
(フィルタ調整,入力割込み,
高速カウンタ,各種応用命令などの解説をご参照ください。)
1
タイマ
︵T )
●タイマは、
シーケンサ内の1ms,10ms,100msなどのクロックパルスを加算計数し、
これが所定の設定
値に達したときに出力接点が動作するものです。
タイマはベースとなるクロックパルスによって、
0.001∼3276.7秒までが計測できます。
●T192∼T199は、サブルーチンや割込みルーチン専用のタイマです。
●T250∼T255は、
100msのベースクロックのタイマですが、
その現在値は積算形となっていますので、
タイマコイルの駆動入力がOFFしても現在値は保持され、積算動作となります。
ステート︵S
補助リレー
︵M )
●シーケンサ内部に持っているリレーが補助リ
レーです。入出力リレーとは異なり外部の入
力を取込んだり、
直接外部負荷を駆動するこ
とのできないプログラム用リレーです。
●シーケンサの電源を 断しても、
そのON/OFF
状態が記憶できる停電保持リレーもあります。
)
●ステップラダーまたは、
SFC表現の工程番号と
して用いられるリレーです。
●工程番号として用いないときには、補助リレー
と同様一般の接点/コイルとしてプログラムす
ることもできます。また、
アナンシェータとして
外部故障診断用としても利用できます。
カウンタ︵C
)
●カウンタは、次の種類が用意されています。目的や用途によって使い分けができます。
【内部計数用】一般用/停電保持(キープ)用
16ビットカウンタ :アップ用,計数範囲 1∼32,767
32ビットカウンタ :アップ/ダウン用,計数範囲 −2,14
7,483,648∼+2,14
7,483,64
7
これらのカウンタは、
シーケンサの内部信号用であり、
その応答速度は通常数10Hz以下。
【高速カウント用】停電保持(キープ)用
32ビットカウンタ :アップ/ダウン用,計数範囲 −2,14
7,483,648∼+2,14
7,483,64
7
(1相1計数,
1相2計数,
2相2計数)特定の入力リレーに割付け。
高速カウンタはシーケンサの演算とは無関係に数kHzの計数が行えます。
データレジスタ
︵D︵V
) ︶︵Z︶
●数値データを格納するための要素がデータレジスタです。FXシーケンサのデータレジスタはすべて
1
6ビット
(最上位は正負ビット)
ですが、
2つのレジスタを組合わせて32ビット
(最上位は正負ビット)
の数
値を扱うことができます。(数値範囲は「カウンタ」
を参照ください)
他の要素同様データレジスタにも一般用と停電保持(キープ)用があります。
●データレジスタの中には、
インデックス
(修飾)用と呼ばれるV,Zのレジスタがあります。
V,Zは次のように他の要素に付加して用います。
〔V,Z=5のばあい〕 D100V = D105
C20Z = C25
←要素番号+V またはZの値
データレジスタやインデックスレジスタは、
タイマやカウンタの設定値の間接指定や、応用命令の中で
用いられます。
ポインタ
︵P︵I
)︶
定数︵K︵H
) ︶
●シーケンサで用いるさまざまな数値のうち、
Kは
1
0進整数値、
Hは1
6進数値を表わしています。
これらは、
タイマやカウンタの設定値や現在
値あるいは、応用命令のオペランドとして用
います。
●ポインタには、分岐用と割込み用があります。
分岐用ポインタは、
FNC00(CJ)条件ジャンプ
やFNC0
1(CALL)サブルーチンコールの飛び
先を指定します。
割込用ポインタは、入力割込み,
タイマ割込み
またはカウンタ割込みの割込みルーチンを指
定します。
17
メモリとパラメータ
1.
はじめに
1−5.
プログラムメモリとパラメータの構造
FXシーケンサのメモリ構造は次のとおりです。
また、
メモリ内の各要素はそのイニシャライズ内容
によって、
A,
B,
Cの3通りに区分できます。
メモリ構造
《データメモリ》 内蔵メモリ内
システムメモリ
ROM
CPU
●データレジスタ
C: 一般用
A: 停電保持用
A:RAMファイル用
B: 特殊用
A: 時計データ
《プログラムメモリ》 内蔵RAM内または、オプションカセット内
0ステップ →
パラメータに
より確 保 可 。
ただし機種に
より設 定 でき
る内容が異な
ります。
{
800∼
→
8000ステップ
A:パラメータ
A:シーケンスプログラム
A:コメント
A:ファイルレジスタ
●タイマ現在値レジスタ
C:100ms用
A: 積算100ms用
C:10ms用
A:1ms用
FX1,
FX2,
FX2Cの内蔵
RAMメモリの内 容は、
バッテリによって停電保
持されています。
FX0,
FX0S,
FX0Nはバッ
クアップを必要としない
EEPROMを内蔵してい
ます。
オプションメモリカセット
を装着すると内蔵メモリ
は切り離され、
カセット側
が優先動作します。
●カウンタ現在値レジスタ
C: 一般用16ビット,32ビット
A: 停電保持用16ビット,32ビット
A: 高速カウンタ用
《ビットデバイスメモリ》 内蔵メモリ内
●接点イメージメモリ
C:入力リレー
C:一般用補助リレー
A:停電保持用補助リレー
B:特殊補助リレー
C:一般用ステート
A:停電保持用ステート
A:アナンシェータ
プログラムメモリの設定範囲につきましては、
次ページの「①メモリ容量設定」
を参照ください。
メモリの種類
電源OFF
電源OFF→ON
A バックアップ系メモリ
B 特M,特D,インデックスレジスタ
C その他非バックアップ系メモリ
●タイマ接点,計時コイル
C:100ms用
A:積算100ms用
C:10ms用
A:積算1ms用
●カウンタ接点、計数コイル、
リセットコイル
C:一般用16ビット,
32ビット
A:停電保持用16ビット,
32ビット
A:高速カウンタ用
STOP→RUN
RUN→STOP
変化せず
クリア
初期値設定※
クリア
C:出力
ラッチ
メモリ
C:出力リレー
データメモリやビットデバイスメモリはシーケンサ
の内蔵メモリ内に確保されています。電源OFF
時やRUN→STOP時にはクリアされますが、停電
保持用要素や一部の特殊要素はその内容がバッ
テリによってバックアップされています。
なお、
EEPROMメモリを内蔵したFX0,
FX0S,
FX0Nの停電保持情報はシステムが管理し、自動
的にEEPROMに保存します。
変化せず※
変化せず
クリア
M8033駆動時は変化せず
※一部のものはSTOP→RUN時にクリアされますのでご注意ください。
※M8074は停電保持されています。
18
●インデックスレジスタ
B:Vレジスタ
B:Zレジスタ
メモリとパラメータ
1.
はじめに
パラメータ
の構造
パラメータは、停電保持要素の範囲をはじめ、
コメントやファイルレジスタの領域を確保するため
に用いられます。
なお、パラメータの設定や変更はすべてプログラミング機器(FX−10P/20P,パソコン,
A7PHP
など)
から行います。設定方法および操作の詳細につきましては、各プログラミング機器のマニュ
アルをご覧ください。
《パラメータの種類と設定内容》
①メモリ容量設定
:シーケンスプログラムを格納するためのプログラムメモリは前述の
とおり、
あらかじめシーケンサに内蔵されたメモリと、必要に応じて
取り付けるオプションメモリがあります。
メモリ容量設定では、
これ
らの領域をどのような目的で使用するのかを指定します。
具体的に
は、
FX0N,
FX1,
FX2,
FX2Cシーケンサではこの領域をコメントや
ファイルレジスタ
(FX1除く)
に割り当てることができます。
メモリの種類
単位:ステップ
機種
設定内容
※1:オプションメモリカ
シーケンスプログラム
セットを装着すると内 FX0 ファイルレジスタ
蔵メモリは切り離され、 FX0S コメント
合計
カセット側が優先動
シーケンスプログラム
作します。
FX0N
※2
:プログラム容量は最
大2K、ただし、
オプ
ションカセット使用時
にはプログラム領域
以外にも2
0
0
0ステップ
分のカナコメント領域
を確保できます。
②ラッチ範囲設定
オプションメモリカセット※1
内蔵メモリ
0.8K
FX-RAM-8(C) FX-EPROM-8 FX-EEPROM-8(C)
−
−
−
パラメータ固定
0∼2K
0∼2K
0∼2K (RAM不可)
0∼1.5K
0∼1.5K
0∼1.5K(RAM不可)
コメント
0∼1.5K
0∼1.5K
0∼1.5K(RAM不可)
合計
FX1
FX-EEPROM-4(C)
ファイルレジスタ
シーケンスプログラム
ファイルレジスタ
コメント
合計
シーケンスプログラム
FX2 ファイルレジスタ
FX2C コメント
合計
1
0∼2K
2K
2K
0∼2K
0∼2K
−
−
−
0∼2K
0∼4K
0∼4K
2K
※2
※2
0∼2K
0∼4K
0∼8K
0∼2K
0∼2K
0∼2K
0∼2K
0∼4K
0∼4K
2K
最大4K,2Kも可
最大8K,2K/4Kも可
:シーケンサが停電保持する要素範囲を変更することができます。
(詳細は次ページを参照ください。)
③プログラムタイトルの登録 :プログラミング用の周辺機器がプリントアウトの際プログラムタイト
ルとして用いる文字を設定できます。
④キーワードの登録
:作成したシーケンスプログラムの誤書込み防止や盗用防止策とし
て、
キーワードが設定できます。
なお、
FX−1
0P/FX−2
0P形ハンディプログラミングパネルのオン
ライン操作に対しては、
キーワードの先頭文字をA,
B,
Cと区分す
ることで3段階の保護レベルが設定できます。
・全操作禁止(周辺機器操作不可)
:A□□□□□□□または■□□□□□□□
↑
・盗用防止(モニタや現在値変更などに限定):B□□□□□□□
先 頭はA,
B,
C
・誤書込み防止(読出し,モニタ,現在値変更などに限定):C□□□□□□□
以外の英数字
キーワードの□部にはA∼Fまたは0∼9の英数字を8桁分指定します。
19
メモリとパラメータ
1.
はじめに
《パラメータ設定の初期値と各シーケンサの設定要件》
項目
メモリ容量
初期値
FX1
2000ステップ
カナコメント容量
0
ファイルレジスタ容量
ラッチ範囲
FX2(FX2C,FX0N,FX0S,FX0)
プログラム容量
0
補助リレー[M]
500∼1023
500∼1023
ステート[S]
500∼ 999
500∼ 999
カウンタ[C](16)
100∼ 135
100∼ 199
カウンタ[C](32)
235∼ 254
220∼ 255
データレジスタ[D]
100∼ 127
200∼ 511
プログラムタイトル
未登録
キーワード
未登録
[FX0,
FX0Sシリーズ]:
“キーワード”
のみが登録できます。
“メモリ容量”
“ラッチ範囲”
,
および
“プログラムタイトル”
は初期値で使用
してください。
[FX0Nシリーズ]
:
“カナコメント容量”
“
,ファイルレジスタ容量”
“
,プログラムタイトル”
および
“キーワード”が変更できます。
“プログラム容量”
および
“ラッチ範囲”
は初期値で使用してください。
:
“ファイルレジスタ容量”以外はすべて変更できます。
[FX1シリーズ]
[FX2,
FX2Cシリーズ]:すべてのパラメータを変更することができます。
付 記
20
●“メモリ容量”
の変更に際しては、前ページの一覧表をご参照ください。
●“ラッチ範囲”
は各シーケンサによって変更できる要素範囲が異なりますので各要素解
説項目に従ってください。
また、停電保持固定領域となっている要素番号は、変更しな
いでください。
注意事項
1.
はじめに
1−6.注意事項(入出力処理,応答おくれ,二重コイル)
《入出力リレーの動作タイミングと応答おくれ》
① [入力処理]
入力イメージメモリ
読込み
スキャンタイム
(演算周期)
入力端子のON/OFFを一括取込み
入力イメージを読出し、
② [プログラム処理] プログラムに従って演算
各要素のイメージ
メモリ更新
③ [出力処理]
出力ラッチメモリ
へ転送
一括入出力方式
(リフレッシュ方式)
FXシーケンサは、①∼③の処理をくり返し実行して入出力
処理を行っています。
したがって、
シーケンサが行う制御には、入力フィルタや出
力素子の駆動時間の他に、
演算周期による応答おくれがあ
ります。
1
〈最新情報で最新出力を得る〉
上記演算周期の途中で、
入力の最新情報がほ
しいときや演算結果をただちに出力したいばあ
いは、
「入出力リフレッシュ命令」
を用いることが
できます。
出力要素
の駆動
《幅の狭い入力パルスは取込めない》
シーケンサの入力のON時間幅やOFF時間幅は、
シーケンサのサイクルタイムよりも長い時間を必要とします。
入力フィルタの応答おくれ1
0msを考慮し、
サイクルタイムを1
0msとすると、
ON時間,
OFF時間はそれぞれ2
0msが
必要です。
したがって、
1,
000/(2
0+2
0)
=2
5Hz以上の入力パルスは扱うことができません。
ただし、
シーケンサの特殊機
能や応用命令を用いると、
これを改善することができるようになっています。
OFF
ON
この入力ONは取込めます
入力ONが
この入力OFFは
取込めません
取込めません
OFF
ON
プログラム処理
プログラム処理
プログラム処理
入力処理
出力処理
( 時間)
《二重出力(ダブルコイル)の動作》
入力処理
X001=ON
X001
X002=OFF
☞
最初
Y003
X002
二度目
入力処理
Y003=OFF
☞
Y003
プログラム処理
演算周期
〈改善のための便利な機能〉
・高速カウンタ機能
・入力割込み機能
・パルスキャッチ機能
・入力フィルタ値調整機能
これらの機能を用いることで、演算周期よりも
短いパルスの取込みが可能。
左図のように同一コイルY0
03が複数個所に使われているば
あいを考えてみましょう。
一例として、
X001=ON,
X002=OFFとします。
最初のY003はX001がONのため、
そのイメージメモリがON
となり、出力Y004もONとなります。
Y004
Y003
Y004=ON
以上のとおり二重出力(ダブルコイル使用)
を行うと、
後側のものが優先動作となります。
しかし、二度目のY003は入力X002がOFFのため、そのイ
メージメモリはOFFに書換えられます。
したがって、
実際の外部出力はY0
03=OFF,
Y0
04=ONとな
ります。
〈対応策〉
・接点をOR条件にしてプログラムする。
・
「SET」,
「RST」命令による出力駆動。
・
「ジャンプ命令」や「ステップラダー命令」の
利用。
21
1.
はじめに
MEMO
22
2.
各種要素の役割り
と機能
2
.
各種要素の役割り
と機能
本章では、
シーケンサが扱う数値や内蔵されている入出力リレー,補助リレー,
ステート,
カウンタ,
データレジス
タなどの各種要素(デバイス)
について、
その役割りと機能を説明します。
この項目は、
シーケンサを取扱うための基礎となります。
2−1.数値の扱い、定数 ・・・・・・・・・・・・・・[K],
[H]
2−2.FXシリーズ要素番号一覧
2
2−3.入出力リレーの番号と機能・・・・・・・[X],
[Y]
2−4.補助リレーの番号と機能・・・・・・・・・[M]
2−5.ステートの番号と機能 ・・・・・・・・・・・[S]
2−6.タイマの番号と機能 ・・・・・・・・・・・・[T]
2−7.内部カウンタの番号と機能 ・・・・・・[C]
2−8.内蔵高速カウンタの番号と機能 ・・[C]
2−9.データレジスタの番号と機能 ・・・・・[D]
2−10.ポインタの番号と機能 ・・・・・・・・・・[P],
[I]
23
2.各種要素の役割りと機能
定 数
2−1.数値の扱い,定数 [K],
[H]
シーケンサ
が扱う数値
FXシーケンサでは、
それぞれの用途や場面によって5種類の数値が用いられます。
これらの役割
と機能は次のとおりです。
《10進数》(DEC:DECIMAL
NUMBER)
●タイマやカウンタの設定値(K定数)
●補助リレー
(M),
タイマ(T),
カウンタ
(C),ステート
(S)
などの番号(要素番号)
●応用命令のオペランド中の数値指定や命令動作の指定(K定数)
《16進数》(HEX:HEXADECIMAL
NUMBER)
●10進数同様、応用命令のオペランド中の数値指定や命令動作の指定(H定数)
16,384
8,192
4,096
2,048
1,024
512
256
128
64
32
16
8
4
2
1
《2進数》(BIN:BINARY
NUMBER)
●タイマ,
カウンタあるいはデータレジスタに対する 10進数入力の例
キーイン
(10進) K 7 8 9
数値指定は、上記のとおり10進数や16進数で行
0:正の値 1:負の値
われますが、
シーケンサの内部では、
これらの数
値はすべて2進数で扱われています。
なお、
これ
らの要素を周辺機器でモニタしたばあいには、
右
(2進)
図のとおり1
0進数に自動変換されて表示されます。
0
0
0
0
0
0
1
1
0
0
0
1
0 1 0 1
(16進切換えも可)
自動変換
1+4+16+256+512
=789
(10進) K 7 8 9
周辺機器のモニタ
《8進数》(OCT:OCTAL
NUMBER)
●FXシーケンサの入力リレー,出力リレーの要素番号は8進数値で割当てられています。
したがって
「0∼7,
10∼1
7…70∼77,
100∼107」
と桁上げされます。
8進数では、
「8,
9」
は存在し
ません。
《BCD》(BCD:BINARY
CODE
DECIMAL)
●BCDは、
10進数の各桁を構成する0∼9の数値を4ビットのBINで表現する方式です。各桁ごと
の取扱いが容易であることから、
BCD出力形のディジタルスイッチや7セグメント表示器制御
などに用いられます。
《その他の数値(フロート値)》
●FX2
(V3.
07以上)およびFX2Cシーケンサでは、高精度な演算を行うための浮動小数点演算
機能があります。
浮動小数点演算のためには2進フロート値が用いられるとともに、
これをモニタするための10進
フロート値が用いられます。
浮動小数点演算で用いられるこれらの数値の詳細につきましては後述の
「5−2.応用命令内
での数値の扱い」
をご参照ください。
24
定 数
2.各種要素の役割りと機能
定 数
K,
H
シーケンスプログラム上で数値を扱うばあいには、必ず定数K
(10進数)
または、定数H
(16進数)
を用います。
(ただし、入出力リレーの番号には8進数が用いられています)
これらの役割と機能は次のとおりです。
《定数K》
●「K」
は、
10進数の整数を表す記号であり、主にタイマやカウンタの設定値あるいは、応用命令
のオペランド中の数値指定に用います。
《定数H》
●「H」
は、
16進数の表示記号であり、主に応用命令のオペランドの数値指定に用います。
なお、
プログラミング用周辺機器でも命令上の数値に関する操作では、
10進数はK、
16進数はH
を数値に付加して入力します。
(例 K100,
H64)
2
FXシーケンサが扱う数値は、下表のとおり変換することができます。
数値の変換
8進数
10進数
16進数
2進数
(OCT)
(DEC)
HEX
(BIN)
0
0
00
0000
0000
0000
0000
1
1
01
0000
0001
0000
0001
2
2
02
0000
0010
0000
0010
3
3
03
0000
0011
0000
0011
4
4
04
0000
0100
0000
0100
5
5
05
0000
0101
0000
0101
6
6
06
0000
0110
0000
0110
7
7
07
0000
0111
0000
0111
10
8
08
0000
1000
0000
1000
11
9
09
0000
1001
0000
1001
12
10
0A
0000
1010
0001
0000
13
11
0B
0000
1011
0001
0001
14
12
0C
0000
1100
0001
0010
15
13
0D
0000
1101
0001
0011
16
14
0E
0000
1110
0001
0100
17
15
0F
0000
1111
0001
0101
20
16
10
0001
0000
0001
0110
:
:
:
:
:
:
:
:
:
143
99
63
0110
0011
1001
1001
入力リレー 定数Kおよび入出
主な
出力リレーの 力リレーを除く 定数Hなど
用途
要素番号
内部要素番号
シーケンサ内部の処理
BCD
BCDディジタルスイッチ, 7セグメント表示器
25
要素番号一覧
2.各種要素の役割りと機能
2−2.
FXシリーズ要素番号一覧
FXシリーズシーケンサの要素番号は各シリーズごとに次のとおり割り付けられています。
なお、基本ユニットに対して、入出力増設機器や特殊増設機器を接続したばあいの入力リレーや出力リレーの
番号は、
それぞれの製品のマニュアルでご確認ください。
FX0,
FX0S
要素一覧
FX0S-10M
FX0/FX0S-14M
FX0/FX0S-20M
FX0/FX0S-30M
X 00∼X 05
X 00∼X 07
X 00∼X 13
X 00∼X 17
X
6点
8点
12点
16点
出力リレー
Y 00∼Y 03
Y 00∼Y 05
Y 00∼Y 07
Y 00∼Y 15
4点
6点
8点
14点
入力リレー
Y
M
0∼M 495
補助リレー
【M 496∼M 511】
M8000∼M8254
16点 キープ用
57点
496点
M
一般用
特殊用
S 0∼S 63
ステート
64点 一般用
----------------------------
S
イニシャル用
S
0∼S
9
原点復帰用
S
10∼S
19
T
タイマ
0∼T 55
T 32∼T 55
56点 100ms
24点 10ms
T
内蔵ボリューム形
1点
特殊補助リレーM8028で
D8013による間接指定
100ms→10msへ切換え
0∼255分割
16ビット アップ
カウンタ
C
0∼C 13
32ビット 高速可逆カウンタ 最大4点
【C14,15】
【C235,C241, 【C246∼
C244】
C
D
14点
2点
C236∼C238,C242
一般用
キープ用
1相1入力
0∼D 29
【D 30,D31】
データレジスタ
1相2入力
D8000∼
2点
30点
【C251∼
C249】
D8069
キープ用
C254】
2相入力
V,Z
2点
27点
D,V,Z
一般用
N
ネスティング
0∼N
特殊用
7
P
8点
ポインタ
64点
4点
分岐ポインタ 入力割込み用ポインタ
K 16ビット -32,768∼32,767
32ビット -2,147,483,648∼2,147,483,647
H 16ビット 0∼FFFFH
32ビット 0∼FFFFFFFFH
【 】内の要素は停電保持領域
注記
26
インデックス用
I00*∼I30*
ジャンプ,サブルーチン用
マスタコントロール用
定数
0∼P 63
パラメータによる停電保持領域の変更はできません。
要素番号一覧
2.各種要素の役割りと機能
FX0N
要素一覧
入力リレー
FX0N-24M
FX0N-40M
FX0N-60M
増設付き
X000∼X015
X000∼X027
X000∼X043
X000∼X137
X
14点
24点
36点
96点
出力リレー
Y000∼Y011
Y000∼Y017
Y000∼Y027
Y000∼Y127
10点
16点
24点
88点
Y
M
0∼M 383
補助リレー
入
出
力
合
計
128
点
【M 384∼M 511】
M8000∼M8254
128点
67点
384点
キープ用
並列リンク用-------------
M
親→子【M 400∼M 449】
一般用
2
特殊用
子→親【M 450∼M 499】
【S 0∼S 127】
ステート
128点 キープ用
----------------------------
S
イニシャル用
S
0∼S
9
原点復帰用
S
10∼S
19
T
タイマ
0∼T 62
T 32∼T 62
T 63
63点 100ms
31点 10ms
1点 1ms
T
特殊補助リレーM8028で
100ms→10msへ切換え
16ビット アップ
カウンタ
C
32ビット 高速可逆カウンタ 最大4点
0∼C 15 【C 16∼
【C235∼C238】 【C246,C247,
C 31】
C
D
16点
16点
一般用
キープ用
0∼D127
【C251,C252,
C249】
C254】
C244】
1相1入力
1相2入力
【D128∼D255】
【D1000∼D2499】
128点
ファイル用 1500点
データレジスタ
128点
【C241,C242,
2相入力
D8000∼
キープ用
D8129
V,Z
2点
38点
並列リンク用------------
D,V,Z
親→子【D230∼D239】
一般用
N
ネスティング
0∼N
7
P
8点
ポインタ
0∼P 63
64点
特殊用
インデックス用
I00*∼I30*
4点
ジャンプ,サブルーチン用
マスタコントロール用
定数
ファイルレジスタ
子→親【D240∼D249】
分岐ポインタ 入力割込み用ポインタ
K 16ビット -32,768∼32,767
32ビット -2,147,483,648∼2,147,483,647
H 16ビット 0∼FFFFH
32ビット 0∼FFFFFFFFH
【 】内の要素は停電保持領域
注記
パラメータによる停電保持領域の変更はできません。
27
要素番号一覧
2.各種要素の役割りと機能
FX1
要素一覧
入力リレー
FX1-16M
FX1-24M
FX1-32M
FX1-48M
FX1-64M
FX1-80M
増設付き
X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X007
X013
X017
X027
X037
X047
X137
X
8点
12点
16点
24点
32点
40点
96点
出力リレー
Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y007
Y013
Y017
Y027
Y037
Y047
8点
12点
16点
24点
32点
40点
Y
M
補助リレー
Y137
96点
0∼M 499
【M 500∼M1023】
M8000∼M8255
500点
524点 キープ用 ※2
60点
入
出
力
合
計
128
点
M
一般用 ※1
ステート
特殊用
S 0∼S 499
【S 500∼S 899】
【S 900∼S 999】
500点 一般用 ※1
400点
100点
キープ用 ※2
アナンシェータ用 ※3
---------------------------S
イニシャル用
S
0∼S
9
原点復帰用
S
10∼S
19
T
0∼T 199
T 200∼T 245
タイマ
200点 100ms
T
ルーチンプログラム用-------
46点 10ms
T 192∼T 199
16ビット アップ
カウンタ
C
32ビット 高速可逆カウンタ 最大3点
0∼C 99 【C100∼
【C235∼
C135】
C
C237】
100点
36点
【C241,C244】
一般用 ※1
キープ用 ※2
1相1入力 ※2
D
0∼D 99
【D100∼D127】
データレジスタ
【C246,C247, 【C251,C252,
C249】
1相2入力 ※2
C254】
2相入力 ※2
D8000∼
28点 キープ用 ※2
D8069
100点
V,Z
2点
70点
D,V,Z
一般用 ※1
N
ネスティング
0∼N
特殊用
7
P
8点
ポインタ
64点
3点
分岐ポインタ 入力割込み用ポインタ
K 16ビット -32,768∼32,767
32ビット -2,147,483,648∼2,147,483,647
H 16ビット 0∼FFFFH
32ビット 0∼FFFFFFFFH
【 】内の要素は停電保持領域
注記
28
インデックス用
I00*∼I20*
ジャンプ,サブルーチン用
マスタコントロール用
定数
0∼P 63
※1:非停電保持領域。パラメータ設定により、停電保持領域に変更可能。
※2:停電保持領域。パラメータ設定により、非停電保持領域に変更可能。
要素番号一覧
2.各種要素の役割りと機能
FX2,
FX2C
要素一覧
FX2-16M
FX2-24M
FX2-32M
FX2-48M
FX2/FX2C-64M
X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X007
X013
X017
X027
X037
X
8点
12点
16点
24点
32点
出力リレー
Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ 入力リレー
①→
→①
Y007
Y013
Y017
Y027
Y037
Y
8点
12点
16点
24点
32点
FX2-80M
FX2C-96M
FX2/FX2C-128M
FX2C-160M
増設付き
入力リレー
X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X000∼ X267(X177)
X047
X057
X077
X117
X
40点
48点
64点
80点
184点(128点)
出力リレー
Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y000∼ Y047
Y057
Y077
Y117
Y267(Y177)
40点
48点
64点
80点
184点(128点)
Y
M
補助リレー
0∼M 499
【M 500∼M1023】
【M1024∼M1535】
M8000∼M8255
500点
524点 キープ用 ※2
512点(なし)
173点
入
出
力
合
計
256
点
2
並列リンク用-------------
M
親→子【M 800∼M 899】
一般用 ※1
ステート
キープ用 ※3
子→親【M 900∼M 999】
特殊用
S 0∼S 499
【S 500∼S 899】
【S 900∼S 999】
500点 一般用 ※1
400点
100点
---------------------------S
イニシャル用
S
0∼S
9
原点復帰用
S
10∼S
19
T
0∼T 199
タイマ
200点 100ms
T
ルーチンプログラム用-------
キープ用 ※2
【T 246∼T 249】
【T 250∼T 255】
46点 10ms
4点
6点
1ms積算 ※3
100ms積算 ※3
T 192∼T 199
16ビット アップ
カウンタ
C
32ビット 可逆
0∼C 99 【C100∼
32ビット 高速可逆カウンタ 最大6点
C200∼C219 【C220∼
C199】
C
【C235∼
C234】
100点
100点
20点
15点
一般用 ※1
キープ用 ※2
一般用 ※1
キープ用 ※2
D
0∼D199
【D200∼D511】
データレジスタ
【D512∼
312点 キープ用 ※2
200点
親→子【D490∼D499】
【C246∼
C245】
N
0∼N
7
P
8点
ポインタ
V,Z
2点
85点
RAMファイル用 2000点
(【D1000∼D2999】)
I00*∼I50*
I6**∼I8**
6点
3点
特殊用
ジャンプ,サブルーチン用
マスタコントロール用
定数
0∼P 127
128(64)点
2相入力 ※2
D8135
【D6000∼D7999】
一般用 ※1 子→親【D500∼D509】 キープ用 ※3 (2000点)ファイルレジスタ※3
ネスティング
C255】
D8000∼
ファイル用 2000点
(なし)
【C251∼
C250】
1相1入力 ※2 1相2入力 ※2
【D1000∼D2999】
D999】
488点
並列リンク用----------D,V,Z
アナンシェータ用 ※3
T 200∼T 245
インデックス用
I010∼I060
6点
(なし)
分岐ポインタ 入力割込み用ポインタ タイマ割込み用ポインタ カウンタ割込み用ポインタ
K 16ビット -32,768∼32,767
32ビット -2,147,483,648∼2,147,483,647
H 16ビット 0∼FFFFH
32ビット 0∼FFFFFFFFH
【 】内の要素は停電保持領域
( )内の内容は、バージョンV2.
30以下のFX2シーケンサの仕様(参考値)
注記
※1:非停電保持領域。パラメータ設定により、停電保持領域に変更可能。
※2:停電保持領域。パラメータ設定により、非停電保持領域に変更可能。
※3:停電保持固定領域。領域特性変更不可。
29
入出力リレー
2.各種要素の役割りと機能
2−3.入出力リレーの番号と機能 [X],
[Y]
入力リレー
出力リレー
の番号
入
力
リ
レ
|
/
出
力
リ
レ
|
入力リレー,
出力リレーの番号は基本ユニットが持つ固有の番号と、
増設機器に対してその接続順
に割当てられたものがあります。
これらの番号には8進数が用いられているため、
“8”
“
,9”
といった
数値は存在しません。
なお、入出力リレー番号の割付け方法につきましては、各シーケンサのハンディマニュアルをご
覧ください。
形名
FX0S-10M FX0/FX0S-14M FX0/FX0S-20M FX0/FX0S-30M
増設時
増
FX0 入 X000∼X005 X000∼X007 X000∼X013 X000∼X017
設 入力リレー,出力リレーの番号は、
FX0S 力
6点
8点
12点
16点
な 8進数が用いられています。
−
シリーズ 出 Y000∼Y003 Y000∼Y005 Y000∼Y007 Y000∼Y015
し
力
4点
6点
8点
14点
形名
合
FX0N-24M
FX0N-40M
FX0N-60M
増設時
増設時 FX1
←各シリーズ共、入力
入 X000∼X015 X000∼X027 X000∼X043 X000∼X127 計
X000∼X137
FX0N
1 と出力の合計点数は
力
84点
96点
14点
24点
36点
2
シリーズ
「合計□□□点」以
出 Y000∼Y011 Y000∼Y017 Y000∼Y027
Y000∼Y77 8
Y000∼Y137
下としてください。
力
64点
96点
10点
16点
24点
点
形名 FX1/FX2-16M FX1/FX2-24M FX1/FX2-32M FX1/FX2-48M FX1/FX2-64M FX1/FX2-80M
FX2-128M
FX1 入 X000∼X007 X000∼X013 X000∼X017 X000∼X027 X000∼X037 X000∼X047 X000∼X077
FX2 力
8点
12点
16点
24点
32点
40点
64点
シリーズ 出 Y000∼Y007 Y000∼Y013 Y000∼Y017 Y000∼Y027 Y000∼Y037 Y000∼Y047 Y000∼Y077
力
8点
12点
16点
24点
32点
40点
64点
形名
合
FX2C-64M
FX2C-96M
FX2C-128M
FX2C-160M
増設時
増設時FX2*
入 X000∼X037 X000∼X057 X000∼X077 X000∼Y117 X000∼X267 計
X000∼X267
FX2C
2
力
184点
184点
32点
48点
64点
80点
5
シリーズ
出 Y000∼Y037 Y000∼Y057 Y000∼Y077 Y000∼Y117 Y000∼Y267 6
Y000∼Y267
力
184点
184点
32点
48点
64点
80点
点
*シーケンサバージョンV2.10∼V2.30は、X000∼X177.128点、Y000∼Y177.128点、合計256点
外部電源
機能と役割
COM
COM1
入力
信号
X000
X000
X000
プログラム例
X000
X001
Y000
Y000
Y000
負荷
Y000
常開接点
入力端子
X000
シーケンサ
シーケンサが、外部のスイッチから信号
を受取る窓口が入力端子です。
シーケンサ内で、
シーケンサの入力端子
に接続されている入力リレー
(X)
は光絶
縁された電子的リレーであり、無数の常
開接点(a接点)
と常閉接点(b接点)
を
持っています。
これらの接点はシーケン
サ内で自由に用いることができます。
この入力リレーはプログラムによって駆動
することはできません。
30
出力端子
Y000
常閉接点
シーケンサが、外部の負荷に信号を出す
窓口が出力端子です。
出力リレーの外部出力用接点(リレー接
点,トライアック,トランジスタなどの出力
素子)
はシーケンサ内でこの出力端子に
接続されています。
出力リレーは電子的な常開接点,常閉接
点を無数に持っていてシーケンサ内で
自由に用いることができます。
なお、外部出力接点(出力素子)
と内部
接点の動作のちがいは次ページのとおり
です。
合
計
1
2
8
点
合
計
2
5
6
点
入出力リレー
2.各種要素の役割りと機能
入力リレー
の動作
タイミング
シーケンサは次に示す処理手順をくり返し実行することでシーケンス制御を行っています。
この
ような一括入出力方式では1−6項にも述べたとおり、入力フィルタや出力素子の駆動時間の他に
演算周期による応答おくれがあります。
●入力処理
シーケンサはプログラムの実行前にシーケンサの全入
力端子のON/OFF状態を入力イメージメモリに読込み
ます。
プログラムの実行中に入力が変化しても入力イメージメ
モリの内容は変化せず、
次のサイクルの入力処理時にこ
の変化を読込みます。
なお、
入力接点がON→OFF、
OFF→ONに変化してもそ
のON/OFFの判定までには入力フィルタによる応答おく
れ
(約1
0ms)
があります。
(ディジタルフィルタが用いられて
いる入力端子の入力フィルタは、
シーケンスプログラムに
よって値を書換えることができます)
入力処理
①読込
X000
X001
X002
入
入力
力
イメージ
端
メモリ
子
X000
●プログラム処理
シーケンサはプログラムメモリの命令内容に応
じて、
入力イメージメモリやその他要素のイメー
ジメモリから、
各要素のON/OFF状態を読出し、
0ステップから順次演算を行って、
そのつど結果
をイメージメモリに書込みます。
したがって、
各要素のイメージメモリはプログラ
ムの実行に伴って逐次内容が変化しています。
なお、出力リレーの内部接点は出力イメージメ
モリの内容により動作がきまります。
プログラム処理
②読出
Y000
③書込
④読出 各要素
Y000
M 0
⑤書込 イメージ
補助リレー
メモリ
(
繰
り
返
し
動
作
2
)
一
巡
の
動
作
所
要
時
間
を
演
算
周
期
と
い
い
ま
す
出力処理
⑥出力
出
出力
力
ラッチ
端
メモリ
Y000
Y001
Y002
●出力処理
全ての命令の実行が終わると出力Yのイ
メージメモリのON/OFF状態を出力ラッ
チメモリへ転送し、
これがシーケンサの実
際の出力となります。
シーケンサ内の外部出力用接点は、出力
用素子の応答おくれ時間をおいて動作し
ます。
子
以上のような方式を一括入出力方式(またはリフレッシュ方式)
といいます。
31
補助リレー
2.各種要素の役割りと機能
2−4.補助リレーの番号と機能 [M]
補助リレー
の番号
補助リレー
(M)番号は次表のとおりです。
(番号は10進数割付け)
※1:非停電保持領域。パラメータ設定により、停電保持(キープ)領域に変更可。
※2:停電保持領域(キープ)。パラメータ設定により、非停電保持領域に変更可。
※3:停電保持領域(キープ)固定。
(RST、
ZRST命令で内容クリア可)
※4:非停電保持領域固定。領域特性変更不可
一般用
FX0
M 0∼M 495
FX0シリーズ
496点 ※4
FX0Nシリーズ
補
助
FX1シリーズ
リ
レ FX2
|
FX2Cシリーズ
M 0∼M 383
384点 ※4
−
−
M 500∼M1023
524点 ※2
M 0∼M499
500点 ※1
FX2
機能と
動作例
停電保持(キープ)用
停電保持(キープ)専用
特殊用
M 496∼M 511
M8000∼M8254
16点 ※3
57点
M 384∼M 511
M8000∼M8254
128点 ※3
−
67点
M8000∼M8255
60点
M 500∼M1023
M1024∼M1535
M8000∼M8255
524点 ※2
512点 ※3
173点
−
M8000∼M8255
リンク用---------------
(V2.30以下)
親→子:M800∼M899
参考
子→親:M900∼M999
169点
シーケンサ内には多数の補助リレーがあります。
この補助リレーのコイルは、出力リレーと同様に
シーケンサ内の各種要素の接点によって駆動されます。
補助リレーは、無数の電子的常開接点、常閉接点を持っていて、
シーケンサ内で自由に使うこと
ができます。
ただし、
この接点によって外部負荷を直接駆動することはできず、外部負荷の駆動
は出力リレーを介して行います。
M100
一 般 用
M100
FX2およびFX2Cシーケンサの一般用補助リレーと停電
FX1,
保持(キープ)用補助リレーの配分は、周辺機器からのパラ
メータ設定で変更することができます。
なお、
FX0,
FX0S,
FX0NシーケンサとFX2
(V3.
07以上),
FX2Cシーケンサの一部は、停電保持専用です。
常開接点
M100
常閉接点
補助リレー回路
停 電 保 持 用
32
シーケンサの運転中に停電すると、出力リレーや一般の補助リレーはすべてOFFになります。
再運転時も入力条件がONのものを除き、
OFFとなります。
しかし、制御対象によっては停電直前の状態を
記憶して、再運転時にこれを再現したいことがあります。
停電保持用補助リレー
(別名キープリレー)
は、
このような目的で使うものであり、停電保持は、
シーケンサ
に内蔵されたバックアップ用バッテリ
(オプションの大容量コンデンサも選択可)
によって行われます。
なお、
FX0,
FX0S,
FX0Nシーケンサには、バックアップ用バッテリを装備していませんが、電源 断時には、
内蔵のEEPROMメモリへバックアップ情報を待避させます。
停電保持専用の補助リレーを一般用補助リレーとして用いるばあいには、
プログラムの先頭ステップで
RSTまたはZRST命令を用いて内容をクリアしてください。
補助リレー
2.各種要素の役割りと機能
停 電 保 持 用
X000
X001
左図は、
M6
0
0の動作を停電保持した例を示しています。
この回路で、
X000がONして、
M600が動作すれば、
X0
00が開路しても、
M600は動作を自己保持しています。
したがって、停電によってX0
00が開路しても、再運転時
には、
M6
0
0は動作をつづけています。
しかし、
再運転時
X0
0
1の常閉接点が開路していると、
M6
0
0は不作動とな
ります。
M600
M600
シーケンサ
停電保持回路(自己保持方式)
X000
X001
SET
M600
RST
M600
セット,
リセット命令を用いたばあいは、左図のような回
路となります。
2
シーケンサ
停電保持回路(セット,リセット方式)
停電前の進行方向と同じ方向で再始動したいことがあ
ります。
停 電 保 持 用 の 用 途 例
X000
X001
M600
右駆動指令
M601
左駆動指令
M600
X001
X000
X000=ON
(左限)→M600=ON→右駆動→停電→
テーブル中間停止→再始動
(M6
0
0=ON)
→X0
0
1=ON
(右限)→M600=OFF、
M601=ON→左駆動
M601
シーケンサ内には多数の特殊補助リレーがあります。
(詳細☞「7.基本機能の補足事項」)
これらの特殊補助リレーはそれぞれ特定の機能を持っており、次の2種類に分類されます。
特 殊 用
《接点利用形の特殊補助リレー》
コイルはシーケンサによって自動的に駆動されてお
り、
ユーザはその接点を利用することができます。
《コイル駆動形の特殊補助リレー》
ユーザがコイルを駆動するとシーケンサが特定の
動きをするものです。
(例)M8000 :RUNモニタ
(RUN中にON)
M8002 :イニシャルパルス
(RUN開始時に一瞬だけON)
M8012 :100msクロックパルス
(例)M8030 :BATT.
LED消灯指令
M8033 :ストップ時の出力保持
M8034 :全出力禁止
M8039 :コンスタントスキャン
未定義の特殊補助リレーはユーザ側で用いない
でください。
このうちコイル駆動時に有効になるものと、
END命令
実行後に有効となるものがありますので、
ご注意
ください。
33
ステート
2.各種要素の役割りと機能
2−5.
ステートの番号と機能 [S]
ステートの
番号
ステート
(S)番号は次表のとおりです。
(番号は10進数割付け)
※1:非停電保持領域。パラメータ設定により、停電保持(キープ)領域に変更可。
※2:停電保持領域(キープ)。パラメータ設定により、非停電保持領域に変更可。
※3:停電保持領域(キープ)固定。
(RST、
ZRST命令で内容クリア可)
※4:非停電保持領域固定。領域特性変更不可。
一般用
FX0
ス
テ FX0Sシリーズ
|
ト FX0Nシリーズ
FX1,2
FX2Cシリーズ
機能と
動作例
イニシャル用
停電保持
停電保持
原点復帰用
(キープ)用
(キープ)専用
イニシャル用
−
−
−
−
S 0∼S 63
S 0∼S 9
64点 ※4
(10点)
−
−
−
S 0∼S499
S 0∼S 9
S10∼S19
S 500∼S 899
500点 ※1
(10点)
(10点)
400点 ※2
−
S 0∼S127
S 0∼S 9
128点 ※3
(10点)
−
−
−
S900∼S999
100点 ※2
ステートSは工程歩進形の制御を手軽にプログラムする上で重要な要素であり、ステップラダー
命令STLと組合わせて用いられます。
S 2
イニシャル
ステート
スタート X000
S 20
Y000
下降
下限
X001
S 21
Y001
クランプ
左図のような工程歩進制御において、
スタート信号X0
00がONす
るとステートS20がセット
(ON)
され、下降用電磁弁Y000が働き
ます。その結果、下限リミットスイッチX001がONするとステート
S21がセット
(ON)
され、
クランプ用電磁弁Y001が働きます。
クランプ確認リミットスイッチX002がONするとステートS22が
セット
(ON)
します。
ステートは動作が移行するに伴って自動的に移行元がリセット
(OFF)
されます。
一 般 用 / キ ー プ 用
クランプ X002
S 22
Y002
上昇
上限
X003
一般用ステートはシーケンサの電源が切れるとすべてOFFにな
りますが停電保持
(キープ)
用ステートは、停電直前のON/OFF
状態を記憶していますので、途中工程からの運転も可能です。
●ステートは補助リレーと同様に無数の常開接点、常閉接
点を持っていてシーケンスプログラム内で自由に用いる
ことができます。
また、ステップラダー命令に対して用い
ないときはステート
(S)
も補助リレー
(M)
と同様に一般の
シーケンスの中で用いることができます。
(右図)
●FX1,
FX2およびFX2Cシーケンサの一般用ステートと停
電保持(キープ)用ステートの配分は周辺機器からのパ
ラメータ設定で変更することができます。
なお、
FX0Nシーケンサは全点停電保持専用です。一般
用として用いるばあいはプログラムの先頭に右図のよう
なリセット回路を設けてください。
34
アナンシェータ用
X001
S10
S10
M30
Y005
M8002
0
FNC 40
ZRST
S 0
イニシャル
パルス
S0∼S127を初期化
S127
ステート
2.各種要素の役割りと機能
アナンシェータ用ステートは、外部故障診断用の出力としても用いることができます。
例えば下図のような外部故障診断回路を作り、特殊データレジスタD804
9の内容をモニタすると、
S900∼
S999のうちの動作ステートの最小番号が表示されます。
複数の故障が発生しているときは、最小番号の故障を解除してから次の故障番号を知ることができます。
M8000
●特殊補助リレーM804
9を駆動するとモニタが有効と
なります。
M8049
RUNモニタ
Y000
X000
ア ナ ン シ ェ ー タ 用
X001
X002
X003
X004
M8048
X005
FNC 46
ANS
T 0
K 10
S900
●前進出力Y000を駆動してから前進端検出X000が1
秒以内に働かなければS900が動作します。
FNC 46
ANS
T 1
K 20
S901
●上限X0
01と下限X002が2秒以上同時に不作動であ
れば、
S901が動作します。
FNC 46
ANS
T 2
K100
S902
●タクトタイムが10秒未満の機械で連続運転モード入
力X003がONしているときに、機械の1サイクル運転
中に動作するスイッチX004が働かなかったばあい
にS902が動作します。
Y010
FNC 47
ANR P
2
●S900∼S999のどれかがONすると特殊補助リレーM
8048が動作し、故障表示出力Y010が働きます。
●外部故障診断プログラムによって動作したステートを
リセットボタンX00
5でOFFにします。
X00
5をONするたびに若い番号の動作ステートが順
次リセットされます。
特殊補助リレーM8049を駆動していないときは、停電保持(キープ)用ステートとして一般ステート同様に
シーケンスプログラム内で用いることができます。
35
タイマ
2.各種要素の役割りと機能
2−6.
タイマの番号と機能 [T]
タイマ(T)番号は次表のとおりです。
(番号は10進数割付け)
タイマの
番号
※1:特殊補助リレーM8028を駆動することで、
100ms→10msに切換えて使用。
FX0シーケンサはシーケンサバージョンV1.
01以上で対応。
※2:特殊補助リレーM8028を駆動することで、
100ms→10msに切換えて使用。
※3:停電保持
100ms形
0.1∼3276.7秒
10ms形
0.01∼327.67秒
T 0∼T 55
(T 32∼T 55)
56点
(24点) ※1
T 0∼T 62
(T 32∼T 62)
63点
(31点) ※2
FX0
FX0Sシリーズ
タ
イ
マ
FX0Nシリーズ
1ms形
0.001∼32.767秒
100ms積算形
0.1∼3276.7秒
−
−
T 63
−
内蔵ボリューム形
0∼255の数値
D8013の間接指定
1点
VR1:D8013(D8030)
VR2:D8031の間接指定
T 0∼T199
FX1シリーズ
200点
−
-----------------
FX2
FX2Cシリーズ
−
T200∼T245
T246∼T249 ※3
T250∼T255 ※3
ルーチンプログラム用
46点
4点 積算形
6点
T192∼T199
割込み実行
特殊ブロックとして、
FX-8AV形ボリュームアダプタ
が接続可能
タイマとして用いないタイマ番号は、数値記憶用のデータレジスタとして用いることもできます。
機 能
タイマはシーケンサ内の1ms,
10ms,
100msなどのクロックパルスを加算計数し、
これが所定の設
定値に達したときに出力接点が動作するものです。
設定値としてはプログラムメモリ内の定数
(K)
を用いたり、
データレジスタ
(D)
の内容で間接指定
することができます。
(次ページ参照)
X000
T200
T200 K123
一 般用
設定値(定数)
データレジスタ
も指定可
Y000
1.23秒
X000
設定値
現在値
タイマコイルT200の駆動入力X000がONすると
T200用現在値カウンタは10msクロックパルスを
加算計数し、その値が設定値K123に等しくなると
タイマの出力接点が動作します。
すなわち、出力接点はコイル駆動後1.
23秒で動作
します。
駆動入力X000がOFFしたり、停電するとタイマは
リセットされ出力接点は復帰します。
Y000
X001
T250
X002
積 算形
t1
X001 積算
時間
現在値
Y001
X002
36
T250 K345 設定値(定数)
データレジスタ
も指定可
Y001
RST
t2
T250
t1+t2=34.5秒
積算時間
設定値
タイマコイルT250の駆動入力X001がONすると
T250用現在値カウンタは100msクロックパルスを
加算計数し、その値が設定値K345に等しくなると
タイマの出力接点が動作します。
計数途中で入力X001がOFFしたり、停電しても再
動作時は計数を続行します。
その積算動作時間は
34.
5秒となります。
リセット入力X0
02がONするとタイマはリセットされ出
力接点は復帰します。
タイマ
2.各種要素の役割りと機能
ルーチン内の注意
●サブルーチンや割込みルーチン内ではT1
92∼T199のタイマを用いてください。
このタイマは、
コイル命
令実行時またはEND命令実行時に計時します。
これが設定値に達すると、
コイル命令実行時または、
END命令実行時に出力接点が動作します。
一般のタイマは、
コイル命令実行時にのみ計時(次ページ参照)
を行うため、
ある条件下においてのみ
コイル命令が実行されるサブルーチン内で用いると計時が行われれず正常に動作しません。
●サブルーチンや割込みルーチン内で、
1ms積算タイマを用いると、
これが設定値に達した後、最初のコ
イル命令実行時に出力接点が動作しますので注意が必要です。
設定値の
指定方法
《定数指定(K)》
X003
定数(10進整数)
10秒タイマ
T10
K100
T10は100ms
(0.
1
s)ベースのタイマです。
定数として1
00を指定することで0.
1
s×100=10
s
のタイマとして働きます。
2
《間接指定(D)》
X001
X003
FX0,FX0S,
FX0Nシーケ
ンサの扱い
FNC 12
MOV
T10
K100
D 5
D 5
D5=K100
10秒タイマ
間接指定するデータレジスタの内容は、
あらかじ
めプログラム上で書き込むか、
ディジタルスイッ
チなどで取り込んでおきます。
FX1,
FX2,
FX2Cでは停電保持(キープ)用レジ
スタを指定したばあい、
バッテリ電圧が低下する
と設定値が不定になりますので注意が必要です。
《内蔵ボリュームを用いた設定値の間接指定》
応用例
基本例
X003
M8000
T10
D8013
(0∼25.5秒)
アナログボリューム値格納
レジスタ(0∼255の整数)
RUNモニタ
X003
FNC 22
MUL
D8013 K 2 D0(D1) D8013(VR1)の値
×2→D0(D1)へ転送
(0∼51秒)
T10
D 0
レジスタの内容をn倍することで設定値の
範囲を変更できます(最大値は32,767以下)
D1は他のプログラムで用いないでください。
《10ms形タイマの扱い》
FX0
(V1.
0
1以上)
,
FX0S,
FX0Nシーケンサの
1
0msタイマは、特殊補助リレーM802
8をプロ
グラム上で駆動することで、
100msタイマの
一部が10msクロックベースで動作するタイ
マに変更されます。
数値要素と
しての扱い
M8000
RUNモニタ
X003
M8028
T32
K100
1秒タイマ
タイマの現在値は数値として応用命令などで用いることができます。
数値要素としての扱いにつきましては、
「2−7.内部カウンタの番号と機能」
をご参照ください。
37
タイマ
2.各種要素の役割りと機能
タイマ動作
の詳細と
タイマ精度
割込み実行形タイマを除くタイマはコイルが駆動されてから計時が始まり、
タイマがタイムアップ
した後の最初のコイル命令実行時に出力接点が動作します。
入力処理
X010
X010=OFF→ON
計時動作(演算周期が長いばあい、自動的に複数
クロックを計数します)
ここでは接点は
動作しません
タイマ計時開始
T 0
K12
T 0
1.2秒
タイム
アップ
Y010
第1サイクル
第2サイクル
T 0
接点動作
Y010
ON
第nサイクル 第n+1サイクル
上の動作図から、
コイルを駆動してから接点が動作するまでのタイマ接点の動作の精
度は概略次式で示されます。
α :1ms,10ms,100msタイマに応じて0.
001,0.
01,0.
1
(秒)
+T0
−α
T :タイマ設定時間(秒)
T0:演算周期(秒)
タイマコイルよりも接点を先にプログラムすると、最悪時に+2T0になります。
なお、
タイマの設定値が0のときは、次のサイクルのコイル命令実行時に出力接点が動
作します。
また、割込み実行形の1msタイマはコイル命令実行後、割込みで1msクロッ
クパルスを計数しています。
T
38
タイマ
2.各種要素の役割りと機能
《オフディレイタイマ》
動作例
X001
T 5
Y000
X001
Y000
X001
T 5 K200
Y000
T5
(20秒)
《フリッカ
(点滅)》
X001
X001
T 2
2秒 1秒 2秒
T1 T2 T1
T 1 K20
T 1
T 2 K10
2
Y000
T 2
(
Y000
1演算周期
)
このほか、
FNC66
(ALT)命令によってフリッカ動作を行うこともできます。
《応用命令FNC65を使ったマルチタイマ》 FX2,
FX2Cシリーズ
この命令で、
オフディレイタイマ,
ワンショットタイマ,
フリッカタイマを手軽に作ることができます。
X000
FNC 65
STMR
S・
m
D・
T 10
K100
M 0
S・ で指定され
●mで指定された値が たタイマの設定値となります。
この例では10秒になります。
X000
M 0
10秒
10秒
●M0はオフディレイタイマです。
M 1
10秒
10秒
●M1は入力ON→OFF後のワンショット
タイマです。
M 2
10秒
●M2,
M3はフリッカ用であり、
下図のとおり
接続します。
M 3
X000
X000
M 2
M 1
M 3
FNC 65
STMR
T 10
K100
M 0
●M3を左図のとおりに接続するとM2,
M1がフリッカ出力となります。
●X000をOFFにすると設定時間後M0,
M1,M3はOFFになり、
T10もリセット
されます。
●ここで用いられたタイマは他の一般の
回路では重複使用しないでください。
このほか、
FNC64
(TTMR)
ティ−チングタイマ命令を用いるとスイッチの入力時間に応じたタイマ
時間設定を行うこともできます。
39
タイマ
2.各種要素の役割りと機能
《短時間パルス幅の測定》 FX2,
FX2Cシリーズ
積算形の1msタイマまたは特殊データレジスタD8099
(高速リングカウンタ)
を用いると、
1ms単位
または0.
1ms単位で短時間のパルス幅を測定することができます。
SW
COM
RUN
X010 測定準備
X000 X001
SW(X000,X001)
シーケンサ
この時間幅を測定する
―1msタイマを用いたとき―
―D8099を用いたとき―
X010
FNC 06
FEND
I 001
M8000
X010
RST
T246
RST
M 0
RST
D 0
T246 K32767
FNC 03
IRET
I 100
X010
FNC 12
MOV
SET
M 0
M8000
FNC 06
FEND
リセットイメージ
解除
I 001
X010
T246
D 0
M 0
測定完了
RST
D8099
RST
M 0
FNC 03
IRET
タイマ駆動
測定データ
M8099 D8099動作
X010
I 100
FNC 12
MOV
SET
測定データ
D8099
D 0
M 0
FNC 03
IRET
END
T246 K 1
RST
T246
タイマ停止
タイマリセット
FNC 03
IRET
END
●X000がONになるとI
001の割込みにより1ms
タイマT24
6が起動されます。
●X001がOFFになるとI
100の割込みにより、
T246の現在値が測定値格納用データレジ
スタD0へ転送され、完了信号用M0が動作
します。
●同左ですが1msタイマのかわりにD8099
を用いています。
●この特殊データレジスタはM80
99が駆動
された次の演算サイクルより、
0.
1msク
ロックをアップ計算しています。
その値が
32,
76
7を越えると再び0から計算します。
●メインプログラム中には割込み許可命令(EI)
をプログラムしておく必要があります。
40
2.各種要素の役割りと機能
MEMO
2
41
カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
2−7.内部カウンタの番号と機能 [C]
カウンタの
番号
カウンタ番号(C)
は次表のとおりです。
(番号は10進数割付け)
※1:非停電保持領域。パラメータ設定により、停電保持(キープ)領域に変更可。
※2:停電保持領域(キープ)。パラメータ設定により、非停電保持領域に変更可。
※3:停電保持領域(キープ)固定。
(RST、
ZRST命令で内容クリア可)
※4:非停電保持領域固定。領域特性変更不可。
16ビットアップカウンタ
0∼32,767カウント
一般用
FX0
C 0∼C 13
カ FX0Sシリーズ
ウ
ン FX0Nシリーズ
タ
14点 ※4
C 0∼C 15
16点 ※4
停電保持(キープ)用 停電保持(キープ)専用
−
FX2
36点 ※2
100点 ※1
C100∼C199
FX2Cシリーズ
C 16∼C 31
−
16点 ※3
−
−
100点 ※2
停電保持(キープ)用
−
2点 ※3
−
C 0∼C 99
一般用
C 14,C 15
C100∼C135
FX1シリーズ
32ビット アップ/ダウンカウンタ
-2,147,483,648∼+2,147,483,647
−
C200∼C219
C220∼C234
20点 ※1
15点 ※2
カウンタとして用いないカウンタ番号は、数値記憶用のデータレジスタとして用いることもできます。
《32ビットカウンタ アップ/ダウン切換用補助リレー番号》 (FX2,
FX2Cシリーズ)
カウンタ No. 方向切換え カウンタ No. 方向切換え カウンタ No. 方向切換え カウンタ No. 方向切換え
カウンタの
特徴
C200
M8200
C209
M8209
C218
M8218
C226
M8226
C201
M8201
C210
M8210
C219
M8219
C227
M8227
C202
M8202
C211
M8211
−
−
C228
M8228
C203
M8203
C212
M8212
C220
M8220
C229
M8229
C204
M8204
C213
M8213
C221
M8221
C230
M8230
C205
M8205
C214
M8214
C222
M8222
C231
M8231
C206
M8206
C215
M8215
C223
M8223
C232
M8232
C207
M8207
C216
M8216
C224
M8224
C233
M8233
C208
M8208
C217
M8217
C225
M8225
C234
M8234
16ビットカウンタと32ビットカウンタの特徴は次のとおりです。計数方向の切換えや、
カウント範囲
等の使用条件に合わせて使い分けができます。
項目
計数方向
設定値
32ビットカウンタ
アップ/ダウン切換え使用可(上表)
1∼32,767
-2,147,483,648∼+2,147,483,647
設定値の指定
定数Kまたはデータレジスタ
同左、ただしデータレジスタはペア(2個分)
現在値の変化
カウントアップ後変化しない
カウントアップ後も変化(リングカウンタ)
出力接点
カウントアップ後動作保持
アップで動作保持、ダウンでリセット
リセット動作
RST命令実行時にカウンタの現在値は0となり出力接点も復帰
現在値レジスタ
42
16ビットカウンタ
アップ
16ビット
32ビット
カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
FX1,
FX2およびFX2Cシーケンサの一般用カウンタと停電保持
(キープ)用ステートの配分は、周
辺機器からのパラメータ設定で変更することができます。
なお、
FX0,
FX0S停電保持専用カウンタ
を一般用として用いるばあいには、
プログラムの先頭スッテプでRSTまたはZRST命令を用いて
内容をクリアしてください。
機能と
動作例
16ビットのバイナリアップカウンタの設定値は、
K1∼K32,
767
(10進定数)が有効です。
K0はK1と同意義であり、初回計数時に出力接点が動作します。
X010
ビットカウンタ 一般用/停電保持用
16
ビット アップ/ダウンカウンタ 一般用/停電保持用
32
RST
X010
C 0
X011
X011
C 0 K10
C 0
設定値(定数)
間接指定も可能
Y000
現在値
一般用カウンタは、
シーケンサの電源が切れると、
カウ
ント値はクリアされますが、停電保持(キープ)用カウン
タは、停電直前のカウント値を記憶していますので前
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
2
Y000
回値に積算するカウントが可能です。
●計数入力X0
1
1によりC0コイルが駆動されるたびにカウンタの現在値は増加し、
1
0回目のコイル命令実行
時点で出力接点が動作します。
その後、計数入力X01
1が動作してもカウンタの現在値は変化しません。
●リセット入力X0
1
0がONするとRST命令実行時点で、
カウンタの現在値は0になり出力接点も復帰します。
●カウンタの設定値としては、上記のような定数Kによる設定のほかにデータレジスタ番号で指定すること
ができます。例えばD10を指定しD10の内容が123であればK123の設定と同意義になります。
●現在値レジスタに対し設定値以上のデータをMOV命令などで書込んだばあい、次の計数入力が入っ
た時点でOUTコイルがONし、現在値レジスタが設定値となります。
32ビットのバイナリアップ/ダウンカウンタの設定値は、
−2,
14
7,
4
83,
64
8∼+2,
14
7,
4
83,
64
7
(10進定数)
が有効です。
アップ/ダウンの方向は特殊補助リレーM8200∼M8234により指定します。
X012
M8200
X013
RST
X014
C200 K-5
C200
X012
C200
Y001
設定値(定数)
間接指定も可能
アップ
ダウン
●C△△△に対し、
M8△△△を駆動するとダウンカウン
タ、非駆動のときはアップカウンタになります。
(次ペー
ジ参照)
●設定値は定数KまたはデータレジスタDの内容により正
負の値を用いることができます。
データレジスタは連番
のものをペアにして3
2ビットデータとして扱います。
この
ため、
D0を指定したばあいはD1,
D0の2個が32ビット
設定値として扱われます。
アップ
X013
X014
現在値
2
0 1
3
45 4
3
2
1
-1
既に出力が動作
していたばあい
Y001
0
0
-2
-3-4
-4-3
-5
-5
-6
-6
-7 -7
-8
計数入力X0
14によりC2
0
0コイルが駆
動された時点でアップまたはダウン
します。
●出力接点はカウンタの現在値が
−6→−5に増加した時点でセット
され−5→−6に減少した時点でリ
セットされます。
43
カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
一般用/停電保持用
●出力接点の動作とは無関係に現在値は増減しますが、
2,
147,
483,
647からアップカウントすると
−2,
147,
483,
648になります。同様に−2,
147,
483,
648からダウンカウントすると2,
147,
483,
647に
なります。
(このような動作をリングカウンタといいます)
●リセット入力X0
13がONするとRST命令実行時点でカウンタの現在値は0になり、
出力接点も復帰します。
●停電保持用のばあい、
カウンタの現在値や出力接点動作、
リセット状態が停電保持されます。
●32ビットカウンタはこれ1点で32ビットのデータレジスタとして用いることもできます。
また、
32ビットカウン
タは16ビット応用命令の中の対象要素とはなりません。
●現在値レジスタに対し設定値以上のデータを D MOV命令等で書込んだばあい、次の計数入力が入
るとカウンタはそのまま計数を続け接点も変化しません。
《定数指定(K)》
設定値の
指定方法
X003
ビットカウンタ
16
C 0
定数(10進定数)
1∼32,
767
100カウント
K100
《間接指定(D)》
X001
X003
FNC 12
MOV
C 0
K100
D 5
D 5
D5=100
100カウント
《定数指定(K)》
X003
ビットカウンタ
C200
K43,210
32
《間接指定(D)》
X001
X003
カウンタの
応答速度
44
FNC 12
D MOV
C200
K43210 D5(D6)
D5(D6)
間接指定するデータレジスタの内容は、
あ
らかじめプログラム上で書き込むか、
ディ
ジタルスイッチなどで取り込んでおきます。
FX1,
FX2,
FX2Cでは、停電保持(キープ)
用レジスタを指定したばあい、バッテリ電
圧が低下すると設定値が不定になります
ので注意が必要です。
定数(10進定数)
−2,
147,
4
83,
648∼+2,
14
7,
4
83,
64
7
43210カウント
間接指定用データレジスタは2個がペア
で扱われます。設定値の書込みには32
ビット命令を用いると共に、
データレジスタ
が他のプログラムと重複しないように注意
してください。
カウンタは、
シーケンサの内部信号X,
Y,
M,
S,
Cなどの接点の動作をサイクリック演算しながら
計数します。例えばX011を計数入力としたばあい、
そのON時間やOFF時間の幅はシーケンサ
のサイクルタイムよりも長い時間にする必要があります。
(通常は数10Hz以下)
これに対し後述の高速カウンタは、特定の入力に対し割込み処理で計数を行うものであり、サイ
クルタイムとは無関係に数kHzの計数が行えます。
カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
数値要素と
しての扱い
カウンタやタイマは、設定値に応じて動作する出力接点を用いるばあいと、
カウント数(現在値)
を
数値データとして制御に利用するばあいがあります。
カウンタの現在値レジスタの構造は下記のとおりであり、応用命令中のオペランドにカウンタ番号
を指定すると、
データレジスタと同様16ビットまたは32ビットのデータ格納要素として扱われます。
《カウンタ,
タイマ(16ビットのみ)の現在値レジスタ,設定値レジスタの構造》
※1 b15
符号
0:正数
1:負数
下位
0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1
16,384
8,192
4,096
2,048
1,024
512
256
128
64
32
16
8
4
2
1
ビット C(
16
16ビット
上位
b0
●取扱い数値の範囲
16ビット:0∼32,
767
32ビット:−2,
14
7,
483,
648∼
+2,
14
7,
483,
64
7
)
2
※1:データレジスタの代用として用いるばあいのみ有効です。
b31
符号
0:正数
1:負数
0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 1 1 1 1 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0
1,073,741,824
536,870,912
268,435,456
134,217,728
67,108,864
33,554,432
16,777,216
8,388,608
4,194,304
2,097,152
1,048,576
524,288
262,144
131,072
65,536
32,768
16,384
8,192
4,096
2,048
1,024
512
256
128
64
32
16
8
4
2
1
ビット︵C ︶
32
32ビット
上位
下位
b0
《応用命令での利用例》
32ビットカウン
タに対しては、
必ず D 命令を
用いてください
FNC 12
MOV
C 20
D 10
FNC 10
CMP
K100
C 30
FNC 18
BCD
C 10 K2Y000
C10
(現在値)
の内容をBCD変換し、
Y000∼Y0
07に出力。
(7セグメント表示器を制御)
FNC 22
MUL
C 5
C5
(現在値)
を2倍し、
(D5,
D4)
に転送する。
FNC 12
D MOV
C200 D0(D1)
FNC 11
D ZCP
K100 K20000 C200
C20
(現在値)→D10へ転送。
10進整数100とC30
(現在値)
を比較し結果を
M0∼M2に出力。
M 0
K 2 D4(D5)
C200
(現在値)→(D1,
D0)へ転送。
M10
C2
00
(現在値)
を、
10進整数100∼2
0000の帯域
と比較し、結果をM10∼M11に出力。
カウンタ,
タイマを数値要素として活用いただくためには、後述の応用命令解説をご覧ください。
45
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
2−8.内蔵高速カウンタの番号と機能 [C]
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
2−8−1.共通事項
高速カウン
タの番号
各シーケンサの内蔵高速カウンタは、
カウンタ番号
(C)
に応じて、入力X000∼X007
(X003)
が下
表のとおり割付けされていて、
X000∼X007
(X003)
は重複して用いることはできません。
なお、
高速カウンタとして用いない入力番号は、
一般の入力リレーとしてシーケンスプログラム内
で使うことができます。
また、高速カウンタとして用いない高速カウンタ番号は、数値記憶用の32
ビットデータレジスタとして用いることもできます。
U:アップ入力 D:ダウン入力 A:A相入力
B:B相入力
R:リセット入力 S:スタート入力
《FX0,
FX0S,
FX0Nシリーズ》
割込み
入力
1相1計数入力
1相2計数入力
2相2計数入力
C235 C236 C237 C238 C241 C242 C244 C246 C247 C249 C251 C252 C254
X000 U/D
X001
U/D
X002
U/D
U/D
U
U
U
A
A
A
R
R
D
D
D
B
B
B
R
R
R
R
U/D
X003
U/D
U/D
R
S
S
S
FX0Nシーケンサの現在値は全点停
電保持されています。
FX0,
FX0S
シーケンサは、
C235,
C241,
C24
4∼C254のみ現在値が停電保持
されています。
いずれも、パラメータによる領域特
性変更不可。
(RST,
ZRST命令に
よるクリアは可能)
《FX1シリーズ》 現在値は全点停電保持されています。パラメータ設定による非停電保持領域への変更可能。
割込み
入力
1相1計数入力
1相2計数入力
2相2計数入力
C235 C236 C237 C238 C239 C240 C241 C242 C243 C244 C245 C246 C247 C248 C249 C250 C251 C252 C253 C254 C255
X000 U/D
−
−
−
U/D
−
−
U/D
−
U
U
−
U
−
−
−
−
R
−
−
R
−
D
D
−
D
−
−
−
−
−
−
−
R
−
R
−
X003
−
−
−
−
−
−
−
−
X004
−
−
−
−
−
−
−
−
−
X005
−
−
−
−
−
−
−
−
−
X006
−
−
−
−
−
−
−
−
−
X007
−
−
−
−
−
−
−
−
−
X001
U/D
X002
U/D
S
S
R
−
R
−
B
B
−
B
−
B
B
−
B
−
A
A
−
A
−
−
−
S
−
−
FX1シリーズの2相カウンタにおけるB相入力は2端子の並列使用となっています。
《FX2,
FX2Cシリーズ》 現在値は全点停電保持されています。パラメータ設定による非停電保持領域への変更可能。
割込み
入力
1相1計数入力
X000 U/D
X001
X002
X003
X004
X005
X006
X007
1相2計数入力
2相2計数入力
C235 C236 C237 C238 C239 C240 C241 C242 C243 C244 C245 C246 C247 C248 C249 C250 C251 C252 C253 C254 C255
U/D
U/D
U/D
U/D
U/D
U/D
U/D
U
U
U
A
A
A
R
R
D
D
D
B
B
B
U/D
U/D
R
R
R
R
R
R
U
U
A
A
U/D
D
D
B
B
R
R
R
R
S
S
S
R
S
S
S
例えば、
FX2,
FX2CシーケンサでC235はX000を入力とする、
1相1入力カウンタであり、割込みリセットや
割込みスタート入力は持っていません。
C235を用いるとC241,
C244,
C246,
C24
7,
C249,
C251,
C252,
C254や割込みI
00□あるいは、
M8170
(パルスキャチ)
を用いることはできません。
また、
C254はX003をA相入力、
X001とX002をB相入力、
X000を割込みリセット入力、
X006を割込みス
タート入力とする2相2入力カウンタであり、
X000∼X003,
X006が占有されます。
46
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
機 能
高速カウンタは前ページの表で示された特定の入力によって動作するものであり、
シーケンス演
算とは無関係に割込み処理によって高速動作を行っています。
このカウンタは、
32ビットのアップ/ダウン形バイナリカウンタですが、
アップ/ダウンの切換えの
方法により、次の3種類のものがあります。
項 目
1相1計数入力
1相2計数入力
アップ計数入力、ダウン計数入
M8235∼M8245を駆動するか 力の動作に応じて、自動的
しないかによりC235∼C245 にアップまたはダウンします。
計数方向の指定方法
はダウンまたは アップ動作を
行います。
計数方向のモニタ
−
2相2計数入力
A相入力がONのときで、B相
入力がOFF→ONのときにアッ
プ、ON→OFFのときにダウンし
ます。
(1逓倍カウンタ)
M8246∼M8255のモニタによりアップ(OFF)ダウン(ON)の方向を知
ることができます。
また、各高速カウンタの中には、割込みリセット入力や計数開始時点を割込み入力で決定するこ
とのできるものもあり、前ぺージの表で示すR
(リセット入力)
,
S
(スタート入力)
がこれにあたります。
《アップ/ダウン切換用特殊補助リレー番号》
種類
1相1計数入力
カウンタ№
UP/DN 指定
C235
C236
C237
M8237
C238
2
《計数方向モニタ用特殊補助リレー番号》
種類
カウンタ№
UP/DN モニタ
M8235
C246
M8246
M8236
C247
M8247
C248
M8248
M8238
C249
M8249
C239
M8239
C250
M8250
C240
M8240
C251
M8251
C241
M8241
C252
M8252
C242
M8242
C253
M8253
C243
M8243
C254
M8254
C244
M8244
C255
M8255
C245
M8245
1相2計数入力
2相2計数入力
47
2.各種要素の役割りと機能
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
高速カウンタ
2−8−2.1相高速カウンタの扱い
動作例
X010
X011
X012
1相1入力
X010
X011
X012
M8235
ダウン/アップ
RST
C235
リセット
C235
K-5
M8244
ダウン/アップ
RST
C244
C244
●C235はX012がONしているときに入力X000のOFF→
ONを計数します。
●X0
1
1がONするとRST命令の実行時にリセットされます。
リセット
D0(D1)
●C244はX012がONしているときで入力X006がONする
と直ちに計数開始します。
計数入力はX000であり、
この
例での設定値は間接指定のデータレジスタ内容
(D1,
D0)
となります。
●図のようにX011によりシーケンス上でリセットすることも
できますが、
X001が閉じると直ちにリセットされます。
そのプログラムは不要です。
設定値は(D1,D0)
●M823
5∼M824
5の駆動/非駆動により、
カウンタC235∼C24
5はダウン/アップにかわります。
X011
X012
RST
C246
C246
●C246はX012がONしているときに入力X000のOFF→
ONによりアップカウント、入力X001のOFF→ONにより
ダウンカウントします。
D2(D3)
1相2入力
設定値は(D3,D2)
X011
X012
RST
C249
C249
K1234
●C24
9はX0
12がONしているときで、
入力X0
0
6がONする
と直ちに計数開始します。
アップ計数入力はX000、
ダウン計数入力はX001です。
●図のようにX0
1
1により、
シーケンス上でリセットすることも
できますが、
X002が閉じると直ちにリセットされます。
そのプログラムは不要です。
●C24
6∼C2
5
0のダウン/アップ動作はM824
6∼M82
50のON/OFF動作によりモニタできます。
48
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
前ページのカウンタC235の動作は次のとおりとなります。
X010
アップ
X011
リセット入力
X012
スタート入力
アップ
ダウン
X000
計数入力
2
C235
1
現在値 0
3
4
5
4
3
2
1
0
-1
既に出力が動作して
いたばあい
0
-2
-3
-4
-5
C235出力接点
-6
-7
-8
-7
-6
-4
-5
-3
2
計数入力X000により割込みでC235がアップまたはダウンします。
●出力接点はカウンタの現在値が−6→−5に増加した時点でセットされ−5→−6に減少した時点でリセットさ
れます。
●出力接点の動作とは無関係に現在値は増減しますが、
2,
147,
483,
647からアップカウントすると
−2,
14
7,
4
83,
648になります。同様に−2,
14
7,
4
83,
648からダウンカウントすると2,
14
7,
4
83,
64
7になり
ます。
(このような動作をリングカウンタといいます)
●リセット入力X0
1
1がONするとRST命令実行時点でカウンタの現在値は0になり、
出力接点も復帰します。
●停電保持用の高速カウンタでは、
カウンタの現在値や出力接点動作、
リセット状態が電源を切っても停
電保持(キープ)
されています。
カウント
結果の出力
高速カウンタの現在値が設定値に達したときに、即座に出力処理を行いたいばあいは、次の応用
命令を用いてください。
《高速カウンタ用比較セット/リセット命令》
駆動入力
●比較値に達すると割込んで出力を行います。
比較セット
FNC 53
D HSCS
K 5
C241
Y000
比較値 高速カウ 出力先
ンタ番号
シーケンサの出力はトランジスタ出力タイプを
ご使用ください。
リレー出力タイプのばあいは機
械的な動作おくれ(約10ms)があります。
比較リセット
FNC 54
D HSCR
K 10
C241
Y000
比較値 高速カウ 出力先
ンタ番号
《高速カウンタ用帯域比較命令(FX2,
FX2C)》
駆動入力
FNC 55
D HSZ
K 10
K 20
C241
●高速カウンタ用帯域比較命令です。
Y000
K 10 > C241 現在値
→Y000
≦ C241 現在値 ≦ K20 →Y001
比較値1 比較値2 高速カウ 出力先
C241 現在値 > K20 →Y002
ンタ番号
一般の比較命令FNC10
(CMP)や帯域比較命令FNC11
(ZCP)
は、
シーケンサの演算周期の中
で処理されるため、
その比較出力結果を得るまでには演算遅れがあり、
高速処理を要求される制
御ではこれが問題となるばあいがあります。
演算遅れを回避するためには、演算周期とは無関係
に割込み処理で比較が行え、
出力リレーへのダイレクト出力も可能な上記命令を用いてください。
49
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
2−8−3.2相高速カウンタの扱い
2相2入力
32ビットアップ/ダウンのバイナリカウンタであり、現在値に対する出力接点の動作は前述の1相
高速カウンタと同じです。
《FX2,
FX2Cの例》
X011
RST
X012
C251
C251
C251
K1234
Y002
M8251
●X012がONしているときにC2
51は入力X000
(A相),
X001
(B相)
の動作を割込みで計数します。
X011がONするとRST命令実行時にリセットされます。
●現在値が設定値以上になるとY002が0Nし、設定値以下
に変化するとOFFします。
●計数方向によりY003が0N
(ダウン),
OFF
(アップ)
します。
Y003
《FX2,
FX2Cの例》
X011
RST
X012
C254
C254
C254
D0(D1)
Y004
M8254
Y005
●X012がONしているときで、
X006がONすると直ちにC254
の計数が開始します。
その計数入力はX000
(A相)
,
X001
(B相)
となっています。
●X011によるシーケンス上のリセットのほかにX002がONす
るとただちにC254はリセットされます。
●現在値が設定値
(D1,
D0)
以上になったときにY0
04が動作
し、設定値以下に変化するとOFFします。
●計数方向によりY005が0N
(ダウン),
OFF
(アップ)
します。
●このカウンタは、
A相入力がONのときでしかもB相入力がOFF→ONのときにアップ、
ON→OFF
のときにダウンとなり、
C2
51∼C255のダウン/アップ状態はM8251∼M8255のON/OFF作動
によってモニタすることができます。
2相入力信号
の動作
●2相式エンコーダは90゜
位相差のあるA相,
B相の出力を発生します。
これにより、
2相高速カウンタは、下図のとおり自動的にアップ/ダウンを行います。
●この2相高速カウンタは、
1逓倍カウンタとして動作します。
A相
+1
+1
B相
→時間
正転時のアップ動作
カウント
結果の出力
50
A相
-1
-1
B相
→時間
逆転時のダウン動作
高速カウンタの現在値が設定値に達したときに、即座に出力を出したいばあいは、高速カウンタ
専用の比較命令を用います。
詳細は、
2−8−2項をご参照ください。
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
2−8−4.高速カウンタ使用上の注意
FX1
シリーズ
●1相カウンタの最大周波数は5kHz
(ON/OFF比率が50%/50%のとき)であり、入力端子番
号に重複がないようにして最大3点まで用いることができます。
ただし、
3点合計で5kHz以下と
なります。
●2相カウンタの最大周波数は1.
