イスを用いて, メロベネム (MEPM) 及びピアベネム (BーPM) の腎

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メ ロぺネ ムお よび ビアぺネ ムの腎排浬 に関す る検討
○市村 祐一 1,斉藤 俊英 1,村部 嵩 1,
小田 雅子 1,斉藤
浩 司 1(
1北医療大薬 )
【目的】カルバペネム (
CP)系抗生物質は,腎機能の低下 した患者や高齢者 では
投与量 を減ず る,あ るいは投与間隔 を空 けるな どの対応 が必要 とされ てい る.CP
系抗生物質の適正使用 のため,その ク リアランス機序 を明確 にす る必要があるが,
CP の腎排湛機構 について不明な点が多い.そ こで,本研 究ではラ ッ ト腎皮質スラ
イ ス を用 いて,メ ロペネ ム (
MEPM)及 び ビアペネ ム (
BI
PM)の腎取 り込み挙動
について検討 を加 えた.【
方法】常法によ り作成 した腎ス ライスを一定時間薬物溶
液 中にてイ ンキュベ- トし,腎ス ライス中-の薬物 の取 り込み量 を HPLC 法 にて
測定 した.【
結果 ・考察 】MEPM 及び BI
PM のラ ッ ト腎スライス-の取 り込み量は
腎組織 1mgあた りそれぞれ約 1
4pmol
,約 1
0pmolであった.
MEPM 及び BI
PM 溶
ア ミノ馬尿酸 (
P
AH)又 はテ トラエチルア ンモニ ウム (
TEA)を共存 させ た
液 に pところ,
MEPM の取 り込みは PAH共存下で有意 に低下 したが TEA共存下では影響
されなかった.これ に対 し,BI
PM の取 り込みは TEA 共存下で有意 に低下 したが
pAH に よる阻害はみ られ なかった.したがって MEPM は有機 アニオ ン輸送担体
(
OAT)の,一方 BI
PM は有機 カチオ ン輸送担体 (
OCT)の基質 として輸送 され るこ
とが示唆 され た.また,腎機 能低 下時 に血 中濃度 が上昇す るアニオ ン性尿毒症物
質の一つであるイ ン ドキシル硫酸 (
I
S)共存下でのMEPM及び BI
PM の腎取 り込み
を検討 した ところ,両薬物の取 り込みは有意 に低下 した.【
結論 】MEPM と BI
PM
は異 な る機構 で尿細管分泌 を受 けることが明 らか となった.また,末期 腎不全 な
どで I
Sの血 中濃度が上昇 した際に,これ らCPの尿細管分泌の腎 ク リアランスが低
下す る可能性 のあることが考 え られた.