5kHzであり、
C2
51∼C2
54のどれか1点を用いることができます。
また、
C251とC235は併用することができます。
ただし、
2相の周波数の4倍の値と1相の周波数
の合計値は5kHz以下となるようにしてください。
● D HSCSや D HSCR命令を併用するばあいは、
最大許容周波数や合計周波数は半分になり
ます。
●2相カウンタのB相入力は下図のとおり、
X001,
X002の2入力を占有します。
2
U/D
COM
B
A
X000 X001 X002 X003
X010 X011
シーケンサ
X010
X010
X011
X011
C235
K 0
RST
C251
M8235が駆動されていませんのでX010がONのときにX000
の動作をアップカウントします
C235
K 0
RST
A相入力(X003),
B相入力(X001,
X002)
によりアップ/
ダウンカウントします。
C251
X000
周波数 1kHz
X001
X002
X003
周波数 0.5kHz
合計 1+0.5×4=3kHz
●1相カウンタと2相カウンタの合計周波数は左図のとお
り計算し、
これを5kHz以下にする必要があります。
●ただしX000と
(X001∼X003)が同時に動作しないと
きやX010とX011が同時にONしないような使い方の
ばあい両者の周波数を加算する必要はありません。
●高速カウンタは割込み入力と重複した入力番号を用
いることはできません。
●これらのカウンタはカウンタとして用いないときは32
ビットのデータレジスタとして用いることができます。
なお、
C238∼C240,
C242,
C243,
C245,
C248,
C250,
C2
5
3,
C2
5
5はカウンタとしては存在しませんが、
3
2ビット
のデータレジスタとして使うことができます。
51
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
FX2
FX2C
シリーズ
内蔵高速カウンタC235∼C255の一般的な周波数応答性は、
1相カウンタ周波数合計+
(2相カウ
ンタ周波数合計)
×4≦最大20kHz
(FNC53/FNC54命令未使用、
または非駆動時)
となってい
ますが、使用するカウンタや、
ダイレクト出力機能「FNC53
( D HSCS)命令,
FNC54
( D HSCR)
命令,
FNC55
( D HSZ)命令」
により応答周波数が変化します。以下に各カウンタの最高周波数
を示しますので、
この値以下でご使用ください。
《高速カウンタの最高応答周波数》 値は高速カウンタ1点あたりの最高応答周波数を示します。
高速カウンタの
組み合わせ
1相カウンタの
同時駆動数
2相カウンタの
同時駆動数
FNC53,54,55
未使用時,非駆動時
FNC53,54駆動時
FNC55を1点または2点
駆動時
1相カウンタの最高応答周波数(kHz)
1相カウンタのみを3個まで同時駆動
X0,X2,X3
する場合のカウンタ入力端子番号→
2相カウンタ1点
(1kHz以下)
と1相カウンタ
(1∼4点)
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
−
−
−
−
−
−
1
1
1
1
2相カウンタのみ
の使用
−
−
1
2
1相カウンタのみ
の使用
X1,X4,X5
X0,X2,X3
X1,X4,X5
X0,X2,X3
X1,X4,X5
7.0
3.5
2.5
7.0
4.0[B]
2.5
5.0
2.5
2.0
5.0
2.5
2.5
4.0
1.5
1.5
10
10[A]
6.6
2.5
2.5
2.5
5.0
4.0
3.0
2.0
1.5
1.5
1.5
4.0
2.0
2.0
1.0
1.5
1.5
1.0
3.0
1.0
1.0
1.0
2相カウンタの最高応答周波数(kHz)
2.0
2.0
2.0
1.5
2.0
1.3
●FNC53∼55を使用するとカウンタの最高応答周波数は変化します。例えば、上表において、
C235
(X000入力)
とC23
7
(X002入力)が同時にカウントできる最高周波数はそれぞれ10kHz
([A]点)ですが、
FNC53
( D HSCS)やFNC54
( D HSCR)命令を駆動すると、最高周波数は
それぞれ4kHz
([B]点)
に低下します。
●FNC53,
54とFNC55を同時に駆動したばあいの最高周波数はFNC55駆動時の周波数になり
ます。
52
高速カウンタ
2.各種要素の役割りと機能
FX0
FX0N
シリーズ
①1相カウンタと2相カウンタの混用はできません。
②1相カウンタの入力信号は、
1点あたり5kHz以下、
4点でも5kHz以下としてください。
③2相カウンタは、
1点で2kHz以下です。
FX0S
シリーズ
①1相カウンタと2相カウンタは混用できます。
②1相カウンタの入力信号は、
1点あたり7kHz以下、
2相カウンタは1点で2kHz以下とし、すべての
合計が14kHz以下としてください。
共通の
注意事項
●高速カウンタのコイル駆動用接点は、高速カウント時常にONしている接点を用いてください。
例:M8000(RUNモニタ)
C235
計数の間常時ONしている接点を
プログラムしてください。
X000
C235に対応する入力番号
2
C235
計数用入力リレーの番号を指定
すると高速カウンタは正確にカウ
ントできません。
●高速カウンタの動作をシュミレーションスイッチなどの有接点機器で行うと、スイッチのチャタリ
ングにより、
カウンタが誤計測しますのでご注意ください。
●高速カウンタのコイルをプログラムすると、
これに対応する入力リレーの入力フィルタは自動的
に50μs
(初期値10ms)
に変更されます。
したがって、
FX2,
FX2CシーケンサではFNC51
(REFE)命令、
FX0,
FX0S,
FX0Nシーケンサで
は特殊データレジスタD8020を用いる必要はありません。
なお、高速カウンタの入力として使われない入力リレーの入力フィルタは10ms
(初期値)
を
維持しています。
●高速カウンタの入力として用いた入力リレー番号は、同じ入力を使う他の命令とは併用できません。
例)入力割込み処理(ポインタ)
パルス密度命令FNC56
(SPD)
●すべての高速カウンタは、例えば現在値=設定値の状態で命令が実行されても計数入力パルス
が与えられないかぎり、出力接点は動作しません。
●高速カウンタの出力コイル(OUT C***)
をON/OFFさせることにより、
カウントスタート/
ストップさせることができますが、
この出力コイルはメインルーチン上にプログラムしてください。
ステップラダー
(SFC)回路内やサブルーチン、割込みルーチン内にプログラムすると、
これら
ステップラダーやルーチンが実行されるまで、
カウントやストップができなくなります。
応答
周波数
高速カウンタに入力する信号は、前述の周波数以下にしてください。
この周波数を越える信号を
入力すると、WDTエラーが発生したり、並列リンクが正常に動作しなくなることがありますので、
注意が必要です。
53
データレジスタ
2.各種要素の役割りと機能
2−9.
データレジスタの番号と機能 [D]
データレジスタ
(D)
の番号は次表のとおりです。
(番号は10進数割付け)
データレジ
スタの番号
※1:非停電保持領域。パラメータ設定により、停電保持(キープ)領域に変更可。
※2:停電保持領域(キープ)。パラメータ設定により、非停電保持領域に変更可。
※3:停電保持領域(キープ)固定。
(RST、
ZRST命令で内容クリア可)
※4:非停電保持領域固定。領域特性変更不可。
停電保持
(キープ)用
一般用
FX0
D 0∼D 29
FX0Sシリーズ
30点 ※4
FX0Nシリーズ
デ
|
タ FX1シリーズ
レ
ジ FX2
ス
タ
FX2Cシリーズ
D 0∼D127
128点 ※4
−
D 0∼D 99
D100∼D127
100点 ※1
28点 ※2
D 0∼D199
200点 ※1
FX2
−
停電保持
(キープ)専用
D30,31
2点 ※3
ファイル用
−
D128∼D255
D1000∼D2499
128点 ※3
1500点
特殊用
インデックス用
D8000∼D8069
27点
D8000∼D8129
38点
D8000∼D8069
−
−
D200∼D511
D512∼D999
D1000∼D2999
2000点
D8000∼D8137
312点 ※2
488点 ※3
D6000∼D7999
2000点 (RAMファイル)
85点
−
D1000∼D2999
D8000∼D8135
2000点
69点
34点
V,Z
2点
※4
リンク用------------
(V2.30以下)
親→子:D490∼D499
参考
子→親:D500∼D509
数値データを格納するための要素がデータレジスタであり、次のような種類があります。いずれも
16ビット
(最上位は正負の符号)
ですが、二つのデータレジスタを組合わせて32ビット
(最上位は
正負の符号)
の数値データを格納することもできます。
レジスタの
機能と構造
データレジスタ1個分(16ビット)
では、
−32,
768∼+32,
767の数値が扱えます。
上位
b15
符号
0:正数
1:負数
D 0(16ビット)
0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1
16,384
8,192
4,096
2,048
1,024
512
256
128
64
32
16
8
4
2
1
ビット
16
下位
b0
データレジスタに対する数値の読出/書込は、
一般には応用命令を用いて行います。
また、
データアクセスユニット
(表示器)
やプログラミ
ング装置から、直接読出/書込を行うことも
できます。
隣接するデータレジスタ2個を使って、
3
2ビットデータを表現します。
(上位は老番、
下位は若番。
インデックス
レジスタではVが上位、
Zが下位)
これにより、
−2,
14
7,
4
83,
648∼+2,
14
7,
483,
64
7の数値が扱えます。
ビット
32
b31
符号
0:正数
1:負数
D 1(上位16ビット)
D 0(下位16ビット)
0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 1 1 1 1 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0
1,073,741,824
536,870,912
268,435,456
134,217,728
67,108,864
33,554,432
16,777,216
8,388,608
4,194,304
2,097,152
1,048,576
524,288
262,144
131,072
65,536
32,768
16,384
8,192
4,096
2,048
1,024
512
256
128
64
32
16
8
4
2
1
上位
下位
b0
32ビット指定をするばあいは下位側(例:D0)
を指定すると上位側はこれにつづく番号(例:D1)が自動的
に占有されます。下位側には奇数,偶数どちらの要素番号でも指定できますが、周辺機器のモニタ機能な
どを考慮し、下位側は偶数要素番号とすることをおすすめします。
54
データレジスタ
2.各種要素の役割りと機能
一般用/停電保持用
●データレジスタに一度書込まれたデータは、他のデータを書込まない限り変化しません。
ただし、
RUN→
STOP時および停電時には、すべてのデータが0にクリアされます。
(特殊補助リレーM8033を駆動して
おくと保持できます。)
これに対して、停電保持
(キープ)用データレジスタは、
RUN/STOPおよび停電時にもその内容を保持
しています。
●一般用と停電保持用の配分は、周辺機器のパラメータ設定により変更できます。
なお、停電保持専用の
データレジスタを一般用として用いるばあいには、
プログラムの先頭ステップでRSTまたはZRST命令
を用いて内容をクリアしてください。
●並列リンクアダプタ
(FX−4
0AP/AW)
を用いるとD490∼D509がリンク用として占有されます。
ファイル用
FX2,
FX2Cシーケンサでは、周辺機器からのパラメータ設定により、
プログラムメモリ内に500点
●FX0N,
単位のファイルレジスタを確保することができます。
●FX2,
FX2Cシーケンサでは、特殊補助リレーM8074を駆動し、サンプリングトレースの禁止を行うこと
により、
D6000∼D7999をファイルレジスタとして扱うことができます。
また、
このレジスタは上記プログ
ラムメモリ内に確保されるファイルレジスタと異なり、
シーケンサのシステムメモリ内に確保されること
から、
「RAMファイルレジスタ」
として区別することがあります。
(停電保持要素)
●ファイルレジスタに対する読出し/書込は、一般のデータレジスタとは異なり、周辺機器または、
FNC
15
(BMOV),FNC80
(RS)命令のみがファイルレジスタを扱うことができます。
各シーケンサのファイルレジスタに対する機能は次表のとおりです。
FX0Nシリーズ
FX2
FX2Cシリーズ
FX2
(V2.30以下)参考
周辺機器
による
読出/書込
BMOV命令
による
読出
BMOV命令
による
書込
RS命令の
ソース指定
○
○
×
×
○
○
○
○
○
○
×
×
2
ファイルレジスタは、
あらかじめ定められたデータ
テーブルや基準値などの格納に適しています。
ファイルレジスタの内容は、
FNC1
5
(BMOV)
命令に
よって、
他の要素に一度読出してから利用してくだ
さい。
プログラムメモリがオプションのEEPROMカセットのばあい、
プロテクトスイッチをOFFにしてから書込みます。
EPROMメモリのばあいは書込みできません。
特 殊用
●特定目的のデータを書込んだり、
あらかじめ特定の内容が書込まれているデータレジスタです。
その内容は電源ON時に初期値にセットされます。
(一般には0にクリアされ、初期値を有するものはシス
テムROMよりこれが書込まれます。)
●例えば、
D8000にはウオッチドックタイマの時間がシステムROMより初期設定されますが、
これを変更し
たいときは転送命令(FNC12
MOV)
によってD8000に目的の時間を書込みます。
M8002
イニシャルパルス
FNC 12
MOV
FNC 07
WDT
K200
D8000
ウォッチドッグタイムを200msに設定
ウォッチドッグタイマリフレッシュ
特殊データレジスタの種類と機能につきましては、後述の「7.基本機能の補足事項」
をご覧ください。
55
2.各種要素の役割りと機能
データレジスタ
インデックスレジスタV,
Zは一般用データレジスタと同様、数値データの書込み/読出しが行える16ビット
のレジスタであり、
V,
Zの2点を有しています。
このインデックスレジスタは、一般のデータレジスタと同じ使い方ができるほか、応用命令のオペランド中
で他の要素番号や数値と組み合わせて用いることで、
要素の番号や数値の内容をプログラムで変更する
ことができる特別なレジスタです。
なお、
LD,
AND,
OUTなどの基本シーケンス命令やステップラダー命令の要素番号とインデックスレジス
タを組み合わせて使うことはできませんので注意してください。
16ビット
V
16ビット
Z
V,
Zそれぞれのインデックスレジスタは、
前述した一般のデータレジ
スタと同様の構造を持っています。
32ビット
V (上位)
Z (下位)
インデックス
︵修飾︶用
●3
2ビットの応用命令中の要素を修飾するばあいや、
16ビット範囲を越える数値を扱うばあいは必ずZを用
います。
これは、上図に示すV,
Zの組合わせのとおりFXシーケンサがZ側を3
2ビットレジスタの下位側として動作
するためであり、上位側であるVを指定しても修飾は行われません。
なお、
32ビットとして指定すると、
V
(上位),
Z
(下位)が同時に参照されるため、
V
(上位)側に別の用途
で使用した数値が残っていると、大変大きな数値となり演算エラーが発生します。
32ビット応用命令中で用いるインデックス値が16ビット数値範囲を越えないばあいであっても、
Zに対
する数値書込みは左図に示すとおり D MOVなどの32ビット命令を用い、
V
(上位),
Z
(下位)
を同時
に書換えてください。
32ビットインデックスレジスタの書込み例
FNC 12 K300
Z
D MOV
K300→(V,Z)
修飾可能な要素と、
その修飾内容は次のとおりです。
● 10進数要素・数値 :M,
S,
T,
C,
D,
KnM,
KnS,
P,
K
例えば、
V=K5とし、
D20Vを実行すると、要素番号D25
(D20+5)
に対して命令が実行されます。
また、定数の修飾も可能であり、
K3
0Vを指定すると、
1
0進数値K3
5
(3
0+5)
として命令が実行されます。
● 8進数要素 :X,
Y,
KnX,
KnY
例えば、
Z=K8とし、
X0Zを実行すると、要素番号X10
(X0+8:8進数加算)
に対して命令が実行され
ます。要素番号が8進数で扱われる要素に対するインデックス修飾では、
V,
Zの内容についても8進数
換算された数値の加算が行われます。
したがって、
Z=K10としたばあい、
X0ZはX12が指定されたことであり、
X10ではないということに注意
してください。
● 16進数数値
:H
例えば、
V=K30とし、定数H30Vを指定すると、
H4E
(30H+K30)
として扱われます。
また、
V=H30とし、定数H30Vを指定すると、
H60
(30H+30H)
として扱われます。
《修飾例と注意事項》
応用命令中のオペランドの修飾方法と使用上の注意事項につきましては、
「5-3.
インデックスレジスタに
よるオペランドの修飾」
をご参照ください。
56
データレジスタ
2.各種要素の役割りと機能
データレジスタは数値データを扱う、
さまざまな制御で利用できます。本項では、
これらの用途の
中から基本命令と応用命令の代表例をあげ動作を説明します。
なお、
データレジスタを有効に活用いただくためには、後述の応用命令解説をご覧ください。
動作例
《基本命令におけるデータレジスタ》
●タイマやカウンタの設定値として指定する。
T 2
D 0
カウンタやタイマは指定されたデータレジスタの内
容をそれぞれの設定値として動作します。
C 10
D 20
《応用命令におけるデータレジスタ》 FNC12
(MOV)命令における動作例
●カウンタの現在値を変更する。
FNC 12
MOV
D 5
C 2
2
カウンタ
(C2)
の現在値をD5の内容に変更します。
●タイマやカウンタの現在値をデータレジスタに読み出す。
FNC 12
MOV
C 10
D 4
カウンタ
(C10)
の現在値をD4に転送します。
●数値をデータレジスタに格納する。
16
ビット
FNC 12
MOV
32
ビット
FNC 12
D MOV
K200
D 10
200
(10進数)
をD10に転送します。
K80000 D10(D11)
80,
000
(10進数)
をD10
(D11)
に転送します。
32,
767を越える数値は、
32ビットであるため命令
はダブル データレジスタは下
D 命令を用います。
位側
(D1
0)
を指定すると上位側
(D1
1)
は自動的に
占有されます。
●データレジスタの内容を他のデータレジスタに転送する。
FNC 12
MOV
D 10
D 20
D10の内容をD20に転送します。
《未使用のタイマやカウンタをデータレジスタとして使う》 FNC12
(MOV)命令における動作例
プログラム中で使われていないタイマやカウンタは16ビットまたは32ビットの数値格納要素
(データレジスタ)
として用いることができます。
FNC 12
MOV
K300
T 10
300
(10進数)
をT10に転送します。
FNC 12
MOV
T 10
C 20
T1
0の内容をC2
0の現在値レジスタに転送します。
C 20 K300
このばあい、
T10はタイマとしての役割を持たずに、
データレジスタとして働いています。
32ビットとして使うばあいは、
データレジスタと同様16ビット要素(例:C1,
C0など)
2個分で3
2ビット
数値を表現します。
なお、
3
2ビットカウンタ
(例:C2
0
0など)
は1個で3
2ビット数値の取扱いができます。
57
ポインタ
2.各種要素の役割りと機能
2−10.ポインタの番号と機能 [P],
[I]
ポインタの
番号
ポインタ
(P),
(I)番号は次表のとおりです。
(番号は10進数割付け)
なお、入力割込み用ポインタを用いたばあい、
これに割当てられた入力番号は、同じ入力範囲を
使う
「高速カウンタ」や「パルス密度(FNC56)」
などとは併用できません。
分岐用
FX0
FX0Sシリーズ
FX0Nシリーズ
ポ
イ FX1シリーズ
ン
タ
FX2
FX2Cシリーズ
FX2
P 0∼P 63
64点
P 0∼P127 *1
128点
P 0∼P 63 *1
(V2.30以下)
参考
64点
入力割込み用
I00□(X000)
I10□(X001)
I20□(X002)
I30□(X003)
4
点
I00□(X000)
I10□(X001)
I20□(X002)
3
点
I00□(X000)
I10□(X001)
I20□(X002)
I30□(X003)
I40□(X004)
I50□(X005)
タイマ割込み用
カウンタ割込み用
−
−
−
−
−
−
I6□□
I7□□
I8□□
6
点
3
点
I010 I040
I020 I050
I030 I060
6
点
−
*1:P63は、
FNC
(CJ)命令使用時のENDジャンプとなります。
機能と
動作例
分岐用ポインタと割込み用ポインタの役割りと動作は次のとおりです。
なお、
これらのポインタはすべて、応用命令と組合わせて用いますので、使用方法の詳細は各命
令の解説をご覧ください。
分岐用ポインタ
(P)
は、次の応用命令の中で用います。
①FNC00
(CJ)条件ジャンプ
X001
FNC 00
CJ
②FNC01
(CALL)サブルーチンコール
X001
P 0
分 岐用
飛
越
し
FNC 06
FEND
ラベル
P0
X0
0
1がONすると、
FNC0
0
(CJ)
命令
で指定したラベル位置まで飛越して
これ以降のプログラムを実行します。
FNC 01
CALL
ラベル
P1
FNC 02
SRET
P 1
メイン
プログラム
飛
越
し
戻
る
サブルーチン
プログラム
X001がONすると、
FNC01
(CALL)命令で指定
したラベル位置のサブルーチンを実行し、
FNC
02
(SRET)で元の位置に戻ります。
割込み用ポインタには次の3種類があり、応用命令FNC03
(IRET)割込みリターン,
FNC04
(EI)割込み
許可,
FNC05
(DI)割込み禁止と組み合わせて用います。
①入力割込み用
割込み用
58
:特定の入力番号からの入力信号を、
シーケンサの演算周期の影響を受けずに取込
みできます。
この入力信号をトリガにして、割込みルーチンプログラムを実行します。
入力割込みは、演算周期よりも短い信号を扱うことができるため、
シーケンス制御途
中で必要な優先処理や短時間パルスを扱う制御で用います。
②タイマ割込み用 :指定された割込みサイクル時間(10ms∼99ms)
ごとに、割込みルーチンプログラム
を実行します。
シーケンサの演算周期とは別にサイクリックな割込み処理の必要が
ある制御で用います。
③カウンタ割込み用:シーケンサ内蔵の高速カウンタの比較結果によって、割込みルーチンを実行します。
高速カウンタによる計数結果を優先する制御で用います。
3.
基本シーケンス命令解説
3
.
基本シーケンス命令解説
本章では、
FXシリーズシーケンサ共通の基本シーケンス命令の種類とその機能について述べます。
シーケンス制御がはじめての方には、学習用テキスト
「入門編」
「リレーラダー編」
,
を準備いたしておりますので
ご参照ください。
(☞1−1)
3−1.基本命令一覧
3−2.[LD],
[LD
I],
[OUT]命令
3−3.[AND],
[AN
I]命令
3
3−4.[OR],
[OR
I]命令
3−5.[ORB]命令
3−6.[ANB]命令
3−7.[MPS],
[MRD],
[MPP]命令
3−8.[MC],
[MCR]命令
3−9.[PLS],
[PLF]命令
3−10.
[SET],
[RST]命令
3−11.
カウンタ要素に対する
[OUT],
[RST]命令
3−12.
[NOP],
[END]命令
3−13.
プログラム作成上の注意
59
命令一覧
3.基本シーケンス命令解説
3−1.基本命令一覧
FXシリーズシーケンサの基本シーケンス命令は、次の20種類です。
記号・呼称
機 能
[LD]
演算開始
ロード
a接点
[LDI]
演算開始
ロードインバース
b接点
[AND]
直列接続
アンド
a接点
[ANI]
直列接続
アンドインバース
b接点
[OR]
並列接続
オア
a接点
[ORI]
並列接続
オアインバース
b接点
[ANB]
ブロック間
アンドブロック
直列接続
[ORB]
ブロック間
オアブロック
並列接続
[OUT]
コイル駆動
アウト
命令
回路表示と対象要素
①接点扱いの命令
XYMSTC
XYMSTC
XYMSTC
動作保持
セット
コイル命令
[RST]
動作保持解除
リセット
コイル命令
[PLS]
立上り検出
パルス
コイル命令
[PLF]
立下り検出
パルフ
コイル命令
[MC]
共通直列接点用
マスタコントロール
コイル命令
XYMSTC
XYMSTC
YMSTC
SET
YMS
RST YMSTCDVZ
PLS
YM
PLF
YM
MC
N
MCR
N
YM
MPS
MRD
およびリセット
[END]
プログラム
エンド
終了
MPP
プログラム終了 0ステップへリターン
60
PLF
SET
RST
ANB
ORB
MPS
MRD
プログラム消去またはスペース用
記憶読出
ポップ
PLS
③接続命令
演算記憶
記憶読出
ORI
要素番号を伴います。
接点を通じて駆動します。
プッシュ
[MPP]
OR
OUT
[MPS]
リード
ANI
②コイル扱いの命令
[MCR]
共通直列接点
マスタコントロール
解除命令
リセット
[MRD]
AND
XYMSTC
ノップ
[SET]
LDI
要素番号を伴います。
[NOP]
無処理
LD
MPP
要素番号を伴いません。
④その他の命令
MC
MCR
NOP
END
LD,
LD
I,
OUT
3.基本シーケンス命令解説
3−2.
[LD],
[LD
I],
[OUT]命令
記号,呼称
記号と機能
LD
機能
回路表示と対象要素
プログラムステップ
ロード
a接点論理演算開始
X,Y,M,S,T,C
1
LDI ロードインバース
b接点論理演算開始
X,Y,M,S,T,C
1
OUT アウト
コイルの始動
Y,M,S,T,C
Y,M :1
T :3
S,特M :2 C
:3∼5
●LD,
LDI命令は、母線につながる接点に用いられます。
その他、後述のANB命令と組合わされて、分岐の始まりにも使います。
●OUT命令は、出力リレー,補助リレー,
ステート,
タイマ,
カウンタに対するコイル駆動命令であり、
入力リレーに対しては用いません。
●並列のOUT命令は、何度でも引きつづいて用いることができます。
(下図では、
OUT
M100につづくOUT
T0が該当)
命令解説
LD
X000
Y000
X001
☞
母
線
タイマ,
カウンタの
プログラム
OUT
M100
LDI
T 0
T 0
☞
プログラ
ミング
Y001
K19
K
LD
OUT
LDI
OUT
OUT
SP
7 LD
8 OUT
0
1
2
3
4
X000
Y000
X001
M100
T 0
K 19
T 0
Y001
3
母線との接続
駆動命令
タイマ駆動命令
定数設定
プログラムステップは自動的に管理さ
れます(SPはスペースキーのことです)
●タイマの計時コイルやカウンタの計数コイルに対するOUT命令後には定数Kの設定が必要です。
その他、
データレジスタ番号で間接指定することもできます。
●定数Kの設定範囲および実際のタイマ定数、
OUT命令に対するプログラムスッテプ数
(含設定
値)
は、
次表のとおりです。
タイマ,カウンタ
1msタイマ
10msタイマ
100msタイマ
16ビットカウンタ
Kの設定範囲
実際の設定値
ステップ数
1∼32,767
0.001∼32.767秒
3
1∼32,767
1∼32,767
32ビットカウンタ -2,147,483,648∼+2,147,483,647
0.01 ∼327.67秒
0.1 ∼3,276.7秒
3
同左
3
同左
5
61
AND,
AN
I
3.基本シーケンス命令解説
3−3.
[AND],
[AN
I]命令
記号,呼称
記号と機能
命令解説
機能
回路表示と対象要素
プログラムステップ
AND アンド
a接点直列接続
X,Y,M,S,T,C
1
ANI アンドインバース
b接点直列接続
X,Y,M,S,T,C
1
●AND,
ANI命令は、
1接点の直列接続を行います。
直列接点の個数には制限なく、何度でも引きつづいて、
この命令を用いることができます。
●OUT命令後、接点を通じて他のコイルにOUTすることを縦続出力といいます。
(下図のOUT
M101とOUT Y004)
このような縦続出力は、順序をまちがわなければ何度でも繰返すことができます。
また、
直列接点数や縦続出力回数に制限はありませんが、
DOS版のプログラミングソフトやA6G
PP/A7PHPなどでは表示量やプリンタの印字機能に制限があります。
これらの周辺機器を用いるばあいは、
1行は10接点,1コイル以下,合計24行以下にすることを
おすすめします。
AND
プログラ
ミング
X002
X000
Y003
X003
ANI
M101
☞
T 1
Y004
☞
AND
MPS,
MPP
命令の
関係
Y003
LD
OUT
LD
OUT
OUT
X002
X000
Y003
Y003
X003
M101
T 1
Y004
直列接点
直列接点
直列接点
接続OUT
MPS
Y003
X003
T1
Y004
M101
MPP
62
0
1
2
3
4
5
6
7
上図のOUT
Y004のようにOUT
M101に
つづいて、接点T1を通じて駆動すること
はできますが、
これを左図のように逆順に
するときは、後述のMPS命令を使う必要
があります。
OR,
OR
I
3.基本シーケンス命令解説
3−4.
[OR],
[OR
I]命令
記号,呼称
記号と機能
命令解説
プログラ
ミング
機能
回路表示と対象要素
プログラムステップ
オア
a接点並列接続
X,Y,M,S,
T,C
1
ORI オアインバース
b接点並列接続
X,Y,M,S,
T,C
1
OR
●OR,
ORIは、
1接点の並列接続命令として用いられます。
2個以上の接点が直列接続されているとき、
このような直列回路ブロックを他の回路に並列接続
するときは、
後述のORB命令を用います。
●OR,
ORIは、
この命令のあるステップから、
その前のLD,
LDI命令のあるステップに対して並列
接続されます。
並列接続の回数には制限はありませんが、
DOS版のプログラミングソフトやA6GPP/A7PHPな
どでは表示量やプリンタの印字機能に制限があります。
これらの周辺機器を用いるばあいは、
24行以下にすることをおすすめします。
X004
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
Y005
X006
OR
M102
ORI
X007
Y005
X010
M103
M103
LD
OR
ORI
OUT
LDI
AND
OR
ANI
OR
OUT
X004
X006
M102
Y005
YOO5
X007
M103
X010
M110
M103
3
直列接点
並列接続
M110
ANB命 令
の関係
ANB
LD
LD
OR
OR,
ORI命令による並列接続は原則
として、
その前のLD,
LDI点とつなが
りますが、後述のANB命令後は、
1つ
前のLD,
LDI点へ接続されます。
OR
ANB命令前
OR
OR
ANB命令後
63
ORB
3.基本シーケンス命令解説
3−5.
[ORB]命令
記号,呼称
機能
回路表示と対象要素
プログラムステップ
記号と機能
ORB オアブロック
直列回路ブロックの並列接続
1
対象要素:なし
命令解説
プログラ
ミング
●2個以上の接点が直列接続された回路を直列回路ブロックといいます。
直列回路ブロックを並列接続するときは、分岐の始まりはLD,
LDI命令、分岐終端はORB命令
を用います。
●ORB命令は、後述のANB命令などと同様に、要素番号を伴わない単独命令です。
●多数の並列回路があるときは、
1回路ブロックごとにORB命令を用いれば、並列回路数に制限
はありません。
(下記の好ましいプログラム)
●ORB命令は一括使用してもさしつかえありませんが、
LD,
LDI命令の繰返し使用回数が8回以
下に制限されていますので、
ご注意ください。
(下記の好ましくないプログラム)
X000
X001
X002
X003
X004
X005
Y006
ORB
ORB
直列回路ブロック
64
好ましいプログラム
0 LD
X000
1 AND X001
2 LD
X002
3 AND X003
4 ORB
5 LDI X004
6 AND X005
7 ORB
8 OUT Y006
好ましくないプログラム
0 LD
X000
1 AND X001
2 LD
X002
3 AND X003
4 LDI X004
5 AND X005
6 ORB
7 ORB
8 OUT Y006
ANB
3.基本シーケンス命令解説
3−6.
[ANB]命令
記号,呼称
機能
回路表示と対象要素
プログラムステップ
記号と機能
ANB アンドブロック
並列回路ブロックの直列接続
1
対象要素:なし
命令解説
●分岐回路(並列回路ブロック)
を前の回路と直列接続するときは、
ANB命令を用います。
分岐の始まり点はLD,
LDI命令を用い、並列回路ブロックを完成してからANB命令により前の
回路と直列接続します。
●多数の並列回路ブロックを順次、前の回路と直列接続すれば、
ANBの使用回数に制限はあり
ません。
一括してANB命令を用いることもできますが、
このばあい、
ORB命令と同様にLD,
LDI命令の
使用回数制限(8回以下)
に注意する必要があります。
3
ANB
☞
プログラ
ミング
LD
X000
X002
X003
X001
X004
X005
X006
X003
並列ブロック
ANB命令前のOR命令
ANB命令後のOR命令
ANB と LD,OR
Y007
ORB
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
LD
OR
LD
AND
LDI
AND
ORB
OR
ANB
OR
OUT
X000
X001
X002
X003
X004
X005
分岐開始点
並列ブロック完成
X006
前の回路と直列接続
X003
Y007
65
MPS,
MRD,
MPP
3.基本シーケンス命令解説
3−7.
[MPS],
[MRD],
[MPP]命令
記号,呼称
記号と機能
機能
MPS プッシュ
スタックプッシュダウン
MRD リード
スタックリード
MPP ポップ
スタックポップアップ
回路表示と対象要素
プログラムステップ
1
MPS
命令解説
1
2
3
②
①
MPP
MRD
MPS
MPP
10
11
スタック
18
MPS
X004 X005
X006
MRD
MRD
MPP
Y002
Y003
Y004
X007
Y005
MRD
MPP
1
1
このシーケンサには、
演算の途中結果
(ONまたはOFF)
を記憶す
るスタックと呼ばれる11個のメモリがあります。
MPS命令を1回用いると、
その時点の演算結果がスタックの1段
目に格納されます。
再びMPS命令を用いると、
その時点の演算結
果はスタックの1段目に格納され、前の格納データは順次下段の
スタックに移動します。
MPP命令を用いると、
各データは順次上段へ移り、
最上段のデータ
が読出されるとともに、
そのデータはスタックから消失します。
MRDは、最上段に格納されている最新データの読出し専用命令
であり、スタック内のデータの移動は生じません。
いずれも要素番号を伴わない単独命令です。
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
LD
MPS
AND
OUT
MRD
AND
OUT
MRD
OUT
MPP
AND
OUT
END
X004
X005
Y002
X006
Y003
Y004
X007
Y005
●この命令は、上図のような分岐多重出力回路のプログラムを行うための便利な命令です。
MP
S命令により演算の途中結果を記憶させてから出力Y002を駆動します。
MRD命令によりその
記憶を読出し出力Y003を駆動します。
●MRD命令は何回でもプログラムできますが、
プリンタやグラフィックプログラミングパネルの画
面表示の上で制限があります。
(並列回路24行以下)
●最終出力回路はMRD命令のかわりにMPP命令を用います。
これにより、上記の記憶が読出さ
れると共に、
これがリセットされます。
●MPS命令は重複して用いることもできますが、
MPS命令とMPP命令の個数の差は11以下とし、
最終的には同一個数にする必要があります。
66
MPS,
MRD,
MPP
3.基本シーケンス命令解説
プログラ
ミング例1
MPS
X000
X001
X002
1段スタック
Y000
Y001
MPS
X003
X004
MPP
Y002
X005
Y003
MPP
MPS
X006
X007
Y004
X010
MRD
X011
MRD
X012
Y005
Y006
Y007
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
LD
AND
MPS
AND
OUT
MPP
OUT
LD
MPS
AND
OUT
MPP
AND
OUT
LD
MPS
AND
OUT
MRD
AND
OUT
X000
X001
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
LD
MPS
LD
OR
ANB
OUT
MRD
LD
AND
LD
AND
ORB
X000
この例では、
スタック
は一段しか用いてい
ません。
X002
Y000
Y001
X003
X004
Y002
X005
Y003
X006
X007
Y004
21
22
23
24
25
26
MRD
AND
OUT
MPP
AND
OUT
12
13
14
15
16
17
18
19
20
ANB
OUT
MPP
AND
OUT
LD
OR
ANB
OUT
X011
Y006
3
X012
Y007
X010
YOO5
MPP
プログラ
ミング例2
MPS
X000
X001
Y000
X002
1段スタック
ANB,
ORB
併用
MRD
X003
X004
X005
X006
X007
MPP
Y001
Y002
X010
X011
Y003
X001
X002
Y000
X003
X004
X005
X006
Y001
X007
Y002
X010
X011
YOO3
67
MPS,
MRD,
MPP
3.基本シーケンス命令解説
プログラ
ミング例3
2段スタック
X000
MPS
MPP
X001
X002
MPS
X003
MPP
X004
X005
MPS
X006
Y000
Y001
Y002
Y003
MPP
プログラ
ミング例4
MPS MPS MPS MPS
X000 X001 X002 X003 X004
4段スタック
Y000
Y001
MPP
Y002
MPP
Y003
MPP
Y004
0
1
2
3
4
5
6
7
8
LD
MPS
AND
MPS
AND
OUT
MPP
AND
OUT
X000
0
1
2
3
4
5
6
7
8
LD
MPS
AND
MPS
AND
MPS
AND
MPS
AND
X000
X001
X002
Y000
X003
Y001
X001
X002
X003
X004
9
10
11
12
13
14
15
16
MPP
AND
MPS
AND
OUT
MPP
AND
OUT
9
10
11
12
13
14
15
16
17
OUT
MPP
OUT
MPP
OUT
MPP
OUT
MPP
OUT
X004
X005
Y002
X006
Y003
Y000
Y001
Y002
Y003
Y004
MPP
X000
Y004
X001
Y003
X002
Y002
X003
Y001
X004
Y000
LD
OUT
AND
OUT
AND
OUT
AND
OUT
AND
OUT
X000
Y004
X001
Y003
X002
Y002
X003
Y001
X004
Y000
●上側のような回路はMPS命令を三重に用いてプログラムする必要があります。
しかし、
これを下側のような回路におきなおすとMPS命令を用いないで手軽にプログラムする
ことができます。
68
3.基本シーケンス命令解説
3
69
MC,
MCR
3.基本シーケンス命令解説
3−8.
[MC],
[MCR]命令
記号,呼称
記号と機能
MC
マスタコントロール
機能
回路表示と対象要素
MC
共通直列接点の接続
プログラムステップ
N Y,M
3
Mは特殊補助リレーを除く
MCR マスタコントロールリセット 共通直列接点の解除
命令解説
MCR
2
N
●下記のプログラム例において、入力X000がONのときは、
MCからMCRまでの命令はそのまま
実行されます。
入力X000がOFFのときは、次のとおりとなります。
現状保持
:積算タイマ,
カウンタ,
SET/RST命令で駆動されている要素
OFFになるもの :積算タイマ,
OUT命令で駆動されている要素
●MC命令後、
母線
(LD,
LDI点)
はMC接点後に移動し、
これを元の母線に戻す命令がMCRです。
MC命令使用後は必ずMCR
N0命令が必要です。
●要素番号Y,
Mを変更することにより、
MC命令は何度でも用いることができます。
ただし同一要
素番号を用いると、
OUT命令と同様にダブルコイルとなります。
プログラ
ミング例1
ネスティング
(入れ子)
なし
X000
N 0
MC
N 0
M100
X001
Y000
X002
Y001
MCR
X003
N 0
MC
N 0
X000
N 0
3ステップ命令です
M100
X001
Y000
X002
Y001
N 0 ←2ステップ命令です
←母線復帰(N0はネスティングレベル)
M150
←ネスティング
(入れ子)
構造にしないばあ
いは、
再びN0を用いてプログラムします。
N0の使用回数に制限はありません。
ネスティング構造のときのみ次ページの
例2のように、
ネスティングレベルNをN0
→N1…N6→N7と番号を大きくします。
Y002
X005
4
5
6
7
8
LD
MC
SP
LD
OUT
LD
OUT
MCR
N 0
M150
X004
Y003
MCR
70
M100
0
1
N 0
←MC命令使用後は、必ず「MCR
N0」命
令が必要です。
MC,
MCR
3.基本シーケンス命令解説
●MC命令内でMC命令を用いるときは、順次ネスティングレベルNの番号を大きくします。
(N0→N1→N2→N3→N4→N5→N6→N7)
これを復帰させるときはMCR命令で、大きいネスティングレベルのものから解除します。
(N7→N6→N5→N4→N3→N2→N1→N0)
●例えば、
MCR
N6,
MCR
N7をプログラムしないで、
MCR
N5をプログラムするとネスティング
レベルは一気に5まで復帰します。
●ネスティングの深さは、最大8階層(N7)
までプグラムできます。
プログラ
ミング例2
ネスティング
(入れ子)
あり
X000
OFF時
X000
MC
N 0
M100
N 0
[A]
N 0 M100
X001
Y000
レベルN0
母線Bは、
X000がONのとき活線状態
となります。
[B]
X002
OFF時
X002
MC
N 1
M101
N 1
3
N 1 M101
X003
Y001
[C]
X004
OFF時
X004
MC
N 2
M102
レベルN1
母線Cは、
X000,
X002がともにONのと
きに活線状態になります。
N 2
N 2 M102
X005
[D]
Y002
MCR
X006
[C]
N 2
レベルN2
母線Dは、
X0
00,
X0
02,
X0
04がすべて
ONのときに活線状態になります。
N 2
Y003
MCR
X007
N 1
レベルN1
MCR
N2により、母線はCの状態に戻
ります。
N 1
Y004
レベルN0
MCR
N1により、母線はBの状態に戻り
ます。
[B]
MCR
X010
[A]
N 0
Y005
N 0
← 一連のMC命令の最後は必ず
「MCR N0」
としてください。
「N0」以外の「N1∼N7」が最後にあると、
プログラムエラーとなります。
初期状態
MCR
N0により、母線は最初のAの状態
に戻ります。
したがって、
X000,
X002,
X004とは無関係にX010のON/OFF
により、Y005はON/OFFします。
71
PLS,
PLF
3.基本シーケンス命令解説
3−9.
[PLS],
[PLF]命令
記号,呼称
記号と機能
命令解説
機 能
回路表示と対象要素
プログラムステップ
PLS パルス
立上りの微分出力
PLS
Y,M
特Mを除く
2
PLF パルフ
立下りの微分出力
PLF
Y,M
特Mを除く
2
●PLS命令を用いると、駆動入力ON後の1演算周期の間だけ対象要素Y,
Mが動作します。
●PLF命令を用いると、駆動入力OFF後の1演算周期間だけ対象要素Y,
Mが動作します。
●例えば、駆動入力がONのままでシーケンサをRUN→STOP→RUNにしたときにPLS
M0は動
作しますが、
PLS
M600
(バッテリバックアップ)
は動作しません。
(後側のRUNのとき)
これはSTOP中にもM600の動作が保持されているためです。
プログラ
ミング
X000
PLS
M0
SET
Y000
PLF
M1
RST
Y000
M0
X001
M1
0
1
3
4
LD
PLS
LD
SET
X000
M 0
M 0
Y000
5
6
8
9
LD
PLF
LD
RST
X001
M 1
M 1
Y000
X000
X001
M 0
M 1
Y000
72
演算周期
演算周期
←2ステップ命令です
←2ステップ命令です
SET,
RST
3.基本シーケンス命令解説
3−10.
[SET],
[RST]命令
記号,呼称
記号と機能
命令解説
プログラ
ミング
機 能
回路表示と対象要素
SET セット
動作保持
SET
Y,M,S
RST リセット
動作保持の解除
現在値およびレジスタのクリア
RST Y,M,S,T,C,D,V,Z
プログラムステップ
Y,M
S,特M
T,C
D,V,Z,特D
:1
:2
:2
:3
●下記のプログラム例においてX0
0
0が一度ONすると、
これがOFFしてもX0
0
0は動作をつづけます。
X001が一度ONすると、
これがOFFしてもY000は不作動のままとなります。
M,
Sに対しても同様です。
●SET,
RST命令は同一要素に対して何回も用いることができ、順番も自由ですが、
後で実行し
た方が有効となります。
●なお、
データレジスタ
(D)
やインデックスレジスタ
(V)
(Z)
,
の内容を0にしたいときにもRST命令
を用いることができます。
(定数K0の転送命令を用いても同じ結果が得られます。)
●また、積算タイマT246∼T255の現在値のリセットと接点復帰にもRST命令を用います。
X000
X001
X002
X003
X004
X005
X006
SET
Y000
RST
Y000
SET
M 0
RST
M 0
SET
S 0
RST
S 0
RST
D 0
X000
X007
T250
RST
T250
K10
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
11
12
14
15
16
17
LD
SET
LD
RST
LD
SET
LD
RST
LD
SET
LD
RST
LD
RST
LD
OUT
SP
20 LD
21 RST
X000
Y000
X001
Y000
X002
M 0
X003
M 0
X004
S 0
X005
S 0
X006
D 0
X000
T250
K 10
X007
T250
3
X000
X001
Y000
73
OUT,
RST
3.基本シーケンス命令解説
3−11.
カウンタ要素に対する
[OUT],
[RST]命令
記号,呼称
記号と機能
機 能
OUT アウト
出力接点の復帰
X010
X011
C 0
現在値のクリア
RST
C 0
C 0
K10
Y000
RST
プログラムステップ
K ○○
D ○○
C
計数コイルの駆動
RST リセット
内部カウン
タのプログ
ラミング
回路表示と対象要素
C
32ビットカウンタ : 5
16ビットカウンタ : 3
2
X011のOFF→ON回数をC0がアップカウントし、
これが設
定値K10に達すると出力接点C0が動作します。
その後X0
1
1がOFF→ONに変化してもカウンタの現在値は変化せず、
出力接点も動作したままです。
これをクリアし、
出力接点を復帰させるためにX0
1
0をONし
ます。
OUT
C命令の後に定数Kまたは間接設定用データレジス
タ番号を指定する必要があります。
停電保持(キープ)用カウンタのば
あい、停電しても現在値および出
力接点の動作状態やリセット状態
が保持されています。
高速カウン
タのプログ
ラミング
計数方向
X010
X011
X012
M8△△△
シーケンス
リセット回路
RST
C△△△
計数コイル
C△△△
KまたはD
C△△△
Y002
●C23
5∼C24
5の1相1入力カウンタでは、計数方向を指定
するために特殊補助リレーM82
3
5∼M824
5を用います。
X010:ON時ダウン
X010:OFF時アップ
●X01
1がONするとカウンタC△△△の出力接点が復帰し、
カウンタの現在値も0になります。
リセット入力付のカウンタ
(C24
1,
C242,…)
では該当の
リセット入力がONしたときにも割込み動作で同上の働き
をしますが、
そのためのプログラムは不要です。
●X012がONすると、
カウンタ番号に応じて定められた計
数入力X000∼X005のON/OFFを計数します。
スタート入力付のカウンタ
(C2
4
4,
C2
4
5,
…)
では該当スター
ト入力もONしなければ計数しません。
●カウンタの現在値が増加して、設定値(KまたはDの内
容)
を通過したときに出力接点がセットされ、
減少方向に
通過したときにはリセットされます。
高速カウンタの計数コイルを駆動する接点には、高速カウントを実行するときに常時ONしている
接点をプログラムしてください。
計算コイルの駆動に、高速カウンタ用入力番号として割り付けられた入力リレー
(X000∼X005)
を用いると正確な計数は行えません。(☞2−8−4)
74
NOP,
END
3.基本シーケンス命令解説
3−12.
[NOP],
[END]命令
記号,呼称
機 能
記号と機能
NOP ノップ
回路表示と対象要素
NOP
無処理
プログラムステップ
対象要素:なし
1
回路表示は行われません
命令解説
●プログラムの全消去を行ったときは、全命令がNOPになっています。
一般の命令と命令の間にNOP命令が介在していると、
シーケンサはこれを無視して動作します。
プログラムの途中にNOP命令を入れておくと、
プログラムの変更、追加時にスッテプ番号の変
動が少なくてすみますがプログラムステップが余分に必要になります。
●また、
既に書込まれている命令をNOP命令におきかえることで、
回路が変化しますので注意が
必要です。
OUT→NOP(エラー)
3
AND→NOP ANI→NOP
接点のショート
OR→NOP
回路の切断
ORI→NOP
記号,呼称
記号と機能
END エンド
機 能
入出力処理と0ステップへの
リターン
入力処理
命令解説
ステップ000
001
002
LD
X000
OUT
END
NOP
NOP
Y000
NOP
出力処理
回路表示と対象要素
END
対象要素:なし
プログラムステップ
1
シーケンサは、入力処理、
プログラム実行、出力処
理を繰返しますが、
プログラムの最後にEND命令
を書込んでおくと、以下の余分のスッテプを実行
せずに、直ちに出力処理を実行します。
(プログラ
ム中にEND命令がないばあいFXシーケンサは、
最終ステップまでを処理した後、
0ステップからの
処理を繰返し実行します)
また、試運転時にシーケンスの区切りにEND命令
を挿入しておけば、各ブロックの動作を順次拡大
点検することができます。
このばあい前の回路ブロックの動作確認後、
END
命令を順次削除してください。
なお、
RUN開始時の初回はEND命令から実行されます。
END命令実行時には、
ウオッチドッグ
タイマ
(演算周期がながすぎないかどうかをチェックしているタイマ)
のリフレッシュも行われます。
75
注意事項
3.基本シーケンス命令解説
3−13.
プログラム作成上の注意
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
3−13−1.
プログラムの手順と実行順序
接点の構成
とステップ
同じ動作のシーケンス回路であっても、接点の構成方法によって、
プログラムの単純化と、ステッ
プ数の節約ができます。
《直列接点の多い回路は上に書くとよい》
①LD
①LD
②AND
⑤OUT
②LD
③AND
④OUT
③OR
④ORB
ORB命令が不要
《並列接点の多い回路は左に書くとよい》
②LD
①LD
☞
①LD
③AND
⑤OUT
④OUT
④ANB
③OR
②OR
ANB命令が不要
プログラム
の実行順序
シーケンスプログラムは、
「上から下」へ「左から右へ」処理を進めます。
シーケンス命令リストもこの流れに沿ってコーディングしてください。
実行
①
⑤
③
②
⑦
⑨
⑩
⑥
④
⑧
76
⑪
注意事項
3.基本シーケンス命令解説
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
3−13−2.二重出力(ダブルコイル)動作と対策
二重出力
の動作
シーケンスプログラム内でコイルの二重出力(ダブルコイル)
を行うと、後側のものが優先動作と
なります。
入力処理
X001=ON
最初
X001
☞
Y003
Y003
一例として、
X001=ON、
X002=OFFとします。
最初のY003はX001がONのため、そのイメージ
メモリがONとなり、出力Y004もONとなります。
Y004
☞
2度目
X002
出力処理
Y003=OFF
二重出力
の対策
左図のように同一コイルY003が複数個所に使われ
ているばあいを考えてみましょう。
X002=OFF
Y003
しかし、
2度目のY003は入力X002がOFFのため、
そのイメージメモリはOFFに書換えられます。
Y004=ON
したがって、実際の外部出力はY003=OFF、
Y004
=ONとなります。
3
二重出力(ダブルコイル)
は、
プログラム上では入力違反ではありませんが、上記のとおり動作が
複雑になるため、次の例にならってプログラムを変更してください。
A
B
E
B
C
E
Y000
Y000
D
無視されます
C
A
Y000
D
A
B
C
E
M100
または
M101
D
この他にジャンプ命令を用いる方法やス
テップラダー命令を用いて、ステートごとに
同一出力コイルをプログラミングする方法も
あります。
なお、ステップラダー命令を用いたばあい、
メインルーチンにある出力コイルをステート
内にもプログラムすると二重コイルと同一の
扱いとなりますのでご注意ください。
M100
Y000
M101
77
注意事項
3.基本シーケンス命令解説
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
3−13−3.
プログラムできない回路と対策
橋渡し回路
両方向に電流が流れるような回路は右図のように変更してください。
(Dがないときの回路とBが
ないときの回路を並列に接続したものです。)
A
B
F
C
A
コイルの
接続位置
E
D
F
D
C
●コイルの右側に接点を書かないでください。
●接点間のコイルは先にプログラムすることをおすすめします。
A
B
C
E
78
B
A
E
C
E
D
A
E
B
D
C
4.
ステップラダー命令解説
4
.
ステップラダー命令解説
本章では、工程歩進命令であるステップラダー命令についてその種類と機能を述べます。
また、
FXシーケンサでは、
SFC図(Sequen
t
i
a
Func
l
t
i
on
Cha
r
t
:状態遷移図)
もステップラダー命令を基に表
現することができるほか逆変換も可能となっています。
SFC制御がはじめての方には、学習用テキスト
「ステップラダー編」,
「SFCプログラム編」
を準備いたしておりま
すのでご参照ください。
(☞1−1)
4−1.ステップラダー命令[STL],
[RET]
4−2.ステップラダー命令の動作とSFC表現
4−3.SFCの特長
4−4.SFCフロー作成のための予備知識
4
4−5.SFCフローの形態
4−6.イニシャルステートの役割り
4−7.中間ステートのプログラム
4−8.分岐・合流ステートのプログラム
4−9.シングルフローの例
4−10.選択分岐・合流フローの例
4−11.並進分岐・合流フロー例
4−12.イニシャルステート
(FNC60
I
ST)命令の活用
79
STL・RET
4.
ステップラダー命令解説
4−1.
ステップラダー命令 [STL],
[RET]
記号,呼称
記号と機能
命令解説
機 能
STL ステップラダー
ステップラダー開始
RET リターン
ステップラダー終了
S
ステップ数
1
RET
1
ステップラダー
(STL)命令は、内部要素ステート
(S)
を用いて工程歩進形制御をシーケンスプロ
グラム上で行うものです。
リターン
(RET)
はステート
(S)
の流れの終了を意味し、
メインプログラム
(母線)
へ復帰するための命令です。
後述の一定ルールに従ってプログラムされたステップラダー
回路はSFC図として扱うこともできます。
また、
SFC図からはステップラダー回路が逆生成されます。
プログラミ
ングと動作
S20
Y001
STL
S21
Y002
S22
Y002
スキャン
タイム
実行
非実行
Y002
S 20
Y001
正転
Y001
S 21
Y002
逆転
ステート番号
S 40
T 1 K 10
S 42
T 1 不可
S 43
T 1 K 20
T 1
80
回路表示と対象要素
《ステートの動作と出力の重複使用》
●ステート番号は重複して使用することはできません。
●STL接点がONするとこれにつながる回路が動作します。
STL接点がOFFするとこれにつながる回路は不作動になりま
すが、
1演算周期以降は命令の実行が行われません。
(ジャン
プの状態)
●異なるステート間では、左図のとおり同じ出力要素(Y002)
をプ
ログラムすることができます。
このばあいS2
1またはS2
2がONし
ているときにY002は出力されます。
(通常のリレーラダー回路で
は、
二重コイル扱いとなり動作が複雑となりますので二重コイル
をプログラムしないことを、
おすすめします。
)
なお、
このばあいでもメインプログラム上にステート内のアウトコ
イルと同じ要素(Y002)
をプログラムしたり、
1つのステート内に
同じ出力コイルをプログラムすると、一般の二重コイルと同じ扱
いになりますので注意してください。
《出力のインタロック》
●ステートの移行過程では、一瞬(1演算周期)
だけ両ステートが
同時にONしています。したがって、同時ONしてはならない
一対の出力間には同時ONをさけるため各シーケンサの
「ハン
ディマニュアル」
に従ってシーケンサの外部にインタロックを設
けてください。
また、
あわせてプログラム上にて左図のとおり互
いにインタロックを施してください。
《タイマの重複使用》
●タイマコイルも出力コイル同様異なるステートに同一要素をプ
ログラムすることができますが、隣接ステートにはプログラムで
きません。
隣接ステートにプログラムすると工程移行時にタイマコイルが
OFFされず現在値がリセットされません。
STL・RET
4.
ステップラダー命令解説
ステートに
対する命令
の扱い
LD X005
Y001
S 10
STL内
母線
X005
Y002
《出力の駆動方法》
左図のようにステート内の母線から一旦LDまたはLD
I命令を書込んだ後に接点を必要としない命令をプ
ログラムすることはできません。
このような回路は下図のとおり変更してください。
Y003
位置変更
S 10
Y003
X005
X001
S 10
MPS
STL内
母線
S 41
移行
条件
LD X001
X003
X004
MRD
MPP
S 10
Y001
X005
SET
Y001
Y002
常閉接点の挿入
Y001
X005
または
M8000
Y002
RUNモニタ
Y002
Y003
《MPS/MRD/MPP命令の位置》
ステート内ではSTL内母線から直接MPS/MRD/
MPP命令を用いることはできません。
左図のとおりLDまたはLDI命令以降にプログラムし
てください。
4
Y003
S 42
次段ステートへの移行
S 50
分離ステートへの移行
《ステートの移行方法》
●STL命令後のステートSに対するOUT命令とSET
命令は同じ機能を持っており、いずれも移行元を
自動リセットします。
また、
自己保持機能も持ってい
ます。
しかし、
OUT命令のばあいはSFC図における
分離ステートへの移行に対して用います。
《ステート内で取扱い可能なシーケンス命令一覧》
ステート
命令 LD/LDI,OUT,NOP
AND/ANI,SET/RST
OR/ORI,PLS/PLF
ANB/ORB
MPS/MRD/MPP
MC/MCR
イニシャルステート/一般ステート
使用可
使用可
使用不可
出力処理
使用可
使用可
使用不可
移行処理
使用可
使用不可
使用不可
分岐,合流
ステート
●割込みプログラムやサブルーチンプログラムの内ではSTL命令を用いることはできません。
●STL命令内でジャンプ命令を用いることは禁止ではありませんが複雑な動きとなりますので、
用いないようおすすめします。
81
SFC表現
4.
ステップラダー命令解説
4−2.
ステップラダー命令の動作とSFC表現
命令役割
FXシリーズシーケンサは、
SFC図(Sequen
t
i
a
Func
l
t
i
on
Cha
r
t
:状態遷移図・
IEC規格)
による
シーケンス制御機能を内蔵しています。
このSFC図から命令語レベルのリストプログラムを生成
したり、逆に命令語やラダー表現のプログラムをSFC図に変換するための命令がステップラダー
(STL)命令です。
●ステップラダー命令は、
ラダー図で表現することができます。
ステップラダーでは、ステート
(S)
を1つの制御工程と見立て、
この中に入力条件と出力制御のシーケンスをプログラムしていき
ます。
この制御における 最大の特徴は、工程が進むと前工程が不導通となるため、各工程ご
との簡単なシーケンスで機械が制御できることです。
ステップラダー命令自身は、
ラダー表現では次のような動作を行います。
異なるステートには、出力コイルを
重複プログラムできます。
S 31
導通
X001
この接点には
STL命令を
用います
S 32
Y030
動作
SET
S 32
S 31
S32が導通し、
S31は自動的
に不導通とな
ります
Y030
Y030 不動作
X001が
ONすると
X001
S 32
導通
S 32
Y030
動作
Y032
X002
SET
Y032
SET
S 33
X002
SET
S 33
●上図のステップラダー回路をSFC図として表すと、次のような表現になります。
Y030
S 31
X001
S 32
X002
→
動作
X001が
ONすると
S 31
移行条件といいます
Y030
Y032
Y030
X001
S32が導通し、
S31は自動的
に不導通とな
ります
動作
S 32
Y030
X002
Y032
SFC図では各工程ごとに機械が果たす役割りと、
全体の制御の流れがわかりやすく表現できるた
め、
シーケンス設計が容易になるうえ、第三者に対しても厳密な動きが伝えられるため、
メンテナ
ンスや仕様変更、
トラブル発生時の対応などに有効です。
SFC図とステップラダー命令は、
それぞれ一定のルールに従ってプログラミングすることで相互
変換ができます。
このため、実質的な内容は全く同一のものであり見なれたリレーラダー図として
扱うこともできます。
SFC図として扱うためには前述の対応する周辺機器とプログラミングソフトウェアが必要です。
82
SFC表現
4.
ステップラダー命令解説
表現の実際
ステップラダー命令とSFC図が実質同じものであることは前述のとおりですが、
実際のプログラム
は次のように表現されます。
STL図はあくまでもリレーラダー風の表現ですが、
SFC図はステート
(工程)
の流れを基本とした
機械制御の流れで表されています。
《STL図》
《SFC図》
M8002
S 0
SET
X000
SET
M8002
S 0
S 20
→
Y023
S 0
X011
S 21
Y021
X012
S 22
T 0
S 23
Y023
X013
S 24
Y021
X012
スタートボタン
Y023
Y021
前進
SET
S 21
Y023
後退
S 0
SFCに属さない回路の
冒頭にこの記号を用
います。
X000
S 20
SET
LAD 0
Y021
S 20
前進
X011
前進小
Y021
Y023
S 21
4
後退
SET
S 22
T 0
K 50
SET
S 23
Y021
前進
SET
S 24
Y023
後退
X012
後退
T 0
S 22
タイマ
T 0
K 50
休止タイマ
Y023
S 23
Y021
前進
X013
前進大
Y021
S 24
X012
S 0
Y023
後退
後退
S 0
RET
END
プログラミ
ング用機器
ステップラダー終了
RET
LAD 1
ステップラダー終了
END
SFC図によるプログラミングは、パソコンやA7PHP/HGPなどのグラフィック画面を備えた周辺
機器と、
これに対応したプログラミングソフトウェアで行います。
《ソフトウェア形名》
●SW□PC−FXGP/WIN(Wi
ndows用)
●SW□PC−FXGP/98形 (PC−9800用日本電気㈱製)
●SW□HX−GPPFX形
(A7HGP用)
SW□RX−GPPFX形
(A7PHP用)
●SW□GP−SFCFX形
(A6GPP/PHP用)
なお、
SFC図によって作成されたシーケンスプログラムも命令語と
してシーケンサに保存されるため、
FX−1
0PやFX−2
0Pなど命令
語ベースの周辺機器でも扱うことができます。
(☞1−3)
83
SFCの特長
4.
ステップラダー命令解説
4−3.
SFCの特長
簡単な
動作例
機械の動作を書きもので第三者に伝えようとしたばあい、
一般にはタイムチャートや機構図に基づ
いて、
その動作を箇条書きで整理する必要があります。
その一例を考えてみましょう。
スタート
前進
LS12
休止
5秒
LS12
LS11
1回目
後退
前進
LS13
2回目
後退
動 作
①スタートボタンPBを押すと、
台車が前進し、
リミットスイッチLS1
1が動作すると直ちに後退します。
(LS1
1は常時ONしていて前進限界でOFFするものとします。
他のリミットスイッチも同様です。
)
②後退により、
リミットスイッチLS12が動作すると、
5秒間休止してから再び前進し、
リミットスイッチ
LS13が動作すると、直ちに後退します。
③やがてリミットスイッチLS12が動作すると、台車駆動モートルが停止します。
このような動作を文章で正確に伝えることは、複雑な機械では無理があり、機械技術者と電気技
術者間で綿密な打合わせを行う必要があります。
その上で、電気技術者が、
シーケンスの設計を行います。
なぜならば、一般のシーケンサはこれ
を動かすためのシーケンス図がなければ、
プログラムができないからです。
しかも、工程歩進的な動作を行う機械のシーケンス設計は、大変複雑となり、相当の経験と設計
時間が必要となります。
さらに、
シーケンス図は第三者が見てもわかり難く、
このためシーケンス設計者は、
いつまでもその
機械から離れることができないという宿命を背負ってしまうことにもなりかねません。
84
SFCの特長
4.
ステップラダー命令解説
シングルフ
ロー処理
工程移行の基本スタイルがシングルフロー形式の制御です。単純動作を要求されるシーケンス
制御ではシングルフローだけで十分対応できますが、
さまざまな入力条件やオペレータ操作が介
在するばあいは後述の選択分岐や並進分岐フローと組み合わせることで、複雑な条件をより簡
単に扱うことができます。
M8002
LAD 0
→
スタートボタン
Y023
S 20
X011
前進
Y021
後退
T 0 K 50
休止タイマ
タイマ
Y023
S 23
X013
前進
Y021
4
Y023
後退
後退
S 0
LAD 1
複数工程の
選択処理と
同時処理
Y021
●ラダーブロック
(LAD0)
ではシーケンサのSTOP→
RUN時に、一瞬動作する特殊補助リレーM8002を
用いて、
イニシャルステートS0をセット
(ON)
させて
います。
●機械の初期工程に対して、
このシーケンサでは
S0∼S9のイニシャルステートと呼ばれる要素を割
付けます。
●各動作工程にはS2
0∼S8
9
9などのステートを割付け
ます。
この中には、
停電してもその動作状態を記憶し
ておくことのできる停電保持用ステートもあります。
またS10∼S19はI
ST命令を用いたときには特殊な
目的で使われます。
●シーケンサ内には多数のタイマ,
カウンタ,
補助リレー
などの要素があり、
自由に用いることができます。
ここではタイマT0を用いていますが、
このタイマは
0.
1秒クロックで動作しますので、設定値K50のば
あい、
コイルが駆動されてから5秒後に出力接点が
動作します。
前進大
S 24
X012
Y023
後退
S 22
T 0
Y021
前進小
S 21
X012
S 0
SFCに属さない回路の冒頭
にこの記号を用います。
S 0
X000
SET
RET
SFCの終了を意味します。
END
プログラムの終了を意味します。
複数のフローのうちどれか一つのフロー
が選択実行されるものを選択分岐とい
います。
S 20
分岐ステート
X000
S 21
S 31
X001
S 22
X011
S 32
X002
S 50
X010
X012
合流ステート
複数のフローのすべてが同時に進行す
るような分岐を並進分岐といいます。
S 20
X020
S 41
X021
S 42
X022
分岐ステート
X000
S 21
S 24
X001
S 22
X002
S 25
X004
S 23
X005
S 26
S 27
X003
S 28
X006
S 29
X007
S 30
合流ステート
85
予備知識
4.
ステップラダー命令解説
4−4.
SFCフロー作成のための予備知識
フローの
分離
複数のイニシャルステートを持つSFC図のプログラムは各イニシャルステートごとに分離してプ
ログラムします。
OUT
OUT
S 3
S 4
S 20
S 40
OUT
S 41
S39
S 39
分岐回路
数の制限
左図の例ではイニシャルステートS3に従属するステー
トS2
0∼S3
9に対するSTL命令のプログラムをすべて終
了してから次のイニシャルステートS4に関連するプロ
グラムを行います。
ただし、自分側のプログラムの中で相手側のステート
番号をSTL以外の命令で用いることは可能です。
左図の例ではイニシャルステートS3側のプログラムの
中にOUTS41の命令が含まれることになります。
また、
イニシャルステートS4側のプログラムの中にLDS
3
9の命令が含まれていることになります。
要はSTL命令
を混在させてはなりません。
S 59
一つの並進分岐または選択分岐については1分岐あたり8回路以下に制限されています。
ただし多数の並進分岐や選択分岐があるときに全体としての回路数は一つのイニシャルステー
トあたり16回路以下となっています。
1分岐 8回路以下(並進または選択)
①
②
③
④
OUT
⑤
OUT
⑥
RST
⑦
⑧
OUT
《注》
OUT
1
2
3
OUT
4
5
6
7
8
9
16
合計 16回路以下
合流線や合流前ステートから分離ステートへの移行処理やリセット処理を行うことはできません。
ダミーステートを設けて必ず分岐線上から分離ステートへの移行やリセット処理を行ってください。
86
予備知識
4.
ステップラダー命令解説
複雑な移
行条件の
プログラム
X004
X000
X002
X001
X003
X004
Y000
S 30
Y000
S 30
X000
X001
X002
X003
M 0
M 0
S 31
●移行条件回路の中
ではANB,
ORB,
M
PS,
MRD,
MPP,命
令は使えません。
左の要領でプログ
ラムしてください。
S 31
このように変形
してください
▽▼
の動作
ステートに対するリセットの処理をフローで
表現するときは 印で示します。
▽
S 0
S 90
S 10
S 70
S 90
S 80
自己リセット
S 19
S 80に
飛越す
S 0
なお、 印のばあいは、
上方ステートへの
▼
移行(繰返し)や下方への移行(飛越し)、
分離された他のフロー上のステートへの移
行を意味します。
4
S 0へ戻る
ステートの
リセットと
出力禁止
非常停止に相当
する出力禁止に
つ きまし て は 、
シーケンサのマ
ニュアルに記 載
された
「安全上の
ご注意」
に従って
ください。
●動作中のステートの任意の出力を禁止する
●ステートを範囲リセットする
リセット
FNC 40
ZRST
S 0
S 50
リ
セ
ッ
ト
S 0
禁止
SET
S 10
S0∼S50までの
5
1点分が一括リセ
S 50
S 0 ットされます。
M 10
Y001
M10
Y005
M30
T 4
出
力
O
F
F
●シーケンサの全出力リレー
(Y)
をOFFする
禁止
M8034
特殊補助リレーM8
0
3
4をONさせている間、
シーケンスプログラムの演算は継続され
ますが出力リレー
(Y)
はすべてOFFします。
87
予備知識
4.
ステップラダー命令解説
特殊補助
リレー
SFC図を効率よく作成するためには、
いくつかの特殊補助リレーを用いる必要がありますが、
その
主なものは下表のとおりです。
要素番号
停電保持
(キープ用)
ステート
RET命令の
役割り
88
名 称
機能と用途
M8000
RUNモニタ
シーケンサRUN中に常時ONしているリレーです。常時駆動が必要なプログラムの入力条件やシーケンサ
の運転状態表示として使用。
M8002
イニシャルパルス
シーケンサのSTOP→RUN時に一瞬(1演算周期)だけONするリレーです。プログラムの初期設定やイニ
シャルステートのセットに用います。
M8040
移行禁止
このリレーを駆動すると、すべてのステート間で移行が禁止されます。なお、移行禁止状態で
もステート内のプログラムは動作していますので出力コイルなどが自動的にOFFするものでは ありません。
M8046
STL動作
ステートが1つでもONしているときには、M8046が自動的にONします。他フロートと同時起動を
さけるためや、工程の動作フラグとして用います。
M8047
STLモニタ有効
このリレーを駆動すると、プログラミング機能側で動作中のステートを自動的に読出して表示で
きるようになります。詳細は各周辺機器のマニュアルをご覧ください。
●停電保持用ステート
(S)
は、
その動作状態がバッテリでバックアップされています。
機械動作の
途中で停電が生じた後、再通電時にここから継続運転したいようなばあいにこれらのステート
を用います。
●RET命令は一連のSTL命令の最後に必ずプログラムします。
これにより、ステップラダー回路の終了を意味します。一連の工程を中断してメインルーチンに
プログラムしたいばあいなども同様にRET命令が必要となります。
RET命令は複数回プログラムすることができます。
●STL命令の最後にRET命令をプログラムしなかったばあいは「プログラムエラー」が発生し、
シーケンサは運転できません。
予備知識
4.
ステップラダー命令解説
移行条件
プログラム
のテクニック
《移行条件成立済ステートの処理》
リミットスイッチ
X030
S 30
モートル
Y030
M100
M101
M
X030
PLS
M100
PLS
M101
S 31
正転 Y030
●移行条件となるリミットスイッチX030がす
でに動作していて、
さらに、
1回転させてか
ら次の移行を行いたいことがあります。
●このばあい、
上図のとおり移行条件のパル
ス化を行い、
S30の初回動作時はM100で
移行が生じないようにします。
《同一信号によるステートの移行》
1つの押ボタンスイッチのON/OFF動作などでステートの移行を行いたいばあいがあります。
このような移行を行うためには、移行信号をパルス化してプログラムします。
M 0
パルス信号
S 50
M 1
M 0
S 51
M 2
M 0
PLS
M 1
M0がONしてS50が動作した直後では移行条件M1
(b接点)
が開
路しておりS50のONと同時にS51に移行することがないようになっ
ています。再度M0がONするとこのときS51へ移行します。
4
パルス信号
PLS
M 2
パルス信号
89
フロー形態
4.
ステップラダー命令解説
4−5.
SFCフローの形態
SFC図のシングルフローの動作パターンと、
選択分岐や並進分岐を組合せたばあいの動作パターンを示します。
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
飛越し
4−5−1.飛越し・繰返しフロー
下方ステートへの直接移行や系列外ステートへの移行を、飛越しといい、 印で移行先ステー
ト
▼
を表示します。
S 20
S 20
S 30
S 40
S 30
S 21
S 21
S 31
S 41
S 31
S 41
S 22
S 22
S 32
S 42
S 32
S 42
S 23
S 23
S 33
S 43
S 33
S 43
S 22
S 42
S 40
上方ステートへの移行を繰返しといい、上記と同様に 印で移行先ステー
トを表示します。
▼
繰返し
S 0
S 50
S 51
S 59
S 0
S 60
S 61
S 61
S 62
S 62
S 63
S 63
S 50
S 51
S 59
S 0
90
S 60
S 60
フロー形態
4.
ステップラダー命令解説
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
4−5−2.分岐・合流の複合フロー
S 40
左図のようなフローはいず
れもプログラム可能です。
ただしBの流れは問題あり
ませんが、
Aの流れのばあい、
並進合流部で動作待ちの
状態になりますからご注意
ください。
S 50
A
B
S 41
S 44
S 51
S 54
B
S 42
S 45
S 46
S 43
S 52
S 55
A
S 56
S 53
4
S 60
S 60
S 61
S 62
S 63
S 64
S 65
S 61
S 66
S 62
交差しては
いけません
S 63
S 65
S 64
フローが交差するSFC図は
作図できません。
左図のようなフローは右側
のようなフローにおきなおし
てプログラムしてください。
これにより命令語ベースの
プログラムからSFC図への
逆変換も可能となります。
S 66
S 63
91
イニシャルステート
4.
ステップラダー命令解説
4−6.
イニシャルステートの役割り
イニシャル
ステートの
扱い
●SFC図の先頭に位置づけられるステートがイニシャルステートであり、ステート番号S0∼S9を
用いることができます。
●イニシャルステートも他のステート
(上図の例ではS23)
を介して駆動されますが、運転の開始
時は他の手段によってあらかじめ駆動しておく必要があります。
●下図の例ではシーケンサのSTOP→RUN切換時に、一瞬だけ動作する特殊補助リレーM80
02により駆動しています。
●イニシャルステート以外の一般のステートは必ず他のステートからSTL命令を介して駆動する
必要があり、ステート以外から駆動されることはありません。
●このようにSTL命令以外の接点を通じて駆動されることのあるステートをイニシャルステートと
呼び、必ずフローの最先頭に記述します。
また、
イニシャルステートに対するSTL命令は、
これ
以降の一連のSTL命令よりも必ず前にプログラムしてください。
SET命令を
用います。
イニシャル
ステート
M8002
イニシャルパルス
S 0
X000
スタートボタン
S 20
Y001
X001
S 21
Y002
X002
S 22
Y003
X003
S 23
Y004
X004
S 0
上方ステートへの移行は矢印で
示し、OUT命令で駆動します
92
0
1
3
4
5
7
8
9
10
12
13
14
15
17
18
19
20
22
23
24
25
27
28
LD
SET
STL
LD
SET
STL
OUT
LD
SET
STL
OUT
LD
SET
STL
OUT
LD
SET
STL
OUT
LD
OUT
RET
END
M8002
S 0
S 0
X 000
S 20
S 20
Y 001
X 001
S 21
S 21
Y 002
X 002
S 22
S 22
Y 003
X 003
S 23
S 23
Y 004
X 004
S 0
イニシャルステートの
初期駆動
ステート S 0
ステート S 20
ステート S 21
ステート S 22
ステート S 23
一連のSTL命令
の最後には、RET
(リターン)命令
4.
ステップラダー命令解説
イニシャル
ステートの
役割り
イニシャルステート
《逆変換のための識別要素として》
●命令リストからSFC図への逆変換を行うにあたって、
フローの先頭を識別する必要があります。
このために、
イニシャルステートとしてはS0∼S9を用いてください。
これ以外の番号を用いると
逆変換ができません。
●また、
イニシャルステートに対するSTL命令は、
これにつづく一連のステートに対するSTL命令
よりも先にプログラムし、最後にはRET命令をプログラムします。
これにより独立した複数のフ
ローがあるばあい、
フロー相互の分離が行われます。
《二重スタート防止のために》
前ページの例において、例えばステートS21が動作しているときに再びスタートボタンを押しても、
これは無効となります。
(S0が不作動のため)
したがって、二重スタートが防止されます。
4
93
中間ステート
4.
ステップラダー命令解説
4−7.中間ステートのプログラム
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
4−7−1.分岐・合流のない一般ステート
SFC図の中から一つのステートを代表的に抽出したのが下図(a)です。各ステートは負荷に対する駆動処理、
移行先指定とその移行条件指定の三つの機能を備えています。
このSFC図をリレーシーケンス風に表現した
のが下図(b)
のステップラダー図です。
プログラムはSFC図、
またはステップラダー図のどちらからでも行えますが、
まず負荷に対する駆動処理、つづ
いて移行処理の順で行います。
もちろん負荷を伴わないステートでは駆動処理は必要ありません。
STL命令を用います
S 20
S 20
X010
X000
X001
S 21
X010
X011
X011
X000
主母線
(a)SFC図
STL
OUT
LD
OR
OUT
LD
ANI
SET
S 20
Y010
X010
X011
Y011
X000
X001
S 21
Y011
Y011
SET
0
1
2
3
4
5
6
7
Y010
Y010
STL
X001
SET
S 21
副母線
(b)ステップラダー図
上図のプログラムを命令語リストで表現すると左記のようになります。
STL命令は主母線につながる常開接点命令であり、
これにつづく副母線にはコイル
を直接接続したり、接点を通じてコイルを駆動することもできます。
副母線につながる接点にはLD
(LDI)
命令を用います。
これを元の主母線に戻したい
ときにはRET
(リターン)命令を用います。
なおSTL接点を通じて、ステート
(S)が駆動されると移行元のステートは自動的に
リセットされています。
ステートに対する
SET,
RST命令は
2ステップ命令と
なっています
一連のSFC図に対し、各々のステートのプログラムを行いすべてのステートを忘れなくプログラムすればこれで
プログラムは完了であり、
その順番は自由です。
ただし一連のSTL命令の先頭はイニシャルステート、最後には
必ずRET命令をプログラムしてください。
94
中間ステート
4.
ステップラダー命令解説
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
4−7−2.飛越し・繰返しを伴う一般ステート
OUT
☞
S 0
S 1
S 2
S 3
S 4
S 20
S 30
S 40
S 50
S 60
S 21
S 51
S 22
S 23
OUT
S 31
S 41
S 32
S 42
S 33
S 43
☞飛越し
OUT
☞
S 52
S 61
S 53
S 62
S 54
S 63
☞
S 64
S 65
RST
繰返し
(上方への移行) (下方への移行)
系列外への飛越し
リセット処理
上図のように上方への移行(繰返し)、下方への移行(飛越し)、系列外への移行などの分離ステートへの移行
は4−5項に記載のとおり移行先ステート番号を 印で表示し、
次のとおりOUT命令を用いてプログラムします。
▼
4−5−1項の交差するフローのばあいも同様です。
移 行 元 の
プ ログ ラム
STL
LD
OUT
LD
SET
LD
OUT
S 40
X001
Y001
X002
S 41
X003
S 52
X001
S 40
Y001
X004
S 52
X003
X002
S 41
X005
S 52
S 53
4
移 行 先 の
プ ログ ラム
Y002
STL
LD
OUT
LD
SET
S 52
X004
Y002
X005
S 53
OUT命令を
用います
S4
0からX003を通じてS52が駆動されると、
OUT命令であってもS52は自己保持動作をするとともに移行元の
S40は自動的にリセットされます。
リセット回路
のプログラム
STL
LD
OUT
LD
RST
S 65
X006
Y003
X007
S 65
X006
S 65
X007
Y003
左図の例は、
S6
5からX0
0
7を通じてS6
5をリセットするばあ
いです。
S6
5から他のステート
(例えばS70)
をリセットするばあいも
同様ですが、
これは移行動作ではありませんので、
S65は
リセットされません。
S 65
RST命令を
用います
95
分岐・合流
4.
ステップラダー命令解説
4−8.分岐・合流ステートのプログラム
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
4−8−1.選択分岐・合流ステート
選択分岐
の例
S 20
X000
X002
X001
SET
S 21
STL
OUT
LD
SET
LD
SET
LD
SET
Y000
STL
SET
SET
S 41
S 31
S 20
Y000
X000
S 21
X001
S 31
X002
S 41
― 駆動処理
― 直下ステートへの移行
― 第1分岐ステートへの移行
― 第2分岐ステートへの移行
一般のステートに対するプログラムと同様にまず駆動処理、続いて移行処理を行います。すべて
の移行処理を順次継続して行ってください。
選択合流
の例
S 29
S 39
STL
Y010
S 49
Y011
STL
X010
X011
STL
Y012
X012
S 50
SET
STL
OUT
S 29
Y010 ― 駆動処理
STL
OUT
S 39
Y011 ― 駆動処理
STL
OUT
S 49
Y012 ― 駆動処理
STL
LD
SET
STL
LD
SET
STL
LD
SET
S 29
X010
S 50
S 39
X011
S 50
S 49
X012
S 50
分岐、合流の移行処理 プ
ログラムではMPS,
MRD,
MPP,
ANB,
ORBの命令を
用いないでください。
また負荷駆動回路でもSTL
命令の直後にはMPS命令
は使えません。
直下ステートへの移行
第1合流移行
分岐列と合流列が交差しな
いようにプログラムの順番に
ご注意ください。
第2合流移行
合流前ステートの駆動処理のみをまず行います。
その後合流ステートへの移行処理のみを順次継
続して行います。
これはSFC画面への逆変換のために必要なルールとなっています。
96
分岐・合流
4.
ステップラダー命令解説
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
4−8−2.並進分岐・合流ステート
並進分岐
の例
S 20
STL
OUT
LD
SET
SET
SET
Y000
STL
X000
SET
S 21
SET
SET
S 20
Y000
X000
S 21
S 31
S 41
― 駆動処理
― 直下ステートへの移行
― 第1並進ステートへの移行
― 第2並進ステートへの移行
S 41
S 31
一般のステートに対するプログラムと同様にまず駆動処理、続いて移行処理を行います。すべて
の移行処理を順次継続して行ってください。
並進合流
の例
S 29
S 39
STL
X010
X011
X012
SET
S 50
Y010
S 49
STL
Y011
STL
Y012
合流前ステートの駆動処理のみをまず行い
ます。
その後、
合流ステートへの移行処理のみを順
次継続して行います。
分岐列と合流列が交差しない
ようにプログラムの順番にご注
意ください。
STL
OUT
S 29
Y010 ― 駆動処理
STL
OUT
S 39
Y011 ― 駆動処理
STL
OUT
S 49
Y012 ― 駆動処理
STL
STL
STL
LD
AND
AND
SET
S 29
S 39
S 49
X010
X011
X012
S 50
4
並進分岐・合流点では※印や*印の移行条件は許され
ません。右側のように変更してください。
付 記
※ 1
* 1
※ 2
※ 1
※ 2
* 2
* 1
* 2
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
移行処理
STL命令の継続は並進合流
を意味しています。
8並進以下に制限されてい
ます。
97
分岐・合流
4.
ステップラダー命令解説
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
4−8−3.分岐・合流の複合
S 20
X000
S 30
X001
S 40
S 20
S 30
S 40
X002
S 20
X000
S 30
X004
S 50
S 30
X001
X000
X003
S 20
X000
S 50
X001
S 60
S 60
X002
S 40
S 50
S 40
S 50
S 20
S 30
S 20
S 30
このように
変形します
S 20
X000
S 30
X001
S 40
S 20
S 30
X002
S 40
X000
X001
X000
ダミー
ステート
S100
X000
S101
ダミー
ステート
S101
X003
S102
ダミー
ステート
X001
S 60
ダミー
ステート
S102
X004
S 50
S103
S 50
S 60
S 40
S 50
X002
S 40
S 50
このように
プログラム
します
STL
LD
SET
STL
LD
SET
STL
LD
SET
STL
S 20
X000
S100
S 30
X001
S100
S 40
X002
S100
S100
LD
SET
X003
S 50
LD
SET
X004
S 60
STL
STL
STL
LD
SET
STL
LD
SET
SET
S 20
S 30
S 40
X000
S101
S101
S101
S 50
S 60
STL
LD
SET
STL
LD
SET
STL
LD
SET
SET
S 20
X000
S102
S 30
X001
S102
S102
S102
S 40
S 50
STL
STL
LD
SET
STL
S 20
S 30
X000
S103
S103
LD
SET
X001
S 40
LD
SET
X002
S 50
上図のように合流線から分岐線へステートを介さないで直接つながるようなものでは、
この間にダミーステート
を介在させることをおすすめします。
98
分岐・合流
4.
ステップラダー命令解説
S 20
S 20
X000
X010
X001
X004
S 21
X002
X011
S 23
X005
S 22
X003
X012
X006
X010
X010
X004
X011
X014
S 21
S 27
X002
X015
S 26
X013
X007
X000
X001
X014
S 25
S 24
このように変形
してください X000
S 23
X005
S 22
S 28
X016
S 25
X012
S 24
S 27
X015
S 26
S 28
X003
X006
X013
X016
X007
X007
X017
X017
X017
S 29
S 29
4
S 20
X000
X001
S 21
X002
S 23
X003
S 22
S 25
X004
S 24
X006
※
※
※
※
*
*
*
*
S 27
X005
S 26
S 28
X007
S 29
このように
プログラム
します
合流部移行
STL
LD
SET
SET
LD
SET
SET
STL
STL
LD
SET
STL
STL
LD
SET
S 20
X000
S 21
S 23
X001
S 25
S 27
S 22
S 24
X006
S 29
S 26
S 28
X007
S 29
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
左のようなフローは選択か並進かが確定しませんので、
右のとおりプログラムしてください。
付 記
分岐部移行
並進分岐後に選択移行条件※があったり、移行条件*
後の並進合流は行うことができません。
4−8−2項の付
記に示すとおりです。
X000
X001
X000
X000
X000
X001
X001
99
シングルフロー
4.
ステップラダー命令解説
4−9.
シングルフローの例
噴水制御
の例
M8000
STLモニタ
M8047 有
効
RUNモニタ
X000
X002
X000
歩進
スタート
M8040 移 行 禁 止
Y000 待機表示
S 3
スタートボタン
Y001 中央ランプ
S 20
T 1 K 20
T 1
M8002
SET
イニシャル
パルス
S 3
イニシャル
ステート
Y002 中央噴水
S 21
T 2 K 20
T 2
①一巡運転
(X0
01=OFF,
X002=OFF)
スタートボタンX00
0を押すと、
Y0
00→Y0
01→Y002→Y003→Y007→Y000の順
で動作し、待機状態に戻ります。
各出力は2秒おきにタイマで順次切換わ
るようにします。
②連続運転(X001=ON)
Y001∼Y007の動作を繰返します。
Y003 環状線ランプ
S 22
T 3 K 20
T 3
Y007 環状噴水
S 27
T 7 K 20
T 7
T 7
X001
X001
S 20
連続/一巡、歩進
S 3
RET
③歩進運転(X002=ON)
スタートボタンを押すたびに順次各出力
が動作します。
フリッカ
回路の例
①シーケンサをRUNさせると、
イニシャルパルス
(M8
0
02)
によってステートS3が駆動されます。
②ステートS3ではY000を出力し、
1秒後にス
テートS20に移行します。
③ステートS2
0ではY0
0
1を出力し、
1.
5秒後にス
テートS3へ戻ります。
M8002
S 3
S 20
T 1
Y001
1秒
100
1.5秒
S 3
イニシャル
パルス
T 0
Y000
SET
END
S 3
Y000
T 0 K 10
Y001
T 1 K 15
RET
END
シングルフロー
4.
ステップラダー命令解説
カム軸旋回
制御の例
逆転小
正転小
X011
X011
逆転大
X013
X012
原
点
正転大
正転角度大,小2位置にリミットスイッチX013,
X011があります。
また逆転角度大,小の2位置
にリミットスイッチX012,
X010があります。
スタートボタンを押すと、正転小→逆転小→正
転大→逆転大の動作を行って停止します。
Y023
逆転
Y021
正転
M
M8000
M8047
0
RUNモニタ
M8002
リミットスイッチX010∼X013は常時OFFして
いて、
カム軸が所定の角度に達したときにON
するものとします。
STLモニタ有効
M8040
3
イニシャル スタート
パルス
ボタン
移行禁止
M8034
全出力禁止
M8002
M8046
イニシャル ステート
パルス
動作中
スタートボタン
S 521
X011
S 522
X010
S 6
イニシャル
ステート
S 523
Y021
X012
S 6
Y023 逆転
Y021 正転
正転大角でON
X013
S 524
●M804
7が動作すると、動作ステートモニタ
が有効となるとともに、
S0∼S899のどれか
が動作していると、
END命令実行後M8
0
4
6
が動作します。
●このSFC図ではバッテリバックアップ系の
ステートが用いられており、動作の途中で
停電してもスタートボタンを押すと、
この
工程から動作を再開するようになってい
ます。ただしスタートボタンを押すまでは
Y020以外の全出力は動作禁止になって
います。
4
逆転小角でON
Y023
SET
Y021 正転
正転小角でON
Y021
Y020
10
X000
Y023
X000
M8040
Y020 原点表示
S 6
Y023 逆転
逆転大角でON
RET
END
《全出力禁止M8034》
M8034を駆動すると、
シーケンサとしてはRUNのままで各プログラムを実行していますが、外部
への出力はすべてOFFになります。
101
シングルフロー
4.
ステップラダー命令解説
順序始動・
停止の例
モートルM1∼M4をタイマで順次始動し、逆順で順次停止させます。
このSFCフローは、
シングルフローをベースとしてステートの飛越しを行っています。
M8002
イニシャルパルス
S 0
X000
スタートボタン
SET
S 20
モートル
M 1始動
T 0 K 20
T 0
X001
Y000
X001
ストップボタンを押すとステートS 27へ移行
S 27
SET
S 21
モートル
M 2始動
T 1 K 30
T 1
X001
Y001
X001
ストップボタンを押すとステートS 26へ移行
S 26
SET
S 22
モートル
M 3始動
T 2 K 40
T 2
X001
Y002
X001
ストップボタンを押すとステートS 25へ移行
S 25
S 23
X001
RST
Y003
モートル
M 4停止
Y002
モートル
M 3停止
Y001
モートル
M 2停止
Y000
モートル
M 1停止
RST
T 5 K 30
RST
S 26
T 6
モートル
M 4始動
T 4 K 40
S 25
T 5
Y003
ストップ
S 24
T 4
SET
T 6 K 20
RST
S 27
Y000
S 0
RET
END
このSFC図は条件によって一部のフローを飛越して、下方のステートへ移行する例を示しています。上方への
飛越しも可能です。
102
シングルフロー
4.
ステップラダー命令解説
M8002
前ページの部分飛越しのフローは、
次のように選択分岐合流の
フローで表現することもできます。
フローは必ず上から下へ流
れるようにし、分岐、合流線以外で交差することはできません。
イニシャルパルス
S 0
X000
スタートボタン
SET
S 20
Y000
T 0 K 20
T 0
X001
X001
SET
S 21
ストップ
Y001
T 1 K 30
T 1
X001
X001
SET
S 22
ストップ
4
Y002
T 2 K 40
T 2
X001
X001
S 23
X001
S 24
T 4
S 25
T 5
S 26
T 6
S 27
SET
Y003
RST
Y003
ストップ
S 30
S 31
S 32
ストップ
ダミーステート
T 4
RST
Y002
T 5 K 30
RST
S 31
Y001
T 6 K 20
RST
例えば、
ステートS2
0の動作中にX0
0
1
がONするとステートS32が動作し、
その接点が動作して、
直ちにステー
トS27へ移行します。
分岐ラインには必ず1個以上のス
テートが必要であり、そのためにダ
ミーステートを設けています。
S 30
K 40
S 32
Y000
Y000
S 0
RET
END
103
選択・合流フロー
4.
ステップラダー命令解説
4−10.選択分岐・合流フローの例
選択分岐
の動作
S 20
分岐ステート
X000
S 21
X010
S 31
X001
S 22
X011
S 32
X002
S 50
大小ボール
の選別
搬送の例
X012
X020
S 41
X021
S 42
X022
合流ステート
●複数のフローのうちどれか一つのフローが選択実行される
ものを選択分岐といいます。
●左図の例でX000,
X010,
X020は同時にはONしないこと
が必要です。
●例えばS2
0が動作していてX0
00がONすると動作ステート
はS21へ移行し、
S20は不作動となります。
したがってその後X010やX020が動作してもS3
1やS4
1は
動作しません。
●合流ステートS50はS22,
S32,
S4
2のどれか一つから駆動さ
れます。
下図はコンベアを用いて、大小ボールを選別搬送する機構を示しています。
左上を原点とし、
下降,吸着,
上昇,
右行,下降,
解放,
上昇,左行の順で動作させます。
なお、
アー
ムが下降し、電磁石が大ボールを押したときは下限リミットスイッチLS2がOFF、小ボールを押し
たときはONとなります。
X001
LS1 左限
右 Y003
左 Y004 M
X004
LS4
X005
LS5
X003
LS3 上限
原点表示
Y007
+
上昇 Y002
下降 Y000
+
CY1
大ボールのときは、ピストンが
下限まで到達せず、X002は動作
しません
X002
LS2 下限
電磁石
Y001
近接SW
PS0
X000
104
小
大
選択・合流フロー
4.
ステップラダー命令解説
このような大小選別や良否判定などのSFC図は、下図のような選択分岐・合流のSFC図となります。
例えばイニシャルパルスM8002で駆動しておきます
S 0
各個操作シーケンス
X026
スタート
Y007
原点条件(上限 左限 解放)
Y000 下降
S 21
T 0 K 20
X002のb接点(常閉接点)の意味です
T 0
X002
T 0
SET
S 22
T 1
X005
X005
吸着
右(大バケツ)
Y003 右行
●ボールが小さいとき
(X002=ON)は 左
側のフロー、ボール
が大きいときは右側
のフローが有効とな
ります。
4
Y000 下降
●小ボールのときはX004、大ボールのときはX005が動
作したときに合流ステートS30へ移行します。
下限
RST
T 2
Y001
解放
T 2 K 10
Y002 上昇
S 32
上限
X001
Y004 左行
S 33
S 0
上限
S 27
右(小バケツ)
S 31
X001
Y002 上昇
S 26
Y003 右行
Y001
T 1 K 10
X003
S 30
X003
SET
T 1
上限
X004
X002
下限未達(大ボール)
S 25
吸着
Y002 上昇
S 24
X004
Y001
T 1 K 10
S 23
X003
X002
下限(小ボール)
●後述の特殊補助リレーM804
0を駆動するとすべての
ステートの移行が禁止されます。ステートS24,
S27,
S33では右行出力Y003、左行出力Y004にそれぞれ
インタロック接点を直列接続しています。
左限
RET
END
105
並進・合流フロー
4.
ステップラダー命令解説
4−11.並進分岐・合流フローの例
並進分岐
の動作
S 20
分岐ステート
X000
S 21
S 24
X001
S 22
X002
S 25
X004
S 23
X005
S 26
S 27
X003
S 28
X006
S 29
●複数フローのすべてが同時に進行するような分岐を並進
分岐といいます。
●左図の例ではS20が動作していてX000がONするとS21,
S24,
S27が同時に動作し、各フローの動作が始まります。
●各フローの動作がすべて終了しX007がONしたときに合
流ステートS3
0が動作し、移行元S2
3,
S2
6,
S2
9はすべて不
作動になります。
●このような合流を別名では待合流ということもあります。
(先
着フローは全フローが動作完了して合流するまで動作を
つづけています。)
X007
S 30
合流ステート
部品A,
B,
Cをそれぞれ並行して加工し、加工終了後これを組立てたいようなばあいも並進分
岐・合流のフローとなります。
押ボタン式
横断歩道
の例
下図のような押しボタン式横断歩道の例は、並進分岐・合流のフローで表現することができます。
Y003:青 Y002:黄 Y001:赤
Y005:赤
Y006:青
X001
X000
106
並進・合流フロー
4.
ステップラダー命令解説
押しボタン式横断歩道のSFC図は次のとおりですが、歩道の青の点滅部分では部分フローの繰返し動作(上
方ステートへの飛越し)
を行った例を示しています。
M8002
イニシャルパルス
S 0
Y003 車道青
Y005 歩道赤
X001
横断ボタン
X000
S 21
Y003 車道青
T 0 K300
T 0
S 22
T 2
Y002 車道黄
S 23
Y006 歩道青
S 31
T 1 K100
T 1
Y005 歩道赤
S 30
T 3 K150
T 3
Y001 車道赤
T 4 K 5
S 32
T 2 K 50
T 4
「滅」
「点」
Y006 歩道青
S 33
C 0 K 5
ステートS 33(点滅の点)の
動作回数を数えるカウンタ
であり、5回目で接点C 0
が働きます。
T 5 K 5
C 0
C 0
T 5
T 5
S 32
S 34
Y005 歩道赤
RST
●シーケンサのSTOP→RUN時
にイニシャルステートS0が働き
常時は車道=青、歩道=赤に
なっています。
●横断ボタンX000またはX001
が押されるとステートS21で車
道=青、ステートS30で歩道=
赤となっており、状態は変化し
ません。
●3
0秒後に車道=黄、
さらに1
0秒
後に車道=赤となります。
●その後タイマT2
(5秒)が動作
すると歩道=青となります。
●1
5秒後歩道は青の点滅を行い
ます。
(S32=滅,
S33=点)
●点滅中はS32,
S33が動作を繰
返していますが、カウンタC0
(設定値5回)が働くと動作ス
テートはS34へ移行し、歩道=
赤の5秒後に初期状態へ復帰
します。
●動作の途中で横断ボタンX0
00,
X0
0
1を押しても無効となってい
ます。
4
C 0
T 6 K 50
T 6
RET
END
S 0
107
I
ST命令紹介
4.
ステップラダー命令解説
4−12.
イニシャルステート
(FNC 60I
ST)命令の活用
機械の運転モードには一般に次のようなものがあり、
このうちの一部または全部のモードが用いられます。
手動
各個操作 :各負荷を個別の押しボタンで入切りするためのモードです。
原点復帰 :原復用押しボタンを押したときに、
機械を自動的に原点へ復帰させるためのモードです。
自動
歩進
:スタートボタンを押すたびに1工程ずつ進みます。
一巡運転 :原点位置でスタートボタンを押すと、
1サイクルの自動運転を行って原点で停止します。
途中でストップボタンを押すと、
その工程で停止し、スタートボタンを押すとここから継続
動作して原点で自動停止します。
連続運転 :原点位置でスタートボタンを押すと連続繰返し運転が開始します。
ストップボタンを押す
と原点位置まで動作してから停止します。
通常これらの制御はステップラダー命令(SFCフロー)
のプログラムを作成することで実現することができます
が、
FXシーケンサの応用命令にはこのような、機械の定番動作を簡単に制御できる便利な命令があります。
M8000
RUNモニタ
FNC 60
IST
X020
S 20
S 29
応用命令FNC60
(I
ST)
は、上記の運転モードに対し
てステートや特殊補助リレーを自動制御するパッケー
ジ命令です。
I
ST命令を用いることにより、各運転モードの切換え制御やくり返し制御などのプログラムが不要となるため、
ス
テート内の機械動作のみのプログラムに重点を置いたシーケンス設計が行えます。
この命令の詳細につきましては、
「6.応用命令解説」
のFNC60
(I
ST)命令をご参照ください。
108
5.
応用命令の一般通則
5
.
応用命令の一般通則
本章では、
FXシーケンサの応用命令の表現方法や基本ルールを述べます。
応用命令をプログラムするにあたっては、命令内における要素の扱いやその実行形式などを一通り理解して
おく必要があります。
また、
応用命令がはじめての方には、
学習用テキスト
「応用命令編」
を準備いたしておりますのでご参照ください。
(☞1−1)
5−1.応用命令の表現と実行形式
5−2.数値の扱い
5−3.インデックスレジスタによるオペランドの修飾
5
109
表現と実行形式
5.応用命令の一般通則
5−1.応用命令の表現と実行形式
命令と
オペランド
●このシーケンサの応用命令はファンクション番号FNC00∼FNC99で指定され、各命令にはそ
の内容を表すシンボル
(ニーモニック)
が与えられています。
例えばFNC4
5にはMEAN
(平均)
というシンボルが与えられています。
FX−10P,
2
0Pではプログラムの書込み時は、
HELP機能
によりシンボルを基準にしてFNC番号を見つけ、
これをキーインしますが、
読出し時はシンボル
とFNC番号が併記されています。
(パソコンやA6GPP/PHP,
A7PHPではニーモニックでも
プログラムできます。)
●応用命令には命令部
(FNC番号)
のみで機能するものもありますが、
多くのばあい、
これにつづ
くオペランドとの組合わせで構成されます。
X000
FNC 45
MEAN
S・
D・
n
D 0
D 4Z
K 3
S :命令の実行によってその内容が変化しないオペランドをソースといい、
この記号で示します。
S・ で表し、
インデックスにより要素番号の修飾ができるばあいには ソースが多数ある
1
S
・
S
2
・
ときは などで示します。
(☞5−3)
D :命令の実行によってその内容が変化するオペランドをデスティネーションといい、
この記号
で示します。
同様にインデックス修飾が可能であったりデスティネーションが多いばあい
D1・ D2・ などで表示します。
(☞5−3)
m,
n:定数KまたはHのみが指定できるオペランドをmやnで表現します。
このようなオペランドが
多数あるときはm1,
m2,
n1,
n2などで示します。
一部の命令ではK,
Hにかわりデータレジス
タDによる間接指定が行えます。
●応用命令の命令部のプログラムステップは常に1ステップですが、各オペランドは1
6ビット命令
か32ビット命令かに応じて2または4ステップとなります。
オペランド
の対象要素
110
●X,
Y,
M,
Sなどのビットデバイスそのものを取扱うことがあります。
●これらのビットデバイスを組合わせて、
KnX,
KnY,
KnM,
KnSと表現することで数値データと
して扱うこともあります。
(☞5−2)
●データレジスタDやタイマT,
カウンタCの現在値レジスタを扱うことがあります。
データレジスタDは16ビットですが、
32ビットデータを扱うときは一対のデータレジスタの組合わ
せとなります。
例えば、
32ビット命令のオペランドとしてデータレジスタD0が指定されたばあい、
(D1,
D0)
の
32ビットデータを扱うことになります。
(D1は上位16ビット、
D0は下位16ビット)
T,
Cの現在値レジ
スタもこれを一般のデータレジスタとして用いるばあいは同様の扱いとなります。
ただし、
C200∼C255の32ビットカウンタは1点で32ビットのデータを扱うことができ、
16ビット命
令のオペランドとして指定することはできません。
表現と実行形式
5.応用命令の一般通則
FXシーケンサの応用命令は扱う数値の大きさにより、
「16ビット命令」
と
「32ビット命令」
に分類で
きます。
またこの命令はそれぞれ実行形態によって
「連続実行形」
と
「パルス実行形」
の特性を持っ
ています。
応用命令によっては、
これらのすべての組合わせを有するものとそうでないものがあります。
命令形態と
実行形式
●数値を扱う応用命令では数値データのビット長により16ビットのばあいと32ビットのばあいがあります。
X000
ビット/ ビット命令
16
32
X001
S・
D・
FNC 12
MOV
D 10
D 12
FNC 12
D MOV
D 20
D 22
D10の内容をD12へ転送する命令です。
(D2
1,
D2
0)
の内容を
(D2
3,
D2
2)
へ転送する命令です。
D MOVあるいはFNC D 12
●32ビット命令のばあい (FNC12 D でも同じ)
などと D の記号を付加し
て表現します。
●指定要素は偶数または奇数が使え、
これにつづく上の番号の要素と組合わせて用いられます。
(T,
C,
Dなどのワードデバイスのばあい)
混乱をさけるために3
2ビット命令のオペランドで指定する下位側要素は偶数番号とすることをおすすめ
します。
●32ビットカウンタ
(C200∼C2
55)
はこの要素1個で32ビットとなり、
16ビット命令のオペランドとして用いる
ことはできません。
5
《パルス実行形》
X000
FNC 12
MOV P
D 10
D 12
P の記号はパルス実行形の命令を
示します。
P
D MOV も同様です。
左図のばあいX000がOFF→ONに変化したときには、
いつでも1
回だけ命令が実行され、
それ以外は実行されません。
したがって非実行時の処理時間が速くなりますので、
なるべくパ
ルス実行形命令の利用をおすすめします。
パルス実行/連続実行命令
《連続実行形》
X001
FNC 12
MOV
D 10
D 12
左図は連続実行形の命令であり、
X0
0
1がONしているときに各演算周
期ごとに実行されます。
FNC24
(INC),
FNC25
(DEC)
など、命令の内容によっては連続実行形命令を用いると演算周期ごとにソー
スの内容が変化する命令があります。
このように連続実行形命令を使用するときに注意を要する命令については、下図に示すとおり応用命令解説
記事のタイトル部分に の記号をつけて区別しています。
D
FNC 24
INC
連続実行命令使用時は、演算周期ごとにソースの内容が変化する命令です。
P
INCREMENT
●いずれのばあいも駆動入力X000やX001がOFFのときには命令は実行されず、特記された命令以外の
ものはデスティネーションも変化しません。
111
表現と実行形式
5.応用命令の一般通則
フラグの
扱い
《一般フラグ》
●応用命令の種類によっては、次のようなフラグが動作します。
(例)M8020:ゼロフラグ
M8022:キャリフラグ
M8021:ボローフラグ
M8029:実行完了
これらのフラグは、各種命令をON実行するたびにONまたはOFFに動作しますがOFF実行の
ときやエラー発生時は変化しません。
このフラグに影響をおよぼす命令が多数あるときは、
これらの命令を実行するたびにON/OFF
状態が変化します。
フラグのプログラムは下記の例を参照ください。
●複数のフラグのプログラム
(実行完了フラグの例)
同じフラグが動作する応用命令を複数使うばあい、
フラグの接点は各命令の直下にプログラ
ムしてください。
M8000
FNC 72
DSW
M8029
M8029はDSW
の実行完了
フラグとし
て動作
実行完了
X000
M 0
M8029は
D PLSYの実行
完了フラグと
して動作
SET
FNC 57
D PLSY
M8029
X010
FNC 22
MUL
Y010
D 0
D 0
K 10
RST
D 20
ディジタルSW取り込み
DSWの実行完了フラグを
トリガとして値を10倍する
D PLSY起動起動
M 0
K1000
K 1
D 20
M 0
実行完了
Y000
ディジタルSWの値×10倍
のパルス数をY000に1kHz
で出力
D
設定パルス出力後、 PLSY
の実行完了フラグをトリガ
としてM0をリセット
M8029
実行完了
M8000
X000
M 0
M8029
実行完了
112
FNC 72
DSW
SET
FNC 57
D PLSY
X010
Y010
D 0
D 20
Y000
M 0
K1000
K 1
左図のように、同じフラグを動作させ
る応用命令に対して実行完了フラグを
ひとまとめにプログラムすると、どの
命令の実行内容でフラグ制御が行なわ
れているのかを判断しにくくなるとと
もに、個々の命令に対応するフラグが
取れなくなります。
表現と実行形式
5.応用命令の一般通則
《演算エラーフラグ》
応用命令の構成や対象要素とその番号範囲などに誤りがあって、
演算実行中にエラーが発生す
ると、次のフラグが動作すると共にエラー情報が記憶されます。
M8067
D8067
D8069
演算エラーが発生するとM8067が動作保持し、
D806
7に演算エラーコード番号、
D
8069にエラー発生ステップ番号が格納されます。
他のステップで新たにエラーが発生すると、
その命令のエラーコードやステップ番
号に順次更新されます。
(エラー解除時はOFFになります。)
いずれもシーケンサのSTOP→RUN時には一瞬クリアされています。
M8068
D8068
演算エラーが発生するとM8068が動作保持し、
D8068にエラー発生ステップ番号
が格納されます。
他の命令で新たにエラーが発生しても内容は更新されず、強制リセットまたは電源
をOFFするまで動作保持しています。
《機能拡張用フラグ》
一部の応用命令では、
その応用命令により定められた固有の特殊補助リレーを併用することによ
り機能拡張が行えるようになっており、以下にその一例を説明します。
X000
FNC 17
XCH P
D 10
D 11
●X000がONすると D10の内容とD11の内容
を交換する命令です。
5
X000
M8160
FNC 17
XCH P
M8000
M8160
XCH用の
機能拡張
フラグ
D 10
D 10
同一番号
●XCH命令の前にM8
1
6
0を駆動しておき、
XCH
命令のソースとデスティネーションを同じデバ
イスに指定しておくと、
上位8ビットと下位8ビッ
トの交換を行います。
●通常のXCH命令に戻すためにはM8160を
OFFさせておく必要があります。
なお、割込みプログラムの中で機能拡張フラグを必要とする命令を使用しているときには、機能
拡張フラグの駆動前にDI命令
(割込み禁止)
、機能拡張フラグのOFF後にEI命令
(割込み許可)
をプログラムしてください。
113
表現と実行形式
5.応用命令の一般通則
命令の使用
回数制限
応用命令の中には、
1回
(DSW,
SEGL,
PRは2回)
だけしかプログラムすることのできない重複使用禁
止命令があります。
FNC52(MTR)
FNC57(PLSY)
FNC58(PWM)
FNC60
(I
ST)
FNC62
(ABSD)
FNC63
(INCD)
FNC68
(ROTC)
FNC69
(SORT)
FNC70
(TKY)
FNC71
(HKY)
FNC72
(DSW) 2回
FNC74
(SEGL) 2回
FNC75
(ARWS)
FNC77
(PR)2回
これらの命令は1回または2回しかプログラムできませんが、
オペランドにインデックス修飾が可能
な命令については、
インデックスレジスタを用いて命令内の要素番号や数値を変更することが
できます。
(☞5−3)
これにより複数同時駆動を必要としないばあいには、実質的に複数回用いる制御と同様の効果
が得られます。
命令の同時
駆動制限
応用命令の中には、命令としては複数回プログラミングできても、同時駆動点数が決められてい
る命令があります。
《6命令以下(FX1,
FX2,
FX2C),
4命令以下(FX0,
FX0S,
FX0N)》
FNC 53
( H
FNC 54
( H
FNC 55
( H
D SCS),
D SCR),
D SZ)
《1命令以下(FX0N,
FX2,
FX2C)》
FNC 80
(RS)
114
5.応用命令の一般通則
表現と実行形式
5
115
数値の扱い
5.応用命令の一般通則
5−2.応用命令内での数値の扱い
ビットデバ
イスの扱い
●X,
Y,
M,
SのようにON/OFF情報のみを扱う要素をビットデバイスといいます。
これに対し、
T,
C,
Dなどの数値を扱う要素はワードデバイスといいます。
ビットデバイスであってもこれを組合
わせて用いることにより数値を扱うことができ、
このばあい桁数Knと先頭要素番号の組合わせ
で表現します。
●桁数は4ビット単位でK1∼K4
(16ビットデータ)、
K1∼K8
(32ビットデータ)
となります。
例えば、
K2M0はM0∼M7による2桁のデータです。
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
符号ビット(0=正数 1=負数)
M15
M14
M13
M12
M11
0
0
0
0
1
0
1
下位
K2M0 0
M10
M9
M8
0
0
0
1
0
1
0
1
0
1
M7
M6
M5
M4
M3
M2
M1
M0
0
D 1
1
0
下位
1
転送
符号ビット(0=正数 1=負数)
0
0
D 0
転送
変化しません
1
0
0
1
0
1
●16ビットデータをK1M0∼K3M0へ転送するとデータ長の不足する上位ビットには転送は行わ
れません。
32ビットデータのばあいも同様です。
●16ビット
(または32ビット)演算の中で ビットデバイスに対する桁指定がK1∼K3
(またはK1∼
K7)
のときは、不足する上位ビットは常に0とみなします。
したがってこれは常に正数を扱うこと
になります。
M 0
FNC 19
BIN
K 2X004 D 0
X004∼X013によるBCD2桁データをB
I
Nに変換してD0
へ転送します
●指定されるビットデバイスの番号は、特にことわりがないかぎり自由ですが、
なるべくX,
Yのば
あいは最下位番号を0にすることをおすすめします。
(X000,
X010,
X020…Y000,
Y010,
Y02
0…などを指定します。)
M,
Sについては8の倍数が理想的ですが、混乱をさけるためにはM0,
M10,
M20…などにすることをおすすめします。
《連続ワードの指定》
D1を先頭とする一連のデータレジスタと言えば、
D1,
D2,
D3,
D4…………のことです。
桁指定によるワードのばあいもこれを一連のワードとして扱うときは次のとおりとなります。
付 記
K1X000 K1X004 K1X010 K1X014……、K2Y010 K2Y020 Y2X030……
K3M 0 K3M 12 K3M 24 K3M 36……、K4S 16 K4S 32 K4S 48……
すなわち要素の飛びがないように各桁単位で上記のような要素を用います。
ただし、
32ビット演算でK4Y000を用いると上位16ビットを0とみなします。
32ビットデータが必要
なときはK8Y000とする必要があります。
116
数値の扱い
5.応用命令の一般通則
浮動小数点
演算での数
値の扱い
シーケンサ内部ではBINの整数値が取扱われます。
整数の除算では、例えば4
0÷3=13アマリ1のような答えが得られます。
また、整数の開平演算では小数点は切捨てられます。
FX2Cシーケンサでは、
これらの演算をより高精度に行うために、
浮動小数点演算が行えます。
FX2,
●浮動小数点演算機能は次の命令に対して有効です。
FNC18(BCD), FNC19(BIN), FNC20(ADD), FNC21
(SUB)
FNC22(MUL), FNC23(DIV), FNC48(SQR)
●浮動小数点演算のためには2進フロート値が用いられ、
これを手軽にモニタするために10進フ
ロート値への変換も行えます。
これらのフロート値を扱う命令には、機能拡張用フラグとしてM8023が用いられます。
FLT(M8023=OFF)
BIN
整数
BCD(M8023=ON)
2進
フロート
FLT(M8023=ON)
M8023=OFF
整数演算
10進
フロート
BCD(M8023=ON)
M8023=ON
2進フロート演算
ADD SUB MUL DIV SQR
モニタ
書込み
5
●M8023=OFFのとき、
ADD
(加算),
SUB
(減算),
MUL
(乗算),
DIV
(除算),
SQR
(開平算)
は
BIN整数演算となり、少数は扱いません。
M8
02
3=ONのときは、
2進フロート演算となりますので、
ソースデータはあらかじめ2進フロート値
に変換しておく必要があります。
(FLT命令によります)
●2進フロート値はユーザにとっては判りにくい数値であるため、
これを10進フロート値に変換す
ることもできます。
ただし、内部の演算は2進フロート値によります。
《10進フロート値》
10進フロート値は連続番号の一対のデータレジスタで扱われ、若番側が仮数部、老番側が指数
部となります。
例えば、
データレジスタ
(D1,
D0)
を用いたばあい次のとおりであり、
MOV命令によってD0やD1へ
の書込みも行えます。
〔指数D1〕
10進フロート値 =〔仮数D0〕
×10
仮数D0= ±
(1,
000∼9,
999)
または0
指数D1= −41∼+35
なお、
D0,
D1の最上位ビットが正負の符号ビットであり、いずれも2の補数として扱われます。
また、仮数D0には、例えば100は存在しません。
100のばあいは1000×10−1となります。
10進フロー
ト値の取扱い範囲は、次のとおりです。
最小絶対値 1175×10−41
最大絶対値 3402×1035
117
数値の扱い
5.応用命令の一般通則
《2進フロート値》
2進フロート値も連続番号の一対のデータレジスタを用います。
これが例えば
(D1
1,
D1
0)
のばあい、
次のとおりとなります。
D 11(b15∼b0)
D 10(b15∼b0)
27
26
25
21
20
2-1
2-2
2-3
S
E7
E6
E5
E1
E0
A22
A21
b31
b30
b29
b28
b24
b23
b22
b21
指数部8ビット
A20
2-21
A2
2-22
A1
2-23
A0
b20
b2
b1
b0
仮数部23ビット
E 0∼E 7=0または1
A 0∼A22=0または1
仮数部符号(0:正,1:負)
b 0∼b31=0のときは0となります
2進フロート値=±
(20+A22×2−1+A21×2−2+……+A0×2−23)
7
6
0
(E7×2 +E6×2 +……+E0×2 )
/2127
×2
(例)A22=1, A21=0, A20=1, A19∼A0=0
E7=1, E6∼E1=0, E0=1
2進フロート値=±
(20+1×2−1+0×2−2+1×2−3+……+0×2−23)
7
6
0
(1×2 +0×2 +……+1×2 )/2127
×2
=±1.
625×2129/2127=±1.
625×22
正負はb31の符号ビットによりますが、補数扱いではありません。
●ゼロ
(M8020),
ボロー
(M8021),
キャリ
(M8022)
の扱い
フロート演算における各種フラグの動作は、次のとおりです。
ゼロフラグ : 結果が真に0のときに1
ボローフラグ : 結果が最小単位に達しないが、
0ではないときに1
キャリフラグ : 結果の絶対値が取扱い可能数値を超えるときに1
付 記
118
《2進フロート値のモニタ》
●パソコン系周辺機器では、
2進フロート値を1
0進フロート値に変換してモニタすることができます。
ただし、
ソフトウェアバージョンはPC9800
(日本電気㈱製)用V3.
00,
MAXY用V3.
00,
J
3100
(㈱東芝製)用V2.
00,
A7PHPではV2.
00以降のものが必要です。
●FX−10P,
FX−20P,
A6GPP,
A6PHPではこの機能がありませんので、
プログラムにより10進
フロート値に変換してモニタしてください。
インデックス修飾
5.応用命令の一般通則
5−3.
インデックスレジスタによるオペランドの修飾
使用可能な
応用命令
応用命令解説では、
インデックス修飾が可能なオペランドを表わす方法として下図に示すとおり、
S
D 記号の中に
ソース またはデスティネーション 「・」印を付加することで修飾機能を持
たないオペランドと区別しています。
インデックス修飾可能なことを表わします。
FNC 12
MOV
インデックス
修飾例
S・
D・
K100
D 10
インデックスレジスタの機能と構造については、
「2-9.
インデックスレジスタ」
で詳述されています
ので、
あらかじめご覧ください。
《データレジスタ番号の修飾》
X000
FNC 12
MOV P
● 16ビット命令のオペランド修飾
K 0
V
K 0 → V
X000
FNC 12
MOV P
K 10
V
K10 → V
X001
X002
FNC 12
K500
D0V
MOV
V=0 : K500→D0 (D0+0)
V=10 : K500→D10 (D0+10)
K 0
Z
K 0 → V,Z
X002
*1
FNC 12
D MOV P
X001をONすると、
V=0のばあいは
「D0+0=D0」
と
なりK500はD0に転送されます。
また、
V=10のばあ
いは「D0+10=D10」
となりK500はD10に転送され
ます。
5
● 32ビット命令のオペランド修飾
*1
FNC 12
D MOV P
インデックスレジスタVに対して、
K0またはK10を転
送しておきます。
K 10
Z
K10 → V,Z
D MOV命令は32ビット命令であるため、
この命令
中で用いるインデックスレジスタも3
2ビットで指定す
る必要があります。
インデックスレジスタは、
Z側を3
2
ビット命令中で指定すると、
これと組みになるV側を
含めて32ビットレジスタとして働きます。
X003
FNC 12 K69000
D0Z
D MOV
V0,Z=0 : K69000→D1 ,D0 (D0+0)
V0,Z=10 : K69000→D11,D10 (D0+10)
*1:Zに対して書込む数値が16ビットの数値範囲(0∼3
2,
767)
を越えないばあいであっても、必ず32ビット
命令でV,
Z両方を書換えてください。
Z側のみ書換
えたばあい、
V側に他の数値が残っていると大変大
きな数値となり演算エラーが発生します。
《定数Kの修飾》
X004
FNC 12
MOV P
K 0
V
K 0 → V
X004
FNC 12
MOV P
K 20
V
定数のばあいも要素番号の修飾と同様でありX005
をONするとV=0のばあいは「K6+0=K6」
となり、
D10に対してはK6が転送されます。
また、
V=20のばあいは「K6+2
0=K2
6」
となり、
D10
に対してはK26が転送されます。
K20 → V
X005
FNC 12
K6V
D10
MOV
V=0 : K6 (K6+0) → D10
V=20 : K26(K6+20) → D10
119
5.応用命令の一般通則
《入出力リレー
(8進要素番号)
の修飾》
X010
X011
X012
FNC 12
MOV P
K 0
X,
Y,
KnX,
KnYの8進数要素番号をインデックス
修飾するばあいは、要素番号に対してインデックス
レジスタの内容が8進数換算で加算されます。
V
K 0 → V
FNC 12
MOV P
K 8
左図の例では、
MOV命令でY7∼Y0を出力します
が、
その入力はインデックス修飾によってX7∼X0,
X17∼X10,
X27∼X20に切換えます。
V
K 8 → V
FNC 12
MOV P
K 16
V
切換えは、
インデックス値を0,
8,
1
6と書換えることで、
「X0+0=X0」,
「X0+8=X10」,
「X0+16=X20」
と
8進数換算で要素番号が加算されソースとなる入
力端子が変化します。
K16 → V
X013
FNC 12
K2X0V K2Y0
MOV
V=0 : X7 ∼X0 → Y7∼Y0
V=8 : X17∼X10 → Y7∼Y0
V=16 : X27∼X20 → Y7∼Y0
《タイマ現在値の表示例》
タイマT0∼T9の現在値を表示するためのシーケンスは、
インデックスレジスタを用いて手軽に
構成することができます。
M8000
RUNモニタ
FNC 19
BIN
K1X000
Z
(X003∼X000)BCD→(Z)BIN
FNC 18
BCD
T 0Z
K4Y000
(T0Z)BIN→(Y017∼Y000)BCD
Z=0∼9に応じて、
T0Z=T0∼T9となります。
《使用回数が制限される命令の修飾》
対象要素番号をインデックスレジスタV,
Zで修飾すれば、
プログラムによって、対象要素番号を
変更することができます。
これを、
命令の使用回数制限がある命令に対して用いると、
同一命令
を複数回プログラミングしたのと同じ効果が得られます。
X010
X010
X011
FNC 12
MOV
K 0
Z
(K 0)→(Z)
FNC 12
MOV
K 1
Z
(K 1)→(Z)
FNC 58
PWM
D 10
パルス幅 パルス幅
変調
120
K 50
Y000Z
周期
出力
番号
D10の内容で定まるパルス幅を、
Y000ま
たはY001へ出力します。
その切換えは、
X0
1
0のON,
OFFによって
決まります。
FNC5
8は一度しかプログラムできない命
令ですが、出力の複数同時駆動を必要
としないばあいは、出力番号を修飾する
ことで制御先を変更することができます。
なお、命令の実行中にZを変化させても
この切換えは無効です。変更を有効に
するためには、命令の駆動を一度OFF
してください。
5.応用命令の一般通則
注意事項
● 16ビットカウンタをインデックス修飾して32ビットカウンタとして扱うことはできません。
インデッ
クス修飾の結果として32ビットカウンタが必要なばあいは、
カウンタC200以降に対してZを付
加してください。
● V,
Z自身や桁指定用のKnの”
n”
は修飾することはできません。
(K4M0Zは有効、
K0ZM0は不可)
● LD,
AND,
OUTなどの基本シーケンス命令やステップラダー命令を修飾することはできません。
5
121
5.応用命令の一般通則
MEMO
122
6.
応用命令解説
6
.
応用命令解説
本章では、
FXシーケンサの応用命令についてその機能と動作を述べます。
FXシーケンサには、
シーケンスプログラム作成の負担を軽減するための便利な命令や複雑な制御で要求され
る高度な命令を内蔵しています。
なお、
応用命令がはじめての方には、学習用テキスト
「応用命令編」
を準備いたしておりますのでご参照ください。
(☞1−1)
6−1.応用命令一覧
6−2.応用命令解説の見方
6−3.FNC00∼09
「プログラムフロー」
6−4.FNC10∼19
「転送・比較」
6−5.FNC20∼29
「四則・論理演算」
6−6.FNC30∼39
「ローテーション・シフト」
6−7.FNC40∼49
「データ処理」
6
6−8.FNC50∼59
「高速処理」
6−9.FNC60∼69
「便利命令」
6−10.
FNC70∼79
「外部機器・
I/O」
6−11.
FNC80∼89
「外部機器・SER」
6−12.
FNC90∼99
「外部機器・F2」
6−13.
F2 機器接続用特殊ブロックの使い方
123
命令一覧
6.応用命令解説
6−1.応用命令一覧
FXシリーズシーケンサが持つ応用命令の種類と、各シリーズの対応は、下表のとおりです。
《FNC.№順》 ○:対応命令 −:非対応命令 ◎:追加命令 ◆:V3.
30以上(’
96年6月以降)
で削除された命令
区 FNC. 命令
分 No. 記号
プ
ロ
グ
ラ
ム
フ
ロ
|
転
送
・
比
較
四
則
・
論
理
演
算
ロ
|
テ
|
シ
ョ
ン
・
シ
フ
ト
デ
|
タ
処
理
124
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
CJ
CALL
SRET
IRET
EI
DI
FEND
WDT
FOR
NEXT
CMP
ZCP
MOV
SMOV
CML
BMOV
FMOV
XCH
BCD
BIN
ADD
SUB
MUL
DIV
INC
DEC
WAND
WOR
WXOR
NEG
ROR
ROL
RCR
RCL
SFTR
SFTL
WSFR
WSFL
SFWR
SFRD
ZRST
DECO
ENCO
SUM
BON
MEAN
ANS
ANR
SQR
FLT
《命令名称》
条件ジャンプ
サブルーチンコール
サブルーチンリターン
割込みリターン
割込み許可
割込み禁止
メインプログラム終了
ウォッチドッグタイマ
繰返し範囲開始
繰返し範囲終了
比較
帯域比較
転送
桁移動
反転転送
一括転送
多点転送
データの交換
BCD変換
BIN変換
BIN加算
BIN減算
BIN乗算
BIN除算
BIN増加
BIN減少
論理積
論理和
排他的論理和
補数
右回転
左回転
キャリ付右回転
キャリ付左回転
ビット右シフト
ビット左シフト
ワード右シフト
ワード左シフト
シフト書込み
シフト読出し
一括リセット
デコード
エンコード
ONビット数
ONビット判定
平均値
アナンシェータセット
アナンシェータリセット
BIN開平演算
浮動小数点演算
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
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130
133
133
134
134
134
138
139
140
140
142
143
144
145
146
147
149
150
151
152
154
155
156
157
158
158
159
159
159
160
164
164
165
165
166
166
168
168
170
170
174
175
176
177
177
178
179
179
181
182
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|
区 FNC. 命令
分 No. 記号
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
入出力リフレッシュ
フィルタ調整
マトリクス入力
比較セット(高速カウンタ)
比較リセット(高速カウンタ)
帯域比較(高速カウンタ)
パルス密度
パルス出力
パルス幅変調
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186
187
188
190
192
193
198
199
201
イニシャルステート
データサーチ
ドラムシーケンス(絶対方式)
ドラムシーケンス(相対方式)
ティーチングタイマ
特殊タイマ
交番出力
傾斜信号
近回り制御
データ整列
テンキー入力
16キー入力
ディジタルスイッチ
7SEGデコーダ
7SEG時分割表示
アロースイッチ
アスキー変換
アスキーコードプリント
BFM読出し
BFM書込み
シリアルデータ転送
8進ビット転送
HEX→ASCII変換
ASCII→HEX変換
チェックコード
FX-8AVボリューム読出し
FX-8AVボリューム目盛
○
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◎
◎
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204
210
211
212
213
214
215
217
218
220
222
223
224
226
227
229
231
232
234
234
238
246
248
250
252
254
255
PID演算
− − − ◎ ◎ 256
F-16NP/NT
F2-6A読出し
F2-6A書込み
F2-32RMスタート/ステータス
F2-32RM書込み
F2-32RM読出し
F2-32RMモニタ
F2-30GMブロック指定
F2-30GM Mコード
−
−
−
−
−
−
−
−
−
《命令名称》
ジ
50
51
52
高 53
速 54
処 55
理 56
57
58
59
60
61
62
便 63
利 64
命 65
令 66
67
68
69
70
71
72
外
部 73
機 74
器 75
・ 76
I/O
77
78
79
80
81
82
外
部 83
機 84
器 85
・ 86
SER
87
88
89
90
91
92
外
部 93
機 94
器 95
・ 96
F2
97
98
99
REF
REFF
MTR
HSCS
HSCR
HSZ
SPD
PLSY
PWM
−
IST
SER
ABSD
INCD
TTMR
STMR
ALT
RAMP
ROTC
SORT
TKY
HKY
DSW
SEGD
SEGL
ARWS
ASC
PR
FROM
TO
RS
PRUN
ASCI
HEX
CCD
VRRD
VRSC
−
PID
−
MNET
ANRD
ANWR
RMST
RMWR
RMRD
RMMN
BLK
MCDE
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
◆
◆
◆
○
○
○
○
◆
◆
◆
◆
◆
○
○
○
○
◆
◆
|
ジ
268
270
271
273
275
276
277
278
279
命令一覧
6.応用命令解説
《命令記号順》 ○:対応命令 −:非対応命令 ◎:追加命令 ◆:V3.
30以上(’
96年6月以降)
で削除された命令
区 命令 FNC.
分 記号 No.
A
B
C
D
E
F
H
I
M
N
ABSD
ADD
ALT
ANR
ANRD
ANS
ANWR
ARWS
ASC
ASCI
BCD
BIN
BLK
BMOV
BON
CALL
CCD
CJ
CML
CMP
DEC
DECO
DI
DIV
DSW
EI
ENCO
FEND
FLT
FMOV
FOR
FROM
HEX
HKY
HSCR
HSCS
HSZ
INC
INCD
IRET
IST
MCDE
MEAN
MNET
MOV
MTR
MUL
NEG
NEXT
62
20
66
47
91
46
92
75
76
82
18
19
97
15
44
01
84
00
14
10
25
41
05
23
72
04
42
06
49
16
08
78
83
71
54
53
55
24
63
03
60
98
45
90
12
52
22
29
09
《命令名称》
ドラムシーケンス(絶対方式)
BIN加算
交番出力
アナンシェータリセット
F2-6A読出し
アナンシェータセット
F2-6A書込み
アロースイッチ
アスキー変換
HEX→ASCII変換
BCD変換
BIN変換
F2-30GMブロック指定
一括転送
ONビット判定
サブルーチンコール
チェックコード
条件ジャンプ
反転転送
比較
BIN減少
デコード
割込み禁止
BIN除算
ディジタルスイッチ
割込み許可
エンコード
メインプログラム終了
浮動小数点演算
多点転送
繰返し範囲開始
BFM読出し
ASCII→HEX変換
16キー入力
比較リセット(高速カウンタ)
比較セット(高速カウンタ)
帯域比較(高速カウンタ)
BIN増加
ドラムシーケンス(相対方式)
割込みリターン
イニシャルステート
F2-30GM Mコード
平均値
F-16NP/NT
転送
マトリクス入力
BIN乗算
補数
繰返し範囲終了
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
○
−
○
○
○
○
○
−
○
○
○
−
−
○
−
−
−
○
○
−
○
−
○
○
−
−
−
○
−
○
−
○
211
154
215
179
270
179
271
229
231
248
151
152
278
147
177
133
252
130
146
142
158
175
134
157
224
134
176
138
182
149
140
234
250
223
192
190
193
158
212
134
204
279
178
268
144
188
156
160
140
−
○
○
−
−
−
−
−
−
◎
○
○
−
○
−
−
◎
○
−
○
○
○
○
○
−
○
○
○
−
−
○
○
◎
−
○
○
−
○
−
○
○
−
−
−
○
−
○
−
○
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
○
−
○
−
○
○
○
○
○
−
○
○
○
−
−
○
−
−
−
○
○
−
○
−
○
○
−
−
−
○
−
○
−
○
○
○
○
○
◆
○
◆
○
○
◎
○
○
◆
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
◎
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
◆
○
◆
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◆
○
◆
○
○
○
○
○
◆
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◆
○
◆
○
○
○
○
○
|
区 命令 FNC.
分 記号 No.
《命令名称》
ジ
P
R
S
T
V
W
X
Z
PID
PLSY
PR
PRUN
PWM
RAMP
RCL
RCR
REF
REFF
RMMN
RMRD
RMST
RMWR
ROL
ROR
ROTC
RS
SEGD
SEGL
SER
SFRD
SFTL
SFTR
SFWR
SMOV
SORT
SPD
SQR
SRET
STMR
SUB
SUM
TKY
TO
TTMR
VRRD
VRSC
WAND
WDT
WOR
WSFL
WSFR
WXOR
XCH
ZCP
ZRST
88
57
77
81
58
67
33
32
50
51
96
95
93
94
31
30
68
80
73
74
61
39
35
34
38
13
69
56
48
02
65
21
43
70
79
64
85
86
26
07
27
37
36
28
17
11
40
PID演算
パルス出力
アスキーコードプリント
8進ビット転送
パルス幅変調
傾斜信号
キャリ付左回転
キャリ付右回転
入出力リフレッシュ
フィルタ調整
F2-32RMモニタ
F2-32RM読出し
F2-32RMスタート/ステータス
F2-32RM書込み
左回転
右回転
近回り制御
シリアルデータ転送
7SEGデコーダ
7SEG時分割表示
データサーチ
シフト読出し
ビット左シフト
ビット右シフト
シフト書込み
桁移動
データ整列
パルス密度
BIN開平演算
サブルーチンリターン
特殊タイマ
BIN減算
ONビット数
テンキー入力
BFM書込み
ティーチングタイマ
FX-8AVボリューム読出し
FX-8AVボリューム目盛
論理積
ウォッチドッグタイマ
論理和
ワード左シフト
ワード右シフト
排他的論理和
データの交換
帯域比較
一括リセット
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
−
○
−
−
○
○
−
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
○
−
−
−
−
−
−
○
○
○
−
−
○
−
○
○
256
199
232
246
201
217
165
165
186
187
277
276
273
275
164
164
218
238
226
227
210
170
166
166
170
145
220
198
181
133
214
155
177
222
234
213
254
255
159
139
159
168
168
159
150
143
174
−
○
−
−
○
○
−
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
◎
−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
○
−
−
○
−
−
−
○
○
○
−
−
○
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
○
−
○
−
−
−
−
○
−
○
○
○
−
−
○
−
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
◎
○
○
○
○
○
◎
○
◎
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
|
ジ
6
125
解説の見方
6.応用命令解説
6−2.応用命令解説の見方
命令解説
の見方
本マニュアルの応用命令は、次のような様式で説明します。
①
D
②
FNC 20
ADD P
BIN加算
ADDITION
16ビット命令
対
ワード
要素
象
要
(連続実行形)
32ビット命令
ADD P
(パルス実行形)
13ステップ
S1・ S2・
K,H KnX KnY KnM KnS T
D・
ビット
要素
X
Y
M
素
S
X000
C
D
V,Z
D ADD (連続実行形)
D ADD P (パルス実行形)
ファイルレジスタ
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
④
機能と動作
対象機種
備考
シリーズ名
ADD
7ステップ
⑥
③
FNC 20
ADD
S1・
S2・
D・
D 10
D 12
D 14
●
●
●
●
●
●
フ
ラ
グ
番
号
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
ゼロ ボロー キャリー
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
バージョンによる
機能差あり
M8020
M8021
M8022
⑤
(D 10)+(D 12)→(D 14)
●二つのソースデータをバイナリ加算してデスティネーションへ転送します。各データの最上位ビッ
トは正(0)、負(1)
の符号ビットでありこれらのデータは代数的に加算されます。
(5+
(−8)
=−3)
●演算結果が0のときはゼロフラグが動作します。
演算結果が32,
767
(16ビット演算)
または2,
14
7,
4
83,
64
7
(32ビット演算)
を超えるときにはキャ
リフラグが動作します。
( 次ページ参照)
演算結果が−32,
768
(16ビット演算)
または−2,
14
7,
4
83,
64
8
(32ビット演算)未満になるときに
はボローフラグが動作します。
( 次ページ参照)
⑦
①応用命令番号(FNC.№)
と命令記号。
簡略表現の意味は次のとおりです。
左側上下の点線は16ビット32ビット命令に関係のない単独命令です。
(例:FNC07
WDT)
FNC□□
○○○
FNC□□
左側上段の実線は16ビット命令、下段の D は32ビット命令が利用できること
を示します。
(例:FNC12
MOV)
FNC□□
32ビット命令がない命令は左側下段を点線とし、上段の実線は16ビット命令の
みが利用できることを示します。
(例:FNC00
CJ)
FNC□□
16ビット命令がない命令は左側上段を点線とし、下段の D は32ビット命令の
みが利用できることを示します。
(例:FNC53
HSCS)
FNC□□
右側上段の実線は連続実行形命令、下段の P はパルス実行形命令が利用
できることを示します。
(例:FNC10
CMP)
D ○○○
○○○
D ○○○
○○○
FNC□□
○○○
126
P
パルス実行形命令がない命令は右側下段を点線とし、上段の実線は連続実行
形のみが利用できることを示します。
(例:FNC52
MTR)
解説の見方
6.応用命令解説
FNC□□
○○○
右側上段の
P
は、
連続実行形命令を用いると、
演算周期ごとにデスティネーショ
ンの内容が変化する命令です。
(例:FNC24
INC)
命令駆動時に1度だけ演算を行なわせるばあいは、右側下段に P で示すパ
ルス実行形命令を使います。
(☞5−1)
②命令の名称
③①で簡略表現された命令体系を、
16ビット命令、
32ビット命令ごとに詳述し、入力パターンとし
て示します。
また、各命令が消費するプログラムステップ数も示します。
これらの命令が実行に要する時間については、
「7−6.命令実行時間一覧」
をご参照ください。
④命令のオペランド中に指定できる要素を表示します。
(☞5−1,
5−2)
《ビット要素》
《ワード要素》
X :入力リレー
(X)
K
:10進整数
Y :出力リレー
(Y)
H
:16進整数
*1
M:
補助リ
レー
(M)
KnX :入力リレー
(X)
の桁指定
*1
S :ステート
(S)
KnY :出力リレー
(Y)
の桁指定
*1
KnM :補助リレー
(M)
の桁指定
KnS :ステート
(S)
の桁指定*1
T
:タイマ(T)
の現在値
C
:カウンタ
(C)
の現在値
D
:データレジスタ
(ファイルレジスタ)
V,
Z :インデックスレジスタ
*1:指定のないKnは、
16ビット時K1∼K4,
32ビット時K1∼K8。
前ページの例では、
S1・
・ ,
には、
ワード要素すべてが指定可能。
S2・
D・
・ には、
K,
H,
KnXを除くワード要素が指定可能。
D・
S1・
S2・
・ ,
,
には、
ビット要素は指定不可。
であることを示しています。
D・
S1・ のよ
また、
,
うに
「・」
マークを付加したオぺランドはインデックス修飾が可能であ
ることを示しています。
(☞5−3)
S1
D
インデックス修飾が行なえないオペランドは、 ,
のよ
うに表現されています。
⑤命令の動作に応じて動作するフラグを表示します。
直接的なフラグを持たない命令のばあいは表示していません。
⑥この命令をサポートしているばあいは、
「●」
マークを表示します。
⑦命令の基本動作と使い方,応用例,拡張機能,注意点などを順次説明します。
127
6.応用命令解説
MEMO
128
プログラムフロー
6.応用命令解説
6−3.
FNC00∼FNC09
「プログラムフロー」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC00∼FNC09にはプログラムの条件実行や優先処理など、主にシーケ
ンスプログラムの制御フローに関連する命令が用意されています。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
FNC29
00
CJ
条件ジャンプ
01
CALL
サブルーチンコール
02
SRET
サブルーチンリターン
03
IRET
割込みリターン
04
EI
割込み許可
05
DI
割込み禁止
06
FEND
メインプログラム終了
07
WDT
ウォッチドッグタイマ
08
FOR
繰返し範囲開始
FNC50
09
NEXT
繰返し範囲終了
FNC59
∼
FNC30
FNC39
∼
FNC40
FNC49
∼
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
129
プログラムフロー
6.応用命令解説
FNC 00
CJ
FNC00
シリーズ名
CONDITIONAL
JUMP
CJ
対
象
要
素
対象機種
条件ジャンプ
P
16ビット命令
CJ
(連続実行形)
3ステップ
CJ
P (パルス実行形)
32ビット命令
●
●
●
●
●
●
―
●ポインタ(P)は、機種により下記の番号が指定できます。ただし、P63はENDス
テップへのジャンプを意味しますので、ラベルのプログラムは不要です。
:P0∼P63
・FX0,FX0S,FX0N,FX1
:P0∼P63
・FX2(V2.30以下)
・ FX2(V3.07以上),FX2C :P0∼P127
●ポインタ番号は、インデックス修飾が可能です。
機能と動作
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
バージョンによる
番号差あり
FX2C
シーケンスの一部を実行させない命令としてCJ、
CJ P 命令があり演算周期の短縮やダブルコ
イルの使用が可能となります。
下図の例においてX000がONすると1ステップから3
6ステップ(ラベルP8の次のステップ)へジャ
ンプします。
X000がOFFのときはジャンプは行われず、
1ステップから4ステップへ移ります。
ジャンプされている命令は実行されません。
X000 FNC 00
0
X001
4
X002
6
X003
8
X004
11
X005
15
X006
18
X007
22
X010
25
Y001
区分
M 1
S 1
T 0
Y,M,S
K 10
RST
T246 K1000
RST
C 0
36
X012
40
ラベル
P 9
X013
CJ
1ms
タイマ
C 0
K 20
X000 FNC 00
D 0
P 9
Y001
RST
T246
RST
C 0
ルーチンタイマT192∼T199
(FX1,
FX2,
FX2C)や高速カウンタC23
5∼
C255は、駆動後にジャンプすると動
作を続行し、出力接点も動作します。
130
ジャンプ前の
接点状態
カウンタ
ジャンプ中の
接点動作
ジャンプ中の
コイルの動作
X001,X002,
X003 OFF
X001,X002,
X003 ON
Y001,M1,S1 OFF
X001,X002,
X003 ON
X001,X002,
X003 OFF
Y001,M1,S1 ON
X004 ON
タイマ不作動
X004 OFF
計時中断 X000 OFF後継続
X005 OFF
X006 OFF
X006 ON
タイマ不作動
X005 OFF
X006 ON
X006 OFF
計時続行 X000 OFF後接点動作
X007 OFF
X010 OFF
X010 ON
計数不作動
X007 OFF
X010 ON
X010 OFF
計数中断 X000 OFF後継続
X011 OFF
X011 ON
X011 ON
X011 OFF
10ms X004 OFF
100ms
タイマ X004 ON
T246
MOV
ラベル
P 8
ジャンプ中に変化してもコイルはこうなる!
P 8
X011 FNC 12
K 3
29
43
CJ
応用
命令
ジャンプ中はFNC命令
は実行されません
ただし、FNC52∼58
は動作を継続しま
す
●Y0
01はダブルコイルになっていますが、
X000
=OFFのときはX001により、
X000=ONのとき
はX012により動作します。条件ジャンプで区
切られたプログラムであっても、
ジャンプ内ま
たはジャンプ外に同一コイルを2個以上プロ
グラムしたばあいは一般のダブルコイルと同
一の扱いとなります。
●積算タイマやカウンタのリセット命令がジャン
プ外にあるときは、
計時コイルや計数コイルが
ジャンプされていてもリセット
(接点の復帰や
現在値のクリア)
は有効です。
プログラムフロー
6.応用命令解説
X020
FNC 00
CJ
P 9
FNC 00
CJ
P 9
●オペランド中のポインタ番号が同一番号で、
ラベルが
FNC00
1個のばあい次のような動作になります。
●X020がONのときはここからラベルP9へジャンプしま
CJ
す。
X020がOFFでX021がONのときはX021のCJ命
令からラベルP9へジャンプします。
●ラベル番号は後述のCALL命令用のラベルを含め、
重複番号を用いるとエラーになります。
X021
ラベル
P 9
ラベル
P 10
●CJ命令より若いステップ番号の位置にラベルをプロ
グラムすることもできますが、
X022を約100ms
(FX2,
FX2C)
または約200ms
(FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1)以
上ONするとウオッチドッグタイマエラーが発生します
ので注意が必要です。
X022
FNC 00
CJ
M8000 FNC 00
RUNモニタ CJ
ラベル
P 5
ラベル
P 6
X022 FNC 00
CJ P
X023
P 10
P 5
●M8000はシーケンサの運転中は常時ONしています
ので左のような使い方は無条件ジャンプとなります。
P 6
●CJ P 命令を用いるとX022がOFF→ONに変化した
後の1回だけジャンプが有効になります。
PLS
M 0
M 0 FNC 00
CJ
X023
P 7
●左図の例ではX023がOFF→ONに変化してから1演
算周期後にCJP7が有効になります。
この方法によりCJP7∼P7間の出力をすべてOFFに
してからジャンプをさせることができます。
ラベル
P 7
●ラベルのプログラムは次のとおりとなります。
X030
FNC 00
CJ
P 20
X031
LD
CJ
X030
P 20
LD
OUT
X031
Y010
P 20
X032
Y011
Y010
ラベル
P 20
X032
Y011
LD
OUT
FNC 00
CJ
ラベル
P 63
END
P 63
●ENDステップへのジャンプを意味するポインタP63を
プログラムしたばあいは、
ラベルP63はプログラムしな
いでください。
ラベルP63をプログラムしたばあいシー
ケンサは、
エラーコード6
5
0
7
(ラベル定義不良)
を表示
し停止します。
プログラムしません
131
プログラムフロー
6.応用命令解説
マスタコント
ロールとジャ
ンプ命令
マスタコントロール命令とジャンプ命令の関係と動作内容は次のとおりです。
CJ P 0
MC N 0 M 0
CJ P 2
③MC内からMC内へ。
M 0=OFFのときは
ジャンプできません。
P 2
CJ P 3
MCR N 0
P 3
P 0
132
MC N 0 M 1
CJ P 4
MCR N 0
⑤MC内から
他のMC内
へのジャ
ンプ
MC N 0 M 2
④MC内からMC外へ。
M 0=OFFのときは
ジャンプできません。
M 0=ONのときは
ジャンプしますが、
MCRが無効になります。
マスタ
コントロール
マスタコントロール
P 1
②MC外からMC内へ。
MCの動作とは無関係
にジャンプ。
M 0がOFFであっても
P1 以降はM 0をONとみ
なします。
マスタ
コントロール
CJ P 1
①MC外からMC外へ。
自由にジャンプで
きます。
P 4
MCR N 0
M 1がONならばジャンプできます。ジャンプ
以降の回路は、M 2のON/OFFとは無関係にこ
れをONとみなして動作します。また最初の
MCR N 0は無視されます。
プログラムフロー
6.応用命令解説
FNC 01
CALL
P
シリーズ名
SUB ROUTINE
CALL
FNC 02
SRET
16ビット命令
CALL
(連続実行形)
3ステップ
CALL
P (パルス実行形)
要
素
―
SRET
単独命令
1ステップ
象
32ビット命令
サブルーチンリターン
SUB ROUTINE
RETURN
対
対象機種
サブルーチンコール
―
―
―
●
●
●
備考
FX0
FX0S
FNC01
FNC02
CALL
SRET
FX0N
FX1
FX2
FX2C
駆動接点を必要としない単独命令です。
●サブルーチンコールのポインタ(P)は、下記の番号が指定できます。
・FX1,FX2(V2.30以前)
: P0∼P62
・FX2(V3.07以上),FX2C : P0∼P62, P64∼P127
P63は、FNC00(CJ)命令使用時のENDジャンプとなるため、
FNC01(CALL)命令のポインタとしては動作しません。
(☞FNC00)
●ポインタ番号は、インデックス修飾が可能です。 ネスティングは、5重まで可能。
●サブルーチンリターンには対象要素はありません。
X000
FNC 01
CALL
機能と動作
P 10
メ
イ
ン
FNC 06
FEND
ラベル
P 10
サ
ブ
ル
|
チ
ン
FNC 02
SRET
●X000がONしていると、
CALL命令が実行されラベル
P10のステップへジャンプします。
ここでサブルーチンプログラムを実行してから、
SRET命令を実行することにより元のステップ1
04へ
戻ります。
●ラベルは後述のFEND命令後にプログラムしてく
ださい。
●CJ命令のラベルと重複番号を用いないでください。
ただし、
CALL命令のオペランドとしての番号重複
はさしつかえありません。
END
X001
ラベル
P 11
ラベル
P 12
FNC 01
CALL P
P 11
FNC 06
FEND
FNC 01
CALL
P 12
FNC 02
SRET
①
FNC 02
SRET
END
②
メ
イ
ン
サ
ブ
ル
|
チ
ン
サ
ブ
ル
|
チ
ン
●X001=OFF→ON後の1回だけCALL P P11命
令が実行されラベルP11へジャンプします。
●P1
1のサブルーチンプログラムを実行中にP1
2
のCALL命令が実行されると、
P12のサブルーチン
プログラムを実行し、
SRET命令②によりP1
1のサブ
ルーチンプログラムへ戻ります。
●ここでSRET命令①を実行するとメインプログラム
へ復帰します。
●このようにサブルーチンプログラム内のCALL命令
は4回まで、全体として5重のネスティングが許され
ています。
サブルーチンや割込みルーチンの中ではタイマとして、
T192∼T1
99または、
T24
6∼T24
9を用い
てください。
(FX1,
FX2,
FX2C)
133
プログラムフロー
6.応用命令解説
FNC03
FNC04
FNC05
FNC 03
IRET
INTERRUPTION
RETURN
I
RET
E
I
D
I
シリーズ名
単独命令
1ステップ
FNC 04
EI
INTERRUPTION
ENABLE
象
要
素
単独命令
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
駆動接点を必要としない単独命令です。
対象機種
割込み禁止
シリーズ名
単独命令
1ステップ
要
EI
●
●
●
●
●
●
●割込みの入力パルス幅は、機種により次のとおりです。
: 100μs以上
・FX0,FX0S,FX0N
: 500μs以上
・FX1
: 200μs以上
・FX2,FX2C
●FX2,FX2Cでは、多重割込みは二重まで動作します。
INTERRUPTION
DISENABLE
象
駆動接点を必要としない単独命令です。
備考
FX0
割込みリターンおよび割込み許可には、対象要素はありません。
FNC 05
DI
対
IRET
割込み許可
1ステップ
対
対象機種
割込みリターン
DI
駆動接点を必要としない単独命令です。
割込み禁止には、対象要素はありません。
●割り込み禁止区間が必要ないばあいには、DI命令をプログラムする必要はありま
せん。
●
●
●
●
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
素
FNC 04
EI
機能と動作
X010
M8050
FNC 05
DI
FNC 04
EI
割り込み
ポインタ
I001
割り込み
ポインタ
I101
FNC 06
FEND
FNC 03
IRET
FNC 03
IRET
END
134
割込み
許可範囲
割込み
禁止範囲
割込み
許可範囲
割込み
ルーチン①
●シーケンサは通常割込み禁止状態になっています。
EI命令∼DI命令のプログラムをスキャン中に
X0
0
0かX001がONすると、割込みルーチン①や②
が実行され、
IRET命令により元のメインプログラムに
復帰します。
●割込み禁止用の特殊補助リレーM805△が駆動され
ていると、割込み許可範囲であっても割込みI**は
実行されません。
左図の例でX010がONしているときは割込み入力
X000=OFF→ONになってもI
001の割込みは実行さ
れません。
●割込み用ポインタ
(I**)
は、必ずFEND命令後にラ
ベルとしてプログラムしてください。
割込み
ルーチン②
●割込みプログラムの実行中は他の割込みは禁止され
ます。
FX2およびFX2Cでは、割込みプログラムの中に
EI,
DI命令をプログラムすることにより二重の割込み
まで受付け可能になっています。
プログラムフロー
6.応用命令解説
●サブルーチンや割込みルーチンの中ではタイマとして、
T1
92∼T199
(FX1,
FX2,
FX2C)
または
T24
6∼T24
9(FX2,
FX2C)
を用いてください。
(☞2−6)
●多数の割込みが順次発生したばあいは先発優先であり、完全同時発生のときはポインタ番号
の若いものが優先されます。
●DI∼EI命令間(割込み禁止区間)
に割込みが発生しても、
これを記憶していてEI命令後に実
行されます。(特殊補助リレーM8
0
5△が駆動されているものを除きます)
禁止区間の時間が長いと割込みの受付けは遅れます。
●割込み禁止が不要なときは、
EI命令のみプログラムしてください。必ずしもDI命令をプログラ
ムする必要はありません。
割込み用
ポインタ
FNC03
FNC04
FNC05
I
RET
E
I
D
I
●割込みポインタとして用いる入力リレーの番号は、同じ入力範囲を用いる
「高速カウンタ」や
「パルス密度(FNC56)」
などの応用命令とは重複しないようにしてください。
●ポインタ番号はラベルとして重複プログラムすることはできません。
また、
I
100とI
101あるいは
I
610とI
620など100の桁の重複番号は使えません。
《入力割込み 6点》
I□0□ 重複使用不可
0:立下り割込み
︵多重割込み 2重︶
FX2
FX2C
1:立上り割込み
入力X000∼X005に応じて0∼5
入力割込みの動作 : 例えばI
001は入力X000がOFF→ONに変化したときに、
このポインタに
よるラベルの後でプログラムされているシーケンスを割込み実行し、
IRET命令により元に戻ります。
《タイマ割込み 3点》
I□□□ 重複使用不可
10∼99
(ms)
6,
7,
8
タイマ割込みの動作 : 例えばI
610のばあい10msごとにラベルI
6
10の後でプログラムされてい
るシーケンスを割込み実行し、
IRET命令により元に戻ります。
タイマ割込みは、高速処理や一定時間毎に実行させたいプログラム等
に利用します。
135
プログラムフロー
6.応用命令解説
《カウンタ割込み 6点》 (FX2は、V3.
07以上で有効)
I0□0 重複使用不可
1∼6
︵多重割込み 2重︶
FX2
FX2C
カウンタ割込みの動作:I
0□0は高速カウンタの現在値を利用した割込みであり、
HSCS
(比較セッ
ト)命令と併用します。
高速カウンタ用比較命令
FNC 53 K1000 C255
I010
D HSCS
●左図の例では、高速カウンタC2
55の現在
値がK1000になった時点で割込みが発
生し、割込みプログラムを実行した後に
元のプログラムに復帰します。
FNC 06
FEND
I010
割り込みプログラム
FNC 03
IRET
割り込みリターン
●特殊補助リレーM8059=ONのときには、
カウンタ割込みI
010∼I
060はすべて禁止
となります。
また、個別禁止M805□の影
響は受けません。
END
《入力割込み 3点》
︵多重割込み不可︶
FX1
I□0□ 重複使用不可
0:立下り割込み
1:立上り割込み
入力X000∼X002に応じて0∼2
入力割込みの動作
: 前述のFX2,
FX2Cの入力割込みの動作と同一です。
《入力割込み 4点》
︵多重割込み不可︶
FX0
FX0S
FX0N
注意事項
136
I□0□ 重複使用不可
0:立下り割込み
1:立上り割込み
入力X000∼X003に応じて0∼3
入力割込みの動作
: 前述のFX2,
FX2Cの入力割込みの動作と同一です。
入出力動作を伴う制御に対して割込み処理を行うばあいは、入出力リフレッシュ
(FNC50REF)
命令もプログラムする必要があります。
プログラムフロー
6.応用命令解説
タイマ
割込み
の利用例
①タイマ割込みは6,
7,
8を使用。重複番号は指定できません。
I○○○
②10∼99msの割込み周期を指定します。
① ②
FNC67
(RAMP),
FNC71
(HKY),
FNC74
(SEGL),
FNC75(ARWS),
FNC77
(PR)命令は
スキャン時間に同期して、一連の動作を行う命令です。
このばあい、全体時間が長くかかりすぎたり、時間変動が問題になることがありますので、
このよう
なばあいにタイマ割込みを用います。
なお、
タイマ割込みを用いないばあいは、
コンスタントスキャンモードをご使用ください。
《傾斜信号発生回路の例》
0
X000
1
スタート
FNC 04
EI
割込み許可
FNC 12
MOV
K 1
D 1
FNC 12
MOV
K255
D 2
14
16
I610
次のような傾斜信号出力回路を10msの
タイマ割込みでプログラムしてみましょう。
(D 3)
(D 1)=1
M 1
X000=ON
SET
M8029
M 1
D 1
D 2
初期値
終期値
RST
M 1
FNC 03
IRET
31
実行完了
D 4は実行回数の計数用レジスタであり、
ユーザは使えません。
FNC 67
RAMP
M8029
30
10秒
M 0
FNC 06
FEND
18
I
RET
E
I
D
I
(D 2)=255
PLS
M 0
FNC03
FNC04
FNC05
END
D 3
K1000
現在値 移行回数
1,000回(10秒)の命令実行の
間で(D 3)の内容は(D 1)から
(D 2)の値へ移行します。
●実行完了フラグM802
9が動作したらRAMP命
令の駆動入力をOFFしています。
連続ONのばあ
いは、
(D3)
の値が最終値(D2)
に達するとただち
に初期値(D1)
に復帰し、再度同じ動作を繰返し
ます。
(V1.
2
0以上)
またはFX2Cシーケンサでは、
M8026を駆動しておくことにより、
(D3)
の値が最
FX2
終値(D2)
に達した後はその値を保持するようになっています。
《FNC71
(HKY)のタイマ割込み処理の例》
20msのタイマ割込み処理で
HKY命令を駆動。
FNC 04
EI
FNC 06
FEND
M8000
I620
FNC 50
REF
X000
K 8
FNC 71
HKY
X000
Y000
FNC 50
REF
Y000
K 8
D 0
M 0
FNC 03
IRET
END
137
プログラムフロー
6.応用命令解説
FNC 06
FEND
FNC06
FIRST END
シリーズ名
単独命令
FEND
1ステップ
対
対象機種
メインプログラム終了
FEND
●
●
●
●
●
●
駆動接点を必要としない単独命令です。
メインプログラム終了には、対象要素はありません。
象
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
要
素
CJ
P 20
メインルーチン
プログラム
メインルーチン
プログラム
FNC 06
FEND
END
メインルーチン
プログラム
X011 FNC 01
CALL
P 21
メインルーチン
プログラム
X011=OFFのとき
X011=ON
のとき
X010 FNC 00
FNC 06
FEND
P20
0
メインルーチン
プログラム
ジャンプ
X010=OFFのとき
0
X010=ONのとき
機能と動作
この命令はメインルーチンのプログラムの終了を意味しますが、
この命令を実行するとEND命令
のときと同様に出力処理,
入力処理,
ウオッチドッグタイマのリフレッシュを行ってから0ステップの
プログラムへ戻ります。
FNC 06
FEND
P21
I100
サブルーチン
プログラム
割込みルーチン
プログラム
END
●CALL、
CALL P 命令のラベルはFEND命令後にプログラムし必ずSRET命令が必要にな
ります。
割込み用ポインタも必ずFEND命令後にプログラムしIRET命令が必要になります。
●CALL、
CALL P 命令を実行後SRET命令を実行するまでにFEND命令を実行したり、
FOR
命令実行後NEXT命令を実行する前にFEND命令を実行するようなプログラムはエラーにな
ります。
●FEND命令が複数用いられているばあい、最後のFEND命令とEND命令間にサブルーチン
プログラムや割込みルーチンプログラムをプログラムしてください。
138
プログラムフロー
6.応用命令解説
FNC 07
WDT
シリーズ名
WATCHDOG
TIMER
単独命令
1ステップ
対
象
要
素
対象機種
ウォッチドッグタイマ
P
WDT (連続実行形)
●
●
●
●
●
●
WDT P (パルス実行形)
ウォッチドッグタイマには、対象要素はありません。
機能と動作
FX0
FX0S
FX0N
FNC07
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
WDT
命令なし
FX1
FX2
FX2C
シーケンスプログラムの中でウオッチドッグタイマのリフレッシュを行う命令がWDT命令です。
シーケンサの演算周期(0∼ENDまたはFEND命令実行時間)が100ms
(FX2,
FX2C)
または
2
00ms
(FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1)
を超えるようなばあいシーケンサはCPU−E LEDが点灯しSTO
Pしますので、
プログラムの途中に挿入して用います。
X000
X000
X000
FNC 07
WDT P
1 スキャン実行
FNC 07
WDT
毎スキャン実行
60msの
プログラム
120msの
プログラム
WDT
60msの
プログラム
END
例えば12
0msのプログラ
ムを2分割して、その中
間にWDT命令をプログ
ラムすると前半後半とも
に10
0ms以下となります。
END
●WDT命令は、
CJ命令のラベルがCJ命令よりも若いステップ番号にプログラムされているときに
ラベルの後にプログラムしたり、
FOR∼NEXT命令間にプログラムして用いることもあります。
ウォッチドッ
グタイマ 時
間の変更
●D8000
(ウォッチドッグタイマ時間)
の内容を書き換えることでウォッチドッグタイマの検出時間
を変更することができます。
(☞7−2)
下記のプログラムを入力することで、
これ以降のシーケンスプログラムは新しいウォッチドッグ
タイマ時間で監視されるようになります。
M8002
0
イニシャルパルス
FNC 12
MOV
FNC 07
WDT
K300
D8000
ウォッチドッグタイマ時間 300ms
ウォッチドッグタイマリフレッシュ
FNC07
(WDT)
命令をプログラムしなかったばあいは、
END処理時にD8000の値が有効となります。
●位置決め,
カムスイッチ,
IDインタフェース,
リンク,
アナログなどの特殊増設機器の接続台数
が多い構成では、
シーケンサRUN時に行われるバッファメモリの初期化時間が長くなり演算時
間が延びます。
また多数のFROM/TO命令を実行したり、多数のバッファメモリを転送したば
あいにも演算時間が延びます。
このようなばあいにもウォッチドッグタイマエラーが発生することがありますので、先頭ステップ
付近に上記プログラムを入力してウォッチドッグタイマ時間を延ばすか、
FROM/TO命令の
実行タイミングをずらしてください。
139
プログラムフロー
6.応用命令解説
FNC08
FNC09
FNC 08
FOR
シリーズ名
FOR
FOR
NEXT
対象機種
繰返し範囲開始
FOR
16ビット命令
(連続実行形)
32ビット命令
―
3ステップ
対
ワード
要素
K,H
KnX
KnY
S・
KnM
KnS
T
C
D
象
要
素
ファイルレジスタ
V,Z
S・
ビット
要素
X
Y
M
FNC08
FOR
S
●
●
●
●
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
n
ネスティング : 5重
FNC 09
NEXT
NEXT
シリーズ名
単独命令
1ステップ
対
象
要
素
対象機種
繰返し範囲終了
NEXT
駆動接点を必要としない単独命令です。
繰返し範囲終了には、対象要素はありません。
機能と動作
●
●
●
●
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
FOR∼NEXT命令間の処理をn回(ソースデータで指定された回数)
だけ実行した後、
NEXT命
令以降のスッテップの処理を行います。
n=1∼32,
767が有効であり、
−32,
768∼0を指定したときはn=1として処理します。
X010
FNC 08
FOR
K 4
FNC 08
FOR
D 0Z
FNC 00
CJ
P 22
FNC 08
FOR
K1X000
FNC 09
NEXT
①
FNC 09
NEXT
②
FNC 09
NEXT
③
P 22
[A] [B] [C]
●[C]のプログラムを4回実行しNEXT命令③以
降のプログラムへ移ります。
●[C]のプログラムを1回実行する間にデータレ
ジスタD0Zの内容が6であれば[B]
のプログラ
ムが6回実行されます。
したがって
[B]
のプログラムは合計24回実行さ
れます。
●FOR∼NEXTのプログラムを実行させたくな
いときはCJ命令で、
ジャンプさせます。
(X010=ON)
X010がOFFのときは、例えばK1X000の内容
が7であれば[A]
のプログラムは[B]
のプログ
ラムの実行1回の間に7回実行され、
全体として
4×6×7=168回実行されます。
●このようなネスティングは5重まで有効となって
います。
●繰返し回数が多く、演算が長くなるばあいは
ウォッチドッグタイマエラーとなることがあります
のでご注意ください。
(前ページ参照)
●NEXT命令がFOR命令の前にあったり、
NEXT命令がないときあるいはFEND,
END命令以降に
NEXT命令があるとき、
FOR命令とNEXT命令の個数が一致しないときなどはエラーとなります。
140
転送・比較
6.応用命令解説
6−4.
FNC10∼FNC19
「転送・比較」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC10∼FNC19には、
応用命令を使う上で最も重要とされるデータの転送
や比較など基本的なデータ操作命令が用意されています。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
FNC29
10
CMP
比較
11
ZCP
帯域比較
12
MOV
転送
13
SMOV
桁移動
14
CML
反転転送
15
BMOV
一括転送
16
FMOV
多点転送
17
XCH
データの交換
18
BCD
BCD変換
FNC50
19
BIN
BIN変換
FNC59
∼
FNC30
FNC39
∼
FNC40
FNC49
∼
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
141
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 10
CMP
P
COMPARE
対象機種
比較
シリーズ名
CMP
D CMP (連続実行形)
CMP
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D CMP P (パルス実行形)
16ビット命令
FNC10
対
ワード
要素
CMP 象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S2・
S1・
K,H
X
KnX
Y
KnY
M
KnM
32ビット命令
(連続実行形)
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
D・ は3点を占有します。
S
D・
X000
FNC 10
CMP
M 0
M 1
M 2
S1・
S2・
D・
K100
C 20
M 0
K100>C 20現在値でON
K100=C 20現在値でON
K100<C 20現在値でON
●ソース S1・ とソース S2・ の内容を比
較し、その大小一致に応じて D・ が
動作します。
大小比較は代数的に行われます。
(−10<2)
●すべてのソースデータはバイナリ値とし
て扱われます。
●デスティネーションとして、例えばM0を
指定すると、左記のとおり自動的にM0,
M1,
M2が占有されます。
X000=OFFでCMP命令が不実行になっても、M 0∼M 2は
X000がOFFする前の状態を保持しています。
命令不実行時に比較結果をクリアしたいばあいは、
リセット命令などを用いてください。
X000
142
命令なし
RST
M 0
RST
M 1
RST
M 2
X000
または
FNC 40
ZRST
M 0
M 2
M 0∼M 2 リセット
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 11
ZCP
P
ZONE COMPARE
対
ワード
要素
対象機種
帯域比較
シリーズ名
ZCP
D ZCP (連続実行形)
ZCP
9ステップ
P (パルス実行形) 17ステップ D ZCP P (パルス実行形)
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
32ビット命令
(連続実行形)
S1・
S2・
S・
KnM
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FNC11
FX1
FX2
FX2C
ZCP
D・ は3点を占有します。
S
D・
X000
FNC 11
ZCP
M 3
M 4
S1・
S2・
S・
D・
K100
K120
C 30
M 3
K100>C 30現在値
のときON
K100≦C 30現在値≦K120 のときON
M 5
C 30現在値>K120 のときON
2点の設定値に対する大小比較
命令です。
●ソース S1・ の内容はソース
S2・ の内容より大きくないも
のとします。
例えば S1・ =K100
S2・ =K90
のときは S2・ =K 1 0 0とみな
して演算が行われます。
X000=OFFでZCP命令が不実行になっても、M 3∼M 5は
X000がOFFする前の状態を保持しています。
●大小比較は代数的に行われます。
(−10<2)
●上下2点の比較値とソースデータの内容を比較し、
その大小帯域内に応じてM3,
M4,
M5が働
きます。
デスティネーションとしてM3を指定すると、
上例のようにM3,
M4,
M5が自動的に占有されます。
命令不実行時に比較結果をクリアしたいばあいは、
リセット命令などを用いてください。
X000
RST
M 3
RST
M 4
RST
M 5
X000
または
FNC 40
ZRST
M 0
M 3
M 3∼M 5 リセット
143
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 12
MOV
P
MOVE
対象機種
転送
シリーズ名
16ビット命令
MOV
(連続実行形)
5ステップ
MOV
P (パルス実行形)
FNC12
対
ワード
要素
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
D・
MOV 象
要
素
ビット
要素
機能と動作
D MOV (連続実行形)
9ステップ D MOV P (パルス実行形)
32ビット命令
X
Y
X000
M
S
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
(注)ファイルレジスタに対するデータ転送は、
FNC15(BMOV)命令をご使用ください。
FNC 12
MOV
S・
D・
K100
D 10
(K100)→(D 10)
データをそのまま転送するための
命令です。
●ソースの内容がデスティネーションへ転送されます。
X0
0
0がOFFのときデータは変化しません。
●定数K100は自動的にBINに変換されています。
《タイマ,カウンタ,現在値読出し例》
X001
FNC 12
MOV
T 0
D 20
(T 0現在値)→(D 20)
カウンタについても同様です。
《タイマ,カウンタの設定値の間接指定例》
X002
FNC 12
MOV
M 0
K100
T 20
D 10
D 10
(K100)→(D 10)
D 10=K100(10秒タイマ)
《ビット要素の転送》
X000
Y000
X001
Y001
X002
Y002
左記のシーケンスプログラムは、下記のMOV
命令で表現することができます。
M8000
RUNモニタ
X003
FNC 12
MOV
K1X000 K1Y000
Y003
《32ビットデータの転送》
演算結果が3
2ビットとして出力される応用命令(MULなど)
や32ビットの数値あるいは32ビット要
素である高速カウンタ現在値などの転送は必ず D 命令を用いてください。
144
FNC 12
D MOV
D0(D1) D10(D11)
FNC 12
D MOV
C235 D20(D21)
(D 1,D 0)→(D 11,D 10)
(C235現在値)→(D 21,D 20)
転送・比較
6.応用命令解説
FNC 13
SMOV
対象機種
桁移動
P
シリーズ名
SHIFT MOVE
SMOV
16ビット命令
11ステップ SMOV
対
素
S・
ワード
要素
ビット
要素
―
―
―
―
●
●
―
P (パルス実行形)
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
D・
象
要
32ビット命令
(連続実行形)
m1,m2,n
機能と動作
X
Y
M
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
備考
FX0
FX0S
FX0N
FNC13
FX1
バージョンによる
機能差あり
FX2
FX2C
SMOV
m1,m2,n=1∼4
S
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
X000
FNC 13
SMOV
S・
m1
m2
D・
n
D 1
K 4
K 2
D 2
K 3
ソースデータ
(BIN)のBCD変
換値についてその4桁目
(m1=
4)
から下位2桁分(m2=2)
をデ
スティネーションの3桁目
(n=3)
を先頭として転送しこれをBIN
に変換します。
1
00桁はD1′
からの転
D2′
1
03桁、
送時に何等影響を受けません。
データの分配・合成を行う命令
です。
D 1(バイナリ16ビット)
↓自動変換
103
102
101
D 1′(BCD 4桁)
100
↓桁移動
103
102
101
変化しない
100
D 2′(BCD 4桁)
変化しない
↓自動変換
D 2(バイナリ16ビット)
BCDの値が、0∼9,999を越えるとエラーになります。
《応用例》
M8000
FNC 19
BIN
K2X020
D 2
(X020∼X027)BCD 2桁
→D 2(バイナリ)
FNC 19
BIN
K1X000
D 1
(X000∼X003)BCD 1桁
→D 1(バイナリ)
FNC 13
SMOV
非連続の入力端子に接続された3
個のディジタルスイッチのデータを
合成します。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
X010
K 1
K 1
D 2
K 3
●D1の1桁分(BCD)
をD2の3桁目
(BCD)
に転送し自動的に
BINに変換します。
●以上のシーケンスで3桁のディジタルスイッチのデータが合
成されてD2へバイナリで格納されます。
M8168
FNC 13 D
SMOV
D 1
1 K 4 K 2 D 2 K 3
●M8168を駆動してからSMOV命令を
実行すると、
上例D1′
,
D2′
のようにBCD
変換を行わないで、
そのまま4ビット単
位で桁移動が行われます。
M8168
X010
145
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 14
CML
P
COMPLEMENT
対象機種
反転転送
シリーズ名
16ビット命令
CML
(連続実行形)
5ステップ
CML
P (パルス実行形)
D CML (連続実行形)
9ステップ D CML P (パルス実行形)
32ビット命令
FNC14
対
ワード
要素
CML 象
要
素
ビット
要素
S・
K,H
X
KnX
KnY
Y
KnM
M
KnS
T
D・
C
X000
ファイルレジスタ
V,Z
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
S・
機能と動作
D
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FNC 14
CML
D 0
D・
データを反転して転送する命令です。
K1Y000 (D 0)→(K1Y000)
●ソースデータの各ビットを反転(0→1,
1→0)
してデスティネーションへ転送します。
ソースに定
数Kを用いると自動的にバイナリに変換されています。
●シーケンサの出力として論理反転出力がほしいときに役立ちます。
D 0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
符号ビット(0=正数 1=負数)
0
1
0
1
Y017 Y016 Y015 Y014 Y013 Y012 Y011 Y010 Y007 Y006 Y005 Y004 Y003 Y002 Y001 Y000
変化しません
反転データが
転送されます
《反転入力の取込み》
X000
X001
X002
X003
146
左記のシーケンスプログラムは、下記の
CML命令で表現することができます。
M 0
M 1
M 2
M8000
RUNモニタ
M 3
FNC 14
CML
K1X000
K1M0
転送・比較
6.応用命令解説
FNC 15
BMOV
P
BLOCK MOVE
対
ワード
要素
素
対
ビット
要素
ワード
要素
素
対
素
(連続実行形)
7ステップ
BMOV
P (パルス実行形)
32ビット命令
―
S・
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
X
K,H
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
Y
KnX
M
KnY
KnM
ビット
要素
ワード
要素
X
M
S・
S・
KnS
ファイルレジスタ
T
C
D
V,Z
S
KnX
KnY
KnM
n
ビット
要素
機能と動作
X
FX0N
P
命令なし
FNC15
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
BMOV
D・
n≦512
FX2,FX2C
S・
S・
K,H
FX0
FX0S
FX0N
n
Y
―
―
●
―
●
●
備考
n≦512
S
D・
象
要
BMOV
n
象
要
シリーズ名
16ビット命令
n
象
要
対象機種
一括転送
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
Y
X000
M8000
M
S
FNC 15
BMOV
FNC 15
BMOV
n≦512
S・
D・
D 5
D 10
S・
D・
K1M0
K1Y000
FX2,(V2.30以下)
n
K 3
D 5
D 10
D 6
D 11
D 7
D 12
M 0
Y000
M 1
Y002
M 2
Y003
M 3
Y004
M 4
Y005
M 5
Y006
M 6
Y007
M 7
Y008
n=3点
n
K 2
n=2点
●ソースで指定された要素を先頭とするn点のデータをデスティネーションで指定された要素を
先頭とするn点の要素に一括転送します。
(要素番号範囲オーバーのときは可能な範囲で転送
します。)
●桁指定を有するビットデバイスのばあい、
ソースとデスティネーションは同じ桁数としてください。
147
転送・比較
6.応用命令解説
●下図のように転送番号範囲に重なりがあるばあい、転送元データが未転送にもかかわらず書
換わってしまうことを防止するために、番号の重なり方によって①∼③の順で自動的に転送さ
れています。
X001
FNC 15
BMOV
D 10
D 9
K 3
D 10
D 11
D 12
X002
FNC 15
BMOV
D 10
D 11
K 3
D 10
D 11
D 12
ファイル
レジスタの
扱い
FX0N
FX2
FX2C
①
②
③
③
②
①
D 9
D 10
D 11
D 11
D 12
D 13
ファイルレジスタ
(D)
に対するデータの読出し/書込みは必ずBMOV命令を用いてください。
また、
ファイルレジスタに対する各シーケンサの機能は次のとおりです。
●シーケンスプログラム上では、
ファイルレジスタD1000∼D24
99
(パラメータで領域設定必要)
からの読出しのみが行えます。
ファイルレジスタの値は一度汎用のデータレジスタなどの要素に読出してから他の命令で使っ
てください。
●ファイルレジスタの内容は周辺機器から書込んでください。
●ファイルレジスタD1
00
0∼D2
9
9
9
(パラメータで領域設定必要)
とD6
0
00∼D79
9
9
(M8
0
74=ON)
に対して、
シーケンスプログラム上および周辺機器からデータの読出し,書込みが行えます。
(FX2 V2.
30以下の製品はシーケンスプログラム上ではD1000∼D2999からの読出しのみに対応)
●ファイルレジスタは、
プログラムメモリ内に確保されているため、
EPROMカセットのばあいや
EEPROMカセットをプロテクトスイッチONの状態で用いているときは、
D1000∼D2999への書
込みは行えません。
(EEPROMカセットをプロテクトスイッチOFFの状態で用いているばあい
は書込み可能ですが、
8点当たり約10ms
e
cが必要となり、
プログラムの実行が中断されて自動
的にWDTがリフレッシュされますので、注意が必要です。)
また、
EEPROMの書込み許容回数は1万回以下となっています。
●汎用レジスタ
(D0∼D999)
とファイルレジスタ
(D1000∼)
を連続して1つのBMOV命令で転
送すると演算エラーとなります。
例 : BMOV D990 D0 K20 ...... D990 ∼D1009→D0 ∼D19へ転送
汎用レジスタとファイルレジスタの要素番号が連続
このばあいは、汎用レジスタとファイルレジスタは2つのBMOV命令に分けて転送してください。
例 : BMOV D990 D0 K10 ...... D990 ∼D999 →D0 ∼D9 へ転送
BMOV D990 D10 K10 ...... D1000∼D1009→D10∼D19へ転送
《読出し例》FXON ,FX2,FX2C
X001
X002
FNC 15
BMOV
D1000
D 0
K100
(D1000∼D1099)→(D
読出し
FNC 10
CMP
C 50
D 0
M 0
カウンタ C50の現在値とD 0を比較し、結果を
M 0∼M 2へ出力
《書込み例》FX2,FX2C
X001
X002
148
FNC 15
BMOV
K123
D1000
K 1
(K123)→(D1000)
書込み
FNC 15
BMOV
D 0
D1000
K 1
(D 0)→(D1000)
書込み
0∼D 99)
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 16
FMOV
シリーズ名
FILL MOVE
対
ワード
要素
素
FMOV
D FMOV (連続実行形)
7ステップ FMOV P (パルス実行形) 13ステップ D FMOV P (パルス実行形)
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
KnM
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
X000
S
FNC 16
FMOV
32ビット命令
(連続実行形)
S・
KnS
T
D・
n
象
要
対象機種
多点転送
P
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FNC16
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FMOV
FX2C
n≦512
(FX2 V2.30以下は、32ビット命令なし)
S・
D・
n
K 0
D 0
K 10
D 0∼D 9にK 0を転送します。
同一データの多点転送命令です。
●ソースで指定された要素の内容をデスティネーションで指定された要素を先頭とするn点の要
素に転送します。n点の要素の内容はすべて同一になります。
デスティネーションの要素番号範囲がオーバするときは可能な範囲で転送します。
K 0
K 0
D 0
K 0
D 1
K 0
D 2
K 0
D 3
K 0
D 4
n
K 0
D 5
K 0
D 6
K 0
D 7
K 0
D 8
K 0
D 9
149
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 17
XCH
P
EXCHANGE
対象機種
交換
シリーズ名
16ビット命令
XCH
(連続実行形)
5ステップ
XCH
P (パルス実行形)
FNC17
対
ワード
要素
K,H
KnX
KnY
KnM
D1・ D2・
KnS
T
C
D XCH (連続実行形)
9ステップ D XCH P (パルス実行形)
32ビット命令
D
ファイルレジスタ
V,Z
XCH 象
要
素
ビット
要素
機能と動作
X
Y
X000
M
S
X000
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
FNC 17
XCH P
D1・
D2・
D 10
D 11
デスティネーション相互間でデータの交換を行います。
連続実行命令を用いると各演算周期ごとにデータが交
換されますので注意が必要です。
実行前(D 10)
=100
(D 11)=101
拡張機能
(FX2,
FX2C)
―
―
―
―
●
●
備考
M8160
SWAP
FNC 17
D XCH P
M8160
D 10
D 10
→
実行後(D 10)
=101
(D 11)=100
●M8160がONで D1・ と D2・ が同一デバイス
のばあい、
下位8ビットと上位8ビットの交換を行い
ます。
●32ビット命令のばあいも同様です。
D 11
D 10
上8ビット 下8ビット
上8ビット 下8ビット
M8000
●M8160がONで D1・ と D2・ のデバイス番号が異なるときは、エラーフラグM8067がONと
なり、命令は実行されません。
150
転送・比較
6.応用命令解説
FNC 18
BCD
D
P
BINARY CODE
TO DECIMAL
対
ワード
要素
K,H
対象機種
BCD変換
シリーズ名
16ビット命令
BCD
(連続実行形)
5ステップ
BCD
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
S・
KnS
T
象
要
素
C
D BCD (連続実行形)
9ステップ D BCD P (パルス実行形)
32ビット命令
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
機能と動作
X
Y
X000
M
S
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FNC18
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
BCD
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
FNC 18
BCD
S・
D・
D 12
K2Y000
ソース(BIN)→デスティネーション(BCD)の変換転送命
令です。
●BCD,
BCD P 命令ではBCD変換結果が0∼9,
999以外になるときはエラーとなります。
D BCD, D BCD P 命令ではBCD変換結果が0∼99,
999,
999以外になるときはエラーとな
ります。
●シーケンサ内のバイナリデータをセブンセグメント表示器などのBCDデータにして外部へ出力
するときに用います。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
X000
M8023
FNC 18
D BCD
M8023をONして D BCD命令を実行すると、
2進
フロート→10進フロートへの変換が行われます。
(5−2項参照)
S・
D・
D 0
D 2
2進フロート値
M8023
D 1
D 0
D 3
D 2
変換
M8000
10進フロート値
S・ , D・ はデータレジスタ
フロート変換のばあい、 (D)
のみが有効です。
BCD入出力
の扱い
四則演算
(+−×÷)
やインクリメント,
デクリメント命令な
どシーケンサ内の演算はすべてBINで行われます。
したがってBCDのディジタルスイッチ情報をシーケンサ
に取込むときはFNC19
(BCD→BIN)変換転送命令を
用い、
またBCDのセブンセグメント表示器へ出力したい
ときはFNC18
(BIN→BCD)変換転送命令を用いてくだ
さい。
ただしFNC72
(DSW)
,
FNC74
(SEGL)
,
FNC75
(ARW
S)
などの特殊な命令では自動的にBCD/BIN変換が
行われています。
151
転送・比較
6.応用命令解説
D
FNC 19
BIN
P
BINARY
シリーズ名
16ビット命令
BIN
(連続実行形)
5ステップ
BIN
P (パルス実行形)
FNC19
対
ワード
要素
K,H
対象機種
BIN変換
KnX
KnY
KnM
S・
KnS
T
B
I
N 象
要
素
C
D BIN (連続実行形)
9ステップ D BIN P (パルス実行形)
32ビット命令
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
M
S
FX0
FX0S
FX0N
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
機能と動作
X000
●
●
●
●
●
●
備考
FNC 19
BIN
S・
D・
K2X000
D 13
数値範囲:0∼9,
999または0∼99,
999,
999が有効
ソース
(BCD)→デスティネーション
(BIN)
の変換転送
命令です。
●BCDのディジタルスイッチの設定値をシーケンサに取込むときに用います。
ソースデータがBCD
でないときにはM8
0
6
7
(演算エラー)
が発生しますが、
M8
0
6
8
(演算エラーラッチ)
は働きません。
●定数Kは自動的にバイナリ変換して扱われますのでこの命令の対象要素になりません。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
X000
M8023
FNC 19
D BIN
S・
D・
D 4
D 6
M8023をONして D BIN命令を実行すると、
10進
フロート→2進フロートへの変換が行われます。
(5−2項参照)
10進フロート値
M8023
2進フロート値
BCD入出力
の扱い
152
D 4
D 7
D 6
変換
M8000
フロート変換のばあい、 S・
D 5
, D・ はデータレジスタ
(D)
のみが有効です。
BCD出力のディジタルスイッチの取込みや、
BCD入力のセブンセグメント表示器の扱いにつきま
しては、
FNC18
(BCD)
をご参照ください。
四則・論理演算
6.応用命令解説
6−5.
FNC20∼FNC29
「四則・論理演算」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC20∼FN29には、数値データに対する演算命令が用意されています。
FX2,
FX2Cシーケンサでは浮動小数点を用いた演算を行うこともでき、
高精
度な結果が得られます。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
FNC29
20
ADD
BIN加算
21
SUB
BIN減算
22
MUL
BIN乗算
23
DIV
BIN除算
24
INC
BIN増加
25
DEC
BIN減少
26
WAND
論理積
27
WOR
論理和
28
WXOR
排他的論理
FNC50
29
NEG
補数
FNC59
∼
FNC30
FNC39
∼
FNC40
FNC49
∼
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
153
四則・論理演算
6.応用命令解説
D
FNC 20
ADD
P
ADDITION
対
ワード
要素
シリーズ名
ADD
D ADD (連続実行形)
ADD
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D ADD P (パルス実行形)
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
KnM
FNC20
素
32ビット命令
(連続実行形)
S1・
象
要
対象機種
BIN加算
S2・
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
M
S
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
●
●
●
●
●
●
フ
ラ
グ
番
号
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
ゼロ ボロー キャリー
M8020
M8021
M8022
ADD
機能と動作
X000
FNC 20
ADD
S1・
S2・
D・
D 10
D 12
D 14
(D 10)+(D 12)→(D 14)
●二つのソースデータをバイナリ加算してデスティネーションへ転送します。各データの最上位
ビットは正(0)、負(1)
の符号ビットでありこれらのデータは代数的に加算されます。
(5+
(−8)
=−3)
●演算結果が0のときはゼロフラグが動作します。
演算結果が32,
76
7
(16ビット演算)
または2,
14
7,
4
83,
64
7
(32ビット演算)
を超えるときにはキャ
リフラグが動作します。
(次ページ参照)
演算結果が−32,
768
(16ビット演算)
または−2,
14
7,
4
83,
64
8
(32ビット演算)未満になるときに
はボローフラグが動作します。
(次ページ参照)
●32ビット演算のばあいワードデバイスでは下位16ビット側の要素が指定され、
これにつづく要
素番号の要素が上位側になります。番号が重複しないようにするために例えば指定要素は常
に偶数番号にすることをおすすめします。
●ソースとデスティネーションに同一要素番号を指定することもできます。
このばあい連続実行形の
命令
(ADD,D ADD)
を用いると各演算周期ごとに加算結果が変化しますのでご注意ください。
X001
FNC 20
ADD P
D 0
K 1
D 0
(D 0)+1→(D 0)
●上図のようなシーケンスではX0
0
1がOFF→ONに変化するたびにD0の内容に1が加算されます。
これは後述のINC P 命令と似ていますが上図のばあいゼロ,
ボロー,
キャリのフラグが動作します。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
154
特殊補助リレーM8023をONさせてから D ADD,D ADD P 命令を実行すると、
2進フロート演算
D・
1
S
2
・
S
・
が行われます。
このばあい、
はK,
H,
D, はDのみが有効です。
ソースデータはFNC4
9
(FLT)
命令によりあらかじめ2進フロート値に変換しておく必要があります。
ただし、定数K,
Hは自動的に2進フロート値に変換して扱われます。
四則・論理演算
6.応用命令解説
D
FNC 21
SUB
シリーズ名
SUBTRACTION
対
ワード
要素
対象機種
BIN減算
P
SUB
D SUB (連続実行形)
7ステップ SUB P (パルス実行形) 13ステップ D SUB P (パルス実行形)
16ビット命令
S1・
K,H
KnX
KnY
KnM
S2・
KnS
T
象
要
素
32ビット命令
(連続実行形)
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
ビット
要素
機能と動作
X
Y
X000
M
S
FNC 21
SUB
フ
ラ
グ
番
号
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
S1・
S2・
D・
D 10
D 12
D 14
●
●
●
●
●
●
備考
P
P
P
FX0
FX0S
FX0N
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
ゼロ ボロー キャリー
M8020
M8021
M8022
FNC21
SUB
(D 10)−(D 12)→(D 14)
● S1・ で指定された要素の内容から S2・ で指定された要素の内容を代数的に減算し、
その
結果を D・ で指定された要素に格納します。
(5−
(−8)
=13)
●各種フラグの働き、
3
2ビット演算における要素の指定方法、
連続実行形とパルス実行形のちが
いなどはすべて前ページのADD命令と同じです。
X001
FNC 21
D SUB P
D 0
K 1
D 0
(D 1,D 0)−1→(D 1,D 0)
●上図の例は後述の D DEC P 命令と似ていますが上図のばあいは各種フラグが得られます。
●フラグの動作と数値の正負の関係は次のとおりです。
ゼロフラグ
-2 、 -1 、 0 、 -32,768
ボローフラグ
データの最
上位ビットが
1になります
-2 、 -1 、 0 、 -2,147,483,648
拡張機能
(FX2,
FX2C)
32,767 、 0 、 1 、 2
-1 、 0 、 1
データの最
上位ビットが
0になります
ゼロフラグ
ボローフラグ
ゼロフラグ
ゼロフラグ
キャリフラグ
ゼロフラグ
-1 、 0 、 1
ゼロフラグ
2,147,483,647 、 0 、 1 、 2
キャリフラグ
特殊補助リレーM8023をONさせてから D SUB,D SUB P 命令を実行すると、
2進フロート演
算が行われます。
このばあい、S1・ S2・ はK,
H,
D, D・ はDのみが有効です。
ソースデータはFNC4
9
(FLT)命令によりあらかじめ2進フロート値に変換しておく必要があります。
ただし、定数K,
Hは自動的に2進フロート値に変換して扱われます。
155
四則・論理演算
6.応用命令解説
FNC 22
MUL
D
P
MULTIPLICATION
対
ワード
要素
シリーズ名
MUL
D MUL (連続実行形)
7ステップ MUL P (パルス実行形) 13ステップ D MUL P (パルス実行形)
16ビット命令
FNC22
素
32ビット命令
(連続実行形)
S1・
K,H
KnX
KnY
KnM
象
要
対象機種
BIN乗算
S2・
KnS
T
C
D
Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
M
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
16ビット演算時に限り、「Z」のみ指定可能
S
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
MUL
《16ビット演算》
機能と動作
X000
FNC 22
MUL
S1・
S2・
D・
D 0
D 2
D 4
BIN
BIN
BIN
(D 0) × (D 2) →(D 5,D 4)
16ビット 16ビット 32ビット
●各ソースで指定された要素の内容の積をデスティネーションで指定された要素(下位側)
とこ
れにつづく要素(上位側)へ32ビットデータとして格納します。
上図の例で(D0)
=8,
(D2)
=9のとき
(D5,
D4)
=72になります。
●結果の最上位ビットは正(0)負(1)
の符号となります。
● D・ としてVは指定できません。
またビットデバイスのばあいK1∼K8の桁指定を行うことが
できます。
K4の指定では積のうち下位16ビットしか求められません。
《32ビット演算》
X001
FNC 22
D MUL
S1・
S2・
D・
D 0
D 2
D 4
BIN
BIN
BIN
(D 1,D 0)×(D 3,D 2)→(D 7,D 6,D 5,D 4)
32ビット
32ビット
64ビット
●32ビット演算においてデスティネーションにビットデバイスを用いたときは下位32ビットのみの
結果が得られ上位32ビットの結果は得られません。
一度ワードデバイスに転送した上で演算を
行ってください。
●ワードデバイスを用いたときでも演算結果としての64ビットデータを一括してモニタすることは
できません。
このようなばあい、
フロート演算を行うことをおすすめします。
●結果の最上位ビットは正(0)負(1)
の符号になります。
● D・ としてV,
Zは指定できません。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
156
D MUL P 命令を実行すると、
特殊補助リレーM8023をONさせてから D MUL,
例えば(D1,
D0)
×
(D3,
D2)
=
(D5,
D4)
のように2進フロート演算が行われます。
ソースデータはFNC4
9
(FLT)命令によりあらかじめ2進フロート値に変換しておく必要があります。
(定数K,
Hは自動的に2進フロート変換されます。)
S1・ S2・ はK,
H,
D, D・ はDのみが有効となります。
四則・論理演算
6.応用命令解説
D
FNC 23
DIV
シリーズ名
DIVISION
対
DIV
D DIV (連続実行形)
7ステップ DIV P (パルス実行形) 13ステップ D DIV P (パルス実行形)
16ビット命令
素
32ビット命令
(連続実行形)
S1・
ワード
要素
K,H
KnX
KnY
KnM
象
要
対象機種
BIN除算
P
S2・
KnS
T
C
D
Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
M
●
●
●
●
●
●
FX0
備考
FX0S
P
P
FX0N
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
16ビット演算時に限り、「Z」のみ指定可能
S
FNC23
(FX2 V2.30以下は、拡張機能なし)
D
IV
《16ビット演算》
機能と動作
X000
FNC 23
DIV
S1・
S2・
D・
D 0
D 2
D 4
被除数
除数
商
剰余
BIN
BIN
BIN
BIN
(D 0) ÷ (D 2) → (D 4) … (D 5)
16ビット 16ビット 16ビット 16ビット
● S1・ で指定された要素の内容を被除数、 S2・ で指定された要素の内容を除数とし、
D・ で指定された要素とその次の番号の要素に対して商と剰余が格納されます。
D・
●
としてVは指定できません。
《32ビット演算》
X001
FNC 23
D DIV
S1・
S2・
D・
D 0
D 2
D 4
被除数
除数
商
剰余
BIN
BIN
BIN
BIN
(D 1,D 0)÷(D 3,D 2)→(D 5,D 4)…(D 7,D 6)
32ビット 32ビット 32ビット 32ビット
●被除数は S1・ で指定された要素とその次の番号の要素の組合わせによる内容、除数は
S2・ で指定された要素とその次の番号の要素の組合わせによる内容となり、
その商と剰余は
上図のとおり D・ で指定された要素につづく4点の要素に格納されます。
● D・ としてV,
Zは指定できません。
付記
拡張機能
(FX2,
FX2C)
●除数が0のときは演算エラーとなり命令は実行されません。
● D・ としてビットデバイスを指定すると剰余は得られません。
●商と剰余の最上位ビットは正(0)負(1)
の符号を表わします。商が負になるのは被除数または
除数のどちらかが負のときです。剰余が負になるのは被除数が負のときです。
特殊補助リレーM8023をONさせてから D DIV,D DIV P 命令を実行すると、例えば(D1,
D0)
÷
(D3,
D2)
=
(D5,
D4)
のように2進フロート演算が行われます。
ソースデータはFNC4
9
(FLT)命令によりあらかじめ2進フロート値に変換しておく必要があります。
(定数K,
Hは自動的に2進フロート変換されます。)
S1・ S2・ はK,
H,
D, D・ はDのみが有効となります。
157
四則・論理演算
6.応用命令解説
D
FNC 24
INC
P
INCREMENT
D
FNC 25
DEC
P
DECREMENT
FNC24
FNC25
I
NC
DEC 対
ワード
要素
K,H
対象機種
BIN増加
シリーズ名
16ビット命令
INC
(連続実行形)
3ステップ
INC
P (パルス実行形)
BIN減少
16ビット命令
DEC
(連続実行形)
3ステップ
DEC
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
象
要
素
D INC (連続実行形)
5ステップ D INC P (パルス実行形)
32ビット命令
T
C
D DEC (連続実行形)
5ステップ D DEC P (パルス実行形)
32ビット命令
D
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
ファイルレジスタ
V,Z
D・
ビット
要素
X
Y
M
S
D・
機能と動作
X000
FNC 24
INC P
D 10
(D 10)+1→(D 10)
●X001がONするたびに D・ で指定された要素の内容から1
を減じます。
連続実行形命令では各演算周期ごとに減算され
ますので注意が必要です。
●−32,
768や−2,
14
7,
4
83,
64
8から1を減じると+32,
767や+
2,
14
7,
483,
64
7になりますがフラグは動作しません。
D・
X001
FNC 25
DEC P
●X000がONするたびに D・ で指定された要素の内容に1を
加えます。
連続実行形命令では各演算周期ごとに加算されますので注
意が必要です。
●16ビット演算では+32,
767に1を加えると−32,
768になります
が、
フラグは動作しません。
32ビット演算では+2,
14
7,
4
83,
64
7に1を加えると−2,
14
7,
4
83,
648になりますがフラグは動作しません。
D 10
(D 10)-1→(D 10)
《応用例》
X010
FNC 12
MOV P
K 0
Z
FNC 18
BCD P
C 0Z
K4Y000
FNC 24
INC P
Z
FNC 10
CMP P
K 10
0→(Z)
M 1
X011
158
(C 0Z)→(K4Y000)
BIN
BCD
(Z)+1→(Z)
Z
M 0
(Z)=10の時
M 1=ON
●カウンタC0∼C9の
現在値をBCD変換
してK4Y000へ出力
します。
●リセット入力X010でZ
をクリアしておきます。
●X011をONするたび
にC0,
C1…C9の現
在値が順次出力さ
れます。
四則・論理演算
6.応用命令解説
W
D
FNC 26
AND
P
AND
W
D
D
D AND (連続実行形)
WAND
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D AND P (パルス実行形)
FNC 27
OR
P
WOR
D OR
WOR
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D OR
FNC 28
XOR
ワード
要素
P
素
32ビット命令
(連続実行形)
(連続実行形)
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
P (パルス実行形)
WXOR
FNC26
FNC27
FNC28
AND
OR
XOR
排他的論理和
D XOR (連続実行形)
7ステップ WXOR P (パルス実行形) 13ステップ D XOR P (パルス実行形)
16ビット命令
32ビット命令
(連続実行形)
S1・
K,H
KnX
KnY
KnM
S2・
KnS
T
象
要
32ビット命令
(連続実行形)
論理和
16ビット命令
EXCLUSIVE OR
対
シリーズ名
WAND
16ビット命令
OR
W
対象機種
論理積
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
M
S
《論理積》
機能と動作
X000
FNC 26
WAND
S1・
S2・
D・
D 10
D 12
D 14
(D 10) ∧ (D 12)→(D 14)
《論理和》
X001
FNC 27
WOR
S1・
S2・
D・
D 10
D 12
D 14
(D 10) ∨ (D 12)→(D 14)
《排他的論理和》
X002
FNC 28
WXOR
S1・
S2・
D・
D 10
D 12
D 14
(D 10) ∀ (D 12)→(D 14)
X003
FNC 28
WXOR
D 10
D 12
FNC 14
CML
D 14
D 14
D 14
●各ビット対応で論理積演算が行われます。
1∧1=1
0∧1=0
1∧0=0
0∧0=0 となります。
●各ビット対応で論理和演算が行われます。
1∨1=1
0∨1=1
0∨0=0
1∨0=1 となります。
●各ビット対応で排他的論理和演算が行われます。
1∀1=0 0∀0=0
1∀0=1 0∀1=1 となります。
この命令とFNC14
(CML)
を組合わせると
排他的論理和否定(XOR NOT)
の演算も
行うことができます。
159
四則・論理演算
6.応用命令解説
D
FNC 29
NEG
P
NEGATION
対
ワード
要素
K,H
対象機種
補数
シリーズ名
16ビット命令
NEG
(連続実行形)
3ステップ
NEG
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
象
FNC29
要
素
T
D NEG (連続実行形)
5ステップ D NEG P (パルス実行形)
32ビット命令
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
ビット
要素
X
Y
M
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
NEG
D・
機能と動作
X000
FNC 29
NEG P
(D 10)+1→(D 10)
D 10
● D・ で指定された、要素の内容を各ビットごとに反転(0→1,
1→0)
し、
これに1を加算した結
果を元の要素に格納します。
●連続実行形の命令を用いると各演算周期ごとに実行されますので注意が必要です。
絶対値の
取得
●この命令を使って負のBIN値に対する絶対値を得ることができます。
《応用回路 1》
負数の絶対値化
FNC 44(ONビット判定)
M8000
RUNモニタ
M 0
FNC 44
BON
D 10
FNC 29
NEG P
D 10
《応用回路 2》
X000
K 15
D1
0の1
5ビット目
(b0∼b1
5のb1
5)
が1のと
きにM0がONします。
M0がONしたときのみD10に補数命令を
適用します。
減算の絶対値処理
FNC 10
CMP
M 10
M 0
D 10
D 20
M 10
(D 10)>(D 20) (D10)=(D 20) (D 10)<(D 20)
M 10=ON
M 11=ON
M 12=ON
FNC 21
SUB
D 10
D 20
D 30
(D 10)≧(D 20) のときは、
(D 10)−(D 20)→(D 30)
FNC 21
SUB
D 20
D 10
D 30
(D 10)<(D 20) のときは、
(D 20)−(D 10)→(D 30)
M 11
M 12
以上の回路により補数演算を行わなくても
(D 30)
は常に差の絶対値を表します。
160
6.応用命令解説
四則・論理演算
負数の表現と絶対値(参考)
(D 10)=2
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
(D 10)=1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
このシーケンサでは負の数は左列のとおりに2
の補数で表現されています。
最上位ビットが1のときは負の数であり、補数命
令を用いて絶対値を求めることができます。
(D 10)=0
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
(D 10)=−1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
(D 10)+1=1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
(D 10)=−2
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0
(D 10)+1=2
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
(D 10)=−3
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 1
(D 10)+1=3
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
(D 10)=−4
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0
(D 10)+1=4
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0
(D 10)=−5
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 1 1
(D 10)+1=5
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
(D 10)=−32,765
1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
(D 10)+1=32,765
0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 1
(D 10)=−32,766
1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
(D 10)+1=32,766
0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0
(D 10)=−32,767
1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
(D 10)+1=32,767
0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
(D 10)=−32,768
1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
(D 10)+1=−32,768
1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
FNC29
NEG
絶対値の最大値は32,767までしか得られません。
161
6.応用命令解説
162
四則・論理演算
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
6−6.
FNC30∼FNC39
「ローテーション・シフト」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC30∼FNC39には、
ビットデータやワードデータを指定方向に回転させ
たり、
シフトさせる命令が用意されています。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
FNC29
30
ROR
右回転
31
ROL
左回転
32
RCR
キャリ付右回転
33
RCL
キャリ付左回転
34
SFTR
ビット右シフト
35
SFTL
ビット左シフト
36
WSFR
ワード右シフト
37
WSFL
ワード左シフト
38
SFWR
シフト書込み
FNC50
39
SFRD
シフト読出し
FNC59
∼
FNC30
FNC39
∼
FNC40
FNC49
∼
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
163
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
D
FNC 30
ROR
P
ROTATION
RIGHT
D
FNC 31
ROL
P
ROTATION
LEFT
FNC30 対
FNC31 象
要
RCR
素
RCL
ワード
要素
ビット
要素
対象機種
右回転
シリーズ名
16ビット命令
ROR
(連続実行形)
5ステップ
ROR
P (パルス実行形)
D ROR (連続実行形)
9ステップ D ROR P (パルス実行形)
32ビット命令
―
―
―
―
●
●
左回転
16ビット命令
ROL
(連続実行形)
5ステップ
ROL
P (パルス実行形)
K,H
n
KnX
X
Y
KnY
KnM
KnS
T
C
D ROL (連続実行形)
9ステップ D ROL P (パルス実行形)
32ビット命令
D
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
キャリー
M8022
ファイルレジスタ
V,Z
D・
M
回転量:n≦16(16ビット命令)
n≦32(32ビット命令)
S
16または32ビットデータの各ビット情報を左右に回転させる命令です。
機能と動作
《左回転》
《右回転》
D・
X000
FNC 31
ROL P
D 0
D・
n
D 0
K 4
n
X000
K 4
左回転
上位
下位
1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0
FNC 30
ROR P
右回転
上位
下位
1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0
※
※
nビット
nビット
M8022
キャリ
M8022
キャリ
1回の
実行後
1回の
実行後
上位
下位
1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1
上位
下位
0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0
※
1
M8022
※
M8022
0
※
●X0
00がOFF→ONに変化するたびにnビッ
ト左回転が行われ、最終ビットはキャリフラ
グに格納されます。
※
●X00
0がOFF→ONに変化するたびにnビッ
ト右回転が行われ、最終ビットはキャリフラ
グに格納されます。
●連続実行形の命令では各演算周期ごとに回転しますので注意が必要です。
●32ビット命令のばあいも同様です。
●桁指定要素のばあいK4
(16ビット命令)
またはK8
(32ビット命令)
のみが有効です。
(例K4Y010,
K8M0)
164
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
D
FNC 32
RCR
ROTATION RIGHT
WITH CARRY
D
FNC 33
RCL
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
シリーズ名
16ビット命令
RCR
(連続実行形)
5ステップ
RCR
P (パルス実行形)
D RCR (連続実行形)
9ステップ D RCR P (パルス実行形)
32ビット命令
キャリ付左回転
P
ROTATION LEFT
WITH CARRY
対
対象機種
キャリ付右回転
P
16ビット命令
RCL
(連続実行形)
5ステップ
RCL
P (パルス実行形)
K,H
n
KnX
X
Y
KnY
KnM
KnS
T
C
D RCL (連続実行形)
9ステップ D RCL P (パルス実行形)
32ビット命令
D
V,Z
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
フ
ラ
グ
番
号
キャリー
M8022
FNC32
FNC33
ファイルレジスタ
D・
M
回転量:n≦16(16ビット命令)
n≦32(32ビット命令)
S
RCR
RCL
16または32ビットデータの各ビット情報を左右に回転させる命令です。
機能と動作
《右回転》
《左回転》
D・
X000
FNC 33
RCL P
D 0
n
K 4
左回転
上位
下位
1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0
X000
FNC 32
RCR P
D・
n
D 0
K 4
右回転
上位
下位
1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0
※
※
M8022
nビット回転
キャリ
例 M8022=OFF
1回の
実行後
上位
下位
1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1
1
M8022
※
●X000がOFF→ONに変化するたびに
nビット左回転が行われます。
nビット回転
例
M8022
キャリ
M8022=ON
1回の
実行後
上位
下位
0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0
M8022
0
※
●X000がOFF→ONに変化するたびに
nビット右回転が行われます。
●回転ループの中にキャリフラグが介在していますので回転命令の前にM8022を駆動しておく
と、
これがデスティネーション内に送り込まれます。
●連続実行形の命令では各演算周期ごとに回転しますので注意が必要です。
●32ビット命令のばあいも同様です。
●桁指定要素のばあいK4
(16ビット命令)
またはK8
(32ビット命令)
のみが有効です。
(例K4Y010,
K8M0)
165
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
FNC 34
SFTR
シリーズ名
SHIFT RIGHT
FNC 35
SFTL
要
SFTR
素
STTL
ワード
要素
ビット
要素
機能と動作
16ビット命令
SFTR
(連続実行形)
9ステップ
SFTR
P (パルス実行形)
32ビット命令
●
●
●
●
●
●
―
ビット左シフト
P
SHIFT LEFT
FNC34 対
FNC35 象
対象機種
ビット右シフト
P
16ビット命令
SFTL
9ステップ
SFTL
32ビット命令
(連続実行形)
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
―
P (パルス実行形)
n1,n2
K,H
KnX
KnY
KnM
S・
X
Y
M
S
D・
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
FX0,FX0S,FX0N : n2≦n1≦512
FX1
: n2≦n1≦1024(256)
実行時間短縮のため256を原則とし、これ以上の
ばあいはWDT(D8000)の値に注意してください。
FX2,FX2C
: n2≦n1≦1024
●n1ビット
(シフトレジスタの長さ)
のビットデバイスに対しn2ビットの右シフト、
または左シフトを行う
(命令実行のたびn2ビットのシフトを実行する)命令です。
●パルス実行形の命令では駆動入力がOFF→ONに変化するたびにn2ビットシフトしますが、
連続実行形の命令では各演算周期ごとにシフトしますので注意が必要です。
●シフト1回につき1ビットシフトするばあいn2はK1となります。
《ビット右シフト》
X010
FNC 34
SFTR P
S・
D・
n1
n2
X000
M 0
K 16
K 4
X003 X002 X001 X000
n2ビット右シフト
①M 3∼M 0 → オーバフロー
②M 7∼M 4 → M 3∼M 0
③M 11∼M 8 → M 7∼M 4
④M 15∼M 12 → M 11∼M 8
⑤X003∼X000 → M 15∼M 12
⑤
M 15 M 14 M 13 M 12 M 11 M 10 M 9 M 8 M 7 M 6 M 5 M 4 M 3 M 2 M 1 M 0
③
④
②
①
《ビット左シフト》
X010
FNC 35
SFTL P
S・
D・
n1
n2
X000
M 0
K 16
K 4
①M 15∼M 12 → オーバフロー
②M 11∼M 8 → M 15∼M 12
③M 7∼M 4 → M 11∼M 8
④M 3∼M 0 → M 7∼M 4
⑤X003∼X000 → M 3∼M 0
n2ビット左シフト
X003 X002 X001 X000
⑤
M 15 M 14 M 13 M 12 M 11 M 10 M 9 M 8 M 7 M 6 M 5 M 4 M 3 M 2 M 1 M 0
①
166
②
③
④
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
F1,
F2用
命令の
等価回路
F2シリーズにおけるSFT命令とFXシリーズにおけるFNC3
5
(SFTL)命令との対応関係は次
F1、
のとおりとなっています。
●F1,F2シリーズ
X000データ入力
OUT
M100:入力データ
M101∼M117:シフトレジスタ 15段
(8進番号)
M100
X001シフト入力
SFT
X002リセット入力
RST
M117
●FXシリーズ
X000データ入力
X001シフト入力
M101∼M115:シフトレジスタ 15段
(10進番号)
M100
FNC 35
SFTL P
M100
M101
入力データ 先頭要素
X002リセット入力
1ビットデー
タの条件付
き歩進
FNC 40
ZRST
M101
M115
K 15
K 1
段数
1ビット
シフト
FNC34
FNC35
SFTR
STTL
M101∼M115の一括リセット
X000∼X007を順次ONさせてY000∼Y007を順次動作させます。
順番をまちがうと動作しないようになっています。
X000
M8046
データ
入力
M8046
X000
S 0
X001
S 1
X002
S 7
M8000
X000
先頭データ
M 0
※1
FNC 35
SFTL
M 0
S 0
K 8
K 1
M 0の1ビットを先頭入力とし
S 0∼S 7の8ビット長シフトレジスタ
を構成しています。
※1:ステート(S)を用いると、ステートの
ダイナミックモニタ機能により動作中の
ステートをモニタすることができます。
FNC 12
MOV
M8047
K2S 0 K2Y000
(S 7∼S 0)→(Y007∼Y000)
STLモニタ有効
END
X000
X001
X000をONしてもY000は動作しません
X007
Y000
Y001
Y007
167
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
FNC 36
WSFR
シリーズ名
WORD SHIFT RIGHT
FNC 37
WSFL
要
WSFR
素
WSFL
ワード
要素
16ビット命令
WSFR
(連続実行形)
9ステップ
WSFR
P (パルス実行形)
16ビット命令
WSFL
9ステップ
WSFL
機能と動作
―
―
―
―
●
●
―
32ビット命令
(連続実行形)
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
―
P (パルス実行形)
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
X
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
n1,n2
ビット
要素
32ビット命令
ワード左シフト
P
WORD SHIFT LEFT
FNC36 対
FNC37 象
対象機種
ワード右シフト
P
Y
M
n2≦n1≦512
S
●n1ワードのワードデバイスに対しワード単位でn2ワードの右シフト、
または左シフトを行う命令
です。
(n2≦n1≦512)
●パルス実行形の命令では駆動入力がOFF→ONするたびにn2ワードのシフトを行いますが、
連続実行形の命令では各演算周期ごとにシフトしますので注意が必要です。
《ワード右シフト》
X000
FNC 36
WSFR P
S・
D・
n1
n2
D 0
D 10
K 16
K 4
D 3 D 2 D 1 D 0
n2ワード右シフト
①D 13∼D 10 → オーバフロー
②D 17∼D 14 → D 13∼D 10
③D 21∼D 18 → D 17∼D 14
④D 25∼D 22 → D 21∼D 18
⑤D 3∼D 0 → D 25∼D 22
⑤
D 25 D 24 D 23 D 22 D 21 D 20 D 19 D 18 D 17 D 16 D 15 D 14 D 13 D 12 D 11 D 10
③
④
②
①
《ワード左シフト》
X000
FNC 37
WSFL P
S・
D・
n1
n2
D 0
D 10
K 16
K 4
①D 25∼D 22 → オーバフロー
②D 21∼D 18 → D 25∼D 22
③D 17∼D 14 → D 21∼D 18
④D 13∼D 10 → D 17∼D 14
⑤D 3∼D 0 → D 13∼D 10
n2ワード左シフト
D 3 D 2 D 1 D 0
⑤
D 25 D 24 D 23 D 22 D 21 D 20 D 19 D 18 D 17 D 16 D 15 D 14 D 13 D 12 D 11 D 10
①
168
②
③
④
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
桁指定要素
のシフト
S・
X000
FNC 36
WSFR P
D・
K1X000 K1Y000
n1
n2
K 4
K 2
桁指定要素では同一桁指定としてください。
桁数は合わせてください(Kn□□□□)
X 7 X 6 X 5 X 4 X 3 X 2 X 1 X 0
③
Y 17 Y 16 Y 15 Y 14 Y 13 Y 12 Y 11 Y 10 Y 7 Y 6 Y 5 Y 4 Y 3 Y 2 Y 1 Y 0
②
①
FNC36
FNC37
WSFR
WSFL
169
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
FNC 38
SFWR
シリーズ名
SHIFT REGISTER
WRITE
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
対象機種
シフト書込み
P
16ビット命令
SFWR
(連続実行形)
7ステップ
SFWR
P (パルス実行形)
32ビット命令
―
S・
K,H
n
KnX
X
Y
FNC38
FNC39
KnY
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
M
X000
機能と動作
KnM
SFWR
SFRD
2≦n≦512
S
FNC 38
SFWR P
S・
D・
n
D 0
D 1
K 10
―
―
FX0
―
―
●
●
FX0N
FX0S
FX1
FX2
FX2C
フ
ラ
グ
番
号
キャリー
M8022
先入れ先出し制御のためのデータ
書込み命令です。
n=10点
ソース
D 0
備考
D 1はあらかじめ
0にリセットして
おきます。
D 10 D 9 D 8 D 7 D 6 D 5 D 4 D 3 D 2 D 1
③
②
①
ポインタ
●X000がOFF→ONに変化すると、
D0の内容がD2に格納され、
(D1)
の内容は1になります。
D0
の内容を変更してから再びX00
0をOFF→ONすると、
そのD0の内容はD3に格納され、
(D1)
の
内容は2になります。
(連続実行形命令では各演算周期ごとに順次格納されます。)
●以下同様に順次右端よりつめ合わされ、
データの格納点数はポインタD1の内容で示されます。
D1の内容がn−1を超えると無処理になりキャリフラグM8022が動作します。
FNC 39
SFRD
P
SHIFT REGISTER
READ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
対象機種
シフト読出し
シリーズ名
16ビット命令
SFRD
(連続実行形)
7ステップ
SFRD
P (パルス実行形)
32ビット命令
―
S・
K,H
n
KnX
X
Y
KnY
KnM
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
M
X001
2≦n≦512
S
FNC 39
SFRD P
S・
D・
n
D 1
D 20
K 10
―
―
―
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
ゼロ M8020
先入れ先出し制御のためのデータ
読出し命令です。
ポインタ
D 10 D 9 D 8 D 7 D 6 D 5 D 4 D 3 D 2 D 1
D 20
●X001がOFF→ONに変化すると、
D2の内容がD20へ転送されます。
これとともに、
ポインタD1の内容が減少し左側のデータは1ワードずつ右側へシフトされます。
(連続実行形命令では各演算周期ごとにシフトします。)
●データの読出しは常にD2から行われますがポインタの内容が0のときは無処理となりゼロフラ
グM8020が動作します。
この読出しによりD10の内容が変化することはありません。
170
ローテーション・シフト
6.応用命令解説
《先入れ先出し制御の例》 シフト書込み,
シフト読出し命令の例
製品番号を登録しながら順次倉入れされた品物の倉出しに当たり、先入れ先出しのために、今
取出すべき製品番号を出力する回路例を示します。
製品番号は16進数で4桁以下、最大在庫量は99点以下としています。
倉入れ要求ボタン
X020
FNC 12
MOV P
K4X000 D 256
FNC 38
SFWR P
D 256
D 257
K 100
X000∼X01
7から製品番号が入力され、
こ
れをD256へ転送します。
D257をポインタ、
D258∼D356の99点を製
品番号格納用データレジスタとします。
倉出し要求ボタン
X021
M8000
RUNモニタ
FNC 39
SFRD P
D 257
FNC 12
MOV
D 357 K4Y000
D 357
K 100
倉出し要求に応じて先入れ製品番号が
D357へ出力されます。
取り出すべき製品番号が1
6進数4桁でY0
0
0∼
Y017へ出力されます。
FNC38
FNC39
SFWR
SFRD
171
6.応用命令解説
172
ローテーション・シフト
データ処理
6.応用命令解説
6−7.
FNC40∼FNC49
「データ処理」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC40∼FNC49には、
FNC10∼FNC39の基本的な応用命令に対してさらに
複雑な処理を行ったり、特定処理を目的とした命令が用意されています。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
40
ZRST
一括リセット
41
DECO
デコード
42
ENCO
エンコード
43
SUM
ONビット数
44
BON
ONビット判定
45
MEAN
平均値
46
ANS
アナンシェータセット
47
ANR
アナンシェータリセット
48
SQR
BIN開平演算
FNC50
49
FLT
浮動小数点演算
FNC59
FNC29
∼
FNC30
FNC39
∼
FNC40
FNC49
∼
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
173
データ処理
6.応用命令解説
FNC 40
ZRST
P
ZONE RESET
対
ワード
要素
K,H
シリーズ名
16ビット命令
ZRST
(連続実行形)
5ステップ
ZRST
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
T
象
要
素
対象機種
一括リセット
C
D1・
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
D1・
S
D2・
M8002
イニシャル
パルス
FNC 40
ZRST
FNC 40
ZRST
ZRST
● D1・
D1・
D
―
ファイルレジスタ
V,Z
D2・
●
●
●
●
●
●
FX0
FX0S
FX0N
備考
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
D1・ 番号≦ D2・ 番号
同一要素系を指定
FNC 40
ZRST
FNC40
32ビット命令
D1・
D2・
M500
M599
D1・
D2・
C235
C255
D1・
D2・
S 0
S127
ビットデバイスM500∼M599を一括リセットします。
ワードデバイスC235∼C255を一括リセットします。
(0の書込みおよび、接点のクリア)
ステートS0∼S127を一括リセットします。
FX0Nシーケンサのステート
(S)
は、全点停電保持
用となっていますので、前回の動作状態をクリアす
るためにはこのようなプログラムが必要です。
D2・ は同一種類の要素を指定し D1・ 番号≦ D2・ 番号とします。
番号> D2・ 番号のときは D1・ で指定された要素のみをリセットします。
●この命令は16ビットとしての扱いになっていますが、D1・ D2・ に32ビットカウンタを指定する
ことができます。
ただし、D1・ に16ビットカウンタ、 D2・ に32ビットカウンタのように混在指定することはできま
せん。
その他の
リセット命令
●要素の単独リセット命令としてはビットデバイスY,
M,
SやワードデバイスT,
C,
Dに対しRST命
令を用いることができます。
●定数K0の一括書込み命令としてFNC16
(FMOV)命令があり、
KnY,
KnM,
KnS,
T,
C,
Dの
要素に0を書込むことができます。
X001
X002
174
RST
M0
M 0をリセット
RST
T0
T 0の現在値をリセット
RST
D0
D 0をリセット
FNC 16
FMOV
K 0
D 0
K100
D 0∼D 99に対してK 0を書込み
データ処理
6.応用命令解説
FNC 41
DECO
P
DECODE
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
対象機種
デコード
シリーズ名
16ビット命令
DECO
(連続実行形)
7ステップ
DECO
P (パルス実行形)
S・
K,H
n
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
Y
M
D・
S・
X004
FNC 41
DECO
6
5
0
0
M16 M15
P
P
P
FX0
FX0S
FX0N
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
D・
X000
M 10
《 D・ がワードデバイスのとき》
n≦8
n
4
0
M14
③
1
M13
X004
K 3
X002 X001 X000
0
1
1
4 ②
①
7
0
M17
備考
n=1∼8
n=0は無処理 , 0∼8以外はエラー
S
《 D・ がビットデバイスのとき》
機能と動作
●
●
●
●
●
●
―
S・
S・
X
32ビット命令
2
1
0
0
M12 M11
0
0
M10
●ソースが1+2=3であるため、
M10から3番
目のM13が1になります。
ソースがすべて0
のときはM10が1となります。
●n=0のときは無処理、
n=0∼8以外のときは
演算エラーとなります。
FNC 41
DECO
n≦4
S・
D・
n
D 0
D 1
K 3
b15
D0
0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0
4
すべて0になります
7 6 5 4 ③ 2
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
b15
D1
b0
1 1
②①
FNC41
DECO
1 0
0 0
b0
●ソースの下位nビット
(n≦4)
がデスティネー
ションにデコードされます。
n≦3のときはデ
スティネーションの上位のビットはすべて0
になります。
●n=0のときは無処理、
n=0∼4以外のときは
演算エラーとなります。
●n=8のときデコード命令の D・ がビットデバイスであれば、
その点数は28=256点となります。
●駆動入力がOFFのときは命令は実行されず、動作しているデコード出力は動作のままです。
《データレジスタの数値に対応して、
ビット要素をONさせる》
D0に格納された数値に応じて、補助リレー
(M)
の同一番号をONさせます。
D0には、
0∼15までの数値が格納されるものとします。
M8000
FNC 41
DECO
S・
D・
n
D 0
M 0
K 4
D0(16ビット)
b15
8 7 6 5 4 3 2 1 b0
0 0 0 0 0 1 1 1 0
256
128
64
32
16
8
4
2
1
数値に
対応した
ビット制御
K8 K7 K6 K5 K4 K3 K2 K1
M255
まで
M127
まで
M63
まで
S・
←2n
←n
M31
まで
0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
D・
M15 M14 M13 M12 M11 M10 M9 M8 M7 M6 M5 M4 M3 M2 M1 M0
●n=K4とすることで、
D0
(0∼15)
の数値に対応して、
M0∼M15のいずれか1点がONします。
●nをK1∼K8まで変化させることで0∼255までの数値に対応することができます。
ただし、
これ
に応じて、
デコードに必要とされるデスティネーションの要素範囲が占有されますので、他の制
御と重複しないように注意が必要です。
175
データ処理
6.応用命令解説
FNC 42
ENCO
P
ENCODE
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
対象機種
エンコード
シリーズ名
16ビット命令
ENCO
(連続実行形)
7ステップ
ENCO
P (パルス実行形)
32ビット命令
●
●
●
●
●
●
―
S・
K,H
n
KnX
KnY
KnM
KnS
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
S・
X
T
Y
M
機能と動作
S・
FNC 42
ENCO
FX0S
FX0N
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
n=1∼8
n=0は無処理 , 0∼8以外はエラー
S
《 S・ がワードデバイスのとき》 n≦4
《 S・ がビットデバイスのとき》 n≦8
X005
FX0
備考
D・
M 10
D 10
n
K 3
X005
FNC 42
ENCO
S・
D・
n
D 0
D 1
K 3
FNC42
ENCO
M17
0
7
M16 M15
0
0
6
5
M14
0
4
M13
1
③
M12 M11
0
0
2
1
M10
0
0
4 ②①
b15
D10
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
b0
すべて0になります
b15
D0
0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0
6 5 4 ③ 2
7
無視されます
4
b15
D1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
すべて0になります
b0
0 0
1 0
②①
1 1
b0
●ソース内の複数ビットが1のときは下位側を無視します。
また、
ソースがすべて0のときは演算
エラーとなります。
●駆動入力がOFFのときは命令は実行されず、エンコード出力は変化しません。
●n=8のときエンコード命令の S・ がビットデバイスであれば、
その点数は28=256点となります。
176
データ処理
6.応用命令解説
FNC 43
SUM
D
P
SUM
対
ワード
要素
シリーズ名
16ビット命令
SUM
(連続実行形)
5ステップ
SUM
P (パルス実行形)
素
D SUM (連続実行形)
9ステップ D SUM P (パルス実行形)
32ビット命令
―
―
―
―
●
●
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
象
要
対象機種
ONビット数
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
M
X000
機能と動作
フ
ラ
グ
番
号
S
FNC 43
SUM
S・
D・
D 0
D 2
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
ゼロ M8020
D 0の中の1の数をD 2へ格納します。
1がない時にはゼロフラグM8020が動作します。
0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 1 1
8 4 2 1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
D 0
D 2
● D SUMや D SUM P 命令では上図の例のばあい(D1,
D0)
の32ビット中の1の数をD2へ書
込むとともにD3はすべて0になります。
FNC 44
BON
D
P
BIT ON CHECK
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
シリーズ名
BON
D BON (連続実行形)
7ステップ BON P (パルス実行形) 13ステップ D BON P (パルス実行形)
32ビット命令
(連続実行形)
S・
K,H
n
KnX
X
Y
X000
KnY
M
D・
KnM
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
n=0∼15(16ビット命令)
n=0∼31(32ビット命令)
S
FNC 44
BON
SUM
BON
対象機種
ONビット判定
16ビット命令
FNC43
FNC44
S・
D・
n
D 10
M 0
K 15
D 10の中のn=b15が1(ON)のとき、
M 0が動作します。
X000がOFFのとき、M 0は変化しません。
D 10
1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0
b15
b0
M 0=ON
0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0
M 0=OFF
●16ビット演算のときはn=0∼15、
32ビット演算のときはn=0∼31となります。
177
データ処理
6.応用命令解説
D
FNC 45
MEAN
P
MEAN
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
FNC45
MEAN
178
対象機種
平均値
シリーズ名
MEAN
D MEAN (連続実行形)
MEAN
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D MEAN P (パルス実行形)
16ビット命令
32ビット命令
(連続実行形)
S・
K,H
n
X
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
Y
X000
M
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
n=1∼64
(FX2 V2.30以下は、32ビット命令なし)
S
FNC 45
MEAN
―
―
―
―
●
●
備考
S・
D・
n
D 0
D 10
K 3
(D 0)+(D 1)+(D 2)
3
(D 10)
●n点のソースデータの平均値(代数和をnで割ります)
をデスティネーションへ格納します。
剰余は切捨てとなります。要素番号がオーバーするときは可能な範囲でnを小さな値として扱
います。
●nが1∼64以外のときはエラーになります。
データ処理
6.応用命令解説
FNC 46
ANS
対象機種
アナンシェータセット
シリーズ名
ANNUNCIATOR
SET
ANS
16ビット命令
(連続実行形)
32ビット命令
―
7ステップ
対
ワード
要素
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T 0∼T199
C
D
V,Z
T
ファイルレジスタ
象
要
素
ビット
要素
m=1∼32,767(100ms単位)
X
Y
M
X000
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
D・
機能と動作
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
X001
S900∼S999
FNC 46
ANS
S・
m
D・
T 0
K 10
S900
アナンシェータを駆動するための
便利な命令です。
●X0
0
0とX0
0
1が1秒以上同時にONするとS9
0
0がセットされ、
その後X0
00やX0
0
1がOFFして
もS900は動作のままです。
(タイマはリセットされます)
1秒未満でX000やX001がOFFするとタイマはリセットされます。
●M804
9
(アナンシェータ有効)
をONさせておくと、
アナンシェータリレーS900∼S999の最小ON
ステート番号がD804
9
(ONステート最小番号)
に格納されます。
また、
S90
0∼S99
9のどれかがONしているときには、
M804
8
(アナンシェータ動作)
がONします。
FNC 47
ANR
ANNUNCIATOR
RESET
対
P
シリーズ名
ANR
(連続実行形)
1ステップ
ANR
P (パルス実行形)
32ビット命令
アナンシェータリセットには、対象要素はありません。
象
ANS
ANR
対象機種
アナンシェータリセット
16ビット命令
FNC46
FNC47
―
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
要
素
X003
機能と動作
FNC 47
ANR P
X003がONするとアナンシェータS900∼S999のうち動作中のものをリセットします。複数のものが
動作していると、若い番号のものをリセットします。
再びX003をONさせると次の番号のステートをリセットします。
ANR命令を用いると各演算周期ごとに順次リセットされますからご注意ください。
179
データ処理
6.応用命令解説
例えば下図のような外部故障診断回路を作り、特殊データレジスタD804
9の内容をモニタすると、
S900∼S999のうちの動作ステートの最小番号が表示されます。
複数の故障が同時に発生しているときは、最小番号の故障を解除してから次の故障番号を知る
ことができます。
アナンシェータ
による故障
番号の表示
M8000
M8049
●特殊補助リレーM804
9を駆動するとモニタ
が有効となります。
FNC 46
ANS
T 0 K 10 S900
FNC 46
ANS
T 1 K 20 S901
FNC 46
ANS
T 2 K100 S902
●前進出力Y0
0
5を駆動してから前進端検出
X00
0が1秒以内に働かなければS90
0が動
作します。
●ドッグの異常により上限X001と下限X002
が2秒以上同時に不作動であればS901が
動作します。
●タクトタイムが1
0秒未満の機械で連続運転
モード入力X003がONしているときに、機
械の1サイクル運転中に動作するスイッチ
X004が働かなかったばあいにS902が動
作します。
0
RUNモニタ
3
12
21
Y005
X000
前進
前端
X001
X002
上限
下限
X003
X004
連続 サイクル
30
X005
Y005
前進
32
M8048
Y006
アナンシェータ動作
34
X007
リセット
36
故障表示
FNC 47
ANR P
END
《アナンシェータ有効M8049》
これを駆動すると、
S9
0
0∼S9
9
9のうち動作
ステートの最小番号が特殊データレジスタ
D8
04
9に格納されます。
180
●S900∼S999のどれかがONすると特殊補
助リレーM804
8が動作し、故障表示出力
Y006が働きます。
●外部故障診断プログラムによって動作した
ステートをリセットボタンX0
0
7でOFFにしま
す。
X0
0
7をONにするたびに若い番号の動
作ステートが順次リセットされます。
《アナンシェータ動作M8048》
M8
04
9が駆動されていて、
ステートS9
0
0∼
S9
9
9のどれかが動作していると、
M8
04
8が
動作します。
データ処理
6.応用命令解説
D
FNC 48
SQR
P
SQUARE ROOT
対
ワード
要素
対象機種
BIN開平算
シリーズ名
16ビット命令
SQR
(連続実行形)
5ステップ
SQR
P (パルス実行形)
S・
K,H
S・
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
象
要
素
D SQR (連続実行形)
9ステップ D SQR P (パルス実行形)
32ビット命令
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
機能と動作
X
Y
X000
M
S
(FX2は、V3.07以上で追加されました)
FNC 48
SQR
S・
D・
D 10
D 12
―
―
―
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
追加命令
FX2C
ゼロ ボロー
M8020
M8021
D 10→D 12
●平方根(ルート)
を演算する命令です。
S・
●
は正の数のみ有効であり、負数のときは演算エラーフラグM8067が動作して、命令は実
行されません。
●演算結果は小数点が切捨てられて整数となります。
切捨てが生じたときはボローフラグM8021が動作します。
●演算結果が真の0のときはゼロフラグM8020が動作します。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
X000
M8023
FNC 48
D SQR
M8000
M8023
D 10
D 12
FNC48
SQR
●特殊補助リレーM8023をONさせてから D SQR命令
を実行すると、
2進フロート演算が行われます。
●ソースデータはFNC4
9
(FLT)命令によりあらかじめ
2進フロート値に変換しておく必要があります。
ただし、
定数K,
Hは自動的に2進フロート値に変換して扱わ
れます。
●2進フロート演算では、
ゼロフラグのみが動作します。
181
データ処理
6.応用命令解説
D
FNC 49
FLT
P
FLOAT
対
ワード
要素
対象機種
浮動小数点演算
シリーズ名
16ビット命令
FLT
(連続実行形)
5ステップ
FLT
P (パルス実行形)
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
象
要
素
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
S
(FX2は、V3.07以上で追加されました)
―
―
―
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
追加命令
FX2C
ゼロ ボロー
キャリー
M8020
M8021
M8022
BIN整数値と2進フロート値間の変換命令です。定数K,
Hは各フロート演算命令の中で自動変
換されますので、
このFLT命令の中では扱いません。
X000
FNC49
FLT
D FLT (連続実行形)
9ステップ D FLT P (パルス実行形)
32ビット命令
X000
FNC 49
FLT
M8000
X000
D・
D 10
D 12
(D 10) → (D 13, D 12)
BIN整数 2進フロート値
D 10
D 12
(D 11, D 10) → (D 12)
2進フロート値 BIN整数
小数点以下切捨て
D 10
D 12
(D 11, D 10) → (D 13, D 12)
BIN整数
2進フロート値
D 10
D 12
(D 11, D 10) → (D 13, D 12)
2進フロート値 BIN整数
小数点以下切捨て
M8023
FNC 49
FLT
X000
S・
M8023
FNC 49
D FLT
M8023
FNC 49
D FLT
M8000
M8023
●上記のとおり、
M8
0
2
3=ONで命令実行すると、
2進フロート値→BIN整数
(小数点以下は切捨て)
の変換、
M8023=OFFのときは逆方向の変換となります。
●2進フロート値→BIN整数への変換時に切捨てが生じ、
結果が0になるとボローフラグ(M8
02
1)、
オーバーフローが生じるとキャリフラグ(M8
02
2)がONします。
結果が真に0のときはゼロフラグ
(M802
0)
がONします。
●フロート演算についてはあらかじめ5−2項をご参照ください。
182
データ処理
6.応用命令解説
浮動小数点
演算の例
下記の例題に対するシーケンス例を示します。
× K34.5
(D 0)
÷ (X017∼X010)
16ビットBIN
BCD 2桁
①
②
(D 21, D 20)
2進フロート
⑤
(D 22)BIN
③
(D 11, D 10) 2進フロート
⑥
⑦
④
(D 13, D 12)
10進フロート
⑧
(D 27, D 26)
2進フロート
(D 15, D 14)
32ビットBIN
(D 25, D 24)
2進フロート
(D 29, D 28)2進フロート
M8000 ①
FNC 49
FLT
D 0
D 20
(D 0) → (D 21, D 20)
BIN
2進フロート
②
FNC 19
BIN
K2X010
D 22
(X017∼X010) → (D 22)
BCD
BIN
③
FNC 49
FLT
D 22
D 24
(D 22) → (D 25, D 24)
BIN
2進フロート
M8023
FLT
FLT演算
④
FNC 23
D DIV
K 345
K 10
D 26
K345÷K 10 → (D 27, D 26)
2進フロート
⑤
FNC 23
D DIV
D 20
D 24
D 28
(D 21, D 20)÷(D 25, D 24)
→ (D 29, D 28)
⑥
FNC 22
D MUL
D 28
D 26
D 10
(D 29, D 28)×(D 27, D 26)
→ (D 11, D 10)
⑦
FNC 18
D BCD
D 10
D 12
(D 11, D 10) → (D 13, D 12)
2進フロート
10進フロート モニタ用
⑧
FNC 49
D FLT
D 10
D 14
(D 11, D 10) → (D 15, D 14)
2進フロート
32ビットBIN
M8000
FNC49
M8023
183
6.応用命令解説
184
データ処理
高速処理
6.応用命令解説
6−8.
FNC50∼FNC59
「高速処理」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC50∼FNC59には、最新の入出力情報でシーケンス制御を行ったり、
シーケンサの高速処理能力を活かした割込み処理形の高速処理命令が
用意されています。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
50
REF
入出力リフレッシュ
51
REFF
フィルタ調整
52
MTR
マトリクス入力
53
HSCS
比較セット
54
HSCR
比較リセット(高速カウンタ)
55
HSZ
帯域比較 (高速カウンタ)
56
SPD
パルス密度
57
PLSY
パルス出力
58
PWM
パルス幅変調
(高速カウンタ)
FNC39
FNC40
∼
FNC49
FNC50
∼
−
FNC30
∼
59
FNC29
−
FNC59
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
185
高速処理
6.応用命令解説
FNC 50
REF
シリーズ名
REFRESH
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
対象機種
入出力リフレッシュ
P
K,H
n
16ビット命令
REF
(連続実行形)
5ステップ
REF
P (パルス実行形)
KnX
X
Y
KnY
M
KnM
KnS
S
T
D
C
32ビット命令
D
FX0
FX0S
FX0N
P
P
P
命令なし
命令なし
命令なし
FX1
FX2
FX2C
,nの設定は下記による。
D
このシーケンサは入出力一括リフレッシュ方式となっていて、入力端子情報は0ステップの演算
の前に入力イメージメモリに取込まれます。
また、出力端子にはEND命令後に、出力イメージメモリからラッチメモリを介して出力されます。
しかし、演算過程で最新の入力情報がほしいときや演算結果をただちに出力したいときは、
この
入出力リフレッシュ命令を用いることができます。
《出力リフレッシュ》
D
X000
REF
ファイルレジスタ
V,Z
《入力リフレッシュ》
FNC50
●
●
●
●
●
●
―
備考
FNC 50
REF
X010
n
K 8
●多数の入力のうちX0
1
0∼X0
1
7の8点のみが
リフレッシュされます。
この命令が実行される時点よりも約1
0ms
(入
力フィルタの応答おくれ時間)前にX010∼
X0
1
7がONしていれば、
この命令の実行時に
入力イメージメモリX010∼X017がONします。
X001
FNC 50
REF
D
n
Y000
K 24
●多数の出力のうちY000∼Y007、
Y010∼
Y0
1
7、
Y02
0∼Y02
7の24点がリフレッシュ
されます。
Y000∼Y027のどれかがONしていると、
この命令実行時点で出力ラッチメモリの
該当出力もONします。
●指定先頭要素番号 D は、
X000,
X010…、
Y000,
Y010,
Y020…のように最下位桁番号を0
としてください。
●リフレッシュ点数「n」
は、
8,
16…2
56のように8の倍数とし、
これ以外の数値はエラーになります。
・FX0,
FX0S :K8
(H8)
またはK16
(H10)
・FX0N,
FX1:K8
(H8),
K16
(H10)…K128
(H80)
・FX2,
FX2C:K8
(H8),
K16
(H10)…K256
(H100)
●FOR∼NEXT命令間やラベル(若番ステップ)
∼CJ命令(老番ステップ)間などには一般には
REF命令が必要となることがあります。
●入出力動作を伴う割込み処理を行うばあいにも割込みルーチン内で入出力リフレッシュを
実行し、最新の入力情報の取り込みと演算結果の即時出力を行います。
●出力リフレッシュでは、出力リレーの応答時間後に出力接点が動作します。
リレー出力タイプのばあい約1
0ms,
トランジスタ出力タイプのばあい0.
2ms以下の応答遅れが
あります。
詳細は、
シーケンサ本体のマニュアルの出力仕様をご覧ください。
186
高速処理
6.応用命令解説
FNC 51
REFF
P
REFRESH AND
FILTER ADJUST
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
K,H
n
対象機種
フィルタ調整
シリーズ名
16ビット命令
REFF
(連続実行形)
3ステップ
REFF
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
T
D
V,Z
n=0∼60(フィルタ定数 ms)
X
Y
M
S
X000∼X007(指定不要)
機能と動作
(FX1,
2,
2C)
C
32ビット命令
X010
―
ファイルレジスタ
※
※
※
●
●
●
備考
FX0
FX0S
※詳細下記
FX0N
FX1
FX2
FX2C
※FX0,
FX0S,
FX0シー
ケンサの入力フィル
タ調整は特殊データ
レジスタの変更で行
います。詳細は7章を
ご参照ください。
n
FNC 51
REFF
K 1
X000
X010がONのとき、入力フィルタ1msとして入力X000∼X007の
イメージメモリをリフレッシュします。
0ステップからこの命令まではフィルタ1
0msとして処理されます。
X001
M8000
FNC51
FNC 51
REFF
K 20
これ以降はENDまたはFEND命令まで入力フィルタは20msに
なります。
REFF
X000
X001
●一般にシーケンサの入力には入力接点のチャッタリングやノイズ対策として約1
0msのC−Rフィ
ルタが設けられています。
しかし、無接点入力でノイズの混入しないように配慮された入力のばあい、高速取込みを行う
ためには上記のフィルタが邪魔になります。
●このシーケンサでは入力X000∼X007に関してディジタルフィルタが用いられており、命令に
よってその値を0∼60msに変更することができます。ただし、実際にはこの入力にも最小の
C−Rフィルタが設けられていて50μs以下にはなりません。
●X010がONのとき、
REFF命令のばあいは各演算周期ごとに実行されます。
REFF P 命令のときはX010がOFF→ONになったときのみ実行されます。
X010がOFFのときはこの命令は実行されずX000∼X007の入力フィルタは10msになります。
(入力処理のときの値です)
フィルタの
自動変更
(全機種)
割込みポインタが用いられているとき、高速カウンタでX000∼X007が用いられているとき、
ある
いはFNC56
(SPD)命令を用いているときは、
これらの命令に対する入力フィルタは自動的に50
μsになっています。
なお、
これら高速処理命令で使用した入力番号を一般プログラム上で用い
ると、
10msまたはREFF命令で指定したフィルタ時間になります。
187
高速処理
6.応用命令解説
FNC 52
MTR
マトリクス入力
MATRIX
16ビット命令
対象機種
シリーズ名
MTR
(連続実行形)
32ビット命令
Y
M 52
S
D1
D2
n
X010
Y020
M 30
K 3
M 47
M 46
M 45
M 44
M 43
M 40
X011 X01 X013 X014 X015 X016 X017
2
M 37
M 36
M 35
M 34
M 33
M 32
M 31
X011 X01 X013 X014 X015 X016 X017
2
M 30
フ
ラ
グ
番
号
D2 :Y , M , S …最下位桁は 0 とします
n :K , H , n … 2∼8 が有効
FNC 52
MTR
M 51
M 0
0.1A50Vダイオード
が必ず必要です
MTR
S
D2
機能と動作
FNC52
M
M 41
素
ビット
要素
M 50
要
M 57
X
象
ファイルレジスタ
KnS
T
C
D
V,Z
命令使用回数:1回
S :X000,X010,X020…など最下位桁 0 の X
D1 :Y000,Y010,Y020…など最下位桁 0 の Y
M 56
D1
KnM
M 55
S
KnY
M 54
KnX
M 53
K,H
n
M 42
対
ワード
要素
―
―
―
―
●
●
―
9ステップ
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
完了実行
M8029
8点n列の入力信号を8点の入力とn
点の出力を用いて順次読込むため
の命令です。
● S で指定された入力を先頭として8
点の入力が占有されます。
● D1 で指定された出力を先頭としてn
点のトランジスタ出力が占有されます。
●図の例ではn=3点の出力Y0
2
0,
Y02
1,
Y022が順次繰返してONします。
その
つど第1列、第2列、第3列の入力が順
次繰返して取込まれ、
M3
0∼M3
7,
M4
0
∼M4
7,
M50∼M57へ格納されます。
M0
第1列入力取込み
Y020 ①
④
第2列入力取込み
COM X010 X011 X012 X013 X014 X015 X016 X017
②
Y021
⑤
第3列入力取込み
COM5 Y020 Y021 Y022 Y023 Y024 Y025 Y026 Y027
Y022
③
⑥
20ms
M8029
●各出力は入力フィルタの応答おくれ10msを考慮して20msごとに順次割込みで即時入出力処
理が行われます。
●駆動入力は常時ONにしてください。
また、初回動作サイクル後に実行完了フラグM8029がセット
されます。
●この命令を用いると8点の入力と8点のトランジスタ出力を用いて64点の入力を取込むことが
できます。
ただしこのばあい、全入力の取込みには20ms×8列=160msが必要となりますので
応答を急ぐ入力には適しません。
(入力X000∼X007を用いると各列10ms、合計80msとなりま
すがプルアップ抵抗を必要としますので、次ページをご参照ください。)
188
高速処理
6.応用命令解説
使用上の注意
《駆動入力について》
MTR命令の駆動入力は、常時ONにしてください。
M 0
(常時ON)
FNC 52
MTR
X010
Y040
M 0
K 8
駆動入力をON/OFFさせて使用するばあい、
OFFした瞬間に指定出力Yから16点(例では
Y04
0∼Y0
5
7)
がOFFしますので、次のように出力YのデータをMTR前後で退避・復帰させ、
Y
データを保護してください。
M100
M100
M100
FNC 12
MOV
K4Y040
D100
FNC 52
MTR
X010
Y040
FNC 12
MOV
D100
K4Y040
M 0
K 8
《MTR命令で使用する入力番号について》
①MTR命令で用いる入力は、通常X010以降を使用してください。
②入力X0
0
0∼X0
0
7を使用するばあい、
取込みスピードは速くなりますが、
出力トランジスタの回復
時間が長いことと、
入力感度が高いことにより誤入力することがあります。
そのため、
X0
0
0∼X0
0
7を
使用するばあいは、
MTR命令で使うトランジスタ出力にプルアップ抵抗
(3.
3kΩ/0.
5W)
を接
続してください。
プルアップに使う電源は、
FX2,
FX2Cシーケンサのサービス電源としてください。
FNC52
MTR
マトリクス
回路
COM 24V X000 X001 X002 X003 X004 X005 X006 X007
前ページ参照
FX2,FX2Cシーケンサ
トランジスタ出力
COM Y040 Y041 Y042 Y043 Y044 Y045 Y046 Y047
3.3kΩ/0.5W
プルアップ抵抗
《入力信号ON/OFF時間について》
8列64点の入力で8
0ms、
または1
6
0msの取込み周期で動作するため、
各入力信号のON/OFF幅
は次の値以上が必要となります。
入力X000∼X007使用時
80ms
80ms
入力X010以降を使用時
160ms
160ms
189
高速処理
6.応用命令解説
D
FNC 53
HSCS
シリーズ名
SET BY HIGH
SPEED COUNTER
対
ワード
要素
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
素
ビット
要素
X
Y
M
KnM
S1・
KnS
S
D・
M8000
機能と動作
RUNモニタ
C255
32ビット命令
―
象
要
D HSCS (連続実行形)
13ステップ
ファイルレジスタ
D
Z
S2・ :C235∼C255
(高速カウンタ番号)
FX2,FX2Cでは D・ として、I010∼I060の
カウンタ割込み用ポインタを指定するこ
とができます。
T
C
Y010
M8000
RUNモニタ
HSCS
Y010の動作は
演算周期の
影響あり
C255 K2,147,483,647
FNC 53
D HSCS
●
●
●
●
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
●高速カウンタはカウンタ番号に応じた入
力のOFF→ONを割込みで計数するも
のです。
カウンタの現在値が設定値に
等しくなるとカウンタの出力接点もただ
ちに動作します。
しかし、左図のように、
これを外部へ出
力することをシーケンスに依存すると演
算周期の影響を受けます。
C255 K100
SET Y010も同じ
FNC53
対象機種
比較セット(高速カウンタ用)
S1・
S2・
D・
K100
C255
Y010
●FNC53命令を用いると比較、
外部出力
ともに割込みで処理されるため、
C255
の現在値が99→100や101→100に変
化した時点でただちにY010がセットさ
れます。
ただちにセット
●高速カウンタの現在値比較結果をただちに外部出力したいばあいにFNC53を用います。
ただ
し、 D・ に指定した要素を外部へ出力することをシーケンスに依存すると、最初のケースと
同様に演算周期の影響を受け、
END処理後に出力が駆動されます。
注意事項
FNC 53
FNC 54
FNC 55
共通事項
●この命令は32ビット専用命令です。必ず D HSCS命令として入力してください。
●これらの命令はパルスが入力されたときに比較結果が動作します。
したがって、比較対象と
なるワードデバイスの内容を D MOV命令などで書換えたり、
カウンタの現在値をプログラム
上でリセットしたりすることで、比較結果としては出力がONまたはOFFされるべき条件になっ
たばあいでも、単に命令を駆動しただけでは比較結果は変化しません。
●FNC53,
FNC54,
FNC55は一般の命令と同様に何度でも用いることができます。
しかしこれら
の命令が同時に駆動されている点数は総合計で6命令以下に制限されています。
●FNC53命令を複数駆動するばあいや、
FNC54,
FNC55命令と同時駆動するばあいには、対
象出力Yの上位2桁は同一番号の要素としてください。
(例:Y000を用いたばあいはY000∼Y007,
Y010のばあいはY010∼Y017など)
M8000
190
FNC 53
D HSCS
K100
C255
Y000
FNC 53
D HSCS
K100
C255
Y010
左記プログラムのばあい、
C255がK100に
達すると、
Y000の出力駆動は割込みで行
われますが、
Y010の駆動は、
END処理時
に行われます。
割込み駆動としたいばあい
は上2桁番号が同じY00
1∼Y00
7を用いて
ください。
●FX1,
FX2,
FX2Cの高速カウンタの許容最大周波数は、D HSCS,D HSCR,D HSZなどの
命令を用いると大きな影響を受けます。
(
2−8−4)
高速処理
6.応用命令解説
外部端子
に よ るリ
セット動作
FNC 53
FNC 54
FNC 55
共通事項
高速カウンタの出力接点やFNC53
( D HSCS),
FNC54
( D HSCR),
FNC55
( D HSZ)命令に
おける比較出力は、計数入力に伴う現在値レジスタの変化に対して動作します。
したがって、転
送命令などにより現在値が変更されても、計数入力が入らないかぎり比較出力は変化しません。
これは、前述の
「注意事項」
のとおりですが、高速カウンタの内C24
1などのように外部リセット端子
(R)
を備えたものについては、
リセット入力信号の立上がりによって、命令が実行され比較結果が
出力されるようになっています。詳細は次のとおりです。
《FX1,
FX2,
FX2Cのばあい》 (FX2はV1.
20以上’
90年2月生産以降で有効)
M8000
RUNモニタ
●FX1,
FX2,
FX2Cでは特殊補助リレー
M
8
0
2
5
を駆動した状態でF
NC53∼
X001
C241用の外部
リセット端子 55を用いると、外部リセット端子に
C241 K9,999
よって高速カウンタ
(C24
1)
の現在値
がクリアされた時点で命令が再実行
FNC 54
K 0
C241
Y000
D HSCR
され、計数入力を必要とせずに、比
較結果を出力します。
M8025 外部リセットモード
上の例では、
C24
1の現在値が例えば100のときに外部リセット入力X001がONすると、
C24
1の現
在値は0になり、計数入力がなくてもこの時点でY000がリセットされます。
《FX0,
FX0S,
FX0Nのばあい》
FX0S,
FX0Nにおいては、上記の機能を用いるために、
特殊補助リレーM802
5を駆動する
●FX0,
必要はありません。
基本機能として上記の外部リセット動作が行われます。
カウンタ
割込みの動作
ステップ
0
(FX2はV3.
30
以上で有効)
HSCS
FNC 04
EI
M8000
FX2,
FX2C
FNC53
RUNモニタ
C255 K2,147,483,647
FNC 53
D HSCS
S1・
S2・
D・
K100
C255
I010
FNC 06
FEND
割込み
ポインタ
I010
割り込みルーチン
FNC 03
IRET
●FX2,
FX2Cでは D HSCS命令の D・ としてI
0□0=
(□=1∼6)
を指定することができます。
(□=1∼6の重複番号使用はできません。)
●これにより、 S2・ で指定した高速カウンタの現在値が S1・ で指定した値に変化したときに
D・ で指定したラベルI
0□0の割込みプログラムが実行されます。
●特殊補助リレーM8059=ONのときはI
010∼I
060による割込みはすべて禁止されます。
割込み処理の詳細につきましては
FNC03
(IRET)
∼FNC05
(DI)
をご参照ください。
191
高速処理
6.応用命令解説
D
FNC 54
HSCR
シリーズ名
RESET BY HIGH
SPEED COUNTER
対
ワード
要素
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
素
ビット
要素
X
Y
M
D・
M8000
機能と動作
RUNモニタ
32ビット命令
―
KnM
S1・
KnS
象
要
対象機種
比較リセット(高速カウンタ用)
S
D HSCR (連続実行形)
13ステップ
ファイルレジスタ
D
Z
S2・ :C235∼C255
(高速カウンタ番号)
D・ には S2・ と同じ高速カウンタを
指定することができます。
T
C
C255 K2,147,483,647
FNC 54
D HSCR
S1・
S2・
D・
K200
C255
Y010
●
●
●
●
FX0
●
●
FX2
備考
FX0S
FX0N
FX1
FX2C
●FNC54命令を用いると比較、外部
出力ともに割込みで処理されるため、
C2
55の現在値が19
9→2
00や2
0
1→
200に変化した時点で演算周期の
影響を受けずにただちにY010がリ
セットされます。演算周期の影響に
つきましては前述のFNC53を参照く
ださい。
FNC54
《自己リセット回路の例》
HSCR
M8000
RUNモニタ
●C255の現在値が4
00になるとただち
にC255のリセットが行われ、現在値
は0、出力接点は不作動になります。
C255 K300
FNC 54
D HSCR
K400
C255
C255
400
C255 300
現在値
C255出力接点
注意事項
192
●この命令は32ビット専用命令です。必ず D HSCR命令として入力してください。
その他の注意事項につきましては、
FNC53の「注意事項」
をご覧ください。
高速処理
6.応用命令解説
D
FNC 55
HSZ
シリーズ名
ZONE CONPARE
FOR H.S.C
対
ワード
要素
16ビット命令
―
S1・
K,H
KnX
KnY
32ビット命令
KnM
素
ビット
要素
X
Y
M
D・
M8000
機能と動作
RUNモニタ
D HSZ
(連続実行形)
17ステップ
S2・
KnS
T
C
象
要
対象機種
帯域比較(高速カウンタ用)
ファイルレジスタ
D
Z
S・ :C235∼C255
(高速カウンタ番号)
―
FX0
―
―
―
FX0S
●
●
FX2
備考
FX0N
FX1
FX2C
S
出力要素の指定は下記「注意事項」参照
C251 K2,147,483,647
FNC 55
D HSZ
S1・
S2・
S・
D・
K1000
K2000
C251
Y000
<比較出力の動作>
K1000>C251現在値
Y000
K1000≦C251現在値≦K2000 Y001
K2000<C251現在値
Y002
ON
ON
ON
● S1・ ,S2・ の内容は S1・ ≦ S2・ としてください
●FNC5
5を用いると比較,外部出力ともに割込みで処理されます。
K1
0
00>C2
5
1現在値のときは、
Y0
0
0がONします。
またC2
3
5現在値が9
9
9→1
00
0や19
9
9→2
0
00
に変化した時点で、
ただちに出力Y001またはY002がONします。
これらの出力は演算周期の影響を受けずに動作します。
注意事項
FNC55
HSZ
●この命令は32ビット専用命令です。必ず D HSZ命令として入力してください。
●この命令はパルスが入力されたときに動作します。
したがって、
比較結果として出力がONされ
るべき状態であっても単に命令をONしただけでは比較出力はONしません。
例えば、
カウンタの現在値を D MOV命令などで書換えても、次のカウントパルスが入力され
ない限り比較結果は動作しません。次ページにある
「高低速停止制御の例」
において、比較出
力の初期駆動の例を示しますのでご参照ください。
●FNC55命令を複数駆動するばあいや、
FNC53,
FNC54命令と同時駆動するばあいには、
対象出力Yの上位2桁は同一番号の要素としてください。
●FNC55命令の比較出力の下1桁は0∼5の要素としてください。
したがって、出力要素として指定する番号は、□□0∼□□5の範囲に限られます。
(例Y005=○,
Y006=×)
これは、本命令が要素番号□□0∼8点分に対してのみ高速出力を行っているためであり、
これを越えた番号は比較出力として動作しません。
要素番号の指定方法に関する注意事項の詳細と、
その他の注意につきましてはFNC53の
「注意
事項」
をご覧ください。
193
高速処理
6.応用命令解説
高速帯域比較
の初期駆動例
《プログラム例》
X010
RST
FNC 40
ZRST
M8000
スタート
Y010
Y012
Y010∼Y012をリセット
C235 K9999…パルス入力:X000
RUNモニタ
X010
C235
FNC 11
D ZCP P
FNC 55
D HSZ
K1000
K1200
C235
Y010
S1・
S2・
S・
D・
K1000
K1200
C235
Y010
●スタート直後、1スキャンのみ比較実行
K1000>C235
:Y010 ON
K1000≦C235≦K1200 :Y011 ON
K1200<C235
:Y012 ON
●スタート後、X000からのパルス入力時
割込みで比較実行
K1000>C235
:Y010 ON
K1000≦C235≦K1200 :Y011 ON
K1200<C235
:Y012 ON
《動作チャート》
X000
(C235入力パルス)
X010
(スタート)
Y010
①
(範囲下)
Y011
(範囲内)
A
B
Y012
(範囲上)
C
1200
1000
0
(カウンタの現在値)
《動作説明》
●出力Y010∼Y012の動作は右図のとおりです。
Y010=ON
0
Y011=ON
1,000
Y012=ON
1,200
C235の現在値
● D HSZ命令は、計数パルスが入力されたときにのみ比較結果出力を駆動しますので、
C2
3
5の現在値が0であってもスタート時にはY0
1
0はOFFしたままの状態となります。
このため、
Y010を初期駆動させるために一般の帯域比較命令である D ZCP P を用いて、スタート
時のみのパルス実行でC23
5の現在値とK1000,
K12
00を比較し、
Y010を駆動しておきます。
(動作チャート①部)
Y010の比較結果は、入力パルスが入力され D HSZ命令によって比較出力が駆動される
まで保持され(①部)、
その後はカウンタの現在値に従って D HSZ命令が A , B または
C の出力を駆動します。
194
高速処理
6.応用命令解説
テーブル
高速比較
モード
FX2C
FX2,
(FX はV
2
3.
07
以上で有効)
《HSZ命令のテーブル高速比較モード(高速パターン出力)》
D HSZ命令の D・ としてテーブル高速比較モード宣言用特殊補助リレーM8130を指定する
ことにより、以下のような特殊な機能となります。
このばあい、 S1・ はデータレジスタDのみ、 S2・ はK,
Hのみで1≦K,
H≦128に制限され、
S・ は高速カウンタC2
35∼C255が指定できます。
X010
FNC 55
D HSZ
S1・
S2・
S・
D・
D200
K 5
C251
M8130
テーブル高速比較モード
(帯域比較ではありません。)
●この命令は1回だけ用いることができます。
また、他の用途で用いられているFNC53∼55命令
と合わせて同時に駆動できる命令は、
6点以下に制限されています。
《制御例》
出力制御特性
テーブルの構成とデータ設定例
比較データ
下位
上位
出 力
Y番号
SET/RST
D 200
K123
D 201
K0
D 202
H10
D 203
K1
0
D 204
K234
D 205
K0
D 206
H10
D 207
K0
1
D 208
K345
D 209
K0
D 210
H11
D 211
K1
2
D 212
K456
D 213
K0
D 214
H11
D 215
K1
3
345
↓
234
D 216
D 217
D 218
D 219
4
K567
K0
H11
K1
↓
テーブル カウンタ
C251
現在値
※他のシーケンスで
カウンタや出力を
リセットします。
↓
↓
↓
567
※
456
FNC55
HSZ
123
0からくり返し
出力Y番号
(例H10=Y010)
K0:リセット
S1・ で指定した先頭番号 K1:セット
S2・ で指定した行数
(ダイレクト出力)
Y010
Y011
※
● S1・ で指定した先頭レジスタから S2・ で指定した行数のテーブルを作成し、
あらかじめ所
定のデータを書込んでおきます。
● S・ で指定された高速カウンタC251の現在値が比較データ
(D201,
D200)
の値と等しくなっ
た時点で、
D2
02により指定された出力
(HキーでY番号を指定)
がセットまたはリセットされます。
●セットかリセットかはD203の内容によります。
(D203)
=0ならリセット、
(D203)
=1ならセットとな
ります。
このセット、
リセットは割込みでダイレクト制御されます。
●1行目のデータが一致するとテーブルカウンタD8130は1となり、
2行目の動作に入ります。以下
同様に動作し、やがて最終行の動作が完了すると完了フラグM8131が動作し、最初の行にも
どって動作を繰返します。
●駆動入力X010をOFFすると実行を中断し、
テーブルカウンタD813
0はリセットされます。
ただし、
それまでにセット/リセットされた出力はその状態を保持します。
●この命令は初回命令実行後のEND命令でテーブル作成が完了し、
それ以降有効となります。
195
高速処理
6.応用命令解説
周波数
制御モード
《HSZ,
PLSY命令による周波数制御モード》
D HSZ命令の D・ として周波数制御モード宣言用特殊補助リレーM8132を指定すると、
D PLSY命令との組み合わせにより、以下のような特殊な機能となります。
FX2,
FX2C
S1・ はデータレジスタDのみ、S2・ はK,
このばあい、
Hのみで1≦K,
H≦128に制限されます。
(FX はV
2
3.
07
以上で有効) また S・ は高速カウンタC2
35∼C255が指定できます。
X010
FNC 55
D HSZ
PLS
M100
FNC 57
D PLSY
S1・
S2・
S・
D・
D300
K 5
C251
M8132
K 0
Y023
周波数制御モード(帯域比較
ではありません。)
M100
D8132
PLSY命令は左記のとおりとし、パル
ス出力のみユーザ側で自由に変更
できます。
周波数 パルス量 パルス出力
(連続)
●この命令は1回だけ用いることができます。
また、他の用途で用いられているFNC53∼55命令
と合わせて同時に駆動できる命令は、
6点以下に制限されています。
《制御例》
テーブルの構成とデータ設定例
比較データ
周波数
出力パルス特性
テーブル カウンタ
下位
上位
0∼1000 Hz
D 300
D 301
D 302, D 303
0
K 20
K 0
K300
↓
D 304
D 305
D 306, D 307
1
K600
K 0
K500
↓
D 308
D 309
D 310, D 311
2
K700
K 0
K200
↓
D 312
D 313
D 314, D 315
3
K800
K 0
K100
↓
D 316
D 317
D 318, D 319
4
K 0
K 0
K 0
↓
0からくり返し
S1・
S2・
出力パルス
周波数(HZ)
↑
300
200
100
0
0
20
600 700
→C251現在値
800
で指定された先頭レジスタ(32ビット)
で指定された行数
●テーブルを構成するデータレジスタにはあ
らかじめ所定のデータを書込んでおきます。
● S・ で指定された高速カウンタC251の現
在値が(D3
01,
D300)
に等しくなるまでPLSY
命令の出力周波数は(D303,
D302)の値と
なります。
(D3
02は下位16ビットです。
D3
03は
上位16ビットですが、常に0となります。)
●その後、
2行目の動作に入り、順次各行の
動作が進行します。
196
500
最終行の動作が完了すると完了フラグM8133
が動作し、
1行目に戻って動作を繰返します。
●最終行で動作を止めたいときは最後の
テーブルの周波数をK0にします。
●駆動入力X01
0をOFFするとパルス出力は
OFFとなり、
テーブルカウンタD8
1
3
1もリセッ
トされます。
●この命令は初回命令実行後のEND命令
でテーブル作成が完了し、
それ以降有効
となります。
高速処理
6.応用命令解説
前ページのテーブルを参考にして、
シーケンス例を示します。
X010
FNC 12
D MOV P
K300
D302
FNC 12
D MOV P
K500
D306
FNC 12
D MOV P
K200
D310
FNC 12
D MOV P
K100
D314
FNC 12
D MOV P
K 0
D318
FNC 12
D MOV P
K 20
D300
FNC 12
D MOV P
K600
D304
FNC 12
D MOV P
K700
D308
FNC 12
D MOV P
K800
D312
FNC 12
D MOV P
K 0
D316
FNC 55
D HSZ
D300
K 5
PLS
M100
●テーブルへのデータ書込みは、本例のようにプログラムで書
込んだり、周辺機器のキー操作で直接書込みすることがで
きます。
M8132: 周波数制御モード宣言用の特殊補助リレーです。
FNC 57
M100 D PLSY
D8132
D8132: 周波数制御モードにおいて、テーブルカウンタD8131
のカウントアップに応じて、順次テーブル内の設定周波
数がD8132に取込まれます。
D8134
(下位)
,
D813
5
(上位)
:
周波数制御モードにおいて、
テーブルカウンタのカ
ウントアップに応じて、
順次テーブル内の比較データ
が取込まれます。
●HSZ命令の駆動中はテーブルデータの変更は行わないでく
ださい。
●テーブルはEND命令実行時に作成されますので、
これが完
了するまでPLSY命令の実行を遅らせることが必要です。
FNC55
C251
K 0
M8132
HSZ
Y023
周波数 パルス量 パルス出力
197
高速処理
6.応用命令解説
FNC 56
SPD
対象機種
パルス密度
シリーズ名
SPEED DETECT
16ビット命令 SPD
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
S2・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
象
要
素
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
機能と動作
X
S1・ :X000∼X005
Y
M
S
X010
FNC 56
SPD
S1・
S2・
D・
X000
K100
D 0
X000
D 1:現在値
―
―
―
―
●
●
FX2
備考
FX0S
FX0N
FX1
FX2C
命令数:入力X000∼X005の1点あたり、1命令以下
(ただし、インデックス修飾可能)
X010
FNC56
―
FX0
D 0:測定値
SPD
100ms
100
100ms
● S1・ で指定した入力のパルスを S2・ で
指定された時間(単位はms)
の間だけ計
D・
数し、
その結果を
で指定した要素に
格納するものです。
●これを繰返すことにより D・ には、パルス
密度(すなわち回転速度に比例した値)
が得られます。 D・ には3点の要素が占
有されます。
●図の例ではX010をONするとD1がX000
のOFF→ON動作を計数し100ms後にそ
の結果をD0へ格納します。
●これに伴ってD1はリセットされ、
再びX000
の動作を計数します。
●D2は残り時間を測定するために用いられ
ています。
●以上によるD0の値は左図のとおり回転数
に比例しています。
D 2:残時間(ms)
N=
60(D 0)
(r/mi
n)
×103
nt
tは S2・ で指定した測定時間幅(ms)
●ここで指定された入力X000∼X005は高
速カウンタや割込み入力と重複して用い
ることはできません。
●入力X000∼X005のON/OFFの最大周波数は1相高速カウンタと同じ扱いとしてください。
198
高速処理
6.応用命令解説
D
FNC 57
PLSY
対象機種
パルス出力
シリーズ名
PULSE Y
16ビット命令 PLSY
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
13ステップ
S1・
K,H
KnX
KnY
KnM
S2・
KnS
T
象
要
素
ビット
要素
X
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
D・ :FX2,FX2C
M
S
Y
D PLSY (連続実行形)
●
●
●
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
D :FX0,FX0S,FX0Nは「Y000」のみ指定可
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
実行完了
M8029
D
機能と動作
X010
FNC 57
PLSY
S1・
S2・
D・
K1000
D 0
Y000
パルス量(D 0)
Y000
1kHz
●所定の周波数で所定の量のパルスを発生するための命令です。
S1・ で周波数を指定します。
FX0,
FX0S,
FX0N :10∼2000
(Hz)
FX2C
:1∼1000
(Hz)
FX2,
FNC57
S2・ で発生パルス量を指定します。
16ビット命令では1∼32,
767、
32ビット命令では1∼
2,
14
7,
4
83,
64
7パルが指定できます。
この指定を0にすると無制限にパルスを発生します。
D・ または
PLSY
D
でパルスが出力されるY番号を指定します。
FX0,
FX0S,
FX0N :Y000のみ有効
トランジスタ出力タイプ
FX2,
FX2C
:Y要素すべて有効
]
パルスのデューティは5
0%ON、
5
0%OFFであり割込み処理で直接ON/OFF出力が行われます。
● D PLSY命令では(D1,
D0)が設定パルス量となります。
●設定パルスの発生が完了すると実行完了フラグM8029が動作します。
●FX2,
FX2Cでは、出力したパルス数がD8136
(下位),
D813
7
(上位)
に格納されます。
(FX2はV3.
07以上で有効)
●X010をOFFすると出力発生を中断し、
再度ONされると最初から動作を開始します。
連続パル
ス発生時には、
X010をOFFするとY000はOFFとなります。
● S1・ の内容は、
この命令の動作中に変更することができます。
しかし S2・ の内容はこれを動
作中に変更しても動作内容には反映されず、次回の命令駆動時(命令のOFF→ON時)
に発
生パルス量が更新されます。
注意事項1
●シーケンサはトランジスタ出力を用いてください。
また、高周波パルスの出力を行うためには、次ページに記載のとおり、十分な負荷電流を流す
ようにしてください。
●旧バージョンFX2シーケンサにおいてPLSY,D PLSY命令をご使用になるばあい、
PLSY命
令初期化回路を必ずプログラムしてからご使用ください。
(次ページ参照)
199
高速処理
6.応用命令解説
注意事項2
《初期化プログラム》
バージョンV2.
2以下のFX2シーケンサのPLSY,D PLSY命令を使用されるばあい、下図のよ
うに特殊補助リレーM8002とM8034を組合わせたPLSY命令初期化回路を必ずプログラムして
ください。
PLSY命令初期化回路
M8002
M8034 注意①
駆動命令
PLSY
M8002
K500
D 20
Y001
注意②
①M8034
(全出力禁止)
をM8002
(イニシャルパルス)でRUN直後1スキャンの間ONさせます。
②RUN直後にPLSY命令または D PLSY命令をM8002で駆動し、
PLSY命令を初期化します。
このとき、
M8034が動作していますのでパルスは出ず、
M8002がOFFする次のスキャンから出
力可能となります。
③このPLSY命令の初期化回路が無いばあい、
PLSY命令のプログラム位置によっては出力Yの
動作が不安定になることがありますので、
必ず初期化回路をプログラムするようお願いします。
●FX2CおよびV2.
3以上のFX2では自動的に初期化が行われています。
《出力回路》 PLSY,
PWM出力用トランジスタ回路
トランジスタのOFF時間は、軽負荷時に長くなります。
PLSY命令やPWM命令のように高速応答を必要とするトランジスタ出力で負荷が軽いばあいには、
上図のとおりダミー抵抗を並列接続し、
出力トランジスタの定格電流に近い電流を流してください。
(FX2Cでは100mA、
FX0,
FX0S,
FX0N,
FX2および増設では200mA)
200
高速処理
6.応用命令解説
FNC 58
PWM
対象機種
パルス幅変調
シリーズ名
PULSE WIDTH
MODULATION
16ビット命令 PWM
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
S1・
K,H
KnX
KnY
KnM
S2・
KnS
象
要
素
ビット
要素
X
D・ :FX2,FX2C
M
S
Y
―
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
●
●
●
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
D :FX0,FX0S,FX0Nは「Y001」のみ指定可
D
機能と動作
X010
FNC 58
PWM
t
S1・
S2・
D・
D 10
K 50
Y000
Y000
左図のt/T0
を制御する
命令です。
T0
パルス幅 周 期
t
T0
S1・
でパルス幅t=0∼32,
767msを指定します。
S2・
で周期T0=1∼32,
767msを指定します。
ただし、 S1・ ≦ S2・
D・
または D でパルスが出力されるY番号を指定します。
FX0S,
FX0N :Y001のみ有効
FX0,
トランジスタ出力タイプ
FX2,
FX2C
:Y要素すべて有効
この出力のON/OFFは割込み処理で行われます。
FNC58
PWM
]
●上図の例でD10の内容を0∼50に変化させるとY000の平均出力は0∼100%になります。
(D10)
の内容が50を超えるとエラーになります。
●X010をOFFするとY000はOFFになります。
《平滑回路の例》
平均出力電流eの中のリップル値Δeは概略
注意事項
Δe
T0
≦
となります。
e
τ
●シーケンサはトランジスタ出力を用いてください。
また、高周波パルスの出力を行うためには、
前ページ゙に記載のとおり、十分な負荷電流を流すようにしてください。
201
6.応用命令解説
202
高速処理
便利命令
6.応用命令解説
6−9.
FNC60∼FNC69
「便利命令」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC60∼FNC69には、最小限のシーケンスプログラムで複雑な制御が
行える便利命令が用意されています。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
FNC29
60
IST
イニシャルステート
61
SER
データサーチ
62
ABSD
ドラムシーケンス(絶対方式)
63
INCD
ドラムシーケンス(相対方式)
64
TTMR
ティーチングタイマ
65
STMR
特殊タイマ
66
ALT
交番出力
67
RAMP
傾斜信号
68
ROTC
近回り制御
FNC50
69
SORT
データ整列
FNC59
∼
FNC30
FNC39
∼
FNC40
FNC49
∼
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
203
便利命令
6.応用命令解説
FNC 60
IST
対象機種
イニシャルステート
シリーズ名
INITIAL STATE
16ビット命令 IST
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
K,H
KnX
KnY
KnM
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S・
X
Y
M
D2・
D1・
M8000
RUNモニタ
S・
S
ファイルレジスタ
KnS
T
C
D
V,Z
命令使用回数:1回(ただし、インデックス修飾可能)
D1・ D2・ :FX0,FX0S …………S20∼S63
FX0N ………………S20∼S127
FX1,FX2,FX2C ……S20∼S899
ただし、 D1・ < D2・
FNC 60
IST
I
ST
S・
D1・
D2・
X020
S 20
S 40
●
●
●
●
●
●
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
ステップラダーにおけるイニシャルステート
および特殊補助リレーを自動的に制御す
る命令です。
で運転モードの先頭入力を指定します。
X020:各個操作
X021:原点復帰
X022:歩進
X023:一巡運転
FNC60
―
備考
FX0
X024:連続運転
X025:原復スタート
X026:自動スタート
X027:ストップ
D1・ で自動モードにおける実用ステートの最小番号を指定します。
D2・ で自動モードにおける実用ステートの最大番号を指定します。
●この命令を駆動すると次の要素が自動的に切換え制御されます。
ただし、駆動入力がOFFさ
れると変化しません。
M804
0:移行禁止
M804
1:移行開始
M8042:スタートパルス
M804
7:STLモニタ有効
S0:各個操作イニシャルステート
S1:原点復帰イニシャルステート
S2:自動運転イニシャルステート
●この命令を用いると、
S10∼S19が原点復帰用として使われます。
このため、
これらのステートは
一般のステートとしてはプログラムしないでください。
また、
S0∼S9はイニシャルステートとして扱われますが、
S0∼S2は上記のとおり各個操作用,原
点復帰用,自動運転用として用いられます。
S3∼S9については自由に使うことができます。
●この命令はステートS0∼S2などの一連のSTL回路よりも先にプログラムする必要があります。
●上例のX020∼X024は、同時ONしないようロータリスイッチにする必要があります。
●原復完了(M804
3)
が動作していないときに各個(X02
0),原復(X021),自動
(X022,
X023,
X024)間の切換えを行うと全出力がOFFとなります。
なお、自動運転は原点復帰完了後に再開可能となります。
この命令の導入にあたっては、
4章および次ページ以降の導入事例をご参照ください。
204
便利命令
6.応用命令解説
I
ST命令導入事例 《ワーク移送機構の例》
運転モード
右図のようなロボット
ハンドの各 個 操 作
用です。
手動
負荷の電源を入/切
する外部回路用の押
しボタンです。
各個操作 : 各負荷を個別の押しボタンで入切りするためのモードです。
原点復帰 : 原復用押しボタンを押したときに、機械を自動的に原点へ復帰させるた
めのモードです。
歩進
: スタートボタンを押すたびに1工程ずつ進みます。
一巡運転 : 原点位置でスタートボタンを押すと、
1サイクルの自動運転を行って原点
で停止します。途中でストップボタンを押すとその工程で停止し、スター
トボタンを押すとここから継続動作して原点で自動停止します。
連続運転 : 原点位置でスタートボタンを押すと、連続繰返し運転が開始します。ス
トップボタンを押すと原点位置まで動作してから停止します。
自動
スタート
移送機構
ロボットハンドによりワークをA点からB点
へ移送する機構です。
FNC60
I
ST
左限 X004
X026
⑧左行 Y004
原点
④右行 Y003
①下降
Y000
上限 X002
③上昇
Y002
下限
X001
クランプ
②クランプ
Y001 ON
原点条件は?
上限(X002=ON)、左限(X004=
ON)、アンクランプ(Y001=OFF)
となります
上限
X002
右限
X003
⑤下降
Y000
⑦上昇
Y002
下限
X001
アンクランプ
⑥アンクランプ
Y001 OFF
左上を原点とし、下降、
クランプ、上昇、右行、下降、
アンクランプ、上昇、左行の順でワークを左か
ら右へ移します。
下降/上昇、左行/右行にはダブルソレノイド(駆動/非駆動の2入力)
の電磁
弁、
クランプにはシングルソレノイド(通電中のみ動作)
の電磁弁が用いられています。
205
便利命令
6.応用命令解説
モード選択
入力の
割付け
I
ST命令を用いるためには、
モード入力は次のような連続番号の入力を割付ける必要があります。
連続番号でないときや一部のモードを省略するときは、下図のように補助リレーを用いて配列変
更し、
これをモード指定の先頭入力として用います。
X020:各個操作
X021:原点復帰
X022:歩進
X023:一巡運転
X024:連続運転
X025:原復スタート
X026:自動スタート
X027:ストップ
X020∼X024は同時ONしないようロータ
リスイッチ(セレクタスイッチ)
を用います。
入力が連続番号でないとき
(例)
X030: 各個操作
X035: 原点復帰
X033: 歩進
X040: 一巡運転
X032: 連続運転
X034: 原復スタート
X026: 自動スタート
X041: ストップ
X030
X035
X033
X040
X032
X034
X026
X041
M 0 各個操作
M 1 原点復帰
連続/原復モードのみのとき
(例)
X030: 原点復帰
(例)
X030: 各個操作
X031: 連続運転
X031: 連続運転
X032: 自動スタートおよ
X032: 自動スタート
び原復スタート兼
X033: ストップ
用
X033: ストップ
M8000
RUNモニタ
X030
M8000
M 2 歩進
M 3 一巡運転
M 4 連続運転
M 5 原復スタート
X031
X032
M 6 自動スタート
M 7 ストップ
M 0 動作しません
M 1 原点復帰
FNC 60
RUNモニタ IST
206
M 0
S 20
M8000
M 0 各個操作
M 1
M 2
M 3
M 3
〃
M 4 連続運転
M 5 原復スタート
M 6 自動スタート
X033
X030
M 2 動作しません
M 7 ストップ
●この例ではモード指定先頭入力としてM0を用いています。
M8000
連続/各個モードのみのとき
S 29
X031
M8000
X032
X033
M 4 連続運転
M 5
M 6 自動スタート
M 7 ストップ
便利命令
6.応用命令解説
I
ST命令の
ための特殊
補助リレー
I
ST命令で用いる補助リレーは、命令自身が状況に応じて自動的に制御するものと、運転の準備
や制御目的によってプログラムで制御する必要があるものに区分されています。
I
ST命令が自動的に制御するもの
《移行禁止 M8040》
この補助リレーが働くとすべてのステートの移
行が禁止されます。
各個
:常にM804
0が働きます。
原復,一巡 :ストップボタンを押すとスタートボタ
ンを押すまで動作保持されます。
歩進
:常にM8
04
0が働きます。
ただしス
タートボタンを押したときのみ不
作動となり移行が行われます。
その他
:シーケンサのSTOP→RUN切
換え時にも動作保持し、
スタート
ボタンを押すと解除されます。
移行禁止状態時においても、ス
テート内の出力はそのまま動作
を継続しています。
《移行開始 M8041》
イニシャルステートS2から次のステートへの移
行条件となる補助リレーです。
各個,原復 :働きません。
歩進,一巡 :スタートボタンを押しているとき
のみ動作します。
連 続
:スタートボタンを押すと動作保持
し、
ストップボタンを押すと解除さ
れます。
シーケンスプログラムで駆動するもの
《原復完了 M8043》
原復モードにおいて、機械が原点に復帰した
ときにユーザ側のプログラムにより、
この特殊補
助リレーを動作させてください。
《原点条件 M8044》
機械の原点条件を検出して、
この特殊補助リ
レーを駆動させてください。全モードで有効な
信号となります。
《全出力リセット禁止 M8045》
各個、
原復、
自動モード間の切換えを行うと、
機
械が原点位置でないときに全出力と動作ス
テートのリセットが行われます。
しかしM804
5を
駆動しておくと、動作ステートのみリセットされ
ます。
《STLモニタ有効 M8047》
M804
7を駆動しておくと、現に動作中のステー
ト番号(S0∼S899)が若い番号順に特殊補助
リレーD8
04
0∼D8
04
7に格納されます。
これによ
り動作ステート番号を8点までモニタすることが
できます。
また、
これらのステートのどれかが動
作していると特殊補助リレーM8046が動作す
るようになっています。
FNC60
I
ST
《スタートパルス M8042》
スタートボタンを押したときのみ一瞬だけ動作
します。
これらの制御については次ページをご参照ください。
207
便利命令
6.応用命令解説
下記のシーケンス回路の内、
以外は定石回路となります。
部の回路を制御の内容に合わせてプログラムしてください。
シーケンス
プログラム
の例
●機械運転中には《自動運転》
モード
内の運転切換えは自由に行えます。
原点状態を検出し、自動運転の移行
開始の条件とします。
(歩進
一巡
連続)
●機械運転中に《各個操作》 《原
X004
X002
Y001
M8044 原点条件
点復帰》 《自動運転》間で切換
左限 上限 アンクランプ
えを行ったばあいは、
安全のため全
出力を一旦リセッ
ト
した後、
切換え
M8000
FNC 60 X020 S 20 S 27 イニシャル 後のモードが有効になります。
ステート
RUNモニタ IST
(M8
04
5駆動時はリセットされません)
《初期回路》
《各個操作》
《自動運転》
(歩進/一巡/連続)
各個モードがないときは
プログラム不要です。
X012 クランプ指令
S 0
SET
X007 アンクランプ指令
各個用イ
ニシャル
ステート
S 2
クランプ
RST
X005 上昇指令 Y000
Y001
Y001
Y002 上昇
X010 下降指令 Y002
M8041
M8044
X011 右行指令 X002 Y004
X001
Y003 右行
原復用イニシャルステート
上限
X002
X003
RST
Y001
アンクランプ
RST
Y000
下降解除
RST
上昇
左限
Y004
Y003
S 24
X001
右行解除
SET
S 12
原点復帰の動作では必ずステートS 10∼S
19を用い、最終ステートではM8043を駆動
してから自己リセットしてください。
M8043 原復完了
Y003
右行
Y000
下降
T 1
X002
X004
上昇
RST
S 26
左行
Y002
下限
T 1
S 12
リセット
K 10
右限
S 25
Y002
Y001 クランプ
上限
S 23
M8043
208
T 0
Y001 アン
クランプ
K 10
Y002
上昇
上限
S 27
S 11
X004
SET
S 22
原復スタート
X002
下降
下限
T 0
です。ただし自動運転前には、
M8043
(原復完了)
を一度SETしておく必要が
あります。
S 10
Y000
S 21
《原点復帰》原復モードがないときはプログラム不要
X025
原点条件
Y004 左行
上限
S 1
移行開始
S 20
Y000 下降
X006 左行指令 X002 Y003
自動運転用
イニシャルステート
Y004
左行
左限
S 2
RET
END
便利命令
6.応用命令解説
前ページの全体のプログラムは次のとおりになります。
初期回路
0
1
2
3
5
6
32 STL S 1
33 LD X 025
34 SET S 10
36 STL S 10
37 RST Y 001
38 RST Y 000
39 OUT Y 002
40 LD X 002
41 SET S 11
43 STL S 11
44 RST Y 003
45 OUT Y 004
46 LD X 004
4
7 SET S 12
49 STL S 12
50 SET M8043
52 LD
M8043
53 RST S 12
(RET)
55 STL S 2
56 LD
M804
1
57 AND M8044
58 SET S 20
60 STL S 20
61 OUT Y 000
62 LD X 001
63 SET S 21
自動運転
プログラム不要です。
原点復帰
各個操作
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
LD
X 004
AND X 002
AN
I Y 001
OUT M8044
LD
M8000
I
ST
60
SP
X 020
SP
S 20
SP
S 27
STL S 0
LD
X 012
SET Y 001
LD
X 007
RST Y 001
LD
X 005
AN
I Y 000
OUT Y 002
LD
X 010
AN
I Y 002
OUT Y 000
LD
X 006
AND X 002
AN
I Y 003
OUT Y 004
LD
X 011
AND X 002
AN
I Y 004
OUT Y 003
(RET)
65 STL S 21
66 SET Y 001
67 OUT T 0
SP
K 10
70 LD T 0
71 SET S 22
73 STL S 22
74 OUT Y 002
75 LD X 002
76 SET S 23
78 STL S 23
79 OUT Y 003
80 LD X 003
81 SET S 24
83 STL S 24
84 OUT Y 000
85 LD X 001
86 SET S 25
88 STL S 25
89 RST Y 001
90 OUT T 1
SP
K 10
93 LD T 1
94 SET S 26
96 STL S 26
97 OUT Y 002
98 LD X 002
99 SET S 27
101 STL S 27
102 OUT Y 004
103 LD X 004
104 OUT S 2
106 RET
107 END
FNC60
I
ST
●I
ST命令は、ステートS0∼S2などの一連のSTL命令よりも先にプログラムする必要があります。
●STL
S1命令は、
S10∼S12に対するSTL命令よりも先にプログラムする必要があります。
同様にSTL S2命令は、
S20∼S27に対するSTL命令よりも先にプログラムする必要があります。
209
便利命令
6.応用命令解説
D
FNC 61
SER
P
DATA SERCH
シリーズ名
16ビット命令 SER
9ステップ SER
対
象
要
素
ワード
要素
ビット
要素
K,H
n
対象機種
データサーチ
KnX
KnY
KnM
D SER (連続実行形)
P (パルス実行形) 17ステップ D SER P (パルス実行形)
S2・
S1・
KnS
T
C
D
n
D・
X
Y
M
S
X010
ファイルレジスタ
V,Z
n=1∼256(16ビット命令)
1∼128(32ビット命令)
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
追加命令
FX2C
(FX2は、V3.07以上で追加されました)
S1・
機能と動作
32ビット命令
(連続実行形)
FNC 61
SER
S2・
D100
D 0
D・
n
D 10
K 10
同一データ検索、最大値、最小値の
検索を行う命令です。
《検索テーブルの構成とデータの例》
被検索デバイス 被検索データの例
FNC61
SER
比較データ
データの位置
D 100
(D 100)=K100
0
D 101
(D 101)=K111
1
D 102
(D 102)=K100
2
D 103
(D 103)=K 98
3
D 104
(D 104)=K123
D 105
(D 105)=K 66
D 106
(D 106)=K100
6
D 107
(D 107)=K 95
7
D 108
(D 108)=K210
8
D 109
(D 109)=K 88
9
D0=K100
S1・ で指定された
先頭デバイス番号
nで指定された被検索データの個数
最大値
同一致
最小値
同一
同一
4
5
最小
同一
最大
S1・ の指定デバイスからの順番
S2・ で指定されたデバイスの内容
《検索結果テーブル》
デバイス番号 内 容
備 考
D 10
3
同一データの個数
D 11
0
同一データの位置(初回)
D 12
6
同一データの位置(最終)
D 13
5
最小値の最終位置
D 14
8
最大値の最終位置
●大小比較は代数的に行われます。
(−10<2)
●最小値、最大値が複数あるときは後側の位置
を示します。
D 命令では D・ もダブルワードを用います。
D・ で指定された先頭デバイス番号
連番で5点が占有されます。
● S1・ を先頭とするn個のデータに対し、 S2・ のデータと同一のデータのものを検索し、
その個
数を D・ に格納します。
● D・ を先頭とする5点のデバイスには上表のとおり、同一データや最小値、最大値の位置が
格納されます。同一データが不在のときは、上例では(D10)
∼
(D12)
=0となります。
210
便利命令
6.応用命令解説
D
FNC 62
ABSD
シリーズ名
ABSOLUTE
DRUM
16ビット命令 ABSD
(連続実行形)
17ステップ
S1・
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
K,H
n
X
K*X
K*Y
K*M
K*S
S2・
C
T
D
ファイルレジスタ
V,Z
X,Y,M,Sは8の倍数 命令使用回数:1回(ただし、インデックス修飾可能)
番号を指定
Y
M
S
*は16ビット命令時:4
1≦n≦64
32ビット命令時:8
D・
S1・
機能と動作
D ABSD (連続実行形)
32ビット命令
9ステップ
対
対象機種
ドラムシーケンス絶対方式
X000
C 0
FNC 62
ABSD
D300
X001
X001
S2・
C 0
RST
C 0
C 0
D・
n
M 0
K 4
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
(FX2:V2.30以下は、
32ビット命令なし)
カウンタの現在値に対応して多数の
出力パターンを作る命令です。
●テーブルの1回転の間で補助リレーM 0∼M 3をON
/OFF制御する例に基づいて説明します。
K360
1度1パルスの回転角度信号
●あらかじめ転送命令を用いてD300∼D307に次のようなデータを書込んでおきます。
立上り点
立下り点
対象出力
D300= 40
D301=140
M 0
D302=100
D303=200
M 1
D304=160
D305= 60
M 2
D306=240
D307=280
M 3
例えば、立上り点データは偶数番号
の要素、立下り点データは奇数番号
の要素に格納しておきます。
FNC62
ABSD
●X000をONするとM0∼M3が次のとおりに変化します。各立上り点・立下り点は、
D300∼D307
のデータの書換えにより個別に変更できます。
40
140
●n値によって対象とな
る出力点数が定まり
ます。
●X0
0
0をOFFしても出
力は変化しません。
M 0
100
200
M 1
60
M 2
160
240 280
M 3
●
0
180
360
S2・ に高速カウンタを指定することもできます。
● D ABSD命令では しかしこのばあい、
カウンタ現在値に対し、出力パターンにはスキャンサイクルによる応答遅れ
があります。
応答性が必要なばあい、
HSZ命令によるテーブル高速比較機能を用いてください。
211
便利命令
6.応用命令解説
FNC 63
INCD
対象機種
ドラムシーケンス相対方式
シリーズ名
INCREMENT
DRUM
16ビット命令 INCD
(連続実行形)
32ビット命令
―
9ステップ
S1・
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
K,H
n
X
K4X
K4Y
K4M
K4S
X,Y,M,Sは8の倍数
番号を指定
Y
M
S
D・
S2・
C
T
X000
1≦n≦64
FNC 63
INCD
M8013
ファイルレジスタ
V,Z
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
S1・
機能と動作
D
D300
S2・
C 0
D・
n
M 0
K 4
C 0 K9999
―
―
―
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
実行完了
M8029
一対のカウンタを用いて多数
の出力パターンを作る命令
です。
1秒クロック
タイムチャートに基づいて、
n=4点のM0∼M3を制御する例をあげて説明します。
●あらかじめ転送命令を用いて S1・ に次のようなデータを書込んでおくものとします。
(D300)
=20(D301)
=30(D302)
=10(D303)
=4
0
FNC63
X000
40
30
20
I
NCD
20
10
C 0
現在値
C 1
現在値
0
1
M 0
M 1
M 2
M 3
M8029
212
30
完了フラグ
2
3
0
1
0
●カウンタC0はD300∼D303で
設定された値に達すると自動
的に順次リセットされます。
●そのリセット回数を工程カウン
タC1が計数します。
●工程カウンタC1の現在値に
応じて、
M0∼M3が順次働き
ます。
●nで指定された最終工程が終
るとフラグM802
9が働き、再度
同様の働きを繰返します。
●X000をOFFするとC0、
C1は
クリアされ、
M0∼M3もOFFし
ます。
X00
0を再度ONしたとき
は最初から動作します。
便利命令
6.応用命令解説
FNC 64
TTMR
対象機種
ティーチングタイマ
シリーズ名
TEACHING
TIMER
16ビット命令 TTMR
(連続実行形)
32ビット命令
5 ステップ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
K,H
n
X
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
V,Z
―
―
―
―
●
●
―
ファイルレジスタ
D・
Y
M
X010
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
n=0∼2
S
FNC 64
TTMR
D・
n
D300
K 0
X010
●押しボタンX010の押し時間をD301で測定し、
これにnで指定された倍率をかけてD3
0
0へ格
納します。
これによりタイマの設定時間を押し
ボタンにより調整することができます。
●押しボタンX0
1
0の押し時間をτ0
(秒)
としたと
き、
nの値によって実際のD3
00の値は次のとお
りになります。
D301
D301
D300
D300
τ0
τ0
押し時間(秒)
押し時間(秒)
n
K 0
K 1
K 2
D300
τ0
10τ0
100τ0
●X010がOFFするとD301はリセットされ、
D300
は変化しません。
FNC64
TTMR
機能と
動作例
《10種類のデータレジスタに、
ティーチング時間を書込む》
T 0
D 400
T 1
D 401
T 9
D 409
M8000
RUNモニタ
X010
ティーチン
グボタン
X010
M 0
D400∼D409にはあらかじめ設定値が書込まれ
ているものとします。
このタイマは1
0
0msタイマですから、
ティーチング
データの1/10時間が実際の動作時間(秒)
とな
ります。
FNC 19
BIN
K1X000
Z
X000∼X003に接続した1桁のディジタルスイッ
チの入力をBIN変換してZへ転送します。
FNC 64
TTMR
D300
K 0
X010の押し時間(秒)がD300へ格納されます。
PLF
M 0
FNC 12
MOV
ティーチングボタン復帰検出
D300
D400Z
ディジタルスイッチで選択されているタイマの設
定用レジスタD4
00Zへティーチング時間D3
00を
転送します。
213
便利命令
6.応用命令解説
FNC 65
STMR
特殊タイマ
SPECIAL
TIMER
16ビット命令 STMR
対象機種
シリーズ名
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
―
S・
K,H
m
X
KnX
Y
KnY
KnM
M
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
S・ : T0∼T199(100msタイマ)
m : 1∼32,767
S
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
D・
オフディレイタイマ,
ワンショットタイマ,
フリッカタイマを手軽に作るための命令です。
機能と動作
X000
FNC 65
STMR
S・
m
D・
T 10
K100
M 0
X000
●mで指定された値が S・ で指定され
たタイマの設定値となります。
この例で
は10秒になります。
●M0はオフディレイタイマです。
M 0
10秒
10秒
M 1
10秒
10秒
●M1は入力ON→OFF後のワンショットタ
イマです。
M 2 10秒
FNC65
●M2、
M3はフリッカ用であり、下図のとお
り接続します。
M 3
STMR
X000 M 3
X000
M 2
M 1
214
FNC 65
STMR
T 10
K100
M 0
●M3を左図のとおりに接続するとM2,
M1がフリッカ出力となります。
●X000をOFFすると設定時間後、
M0,
M1,
M3はOFFになり、
T10もリセットさ
れます。
●ここで用いられたタイマは他の一般の
回路では重複使用しないでください。
便利命令
6.応用命令解説
FNC 66
ALT
P
ALTERNATE
対
対象機種
交番出力
シリーズ名
16ビット命令
ALT
(連続実行形)
3ステップ
ALT
P (パルス実行形)
ワード
要素
K,H
KnX
ビット
要素
X
Y
KnY
KnM
M
S
KnS
T
C
象
要
素
D・
D・
機能と動作
X000
32ビット命令
D
V,Z
―
ファイルレジスタ
備考
FX0
●
P 命令なし
FX
0S
●
P 命令なし
FX0N
●
P 命令なし
FX1
―
※
FX2
●
FX2C
●
※次ページに代用
シーケンス回路
があります。
FNC 66
ALT P
M 0
●駆動入力X000がOFF→ONに変化するたび
にM0が反転します。
連続実行形命令を用いると各演算周期ごとに
反転動作をしますからご注意ください。
FNC 66
ALT P
M 1
●上図のM0を入力としてM1をALT P 命令で
駆動すると多段の分周出力が得られます。
X000
M 0
M 0
X000
FNC66
M 0
M 1
反復動作
の応用
ALT
《1入力によるスタート/ストップ》
X000
M 0
M 0
FNC 66
ALT P
●押しボタンX000を押すとスタート出力Y001が
動作します。
●押しボタンX0
0
0を再度押すとストップ出力
Y000が動作します。
M 0
Y000 ストップ
Y001 スタート
《フリッカ(点滅)動作》
X006
T 2
X006
T 2
X006
T 2 K 50
FNC 66
ALT
Y007
●入力X006をONするとタイマT2の接点は5秒
おきに一瞬だけ動作します。
●T2の接点が、
ONするたびに出力Y0
0
7は交互
にON/OFFします。
5秒 5秒
T 2
Y007
215
便利命令
6.応用命令解説
補助リレー
を用いた交
番出力動作
下記のシーケンス回路によって交番
FX1シーケンサのように交番出力命令を持たない機種では、
出力動作が行えます。
X000
M 1
X000
216
M 0
X000をONすると、
1演算周期だけM0がONするパルス出力
回路です。
M 1
M 0
Y000
M 0
Y000
Y000
M0の初回のON時にY00
0が自己保持動作し、
2度目のON時
に自己保持を解除しています。
便利命令
6.応用命令解説
FNC 67
RAMP
対象機種
傾斜信号
シリーズ名
RAMP
16ビット命令 RAMP
(連続実行形)
32ビット命令
―
9ステップ
対
ワード
要素
象
要
素
K,H
n
KnX
KnY
KnM
S1・ S2・
KnS
T
D・
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
n=1∼32,767
ビット
要素
X
Y
M
フ
ラ
グ
番
号
S
S1・
機能と動作
X000
●
●
●
―
●
●
FNC 67
RAMP
D 1
S2・
D 2
D・
n
D 3
K1000
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
実行完了
M8029
●あらかじめD1,
D2に所定の初期値と目標値を書込んでおきX000をONすると、
D3の内容は
D1の値からD2の値まで徐々に変化します。
その移行時間はnスキャンとなります。
(D 2)
(D 1)
(D 3)
D 4にはスキャン回数が
格納されます。
(D 2)
(D 1)
(D 3)
nスキャン
(D 1)<(D 2)のとき
nスキャン
(D 1)>(D 2)のとき
FNC67
●D803
9に所定のスキャンタイム
(実際のスキャンタイムよりも少し長い目の値とします。)
を書
込みM8
0
3
9を駆動するとシーケンサは、
コンスタントスキャンモードになります。
この値が例え
ば20msのばあい上記の例では20秒で(D3)
の値は(D1)
から
(D2)へ変化します。
RAMP
●動作の途中でX000をOFFすると実行中断状態となり、再度X000をONするとD4はクリアされ
D1から動作を再開します。
●移行完了後にフラグM8029が動作し、
D3の値はD1の値に復帰します。
(下記詳細)
●この命令とアナログ出力を組合わせてクッションスタート/ストップ指令を出力することができ
ます。
●X0
00がONのままでRUN開始するときはD4はあらかじめクリアしておいてください。
(D4がキー
プ領域のばあい)
完了フラグ
の動作
モードフラグM8026の動作により、
D3の内容は次のとおりとなります。
このフラグはFX2CおよびV1.
20以上のFX2で有効であり、
V1.
11以下のFX2はM802
6=OFFの
ばあいの特性と同じです。
また、
FX0,
FX0S,
FX0Nは、
M8026がONのばあいと同じ動作です。
M8026
=ON
駆動命令
X000
(D 2)
(D 1)
M8029
M8026
=OFF
駆動命令
X000
(D 2)
(D 3)
(D 1)
(D 3)
M8029
217
便利命令
6.応用命令解説
FNC 68
ROTC
対象機種
近回り制御
シリーズ名
ROTARY TABLE
CONTROL
16ビット命令 ROTC
(連続実行形)
32ビット命令
対
ワード
要素
K,H
象
要
素
KnX
KnY
KnM
m1,m2
ビット
要素
X
Y
KnS
T
S・
D
C
―
―
―
―
●
●
―
9ステップ
ファイルレジスタ
V,Z
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
M
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
D・
機能と動作
X010
FNC 68
ROTC
S・
m1
m2
D・
D200
K 10
K 2
M 0
m1:分割数 2∼32、767
m2:低速区間数 0∼32、767
m1≧m2
下図のようにm1=10分割されたロータリテーブル上の品物を出し入れするために、要求出し入
れ窓口に応じてテーブルを近回り回転させるのに適した命令です。
0番窓口
品物
0点検出
X002
8
9
7
X000
6
0
FNC68
検出
スイッチ
ROTC
正転
5
1
1番窓口
X001
2
4
3
ロータリ
テーブル
この命令を使う上で必要となる条件は次の例に示すとおりです。
動作条件
回 転 検 出
信
号
X000
X001
X002
218
テーブルの正転/逆転を検出するための2相スイッチと品物0番が0番窓口
に来たときに動作するスイッチ
X002を設けてください。
A相
(X000)
M 0
M 1
X000∼X002でM 0∼M 2を
駆動しておきます。
(XやMの先頭番号は自由です)
B相
(X001)
正転時アップカウント信号
M 2
計 数 用レジ
スタの 指 定
例えばD200を指定すると、
これは0番窓口に何番の品物が来ているかを計
数するカウンタとして用いられます。
分 割 数 と
低 速 期 間
テーブルの分割数m1
(上図では10)や低速運転区間m2
(例えば2分割分)
などを指定する必要があります。
便利命令
6.応用命令解説
呼出し条件の
指定レジスタ
D200につづくD201には呼出したい窓口番号を設定します。
また、
これにつ
づくD202には呼出し品物番号を設定します。
以上の条件を指定すると命令のデスティネーションで指定した出力に正/逆転、高速/低速/
停止などの出力が得られます。
X010
FNC 68
ROTC
S・
m1
m2
D・
D200
K 10
K 2
M 0
m1:分割数 2∼32、767
m2:低速区間数 0∼32、767
m1≧m2
D200: 計数用レジスタとして用いられます。
D201: 呼出し窓口番号の設定
転送命令によりあらかじめ設定しておきます。
D202: 呼出し品物番号の設定
M 0:A相信号
あらかじめ入力Xから駆動する回路を構成しておきます。
M 1:B相信号
M 2:0点検出信号
M 3: 高速正転
M 4: 低速正転
X010をONしてこの命令を駆動すると自動的にM3∼M7の結果
M 5: 停止
が得られます。
M 6: 低速逆転
X010をOFFするとM3∼M7はOFFになります。
M 7: 高速逆転
)
)
)
●X010がONで、
0点検出信号(M2)がONしたときに計数用レジスタD200の内容は0にクリアさ
れます。
あらかじめこのクリア操作を行ってから運転開始する必要があります。
なお、回転検出信号が、例えば品物1分割区間の間で10回動作するようなばあい、分割数設
定、呼出し窓口の番号設定、品物番号の設定はすべて10倍の値にしてください。
これにより低速区間の設定値は、分割量の中間値などに設定することができます。
《例》
10分割で回転検出信号が100パルス/回転のときに、前ページの例ではm1=100、品物番号
や呼出し窓口番号は0,
10,
20,
30……90とします。
低速区間として品物ピッチの1.
5倍がほしいときにはm2=15とします。
FNC68
ROTC
219
便利命令
6.応用命令解説
FNC 69
SORT
対象機種
データ整列
シリーズ名
SORT
16ビット命令 SORT
(連続実行形)
32ビット命令
対
ワード
要素
K,H
象
要
素
ビット
要素
KnX KnY
n,m1,m2
KnM
S
T
KnS
D
C
D
n
X
Y
M
ファイルレジスタ
V,Z
命令使用回数:1回
S
―
―
―
―
●
●
―
11ステップ
m1:1∼32
m2:1∼6
n :1∼m2
フ
ラ
グ
番
号
(FX2は、V3.07以上で追加されました)
X010
機能と動作
FNC 69
SORT
S
m1
m2
D
n
D100
K 5
K 4
D200
D 0
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
追加命令
FX2C
実行完了
M8029
X010=ONでデータ整列を開始し、実行完了フラグM8029=ONで実行停止します。動作中
はオペランドやデータの内容を変化させないでください。再実行時は一度X010をOFFにして
ください。
《テーブル構成とデータの例》
群数m2個
列番
行番
1
SORT
データ数m1個
FNC69
2
3
4
5
1
2
3
4
マンナンバー
身 長
体 重
年 令
D 100
D 105
D 110
D 115
1
150
45
20
D 101
D 106
D 111
D 116
2
180
50
40
D 102
D 107
D 112
D 117
3
160
70
30
D 103
D 108
D 113
D 118
4
100
20
8
D 104
D 109
D 114
D 119
5
150
50
45
《D 0=K2で命令実行したとき》
列番
行番
1
2
3
4
5
●テーブルの先頭データレジスタは S により
指定されます。
●1列目にはマンナンバーなどの通し番号を入
れておくと便利です。
(その内容で元の行番が
判断できます。)
《D 0=K3で命令実行したとき》
1
2
3
4
マンナンバー
身 長
体 重
年 令
D 200
D 205
D 210
D 215
4
100
20
8
D 201
D 206
D 211
D 216
1
150
45
20
D 202
D 207
D 212
D 217
5
150
50
45
D 203
D 208
D 213
D 218
3
160
70
30
D 204
D 209
D 214
D 219
2
180
50
40
列番
行番
1
2
3
4
5
1
2
3
4
マンナンバー
身 長
体 重
年 令
D 200
D 205
D 210
D 215
4
100
20
8
D 201
D 206
D 211
D 216
1
150
45
20
D 202
D 207
D 212
D 217
5
180
50
40
D 203
D 208
D 213
D 218
5
150
50
45
D 204
D 209
D 214
D 219
3
160
70
30
●演算結果のデータは D で指定されたデバイスを先頭にしてm1×m2個のデータレジスタを
占有します。 S と D を同一デバイスにするばあいは実行完了まで S の内容を変化
させないよう、特に注意してください。
●この命令はm1スキャンで実行完了となり、
データ整列完了によりフラグM8029が動作します。
220
∼
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
6−10.
FNC70∼FNC79
「外部機器・
I/O」
FNC00
《命令名称》
71
HKY
16キー入力
72
DSW
ディジタルスイッチ
73
SEGD
7SEGデコーダ
74
SEGL
7SEG時分割表示
75
ARWS
アロースイッチ
76
ASC
アスキー変換
77
PR
アスキーコードプリント
78
FROM
BFM読出し
79
TO
BFM書込み
FNC29
FNC30
FNC40
FNC49
FNC50
FNC59
∼
テンキー入力
∼
TKY
FNC20
FNC39
∼
70
FNC19
∼
命令記号
FNC10
∼
∼
FNC.No.
FNC09
∼
∼
FNC70∼FNC79には、主にシーケンサの入出力を使って外部機器と
データの授受を行う命令が用意されています。
これらの命令は、
最小限のシーケンスプログラムと外部配線によって複雑な
制御が簡単に行えることから、
前述の便利命令と似た特徴を持っています。
また、特殊ユニットや特殊ブロックを制御するためにかかせないFROM,
TO命令もこの中に含まれています。
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
FNC80
FNC89
FNC90
FNC99
221
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
D
FNC 70
TKY
対象機種
テンキー入力
シリーズ名
TEN KEY
TKY
16ビット命令
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
D TKY
(連続実行形)
13ステップ
D1・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S・
X
Y
M
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
S
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
D2・
X030
FNC 70
TKY
S・
D1・
D2・
X000
D 0
M 10
テンキーにより数値を書込むための命令です。
●入力X000を先頭とし
てテンキー0∼9を接
続した例を示します。
X000
④
X001
X002
FNC70
②
①
X003
③
TKY
M 10
M 11
M 12
M 13
キーセンス出力
M 20
222
①
②
③
④
●テンキーを①②③④の順で押すとD0の内容
は2,
130となり、
9,
999以上の数値は上位桁か
ら順次オーバフローします。
(実際のD0の内容
はバイナリです。)
● D TKY命令のばあいは、
D1,
D0が組合わ
せて用いられ、
99,
99
9,
999以上の桁はオーバ
フローします。
●X002を押すと他のキーを押すまでM12が働き
ます。
その他のキーも同様です。
●このようにして、入力X000∼X011の動作に応
じてM10∼M19が動作します。
●どれかのキーが押されると、押している間だけ
キーセンス出力M20が働きます。
複数キーを押したときは先押しキーのみ有効
です。
●駆動入力X030をOFFしてもD0の内容は変化し
ませんが、
M10∼M20はすべてOFFになります。
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
D
FNC 71
HKY
対象機種
16キー入力
シリーズ名
HEXA DECIMAL KEY
16ビット命令 HKY
(連続実行形)
32ビット命令
9ステップ
対
ワード
要素
素
ビット
要素
機能と動作
(連続実行形)
―
―
―
―
●
●
17ステップ
D2・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
象
要
D HKY
Y
S・
D1・
M
X004
D
ファイルレジスタ
V,Z
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
D3・
X
C
S
FNC 71
HKY
S・
D1・
D2・
D3・
X000
Y000
D 0
M 0
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
フ
ラ
グ
番
号
(FX2 V2.30以下には、拡張機能なし)
備考
実行完了
M8029
16キーにより数値や機能条件入力を
書込むための命令です。
《数字キー》
9
8
7
6
5
4
BCD
オーバフロー 103
102
101
D 0(BIN)
3
2
1
各桁
100
HKY
0
●数字キーを押すたびに9,
999までD0にBINで
格納され、
これ以上はオーバフローします。
● D HKY命令では、
D1,
D0に対し99,
999,
999
まで有効です。
●複数キーを押すと先押キーのみが有効です。
●Y000∼Y003の一巡の動作後、
M8029
(実行
完了)
フラグが動作します。
《ファンクションキー》
F
E
D
C
B
A
M 5 M 4 M 3 M 2 M 1 M 0
●Aを押せばM0が動作保持、
Dを押せばM0が
OFFしてM3が動作保持します。
●複数キー操作時は先押しキーが有効です。
FNC71
HKY
《キーセンス出力》
●A∼Fキーのどれかを押すと、
これを押してい
る間だけM6が働きます。
●0∼9キーのどれかを押すと、
これを押している
間だけM7が働きます。
●駆動入力X004をOFFするとD0は変化しませ
んがM0∼M7はOFFになります。
拡張機能
注意事項
あらかじめM8167をONしておくことにより0∼Fまでの16進データをそのまま D2・ に書込みます。
例:キー入力“123BF”
のばあい、 D2・ に対して“123BFH”がBINで格納されます。
この命令はシーケンサのスキャンタイムに同期して実行されます。一連のキースキャン完了には
8スキャンを要します。
キー入力のフィルタ遅れによる取込ミスを防止するため、
コンスタントスキャ
ンモードやタイマ割込み処理をご使用ください。
223
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FNC 72
DSW
対象機種
ディジタルスイッチ
シリーズ名
DIGITAL SWITCH
16ビット命令 DSW
(連続実行形)
32ビット命令
―
9ステップ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
D2・
K,H
n
KnX
KnY
KnM
KnS
Y
M
S
D
ファイルレジスタ
V,Z
n=1または2
D1・
X000
C
命令使用回数:2回(ただし、インデックス修飾可能)
(FX2:V2.30以下は、使用回数1回です)
S・
X
T
FNC 72
DSW
S・
D1・
D2・
n
X010
Y010
D 0
K 1
―
―
―
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
実行完了
M8029
4桁1組(n=1)
または2組(n=2)の
ディジタルスイッチの設定値を読込
む命令です。
FNC72
DSW
《第一組入力》
X010∼X013に接続したBCD4桁のディジタルスイッチはY010∼Y013によって順
次読込まれ、
D0へBIN値として格納されます。
《第二組入力》
X014∼X01
7に接続した4桁のディジタルスイッチもY010∼Y013によって順次読
込まれ、
D1へ格納されます。
(n=2のときのみ有効)
X000
Y010
Y011
繰返し動作
0.1秒
0.1秒
0.1秒
Y012
Y013
M8029 完了フラグ
224
0.1秒
中断
0.1秒
0.1秒
●X000をONしている間Y010∼Y013
が順次動作し、
1サイクル動作後に
実行完了フラグM8029が動作しま
す。
●DSWの値を連続的に取込むために
は、必ずトランジスタ出力のシーケン
サを用いてください。
なお、
「DSW読
込み入力」
を設けることによって、
リ
レー出力のシーケンサでも用いるこ
とができるようになります。詳細は、次
ページをご参照ください。
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
リレー出力タ
イプシーケン
サでの利用
X000
SET
M 0
FNC 72
DSW
M8029
RST
M 0
X010
Y010
D 0
K 1
X000がONしている間は、
FNC72は動作しています。
X000をOFFすると、
FNC72
が実行完了するまでM0が
動作しています。
M 0
実行完了
X000が押しボタン入力であれば、押しボタンを押したときのみFNC72が一連の動作を行います。
したがって、
この命令のばあいはY01
0∼Y013がリレー出力であっても寿命の心配がありません。
FNC72
DSW
225
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FNC 73
SEGD
P
SEVEN SEGMENT
DECODER
対
ワード
要素
シリーズ名
16ビット命令 SEGD
(連続実行形)
5ステップ SEGD
P (パルス実行形)
素
32ビット命令
―
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
象
要
対象機種
7 SEG デコーダ
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
X000
―
―
―
―
FX0
●
●
FX2
備考
FX0S
FX0N
FX1
FX2C
S
FNC 73
SEGD
S・
D・
D 0
K2Y000
S・ の下位4ビットで指定された0∼F
(16進数)
のデータを7セグメント表示用データにデコードし
て D・ に格納します。 D・ の上位8ビットは変
化しません。
《7セグメントデコード表》
ソース
FNC73
SEGD
7セグメントの構成
デスティネーション
16進数
ビットパターン
B7 B6 B5 B4 B3 B2 B1 B0
0
0000
0
0
1
1
1
1
1
1
1
0001
0
0
0
0
0
1
1
0
2
0010
0
1
0
1
1
0
1
1
3
0011
0
1
0
0
1
1
1
1
4
0100
0
1
1
0
0
1
1
0
5
0101
0
1
1
0
1
1
0
1
6
0110
0
1
1
1
1
1
0
1
7
0111
0
0
1
0
0
1
1
1
8
1000
0
1
1
1
1
1
1
1
9
1001
0
1
1
0
1
1
1
1
A
1010
0
1
1
1
0
1
1
1
B
1011
0
1
1
1
1
1
0
0
C
1100
0
0
1
1
1
0
0
1
D
1101
0
1
0
1
1
1
1
0
E
1110
0
1
1
1
1
0
0
1
F
1111
0
1
1
1
0
0
0
1
表示データ
ビットデバイスの先頭(例ではY000)
または
{ ワードデバイスの最下位ビットをB0としています。
226
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FNC 74
SEGL
対象機種
7 SEG 時分割表示
シリーズ名
SEVEN SEGMENT
WITH LATCH
16ビット命令 SEGL
(連続実行形)
32ビット命令
7ステップ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
―
S・
K,H
n
KnX
X
Y
KnY
M
KnM
S
T
C
D
V,Z
FNC 74
SEGL
ファイルレジスタ
命令使用回数:2回
(ただし、インデックス修飾可能)
(FX2 V2.30以下は、使用回数1回です)
n=0∼7
D・
X000
KnS
S・
D・
n
D 0
Y000
K 0
―
―
―
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
実行完了
M8029
4桁1組または2組のラッチ付7セグメントを制
御する命令です。
(nは次ページ参照)
FNC74
《4桁一組のとき》 n=0∼3
●D0
(バイナリですがBCD換算で0∼9,
999
の範囲が有効)のBCD換算各桁を順次
(Y000∼Y003)
に出力します。
●ストローブ信号
(Y0
0
4∼Y0
0
7)
により順次4桁
第1組のラッチ付7セグメントでラッチします。
《4桁二組のとき》
n=4∼7
●同様にD0は
(Y0
00∼Y00
3)
へ、
D1は
(Y0
10∼
Y013)へ出力されます。
D1、
D0はそれぞれBCD換算で0∼9,
999が有
効です。
●ストローブ信号は各組ともに
(Y0
0
4∼Y0
0
7)
を用います。
SEGL
●この命令では4桁(1組または2組)
の表示を行うために演算周期の12倍の時間を必要とし、
4桁
分の出力を終えた後、完了フラグM8029が動作します。
●この命令の駆動入力がONのときは繰返し動作しますが、一連の動作の途中で駆動入力を
OFFすると動作を中断し、再駆動は最初から動作を開始します。
注意事項
●この命令はシーケンサのスキャンタイム
(演算周期)
に同期して実行されます。一連の表示を行
うためにはシーケンサのスキャンタイムは10ms以上が必要です。
10ms未満のばあいには、
コンスタントスキャンモードを用いて、
10ms以上のスキャンタイムで
運転してください。
●本シーケンサのトランジスタ出力のON電圧は、約1.
5Vとなっております。
7セグメントはこれに
合ったものをご使用ください。
227
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
パラメータ
nの選択
パラメータnは7セグメントのデータ入力やストローブ信号の正負の論理や4桁1組の制御か2組の
制御かに応じて選択される番号です。
《シーケンサの論理》
PNPトランジスタ出力タイプでは内部論理が
1のときに出力はHIGHレベルになります。
これを 正論理 といいます。
NPNトランジスタ出力タイプでは内部論理が
1のときに出力はLOWレベルになります。
これを 負論理 といいます。
《7セグメント表示器の論理》
区 分
データ入力
正論理とは
負論理とは
HIGHレベルでBCDデータとなるもの
LOWレベルでBCDデータとなるもの
ストローブ信号 HIGHレベルでラッチされたデータが保持されるもの
LOWレベルでラッチされたデータが保持されるもの
《パラメータnの選択》
シーケンサ側の論理の正負と7セグメント側の論理の正負が一致しているかいないかに応じて
次のように選択します。
●4桁1組のとき
データ入力
一 致
不一致
●4桁2組のとき
ストローブ信号
n
一 致
0
不一致
1
一 致
2
不一致
3
データ入力
一 致
不一致
ストローブ信号
n
一 致
4
不一致
5
一 致
6
不一致
7
《例》
シーケンサ=負論理、表示器のデータ入力=負論理、表示器のストローブ信号=正論理のとき、
4桁1組ならばn=1、
4桁2組ならばn=5となります。
228
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FNC 75
ARWS
対象機種
アロースイッチ
シリーズ名
ARROW SWITCH
16ビット命令 ARWS
(連続実行形)
32ビット命令
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
K,H
n
KnX
KnY
KnM
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D1・
S・
X
KnS
―
―
―
―
●
●
―
9ステップ
Y
M
S
D2・
X000
FNC 75
ARWS
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
命令使用回数:1回
(ただし、インデックス修飾可能)
n=0∼3
S・
D1・
D2・
n
X010
D 0
Y000
K 0
桁移動と各桁数値増減用の矢印ス
イッチによりデータを入力する命令で
す。
X011
X012
桁上げ
X013
インクリメント
桁下げ
X010
デクリメント
各桁の選択と選択された桁の数値の増減を行
うためのアロースイッチ
(矢印スイッチ)
です。
設定中の数値を目視するためのラッチ付7セ
グメント表示器です。
●D0には16ビットバイナリ
(BCD換算0∼9,
999が有効)
のデータが格納されますが便宜上以下
の説明ではBCD換算で表現します。
●駆動入力X000をONすると桁指定は103桁となっています。桁下げ入力を押すたびに桁指定
は103→102→101→100→103のように変化します。
また桁上げ入力を押すたびに103→100→101→102→103のように桁指定が変化します。
指定桁
はストローブ信号(Y004∼Y007)
によるLEDで表示することができます。
●指定された桁に対しインクリメント入力を押すたびにD0の内容が0→1→2→…→8→9→0→1
のように変化します。
デクリメントキーのばあいは0→9→8→7…1→0→9のように変化します。
その内容は7セグメン
ト表示器で表示することができます。
以上のように、表示器を見ながらD0に目的とする数値を書込むのがこの命令です。
注意事項
FNC75
ARWS
●パラメータnは前ページの表によります。
●シーケンサの出力は、
トランジスタ出力タイプを用いる必要があります。
●この命令は、
シーケンサのスキャンタイム
(演算時間)
に同期して実行されます。
スキャンタイム
が短いときには、
コンスタントスキャンモードやタイマ割込みを用いて定時間隔で運転して
ください。
229
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
《タイマの設定変更と現在値表示の例》
プログラム例
●3桁のディジタルスイッチでタイマ番号を
指定します。
操 作
●読出し/書込みキーを押すたびに読出し、書込みLEDが切換わって点灯。
●読出しのときはディジタルスイッチでタイマ番号を設定してからX003を押します。
●書込みのときはアロースイッチで7セグメントを見ながら数値設定しX003を押します。
Y014 X003
T 0 D300
読出 設定
T 1 D301 実用
タイマ回路
T 99 D399
X000
X001
X002
M8000
M 0 デクリメント
X004
M100
読出
Y015
M 1 インクリメント
M 2 桁下げ
M 3 桁上げ
Y015 X003
書込 設定
FNC 66
読出/書込 ALT P
M100
Y014
書込
RUNモニタ
230
●アロースイッチで定数設定を行います。
M100
Y014 読出し表示
Y015 書込み表示
FNC 72 X010 Y010
Z
DSW
ディジタルスイッチ→Z
FNC 74 T 0Z Y000 K 1
SEGL
T 0Z→7 セグメント
FNC 12 D300Z
MOV P
K 1
4桁1組
4桁1組
負論理
D511
FNC 75 M 0 D511 Y000 K 1
ARWS
(M 0∼M 3)→(D511)→
(Y000∼Y007)→7セグメント
4桁1組
FNC 12 D511 D300Z
MOV P
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FNC 76
ASC
対象機種
アスキー変換
シリーズ名
ASCII CODE
16ビット命令 ASC
(連続実行形)
32ビット命令
―
11ステップ
対
ワード
要素
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
象
要
素
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
ビット
要素
S
X
Y
M
S
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
:パソコン,A7PHP/HGP,A6GPP/PHP から
入力された8文字の英数字
(FX2 V2.30以下には、拡張機能なし)
機能と動作
X000
100
101
112
FNC 76
ASC
LD
ASC
S
D・
A B C D E F G H
D300
X000
ABCDEFGH D300
●この命令はエラーメッセージなどを外部表
示器に選択表示するのに適しています。
拡張機能
(FX2,
FX2C)
A∼Hをアスキー変換してD3
00∼
D303へ転送します。
上位8ビット
下位8ビット
D300
42 (B)
41 (A)
D301
44 (D)
43 (C)
D302
46 (F)
45 (E)
D303
48 (H)
47 (G)
上位8ビット
下位8ビット
00
41
A
00
42
B
00
43
C
D303
00
44
D
D304
00
45
E
D305
00
46
F
D306
00
47
G
D307
00
48
H
●M8161をONさせてからこの命令を実行すると
D300
D・ へは下位8ビットのみへの転送となり、
転送
文字数(8文字)
と同じ数のデバイスを占有します。 D301
D302
このばあい、上位8ビットは0となります。
FNC76
ASC
231
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FNC 77
PR
対象機種
アスキーコードプリント
シリーズ名
PRINT
16ビット命令 PR
(連続実行形)
32ビット命令
5ステップ
対
ワード
要素
―
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
命令使用回数:2回
(ただし、インデックス修飾可能)
S
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
バージョンによる
機能差あり
FX2C
(FX2 V2.30以下は、使用回数1回です)
D・
X000
―
―
―
―
●
●
備考
FNC 77
PR
S・
D・
D300
Y000
アスキーデータをYへ出力します。
●アスキーデータが前ページのとおりD300∼D303に格納されているとしますと送信の順序はA
を先頭にして最後にHが送信されます。
●送信出力はY000
(下位ビット)
∼Y007
(上位ビット)
であり、
その他ストローブ信号Y010、実行
中フラグY011が動作します。
X000 駆動入力
Y000∼Y007 データ
A
T0
B
T0
C
D
H
T0:スキャンタイム(ms)
T0
Y010 ストローブ
FNC77
Y011 実行中フラグ
PR
●駆動入力X000が、命令の実行中にOFFされると転送は中断されます。再度X000がONすると
最初から動作を開始します。
注意事項
232
●この命令はスキャンタイム
(上図T0)
に同期して実行されます。
スキャンタイムが短いばあいには、
コンスタントスキャンモード、
長すぎるばあいにはタイマ割込みを用いて駆動することもできます。
●シーケンサはトランジスタ出力タイプを用いる必要があります。
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
1
6バイト
シリアル出力
FNC77
(PR)
は、
8ビットパラレルデータを順次シリアル出力するための命令であり、特殊補助リ
レーM8027=OFFのときは8バイトシリアル出力(全バージョン)、
M8027=ONのときは、
1∼16バ
イトシリアル出力(FX2CおよびFX2のV1.
20以上のもの)
となっています。
ここでは、
A6FD形外部表示ユニットを用いて、
16文字(1字/1バイト)以下の表示を行う例につ
いて説明します。
表示データは、例えばD300∼D307に16進コードで格納されているものとします。
《PR命令の動作》 M8027=ONのとき
X000=OFF→ON変化時に動作開始します。
駆動入力 X000
データ Y007∼Y000
先頭文字
T
T
T
最終文字
T:演算周期または
割込み時間
FNC77
ストローブ Y010
PR
実行中フラグ Y011
実行完了フラグ M8029
データの中に、 00H(NUL)があるとここで実行完了し、残りのデータは出力されません。
●駆動入力X000が、連続ONであっても一巡の出力が終わると実行完了します。
ただし、
M8029はX000をOFFしたときまで動作しません。
233
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
D
FNC 78
FROM
P
FROM
対
ワード
要素
素
ビット
要素
シリーズ名
FROM
D FROM (連続実行形)
9ステップ FROM P (パルス実行形) 17ステップ D FROM P (パルス実行形)
16ビット命令
32ビット命令
(連続実行形)
D・
K,H
象
要
対象機種
BFM読出し
X
KnX KnY
m1,m2,n
Y
M
X000
機能と動作
KnM
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
m1=0∼7:特殊ユニット,特殊ブロック№
m2=0∼32,766*1:バッファメモリ(BFM)番号
n =1∼32,767*2:転送点数
*1:FXON,FX2 V2.30以下は、0∼31
*2:FXON,FX2 V2.30以下は、1∼32( D 命令時、1∼16)
S
FNC 78
FROM
m1
m2
D・
n
K 1
K 29
K 4M 0
K 1
ユニット BFM #
№
転送元
―
―
●
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
P
命令なし
FX1
FX2
追加命令
FX2C
FX2は、V2.10以上で
追加されました。
FROM命令は、
特殊増設機器のバッ
ファメモリ
(BFM)
の内容をシーケン
サに読出すための命令です。
転送先 転送点数
●特殊ユニット
(ブロック)№1のバッファメモリ
(BFM)
#29から、
シーケンサのK4M0へ16ビット
データを読出します。
●X000=ONで読出しが実行されます。
X000=OFFのときは転送は実行されず、転送先のデー
タは変化しません。パルス命令実行後も同様です。
D
FNC 79
TO
P
TO
FNC78
FNC79 対
ワード
要素
素
ビット
要素
機能と動作
シリーズ名
16ビット命令
TO
9ステップ
TO
D TO
P (パルス実行形) 17ステップ D TO
32ビット命令
(連続実行形)
(連続実行形)
P (パルス実行形)
S・
K,H
象
FROM
要
TO
対象機種
BFM書込み
X
KnX KnY
m1,m2,n
Y
X000
M
KnM
S
FNC 79
D TO
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
m1=0∼7:特殊ユニット,特殊ブロック№
m2=0∼32,766*1:バッファメモリ(BFM)番号
n =1∼32,767*2:転送点数
*1:FXON,FX2 V2.30以下は、0∼31
*2:FXON,FX2 V2.30以下は、1∼32( D 命令時、1∼16)
m1
m2
S・
n
K 1
K 12
D 0
K 1
ユニット BFM #
№
転送元
―
―
●
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
P
命令なし
FX1
FX2
追加命令
FX2C
FX2は、V2.10以上で
追加されました。
T0命令は、特殊増設機器のバッファ
メモリ
(BFM)
に対してシーケンサか
らデータを書込むための命令です。
転送先 転送点数
●特殊ユニット
(ブロック)
No.
1のバッファメモリ
(BFM)
#13,
#12に対しシーケンサの
(D1,
D0)
から32ビットデータを書込みます。
●X000=ONで書込みが実行されます。
X000=OFFのときは転送は実行されず、転送先のデー
タは変化しません、パルス命令実行後も同様です。
ビットデバイスの桁指定はK1∼K4
(16ビッ
ト命令)、
K1∼K8
(32ビット命令)
としてください。
234
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
FROM/TO命
令のオペラ
ンドの扱い
《特殊ユニット,
ブロック番号「m1」》
FX−8EX
X030∼
X037
FX2−48MR
X000∼X027
Y000∼Y027
FX−4AD
特殊ブロック
No.
0
FX−32ER
X040∼X057
Y030∼Y047
FX−4DA
特殊ブロック
No.
1
FX−2AD−PT
特殊ブロック
No.
2
●FX0N,
FX2,
FX2Cシーケンサに対して接続された特種増設機器にはブロック番号が与えられます。
ブロック番号は、基本ユニットに近いものから№0→№1→№2…と順に続きます。
●ブロック番号は、
FROM/TO命令がどの機器に対して働くのかを指定するために用います。
《バッファメモリ
(BFM)番号「m2」》
●特殊増設機器内には1
6ビットのRAMメモリが3
2点内蔵されていてこれをバッファメモリといいます。
バッファメモリの番号は#0∼#32
766となり、
その内容は各機器の制御目的に応じて決められ
ています。
●32ビット命令の中でBFMを扱ったときは、指定のBFMが下位16ビット、
これにつづく番号のB
FMが上位16ビットとなります。
上位16ビット 下位16ビット
BFM #10
BFM #9
←指定BFM番号
FNC78
FNC79
《転送点数「n」》
指定要素
指定BFM
指定要素
指定BFM
D100
D101
D102
D103
D104
BFM #5
#6
#7
#8
#9
D100
D101
D102
D103
BFM #5
#6
#7
#8
16ビット命令 n=5のとき
FROM
TO
32ビット命令 n=2のとき
●転送ワード点数をnで指定します。
1
6ビット命令のn=2と3
2ビット命令のn=1は同意義となります。
235
外部機器・
I/O
6.応用命令解説
《特殊補助リレーM8028の役割り
(FX2,
FX2C)》
●M8028=OFFのとき
FROM,
TO命令実行中は自動的に割込み禁止状態となり、入力割込みやタイム割込みは実
行されません。
この間に発生した割込みはFROM,
TO命令の実行完了後にただちに実行されます。
なお、
FROM,
TO命令は割込みプログラムの中でも用いることができます。
●M8028=ONのとき
FROM,
TO命令実行中に割込みが発生すると、
実行中断して割込みプログラムが実行されます。
ただし割込みプログラムの中でFROM,
TO命令を用いることはできません。
ウォッチ
ドッグタイマ
時間の変更
●位置決め,
カムスイッチ,
IDインタフェース,
リンク,
アナログなどの特殊増設機器の接続台数多
い構成では、
シーケンサRUN時に行われるバッファメモリの初期化時間が長くなり演算時間が
延びます。
また多数のFROM/TO命令を実行したり、多数のバッファメモリを転送したばあいにも演算時
間が延びます。
このようなばあいウォッチドッグタイマエラーが発生することがありますので、
先頭ステップ
付近に下記プログラムを入力してウォッチドッグタイマ時間を延ばすか、
FROM/TO命令の
実行タイミングをずらしてください。
M8002
0
イニシャルパルス
FNC 12
MOV
FNC 07
WDT
特殊増設機
器の扱いに
ついて
236
K300
D8000
ウォッチドッグタイマ時間 3
00ms
ウォッチドッグタイマリフレッシュ
FNC07
(WDT)命令をプログラムしなかったばあいは、
END処理時にD80
00の値が必要となります。
特殊増設機器の接続方法,
接続可能台数および入出力番号の扱い等につきましては、
シーケンサ
のハンディマニュアルと、各機器に付属する専用マニュアルをご覧ください。
外部機器・SER
6.応用命令解説
6−11.
FNC80∼FNC89
「外部機器・SER」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC80∼FNC89には、主にシリアルポートに接続された特殊アダプタに
対する制御命令が用意されています。
また、
FX2,
FX2CシーケンサのP
I
D演算命令もこの中に含まれます。
FNC19
∼
FNC20
FNC.No.
命令記号
《命令名称》
80
RS
シリアルデータ転送
81
PRUN
8進ビット転送
82
ASCI
HEX→ASCII変換
83
HEX
ASCII→HEX変換
84
CCD
チェックコード
85
VRRD
FX-8AVボリューム読出し
86
VRSC
FX-8AVボリューム目盛
87
−
FNC40
FNC49
−
FNC50
∼
−
FNC39
∼
89
PID
FNC30
∼
88
FNC29
PID演算
−
FNC59
∼
FNC60
FNC69
∼
FNC70
FNC79
∼
FNC80
FNC89
∼
FNC90
FNC99
237
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 80
RS
対象機種
シリアルデータ転送
シリーズ名
RS232C
RS
16ビット命令
(連続実行形)
32ビット命令
―
9ステップ
対
ワード
要素
K,H
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S・
S・
X
KnX
m,m
Y
X010
KnY
M
KnM
S
FNC 80
RS
KnS
T
C
m,n, D・
D
ファイルレジスタ
(FX2,FX2Cのみ)
V,Z
m,n:0∼256
(FX0NはV1.20以上、FX2はV3.07以上で追加
されました)
S・
m
D200
D 0
送信データの
アドレスと点数
D・
D500
n
D 1
受信データ格納
アドレスと点数
―
―
●
―
●
●
フ
ラ
グ
番
号
備考
FX0
FX0S
FX0N
追加命令
FX1
FX2
追加命令
FX2C
送信待機
送信
受信完了
M8121
M8122
M8123
この命令は、
RS−232CやRS−485
(FX0N)のアダプタを用いて、
シリア
ルデータの送受信を行うための命令
です。
●データの伝送フォーマットは、後述の特殊データレジスタD8120によって設定します。
RS命令駆動中は、
D8120の設定変更を行っても実際には受付けません。
●送信しないシステムのばあいは、送信点数を
“K0”
としてください。
また、受信しないシステムのばあいは、受信点数を
“K0”
としてください。
関連資料
FNC80
RS
238
●「FX通信ユーザーズマニュアル」
FXシーケンサにおける通信関係の総合マニュアルであり、次の項目について詳述されていま
すので本プログラミングマニュアルとあわせてご覧ください。
・無手順通信(FNC80
(RS)命令)
・簡易PC間リンク
・並列リンク
・計算機リンク
●各通信機器のマニュアル(ハードウェア,配線)
・FX−232ADPユーザーズマニュアル
・FX0N−232ADPユーザーズマニュアル
・FX0N−485ADPユーザーズマニュアル
外部機器・SER
6.応用命令解説
通信仕様
《通信フォーマット
「D8120」》
通信フォーマットD8120は、
FNC80
(RS)命令による無手順通信のほか、計算機リンク接続時にも
使用する特殊データレジスタです。
したがって、
FNC80
(RS)命令使用時には、計算機リンクに関する設定は無効ですので、下記注
意事項に従ってフォーマットを設定してください。
ビット
番号
b0
データ長
b1
b2
パリティ
b3
ストップビット
b4
b5
b6
b7
内容
名称
ボーレート
(bps)
b8※1
ヘッダ
b9※1
ターミネータ
制御線
b12
使用不可
1(ビットがON)
7bit
8bit
b2,b1
(0, 0):なし
(0, 1):奇数(ODD)
(1, 1):偶数(EVEN)
1bit
2bit
b7,b6,b5,b4 (0, 0, 1, 1): 300 (0, 1, 0, 0): 600
(0, 1, 0, 1):1,200
(0, 1, 1, 0):2,400
無手順
b10
b11
0(ビットがOFF)
b7,b6,b5,b4
(0, 1, 1, 1): 4,800
(1, 0, 0, 0): 9,600
(1, 0, 0, 1):19,200
なし
あり(D8124) 初期値:STX(02H)
なし
あり(D8125) 初期値:ETX(03H)
b11,b10
(0, 0):なし<RS-232Cインタフェース>
(0, 1):通常モード<RS-232Cインタフェース>
(1, 1):モデムモード<RS-232Cインタフェース,RS-485インタフェース>※3
b11,b10
計算機リンク
(0, 0):RS-485インタフェース
※4
(1, 0):RS-232Cインタフェース
b13※2 サムチェック
付加しない
付加する
b14※2 プロトコル
使用しない
使用する
形式1
形式4
b15※2 制御手順
※1: ヘッダ,
ターミネータの内容はユーザで変更可能です。
計算機リンクを使用するばあいは、必ず“0”
でご使用ください。
※2:b13∼b15は、計算機リンク接続時の設定項目です。
FNC80
(RS)命令を使用するばあいは、必ず“0”でご使用ください。
85ADP
※3:RS−485では制御線という考え方はありませんが、
FX−4
85ADP,
FX0N−4
を使用されるばあいは、
(b11,
b10)
=
(1,
1)でご使用ください。
※4: 計算機リンク接続時の設定です。
FNC80
(RS)命令では関係ありません。
FNC80
RS
●通信フォーマットの設定例
データ長
7bit
パリティ
奇数 (ODD)
ストップビット
1bit
伝送速度
19,200bps
ヘッダ
なし
ターミネータ
なし
制御線
なし
左表の通信設定は、
次のようなプログラムにて設定を行うか、
周辺機器のシリアル通信設定にて設定を行ってください。
b15
D8120 0 0
0
b12 b11
0 0 0
0
0
b8 b7
0 1 0
0
0
9
b4 b3
1 0 0
1
b0
0
2
D8120 = 0092H
イニシャルパルス
M8002
FNC 12
MOV
H0092
D8120
239
外部機器・SER
6.応用命令解説
送受信の
シーケンス
RS命令は次ページに詳述するとおり、
シーケンサからの送信データの先頭アドレスとデータ点数
および受信データ格納用先頭アドレスと受信可能な最大データ点数を指定するものです。
ここではRS命令を用いたデータ送受信のシーケンスについて、
まず説明します。
X010
FNC 80
RS
S・
m
D200
D 0
送信データの
アドレスと点数
D・
D500
n
D 1
受信データ格納
アドレスと点数
送信要求
パルス
送信データの内容の書込み
SET
M8122
送信要求
M8123
受信データの移動
受信完了
RST
送信要求
M8
12
2
受信完了
M8
1
23
キャリア検出
M8
1
24
(FX2,
FX2C)
注意事項
240
動作の詳細は次ページを
ご参照ください。
M8123 受信完了リセット
D 0(送信点数)やD200∼の内容
を書込みます。
送信完了で自動的にリセットされます。
シーケンスでリセットしないでください。
受信データは専用の格納エリア
に転送しておきます。
受信完了フラグM8123のリセットは連続
動作のシーケンスにしないでください。
●RS命令の駆動入力X0
1
0をONすると、
シーケンサは受信待ちの状態となります。
●受信待ちの状態または受信完了の状態で、
M8122をパルス命令でセットす
ると、
D200からD0点のデータが送信され、送信完了時にM8122は自動的に
リセットされます。
●シーケンサがデータを受信中であるときは、
その受信完了を待って送信が行
われます。
この間、送信待機フラグM8121が動作します。
●先頭データ受信後、
受信完了フラグM8
12
3がONするまでは受信中となります。
先頭データの受信中に送信要求を行うと、
データの混信が生じます。
●受信完了フラグM8123がONしたら、受信データを他の格納先に転送してか
らM8123をリセットしてください。
●M8123をリセットすると、再び受信待ちの状態となります。
M8123の動作中に送信要求を行ってもM8123はリセットされませんが、送信
は行われます。
M8123のリセットは上記のとおり、
シーケンスにより行ってください。
●(D1)
=0でRS命令を実行するとM8123
(実行完了フラグ)
は動作せず、
受信
待機にもなりません。一度M8123をON→OFFすると、受信待機となります。
●MODEMの回線成立時にCD
(DCD)信号(チャンネル受信キャリア検出)
を
受信(MODEM→シーケンサ)すると、
M8124がONします。
●M8124=OFFのときはダイヤル番号の送信、
M8124=ON後はデータの送受
信が行えます。
●この命令は何回でもプログラムできますが、
駆動命令は1個とし
(2個以上の同時ON不可)
、切
換えには1サイクルタイム以上のOFF時間を設けてください。
●送信完了→受信開始または受信完了→送信開始の間には、
2サイクルタイム以上のOFF時間
を設けてください,
(次ページ詳細)
●RS命令駆動中は、
D8120の設定変更を行っても実際には受付けません。
RS命令を一度OFF
し設定変更を有効にしてください。
外部機器・SER
6.応用命令解説
《16ビットデータの扱い》 M8161=OFFのとき(M8161は、ASCI,
HEX,
CCD命令で共用)
RUN中OFF
M8000
X010
OFF
16ビットデータ
M8161
FNC 80
RS
送信データ
(シーケンサ
→外部機器)
上位8ビット
16ビットモード
S・
m
D・
n
D200
K 4
D500
K 10
下位8ビット
16ビットデータは下位、上位
の8ビットに分割して送受信
されます。
STX
D200 下 D200 上 D201 下 D201 上
ETX
ヘッダ
ターミ
ネータ
S・ で指定した先頭アドレス
mで指定した送信バイト数
受信データ
(外部機器
→シーケンサ)
STX
D500 下 D500 上 D501 下 D501 上 D502 下 D502 上
ETX
ターミ
ヘッダ
ネータ
D・ で指定した先頭アドレス
nで指定した受信上限点数(バイト数)
以上にはなりません。
ターミネータEXTまたはn点受信によ
り受信完了となります。
駆動入力
X010
送信フラグ M8122
4
3
2
1
0
下
上
下
上
送信データ D8122
残数
送信データ TXD
受信完了
STX
D200
D200
D201
D201
ETX
2サイクルタイム以上
としてください
この間の送信要
求は送信待ちの
状態になります
(M8121=ON)
送信可能区間
受信待ち
FNC80
M8123
RS
受信待ち状態開始
下
上
下
上
下
上
シーケンスで
リセットしな
かったとき
受信データ RXD
STX
D500
D500
D501
D501
D502
D502
ETX
無手順
双方向通信 送信可能区間
受信
データ数
D8123
0
1
2
3
4
5
6
●送受信中にエラーが発生するとM8063がONし、エラー内容をD8063へ格納します。
241
外部機器・SER
6.応用命令解説
《8ビットデータの扱い(拡張機能)》 M8161=ONのとき(M8161は、ASCI,
HEX,
CCD命令と共用)
16ビットデータ
M8000
X010
M8161
FNC 80
RS
送信データ
(シーケンサ
→外部機器)
無視
8ビットモード
S・
m
D・
n
D200
K 4
D500
K 10
下位8ビット
上位8ビットは無視、下位8
ビットのみ有効データとみな
します。
STX
D200 下 D201 下 D202 下 D203 下
ETX
ヘッダ
ターミ
S・ で指定した先頭アドレス
ネータ
mで指定した送信バイト数
受信データ
(外部機器
→シーケンサ)
STX
D500 下 D501 下 D502 下 D503 下 D504 下 D505 下
ETX
ターミ
ヘッダ
ネータ
D・ で指定した先頭アドレス
nで指定した受信上限点数(バイト数)
以上にはなりません。
ターミネータEXTまたはn受信点によ
り受信完了となります。
駆動入力
X010
送信フラグ M8122
4
3
2
1
0
送信データ TXD
受信完了
STX
D200
D201
D202
D203
ETX
下
下
下
下
送信データ D8122
残数
2サイクルタイム以上
としてください
この間の送信要
求は送信待ちの
状態になります
(M8121=ON)
送信可能区間
受信待ち
M8123
シーケンスで
リセットしな
かったとき
下
下
下
下
下
下
受信待ち状態開始
STX
D500
D501
D502
D503
D504
D505
ETX
受信データ RXD
送信可能区間
受信
データ数
D8123
0
1
2
3
4
5
6
●送受信中にエラーが発生するとM8063がONし、エラー内容をD8063へ格納します。
242
外部機器・SER
6.応用命令解説
FX−232ADP導入プログラム例
次に示すプログラムは、
FNC80
(RS)命令を用いたデータ転送プログラムの例です。
このプログラム例は、
「マ
イクロシーケンサFAX情報サービス」
(裏表紙詳細)
の掲載内容と同一です。
また、同「FAX情報サービス」
に
はこの他にもプリンタへの印字やバーコードリーダとの通信などのプログラム例が掲載されていますので必要
に応じてご利用ください。
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
パソコンとの接続1
(1)概要
FX−232ADP形RS232C用アダプタを用いて、パソコンと接続しデータの授受を行います。
(2)使用する機器とシステム構成
(V3.
07以上),
FX2Cシーケンサ
・シーケンサ
:FX2
・インタフェース :FX−232ADP形RS232C用アダプタ
・パソコン
:PC−9801NV
(NEC社製)
・ケーブル
:F2−232CAB
パソコン
PC−9801NV
FX2(V3.07以上)
FX2Cシーケンサ
F2−232CAB
RS−232C端子
FX−232ADP
(3)パソコン側の通信設定
パソコンのメモリスイッチ設定を下記の内容とします。
・ボーレート
9600bp
s
・データビット長
8ビット
設定方法の詳細は、パソコンの取扱説明書をご覧ください。
・パリティチェック 偶数
・ストップビット長 2ビット
*メモリスイッチ変更後は、必ずパソコンをリセットし設定を有効としてください。
(4)動作内容
電源投入
シーケンサ
データ受信
シーケンサ
データ送信
FNC80
〔
〔
〔
パソコン、
シーケンサに電源を投入し、パソコン、
シーケ
ンサともプログラムを実行させます。
シーケンサはプログ
ラムを実行させると、受信待ちの状態になっています。
パソコンからA$の内容「4
0」が送られてきて、
そのデー
タがD0に格納されます。
D0に格納されたデータをD1
0
0に転送し、
D1
00の内容を
パソコンに送信します。パソコンには受け取ったデータ
を表示して、
プログラムが終了します。
〕
〕
〕
RS
パソコンの表示
r
un
4
0
OK
243
外部機器・SER
6.応用命令解説
(5)動作内容
●シーケンサ側プログラム例
M8002
M8000
M8123
M 20
FNC 40
ZRST
D 0
FNC 12
MOV
H048F D8120
FNC 80
RS
D100
K 4
D 0
FNC 15
BMOV
D 0
D100
K 2
D300
起動時 D 0∼D300をクリア
通信フォーマットの設定
K 4
RS命令駆動
シーケンサが受信した内容
を再度パソコンへ送信
PLF
M 20
RST
M8123
受信完了フラグリセット
SET
M8122
送信要求
END
●パソコン側プログラム例
10
CLOSE
#1:A$=”
40”
ASCI
I文字格納
20
OPEN
”
COM1:” AS
#1
ファイルオープン
30
PRINT
#1,
A$
シーケンサへデータ書込
4
0
CLOSE
#1:FOR
I=J
TO
2000:NEXT
*
50
OPEN
”
COM1:” AS
#1
60
FOR
I=1
TO
100
*
70
IF
LOC
(1)
>=4
GOTO
100
シーケンサのデータ読出のためのデータ長、
チェック
80
NEXT
90
CLOSE
#1:PRINT
”
TIME
OUT
ERROR”
:END
100
B$=INPUT$
(LOC
(1),
#1) シーケンサのデータ読出
110
PRINT
B$
120
END
*パソコン、
シーケンサの処理速度により、各カウンタ値を任意に変更してください。
各カウンタは、
データ受信時の待ち時間用として使用しています。
通信フォーマット
D8120=H048F
244
データ長
8bit
パリティ
偶数
ストップ
2bit
ボーレート
9600bps
ヘッダ
なし
ターミネータ
なし
制御線
H/W
モード
通常モード
6.応用命令解説
245
外部機器・SER
6.応用命令解説
D
FNC 81
PRUN
P
PARALLEL RUNNING
対
ワード
要素
K,H
シリーズ名
16ビット命令
PRUN
(連続実行形)
5ステップ
PRUN
P (パルス実行形)
S・
S・
KnX
KnY KnM
D・
象
要
素
ビット
要素
X
対象機種
8進ビット転送
Y
M
S
KnS
T
S・
C
および
D PRUN (連続実行形)
9ステップ D PRUN P (パルス実行形)
32ビット命令
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
のnは1∼8、
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
バージョンによる
機能差あり
FX2
FX2C
指定要素番号の最下位桁は0としてください。
桁指定されたソースとデスティネーションの要素番号を8進数として扱い、
データを転送します。
機能と動作
X030
FNC 81
PRUN
S・
D・
K4X000
K4M0
X000∼X017→M0∼M7,M10∼M17
8進数要素
X17 X16 X15 X14 X13 X12 X11 X10
M17 M16 M15 M14 M13 M12 M11 M10
M9
M8
X7
X6
X5
X4
X3
X2
X1
X0
M7
M6
M5
M4
M3
M2
M1
M0
10進数要素
変化しない
X002
FNC 81
PRUN
S・
D・
K4M0
K4Y000
M0∼M7,M10∼M17→Y0∼Y17
転送されない
FNC81
M17 M16 M15 M14 M13 M12 M11 M10
M9
10進数要素
M8
M7
M6
M5
M4
M3
M2
M1
M0
Y17 Y16 Y15 Y14 Y13 Y12 Y11 Y10
Y7
Y6
Y5
Y4
Y3
Y2
Y1
Y0
PRUN
8進数要素
246
6.応用命令解説
247
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 82
ASCI
シリーズ名
HEX→ASCII
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
対象機種
HEX→ASCII変換
P
16ビット命令
ASCI
(連続実行形)
7ステップ
ASCI
P (パルス実行形)
32ビット命令
―
S・
K,H
n
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
D・
X
Y
M
n:1∼256
(FX0NはV1.20以上、FX2はV3.07以上で追加されました
また、FXONには、パルス実行形命令はありません)
S
―
―
●
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
追加命令
FX1
FX2
追加命令
FX2C
《16ビット変換モード》 M8161=OFFのとき(M8161は、
RS,
HEX,
CCD命令と共用)
機能と動作
RUN中OFF
M8000
OFF
M8161
16ビットモード
S・
X010
FNC 82
ASCI
D100
D・
n
D200
K 4
のHEXデータの各桁をASCI
I変換して、 D・ の上下各8ビットへ転送する命令です。変換
する文字はnで指定します。
D・ は下位8ビット、
上位8ビットに分けてASCI
Iデータが格納されます。
S・
16ビット
変換の例
上側のプログラムのばあい、次のとおり変換が実行されます。
S・ で指定した先頭デバイス 「0」=3
0H
「1」
=31H
(D100)
=0ABCH
「A」
=
4
1
「
2
」
=
3
2
H
H
(D101)
=1234H
「B」
=42H
「3」
=33H
(D102)
=5678H
「C」
=
4
3
「
4
」
=
3
4
H
H
「5」
=35H
「6」
=36H
「7」
=37H
「8」
=38H
D・ で指定した先頭デバイス
n
FNC82
(D・)
D 200下
K1
K2
K3
K4
K5
K6
K7
K8
K9
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「2」
「1」
「8」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「2」
「1」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「2」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「C」
「B」
「A」
「0」
「C」
「B」
「A」
「C」
「B」
D 200上
ASC
I
D 201下
D 201上
D 202下
D 202上
D 203下
変化しません
D 203上
D 204下
「C」
n=K 4のばあいのビットの構成
D 100=0ABCH
0 0 0 0 1
0
D 200
0 1 0 0 0
0
1
0
1
0
A
0
1
248
0
0 0 0
「C」→43H
1
1
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0 0 0
「B」→42H
1
0
C
1
「A」→41H
D 201
0 1
1
B
1
0
「0」→30H
1
1
0
1
0
●プリンタなどでBCDデータとして出
力するばあいは、本命令の実行前
にBIN→BCD変換をしておく必要
があります。
外部機器・SER
6.応用命令解説
拡張機能
(FX2,
FX2C)
《8ビット変換モード》 M8161=ONのとき(M8161は、
RS,
HEX,
CCD命令と共用)
M8000
M8161=ONにすると8ビットモードとなり、
下記のとおり変換処理が行われます。
M8161 8ビットモード
S・
X010
FNC 82
ASCI
D100
D・
n
16ビット
D200
K 4
0
下位8ビット
デスティネーション
S・
のHEXデータの各桁をASCI
I変換して、 D・ の各下8ビットへ転送する命令です。変換
する文字数はnで指定します。
D・ の上位8ビットは0となります。
8ビット
変換の例
上側のプログラムのばあい、次のとおり変換が実行されます。
S・
で指定した先頭デバイス
(D100)
=0ABCH
(D101)
=1234H
(D102)
=5678H
「0」=30H
「A」
=41H
「B」
=42H
「C」
=43H
「1」
=31H
「2」
=32H
「3」
=33H
「4」
=34H
「5」
=35H
「6」
=36H
「7」
=37H
「8」
=38H
で指定した先頭デバイス
D・
n
(D・)
D 200
K1
K2
K3
K4
K5
K6
K7
K8
K9
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「2」
「1」
「8」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「2」
「1」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「2」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「3」
「C」
「B」
「A」
「0」
「4」
「C」
「B」
「A」
「0」
「C」
「B」
「A」
「C」
「B」
D 201
D 202
D 203
D 204
D 205
D 206
変化しません
D 207
D 208
「C」
FNC82
n=K 2のばあいのビットの構成
D 100=0ABCH
0
0
0
0
1
0
0
1
0
1
0
A
1
1
1
1
B
0
0
1
0
1
1
C
●プリンタなどでBCDデータとして出
力するばあいは、本命令の実行前
にBIN→BCD変換をしておく必要
があります。
ASC
I
D 200=BのASCⅡコード=42H
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
4
D 201=CのASCⅡコード=43H
0 0 0 0 0 0 0 0 0
1
2
0
4
0
0
0
3
249
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 83
HEX
P
ASCII→HEX
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
対象機種
ASCII→HEX変換
シリーズ名
16ビット命令
HEX
(連続実行形)
7ステップ
HEX
P (パルス実行形)
32ビット命令
―
―
●
―
●
●
―
S・
K,H
n
X
KnX
KnY
Y
M
KnM
KnS
T
D・
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
n:1∼256
(FX0NはV1.20以上、FX2はV3.07以上で追加されました
また、FXONにはパルス実行形命令はありません)
S
備考
FX0
FX0S
FX0N
追加命令
FX1
FX2
追加命令
FX2C
RS,
ASCI,
CCD命令と共用)
《16ビット変換モード》 M8161=OFFのとき(M8161は、
機能と動作
RUN中OFF
M8000
OFF
M8161
16ビットモード
S・
X010
FNC 83
HEX
D200
D・
n
D100
K 4
S・ の上下各8ビットに格納されているASC
D・
I
I文字をHEXデータに変換して、
4桁ごとに へ転送します。変換する文字数はnで指定します。
本命令で変換できるコードは、
0∼9,
A∼Fのアスキーコードのみです。
16ビット
変換の例
FNC83
HEX
上例のプログラムのばあい、次のとおり変換が実行されます。
(D・)
(S・)
ASCII
コード
HEX
変換
D 200下
30H
0
1
D 200上
41H
A
2
D 201下
42H
B
3
D 201上
43H
C
4
D 202下
31H
1
5
・・・0H
ABC1H
D 202上
32H
2
6
・・0AH
BC12H
D 203下
33H
3
7
・0ABH
C123H
D 203上
34H
4
8
0ABCH
1234H
D 204下
35H
5
9
・・・0H
ABC1H
2345H
0
0
1
n=K 4のばあい
D 200
n
0
D 102
D 101
D 100
・・・0H
変化しません
・は0です
・・0AH
・0ABH
0ABCH
1
0
0
0
0
0
1
41H→「A」
D 201
0
1
0
0
0
0
1
1
0
1
0
43H→「C」
D 100
0
0
0
0
0
1
1
0
0
0
0
0
1
0
1
0
0
30H→「0」
0
0
42H→「B」
0
1
A
0
1
0
1
B
1
1
C
●入力データがBCDのばあいは本命令の実行後、
BCD→BIN変換しておく必要があります。
S・
●HEX命令では
に格納されているデータが、
ASCI
Iコードでないばあい、演算エラーとな
りHEX変換ができません。特にM8161がOFFのばあい、 S・ の上位8ビットにもASCI
Iコード
を格納しておく必要がありますので注意してください。
250
外部機器・SER
6.応用命令解説
拡張機能
(FX2,
FX2C)
《8ビット変換モード(拡張機能)》 M8161=ONのとき(M8161は、
RS,
ASCI,
CCD命令と共用)
M8000
M8161 8ビットモード
S・
X010
FNC 83
HEX
D200
D・
D100
16ビット
n
K
無視
下位8ビット
ソースデータ
4
S・ の下8ビットに格納されているASC
I
I文字をHEXデータに変換して、
4桁ごとに D・ へ転
送します。変換する文字数はnで指定します。
M8161はRS,
ASCI,
HEX,
CCD命令と共用になっており、
8ビットで使用するばあいは常時ONし
てください。
8ビット
変換の例
上例のプログラムのばあい、次のとおり変換が実行されます
(D・)
(S・)
ASCII
コード
HEX
変換
D 200
30H
0
1
D 201
41H
A
2
D 202
42H
B
3
D 203
43H
C
4
D 204
31H
1
5
・・・0H
ABC1H
D 205
32H
2
6
・・0AH
BC12H
D 206
33H
3
7
・0ABH
C123H
D 207
34H
4
8
0ABCH
1234H
D 208
35H
5
9
ABC1H
2345H
n=K 2のばあい
n
D 200
D 102
D 101
D 100
・・・0H
変化しません
・は0です
・・0AH
・0ABH
0ABCH
・・・0H
0 0 1 1 0
3
0
D 201
1
0
4
D 100
0
0 0 0
0
0
0
0 0 1
1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0
0
A
●入力データがBCDのばあいは本命令の実行後、
BCD→BIN変換しておく必要があります。
FNC83
HEX
251
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 84
CCD
シリーズ名
CHECK CODE
対
ワード
要素
象
要
素
対象機種
チェックコード
P
16ビット命令
CCD
(連続実行形)
7ステップ
CCD
P (パルス実行形)
32ビット命令
―
―
●
―
●
●
―
S・
K,H
n
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
n
ファイルレジスタ
V,Z
D・
ビット
要素
X
Y
M
備考
FX0
FX0S
FX0N
追加命令
FX1
FX2
追加命令
FX2C
n:1∼256
(FX0NはV1.20以上、FX2はV3.07以上で追加されました
また、FXONにはパルス実行形命令はありません)
S
《16ビット変換モード》M8161=OFFのとき(M8161は、RS,ASCI,HEX命令と共用)
機能と動作
RUN中OFF
OFF
M8000
M8161
16ビットモード
S・
X010
FNC 84
CCD
D100
D・
n
D 0
K 10
● S・ で指定されたデバイスを先頭とするn点のデータについて、
その上下各8ビットデータの
加算データと水平パリティデータを D・ と D・ +1のデバイスへ格納します。
●FX(0N)−232ADPによる通信データのチェックに用いることができます。
16ビット
変換の例
FNC84
CCD
上例のプログラムのばあい、次のとおり変換が実行されます。
(S・)
データの内容の例
D 100下
K100 =01100100
D 100上
K111 =0110111① ←
D 101下
K100 =01100100
D 101上
K 98 =01100010
D 102下
K123 =0111101① ←
D 102上
K 66 =01000010
D 103下
K100 =01100100
D 103上
K 95 =0101111① ←
D 104下
K210 =11010010
D 104上
K 88 =01011000
合 計
K1091
水平パリティ
252
1の個数が奇数ならば水平パリティは1
1の個数が偶数ならば水平パリティは0
1000010① ←
D 0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
0
1
1
BCDでは1091
D 1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
1
0
1
水平パリティ
外部機器・SER
6.応用命令解説
拡張機能
(FX2,
FX2C)
《8ビット変換モード》M8161=ONのとき(M8161は、
RS,
ASCI
I,
HEX命令と共用)
M8000
M8161 8ビットモード
S・
X010
FNC 84
CCD
D100
16ビット
D・
n
D 0
K 10
無視
下位8ビット
ソースデータ
● S・ で指定されたデバイスを先頭とするn点のデータ
(下位8ビットのみ)
について、その加
算データと水平パリティデータを D・ と D・ +1のデバイスへ格納します。
●FX(0N)−232ADPによる通信データのチェックに用いることができます。
8ビット
変換の例
上例のプログラムのばあい、次のとおり変換が実行されます。
(S・)
データの内容の例
D 100
K100 =01100100
D 101
K111 =0110111① ←
D 102
K100 =01100100
D 103
K 98 =01100010
D 104
K123 =0111101① ←
D 105
K 66 =01000010
D 106
K100 =01100100
D 107
K 95 =0101111① ←
D 108
K210 =11010010
D 109
K 88 =01011000
合 計
K1091
水平パリティ
1000010① ←
1の個数が奇数ならば水平パリティは1
1の個数が偶数ならば水平パリティは0
D 0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
0
1
1
BCDでは1091
D 1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
1
0
1
水平パリティ
FNC84
CCD
253
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 85
VRRD
P
VOLUME READ
対
ワード
要素
ボリューム読出し
シリーズ名
16ビット命令
VRRD
(連続実行形)
5ステップ
VRRD
P (パルス実行形)
素
32ビット命令
K,H
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
D
ビット
要素
X
Y
M
X000
X001
S
FNC 85
VRRD
T 0
ボリューム
値の順次
読出し
―
―
―
●
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S・ :ボリューム番号0∼7
S・
D・
K 0
D 0
ボリューム№0のアナログ値をBIN8ビットに変換
して0∼255をD0へ転送します。
用途例としてD0をタイマの設定値として用いて
います。
これによりアナログタイマが得られます。
タイマ定数として、
2
56以上の値が必要なばあい
には取込値にFNC22
(MUL)命令で定数をかけ
た値をタイマ定数として間接設定します。
D 0
アナログタイマとしての用途例
ボリュームVR0∼VR7に応じて、
VRRD命令の指定値はK0∼K7とします。
図のシーケンスでは、
インデックス
(Z=0∼7)
により、修飾されておりK0Z=K0∼K7となります。
0
M8000
RUNモニタ
4
7
M8000
VRRD
21
23
27
59
63
65
RST
Z
インデックスレジスタ
Zのリセット(Z)=0
FNC 08
FOR
K 8
FOR∼NEXT間を8回
繰返します。
FNC 85
VRRD
K 0Z
D200Z
FNC 24
INC
Z
ボリューム
値をデータ
レジスタへ
(Z)+1→(Z)
FNC 09
NEXT
16
17
254
ファイルレジスタ
V,Z
D・
機能と動作
FNC85
―
S・
象
要
対象機種
FX-8AV用
X000
T 0
X001
T 1
X007
T 7
T 0
D200
Y000
T 1
D201
Y001
T 7
Y007
END
D207
タイマ回路です。
ボリュームの目盛0∼10
に応じて、データレジ
スタには0∼255の値が
格納されます。
T 0∼T 7は100msタイマ
ですから、0∼255の設
定値に対して、0∼25.5
秒が得られます。
《FOR∼NEXT命令の動作》
4ステップから1
6ステップまでの命
令をFOR命令の指定回数8回だ
け繰返した後、
17ステップ以降へ
移行します。
この間でインデックス
レジスタZの値は、
0,1,2,……,7
と順次増加し、
VR0→D200
VR1
→D2
01……VR7→D20
7の8回の
転送が行われます。
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 86
VRSC
P
VOLUME SCALE
対
ワード
要素
ボリューム目盛
シリーズ名
16ビット命令
VRSC
(連続実行形)
5ステップ
VRSC
P (パルス実行形)
素
32ビット命令
―
S・
K,H
KnX
KnY
KnM
象
要
対象機種
FX-8AV用
KnS
T
C
D
V,Z
ファイルレジスタ
D・
ビット
要素
X
Y
機能と動作
X000
ロータリス
イッチとし
ての利用
X000
X001
M
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S・ :ボリューム番号0∼7
S
S・
D・
FNC 86
VRSC
K 1
D 1
ボリューム№1の目盛0∼1
0をD1へBIN値で格納
します。
ツマミが目盛の途中にある時は四捨五入により
0∼10の正数値にまるめます。
FNC 86
VRSC
K 1
D 1
ボリューム目盛り0∼10に応じて補助リレー
M0∼M10のいずれか1点をONさせます。
FNC 41
DECO
D 1
M 0
K 4
FNC41
(DECO)命令によって、補助リレー
がM0∼M15まで占有されます。
M 0
目盛 0 のときにON
M 1
目盛 1 のときにON
M 10
目盛10 のときにON
※シンボルのVRSCは、
VARIABLE RES
I
STOR SCALEの略称です。
FNC86
VRSC
255
外部機器・SER
6.応用命令解説
FNC 88
PID
対象機種
PID演算
シリーズ名
PID
PID
16ビット命令
(連続実行形)
32ビット命令
―
9ステップ
対
ワード
要素
K,H
KnX
KnY
KnM
S1
S2
S3
KnS
T
C
D
象
要
素
ファイルレジスタ
V,Z
D
ビット
要素
機能と動作
X
Y
M
S
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
追加命令
FX2C
追加命令
S3 :D0∼D975
(V3.30以上で追加されました。)
X000
FNC 88
PID
S1
S2
S3
D
D 0
D 1
D100
D150
目標値 測定値 パラメータ 出力値
(SV)
(PV)
(MV)
●PID制御を行うためのPID演算プログラムです。
サンプリングタイムに達したPID命令が、
その後にスキャンされたときPID演算を実行します。
● S1 に目標値(SV)
を設定しプログラムを実行すると D に
S2 に測定現在値
(PV)
演算結果(MV)が格納されます。
S3 ∼ S3 +6に制御パラメータ
}
D に対しては、
非バッテリバックアップ領域のデータレジスタを指定してください。
(バッテリ
バックアップ領域のデータレジスタを指定するばあいは、下記のプログラムによってシーケ
ンサRUN時にバックアップ内容をクリアする処置を必ず行ってください)
M8002
(プログラム例)
イニシャルパルス
RST
D***
D に指定したバッテリバックアップ
FNC88
P
I
D
256
領域のデータレジスタ番号
● S3 から25点分の要素が占有されます。
この例ではD100∼D124が占有されます。
(ただし、次ページに示す制御パラメータのACT設定でBIT1、
BIT2が共に“0”
のときは、
3
S
から20点分だけの占有となります)
外部機器・SER
6.応用命令解説
パラメータ
の設定
S3
S3 +1
制御用パラメータの設定値は、
PID演算開始前にMOV命令などによりあらかじめ書き込んでお
く必要があります。
また、
メモリバックアップ領域のデータレジスタを指定したばあいには、
シーケンサの電源OFF後
も設定値が保持されるため、
2回目以降の書込み処理は不要です。
サンプリングタイム
(Ts)
動作方向(ACT)
1∼32767
〔ms〕
(ただし、演算周期より短い値での実行は不可能)
BIT0
0:正動作 1:逆動作
BIT1
0:入力変化量警報なし 1:入力変化量警報有効
BIT2
0:出力変化量警報なし 1:出力変化量警報有効
BIT3
使用不可
BIT4∼BIT15
0∼99
〔%〕
1∼32767
〔%〕
0∼32767
〔×100ms〕 0のときは∞として扱う
(積分なし)
0∼100
〔%〕
0∼32767
〔×10ms〕 0は微分なし
}
S3 +2
S3 +3
S3 +4
S3 +5
S3 +6
S3 +7
入力フィルタ定数(α)
比例ゲイン
(Kp)
積分時間(TI)
微分ゲイン
(KD)
微分時間(TD)
}
PID演算の内部処理で占有します
S3 +1
9
S3 +2
0 入力変化量(増側)警報設定値 0∼32
767
S3 +2
1 入力変化量(減側)警報設定値 0∼32
767
S3 +2
2
出力変化量(増側)警報設定値 0∼32
767
S3 +2
3
出力変化量(減側)警報設定値 0∼32
767
S3 +2
4
警報出力 BIT0入力変化量 (増側)
オーバ
BIT1入力変化量 (減側)
オーバ
BIT2出力変化量 (増側)
オーバ
BIT3出力変化量 (減側)
オーバ
}
使用の有無はユーザが設定する
S3 1のACTがK2∼K7のとき有
+
効(BIT1またはBIT2がONのとき)
●PID命令は同時に複数回実行できます(ループ数に制限はありません)が、演算に使用する
S3 や D は要素番号が重複しないよう注意してください。
●PID命令はタイマ割込みやサブルーチン、ステップラダー、
ジャンプ命令内でも使用できます
S3 +7をクリアしてから使用してください。
が、
このようなばあいにはPID命令の実行直前に FNC88
X000
I610
FNC 12
MOV P
K 0
D107
FNC 88
PID
D 0
D 1
S3 +7をリセット
(初回の割込みルーチン実行時に、内部処理
I
D
用レジスタをパルス化指令でクリアします) P
D100
D150
PID演算実行
257
外部機器・SER
6.応用命令解説
●サンプリングタイムTsの誤差は最大で−
(1演算周期+1ms)
∼+
(1演算周期)
となります。
この変動が問題になるばあいは、
コンスタントスキャンモードで実行するか、
あるいはタイマ割
込みルーチン内にプログラムしてください。
●サンプリングタイムTs≦シーケンサの1演算周期となると下記PID演算エラー
(K674
0)が発生
しますが、
Ts=演算周期としてP
ID演算が実行されます。
このようなばあいはP
ID命令をタイマ
割込み(I
6□□∼I
8□□)内で使用することをおすすめします。
●入力フィルタ定数は、測定値の変化をなめらかにする効果があります。
●微分ゲインは、出力値の急激な変化をやわらげる効果があります。
●動作方向( S3 +1(ACT))
1)動作方向[bit0]
システムの動作方向を正動作、逆動作で指定します。
2)警報設定(入力変化量、出力変化量)[bit1,bit2]
S3 +1
(ACT)のb
i
t
1,
b
i
t2をONさせると、ユーザ任意で入力変化量・出力変化量の
S3
S3
チェックが行えます。チェックは +
20∼ +
23の値に従って行います。設定
S3
された入出力変化量をオーバしたとき、警報フラグとして +
24の各ビットが、
その
PID命令実行直後にONします。(下図参照)
S3 +23を警報値として使用するばあい、
ただし、 S3 +21,
設定された値は、負の値と
して扱います。
a)変化量とは、
(前回の値)
−
(今回の値)
=変化量
S3
b)警報フラグの動作( +
24)
i)入力変化量(b
i
t
1=1) i
i)出力変化量(b
i
t
2=1)
入力変化量
出力変化量
増側
増側
サンプ
リング
回数
0
減側
減側
警報フラグ
S3 +24
bit0 ON OFF
S3 +24
bit1
警報フラグ
S3 +24
bit2 ON OFF
OFF
ON
258
サンプ
リング
回数
0
S3 +24
bit3
OFF ON
外部機器・SER
6.応用命令解説
P
I
Dの3定数
の求め方
PID制御において良好な制御結果を得るためには、制御対象に合った各定数(パラメータ)
の最
適値を求めなければなりません。
ここでは、
PIDの3定数(比例ゲイン
(KP)、積分時間(TI)、微分
時間(TD))
の最適値を求めなければなりません。
その方法としてステップ応答法があり、
ここでは、
そのステップ応答法について説明します。
ステップ応答法とは、
制御システムに対し0→1
0
0%※1のステップ状の出力を与えることによって、
入
力変化から求められる動作特性
(最大傾斜
(R)
、
無駄時間
(L)
)
よりP
IDの3定数を求める方法です。
※1
ステップ状の出力は、
0→75%や0→50%でも求めることはできます。
〈動作特性〉
100%
出力値
出力値(MV)
0%
時間
入力値の
変化量
最大傾斜(R)
時間(Sec)
無駄時間(L)
[Sec]
1(Sec)
〈動作特性と3定数〉
比例ゲイン
(KP)[%]
積分時間
(TI)[×100ms]
比例制御(P動作)のみ
1
RL
PI制御(PI動作)
0.9
出力値
× RL
(MV)
33L
PID制御(PID動作)
1.2
出力値
× RL
(MV)
20L
微分時間
(TD)[×10ms]
出力値
× (MV)
FNC88
50L
P
I
D
259
外部機器・SER
6.応用命令解説
●制御パラメータの設定値やPID演算中のデータにエラーが発生すると演算エラーM8
06
7が
ONし、
そのエラー内容に従ってD8067に下記データが格納されます。
コード
エラー内容(D8067)
処 理
K6705 応用命令のオペランドが対象要素外
K6706 応用命令のオペランドが対象範囲外
K6730 サンプリングタイム(TS)が対象範囲外(TS<0)
K6732 入力フィルタ定数(α)が対象範囲外(α<0または100≦α)
K6733 比例ゲイン(KP)が対象範囲外(KP<0)
PID演算停止
K6734 積分時間(TI)が対象範囲外(TI<0)
K6735 微分ゲイン(KD)が対象範囲外(KD<0または201≦KD)
K6736 微分時間(TD)が対象範囲外(TD<0)
K6740 サンプリングタイム(TS)≦演算周期
K6742 測定値変化量オーバ(ΔPV<-32768または32767<ΔPV)
K6743 偏差オーバ(EV<-32768または32767<EV)
K6744 積分計算値がオーバ(-32768∼32767以外)
K6745 微分ゲイン(KP)オーバによる微分値オーバ
演算データをMAX値
として演算続行
K6746 微分計算値がオーバ(-32768∼32767以外)
K6747 PID演算結果オーバ(-32768∼32767以外)
PIDの測定値(PV)
は、
PID演算実行前までに正常なデータが読み込まれている必要があります。
特にFX−4AD,
FX−2AD−PTまたはFX−4AD−TCの入力値をPID演算するばあいは、
その
変換時間に注意してください。
260
外部機器・SER
6.応用命令解説
P
I
D命令の
基本演算式
(参考)
本命令は、速度形・測定値微分形演算式により、
PID演算を行っています。
PID制御では、 S3 で指定した“動作方向”
の内容によって正動作または逆動作の演算式が
実行されます。
また、
この演算に必要とされている各値は、 S3 に指定したデータレジスタの内容が用いられ
ます。
P
I
D基本演算式
動作方向
PID演算方式
ΔMV=KP
{(EVn−EVn−1)
+
TS
EVn+Dn}
TI
EVn=PVnf−SV
正動作
Dn=
α
α
TD
D・
TD
(2PVnf−1−PVnf−PVnf−2)
+
・Dn−1
TS+ D・TD
TS+ D・TD
α
MVn=ΣΔMV
ΔMV=KP
{(EVn−EVn−1)
+
TS
EVn+Dn}
TI
EVn=SV−PVnf
逆動作
Dn=
α
α
TD
D・
TD
(2PVnf−1−PVnf−PVnf−2)
+
・Dn−1
TS+ D・TD
TS+ D・TD
α
MVn=ΣΔMVΔ
記号解説
EVn
EVn−1
SV
PVnf
PVnf−1
PVnf−2
ΔMV
MVn
○
○
○
○
○
: 今回サンプル時の偏差
:1周期前の偏差
: 目標値
: 今回サンプル時の測定値(フィルタ後)
:1周期前の測定値(フィルタ後)
:2周期前の測定値(フィルタ後)
: 出力変化量
: 今回の操作量
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
Dn
Dn−1
Kp
Ts
TI
TD
αD
○
○
○
○
○
○
: 今回の微分項
:1周期前の微分項
: 比例ゲイン
: サンプリング周期
: 積分定数
: 微分定数
: 微分ゲイン
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
FNC88
P
I
D
○
○
○
○
○
PVnfは、読込んだ測定値を基に、次の演算式から求めた値です。
「フィルタ後の測定値PVnf」
=PVn+L
(PVnf−1−PVn)
PVn
: 今回サンプル時の測定値
L
:フィルタ係数
PVnf−1 :1周期前の測定値(フィルタ後)
261
外部機器・SER
6.応用命令解説
周辺機器
の対応
FNC88
(PID演算)
をプログラミングできる周辺機器とそのバージョンは下表のとおりです。
機種区分
ソフトウェア形名
備 考
バージョン
FX-10P
内蔵ROM交換(サービスセンター)
V2.00 以上
FX-20P
システムメモリカセット
V3.00 以上
SW1GP-GPPFX
FXシステム立上げ(ラダー)
V3.00 以上
A6GPP
SW1GP-SFCFX
FXシステム立上げ(SFC)
V2.00 以上
A6PHP
SW1GP-FXCADIF
CADインタフェース
V1.10 以上
FX-MEM1GP-GPPFX
高速立上げメモリカード(ラダー)
V3.00 以上
A7HGP
SW1HX-GPPFX
FXシステム立上げ(ラダー,SFC)
V1.00 以上
A7PHP
SW1RX-GPPFX
FXシステム立上げ(ラダー,SFC)
V2.00 以上
PC9801
SW1PC-FXGP/98-5
FXシステム立上げ 5型(ラダー,SFC)
V3.00 以上
NEC
SW1PC-FXGP/98-3
FXシステム立上げ 3.5型(ラダー,SFC)
V3.00 以上
SW0PC-FXGP/WIN
FXシステム立上げ(ラダー,SFC)
V1.00 以上
SW□D5C(F)-GPPW
A,QnA,FXシステム立上げ(ラダー)
SW2 以上
MAXY 三菱
SW1PC-FXGP/AX-3
FXシステム立上げ 3.5型(ラダー)
V3.00 以上
J3100 東芝
SW1PC-FXGP/J3-3
FXシステム立上げ 3.5型(ラダー)
V2.00 以上
HPP
Windows版
《命令入力操作例》
●リストモード: F N C
8
8
●回路モード :
F N C
SP
D
8
0
8
SP
SP
D
D
1
0
SP
SP
D
D
2
1
SP
SP
D
D
1
2
0
SP
0
D
1
0
0
“PID”
という命令記号によるキー入力には対応していませんので、必ずFNC.№「FNC88」
を指
定して入力してください。
(Wi
ndows版については、
“PID”命令記号による入力も可能です)
262
外部機器・SER
6.応用命令解説
プログラム例
下記システムにて動作させたときのPID制御のサンプルプログラムです。
ただし、
各パラメータの値は制御システムによって異なりますので、
それぞれの実システムに合わ
せて設定してください。
●システム構成
COM
X0
V+
FX2-32MR
COM0
V-
V+
FX-2DA
COM
FX-4AD
Y0
L
●設定内容
目標値
パラメータ
〈 S1 〉
1000(5V)
サンプリングタイム(Ts)
〈 S3 〉
80(ms)
入力フィルタ(α)
〈 S3 +2〉
70(%)
比例ゲイン(KP)
〈 S3 +3〉
70(%)
積分時間(TI)
〈 S3 +4〉
40(x100ms)
微分ゲイン(KD)
〈 S3 +5〉
10(%)
微分時間(TD)
〈 S3 +6〉
10(x10ms)
動作方向
動作方向
(ACT)
〈 S3 +1のbit0〉
逆動作(ON)
入力変化量警報 〈 S3 +1のbit1〉
なし(OFF)
出力変化量警報 〈 S3 +1のbit2〉
なし(OFF)
FNC88
P
I
D
263
外部機器・SER
6.応用命令解説
●プログラム例
M8002
イニシャルパルス
M8000
RUNモニタ
264
FNC 12
M0V
K1000
D0
目標値をK1000
(5V)に設定
FNC 12
M0V
K80
D10
サンプリングタイムを
80msに設定
FNC 12
M0V
H01
D11
動作方向を
逆動作に設定
FNC 12
M0V
K70
D12
入力フィルタを70%
に設定
FNC 12
M0V
K70
D13
比例ゲインを70%
に設定
FNC 12
M0V
K40
D14
積分時間を
4000msに設定
FNC 12
M0V
K10
D15
微分ゲインを10%
に設定
FNC 12
M0V
K10
D16
微分時間を
100msに設定
FNC 79
TO P
K0
K0
H00
K1
FX-2DAを
電圧出力に設定
FNC 79
P
TO K1
K0
H0000
K1
FX-4ADを
電圧入力に設定
FNC 78
FROM K1
K5
D1
K1
FX-4ADのch1を
D1に読出
FNC 79
TO K0
K1
D2
K1
FX-2DAのch1に
D2を書込
外部機器・SER
6.応用命令解説
X0
PID制御開始
M8067
FNC 88
PID
D0
D1
D10
Y000
D2
PID命令
エラー発生
エラーフラグ
END
FNC88
P
I
D
265
6.応用命令解説
MEMO
266
外部機器・F2
6.応用命令解説
6−12.
FNC90∼FNC99
「外部機器・F2」
∼
FNC00
FNC09
FNC10
∼
FNC90∼FNC99には、
F2シリーズシーケンサの特殊増設機器を制御する
ための命令が用意されていますが、
シーケンサのバージョンにより下記の
変更がありますのでご注意ください。
FNC19
∼
FNC20
F2シリーズ用特殊ユニット制御命令について
《推奨代替機種名》
FNC50
FNC59
FNC60
FNC69
FNC70
∼
FNC79
FNC80
∼
・FNC90(MNET)F2−16NT/F2−16NP用
・FNC91(ANRD)F2−6A用
・FNC92(ANWR)
F2−6A用
・FNC97(BLK) F2−30GM用
・FNC98(MCDE)F2−30GM用
FNC49
∼
《廃止命令リスト》
FNC40
∼
N
I用)→ ・FX−16NT(MELSECNET/MI
N
I用)
・F2−16NT (MELSECNET/MI
・F2−16NP (MELSECNET/MI
N
I用)→ ・FX−16NP(MELSECNET/MI
N
I用)
→ ・FX−2DA (アナログ出力用)
・F2−6A (アナログ入出力用)
・FX−4AD (アナログ入力用)
・F2−30GM(1軸位置決め用)
→ ・FX−1GM (1軸位置決め用)
・FX−10GM(1軸位置決め用)
・FX−20GM(2軸位置決め用)
・FX−1PG (パルス出力用)
FNC39
∼
《生産中止機種名》
FNC30
∼
F2シリーズ用特殊ユニットの生産中止に伴い、
これに関連する応用命令がFX2,FX2Cシーケンサ
バ ージョンV3.
30以 上( ’
96年6月 以 降 )から 削 除され まし た 。詳 細 は 次 のとおりで す 。
FNC29
FNC89
∼
∼
F
N
C
9
0
F
N
C
9
0
F
N
C
9
9
F
N
C
9
9
267
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 90
MNET
P
MELSECNET MINI
対
ワード
要素
K,H
対象機種
F−16NP/NT交信
シリーズ名
16ビット命令 MNET
(連続実行形)
5ステップ MNET
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
T
C
32ビット命令
D
V,Z
―
―
―
―
◆
◆
―
ファイルレジスタ
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S
X
Y
D
X000
M
本命令は、V3.30以上('96年6月以降)
から廃止されました。
S
FNC 90
MNET
S
D
X040
Y030
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
V3.30以上で削除
FX2C
V3.30以上で削除
F-16NP/NTとの交信
先頭入出力番号
●この命令はFX2,
FX2CシーケンサとF−16NP/NT形インタフェースユニットとの間でON/
OFF信号の交信を行うための命令です。
●先頭入出力番号は、
FX2−24EI形特殊ブロックの接続位置によって決まります。
●上記の命令により次の信号が交信されます。
FX2シーケンサ
FX2Cシーケンサ
Y030∼Y037
リンクデータ
X050∼X057
FX2-24EI形
特殊ブロック
8 点
F-16NP/NT形
インターフェース
ユニット
Aシリーズ
シーケンサ
8 点
X044∼X047
ステータス信号
●FX−16NP/NTやFX−16NP/NT−S3形インタフェースブロックのばあいは、
この応用命令
は用いず、
FX2−24EIも不要です。
FNC90
MNET
268
外部機器・F2
6.応用命令解説
《F2シーケンサでは》
入出力番号
《FX2,
FX2Cシーケンサでは》
F2シーケンサ
F-16NP/NT
000番
X014∼X027
コネクタ
Y040∼Y047
F-16NP/NT
FX2,FX2Cシーケンサ
(FX2-24EI)
X044∼X057
X040
Y030
Y030∼Y037
内
内
部
400番
X414∼X427
部
要
コネクタ
Y440∼Y447
要
素
素
500番
X514∼X527
コネクタ
Y540∼Y547
(FX2-24EI)
X060
Y040
(FX2-24EI)
X100
Y050
X064∼X077
Y040∼Y047
X104∼X117
Y050∼Y057
先頭入出力番号
増設ケーブル用コネクタ番号
●F−16NP/NTに対する入出力の番号は
増設ケーブルのコネクタ番号に応じて上
図のとおりとなっています。
●F−16NP/NTに対する入出力の番号は
先頭入出力番号に応じて上図のとおりとな
ります。
入出力番号は、
FX2−24EIの接続位置に
応じて基本ユニットからの連続番号となり
ます。上記接続例のばあい、
FX2−24EIを
3台用います,
●詳細はF−16NP/NT形インタフェースユニットのユーザ−ズマニュアルをご参照ください。同
マニュアルの中ではF2シリーズを基本として入出力番号が記載されていますので、
これを上
図の対応で読換えてFX2のプログラムを行ってください。
《入出力番号の対応例》
F2
FX2,FX2C
備 考
F2
FX2,FX2C
備 考
X414
X064
入力データ正常
X420∼X427 X070∼X077 シーケンサへの入力
X415
X065
入力データ異常
Y440∼Y447 Y040∼Y047 シーケンサからの出力
X416
X066
出力データ正常
X417
X067
出力データ異常
●F−16NTのSG端子とFX2シリーズシーケンサのSG端子は内容が異なりますので両者間を接
続しないでください。
ON/OFF信号の交信の
●FX−16NP/NT−S3を用いたばあいも、
FX2−24EIは不要となり、
他に最大28点/28点のワードデータの送受信が可能となります。
FNC90
MNET
269
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 91
ANRD
P
ANALOG READ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
K,H
n
シリーズ名
16ビット命令
ANRD
(連続実行形)
9ステップ
ANRD
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
S
X
対象機種
F2−6A 読出し
T
D2・
C
32ビット命令
D
―
ファイルレジスタ
V,Z
n=10∼13(入力チャンネル番号)
Y
D1
X000
M
S
FNC 91
ANRD
―
―
―
―
◆
◆
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
V3.30以上で削除
FX2C
V3.30以上で削除
本命令は、V3.30以上('96年6月以降)
から廃止されました。
S
D1
D2・
n
X040
Y030
D300
K 10
アナログ入力CH 10→D300
読出し命令
先頭入出力番号
●F2−6A形アナログ入出力ユニットのアナログ入力をFX2,
FX2Cシーケンサに読込むための命
令です。
●nはアナログ入力のチャンネル番号であり、
n=10,
11,
12,
13となります。
S D1 はFX2−2
● 4EI形特殊アダプタの接続位置によって決まります。
D2・ には8ビットバイナリのアナログデータが格納されます。
● 平均値の
算出
アナログ入力の変動を少なくするために、
100ms単位の時系列データ3点の平均値を求めます。
M8000
RUNモニタ
FNC 91
ANRD
X040
Y030
D 20
先頭入出力番号
M8012
100ms
クロック
FNC91
ANRD
270
FNC 37
WSFL P
D 20
D 0
K 3
FNC 45
MEAN P
D 0
D 10
K 3
X04
0、
Y03
0を先頭として接続さ
れたF2−6A形アナログ入出力
0の
チャンネル ユニットの入力チャンネル1
番号
データをD20へ格納します。
K 10
K 1
D20の内容を100ms単位でD0,
D1,
D2へシフトします。
D0,
D1,
D2の平均値をD1
0へ格
納します。
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 92
ANWR
P
ANALOG WRITE
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
K,H
n
シリーズ名
16ビット命令
ANWR
(連続実行形)
9ステップ
ANWR
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
S1・
KnS
T
C
32ビット命令
D
―
ファイルレジスタ
V,Z
n=0,1
S2・
X
対象機種
F2−6A 書込み
Y
D
X000
M
S
FNC 92
ANWR
―
―
―
―
◆
◆
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
V3.30以上で削除
FX2C
V3.30以上で削除
本命令は、V3.30以上('96年6月以降)
から廃止されました。
S1・
S2
D
n
D310
X040
Y030
K 0
D 310→アナログ出力CH 0
書込み命令
先頭入出力番号
●F2−6A形アナログ入出力ユニットに対しFX2,
FX2Cシーケンサからデータを書込み、
これをア
ナログで出力するための命令です。
●nはアナログ出力のチャンネル番号であり、
n=0または1となります。
S2 D はFX2−2
● 4EI形特殊アダプタの接続位置によって決まります。
S1・ には8ビットバイナリデータを格納しておきます。
● FNC92
ANWR
271
外部機器・F2
6.応用命令解説
入出力
チャンネル
番号
《F2シーケンサでは》
F2シーケンサ
《FX2,
FX2Cシーケンサでは》
F2-6A
000番
K000∼K001
コネクタ
K010∼K013
内
FX2,FX2Cシーケンサ
(FX2-24EI)
X040
Y030
内
部
400番
K400∼K401
部
要
コネクタ
K410∼K413
要
素
素
500番
K500∼K501
コネクタ
K510∼K513
増設ケーブル用コネクタ番号
●F2−6Aのアナログ入出力チャンネル番号
は増設ケーブルのコネクタ番号に応じて上
図のとおりとなっています。
(FX2-24EI)
X060
Y040
(FX2-24EI)
X100
Y050
F2-6A
K000∼K001
K010∼K013
K000∼K001
K010∼K013
K000∼K001
K010∼K013
先頭入出力番号
●F2−6Aのアナログ入出力チャンネル番号
は上図のとおりすべて同一の扱いとなりま
す。
各F2−6Aの区別は先頭入出力番号の
相違によって自動的に判別されます。
入出力番号は、
FX2−24EIの接続位置に
応じて基本ユニットからの連続番号となり
ます。上記接続例のばあい、
FX2−24EIを
3台用いています。
●詳細はF2−6A形アナログ入出力ユニットのユーザーズマニュアルをご参照ください。同マニュ
アルの中ではF2シリーズを基本として入出力チャンネル番号が記載されています。
FX2C形シーケンサでのプログラムは複数のF2−6Aが用いられていても、すべて統一的
●FX2,
に次のとおりとなります。
アナログ出力チャンネル K000∼K001
アナログ入力チャンネル K010∼K013
272
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 93
RMST
F2−32RMスタート
RM-START
16ビット命令
対象機種
シリーズ名
RMST
(連続実行形)
32ビット命令
―
9ステップ
対
ワード
要素
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
K,H
n
KnX
S
X
KnY
KnM
KnS
T
X000
M
D
ファイルレジスタ
V,Z
n=0,1
D2・
Y
D1
C
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
FNC 93
RMST
S
D1
D2・
n
X040
Y030
M300
K 0
FX2→F2−32RM スタート指令
F2−32RM→FX2 ステータス情報
先頭入出力番号
●この命令はF2−32RM形プログラマブルカムスイッチに対してFX2,
FX2Cシーケンサからスター
ト指令を与えたり、逆にステータス情報を受取るための命令です。
●nはF2−32RMのプログラム番号(バンク0または1)
に応じて0または1となります。
S
D
1
● はFX2−24EI形特殊アダプタの接続位置によって決まります。
D2・ にはステータス情報が次のとおり格納されます。
● ON
OFF
M307
M306
M305
M304
M303
M302
正常
正常
CW
常時ON
1.0°
START
0.5°
STOP
S/Wエラー H/Wエラー
CCW
M301
M300
BANK1
常時OFF
BANK0
各ステータスの意味はF2−32RM形プログラマブルカムスイッチのユーザーズマニュアルをご参
照ください。
FNC93
RMST
273
外部機器・F2
6.応用命令解説
《F2シーケンサでは》
《FX2,
FX2Cシーケンサでは》
入出力番号
F2シーケンサ
F2-32RM
000番
Y000∼Y037
コネクタ
BANK 0、1
FX2,FX2Cシーケンサ
(FX2-24EI)
X040
内
内
F2-32RM
Y000∼Y037
Y030
BANK 0、1
部
400番
Y000∼Y037
部
(FX2-24EI)
X060
Y000∼Y037
要
コネクタ
BANK 0、1
要
Y040
BANK 0、1
素
素
500番
Y000∼Y037
(FX2-24EI)
X100
Y000∼Y037
コネクタ
BANK 0、1
Y050
BANK 0、1
増設ケーブル用コネクタ番号
●シーケンサとF2−32RM間のデータの交信
は増設ケーブル用コネクタ番号のちがい
によって複数台のF2−3
2RMに対する区別
を行います。
先頭入出力番号
●シーケンサとF2−3
2RM間のデータの交信
は先頭入出力番号のちがいによって複数
台のF2−32RMに対する区別を行います。
入出力番号は、
FX2−24EIの接続位置に
応じて基本ユニットからの連続番号となり
ます、上記接続例のばあい、
FX2−24EIを
3台用いています
●詳細はF2−32RM形プログラマブルカムスイッチのユーザーズマニュアルをご参照ください。
●同マニュアルの中ではF2シリーズを基本として説明されていますがF2−32RM内のプログラ
ムはすべて共通であり、
その出力番号Y000∼Y037バンク番号0、
1を用いて行います。
274
外部機器・F2
6.応用命令解説
D
FNC 94
RMWR
P
RM-WRITE
対
ワード
要素
対象機種
F2−32RM書込み
シリーズ名
RMWR
D RMWR (連続実行形)
RMWR
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D RMWR P (パルス実行形)
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
KnM
32ビット命令
(連続実行形)
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S1・
X
S2
Y
D
X000
M
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
FNC 94
RMWR
S1・
S2
D
M500
X040
Y030
出力禁止情報の書込み
先頭入出力番号
●この命令はFX2,
FX2CシーケンサからF2−32RM形プログラマブルカムスイッチに対して出力
禁止情報を送るための命令です。
S2 D はFX2−2
● 4EI形特殊アダプタの接続位置によって決まります。
S1・ は出力禁止テーブルであり次の例に示すとおり8進番号で扱われています。
● RMWR
RMWR P
D RMWR
D RMWR P
Y007
M507
Y006
M506
Y005
M505
Y004
M504
Y003
M503
Y002
M502
Y001
M501
Y000
M500
F2−32RMの
出力番号
Y017
M517
Y016
M516
Y015
M515
Y014
M514
Y013
M513
Y012
M512
Y011
M511
Y010
M510
Y027
M527
Y026
M526
Y025
M525
Y024
M524
Y023
M523
Y022
M522
Y021
M521
Y020
M520
例えばM500を
ONさせると
Y000は出力禁
止となりONす
ることがで
きません。
Y037
M537
Y036
M536
Y035
M535
Y034
M534
Y033
M533
Y032
M532
Y031
M531
Y030
M530
FX2,FX2Cの補助
リレー番号
FNC94
RMWR
275
外部機器・F2
6.応用命令解説
D
FNC 95
RMRD
P
RM-READ
対
ワード
要素
対象機種
F2−32RM読出し
シリーズ名
RMRD
D RMRD (連続実行形)
RMRD
7ステップ
P (パルス実行形) 13ステップ D RMRD P (パルス実行形)
16ビット命令
K,H
KnX
KnY
KnM
32ビット命令
(連続実行形)
KnS
T
C
D
ファイルレジスタ
V,Z
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S
X
D2・
Y
D1
X000
M
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
FNC 95
RMRD
S
D1
D2・
X040
Y030
M600
ON/OFF情報の読出し
先頭入出力番号
●この命令はF2−32RM形プログラマブルカムスイッチの出力のON/OFF状態をFX2,
FX2C
シーケンサに読出すためのものです。
S D1 はFX2−2
● 4EI形特殊アダプタの接続位置によって決まります。
D2・ は読出されたON/OFF情報が格納される要素であり、
● 次の例に示すとおり8進番号で
扱われています。
RMRD
RMRD P
D RMRD
D RMRD P
Y007
M607
Y006
M606
Y005
M605
Y004
M604
Y003
M603
Y002
M602
Y001
M601
Y000
M600
Y017
M617
Y016
M616
Y015
M615
Y014
M614
Y013
M613
Y012
M612
Y011
M611
Y010
M610
Y027
M627
Y026
M626
Y025
M625
Y024
M624
Y023
M623
Y022
M622
Y021
M621
Y020
M620
Y037
M637
Y036
M636
Y035
M635
Y034
M634
Y033
M633
Y032
M632
Y031
M631
Y030
M630
FNC95
●X000がOFFしても D2・ の内容は変化しません。
RMRD
276
F2−32RMの
出力番号
例えばY000が
ONであれば
M600がONしま
す。
FX2,FX2Cの補助
リレー番号
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 96
RMMN
P
RM-MONITOR
対
ワード
要素
K,H
シリーズ名
16ビット命令
RMMN
(連続実行形)
7ステップ
RMMN
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
KnS
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
対象機種
F2−32RMモニタ
T
D2・
C
32ビット命令
D
V,Z
S
X
Y
D1
X000
M
―
ファイルレジスタ
―
―
―
―
●
●
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
S
FNC 96
RMMN
S
D1
D2・
X040
Y030
D100
回転速度または現在角度のモニタ
先頭入出力番号
2RM形プログラマブルカムスイッチに接続されたレゾルバの回転速度
(rpm)
●この命令はF2−3
または現在角度をFX2、
FX2Cシーケンサに読出すためのものです。回転速度か現在角度かは
F2−32RMの設定スイッチ#4がOFFかONかで決まります。
S D1 はFX2−2
● 4EI形特殊アダプタの接続位置によって決まります。
2
D
・
● は読出された回転速度または現在角のデータが格納される要素です。
D100
8
3
0
回転速度(rpm)のばあい(実際はバイナリ値です)
D100
3
5
0
現在角(deg)のばあい(0.5°を切捨てたバイナリ値です)
FNC96
RMMN
277
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 97
BLK
P
BLOCK
対
ワード
要素
K,H
対象機種
F2−30GMブロック指定
シリーズ名
16ビット命令
BLK
(連続実行形)
7ステップ
BLK
P (パルス実行形)
KnX
KnY
KnM
S1・
KnS
T
C
32ビット命令
D
V,Z
―
ファイルレジスタ
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
S2・
X
Y
D
X000
M
S
FNC 97
BLK
本命令は、V3.30以上('96年6月以降)
から廃止されました
S1・
S2・
D
K 0
X040
Y030
―
―
―
―
◆
◆
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
V3.30以上で削除
FX2C
V3.30以上で削除
FX2,FX2C→F2-30GM
ブロック番号0∼31(10進数)
先頭入出力番号
●この命令はFX2,
FX2CシーケンサからF2−3
0GM形パルス出力ユニットに対してそのブロック
番号を指定するためのものです。
S1・ の内容で指定されその値はB
ブロック番号は INですがBCD換算で0∼31の範囲が有
効です。
S1・ としてBCDのディジタルスイッチを用いる時は、
● これをBIN値に変換してからその結果
を指定する必要があります。
(定数Kは自動的にBIN値に変換されますので0∼31をそのまま
キーインしてください)
D はFX2−2
S2・ ● 4EI形特殊ブロックの接続位置によって決まります。
●F2−30GMを用いるときは必ずこの命令を使ってください。
FX2CシーケンサからF2−3
0GMに対してブロック番号の指定が不要なばあいは次のとお
FX2,
りプログラムしてください。
M8000
FNC 97
BLK
K 0
X040
Y030
先頭入出力番号
●FX−1GM形パルス出力ユニットでは、
BLK命令にかわってTO命令を用い、
FX2−24EI形
インタフェースブロックは不要です。
FNC97
BLK
278
外部機器・F2
6.応用命令解説
FNC 98
MCDE
P
MACHINE CODE
対
ワード
要素
対象機種
F2−30GM Mコード
シリーズ名
16ビット命令
MCDE
(連続実行形)
7ステップ
MCDE
P (パルス実行形)
K,H
KnX
S
D1
X
Y
KnY
KnM
KnS
T
C
32ビット命令
D
V,Z
―
ファイルレジスタ
象
要
素
ビット
要素
機能と動作
M
S
D2
X000
FNC 98
MCDE
本命令は、V3.30以上('96年6月以降)
から廃止されました
―
―
―
―
◆
◆
備考
FX0
FX0S
FX0N
FX1
FX2
V3.30以上で削除
FX2C
V3.30以上で削除
最下位桁=0←ゼロ
S
D1
D2
X040
Y030
M500
F2-30GM→FX2,FX2C
Mコード信号M 0∼77(8進数)
先頭入出力番号
●この命令はF2−30GM形パルス出力ユニットからMコード番号M0∼M77をFX2,
FX2Cシーケ
ンサに送る命令です。
S D1 はFX2−2
● 4EI形特殊ブロックの接続位置によって決まります。
0GM側でMコード出力命令が実行されるとその値0∼77
(8進数)
に応じて入力Xが動作
●F2−3
しその結果がM500∼M577に8進番号対応で格納されます。
例えばMコード23であればM523がONします。
D2 で指定
●シーケンサ側とF2−30GM側のMコード番号の対応をわかりやすくするためには されるM、
Sの要素番号の下2桁は00にすることをおすすめします。
●FX−1GM形パルス出力ユニットでは、
MCDE命令にかわってFROM命令を用います。
FNC98
MCDE
279
外部機器・F2
6.応用命令解説
《F2シーケンサでは》
入出力番号
F2シーケンサ
X014∼
X027
内
X414∼
X427
要
Y440∼
Y447
素
F2-30GM
000
Y040∼
Y047
部
X514∼
X527
Y540∼
Y547
《FX2,
FX2Cシーケンサでは》
400
500
X000∼X006
X014∼X027
Y040∼Y047
Y000∼Y006
X000∼X006
X414∼X427
Y440∼Y447
Y000∼Y006
X000∼X006
X514∼X527
Y540∼Y547
Y000∼Y006
増設ケーブル用コネクタ番号
●F2シーケンサおよびF2−30GMそれぞれ
のプログラムは上図の要素番号で行われ
ます。
両者間の交信信号について、
複数の
F2−30GMに対する区別のために増設
ケーブル用コネクタ番号に応じて異なる要
素番号が用いられています。
FX2,FX2Cシーケンサ
内
X044∼
X057
X040
Y030∼
Y037
Y030
部
X064∼
X077
要
Y040∼
Y047
素
X104∼
X117
Y050∼
Y057
X060
Y040
X100
Y050
F2-30GM
X 000∼X 006
X□14∼X□27
Y□40∼Y□47
Y 000∼Y 006
X 000∼X 006
X□14∼X□27
Y□40∼Y□47
Y 000∼Y 006
X 000∼X 006
X□14∼X□27
Y□40∼Y□47
Y 000∼Y 006
先頭入出力番号
●FX2,
FX2CシーケンサおよびF2−3
0GMそ
れぞれのプログラムは上図の要素番号で
行われます。
●□の値は0,
4,
5いずれでも使えますが単
純化のため□=0としてください。
●例えばFX2でY03
7をONするとF2−30GM
0GM
のY□4
7がONします。
またこのF2−3
側でX□14をONするとFX2側でX044が
ONします。
●詳細はF2−30GM形パルス出力ユニットのハンディマニュアルをご参照ください。同マニュア
FX2側でのプログ
ルの中ではF2シリーズを基本として入出力信号が記載されていますので、
ラムを行う時は上図の例にならって要素番号を読換える必要があります。
●F2−3
0GM側でブロック番号指定を行う時でもFX2シーケンサ側ではFNC97
(BLK)命令をプ
ログラムしてください。
280
F2−24E
I
6.応用命令解説
6−13.
F2機器接続用特殊ブロックの使い方
先頭入出
力番号の
考え方
FX2−24EI形特殊ブロックは、次のようなF2シリーズ用特殊ユニットとFX2,
FX2Cシーケンサとの
間で信号を交信するための簡易なインタフェースユニットです。
●F−16NP/NT形 M−NET/MINIインタフェースユニット
●F2−6A形 アナログ入出力ユニット
●F2−32RM形 プログラマブルカムスイッチ
●F2−30GM形 パルス出力ユニット
これらの特殊ユニットとシーケンサ間で信号交信を行うためにはFX2−24EI形特殊ブロックの接
続位置によって決定される先頭入出力番号を明確にする必要があり、
その例を下図で示します。
入力
X000∼X027
X030∼ X040∼ X060∼ X100∼ X037 X057 X077 X117
FX2-24E
I形
特殊ブロック
出力
Y000∼Y027
Y030∼ Y040∼ Y050∼ Y037 Y047 Y057
№1
№2
№3
上図の編成例では基本ユニットから近い順に次のような先頭入出力番号となります。
№1(X,Y)
=X04
0,Y030
№2(X,Y)
=X060,Y040
I/O小計72点 シーケンサ総合計では256点
№3(X,Y)
=X100,Y050
]
①一般の入出力を含め全体として256点以下の範囲で3台まで接続することができます。
②FX2−24EI形特殊ブロックの占有する入力は16点、出力は8点となります。
③基本ユニットや増設ユニットから制御電源を供給されますが、
その値は5V5mAとなります。
●先頭入出力番号は最下位桁が0のXとYを指定します。
(例:X120、
Y070)
TO命令で扱いませんので入出力番号の割付けが必要となります。
●FX2−24EIはFROM、
●これら特殊ユニットの
端子はシーケンサ基本ユニットの
端子または SG 端子と
互いに接続してください。
281
6.応用命令解説
FX2−24
E
I
の仕様
282
《入出力点数》
●入力16点、出力8点、合計24点を占有しま
す。
3台まで使えますがFX2,
FX2Cシリーズ
の最大入出力点数の範囲内でご使用くだ
さい。
●なお特殊ユニット側では、入力16点のうち
の12点分と出力の8点を実用しています。
20以前のものは、
●FX2シーケンサではV1.
基本ユニットから最も遠い位置に接続し、
そ
の後に増設ユニットや増設ブロックを接続
しないでください。
V1.
2
0以後のものではこの制約はありません。
ただし、
V2.
10のものでF2−6Aを使用する
ばあいは、
I/Oが128点以内の位置にFX2
−24EIを接続してください。
V2.
20以降のものやFX2Cにはこれらの制約
はありません。
F2−24E
I
《消費電力》
●この特殊ブロックは基本ユニットまたは増
設ユニットから供給されます。
その消費電力は5V5mAです。
●各種特殊ブロックの5V消費電流の合計値
は所定の値以下にする必要があります。
●一般環境仕様は、シーケンサの基本ユ
ニットと同じです。
7.
基本機能の補足事項
7
.
基本機能の補足事項
この章では、
FXシーケンサの基本的な機能のうち特殊要素に関連する項目と、
これまでの解説を補足する事
項を述べます。
7−1.特殊補助リレー,特殊データレジスタの種類と機能
7−2.特殊要素に関連する基本機能
7−3.プログラムフロー制御命令の相互関係
7−4.ASC
I
I文字配列(参考)
7
283
特殊要素
7.基本機能の補足事項
7−1.特殊補助リレー,特殊データレジスタ一覧
FXシーケンサの特殊要素の種類とその機能は次のとおりです。
なお、
シーケンサのシリーズによっては同一要素番号であっても機能内容が異なるものもありますのでご注意
ください。
[M]、
[D]
のように[ ]
で囲まれた要素や、未使用要素あるいは記載されていない未定義要素は、
プログラム
上で駆動したり書込みしたりしないでください。
PCステータス (M)
番号・名称
[M]8000
RUNモニタ
動作・機能
対象機種
FX0,0S
RUN
入力
FX0N
FX1
FX2
FX2C
○
a接点
[M]8001
M8061エラー発生
RUNモニタ
b接点
[M]8002
○
M8000
M8001
イニシャルパルス
a接点
[M]8003
○
M8002
M8003
イニシャルパルス
○
スキャンタイム
b接点
[M]8004
エラー発生
M8060∼M8067のどれかがON
しているときに動作
→D8004
○
[M]8005
バッテリ電圧低下 バッテリ電圧異常低下中に動作
[M]8006
バッテリ電圧低下
ラッチ
[M]8007 ※1
瞬停検出
[M]8008 ※1
停電検出中
[M]8009
DC24Vダウン
−
○
→D8005
バッテリ電圧異常低下後動作保
持
−
○
→D8006
M8007が動作してもD8008時
間以内であればPC運転継続
−
○
→D8007
M8008がON→OFFするとM8000
がOFFする
−
○
→D8008
増設ユニット,増設ブロックのどこ
かでDC24Vがダウンしていると
きに動作
−
○
→D8009
※1:停電検出時間(D8008)
の変更
AC電源
約5ms
M8000 RUN
スキャンタイム
M8007 瞬停
M8008 停電
D8008
10ms
284
停電検出時間
シーケンサの電源がAC200V系のときは、
シーケンスプログラムによってD8
008の内容
を変更して停電検出時間を1
0∼10
0msにす
ることができます。
DC24V電源タイプの設定方法、および詳細
は7−2項をご参照ください。
特殊要素
7.基本機能の補足事項
PCステータス (D)
番号・名称
D 8000
ウォッチドッグタイマ
レジスタの内容
システムバージョン
[D]8002
メモリ容量
FX0,0S
FX0N
初期値は右記(1ms単位) (電源ON時システムROMより転送) プログラムによる書換えは、END,WDT
命令実行後有効
[D]8001
PCタイプおよび
対象機種
4…4Kステップ
FX2
200ms
BCD変換値
FX2:
2
バージョン V1.
0
2
FX1:
1
2…2Kステップ
FX1
○
FX2C
100ms
FX0,FX0S,FX0N,FX2Cは、FX2と
して表示されます。
−
○
−
○
8…8Kステップ
[D]8003 ※2
メモリ種類
[D]8004
RAM/EEPROM/EPROM内蔵/カセット
の別やメモリプロテクトスイッチの
ON/OFF状態が格納されます
8 0 6 0 BCD変換値
M8004← エラーM番号
○
8060∼8068(M8004 ON時)
[D]8005
M8005← バッテリ電圧
3 6 BCD変換値
(0.1V単位)
7
−
○
初期値 3.0V(0.1V単位) (電源ON時システムROMより転送)
−
○
M8007の動作回数が格納され
ます。電源断時クリアされます。
−
○
AC電源タイプ:初期値 10ms
詳細別記
−
○
DC24Vがダウンしている基本ユ
ニット,増設ユニットのうちの最小
入力要素番号
−
○
バッテリ電圧の現在値(例:3.6V)
[D]8006
M8006← バッテリ電圧低下
検出レベル
[D]8007
M8007← 瞬停検出
D 8008 ※1
M8008← 停電検出時間
[D]8009
M8009← DC24Vダウン
ユニット番号
※2:メモリ種類(D8003)
の内容
00H=オプションRAMメモリ
01H=オプションEPROMメモリ
02H=オプションEEPROMメモリ
(プロテクトOFF)
0AH=シーケンサ内蔵メモリ
(プロテクトON)
10H=シーケンサ内蔵RAM
285
特殊要素
7.基本機能の補足事項
クロック (M)
番号・名称
対象機種
動作・機能
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
M 8010
[M]8011
10msクロック
[M]8012
100msクロック
[M]8013
1sクロック
[M]8014
1minクロック
M 8015
リアルタイムクロック
M 8016
リアルタイムクロック
M 8017
リアルタイムクロック
[M]8018
リアルタイムクロック
M 8019
リアルタイムクロック
10ms周期で発振
○
100ms周期で発振
○
1s周期で発振
○
1min周期で発振
○
計時停止およびプリセット
−
○
時刻読出し表示の停止
−
±30秒補正
−
RTCカセット装着検出
−
○
リアルタイムクロック(RTC)エラー
−
○
○
V2.1 以上で
有効
○
○
フラグ (M)
番号・名称
[M]8020
ゼロ
動作・機能
対象機種
FX0,0S
FX0N
減算結果が負の最大値以下
ボロー になったとき
M 8022
FX2
FX2C
○
加減演算結果が0のとき
[M]8021
キャリ
FX1
○
加算結果の桁上発生時シフト結
果のオーバフロー発生時
○
M 8023
浮動小数点演算を行うため
小数点演算フラグ のフラグ
○V3.07
−
以上有効
○
M 8024
M 8025
HSCモード
(FNC 53∼55)
M 8026
RAMPモード
(FNC 67)
M 8027
PRモード
(FNC 77)
M 8028 ※3
[M]8029
命令実行完了
−
○
−
○
○
V2.1 以上で
有効
−
FROM/TO(FNC 78,79)命令実行 10msタイマ切換え
中割込み許可
フラグ
−
DSW(FNC 72)などの動作完了
時に動作する
○
○
○
○
※3:FX0,
FX0S,
FX0Nシーケンサでは、
100msタイマ→10msタイマへの切換え用フラグと
して働きます。
286
特殊要素
7.基本機能の補足事項
クロック (D)
番号・名称
[D]8010
スキャン現在値
[D]8011
MINスキャンタイム
[D]8012
MAXスキャンタイム
レジスタの内容
スキャンタイムの最小値
(0.1ms単位)
0∼59秒
(リアルタイムクロック用)
D 8014
0∼59分
D 8015
D 8016
日
D 8017
月
D 8018
FX1
FX2
FX2C
M8039駆動時のコンスタントスキャン運転
の待ち時間は含まれません
○
スキャンタイムの最大値
(0.1ms単位)
秒
時
FX0N
0ステップからの累計命令実行
時間(0.1ms単位)
D 8013 ※4
分
対象機種
FX0,0S
アナログボリューム1
番のアナログ値
0∼23時
(リアルタイムクロック用)
1∼31日
(リアルタイムクロック用)
1∼12月
(リアルタイムクロック用)
西暦年の下2桁
(リアルタイムクロック用)
[D]8019
0(日)∼6(土)
曜日
(リアルタイムクロック用)
○
−
(リアルタイムクロック用)
年
−
○
−
○
○
−
V2.1
以上で
有効
○
−
○
−
○
−
○
※4
:FX0,
FX0S,
FX0Nシーケンサでは、
アナログボリューム1番のアナログ値(0∼255)が格納さ
れています。
7
フラグ (D)
番号・名称
D 8020
入力フィルタ調整
レジスタの内容
対象機種
FX0,0S
X00∼X07の入力フィルタ値0∼15
(初期値10ms)
D 8021
X10∼X17の入力フィルタ値0∼15
入力フィルタ調整 (初期値10ms)
FX0N
FX1
FX2
○
FX2C
−
○
−
D 8022
D 8023
D 8024
D 8025
D 8026
D 8027
[D]8028
[D]8029
Zレジスタの内容
○
Vレジスタの内容
○
287
特殊要素
7.基本機能の補足事項
PCモード (M)
番号・名称
M 8030 ※5
バッテリLED
消灯指令
M 8031 ※5
非キープメモリ
オールクリア
M 8032 ※5
キープメモリ
オールクリア
M 8033
メモリホールド
ストップ
M 8034 ※5
全出力禁止
動作・機能
M8030を駆動するとバッテリ電
圧が低下しても、PCパネル面
のLEDは点灯しない
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
−
FX2
FX2C
○
このMを駆動するとY、M,S,
T,CのON/OFFイメージメモリやT,C,D
の現在値が0にクリアされる
特Dやファイルレジスタはクリアされま
せん
○
○
RUN→STOP時に、イメージメモリや
データメモリの内容がそのまま保
持される
○
PCの外部出力接点はすべて
OFFとなる
○
M 8035 ※6
強制RUN
モード
M 8036 ※6
強制RUN
指令
M 8037 ※6
強制STOP
M8035,M8036をM8000で駆動
しM8037をX○○で押ボタン駆
動することにより、RUN入力
ボタンとストップボタンX○○によ
る2入力RUN/STOPが行えます
M8036はプログラミング機器によ
る強制操作用です
○
プログラミング機
器による強制
RUNおよび強制
STOPのみが行
えます
○
○
指令
M 8038 ※5
RAMファイルレジスタ
オールクリア
M 8039
コンスタント
スキャンモード
M8074=ONのとき、M8038=ONに
するとD6000∼D7999をクリアし
ます。
M8039をONするとPCはD8039
で指定されたスキャンタイムまで
待ってサイクリック演算を行う
※5:END命令実行時に処理
※6:RUN→STOP時にクリア
288
○
V3.07
以上で
有効
−
○
○
→D8039
特殊要素
7.基本機能の補足事項
PCモード (D)
番号・名称
D 8030
レジスタの内容
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
アナログボリューム1番のアナログ値 0∼255の整数値 (D8013と同じ値)
−
○
−
アナログボリューム2番のアナログ値 0∼255の整数値 −
○
−
FX2C
[D]8031
[D]8032
[D]8033
[D]8034
[D]8035
[D]8036
[D]8037
7
[D]8038
D 8039
M8039← コンスタント
スキャンタイム
初期値0ms(1ms単位) (電源ON時システムROMより転送)
プログラムにより書換え可
○
289
特殊要素
7.基本機能の補足事項
ステップラダー (M)
番号・名称
M 8040
移行禁止
M 8041 ※6
移行開始
M 8042
スタートパルス
M 8043 ※6
原復完了
M 8044 ※6
原点条件
動作・機能
対象機種
FX0,0S
FX0N
M8040駆動時ステート間の移行が
禁止される
FX1
FX2
FX2C
○
自動運転時にイニシャルステートから
の移行ができる
スタート入力に対するパルス出力
原点復帰モードの終了ステートで
動作させる
○
FNC60(IST)用運転フラグ
機械原点検出時に動作させ
る
M 8045
モード切換時に全出力のリセット
全出力リセット禁止 を行わないようにする
[M]8046 ※5
STLステート動作
M 8047 ※5
STLモニタ有効
[M]8048 ※5
アナンシェータ動作
M 8049 ※5
アナンシェータ有効
M8047動作中のときS0∼S899の
どれかがONしていると動作
○
← M8047
この特Mを駆動するとD8040
∼D8047が有効
○
→
M8049動作中のときS900∼S999
のどれかがONしていると動作
−
○
この特Mを駆動したときに
D8049の動作が有効
−
○
→
※5:END命令実行時に処理
※6:RUN→STOP時にクリア
割込み禁止 (M) (パルスキャッチ)
番号・名称
動作・機能
対象機種
FX0,0S
FX0N
M8050 (入力割込み)
M8051 (入力割込み)
M8052 (入力割込み)
M8053 (入力割込み)
M8054 (入力割込み)
I40□禁止
M8055 (入力割込み)
I50□禁止
M8056 (タイマ割込み)
FNC04(EI)命令実行後、
割込み許可されていて
も、このMが働いている
入力割込み またはタイ
マ割込み番号について
は、個別に割込み動作
が禁止される
例えばM8050がONして
いると割込みI00□は
禁止される
○
○
−
M8057 (タイマ割込み)
○
−
○
パルスキャッチとし
て動作します
次ページ詳細
I7□□禁止
M8058 (タイマ割込み)
I8□□禁止
M8059
290
I010∼I060による割込
み禁止
○
−
I6□□禁止
カウンタ割込み禁止
FX2C
○
I10□禁止
I30□禁止
FX2
○
I00□禁止
I20□禁止
FX1
−
○
−
○
−
○
−
○V3.07
以上有効
○
D8040∼
D8047
D8049
M8048
特殊要素
7.基本機能の補足事項
ステップラダー (D)
番号・名称
M8047 →
M8047 →
M8047 →
M8047 →
M8047 →
M8047 →
M8047 →
M8047 →
レジスタの内容
対象機種
FX0,0S
FX0N
[D]8040 ※5
[D]8041 ※5
[D]8042 ※5
ONステート番号4
[D]8044 ※5
ONステート番号5
[D]8045 ※5
FX2C
○
ONステート番号2
[D]8043 ※5
FX2
○
ONステート番号1
ONステート番号3
FX1
○
ステートS0∼S899のうち動作し
ているステートの最も若い番号
をD8040へ格納
つぎのONステート番号をD8041へ
格納
以下順次8点まで最大ステート番
号がD8047へ格納される
○
○
○
ONステート番号6
[D]8046 ※5
○
ONステート番号7
[D]8047 ※5
○
ONステート番号8
[D]8048
M8049 →
[D]8049 ※5
アナンシェータリレーS900∼S999のONス
ONステート最小番号 テート最小番号が格納される
−
○
※5:END命令実行時に処理
7
FX0,
FX0S,
FX0N
パルスキャッチ (M)
番号・名称
レジスタ内容
M 8056
パルスキャッチ X00
M 8057
パルスキャッチ X01
M 8058
パルスキャッチ X02
M 8059
パルスキャッチ X03
M805□は対応する入力信号の
立上りでセットされます。 OFFするためにはRST命令を用
います
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
○
−
○
−
○
−
○
−
FX2
FX2C
割込み処理の
禁止用として
働きます
前ページ詳細
FX2,
FX2Cシーケンサのパルスキャッチ機能は、
M8170∼M8175をご覧ください。
291
特殊要素
7.基本機能の補足事項
エラー検出 (M)
番 号
対象機種
PROG-E シーケンサ
LED の状態 FX0,0S
名 称
FX0N
FX1
FX2
FX2C
[M]8060 I/O構成エラー
OFF
RUN
[M]8061 PCハードエラー
点滅
STOP
[M]8062 PC/PP通信エラー
OFF
RUN
OFF
RUN
[M]8064 パラメータエラー
点滅
STOP
○
→ D8064
[M]8065 文法エラー
点滅
STOP
○
→
D8065
D8069
[M]8066 回路エラー
点滅
STOP
○
→
D8066
D8069
[M]8067 演算エラー ※7
OFF
RUN
○
→
D8067
D8069
M 8068 演算エラーラッチ
OFF
RUN
M 8069 I/Oバスチェック ※8
−
−
[M]8063 並列リンクエラー ※7
RS232C通信エラー
−
○
→ D8060
○
→ D8062
→ D8061
○
−
−
○V1.20
以上有効
−
○
→ D8063
→ D8068
○
−
○
M8
0
6
0∼M8
0
6
7のどれかがONするとその若い番号がD8
0
0
4へ格納されM8
0
0
4が動作します。
※7:シーケンサのSTOP→RUN時にクリアされます。
M8068,
D8068はクリアされませんの
でご注意ください。
※8:M8069を駆動するとI/Oバスチェックが実行され、エラー発生時はD8061にエラー
コード6103が書込まれるとともにM8061がONします。
エラーの
検出タイミ
ング
電 源
電源ON後の初回
OFF→ON
STOP→RUN時
M8060 I/O構成エラー
チェック
チェック
演算中
M8061 PCハードエラー
チェック
−
演算中
M8062 PC/PP通信エラー
−
−
PPから信号受信時
M8063 リンク,通信エラー
−
−
相手局から信号受信時
チェック
チェック
プログラム変更時(STOP)
プログラム転送時(STOP)
−
−
エラー項目
M8064 パラメータエラー
M8065 文法エラー
M8066 回路エラー
M8067 演算エラー
M8068 演算エラーラッチ
292
その他
演算中(RUN)
特殊要素
7.基本機能の補足事項
エラー検出 (D)
番 号
データレジスタの内容
M8060
← [D]8060 I/O構成エラーの非実装I/O先頭番号 ※9
M8061
← [D]8061 PCハードエラーのエラーコード番号
M8062
← [D]8062 PC/PP通信エラーのエラーコード番号
[D]8063 並列リンクエラーのエラーコード番号
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
−
FX2C
○
○
−
○
○V1.20
以上有効
M8063
←
M8064
← [D]8064 パラメータエラーのエラーコード番号
○
M8065
← [D]8065 文法エラーのエラーコード番号
○
M8066
← [D]8066 回路エラーのエラーコード番号
○
M8067
← [D]8067 演算エラーのエラーコード番号 ※7
○
M8068
←
○
RS232C通信エラーのエラーコード番号 ※7
FX2
−
D 8068 演算エラー発生ステップ番号ラッチ
M8065∼
← [D]8069 M8065∼7のエラー発生ステップ番号 ※7
M8067
−
○
○
※7:シーケンサのSTOP−RUN時にクリアされます。
M8068,
D8068はクリアされませんのでご注
意ください。
※9:プログラムされているI/O番号のユニットやブロックが実装されていないときにM80
60が動作
するとともにD8060にその先頭要素番号が書込まれます。
(例)
X020非実装のとき
1 0 2 0
要素番号10∼337
1:入力X
0:出力Y
エラー 検出
用特殊要素
の動作関係
エラー検出用の特殊補助リレーと、特殊データレジスタは次の関係で動作しています。
これらの
発生状況は、周辺機器から補助リレーやデータレジスタの内容をモニタしたり、
PC診断機能を
使って知ることができます。
7
D8009 → M8009 DC24Vダウン
D8060 → M8060 I/0構成エラー
M8069 →
I/0
バス
チェック
D8061 → M8061 PCハードエラー
D8062 → M8062 PC/PP通信エラー
D8063 → M8063 並列リンクエラー
D8004
エラー発生の
特M番号
(若い番号)
M8004
エラー発生時
ONします
M8073 並列リンクモード
M8063 RS232C通信エラー
D8064 → M8064 パラメータエラー
D8065 → M8065 文法エラー
Dの内容を
モニタする
とエラー
コードが
見れます
D8066 → M8066 回路エラー
D8069
発生ステップ番号
エラー解除後PPより強制
クリアしてください
D8067 → M8067 演算エラー
M8068 演算エラーラッチ
D8068
初回発生ステップ
番号ラッチ
293
特殊要素
7.基本機能の補足事項
エラーコード
一覧
区分
エラー
コード
エラー内容
例 実装されていないI/Oの先頭要素番号
I/O構成エラー
M8060(D8060) 1020 “1 020”のばあい
1=入力X(0=出力Y) 020=要素番号
運転継続
PCハードエラー
M8061(D8061)
運転停止
0000 異常なし
6101 RAMエラー
6102 演算回路エラー
6103 I/Oバスエラー(M8069駆動時)
処置方法
実装されていない入力リレー,
出力リレーの番号がプログラム
されています。シーケンサは継
続運転しますが、プログラムミ
スであれば修正してください。
増設ケーブルの接続が正しく行わ
れているかチェックしてください。
0000 異常なし
PC/PP通信エラー
M8062(D8062)
運転継続
6201 パリティエラー,オーバランエラー,フレーミングエラー
6202 通信キャラクタ不良
6203 通信データのサム不一致
6204 データフォーマットの不良
6205 コマンド不良
プログラミングパネル(PP)あるいはプ
ログラム用コネクタに接続された機器
とシーケンサ(PC)間の接続が確実に
行われているかどうかチェックして
ください。
0000 異常なし
6301 パリティエラー,オーバランエラー,フレーミングエラー
並列リンク通信
6302 通信キャラクタ不良
アダプタエラー
M8063(D8063) 6303 通信データのサム不一致
6304 データフォーマットの不良
運転継続
6305 コマンド不良
6306 監視タイマオーバ
両方のシーケンサの電源がONされて
いるか、アダプタとシーケンサ間の接
続、リンクアダプタ間の接続が正しく
行われているかどうかチェックして
ください。
0000 異常なし
6401 プログラムのサム不一致
パラメータエラー
M8064(D8064)
運転停止
6402 メモリ容量の設定不良
6403 キープ領域の設定不良
6404 コメントエリアの設定不良
シーケンサをSTOPし、パラメータモードで正
しい値を設定してください。
6405 ファイルレジスタのエリア設定不良
6409 その他の設定不良
0000 異常なし
6501 命令−要素記号−要素番号の組合わせ不良
6502 設定値の前にOUT T,OUT Cがない
6503 ①OUT T,OUT Cの後に設定値がない
文法エラー
②応用命令のオペランド数不足
M8065(D8065)
6504 ①ラベル番号が重複している
運転停止
②割込み入力や高速カウンタ入力が重複している
6505 要素番号範囲オーバ
6509 その他
294
プログラム作成時に命令個々の使
い方の良否をチェックしているもの
であり、不良発生時プログラムモード
で命令を修正してください。
特殊要素
7.基本機能の補足事項
区分
エラー
コード
エラー内容
処置方法
0000 異常なし
6601 LD,LDIの連続使用回数が9回以上
6602 ①LD,LDI命令がない。コイルがない。
LD,LDIとANB,ORBの関係不正。
②STL,RET,MCR,P(ポインタ),I(割込み),EI,DI,SRET,IRET,
FOR,NEXT,FEND,ENDが母線につながっていない。
③MPPを忘れている
6603 MPSの連続使用回数が12回以上
6604 MPSとMRD,MPPの関係不正
6605 ①STLの連続使用回数が9回以上
回路エラー
②STL内にMC,MCR,I(割込み),SRETがある。
M8066(D8066)
③STL外にRETがある。RETがない。
6606 ①P(ポインタ),I(割込み)がない。
運転停止
②SRET,IRETがない。
③I(割込み),SRET,IRETがメインプログラム中にある。
回路ブロック全体として命令の組
合せ方が正しくないときやペア
となっている命令の関係が正し
くないときにこの不良が発生し
ます。 プログラムモードにおいて命令の相
互関係が正しくなるように修正
してください。
④STL,RET,MC,MCRがサブルーチンや割込みルーチンの中にある。
6607 ①FORとNEXTの関係不正。ネスティングが6重以上。
②FOR∼NEXT間にSTL,RET,MC,MCR,IRET,SRET,FEND,END
がある
6608 ①MCとMCRの関係不正
②MCR NOがない。
③MC∼MCR間にSRET,IRET,I(割込み)がある
6609 その他
0000 異常なし
6701 ①CJ,CALLの飛び先がない
演算実行中に発生するエラーで
あり、プログラムの見直しまた
③FOR∼NEXT間やルーチンプログラムの間に単独のラベルがある は応用命令のオペランドの内容
をチェックしてください。 6702 CALLのネスティングレベルが6以上
文法,回路エラーが発生しなく
6703 割込みのネスティングレベルが3以上
ても、例えば次のような理由で
演算エラーが発生します。 6704 FOR∼NEXTのネスティングが6以上
6705 応用命令のオペランドが対象要素以外
(例)T200Zそのものはエラーで
6706 応用命令のオペランドの要素番号範囲やデータの値がオーバ はないが演算結果としてZ=100
6707 ファイルレジスタのパラメータ設定なしでファイルレジスタをアクセスした
であればT300となり、要素番号
オーバになります。
6708 FROM/TO命令エラー
6709 その他(IRET,SRET忘れ,FOR∼NEXT関係不正など)
②END命令以降にラベルがある
7
演算エラー
M8067(D8067)
6730 サンプリングタイム(Ts)が対象範囲外(Ts<0)
6732 入力フィルタ定数(α)が対象範囲外(α<0または100≦α)
運転継続
6733 比例ゲイン(Kp)が対象範囲外(Kp<0)
PID演算停止 制御パラメー
6734 積分時間(TI)が対象範囲外(TI<0)
タの設定値や
6735 微分ゲイン(KD)が対象範囲外(KD<0または201≦KD)
PID演算中
6736 微分時間(TD)が対象範囲外(TD<0)
にデータエラ
6740 サンプリングタイム(TS)≦演算周期
ーが発生して
います。パラメ
6742 測定値変化量オーバ(ΔPV<-32768または32767<ΔPV)
ータの内容を
6743 偏差オーバ(EV<-32768または32767<EV)
演算データを
チェックして
6744 積分計算値がオーバ(-32768∼32767以外)
MAX値として ください。
演算続行
6745 微分ゲイン(KP)オーバによる微分値オーバ
6746 微分計算値がオーバ(-32768∼32767以外)
6747 PID演算結果オーバ(-32768∼32767以外)
295
特殊要素
7.基本機能の補足事項
並列リンク (M)
番 号
名 称
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
M 8070 並列リンク 親局のときに駆動 ※10
−
○
M 8071 並列リンク 子局のときに駆動 ※10
−
○
[M]8072 並列リンク 運転中にON
−
○
[M]8073 並列リンク M8070/M8071設定不良時にON
−
○
※10:STOP→RUN時にクリア
サンプリングトレース (M)
番 号
名 称
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
V3.01
以上有効
○
M 8074 RAMファイルレジスタ使用モード(停電保持)
−
M 8075 サンプリングトレース 準備開始指令
−
○
M 8076 サンプリングトレース 準備終了 実行開始指令
−
○
[M]8077 サンプリングトレース 実行中モニタ
−
○
[M]8078 サンプリングトレース 実行完了モニタ
−
○
[M]8079 トレース回数512回以上でON
−
○
[M]8080
[M]8081
[M]8082
[M]8083
[M]8084
[M]8085
[M]8086
[M]8087
[M]8088
[M]8089
[M]8090
[M]8091
[M]8092
[M]8093
[M]8094
[M]8095
[M]8096
[M]8097
[M]8098
M80
75がONするとD80
80∼D809
8で指定されたデバイスのON/OFF状態やデータ内容
を順次サンプリングチェックし、
これをシーケンサ内の特殊なメモリ領域に格納します。
サンプリングデータが512回を越えると、旧データにかわって新データが順次格納されます。
M80
76がONするとD80
75で指定されたサンプル回数のサンプリングを行って実行完了し
ます。
サンプリングの周期はD8076の内容により決定されます。詳細は後述のタイムチャートをご
参照ください。
296
特殊要素
7.基本機能の補足事項
並列リンク (D)
番 号
データレジスタの内容
対象機種
FX0,0S
[D]8070 並列リンクエラー判定時間 500ms
FX0N
FX1
FX2
−
FX2C
○
[D]8071
[D]8072
[D]8073
サンプリングトレース (D)
番 号
データレジスタの内容
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
[D]8074 サンプル残り回数
−
○
[D]8075 サンプル回数の設定(1∼512)
−
○
[D]8076 サンプル周期《注1》
−
○
[D]8077 トリガ指定《注2》
−
○
[D]8078 トリガ条件要素番号設定《注3》
−
○
[D]8079 サンプルデータポインタ
−
○
[D]8080 ビットデバイス番号 No.0
−
○
[D]8081 ビットデバイス番号 No.1
−
○
[D]8082 ビットデバイス番号 No.2
−
○
[D]8083 ビットデバイス番号 No.3
−
○
[D]8084 ビットデバイス番号 No.4
−
○
[D]8085 ビットデバイス番号 No.5
−
○
[D]8086 ビットデバイス番号 No.6
−
○
[D]8087 ビットデバイス番号 No.7
−
○
[D]8088 ビットデバイス番号 No.8
−
○
[D]8089 ビットデバイス番号 No.9
−
○
[D]8090 ビットデバイス番号 No.10
−
○
[D]8091 ビットデバイス番号 No.11
−
○
[D]8092 ビットデバイス番号 No.12
−
○
[D]8093 ビットデバイス番号 No.13
−
○
[D]8094 ビットデバイス番号 No.14
−
○
[D]8095 ビットデバイス番号 No.15
−
○
[D]8096 ワードデバイス番号 No.0
−
○
[D]8097 ワードデバイス番号 No.1
−
○
[D]8098 ワードデバイス番号 No.2
−
○
7
《注1》
∼
《注3》
は次ページを参照ください。
サンプリングトレースはA6GPP,
A6PHP,
A7PHP,パソコンを用いたばあいに有効であり、
デバイ
ス番号(要素番号)
をモニタすると特殊な数値になっています。
297
特殊要素
7.基本機能の補足事項
《注1》
D8
0
76
サンプリング
周期
0
0
0
0
2
BCD変換値
サンプリング周期は20msになります(10ms単位)
0
0
0
0
0
END命令実行時にサンプリングが行われます
《注2》
D8
0
77
トリガ指定
∼
b2 b1 b0
b0 :0=M8076のON時、無条件でサンプリングを実行開始します。
1=M8076がONで次の条件が成立したときにサンプリングを実行開始します。
〔条件〕
D8078で指定された要素の立上り
(b1=1)
または立下り
(b2=1)
b1 :0=非実行
1=立上り実行
ともに0または1のときは無条件実行になります。
b2 :0=非実行
1=立下り実行
)
《注3》
D8
0
78
トリガ条件
要素番号
周辺機器よりX,
Y,
M,
S,
T,
Cなどの要素番号を指定します。
このデータレジスタの内容をモニタすると特殊な番号となっています。
《タイムチャートの例》
D8075=10回サンプル
D8077=立上り条件指定
M8075
M8076
Y010
サンプル
20ms
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
D8075
M8077
D8076=20ms周期
D8078=Y010指定
準備開始指令M8075がONすると、サンプリングは
継続実行されます。
準備終了
(実行開始)
M80
76がONし指定条件Y01
0がOFF→ONに変化したときに実行中モニタM80
77がセットされます。
その後D8075で指定された回数のサンプリングを
行って動作が完了します。
このときM8077はリセット
され、実行完了モニタM8078がセットされます。
M8078はM8075のOFF時にリセットされます。
M8078
●M8074を駆動するとサンプリングトレースは無効となり、
RAMファイルレジスタ使用モードとなります。
298
特殊要素
7.基本機能の補足事項
高速リングカウンタ (M)
番 号
名 称
対象機種
FX0,0S
M 8099 高速リングカウンタ動作 ※11
FX0N
FX1
FX2
−
FX2C
○
※11:M8099動作後のEND命令実行以降、高速リングカウンタD8099が動作します。
高速リングカウンタ (D)
番 号
データレジスタの内容
0∼32,797(0.1ms単位)のアップ動作リング
D 8099
カウンタ ※11
対象機種
FX0,0S
FX0N
−
FX1
FX2
FX2C
○
7
299
特殊要素
7.基本機能の補足事項
特殊アダプタ (M)
番 号
対象機種
名 称
FX0,0S
M 8120 通信設定キープ用 ※12
FX0N
−
○
[M]8121 RS232C送信待機中 ※10 ※13
−
M 8122 RS232C送信フラグ ※10 ※13
−
M 8123 RS232C受信完了フラグ ※10 ※13
−
V1.20
以上で
有効
[M]8124 RS232Cキャリア受信中
FX1
FX2
FX2C
−
−
○
○
−
V3.07
以上で
有効
○
→ D8122
○
→ D8123
○
○
−
−
○
M 8125
[M]8126 グローバル信号 ※14
−
[M]8127 オンデマンドハンドシェイク信号 ※14
−
M 8128 オンデマンドエラーフラグ ※14
−
M 8129 オンデマンドワード/バイト切換え ※14
−
○
−
V1.20
以上で
有効
−
−
−
V3.30 V3.30
以上で 以上で
有効
有効
※10:STOP→RUN時にクリア
※1
2
:M8
1
2
0をONさせると、
キープ用データレジスタD2
5
4,
D2
5
5が非キープに変更されます。
なお、
これらのデータレジスタは、一般用のデータレジスタとしてプログラム上で用い
ることができます。
※13:FX(0N)−232ADP形通信アダプタ用
85ADP形通信アダプタ用
※14:FX(0N)−4
高速テーブル (M)
番 号
対象機種
名 称
FX0,0S
M 8130 FNC 55(HSZ)命令テーブル比較モード
FX0N
FX1
−
[M]8131 同上完行完了フラグ
−
M 8132 FNC 55(HSZ),FNC 57(PLSY)速度パターンモード
−
[M]8133 同上完行完了フラグ
−
FX2
FX2C
○
○
V3.07
以上で
有効
○
○
○
[M]8134
→ D8130
→ D8131
D8132
D8134
[M]8135
[M]8136
[M]8137
[M]8138
[M]8139
拡張機能 (M)
番 号
機 能
対象機種
FX0,0S
M 8160 FNC 17(XCH)のSWAP機能
FX0N
FX1
−
M 8161 8ビット処理モード ※15
−
※16
−
M 8162 高速並列リンクモード指令
−
○
−
FX2
FX2C
○
○
V3.07
以上で
有効
○
○V3.07
以上で
有効
○
○
[M]8163
[M]8164
[M]8165
[M]8166
M 8167 FNC 71(HKY)HEXデータ扱い機能
−
M 8168 FNC 13(SMOV)のHEX扱い機能
−
○
[M]8169
300
※1
5
:FNC7
6
(ASC)
,
FNC8
0
(RS)
,
FNC8
2
(ASCI)
,
FNC8
3
(HEX)
,
FNC84
(CCD)
に適用
※16:V1.
20以上で有効
特殊要素
7.基本機能の補足事項
特殊アダプタ (D)
番 号
対象機種
名 称
FX0,0S
D 8120 通信フォーマット ※17
−
D 8121 局番設定 ※17
−
M8122 ← [D]8122 RS232C送信データ残数 ※10
−
M8123 ← [D]8123 RS232C受信データ数 ※10
−
FX0N
○
V1.20
以上で
有効
FX1
FX2
FX2C
−
V3.07
以上
○
−
○V3.30以上有効
−
−
D 8124 ヘッダ(8ビット)初期値STX
−
−
D 8125 ターミネータ(8ビット)初期値ETX
−
−
○
○V3.07
以上で
有効
○
○
○
[D]8126
D 8127 オンデマンド用先頭番号指定
−
D 8128 オンデマンドデータ数指定
−
D 8129 タイムアウト判定時間 ※17
−
○
V1.20
以上で
有効
−
−
−
○
○
V3.30 V3.30
以上で 以上で
有効
有効
※10:STOP→RUN時にクリア
※17:停電保持
高速テーブル (D)
番 号
対象機種
機 能
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
M8130 ← [D]8130 高速比較テーブルカウンタ HSZ
−
○
M8132 ← [D]8131 速度パターンテーブルカウンタ HSZ,PLSY
−
○
M8132 ← [D]8132 速度パターン周波数
[D]8133 FNC 55(HSZ),FNC 57(PLSY)
下位
M8132 ← [D]8134 速度パターン目標パルス数
[D]8135 FNC 55(HSZ),FNC 57(PLSY)
下位
[D]8136
[D]8137
出力パルス数 FNC 57(PLSY)
あき
上位
下位
上位
−
−
−
○
V3.07
以上で
有効
7
○
○
○
[D]8138
[D]8139
301
特殊要素
7.基本機能の補足事項
パルスキャッチ (M)
番 号
対象機種
機 能
FX0,0S
FX0N
FX1
M 8170 入力X000 パルスキャッチ ※10
−
−
M 8171 入力X001 パルスキャッチ ※10
−
−
M 8172 入力X002 パルスキャッチ ※10
−
−
M 8173 入力X003 パルスキャッチ ※10
−
−
M 8174 入力X004 パルスキャッチ ※10
−
−
M 8175 入力X005 パルスキャッチ ※10
−
−
FX2
FX2C
○
○
V3.07
以上で
有効
○
○
○
○
○
[M]8176
[M]8177
[M]8178
[M]8179
FX0S,
FX0Nシーケンサのパルスキャッチ機能は、
M8056∼M8059をご覧ください。
FX0,
※10:RUN→STOP時にクリア
代用機能 (M)
《高速カウンタ割込み機能》
番 号
機 能
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
[M]8180
M 8181 I010代用
−
−
M 8182 I020代用
−
−
M 8183 I030代用 HSCS(FNC 53)のデスティネーション
としてポインタのかわりに、
M 8184 I040代用 この特Mを書込む
M 8185 I050代用
−
−
−
−
−
−
M 8186 I060代用
−
−
○
○
V3.07
以上で
有効
○
○
○
○
○
[M]8187
[M]8188
[M]8189
《代用命令機能》
番 号
機 能
対象機種
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
M 8190 SQR代用 : M8190+MOV
−
○
M 8191 FLT代用 : M8191+MOV
−
○
M 8192 SORT代用 : M8192+SMOV
−
M 8193 SER代用 : M8193+RAMP
−
M 8194 RS代用
: M8194+RAMP
−
M 8195 CCD代用 : M8195+FMOV
−
M 8196 ASCI代用 : M8196+FMOV
−
○
M 8197 HEX代用 : M8197+FMOV
−
○
M 8198 BMOVの(S・)(D・)方向反転
−
○
○
○
V3.07
以上で
有効
○
○
○
[M]8199
3
0以下用周辺機器でFX(
2V
3.
0
7以上)
またはFX2Cシーケンサの新機能をプログラム
FX2V2.
する際に用います。
新機能対応にバージョンアップされた周辺機器では不要です。
302
特殊要素
7.基本機能の補足事項
内部アップ/ダウンカウンタ計数方向 (M)
対象機種
番 号
対象カウンタ
番号
M 8200
C200
−
○
M 8201
C201
−
○
M 8202
C202
−
○
M 8203
C203
−
○
M 8204
C204
−
○
M 8205
C205
−
○
M 8206
C206
−
○
M 8207
C207
−
○
M 8208
C208
−
○
M 8209
C209
−
○
M 8210
C210
−
○
M 8211
C211
−
○
M 8212
C212
−
○
M 8213
C213
−
○
M 8214
C214
−
○
M 8215
C215
−
○
M 8216
C216
−
○
M 8217
C217
−
○
M 8218
C218
−
○
M 8219
C219
−
○
M 8220
C220
−
○
M 8221
C221
−
○
M 8222
C222
−
○
M 8223
C223
−
○
M 8224
C224
−
○
M 8225
C225
−
○
M 8226
C226
−
○
M 8227
C227
−
○
M 8228
C228
−
○
M 8229
C229
−
○
M 8230
C230
−
○
M 8231
C231
−
○
M 8232
C232
−
○
M 8233
C233
−
○
M 8234
C234
−
○
機 能
M8□□□が動作すると、これ
に対応するC□□□がダウンカウ
ントモードになります。
M8□□□非駆動時はカウンタ
はアップカウントで動作します。
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
7
303
特殊要素
7.基本機能の補足事項
高速カウンタの計数方向とモニタ (M)
区
分
1
相
1
入
力
対象機種
番 号
対象カウンタ
番号
M 8235
C235
○
M 8236
C236
○
M 8237
C237
M 8238
C238
M 8239
C239
M 8240
C240
M 8241
C241
M 8242
C242
M 8243
C243
M 8244
C244
M 8245
C245
[M]8246
C246
○
C247
○
2
相 [M]8247
1 [M]8248
入 [M]8249
力
[M]8250
[M]8251
2
相 [M]8252
2 [M]8253
入 [M]8254
力
[M]8255
C248
C249
C250
C251
C252
C253
機 能
FX0,0S
FX0N
FX1
FX2
FX2C
○
M8□□□が動作すると、これ
に対応するC□□□がダウンモー
ドになります。 M8□□□が非駆動時はカウンタ
はアップカウントで動作します。
○
−
−
○
○
−
○
○
○
−
−
○
○
○
−
1相2入力カウンタ,2相2入力カウンタ
のC□□□がダウンモードのとき
は、これに対応するM□□□
□がONします。 アップモードのときはOFFしま
す。
○
−
○
○
−
○
○
○
−
C254
○
○
C255
−
○
未定義,使用禁止 (M),
(D)
次の特殊補助リレーや特殊データレジスタは、
未定義もしくはシステム処理上メーカが専有
している領域です。
したがって、
シーケンスプログラム内では使用しないでください。
未定義および使用禁止の特殊補助リレー,データレジスタ
[M]8100∼[M]8109
[D]8100∼[D]8109
[M]8110∼[M]8119
[D]8110∼[D]8119
[M]8140∼[M]8149
[D]8140∼[D]8149
[M]8150∼[M]8159
[D]8150∼[D]8159
[D]8160∼[D]8199
[D]8200∼[D]8255
304
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
7−2.特殊要素の補足説明
シーケンサの
運転フラグ
M8
0
00∼
M8
00
3
《RUNモニタ,
イニシャルパルスの利用》
●シーケンサの運転状態を示すRUNモニタ
(M8
0
0
0,
M8
0
0
1)
を用いて、
命令の駆動条件としたり、
“正常運転中表示”
としての外部表示に利用できます。
M8000
Y000 “正常運転中”
RUNモニタ(a接点)
RUN中は常時ON
常時駆動したい出力
M8001は、
RUN中は常時OFFしています。
●イニシャルパルス
(M8
0
0
2,
M8
0
0
3)
は、
シーケンサの運転が開始された後、
一瞬
(1演算周期分)
だけON、
またはOFFします。
このパルスは、
プログラムの初期化や規定値書込みなどプログラムの初期設定信号として利用
できます。
M8002
FNC40
ZRST
D200
D299
イニシャルパルス(a接点)
キープ用データレジスタ
D200∼D299のクリア
M8003は、
RUN後一瞬(1演算周期分)
だけOFFします。
●フラグの動作タイミング
RUN入力
M8000
RUNモニタ(a接点)
RUN中
STOP中
ON
ON
M8001
RUNモニタ(b接点)
M8002
ON
イニシャルパルス(a接点)
M8003
イニシャルパルス(b接点)
RUN中
7
ON
1演算周期
ON
ON
ON
305
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
ウォッチドッグ
タイマ時間
D8
000
《ウォッチドッグタイマ時間の変更》
●ウォッチドッグタイマは、
シーケンサの演算時間を監視し、規定時間内に完了しないときは
CPU・E
LEDを点灯させ出力をすべてOFFにします。
1
00ms、
または2
0
0msが初期値として電源投入時システムから転送されますが、
これを超えるよ
うなプログラムを実行するばあいにはシーケンスプログラムによってその値を変更することがで
きます。
M8002
0
イニシャルパルス
FNC 12
MOV
FNC 07
WDT
K300
D8000
ウォッチドッグタイマ時間 300ms
ウォッチドッグタイマリフレッシュ
FNC07
(WDT)
命令をプログラムしなかったばあいは、
END処理時にD8000の値が有効となります。
●ウォッチドッグタイマ時間は最大32,
767msまで設定することができますが、
これにともなって
演算異常の検出タイミングが遅れる結果となります。
したがって、
運転に支障ないばあいは初期値
(FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1は2
0
0ms,
FX2,
FX2Cは10
0ms)
の状態としてください。
●位置決め,
カムスイッチ,
I
Dインタフェース,
リンク,
アナログなどの特殊増設機器の接続台数
が多い構成では、
シーケンサRUN時に行われるバッファメモリの初期化時間が長くなり演算時
間が延びます。
また多数のFROM/TO命令を実行したり、多数のバッファメモリを転送したば
あいにも演算時間が延びます。
このようなばあいにもウォッチドッグタイマエラーが発生することがありますので、
先頭ステップ
付近に上記プログラムを入力して、
ウォッチドッグタイマ時間を延ばすか、
FROM/TO命令の
実行タイミングをずらしてください。
●ウォッチドッグタイマ時間自体の変更とは異なり、
FNC0
7
(WDT)
命令を用いるとシーケンスプロ
グラム中においてウォッチドッグタイマを途中リセットすることができます。
特定のシーケンスプログラムの演算時間が長くなるばあいや、特殊増設機器を多く接続したば
あいには、
FNC07
(WDT)命令を用いてウォッチドッグタイマをリセットすることをおすすめ
します。
詳細は、
FNC07
(WDT)
の命令解説をご覧ください。
バッテリの
低下検知
M8
00
5
M8
00
6
《バッテリ電圧の低下検知と外部出力》
メモリバックアップ用リチウムバッテリの電圧低下を検知する特殊要素です。
シーケンサがバッテ
リ低下を検知すると、
BATTエラーランプが点灯しますが、外部に対して通報するばあいはシー
ケンスプログラムを用います。
M8005
0
Y001 “バッテリ低下”
バッテリ低下
M8006は、バッテリ電圧の低下をラッチしています
306
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
停電検出
時間
FX2Cシーケンサ、
AC電源タイプのばあい》
《FX2,
シーケンサの電源がAC200V系のときは、
シーケンスプログラムによってD8008の内容を変更し
て停電検出時間を1
0∼100msに変更することができます。
(初期値:10ms)
D8
00
8
M8
0
08
M8
0
07
AC電源
M8002
FNC 12
イニシャル MOV
パルス
K 50
D8008
約5ms
M8000 RUN
D8008を50msに変更
スキャンタイム
M8007 瞬停
M8008 停電
D8008
10ms
停電検出時間
《FX2シーケンサ、
DC24V電源タイプのばあい》
DCタイプの許容瞬停時間は、
5msが保証値となっており、停電検出時間を補正するために、
デー
タレジスタD8008にK−4を書き込みます。
D8008は停電検出時間設定用データレジスタであり、
K−4
(マイナス4)
を書込むことにより5msと
なります。
M8002
FNC 12
イニシャル MOV
パルス
K-4
D8008
D8008にK-4を書込む
演算時間
(スキャン
タイムモニタ)
《シーケンサの演算時間(スキャンタイム)の確認》
シーケンサの演算時間は、
D8010∼D8012に格納されています。
D8010: 現在値
D80
1
0∼
D
8011: 最小値
D8
01
2
D8012: 最大値
これらは、
周辺機器を用いて各要素をモニタすることで値を知るこ
とができます。
7
これらの値には、後述のコンスタントスキャンタイムの待ち時間は含まれていません。
内部クロック
M8
0
11∼
M8
01
4
《定周期クロックの動作》
次の4種類の内部クロックを備えており、
シーケンサに電源が入っている間は常に発振してい
ます。
10ms
M8011
(10ms)
M8012
(100ms)
M8013
(1秒)
100ms
100Hz
注)
シーケンサがSTOP中であってもクロックは常に発振
しています。
したがってRUNモニタ
(M8
0
0
0)
の立上
りとクロックの開始タイミングは同期していません。
10Hz
1s
1min
M8014
(60秒)
307
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
リアル
タイムクロック
M80
1
5∼
M8
019
《リアルタイムクロックの設定》
●特殊補助リレー
(特M),特殊データレジスタ
(特D)
の割付け
番 号
M8015
名 称
動作機能
時計停止およ
び時刻合せ
番 号 名 称
ONで時計停止
ON→OFFのエッジで時刻が書込まれ、再動
作します。
M8016 時刻表示の停止 ONで時刻表示の停止(計時は動作中)
D80
13∼
D8
019
M8017 ±30秒補正
OFF→ONのエッジで秒を補正する。
(秒が0∼29秒のときは、秒を0にする。
また、秒が30∼59秒のときは、分を桁上
げして秒を0にする。)
M8018 装着検出
リアルタイムクロックカセット装着時ON
M8019 RTCエラー
時刻合せのときに、特殊データレジスタのデータ
が、設定範囲をオーバしているとONする。
レジスタの範囲
D8013
秒
0∼59
D8014
分
0∼59
D8015
時
0∼23
D8016
日
1∼31
D8017
月
D8018
年
D8019 曜日
1∼12
00∼99
(西暦下2桁)
0∼6
動作機能
時刻合せ
の初期値
を書込ん
だり、現
在時刻の
読出しを
行うため
に用いま
す。
(日∼土に対応)
時計精度:±4
5秒/月(2
5℃時) うるう年補正:あり
《時刻合わせ》
リアルタイムクロックの時刻合せには次の2通りの方法があります。
①[表示器からの時刻合せ]
ユーザ画面の制作例
シーケンサの時刻設定
月:
年:
D8018
日:
D8017
D8015
時:
M8015
セット
変更開始
曜日:
D8016
D8014
分:
D8019
0∼6
(日∼土)
D8013
秒:
時刻設定
M8015
リセット
1)
M8015をセット
(ON)
します。・・・・ 時刻変更開始
2)
数値変更機能などを使い、
各データレジスタに合わせたい日時
(数分先の時刻)
を入力します。
3)設定時刻に到達した時点で、
M8015をリセット
(OFF)
します。・・・・ 時刻変更完了
308
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
②[プログラミング機器からの時刻合せ]
1)
M8015を強制セット
(ON)
します。・・・・・ 時刻変更開始
2)
データレジスタの現在値変更機能を使い、各データレジスタに合わせたい日時(数分先の時
刻)
を入力します。
3)設定時刻に到達した時点で、
M8015を強制リセット
(OFF)
します。・・・・・ 時刻変更完了
X000(注1)
M8015
PLF
M 0
内が
設定項目です
X001(注2)
M 0
FNC 12
MOV
K 30
D8013
秒
FNC 12
MOV
K 20
D8014
分
FNC 12
MOV
K 10
D8015
時
FNC 12
MOV
K 25
D8016
日
FNC 12
MOV
K 4
D8017
月
FNC 12
MOV
K 0
D8018
年
FNC 12
MOV
K 2
D8019
曜日
M8017
例 :2000年4月25日(火)
10時20分30秒
●設定するばあい、正確な時刻の2∼3分ほ
ど先の時刻を設定し、
シーケンサに書込
みます。
そして、正確な時刻に達した時点で、入
力スイッチX00
0をON→OFFにすると、
時
刻が設定され、時計動作が始まります。
●X001をOFF→ONにするたびに、
±30秒
補正ができます。
補正
③[時刻合わせの注意事項]
●M8015がOFFの状態では、日時レジスタを変更できません。
必ずM8015をONした状態で新しい日時を入力してください。
●設定時刻の入力は、現在の時刻より数分先の時刻を設定しておきます。
設定した時刻に到達した時点で、
M8
015をON→OFFに変化させると、新しい時刻が有効とな
り計時が始まります。
●ありえない日時を示す数値が入力されているばあいには、
時刻変更できません。
正しい日時を
再入力して操作してください。
7
《西暦2000年問題に対する対応》
「9−1.西暦2000年問題への対応について」
をご参照ください。
309
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
FX0Nのフィ
ルタ調整
端子
フィルタ
X000
0ms
0
1ms
1 D8020の内容に
より切替え
初期値は10
D8
020
10
入力
リフレシュ
15
イメージ
メモリ
10ms
X007
15ms
●X000∼X007はそれぞれ0∼15msのフィルタ
回路を備えており、
どのフィルタ定数を用いる
かは特殊データレジスタD8020の内容0∼15
により決定されます。
●電源OFF→ON後のD802
0の内容は、自動的
に10となっています。
●次のようなプログラムが実行されると、
フィルタ
定数は0msに変更されます。
M8000
RUNモニタ
FNC 12
MOV
K 0
D8020
ただし、実際にはこの入力にもハード的にC−
Rフィルタが設けられており、
X0
0
0∼X0
03では
50μs、
X004∼X007では200μsとなります。
●プログラムの途中で何度でも、
この定数変更
を行うことができます。
●高速カウンタ,入力割込み,パル スキャッチ
(M8056∼M8059)
を使用するにあたって、本
フィルタ調整を行う必要はありません。
FX0,
FX0S
のフィルタ
調整
端子
フィルタ
X00
0ms
0
1ms
1
D80
20,
D8
021
D8020の内容に
より切換え
初期値は10
10
入力
リフレシュ
15
イメージ
メモリ
10ms
X07
15ms
●X00∼X07はそれぞれ0∼15msのフィルタ回
路を備えており、
どのフィルタ定数を用いるか
は特殊データレジスタD802
0の内容0∼1
5によ
り決定されます。
●電源OFF→ON後のD802
0の内容は、自動的
に10となっています。
●次のようなプログラムが実行されると、
フィルタ
定数は0msに変更されます。
M8000
RUNモニタ
端子
フィルタ
X10
0ms
1ms
0
D8021の内容に
1 より切換え
初期値は10
10
入力
リフレシュ
15
イメージ
メモリ
10ms
X17
15ms
310
FNC 12
MOV
K 0
D8020
ただし、実際にはこの入力にもハード的にC
−Rフィルタが設けられており、
X00∼X05で
は50μs、
X06∼X17では200μsとなります。
●プログラムの途中で何度でも、
この定数変更
を行うことができます。
●入力X10∼X17についても同様ですが、特殊
データレジスタはD8021となります。
●高速カウンタ,入力割込み,パルスキャッチ
(M8056∼M8059)
を使用するにあたって、本
フィルタ調整を行う必要はありません。
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
BATT.
V
LED
消灯指令
M8
0
30
《バッテリレス運転とBATT.
V
LED消灯指令》 (FX1,
FX2,
FX2C)
プログラムメモリとしてFX−EEPROM−4,8やFX−EPROM−8を用いているときで、
しかもキー
プメモリを用いず、停電保持ステートやリアルタイムクロックを使わない用途ではバッテリや大容
量コンデンサは不要となります。
なお、バッテリレス運転を行うばあいは、運転開始時にメモりバックアップ領域の要素をクリアす
るための命令をプログラムの先頭に入力してください。
メモリバックアップ領域クリアのプログラム例(パラメータのラッチ範囲設定が初期値のばあい)
M8000
M8030 バッテリLED消灯
RUNモニタ
M8002
イニシャル
パルス
M1535
補助リレー
(M1023)
FNC 40
ZRST
M500
FNC 40
ZRST
S500
S899
ステート
FNC 40
ZRST
T246
T249
タイマ
(FX1は不要)
FNC 40
ZRST
C100
C199
(C135)
カウンタ
FNC 40
ZRST
C220
C255
(C235) (C254)
カウンタ
FNC 40
ZRST
D200
D999
(D100) (D127)
データレジスタ
( )内はFX1の要素番号です。
注:特殊データレジスタD8
12
0
(通信フォーマット)
およびD8
12
1
(局番設定)
,
D8
12
9
(タイムアウト判
定時間)
は、
バッテリバックアップ要素となっています。
該当機能を用いるばあいには、上記と同様にリセットし、その後プログラムで設定値を転送
してください。
7
《M8031
(非キープメモリオールクリア),
M8032
(キープメモリオールクリア)》
クリア指令
要素番号
クリア要素
●入力リレー(X),出力リレー(Y),一般用補助リレー(M),一般用ステート(S)の接点イメージ
●タイマ(T)の接点,計時コイル
●一般用カウンタの接点,計数コイル,リセットコイル
M 8031
(非キープエリア) ●一般用データレジスタ(D)の現在値レジスタ
●タイマ(T)の現在値レジスタ
●一般用カウンタ(C)の現在値レジスタ
●キープ用補助リレー(M),キープ用ステート(S)の接点イメージ
●積算タイマ(T)の接点,計時コイル
M 8032
(キープエリア)
●キープ用カウンタと高速カウンタの接点,計数コイル,リセットコイル
●キープ用データレジスタ(D)の現在値レジスタ
●積算用と1ms用タイマ(T)の現在値レジスタ
●キープ用カウンタと高速カウンタの現在値レジスタ
《M8038
(RAMファイルオールクリア)》
要素番号
M 8038
(RAMファイル)
クリア要素
●RAMファイルレジスタ(D6000∼D7999)
311
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
メモリ
ホールド
ストップ
M8
03
3
全出力の
禁止指令
《STOP中の出力保持》
特殊補助リレーM8033を駆動しておくと、
シーケンサのRUN→STOP後もRUN中の出力状態を
そのまま保持しています。
たとえばシーケンサでヒータを駆動しているようなばあい、
ヒータやその他の機器を駆動したまま
で、
シーケンサをSTOPし、
プログラムの変更を行ってから再運転することができます。
《出力リレー
(Y)の全停止》
M8
034を駆動すると出力ラッチメモリがクリアされることにより全出力リレー
(Y)
がOFFとなり、
シー
ケンサはイメージメモリ上で運転されます。
M8
03
4
M8034
全出力禁止(イメージRUN)
《RUN/STOP入力の独立操作》 (FX1,
FX2,
FX2C)
FX1,
FX2,
FX2CシリーズのRUN/STOP入力は、
RUN入力ONでRUN、
RUN入力OFFでSTOP
となっています。
しかし、
RUN,
STOPそれぞれの押しボタンスイッチでシーケンサの運転/停止を行いたいとき
M80
3
5∼
(内蔵RUN/STOPスイッチはOFF側)
M8
037 は次の要領によります。
強制
RUN/STOP
STOP
※1
STOP用の入力はX001以外の任意の
入力を用いることができます。
STOP
RUN
RUN
M8000
COM
X001
シーケンサ
M8035 強制RUNモード
M8036 強制RUN
X001
※1:RUNスイッチとSTOPスイッチを同
時にONするとRUN入力が優先し
ますので図に示すインタロックを
設けてください。
M8037 強制STOP
シーケンサには、このようなプログラムをしておきます。
《周辺機器によるRUN/STOP》 (FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1,
FX2,
FX2C)
●RUN入力OFFの状態でも周辺機器の強制ON/OFF操作によりM8035,
M8036をONさせる
とシーケンサはRUNになります。
(内蔵RUN/STOPスイッチはOFF側)
ここでM8037を強制ONさせるとシーケンサはSTOPします。
●RUN入力がONまたは内蔵RUN/STOPスイッチがRUN側のままであっても、
FX−10P/F
X20P
(HPP)
をシーケンサに接続し、書込キーを押したままでシーケンサの電源をONすると、
シーケンサはSTOPのままであり、
プログラムが行えます。
プログラム後、再度電源のみをOFF→ONするとシーケンサはRUNになります。
312
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
コンスタント
スキャン
モード
M8
0
39
D8
03
9
《演算処理時間の一定化》
特殊補助リレーM8039を駆動し、
データレジスタD8039に目的のスキャンタイム
(1ms単位)
で書
込んでおくと、
シーケンサの演算周期はこの値以下にはなりません。
すなわち演算が早く終わったばあい、残り時間を休止してから0ステップへ戻ります。
M8000
M8039 コンスタントスキャンモード
RUNモニタ
FNC 12
MOV P
K 20
D8039
コンスタントスキャンタイム
20msに設定
FNC6
7
(RAMP)
,
FNC71
(HKY)
,
FNC74
(SEGL),
FNC75
(ARWS)
,
FNC7
7
(PR)
などスキャン
と同期して実行される命令を用いるときは、
このコンスタントスキャンモードを用いるか、
またはタ
イマ割込みで定時間隔で駆動することをおすすめします。
特にFNC71
(HKY)命令では、
キー入力のフィルタによる応答おくれがありますので、スキャンタ
イムは20ms以上にして用いる必要があります。
注)
コンスタントスキャンモードで指定した時間は、
D8010∼D8012のスキャンタイム表示時間に
は含まれません。
ステート間の
移行禁止
M8
0
40
《STL命令,SFC図によるプログラムのステート制御》
M8040を駆動すると、移行条件が整っていてもステート移行は行われません。
なお、停止したス
テート内の出力はそのまま動作を継続しています。
ステート内の出力リセットにつきましては、
4−
4項をご覧ください。
7
313
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
シーケンサの基本ユニット間で並列リンクによるデータ転送を行うことができます。
並列リンク
機能
M80
7
0∼
M8
073
D8
070
《FX2,
FX2Cシリーズの伝送信号》
FX2/FX2C/
FX2N/FX2NC
M800∼M899
M900∼M999
M8000
M8
16
2
M8070
親局
D490∼D499
D500∼D509
自動交信
自動交信
親局ではM8070を駆動します
伝送信号
:親局→子局
M800∼M899
(100点)
D490∼D499
(10点)
M800∼M899
FX2/FX2C/
FX2N/FX2NC
M900∼M999
D490∼D499
D500∼D509
M8000
M8071
子局
子局ではM8071を駆動します
子局→親局
M900∼M999
(100点)
D500∼D509
(10点)
《FX0Nシリーズの伝送信号》
FX0N
M400∼M449
M450∼M499
M8000
M8070
親局
D230∼D239
D240∼D249
親局ではM8070を駆動します
伝送信号
314
:親局→子局
M400∼M449
(50点)
D230∼D239
(10点)
自動交信
自動交信
FX0N
M400∼M449
M450∼M499
D230∼D239
D240∼D249
M8000
M8071
子局
子局ではM8071を駆動します
子局→親局
M450∼M499
(50点)
D240∼D249
(10点)
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
《交信所要時間》
往復で70+親局の演算周期+子局の演算周期(ms)
《並列リンク機能の交信タイミング》
子局シーケンサ
M8071駆動
親局シーケンサ
M8070駆動
①
END 入出力リフレッシュ
②
PRUN命令
③
END 入出力リフレッシュ
交信完了
シーケンサ/アダプタ
END 入出力リフレッシュ
①′
PRUN命令
②′
END 入出力リフレッシュ
③′
親局アダプタ
間のデータ転送
M800∼M899
D490∼D499
④リンク
交信
交信完了
子局アダプタ
シーケンサ/アダプタ
間のデータ転送
END 入出力リフレッシュ
⑤リンク
交信
M900∼M999
D500∼D509
交信完了
シーケンサ/アダプタ
⑥
END 入出力リフレッシュ
親局アダプタ
間のデータ転送
●①のEND命令で入出力のリフレッシュが行われ、
その入力情報に基づいて②でPRUN命令
が実行されます。
その結果は③のEND命令実行時にアダプタに転送されます。
7
●親局→子局アダプタの交信完了(約35ms)後の初回の子局END命令実行時③´に子局アダ
プタ←→子局シーケンサ間のデータ転送が行われます。
●子局から親局に対しても同様であり、一往復のデータ交信には35ms×2+親局演算周期+子
局演算周期の時間がかかります。
《拡張機能》M8162
(高速並列リンクモード) FX2は、
V3.
07以上で対応
親局
M8070
M8000
RUN
モニタ
両局シーケンサ内で、特M8162を
駆動しておくと2ワード交信モードと
なり、交信時間は70→20msに短縮
されます。
M8162
子局
M8000
RUN
モニタ
M8071
M8162
自動交信
伝送信号
FX2/FX2C:親局→子局
D490,
D491
(2点)
FX0N
:親局→子局
D230,
D231
(2点)
子局→親局
D500,
D501
(2点)
子局→親局
D240,
D241
(2点)
315
7.基本機能の補足事項
《対応する通信アダプタ》
・FX2,
FX2C用 :FX2−4
0AP
(光ファイバ用)
FX2−4
0AW(ワイヤ用)
・FX0N用
:FX0N−4
85ADP
・FX2N用
:FX2N−485BD
FX2N−CNV−BD+FX0N−485ADP
・FX2NC用
:FX0N−4
85ADP
《伝送距離》
10∼500m
伝送距離は、通信アダプタの種類、組み合わせにより異なります。
《技術資料》
「9−2.
FXシーケンサの通信,
データリンク機能の概要」
を参照してください。
316
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
《短時間パルスのキャッチ》
FX2Cシーケンサのばあい
●FX2,
FNC04
(EI)命令実行後に、入力リレーX000∼X005がOFF→ONに変化すると、特殊補助リ
レーM8170∼M8175が割込み処理でセットされます。
〈FX2,
FX2C〉
入力を再度取込むためには、
セットされた要素をプログラムによってリセットする必要があります。
M8
1
70∼
パルスキャッチ動作は、個別の割込み禁止用補助リレーM8050∼M8055の動作とは無関係に
M8
17
5
実行されます。
FX0S,
〈FX0,
FNC 04
EI
FX0N〉
X000の立上り
EI
M8
0
56∼
を検出し、割
50μs以上
込みでセット
M8
05
9
X000(入力)
M8170
Y000
パルスキャッチ
機能
M8170
X002(リセット)
X002
RST
M8170
リセット入力
●FX0,
FX0S,
FX0Nシーケンサのばあい
入力リレーX000∼X0
03がOFF→ONに変化すると、
特殊補助リレーM8
056∼M80
59が割込み
処理でセットされます。入力を再度取込むためには、
セットされた要素をプログラムによってリ
セットする必要があります。
なお、
FX0,
FX0S,
FX0NシーケンサではFNC04
(EI)命令は不要です。
M8057
X01の立上りを検出
し、割込みでセット
Y000
50μs以上
X001(入力)
M8057
X002
パルスキャッチ入力
X000
X001
X002
X003
X004
X005
RST
M8057
X002(リセット)
7
パルスキャッチリレー
FX2,FX2C
FX0,FX0S,FX0N
M8170
M8056
M8171
M8057
M8172
M8058
M8173
M8059
M8174
−
M8175
−
317
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
0
7以上およびFX2Cシーケンサで追加された新命令に対応していない旧バー
FX2シーケンサV3.
ジョンの周辺機器から、追加命令を入力するためには、
補助リレーと既存命令を組合わせた代用
代用機能
機能を用います。
なお、
これらの周辺機器につきましては、バージョンアップ処理によって、新命令対応に変更され
M81
8
1∼
るこ
とをおすすめします。
M8
186
D81
90∼
D8
198
《代用命令一覧》
新機能
特殊補助リレー
代用命令
対象要素
ファイルレジスタへの書込み
FNC 15
FNC 15
BMOV
S・
D・
n
BMOV
開平演算
FNC 48
SQR
FNC 12(MOV)
FNC 49
FLT
FNC 49
FLT
M8198+
S・
はファイルレジスタのみ
FNC 15
n
はK,Hのみ
(BMOV)
D・
はデータレジスタのみ
M8190+
FNC 48
SQR
浮動小数点
S・
D・
FNC 12
(MOV)
M8191+
S・
D・
FNC 12
FNC 12(MOV)
(MOV)
D・
にはI0□0(□=1∼6)
高速カウンタ割込み
FNC 53
FNC 53
HSCS
S1・
S2・
FNC 53
(HSCS)
D・
HSCS
サーチ命令
FNC 61
SER
データ整列
FNC 69
SORT
RS-232C送受信
FNC 61
SER
S1・
FNC 69
SORT
FNC 83
HEX
チェックコード
FNC 84
CCD
n
FNC 67
(RAMP)
m1
m2
D・
FNC 13(SMOV)
RS
ASCII→HEX変換
D・
FNC 82
ASCI
S・
m
D・
S2・
D・ はDのみ
n
はK,Hのみ
n
FNC 13
n
はK,Hのみ
n
M8194+
S・
はDのみ
FNC 67
m
はDのみ
(RAMP)
n
はK,Hのみ
M8196+
S・
D・
n
FNC 16
(FMOV)
M8197+
S・
D・
n
FNC 16(FMOV)
FNC 84
CCD
S1・
(SMOV)
FNC 16(FMOV)
FNC 83
HEX
32ビット命令,パルス実行は不可
M8192+
S・
FNC 67(RAMP)
ASCII
S2・
FNC 67(RAMP)
FNC 80
FNC 82
のかわりにM8181∼M8186を
指定
M8193+
FNC 80
RS
HEX→ASCII変換
代用命令の使用条件
FNC 16
D・
はV,Z不可
(FMOV)
M8195+
S・
FNC 16(FMOV)
D・
n
FNC 16
はK,Hのみ
n
(FMOV)
新命令を入力する際は、特殊補助リレーをセットした後、代用命令各オペランドを新命令の内容に読み換
えて入力してください。
(詳細は次ページ)
各オペランドの対象要素につきましては、新命令の解説ページをご覧ください。
318
特殊要素の補足
7.基本機能の補足事項
《代用プログラム例》
X010
SET
FNC 15
BMOV
X011
FNC 15
BMOV
X012
SET
FNC 12
MOV
SET
FNC 12
MOV
M8023
FNC 20
D ADD
SET
FNC 12
MOV
X012
M8023
M8198
BMOV方向反転フラグ(必ずセット命令としてください)
S・
D・
n
D1000
D100
K 10
S・
D・
n
D1100
D200
K 5
M8191
D 10
M8191
D 14
データレジスタ
ファイルレジスタ
(D 100∼D 109)→(D1000∼D1009)
D・ にファイルレジスタを指定す
既存周辺機器では S・ 側に入力しM8
ることができないため 198によっ
て転送方向を反転させます。
(D1100∼D1104)→(D 200∼D 204)
これが正常な転送方向です
FLT命令代用フラグ(必ずセット命令としてください)
D 12
(D 10)→(D 13,
D 12)
BIN整数
2進フロート値
FLT命令代用フラグ(必ずセット命令としてください)
D 16
(D 14)→(D 17,
D 16)
BIN整数
2進フロート値
FLT演算用フラグ
D 12
M8191
D 18
D 16
7
D 18
(D 13,
D 12)
+
(D 17,
D 16)→(D 19,
D 18)
2進フロート値 2進フロート値 2進フロート値
FLT命令用代用フラグ(必ずセット命令としてください)
D 20
(D 19,
D 18)→(D 20)
2進フロート値 BIN整数
M8023が駆動されていますので、変換方向が反対になっています。
M8023をOFFすると、
これ以降の演算は整数演算となります。
319
プログラムフロー
7.基本機能の補足事項
7−3.
プログラムフロー制御命令の相互関係
MC−MCR命令とCJ命令の相互関係については、
FNC00
(CJ)の命令解説で詳述しましたが、
その他各種
プログラムフロー制御命令について相互の関連を以下に示します。
下表中で は包含関係にあるばあい、 は区間が前後に重複しているばあいを示します。
上列の命令
上列の命令
左列の命令
左列の命令
例1 MC ― CJ ― P ― MCR
上列
左列
MC-MCR
8重
例2 MC ― CJ ― MCR ― P
CJ-P
EI-DI
FOR-NEXT
STL-RET
例1
MC-MCR
例2
(6607)
(6605)
CJ-P
EI-DI
(6607)
5重
(6607)
FOR-NEXT
(6607)
※2
(6605)
1つの
STL内
(6605)
(6607)
STL-RET
(6606)
(6607)
(6606)
P-SRET
(6608)
(6607)
(6606)
(6605)
(6606)
I-IRET
(6606)
(6607)
(6606)
(6607)
(6605)
(6607)
(6605)
(6607)
(6605)
FEND-END
(6608)
(6701)
※1
O-FEND
(6608)
O-END
(FENDなし)
320
(6608)
(6701)
※1
プログラムフロー
7.基本機能の補足事項
○ :問題なく使える組合わせです。
× :使用禁止の組合わせで( )内はエラー番号を示します。
△ :使用禁止ではないが、動作が複雑となりますのでなるべく使わないことをおすすめする組合わせです。
P-SRET
I-IRET
FEND-END
備 考
(6608)
(6608)
(6608) ※1 DI忘れの状態となります。
エラーではありません。
(6606)
(6606)
(6608)
(6701)
※1
※2
FOR FOR NEXT NEXT
実線のような動作になります。
(6607)
(6607)
※3 最初のFENDやENDが有効になり、
意図したプログラムになりません。
(6607)
エラーではありません。
(6701)
(6607)
(6607)
(6605)
(6605)
(6605)
(6606)
(6606)
(6605)
(6606)
(6606)
(6606)
(6606)
(6606)
(6606)
一部の例外を除き包含関係にある命令の組合せ
(6709) は可能です。
ただし、次の例外にご注意ください。
(6709)
①MC−MCRはFOR−NEXT,
STL−RET,P−SRET,
(6606) I−RET中に使えません。
(6606)
(6606)
②STL−RETはFOR−NEXT,
(6606) P−SRET,I−IRET中に使えません。
※3
(6709)
(6709)
※3
(6606)
(6606)
※3
(6709)
(6606)
※3
(6606)
(6606)
※3
(6709)
(6706)
※3
7
③MC−MCR,FOR−NEXT,
P−SRET,I−IRET命令間を
I,IRET,SRET,
FEND,ENDなどの命令でさえぎっては
なりません。
321
ASC
I
Iコード表
7.基本機能の補足事項
7−4.
ASC
I
I文字配列 (参考)
応用命令FNC76
(ASC),
FNC82
(ASCI)
または特殊補助リレーD8124
(ヘッダ),
D8125
(ターミネータ)
などで
扱われるASCI
Iコードは次表のとおりです。
《ASC
I
Iコード表(7ビットコード,
16進表現)》
16進
0
1
2
3
4
5
6
7
0
NUL DLE
SP
0
@
P
`
p
1
SOH DC1
!
1
A
Q
a
q
2
STX DC2
”
2
B
R
b
r
3
ETX DC3
#
3
C
S
c
s
4
EOT DC4
$
4
D
T
d
t
5
ENQ NAK
%
5
E
U
e
u
6
ACK SYN
&
6
F
V
f
v
7
BEL ETB
’
7
G
W
g
w
8
BS
CAN
(
8
H
X
h
x
9
HT
EM
)
9
I
Y
i
y
A
LF
SUB
*
:
J
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j
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K
[
k
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L
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CR
GS
−
=
M
]
m
}
E
SO
RS
.
>
N
^
n
∼
F
SI
US
/
?
O
_
o
DEL
《ASC
I
Iコードの例》
322
10進数
ASCII
(16進数)
英 字
ASCII
(16進数)
英 字
ASCII
(16進数)
コード
ASCII
(16進数)
0
30
A
41
N
4E
STX
02
1
31
B
42
O
4F
ETX
03
2
32
C
43
P
50
3
33
D
44
Q
51
4
34
E
45
R
52
5
35
F
46
S
53
6
36
G
47
T
54
7
37
H
48
U
55
8
38
I
49
V
56
9
39
J
4A
W
57
K
4B
K
58
L
4C
Y
59
M
4D
Z
5A
8.
バージョ
ンアップ経歴と関連情報
8
.
バージョ
ンアップ経歴と関連情報
FXシーケンサ本体のバージョンアップ内容とこれらに関連する周辺機器の対応などを述べます。
8−1.シーケンサのバージョンアップ経歴
8−2.周辺機器の対応
8−3.バージョンアップ関連情報
8
323
8.バージョンアップ経歴と関連情報
8−1.
シーケンサのバージョンアップ経歴
FX0,
FX0S
シーケンサ
FX0N
シーケンサ
バージョンNo.
バージョンNo.
V1.10以上
V1.20以上
変更内容
本マニュアル作成時点は、バージョンアップによる経歴変更はありま
せん。
変更の内容
① RUN中書込み機能の追加
① FNC 80(RS),FNC 82(ASCI),FNC 83(HEX),FNC 84(CCD)
命令を追加
② FX0N-232ADP形RS232アダプタの接続機能追加
周辺機器の対応と参照項目
周辺機器の対応と参照項目
周辺機器側が対応している必
要あり
①,②は周辺機器側が対応して
いる必要あり
③ FX0N-485ADP形RS485アダプタの接続機能追加
V2.00以上
FX1
シーケンサ
324
バージョンNo.
① 簡易PC間リンク機能の追加
変更内容
本マニュアル作成時点は、バージョンアップによる経歴変更はありま
せん。
周辺機器の変更は不要
周辺機器の対応と参照項目
8.バージョンアップ経歴と関連情報
FX2
シーケンサ
バージョンNo.
V2.1以上
('91年4月以降)
変更の内容
① 特殊増設機器用のデータ転送命令,FNC 78(FROM),
FNC 79(TO)命令を追加
周辺機器の対応と参照項目
② リアルタイムクロック機能カセットへの対応
①∼③は周辺機器側が対応し
ている必要あり
③ RUN中書込み機能の追加
④ 最大入出力点数128点→256点への拡張とDC24Vサービス電
流およびDC5V電源容量アップ
① 基本命令,応用命令の演算速度短縮と機能向上
② 補助リレー(M),入力リレー(X),出力リレー(Y),データレジスタ(D),
ファイルレジスタ(D)のデバイス点数拡大
③ FNC 48(SQR),FNC 49(FLT),FNC 61(SER),
V3.07以上
('94年11月以降)
FNC 69(SORT),FNC 80(RS),FNC 82(ASCI),
FNC 83(HEX),FNC 84(CCD)命令を追加
④ FX-232ADP形RS232Cアダプタの接続機能追加
②∼④は周辺機器側が対応し
ている必要あり。ただし、③,④
については未対応の周辺機器
であっても代用命令で使用可
能
⑤ 基本ユニットに内蔵RUN/STOPスイッチを追加
① FNC 88(PID)命令を追加
V3.30以上
('96年6月以降)
FX2C
シーケンサ
バージョンNo.
V3.30以上
('96年6月以降)
② FX-485ADP形RS485アダプタの接続機能追加
③ F2シリーズシーケンサ用特殊増設機器の生産中止にともない、
次の応用命令を削除
FNC 90(MNET),FNC 91(ANRD),FNC 92(ANWR),
FNC 97(BLK),FNC 98(MCDE)
変更内容
①のみ周辺機器側が対応して
いる必要あり。
周辺機器の対応と参照項目
FX2シーケンサのV3.30以上の変更内容と同一です。
上記FX2シーケンサ、V3.30以上と同
なお、V3.30未満のすべてのFX2Cシーケンサの機能は、V3.07のFX2
一内容。
シーケンサと同一です。
8
325
8.バージョンアップ経歴と関連情報
8−2.周辺機器の対応
対応一覧
シーケンサの各バージョンアップに対応する周辺機器のバージョン№は次表のとおりです。
表中に示すバージョン№以上であれば、追加機能に対応しています。
なお、
この表はソフトウェア
の最新バージョンを示すものではありません。
【記号】
「V2.
00↑」
:V2.
00以上で対応 「X」
:対応機能なし 「−」
:関係なし
FX2シーケンサのバージョン№
FX0Nシーケンサのバージョン№
ソフトウェア形名
HPP
FX-10P
プログラミング
FX-20P(FX-20P-MFXB)
プログラミング
V2.10の追加機能
V1.20の
追加機能
V1.10の
追加機能
(RUN中書込)
V3.30の
追加機能
V3.07の
追加機能
V2.00↑
×
V2.00↑
V2.00↑
×
V1.00↑
V1.00↑
V3.00↑
×
V3.00↑
V3.00↑
×
V2.10↑
V1.00↑
RUN中書込 FROM/TO命令
時計カセット
I/O 256点
周
SW1GP-GPPFX プログラミング
V3.10↑
V3.10↑
V3.00↑
V3.00↑
V2.00↑
V2.00↑
V1.00↑
辺
SW1GP-SFCFX プログラミング
V2.00↑
×
V2.00↑
V2.00↑
×
V1.10↑
V1.00↑
V1.00↑
−
V1.00↑
V1.00↑
−
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
−
V1.00↑
V1.00↑
−
V1.00↑
V1.00↑
SW1GP-GPPFFX A6GPP F1,F2→FXプログラム変換
A6PHP SW1GP-FXPCIF 器
周辺機間プログラム転送
機
の
SW1GP-FXCADIF CADインタフェース
V1.10↑
−
V1.10↑
V1.10↑
−
V1.00↑
V1.00↑
バ
FX-MEM1GP-GPPFX 高速立上げメモリカード
V3.00↑
×
V3.00↑
V3.00↑
V2.10↑
V2.10↑
V2.10↑
V1.10↑
V1.10↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V2.10↑
V2.10↑
V2.00↑
V2.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
SW1HX-GPPFX A7HGP プログラミング
A7PHP SW1RX-GPPFX ジ
プログラミング
|
ョ
SW1PC-FXGP/98-5,3 プログラミング PC-9800 NEC
V3.10↑
V3.10↑
V3.00↑
V3.00↑
V2.00↑
V2.00↑
V1.00↑
ン
SW1PC-FXGP/AX-3 プログラミング MAXY 三菱
V3.00↑
×
V3.00↑
V3.00↑
V2.00↑
V2.00↑
V1.00↑
№ パソコン
SW1PC-FXGP/J3-3 プログラミング J3100 東芝
V2.00↑
×
V2.00↑
V2.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
SW1PC-FXGP/V-3 プログラミング DOS/V
V1.10↑
V1.10↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
SW0PC-FXGP/WIN プログラミング Windows
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
V1.00↑
GP-80MFXA プログラミング
×
×
×
×
×
V1.10↑
V1.00↑
GP-80
326
(FX2Cシーケンサは、FX2シーケンサのV3.07以上と同一です)
8.バージョンアップ経歴と関連情報
8−3.バージョンアップ関連情報
FX2
(V3.
07以上),
FX2CシリーズシーケンサはFX2
(V2.
30以上)
シリーズシーケンサに比べて、
次のような新命令が追加されています。
また、
FX2
(V3.
07以上)
,
FX2CではFX2
(V2.
30以下)
シ
リーズの命令の一部が高機能化されています。
FX2,
FX2C
シーケンサの
高機能化内容
機能/FNC №名称
0
1
2
CJ
CALL
SRET
〈IRET〉 〈EI〉
CMP
ZCP
MOV
〈SMOV〉
CML
〈ADD〉 〈SUB〉 〈MUL〉 〈DIV〉
INC
DEC
WAND
WOR
WXOR
NEG
SFTR
SFTL
WSFR
WSFL
SFWR
SFRD
0 プログラムフロー
1 転送・比較など
2 四則・論理演算
3
4
5
6
7
8
9
DI
FEND
WDT
FOR
NEXT
〈BMOV〉 〈FMOV〉 〈XCH〉 〈BCD〉 〈BIN〉
3 ローテーション・シフト
ROR
ROL
RCR
4 データ処理
ZRST
DECO
ENCO
SUM
BON
〈MEAN〉
ANS
ANR
5 高速処理
REF
REFF
MTR
〈HSCS〉
HSCR
〈HSZ〉
SPD
〈PLSY〉
PWM
RCL
(SQR) (FLT)
6 便利命令
IST
(SER) 〈ABSD〉
INCD
TTMR
STMR
ALT
RAMP
ROTC
(SORT)
7 外部機器・I/O
TKY
〈HKY〉 〈DSW〉
SEGD
〈SEGL〉
ARWS
〈ASC〉
PR
FROM
TO
8 外部機器・SER
(RS)
PRUN
(ASCI) (HEX) (CCD)
VRRD
VRSC
9 外部機器・F2
MNET
ANRD
RMRD
RMMN
BLK
MCDE
ANWR
RMST
RMWR
表中の
( )
は追加命令です。
〈 〉
は機能向上命令であり、向上内容は下表のとおりです。
その他、
高速パ
ラランモード(M8162)があります。
なお、
FNC90∼92,
FNC97,
98は、
V3.
30以上で削除されました。
《向上機能の概要》
命令番号
機能向上内容(FX2:V3.07以上,FX2C)
FNC 03 IRET 割込みリターン
割込みポインタ 9→15個
FNC 04 EI
EI命令駆動後、入力X000∼X005がOFF→ONに変化すると、M8170∼M8175がセットされる。(パルス
キャッチ機能)
割込み許可
FNC 13 SMOV 桁移動
M8168駆動時はHEX扱いの桁移動になります。
FNC 15 BMOV 一括転送
(S・)(D・)としてD1000∼D2999,D6000∼D7999が指定でき、ファイルレジスタへのリード/ライトができる。
FNC 16 FMOV 多点転送
FMOVに32ビット命令追加
FNC 17 XCH
交換
M8160駆動時(D1・)(D2・)が同一デバイスのばあい、上位16ビットと下位16ビットデータを交換する。
(SWAP機能)
FNC 18 BCD
BCD変換
M8023駆動時 2進フロート→10進フロート値への変換
FNC 19 BIN
BIN変換
M8023駆動時 10進フロート→2進フロート値への変換
FNC 20 ADD
BIN加算
FNC 21 SUB
BIN減算
FNC 22 MUL
BIN乗算
FNC 23 DIV
BIN除算
M8023駆動時(S1・)(S2・)(D・)を2進フロート値として浮動小数点演算を行う。ただし、K,Hは自動
的に2進フロート値に変換される。 その他の整数値はFNC 49(FLT)命令で2進フロート値に変換しておく必要があります。
FNC 45 MEAN 平均値
MEANに32ビット命令追加
FNC 53 HSCS 比較セット
(D・)としてI0□0(□=1∼6)を追加
FNC 55 HSZ
(D・)としてM8130を指定するとテーブル高速比較モード、M8123を指定するとPLSY命令に対する周
波数制御モード
帯域比較
8
FNC 57 PLSY パルス出力
出力パルス数をD8136(下位),D8137(上位)に書込む
FNC 55(HSZ)と組合わせたパルスパターン出力モードあり
FNC 62 ABSD ドラムシーケンス
ABSDに32ビット命令追加。(S2・)にC235∼C255指定可
FNC 71 HKY
16キー入力
(D3・)=M8167のとき、0∼Fキーデータをそのまま(D2・)へ順次格納
FNC 72 DSW
ディジタルスイッチ
使用可能回数 1回→2回
FNC 74 SEGL 7SEG時分割表示 使用可能回数 1回→2回
FNC 76 ASC
アスキー変換
M8161駆動時(D・)の下位8ビットへの転送となります。
327
8.バージョンアップ経歴と関連情報
簡易PC間
リンク機能
FX0NシーケンサV2.
00
(製造番号7X0000以降)
より簡易PC間リンク機能が追加されました。
●概要
FXシーケンサ同士を最大8台まで接続で
きます。
(A1FXCPUも接続可能)
FX0N
FX2N
FX2NC
FX0N
FX2N
FX2NC
FX0N
FX2N
FX2NC
●必要機器
・FX0N−485ADP
最大8台
詳細につきましては、別冊の
「FX通信ユーザーズマニュアル」
をご覧ください。
(☞9−2)
328
9.
付録
9
.
付録
各種の技術情報を、付録として掲載します。
9−1.西暦2000年問題への対応について
9−2.FXシーケンサの通信・データリンク機能の概要
9−3.問い合わせの多い項目と、陥りやすい間違い
9
329
9.付録
9−1.西暦2000年問題への対応について
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
9−1−1.
カレンダー機能対応機種とその動作について
機種名
(シリーズ名)
No
年補正
1980∼2079年
2000年への
繰り上がり
西暦の年表示
備考
1
F,F1,F1J,F2
−
−
−
2
FX0,FX0S
−
−
−
3
FX0N(国内版)
−
−
−
4
FX0N(海外版)
OK
OK
2桁表示(*1)
5
FX1
−
−
−
6
FX2,FX2C
OK
OK
2桁表示(*1)
RTCカセットを装着時のみ
カレンダー機能が動作
7
FX2N
OK
OK
2桁表示(*1)
シーケンサ本体に標準内蔵
(設定により4桁表示も可能)(*2)
8
FX2NC
OK
OK
2桁表示(*1)
RTC付きボードを装着時のみカレンダー機能が
動作(設定により4桁表示も可能)(*2)
2桁表示(*1)
9
FX-10DU(*2)
OK
OK
10
FX-20DU(*2)
OK
OK
4桁表示
11
FX-25DU(*2)
OK
OK
2桁表示(*1)
12
FX-30DU
OK
OK
4桁表示
13
FX-40DU(-TK)
OK
OK
4桁表示
14
FX-50DU-TK(S)
OK
OK
4桁表示
15
F930/F940GOT,ET-940
OK
OK
4桁表示
16
F-20DU
−
−
−
17
F-20DU2-E
OK
OK
4桁表示
18
A6GPP/PHP用ソフト
−
−
−
19
A7PHP/HGP用ソフト
−
−
−
20
パソコン用ソフト
−
−
−
カレンダー機能無し
RTC(Real Time Clock)付きカセットを
装着時のみカレンダー機能が動作
カレンダー機能無し
シーケンサのカレンダーデータを取り込み表示
表示器本体に内蔵
カレンダー機能無し
表示器本体に内蔵
カレンダー機能無し
国内/海外版の記載の無い機種は、
カレンダー機能について国内外共、同一仕様です。
(注)
FX0N海外版・FX2,
FX2C,
FX2NCはRTCカセット
(ボード)装着時にのみカレンダー機能が動作いた
しますので、
RTCカセット
(ボード)が未装着のばあいは2000年問題の対象外となります。
(*1)
:年表示の2桁表示は、以下の西暦に対応しています。
2桁表示
80∼99
00∼79
西暦
1980∼1999
2000∼2079
(*2)
:FX2N,
FX2NCシーケンサと組み合わせて使用するときは、
シーケンサを2桁モードにしてください。
シーケンサの西暦2桁を表示器で1980∼2079または、
80∼79に変換させて表示させている関係上、表示器の
現行バージョンでは、
シーケンサの4桁モードのときは正しく表示されません。
補足1. 年の対応および西暦2000年への繰り上がりについて
カレンダー機能に使用している内蔵素子が、
1980∼2079年までは、 年の自動補正をします。
また、西暦2000年への繰り上がりも、自動的に処理をします。
従いまして、お客様によるカレンダー
(年,月,曜日,時刻)全てのデータ補正は、不要です。
補足2.ユーザプログラム
(使用上のご注意)
について
2桁の西暦年データをユーザプログラムで処理するとき、
199
9年から2
000年になると99→00になるため、
19
00年
と2000年との区別がつかないばあいが考えられます。
このことを考慮していないプログラムですと、日付の大小比較、設備の稼動時間の計算等について、正確な演
算結果が得られないばあいがあります。
従いまして、
この様な用途で2桁の西暦年を使用されているお客様は、
プログラムの再確認が必要となります。
330
9.付録
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
9−1−2.西暦2000年問題に対するテストレポート
目 的
現在、
コンピュータやカレンダー機能のある電子機器で注意が払われている点は、
1
9
9
9年∼2
0
0
0年
への切替りであるが、
カレンダー機能は、
もっと広範囲の年月を刻むように設計されています。
よって、
これらすべての範囲で正しく時を刻まなければなりません。
このレポートは、当社で制作さ
れたFXシリーズシーケンサが、
カレンダー機能開始日∼終了日までの全仕様範囲を正しく日付
を認識し、時を刻むことができるかのテストを行い、
さらに、
カレンダー機能を使ったユーザプログ
ラム上の注意事項について、解説したものです。
カレンダー機能 開始日:1980/1/1
∼ 終了日:2079/12/31
年表示の4桁表対応機種
日付の切替り
範 囲
1999/12/31 2000/2/28
∼
∼
2000/1/1 2000/2/29
機種名
FX2N,FX2NC
OK
2000/2/29 2000/12/31 2004/2/28
∼
∼
∼
2000/3/1
2001/1/1 2004/2/29
OK
OK
OK
機種名
99/12/31
∼
00/1/1
00/2/28
∼
00/2/29
00/2/29
∼
00/3/1
00/12/31
∼
01/1/1
FX0N(*1)
OK
OK
OK
FX2
OK
OK
OK
FX2C
OK
OK
OK
OK
2004/2/29 1980/12/31 2078/12/31
∼
∼
∼
2004/3/1
1981/1/1
2079/1/1
OK
OK
OK
04/2/28
∼
04/2/29
04/2/29
∼
04/3/1
80/12/31
∼
81/1/1
78/12/31
∼
79/1/1
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
年表示の2桁対応機種
日付の切替り
(注)
FX0N海外版・FX2,
FX2C,
FX2NCはRTCカセット
(ボード)
装着時にのみカレンダー機能が動
作いたしますので、
RTCカセット
(ボード)が未装着のばあいは2000年問題の対象外となり
ます。
FX2Nのカレンダー機能は、
シーケンサ本体に標準内蔵されています。
西暦の年表示は、
FX2N,
FX2NC以外は2桁表示であり、
FX2N,
FX2NCのみ設定により2桁,
4
桁の切替えが可能になっています。
(*1)
FX0Nは、海外版のみカレンダー機能対応可能
年表示の2桁表示と、西暦の対応
2桁表示
80∼99
00∼79
西暦
1980∼1999
2000∼2079
9
以下のプログラムを入力しテストしました。
テスト
プログラム
LD X3
AND M8002
MOV K2000 D8018
LD M8000
BIN K2X30 D0
LDI X3
MOV D0 D1
LD X3
CMP K80 D0 M10
ANI M10
ADD D0 K1900 D1
LD X3
AND M10
ADD D0 K2000 D1
:FX2Nのとき、常時ON
:西暦4桁への切替え(FX2N,FX2NCのみ)
:年(2桁BCD)を入力
:FX2N以外のとき、2桁の年を使用
:FX2Nのとき、常時ON
:FX2Nのとき、2桁を西暦4桁に補正
:99≧年≧80のとき、1900を加算
:80>年≧0のとき、2000を加算
331
9.付録
LD X0
OUT M8015
PLF M0
LD M0
MOV K50 D8013
MOV K59 D8014
MOV K23 D8015
BIN K2X10 D8016
BIN K2X20 D8017
MOV D1 D8018
MOV K1X4 D8019
LDI X1
ANI X2
BCD D8013 K2Y0
BCD D8014 K2Y10
BCD D8015 K4Y20
BCD D8016 K2Y30
LDI X1
ANI X2
BCD D8013 K2Y0
BCD D8017 K2Y10
BCD D8018 K2Y20
LD X2
BCD D8013 K2Y0
BCD D8019 K2Y10
MOV K0 K4Y20
END
:50秒を入力
:59分を入力
:23時を入力
:日(BCD)の入力
:月(BCD)の入力
:年の入力
:曜日の入力
:秒の出力表示(BCD)
:分の出力表示(BCD)
:時の出力表示(BCD)
:日の出力表示(BCD)
:秒の出力表示(BCD)
:月の出力表示(BCD)
:年の出力表示(BCD)
:秒の出力表示(BCD)
:曜日出力表示(BCD)
:旧時計データのクリア
テストプログラムで使用されるレジスタと入出力の割付けは次のとおりです。
入出力割付
332
X0
X1
X2
X3
:時刻設定
Y0∼Y7 :秒の出力データ
(BCD)
:時計データ表示切替え
Y1
0∼Y1
7:分、
月または、
曜日の出力データ
(BCD)
:時計データ表示切替え
Y2
0∼Y2
7:時または、
下2桁年の出力データ
(BCD)
:西暦4桁設定
Y3
0∼Y3
7:日または、
上2桁年の出力データ
(BCD)
(FX2N,
FX2NCのときのみ、
常時ON)
X4∼X7 :曜日入力データ
(BCD)
X1
0∼X1
7:日付入力データ
(BCD)
X2
0∼X2
7:月入力データ
(BCD)
X3
0∼X3
7:年入力データ
(BCD)
X37∼X30
X27∼X20
X17∼X10
X7∼X4
年(0∼99)BCD
月(1∼12)BCD
日(1∼31)BCD
曜日(0∼6)BCD
X2
X1
Y37∼Y30
Y27∼Y20
Y17∼Y10
Y7∼Y0
OFF
OFF
日(1∼31)BCD
時(0∼23)BCD
分(0∼59)BCD
秒(0∼59)BCD
OFF
ON
上2桁年
(19,20または0)BCD
下2桁年
(0∼99)BCD
月(1∼12)BCD
秒(0∼59)BCD
ON
OFF or ON
−
−
曜日(0∼6)BCD
秒(0∼59)BCD
D0
D1
:入力年データ
:
2桁または、
補正後の4桁入力年データ
M8
0
1
5
:時刻合わせ
D8
0
1
3
D8
0
14
D8
0
1
5
D8
0
1
6
D8
0
1
7
D8
0
1
8
D8
0
1
9
:時計の秒データ
:時計の分データ
:時計の時データ
:時計の日データ
:時計の月データ
:時計の年データ
:時計の曜日データ
9.付録
D8018:
2桁表示
80∼99
00∼79
西暦対応
1980∼1999
2000∼2079
D8019:
テスト方法
結 論
曜日
日
月
火
水
木
金
土
データ
0
1
2
3
4
5
6
入力スイッチを取付け、年月日および曜日の初期設定を行ないます。
FX2Nのときは、
X3を常時O
Nさせて2桁の年入力データを西暦4桁に切替えを行ないます。
時計データの書き込みは、
X0をON→OFFにさせたとき、入力スイッチで設定した年月日、
曜日に
なると同時に23時59分50秒に設定されます。
10秒後に日付が変り、時計データが正常に動作しているかを確認します。
この時計データは、
7S
EGを接続することにより、
[日、時、分、秒]
[年、月、秒]
[曜日、秒]
にそれぞれ切替えて表示させ
ることができます。
これらの操作を繰り返し行ない、以下項目の確認を行ないます。
1)1999/12/31∼2000/1/1の日付の切替りと、
2000/1/1∼2000/12/31までが、正しく
時刻をきざむこと。
2)2000/2/29の 年とその前後の 年が、正しく時刻を刻むこと。
3)1980/1/1∼2079/12/31の100年間が、正しく時刻を刻むこと。
これらのテスト結果により当社で制作されたFXシリーズシーケンサは、
1980年∼2079年の期間
で正しく時刻を刻むことが確認できました。
1)西暦2000年への繰り上がりは、
カレンダー機能に使用している内蔵素子が自動的に処理を行
ないます。
2)
2000/2/29他の 年は、自動的に検出し、正しく 年の処理を行ないます。
従いまして、お客様によるカレンダーの年、月、日、曜日および時刻の再調整は、不要です。
推 奨
ユーザプログラム
(使用上のご注意)
について
2桁の西暦年データをユーザプログラムで処理するとき、
1999年から2000年になると99→00にな
るため1900年と2000年との区別がつかないばあいが考えられます。
このことを考慮していないプログラムですと、
日付の大小比較、設備の稼動時間の計算等につい
て、正確な演算結果が得られないばあいがあります。
9
従いまして、
この様な用途で2桁の西暦年を使用されているお客様は、
プログラムの再確認が
必要となります。
次にその対策プログラムを記載しますので、参考にしてください。
【D8018
(西暦2桁)→D0
(西暦4桁)補正の参考プログラム】
LD M8000
CMP K80 D8018 M0
:2桁の西暦が、
1900年代か2000年代かを比較
LDI M0
ADD D8018 K1900 D0 :99≧年≧80のとき、
1900を加算
LD M0
ADD D8018 K2000 D0 :80≧年≧0のとき、
2000を加算
D0 :補正後の西暦4桁のデータ
補正後の西暦4桁の年のデータD0
(1980∼2079)
を使用することにより、
1900年代と2
000年代の
区別が付き、正確な演算結果が得られます。
333
9.付録
9−2.
FXシーケンサの通信,
データリンク機能の概要
FXシリーズでは、
Aシリーズとの通信やFXシリーズ間の通信などが利用できます。
各通信機能の概要と、関連するマニュアルは次のとおりです。事前に必要なマニュアルや資料につきましては、
FXシーケンサのご購入店へお問合せください。
■CC−L
i
nk
(A,
QnAとの通信)
A,QnAシリーズ(親局)
●概要
FXシーケンサをCC−L
i
nkのリモートデバイス局
として接続できます。
●必要機器
・FX2N−32CCL
FX0N
FX2N
FX2NC
FX0N
FX2N
FX2NC
当社品
インバータ
ACサーボ
など
パートナ製品
センサ
電磁弁
など
■簡易PC間リンク
(FXシリーズn:nの通信)
●概要
FXシーケンサ同士を最大8台まで接続できます。
(A1FXCPUも接続可能)
FX0N
FX2N
FX2NC
FX0N
FX2N
FX2NC
FX0N
FX2N
FX2NC
●必要機器
・FX0N−485ADP
・FX2N−485−BD
最大8台
■計算機リンク
(計算機との1:n、
または1:1の通信)
●FXシーケンサを計算機の子局として接続できます。
パソコンなどの計算機(親局)
FX0N
FX2
FX2C
FX2N
FX2NC
FX0N
FX2
FX2C
FX2N
FX2NC
最大16台
FX0N
FX2
FX2C
FX2N
FX2NC
●必要機器(4
85系は1:n,
232系は1:1接続)
・FX−4
85ADP
・FX0N−485ADP
・FX2N−485−BD
・FX−485PC−IF
(RS−485/RS−232C変換)
・FX−232ADP
・FX0N−232ADP
・FX2N−232−BD
●計算機リンクサポートソフトウェア
・FX−PCS−LNK/WIN
マイクロソフト社のExc
e
lなどとデータの読出/
書込が行なえるほか、通信用関数も同梱してい
ます。
334
9.付録
■並列リンク
(FXシリーズ1:1の通信)
●概要
FXシーケンサの基本ユニット2台を接続します。
●必要機器
・FX2−40AP
・FX2−40AW
FX2
FX2C
FX2
FX2C
●必要機器
・FX0N−485ADP
FX0N
FX0N
■RS−232C通信(FXシリーズとRS−232C機器の1:1の通信)
●概要
FXシーケンサと、
RS−23
2Cインタフェースを搭載
した機器を接続します。
FX0N
FX2
FX2C
RS-232C機器
・パソコン
・バーコードリーダ
・プリンタ
●必要機器
・FX0N−232ADP
・FX−232ADP
9
■MELSEC−I/O LINK
(FXシリーズと入出力ユニットの通信)
FX0N
●概要
FXシーケンサを親局として、
MELSEC−Aシリー
ズのリモートI/Oを接続します。
●必要機器
・FX2N−16LNK−M
リモートI/Oユニット
335
9.付録
《関連マニュアル一覧》
区分
製品名(適用機能含む)
マニュアル名
通信全般
・簡易PC間リンク
・並列リンク
・計算機リンク
・RS命令を用いた無手順通信
・FX2N-232IFを用いた無手順通信
・プログラミングプロトコル
FX通信ユーザーズマニュアル
CC-Link *1
FX2N-32CCL
FX2N-32CCLユーザーズマニュアル
製品同梱
FX-485ADP
FX0N-485ADP
FX/FX0N-485ADPユーザーズマニュアル
製品同梱
FX2N-485-BD
FX2N-485-BDハードウェアマニュアル
製品同梱
FX-485PC-IF
(RS-485/RS-232C変換)
FX-485PC-IFユーザーズマニュアル
製品同梱
FX2-40AW
FX2-40AP
FX2ハンディマニュアル
FX2Cハンディマニュアル
FX2,FX2C
シーケンサ本体
に同梱
FX-232ADP
FX-232ADPユーザーズマニュアル
製品同梱
FX0N-232ADP
FX0N-232ADPユーザーズマニュアル
製品同梱
FX2N-232-BD
FX2N-232-BDユーザーズマニュアル
製品同梱
I/O LINK *2
FX2N-16LNK-M
FX2N-16LNK-Mユーザーズマニュアル
製品同梱
ソフトウェア
FX-PCS-LNK/WIN
FX-PCS-LNK/WINユーザーズマニュアル
製品同梱
RS-485
並列リンクアダプタ
RS-232C
*1
:CC−L
i
nkのマスタ局のマニュアルが別途必要
*2
:リモートI/Oユニットのマニュアルが別途必要
336
配布形態
別送
9.付録
9−3.問合わせの多い項目と陥りやすい間違い
技術相談などにお寄せいただく内容の中でご質問の多い項目と、
プログラミングに関連しポイントとなる事項
を分類して列挙しました。
本プログラミングマニュアルの解説でポイントとなるものや、
トラブル解決のヒントとなる項目も用意いたしまし
たのでご一読ください。
【MC,
MCR命令のネスティング】(☞3−8:
「MC,
MCR」)
MC命令を入れ子で使わないときは、すべてネスティング0
(N0)
で使用する。
使用回数に制限はないので何度でもN0を使用してよい。
MC命令を入れ子にするばあいのみネスティングレベルをN0→N1→…→N6→N7と変化させる。
プログラムフロー
【カウンタ,
タイマのリセットプログラム】
カウンタやタイマのリセットプログラムを、割込みやサブルーチンのように一時的に実行させる部分で
ON実行し、
そのままメインルーチンにリターンするとリセット状態が維持されています。したがって、
それ以降のカウンタやタイマは再度そのルーチン内のリセットコイルがOFF実行されるまでは動作し
ません。
このようなばあいは、
ルーチン内のリセットプログラムの直後に、
リセットコイルをOFF実行するプログ
ラムを入力してください。
【高速カウンタの計数コイルの位置】
(☞「2−8−4.高速カウンタ使用上の注意」)
高速カウンタの計数コイルをON/OFFすることでカウントの開始/停止を制御することができます
が、
このコイルは必ずメインルーチン上にプログラムしてください。
STL内,サブル−チン内あるいは割込みルーチン内にプログラムすると、
これらのステートやルーチ
ンが再実行されるまでカウントの開始/停止など制御が有効になりません。
ウオッチドックタイマ
スキャンタイム
【ウォッチドックタイマ時間の変更】(☞6−1:
「FNC07
(WDT)」)
ウォッチドッグタイマの値(D8000)
を変更したばあい、
その内容はEND命令の処理時に有効になりま
す。このため変更直後から設定を有効にするためには、
FNC07
(WDT)命令を合わせて実行する
必要があります。
【スキャンタイム
(演算周期)
モニタ】 (☞7−2:
「演算時間」)
D8010∼D8012のシーケンサのスキャンタイムモニタ値にはコンスタントスキャン時間は含んでいま
せん。
したがって、
コンスタントスキャンモードを設定しているばあいは実際のスキャンタイムとはなり
ません。
9
7−2:
「コンスタントスキャンモード」と各命令解説ページ)
【スキャンタイムの影響を受ける命令】(☞6−3:「タイマ割込み」,
FNC67
(RAMP),
FNC71
(HKY),
FNC74
(SEGL),
FNC75
(ARWS),
FNC77
(PR)命令の実行は、
シーケンサのスキャンタイム
(演算周期)
に同期して行われるため、スキャンタイムが短いときにはコ
ンスタントスキャンモードやタイマ割込みを用いて定時間隔で運転する必要があります。
高速カウンタ
【計数コイルの書き方】(☞「2−8−4.高速カウンタ使用上の注意」)
高速カウンタの計数コイルは、高速カウントを受付ける間は常時ONしている接点で駆動しておく必
要があります。
高速カウンタに割付けられた入力リレー
(X)
でコイルを駆動すると、入力信号のON/OFFによって
計数コイルが 断されるため正確なカウントが行われません。
【入力フィルタ値】(☞「2−8−4.高速カウンタ使用上の注意」)
高速カウンタや高速入力を受付ける応用命令などで指定した入力リレーのフィルタ定数は、自動的
に高速用として変更されています。
したがって、
FNC51
(REFF)
命令でフィルタ調整を行う必要はあ
337
9.付録
りません。また、
それ以外の入力リレーのフィルタ定数は初期値のままであり、一般の入力として使
うことができます。
高速カウンタ
【高速カウンタ用比較命令】(☞各命令解説)
FNC54
( D HSCR),
FNC55
( D HSZ)は、
32ビット命令でのみ動作する高速
FNC53
( D HSCS),
カウンタ専用の応用命令です。
したがって、必ず32ビット命令でプログラムしてください。
【高速カウンタの帯域比較結果の出力範囲】(☞6−8:
「FNC55」)
FNC55
( D HSZ)
の比較出力は、要素番号□□0から8点分に対してのみ高速出力を行っています。
したがって、比較出力の先頭要素番号に□□6,□□7,□□8,□□9などを指定すると、□□8以降
の要素番号は比較結果として動作しません。
インデックス修飾
【ファイルレジスタのインデックス修飾】(☞2−9:
「インデックスレジスタ」,
6−4:
「FNC15
(BMOV)」)
BMOV
(FNC15)命令でファイルレジスタをインデックス修飾するばあいは、
D1000以上の要素番号
に対してVまたはZを付加してください。
一般のデータレジスタ番号、例えばD900に対してV=200の修飾を行ってもD1100としては認識され
ません。
【32ビットカウンタのインデックス修飾 】(☞2−9:
「インデックスレジスタ」)
3
2ビットカウンタをインデックス修飾するばあいは、
C2
0
0以上の要素番号に対してZを付加してください。
16ビットのカウンタ番号、例えばC190Zに対してZ=20としてもC210としては認識されません。
【32ビット応用命令のインデックス修飾】(☞2−9:
「インデックスレジスタ」)
32ビット命令または要素に対してインデックス修飾を行うばあいは、必ずZを用います。
このときV側は上位16ビットとして扱われますので、何等かの数値が入っていると大変大きな値とな
り演算エラーが発生します。
したがって、
Vは一度リセットするかMOV命令で0を書き込んでからご使
用になることをおすすめします。
RUN中書込み
プログラム一般
338
【1msecタイマのRUN中新規追加】 (☞ハンディマニュアル)
1msecタイマを、
RUN中に新規追加しても、
シーケンサを再度RUNするまで計時動作を行いません。
【パルス化応用命令の動作】(☞ハンディマニュアル)
RUN中にプログラム変更すると、対象回路ブロック全体が、新たに書かれたものとして扱われます。
このため、変更した回路ブロック内で駆動されているパルス化実行の応用命令は再実行されます。
【32ビットカウンタに対する応用命令】(☞2−7:
「数値要素としての扱い」)
一般の32ビットカウンタや高速カウンタの現在値や設定値を応用命令で扱うばあいは、必ず32ビット
命令を用いる必要があります。
16ビット命令で扱うと、符号ビットの処理も行われないため正しい値が得られないことがあります。
【イニシャルステートについて】
(☞「4−6.
イニシャルステートの役割」)
ステートS0∼S9はイニシャルステートと呼ばれ、
一般のステートとは区別されています。
しかし、
これは
リストプログラムとSFC図による表示を相互変換するための約束事項であり、
STL図として回路表示
のみを行うばあいにはイニシャルステートの番号制限を受けません。
したがって、
制御フローの先頭ステートをS1
0以降の番号にしてもシーケンサは正常に動作します。
だ
だし、
このばあいSFC図では正しい表示が行えません。
9.付録
特殊機器
【特殊機器のイニシャライズ(プログラミング)】(☞6−1:
「FNC07
(WDT)」)
特殊ブロックのイニシャライズなどのためにFNC78
(FROM)
,
FNC79
(TO)命令を多用すると、一時
的にプログラムの実行時間が延びて、
WDTエラーが発生することがあります。
このばあいは、
数スキャンに分けてイニシャライズするか、
FNC0
7
(WDT)
命令をプログラムしてウォッ
チドッグタイマのリフレッシュを行ってください。 【特殊機器のイニシャライズ(ハードウェア)】
(☞ハンディマニュアル)
FX−1GMあるいはFX−20GMなどの特殊ユニットの電源投入タイミングはシーケンサと同時に行っ
てください。
特殊ユニットの電源投入タイミングがシーケンサより大幅に遅れると、
イニシャライズが行われません。
【FX0,
FX0S,
FX0Nシーケンサのプログラムエラー】
(☞「1−3.製品概要と対応するプログラミング言語」)
これらのシーケンサはFX1、
FX2、
FX2Cシーケンサとくらべ応用命令の種類や命令形態が異なってい
ます。例えば、応用命令のパルス化実行はこれらのシーケンサにはないため、間違ってプログラムす
るとプログラムエラーが発生します。
FX0,
FX0S,
FX0Nのプログラミングは「FX2」
モードで行いますが、入力する命令の種類や要素番号
範囲はそれぞれのシーケンサの仕様内で入力するようにしてください。
【シーケンサのエラー内容の見方】(☞7−1:
「エラー検出」,
「エラーコード」)
シーケンサにプログラムエラー
(エラーランプの点滅)が発生したばあいはシーケンスプログラム上
に何等かの問題があります。
問題の内容は、
シーケンサの特殊要素にあるエラーの発生を示す補助リレーやエラーコード格納用
レジスタをモニタすることで確認できます。
また、
プログラミング機器側でも
「PC診断機能」
として、
オ
ンライン接続されたシーケンサのエラー内容を表示する機能を備えています。
エラー発生
【応用命令が実行されない、
または実行結果がおかしい】
応用命令の実行がうまくいかないばあいは、次の項目が関係していないかご確認ください。
1.応用命令の実行結果が別のプログラムによって書き換えられている。
2.複数のディスティネーションを占有する応用命令と、別のプログラムで使っている要素が重複
している。
3.応用命令の実行形態に問題がある。
応用命令の中には命令を常時駆動していると、スキャンタイムごとに処理が実行され演算結
果が次々に変化するものがあります(例:FNC30∼39)。
このようなばあいは、駆動接点をパルス化するか応用命令をパルス化実行にしてください。
4.16ビットと32ビットの違い。
応用命令のオペランドとして指定した要素のデータサイズと応用命令が扱えるサイズが異な
るばあいは正しい結果が得られません。例えば、
32ビットの要素は16ビット命令では正しい結
果得られません。
5.計算結果などを応用命令のオペランドに指定しているばあい、計算結果が応用命令が扱うこ
とのできる数値範囲を超える内容になっている。
このようなばあいは、応用命令に演算エラーが発生していることもあります。
9
応用命令が不実行になるばあいは、命令に「演算エラー」が発生していることがあります。
シーケンサのエラー内容は前項にも述べたとおり、周辺機器の
「PC診断機能」
などを用いてチェック
を行ってください。また、他のプログラムの影響が考えられるばあいは、
プログラムの中に
「END」命
令を挿入するなどして、
プログラムを分割してデバッグしてみてください。
【PC/PP通信エラー
(M8062,
D8062)
の発生】(☞7−1:
「エラーコード」)
シーケンサに電源が入っているときにプログムコネクタ部の機器を抜き差しすると、
PC/PP通信エ
ラーが発生することがあります。
ただし、
シーケンサの演算は正常に実行されています。
このエラーは、
シーケンサの電源を 断するまで保持され、再投入時にエラーがなければクリアされ
ます。
339
用 語
さくいん
【数字,
アルファベット】
16ビット命令 ..........................111
2/8/10/16進数/BCDコードの変換表 ..... 25
32ビット命令 ..........................111
2000年問題への対応 ..................330
7セグメント ...................151,226,227
ASCI
I.................. 231,232,24
8,250
ASCI
Iコード表........................ 322
EEPROM ......................32,55,14
8
FX−232ADP ........................ 24
3
FX2−24EI .......................... 282
I
ST命令用フラグ ..................... 290
RET命令の役割り...................... 88
RS−232C............................ 23
8
RUNモニタリレー ................. 284,305
RUN中のプログラム書込み ..........11,338
SFC ................................. 82
∼のシングルフロー ................... 85
∼の選択分岐 ....................... 85
∼の分岐回路数制限 ................. 86
∼の並進分岐 ....................... 85
∼フローの分離 ...................... 86
∼プログラミング ..................... 82
∼プログラミングの対応機器 ........... 83
∼プログラムの詳細解説書 ..........8,79
∼の複雑な移行条件 ................. 87
STL ................................. 80
∼ステート動作 ..................... 290
∼モニタ ........................... 290
∼移行禁止 ........................ 290
【あ】
アナログタイマ ........................ 254
アナログタイマ(内蔵ボリューム).......... 36
アナログボリューム値(FX0/FX0S)...... 287
アナログボリューム値(FX0N).......... 289
アナンシェータ ................. 35,179,29
0
【い】
一括入出力方式 ....................2
1,31
イニシャルパルスリレー ............ 284,305
インデックスレジスタ ................ 54,119
∼による要素の修飾 .......... 56,119,338
使用回数制限の命令の∼ ......... 56,119
32ビット命令の∼ ................. 56,338
【う】
ウオッチドッグタイマ ........ 75,13
1,139,14
0
ウオッチドッグタイマ時間 ....... 285,305,337
340
【え】
エラーコード表 ........................ 294
エラー発生検出 ...... 284,285,292,293,339
【お】
応答おくれ .........................2
1,31
応用命令 .........................11,123
∼の拡張機能 ......................300
∼の使用回数の制限 ................ 114
∼の同時駆動回数の制限 ............ 114
オプションカセット ...................... 19
オペランド ............................ 110
【か】
回転数 .............................. 198
外部故障診断 ......................... 35
カウンタ............................... 42
16ビット∼ ........................... 42
32ビット∼ .......................42,338
∼の間接指定 ....................4
3,57
∼の計数方向切換え .............42,303
∼の現在値読出し.................... 5
7
∼をデータレジスタとして使う .......... 57
∼の内部構造 ....................... 4
5
仮数 ................................ 117
【き】
キープメモリクリア ................. 288,311
キープリレー ........................... 32
キーワード ..........................1
1,19
基本シーケンス命令 .................... 60
∼ANB ............................. 65
∼ANB命令の使用回数 ............... 65
∼AND ............................. 62
∼ANI ............................. 62
∼END ............................. 75
∼END命令の役割 ................... 75
∼LD............................... 61
∼LDI.............................. 61
∼MC .............................. 70
∼MC命令のネスティング .........70,337
∼MC命令のポインタの使い方 .....70,337
∼MCR ............................. 70
∼MPP ............................. 66
∼MPS ............................. 66
∼MRD............................. 66
∼MRD命令の使用回数 .............. 66
∼NOP ............................. 75
∼NOP
(処理命令)
の役割 ............. 75
∼OR............................... 63
∼ORB ............................. 64
用 語
さくいん
∼ORB命令の使用回数 ............... 64
∼ORI.............................. 63
∼OUT ..........................6
1,74
∼PLF ............................. 72
∼PLS.............................. 72
∼RST .......................... 73,74
∼SET ............................. 73
強制RUN/STOP ................ 288,312,
...... FX1/FX2/FX2Cハンディマニュアル
【く】
クッションスタート/ストップ .............. 217
【こ】
高速カウンタ........................1
0,46
1相∼ ........................... 46,48
2相∼ ........................... 46,50
∼の計数方向切換え ............. 47,304
∼の計数方向モニタ.............. 47,304
∼の出力処理 .......... 49,190,192,193
∼の注意事項 ....................... 51
∼の最大応答周波数 ................. 51
∼のコイルの駆動方法 ............53,337
高速処理の拡張機能 ..................300
高速命令の入力フィルタ値 ..........53,337
高速リングカウンタ .................4
0,299
工程歩進制御 ......................... 34
コンスタントスキャン ...........11,217,223,
....................... 22
6,229,232,337
コンスタントスキャンモード指令 .. 288,289,313
【さ】
最新演算結果の出力 ...............21,186
最新入力情報の入手 ...............21,186
サンプリングトレース ................... 296
【し】
指数 ................................ 117
システムバージョン表示 ................ 285
周辺機器のバージョン ................. 32
6
出力リレー ............................ 3
0
瞬停検出 ........................ 284,285
使用禁止要素 ........................304
定数 ................................. 25
【す】
数値の扱い ........................... 24
スキャンタイム
(演算時間).......21,31,217,
........... 223,226,229,232,287,307,337
ステート............................ 34,80
ステート
(SFC)......................34,80
∼のリセット ......................... 8
7
∼の移行方法 ....................... 81
∼の重複使用 ....................... 80
∼の同一信号移行 ................... 89
∼間でのタイマの重複使用 ............ 80
∼内で有効な命令 ................... 81
∼内の出力のインタロック ............. 80
∼内の出力禁止 ..................... 8
7
イニシャル∼ .....................34,92
イニシャル∼の役割 .............. 92,338
イニシャル∼命令 ............... 108,204
キープ∼ ............................ 88
ステップラダー ...................... 34,80
【せ】
製品概要 ............................. 14
絶対値 .............................. 160
全出力禁止 ...................... 288,312
【そ】
ソース ............................... 110
【た】
ターミネータ .......................... 238
タイマ ................................ 3
6
∼の間接指定 ....................... 37
∼の間接指定 ....................... 57
∼の現在値読出し.................... 57
∼の精度 ........................... 38
∼をデータレジスタとして使う .......... 57
∼の内部構造 ....................... 45
1ms∼ .............................. 36
10ms∼ ............................. 36
100ms∼ ............................ 36
100ms積算∼........................ 36
オフディレイ∼ ................... 39,214
サブルーチン∼ ...................... 36
積算∼ ............................. 36
ティーチング∼ ................... 39,213
マルチ∼ ........................... 39
ルーチン∼ ...................... 37,116
ワンショット∼ .................... 39,214
大容量コンデンサ ...................... 32
短時間パルスの扱い ................... 21
【つ】
追加命令の代用機能 ..............302,318
341
用 語
さくいん
【て】
ディジタルスイッチ ............. 151,152,224
停電検出 ........................ 284,285
停電検出時間の変更 .................. 285
停電保持回路 ......................... 32
デスティネーション ..................... 110
【と】
特殊アダプタの指令 ...................300
特殊増設機器 ...............8,11,235,339
特殊補助リレー ....................32,284
トレーニングスクール ..................... 8
【な】
内蔵メモリ ............................ 19
内部クロック ...................... 28
6,307
【に】
二重コイル .....................2
1,77,13
0
入出力処理 ........................2
1,31
入出力リフレッシュ ..................... 10
入力リレー ............................ 3
0
入力フィルタ調整(FX0/FX0S/FX0N).. 287,310
入力フィルタ調整(FX1/FX2/FX2C)....10,187
【は】
バージョン履歴 ....................... 324
バッテリLED消灯指令 ............. 288,311
バッテリバックアップ領域 ............. 19,26
バッテリ電圧 ................. 284,285,305
バッファメモリ......................... 23
5
パラメータ............................. 26
パラメータの構造 ....................... 19
パラメータの初期値..................... 2
0
パリティ.......................... 238,253
パルスキャッチ(FX0/FX0S/FX0N).... 291,317
パルスキャッチ(FX2/FX2C)..........302,317
パルスキャッチ機能 .................... 10
パルス実行命令 ......................111
パルス発生 .......................... 199
【ひ】
ビットデバイス ........................ 115
微分出力 ............................. 72
【ふ】
符号ビット.......................... 45,54
浮動小数点 ...................... 116,182
フラグ
動作∼ ........................ 112,28
7
342
演算エラー∼ ................... 112,292
機能拡張∼ .................... 114,3
00
実行完了∼ .................... 112,28
7
フリッカ動作 ................... 39,214,215
プルアップ抵抗 ....................... 189
プログラミング言語 ..................... 10
プログラム
∼の1回路ブロックの最大数 ........ 62,63
∼作成のポイント..................... 14
∼方式 ............................. 15
∼互換性 ........................... 15
∼メモリの構造 ...................... 18
∼メモリ容量 ..................... 14,19
∼の保護 ........................... 19
プログラムできない回路 ................. 78
プログラムの実行順序 .................. 76
プログラム作成の注意事項 .............. 76
【へ】
平方根 .............................. 181
並列リンク...........................314,
...... FX0N/FX2/FX2Cハンディマニュアル,
.............FX通信ユーザーズマニュアル
∼親局 ........................ 296,314
∼子局 ........................296,
314
ヘッダ ............................... 238
【ほ】
ポインタ............................... 58
分岐用∼ ................... 58,13
0,133
割込み用∼ ..................... 58,134
ボーレート ............................ 238
補助リレー ............................ 32
【ま】
マニュアルの種類 ....................... 8
【め】
メモリホールドストップ .............. 288,312
メモリ種類表示 ....................... 285
メモリ容量表示 ....................... 285
【よ】
要素(デバイス)
∼の種類と役割り.................. 16,23
∼番号一覧 ......................... 26
【ら】
ラッチ範囲設定 ........................ 19
さくいん
用 語
【り】
リアルタイムクロックカセット ..... 286,287,308
リンク機能............................334
【れ】
レジスタ
∼の内部構造 ....................... 54
∼へ数値を格納する.................. 57
16ビット∼ ........................... 54
32ビット∼ ........................... 54
RAMファイル∼ .................. 54,288
インデックス∼ ................... 54,119
データ∼ ............................ 54
停電保持用∼ ....................... 54
特殊データ∼ .................... 54,284
ファイル∼ .................... 54,55,148
連続実行命令 ........................ 111
【ろ】
ロータリスイッチ ....................... 255
【わ】
ワードデバイス ........................ 116
割込み
∼機能 ..........................10,4
0
∼禁止の個別指定 .................. 290
∼入力の幅 ........................ 134
カウンタ∼ ................... 58,13
6,193
タイマ∼ ... 58,135,217,223,22
7,229,232
入力∼ ..................... 58,13
6,13
7
343
応用命令
さくいん
《FNC.№順》 ○:対応命令 −:非対応命令 ◎:追加命令 ◆:V3.
30以上(’
96年6月以降)
で削除された命令
区 FNC. 命令
分 No. 記号
プ
ロ
グ
ラ
ム
フ
ロ
|
転
送
・
比
較
四
則
・
論
理
演
算
ロ
|
テ
|
シ
ョ
ン
・
シ
フ
ト
デ
|
タ
処
理
344
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
CJ
CALL
SRET
IRET
EI
DI
FEND
WDT
FOR
NEXT
CMP
ZCP
MOV
SMOV
CML
BMOV
FMOV
XCH
BCD
BIN
ADD
SUB
MUL
DIV
INC
DEC
WAND
WOR
WXOR
NEG
ROR
ROL
RCR
RCL
SFTR
SFTL
WSFR
WSFL
SFWR
SFRD
ZRST
DECO
ENCO
SUM
BON
MEAN
ANS
ANR
SQR
FLT
《命令名称》
条件ジャンプ
サブルーチンコール
サブルーチンリターン
割込みリターン
割込み許可
割込み禁止
メインプログラム終了
ウォッチドッグタイマ
繰返し範囲開始
繰返し範囲終了
比較
帯域比較
転送
桁移動
反転転送
一括転送
多点転送
データの交換
BCD変換
BIN変換
BIN加算
BIN減算
BIN乗算
BIN除算
BIN増加
BIN減少
論理積
論理和
排他的論理和
補数
右回転
左回転
キャリ付右回転
キャリ付左回転
ビット右シフト
ビット左シフト
ワード右シフト
ワード左シフト
シフト書込み
シフト読出し
一括リセット
デコード
エンコード
ONビット数
ONビット判定
平均値
アナンシェータセット
アナンシェータリセット
BIN開平演算
浮動小数点演算
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
○
−
−
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
−
−
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−
−
−
−
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○
○
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−
−
−
○
○
○
−
−
−
−
−
−
−
130
133
133
134
134
134
138
139
140
140
142
143
144
145
146
147
149
150
151
152
154
155
156
157
158
158
159
159
159
160
164
164
165
165
166
166
168
168
170
170
174
175
176
177
177
178
179
179
181
182
○
−
−
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
−
−
○
−
−
○
○
○
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○
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○
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−
−
−
−
−
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○
○
○
○
○
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◎
◎
○
○
○
○
○
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○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
|
区 FNC. 命令
分 No. 記号
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
入出力リフレッシュ
フィルタ調整
マトリクス入力
比較セット(高速カウンタ)
比較リセット(高速カウンタ)
帯域比較(高速カウンタ)
パルス密度
パルス出力
パルス幅変調
○
−
−
○
○
−
−
○
○
○
−
−
○
○
−
−
○
○
○
○
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○
○
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−
−
−
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
186
187
188
190
192
193
198
199
201
イニシャルステート
データサーチ
ドラムシーケンス(絶対方式)
ドラムシーケンス(相対方式)
ティーチングタイマ
特殊タイマ
交番出力
傾斜信号
近回り制御
データ整列
テンキー入力
16キー入力
ディジタルスイッチ
7SEGデコーダ
7SEG時分割表示
アロースイッチ
アスキー変換
アスキーコードプリント
BFM読出し
BFM書込み
シリアルデータ転送
8進ビット転送
HEX→ASCII変換
ASCII→HEX変換
チェックコード
FX-8AVボリューム読出し
FX-8AVボリューム目盛
○
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
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−
−
−
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
○
◎
−
◎
◎
◎
−
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
−
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
◎
◎
○
◎
◎
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
204
210
211
212
213
214
215
217
218
220
222
223
224
226
227
229
231
232
234
234
238
246
248
250
252
254
255
PID演算
− − − ◎ ◎ 256
F-16NP/NT
F2-6A読出し
F2-6A書込み
F2-32RMスタート/ステータス
F2-32RM書込み
F2-32RM読出し
F2-32RMモニタ
F2-30GMブロック指定
F2-30GM Mコード
−
−
−
−
−
−
−
−
−
《命令名称》
ジ
50
51
52
高 53
速 54
処 55
理 56
57
58
59
60
61
62
便 63
利 64
命 65
令 66
67
68
69
70
71
72
外
部 73
機 74
器 75
・ 76
I/O
77
78
79
80
81
82
外
部 83
機 84
器 85
・ 86
SER
87
88
89
90
91
92
外
部 93
機 94
器 95
・ 96
F2
97
98
99
REF
REFF
MTR
HSCS
HSCR
HSZ
SPD
PLSY
PWM
−
IST
SER
ABSD
INCD
TTMR
STMR
ALT
RAMP
ROTC
SORT
TKY
HKY
DSW
SEGD
SEGL
ARWS
ASC
PR
FROM
TO
RS
PRUN
ASCI
HEX
CCD
VRRD
VRSC
−
PID
−
MNET
ANRD
ANWR
RMST
RMWR
RMRD
RMMN
BLK
MCDE
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
◆
◆
◆
○
○
○
○
◆
◆
◆
◆
◆
○
○
○
○
◆
◆
|
ジ
268
270
271
273
275
276
277
278
279
応用命令
さくいん
《命令記号順》 ○:対応命令 −:非対応命令 ◎:追加命令 ◆:V3.
30以上(’
96年6月以降)
で削除された命令
区 命令 FNC.
分 記号 No.
A
B
C
D
E
F
H
I
M
N
ABSD
ADD
ALT
ANR
ANRD
ANS
ANWR
ARWS
ASC
ASCI
BCD
BIN
BLK
BMOV
BON
CALL
CCD
CJ
CML
CMP
DEC
DECO
DI
DIV
DSW
EI
ENCO
FEND
FLT
FMOV
FOR
FROM
HEX
HKY
HSCR
HSCS
HSZ
INC
INCD
IRET
IST
MCDE
MEAN
MNET
MOV
MTR
MUL
NEG
NEXT
62
20
66
47
91
46
92
75
76
82
18
19
97
15
44
01
84
00
14
10
25
41
05
23
72
04
42
06
49
16
08
78
83
71
54
53
55
24
63
03
60
98
45
90
12
52
22
29
09
《命令名称》
ドラムシーケンス(絶対方式)
BIN加算
交番出力
アナンシェータリセット
F2-6A読出し
アナンシェータセット
F2-6A書込み
アロースイッチ
アスキー変換
HEX→ASCII変換
BCD変換
BIN変換
F2-30GMブロック指定
一括転送
ONビット判定
サブルーチンコール
チェックコード
条件ジャンプ
反転転送
比較
BIN減少
デコード
割込み禁止
BIN除算
ディジタルスイッチ
割込み許可
エンコード
メインプログラム終了
浮動小数点演算
多点転送
繰返し範囲開始
BFM読出し
ASCII→HEX変換
16キー入力
比較リセット(高速カウンタ)
比較セット(高速カウンタ)
帯域比較(高速カウンタ)
BIN増加
ドラムシーケンス(相対方式)
割込みリターン
イニシャルステート
F2-30GM Mコード
平均値
F-16NP/NT
転送
マトリクス入力
BIN乗算
補数
繰返し範囲終了
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
−
−
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−
−
−
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−
○
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○
○
−
−
−
○
−
○
−
○
211
154
215
179
270
179
271
229
231
248
151
152
278
147
177
133
252
130
146
142
158
175
134
157
224
134
176
138
182
149
140
234
250
223
192
190
193
158
212
134
204
279
178
268
144
188
156
160
140
−
○
○
−
−
−
−
−
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◎
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○
−
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○
○
◎
◎
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○
○
○
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○
◆
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○
○
○
|
区 命令 FNC.
分 記号 No.
《命令名称》
ジ
P
R
S
T
V
W
X
Z
PID
PLSY
PR
PRUN
PWM
RAMP
RCL
RCR
REF
REFF
RMMN
RMRD
RMST
RMWR
ROL
ROR
ROTC
RS
SEGD
SEGL
SER
SFRD
SFTL
SFTR
SFWR
SMOV
SORT
SPD
SQR
SRET
STMR
SUB
SUM
TKY
TO
TTMR
VRRD
VRSC
WAND
WDT
WOR
WSFL
WSFR
WXOR
XCH
ZCP
ZRST
88
57
77
81
58
67
33
32
50
51
96
95
93
94
31
30
68
80
73
74
61
39
35
34
38
13
69
56
48
02
65
21
43
70
79
64
85
86
26
07
27
37
36
28
17
11
40
PID演算
パルス出力
アスキーコードプリント
8進ビット転送
パルス幅変調
傾斜信号
キャリ付左回転
キャリ付右回転
入出力リフレッシュ
フィルタ調整
F2-32RMモニタ
F2-32RM読出し
F2-32RMスタート/ステータス
F2-32RM書込み
左回転
右回転
近回り制御
シリアルデータ転送
7SEGデコーダ
7SEG時分割表示
データサーチ
シフト読出し
ビット左シフト
ビット右シフト
シフト書込み
桁移動
データ整列
パルス密度
BIN開平演算
サブルーチンリターン
特殊タイマ
BIN減算
ONビット数
テンキー入力
BFM書込み
ティーチングタイマ
FX-8AVボリューム読出し
FX-8AVボリューム目盛
論理積
ウォッチドッグタイマ
論理和
ワード左シフト
ワード右シフト
排他的論理和
データの交換
帯域比較
一括リセット
対応シーケンサ
FX FX FX FX FX
0, 0N 1 2 2C
0S
ペ
−
○
−
−
○
○
−
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
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−
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
○
−
−
−
−
−
−
○
○
○
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ジ
345
プログラム例
さくいん
動作目的
346
ページ
関連命令と要素
自己保持回路
32
補助リレー
停電保持回路
32
補助リレー
キープステートの初期化
34
FNC40(ZRST)
外部故障診断
35
アナンシェータステート
タイマの間接指定
37,57,144
FNC12(MOV),タイマ
内蔵ボリュームの扱い
37
タイマ
オフディレイタイマ
39,214
タイマ
フリッカ(点滅)
39,214
タイマ
ワンショットタイマ
39,214
FNC65(STMR)
短時間パルス幅の測定
40
割込み,高速リングカウンタ
カウンタの間接指定
44,57,144
FNC12(MOV),カウンタ
応用命令内でのカウンタ利用
45
各種応用命令
高速カウント結果の即出力
49
FNC53/54/55(HSCS/HSCR/HSZ)
ウォッチドッグタイマ値の変更
55
FNC12(MOV),D8000
インデックスレジスタを用いたタイマ現在値の選択表示
56,119
FNC18/19(BCD/BIN)V,Z
使用回数制限命令の複数回使用
56,119
FNC57(PLSY),V,Z
カウンタの現在値変更
57
FNC12(MOV),カウンタ
カウンタの現在値読出し
57
FNC12(MOV),カウンタ
データレジスタに数値を格納する
57
FNC12(MOV)
未使用のタイマ,カウンタをデータレジスタとして利用する
57
FNC12(MOV)
SFCによるシングルフロー処理
85
STL,RET,ステート
SFCにおける複雑な移行条件処理
87
補助リレー
ステートのリセットと出力禁止
87
FNC40(ZRST),補助リレー
移行条件成立済ステートの処理
89
PLS
同一信号によるステート移行
89
PLS
SFCによる噴水制御の例
100
STL,RET,ステート
SFCによるフリッカ回路の例
100
STL,RET,ステート
SFCによるカム軸旋回制御の例
101
STL,RET,ステート
SFCによるモートルの順次始動・停止制御の例
102
STL,RET,ステート
SFCによる大小ボールの選別搬送制御の例
104
STL,RET,ステート
SFCによる押しボタン式横断歩道制御の例
106
STL,RET,ステート
FX0/FX0S/FX0Nでの応用命令のパルス化実行
111
PLS
タイマ割込みによる傾斜信号発生回路の例
137
FNC67(RAMP),タイマ割込み
タイマ割込みによる16キー回路の例
137
FNC71(HKY),タイマ割込み
比較命令不実行時の比較出力のリセット
142,143
FNC10/11(CMP/ZCP)
タイマ,カウンタの現在値の読出し
144
FNC12(MOV)
MOV命令によるビット要素の転送
144
FNC12(MOV)
32ビットデータの転送
144
FNC12(MOV)
桁移動によるディジタルスイッチの取込み
145
FNC13(SMOV)
プログラム例
さくいん
動作目的
ページ
関連命令と要素
反転入力の取込み
146
FNC14(CML)
ファイルレジスタの読出し,書込み
148
FNC15(BMOV)
1ソースの多点転送
149
FNC16(FMOV)
7セグメントの表示
151
FNC18(BCD)
ディジタルスイッチの取込み
151
FNC19(BIN)
INC命令によるカウンタ現在値の順次表示
158
FNC24(INC)
数値の負数化
159
FNC27(WOR)
減算の絶対値処理
160
FNC29(NEG)
F1,F2シーケンサのSFT命令の等価回路
167
FNC35(SFTL)
1ビットデータの条件付き歩進
167
FNC35(SFTL)
先入れ先出し制御
171
FNC38/39(SFWR/SFRD)
数値に対応した1ビットをONさせる
175
FNC41(DECO)
アナンシェータによる故障番号の表示
180
FNC47(ANS)
浮動小数点演算の例
183
FNC49(FLT)
マトリックス入力回路
188
FNC52(MTR)
高速カウンタの自己リセット
192
FNC54(HSCS)
高連帯域比較の初期駆動の例
194
FNC55(HSZ)
テーブル高速比較モードの例
195
FNC55(HSZ)
周波数制御モードの例
196
FNC55(HSZ)
パルス幅変調の外部平滑回路の例
201
FNC58(PWM)
ワーク移送機構の例
205
FNC60(IST)
10種類のティーチングタイマ設定の例
213
FNC64(TTMR)
1入力によるスタート/ストップ
215
FNC66(ALT)
ALT命令によるフリッカ動作
215
FNC66(ALT)
補助リレーを用いた交番出力動作
216
補助リレー
近回り制御の例
218
FNC68(ROTC)
10キー入力の例
222
FNC70(TKY)
16キー入力の例
223
FNC71(HKY)
ディジタルスイッチの時分割取込み
226
FNC72(DSW)
リレー出力を用いたディジタルスイッチの時分割取込み
225
FNC72(DSW)
7セグメントの時分割表示
227
FNC74(SEGL)
アロースイッチによるタイマ設定
230
FNC75(ARWS)
アスキーコードによる16バイトシリアル出力
233
FNC77(PR)
FX-232ADP導入例
243
FNC80(RS)
アナログボリューム値の順次読出し
254
FNC85(VRRD)
アナログボリュームをロータリスイッチとして使う
255
FNC86(VRSC)
347
さくいん
MEMO
348
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マニュアル改訂履歴
さ
くいん
作成日付
副番
内 容
1996年11月
A
1997年 6月
1999年12月
B
C
「FX1,FX2,FX2C合併版」プログラミングマニュアル(JY992D40301)に対して、
FX0,FX0S,FX0Nシリーズに関する記事を追記するとともに基本命令解説,デバイ
ス解説,ステップラダー命令解説等を加え本マニュアルを作成した。
記載内容の追加と変更
・FX0Nの並列リンク機能を追加
・「西暦2000年問題への対応について」を追加
・「シーケンサの通信・データリンク機能の概要」を追加
・その他、記載内容の追加と変更
351
さくいん
三菱電機システムサ−ビス株式会社
北海道支店
(011)221-8495
新潟機器サービスステーション
(025)274-9165
北陸支店
(0762)51-0559
京滋機器サービスステーション
(075)611-6211
関西機電支店
(0726)41-0441
大阪機器サービスステーション
(06)6458-9728
堺機器サービスステーション
(0722)29-5992
姫路機器サービスステーション
(0792)81-1141
中国支店
(082)285-2111
東北支店
(022)236-3818
東京機電支店
(03)3454-5521
千葉機器サービスステーション
(043)232-6101
神奈川機器サービスステーション
(045)664-0251
相模原機器サービスステーション
(0427)79-9711
関東機器サービスステーション
(048)652-0378
静岡機器サービスステーション
(054)287-8866
浜松サービスステーション
(053)463-8455
中部支社機電部
(052)722-7601
神戸機器サービスステーション
(078)651-0332
四国支店
(087)831-3186
倉敷機器サービスステーション
(086)448-5532
九州支社機電部
(092)483-8208
北九州機器サービスステーション
(093)642-8825
長崎機器サービスステーション
(095)865-3667
(9912)
352
FX0,
FX0S,
FX0N,
FX1,
FX2,
FX2C プログラミングマニュアル
基本命令,ステップラダー命令,応用命令解説書
三菱電機株式会社
〒100-8310 東京都千代田区丸の内2−2−3
(三菱電機ビル)
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この印刷物は1999年12月の発行です。
なお、お断りなしに仕様を変更することがありますのでご了承ください。
1999年12月作成