平成26年七管の主な出来事

平成26年七管の主な出来事
1月 コンテナ貨物による大量覚醒剤密輸事件、
関係機関と合同で摘発
7月 巡視船「やしま」スリランカ派遣
アジア各国との海賊対策に関する相互連
携・協力推進を目的として、海上保安庁では
平成26年1月中旬、博多港に陸揚げされたメキシコ発のコンテナ貨物の内部に覚醒剤が隠 平成12年以降巡視船を東南アジア等へ派
匿されていることが発覚したことから、七管本部は福岡県警察本部及び門司税関と合同で捜 遣しています。
査を行い、3月に関係者5名を覚せい剤取締法違反で通常逮捕するとともに、覚醒剤約145
7月16日から約1ヶ月間、福岡海上保安
kg(末端価格約101億円)を押収しました。
部所属巡視船「やしま」を初めてスリランカに
派遣し、現地で乗船研修、海上保安業務に
関する講義及び海賊対策に関する意見交換
等を実施しました。
巡視船「やしま」出港式
若松海上保安部は1月18日、若松沖で漂流し
ていたゴムボート内で倒れている男性を発見、そ
の後ゴムボートが転覆したため、海底から男性を
救助しましたがすでに亡くなっていました。
亡くなっていた男性は内閣府の職員で、その足
取りが不明なことから、半年以上にわたり捜査を
行った結果、沖合いで遭難したもので事件性なし
苅田海上保安署は、南海トラフ巨大地震により津波が発生した際の影響や被害を想定し、3
発見されたゴムボート
と判断しました。
月に豊前海区漁業協同組合長会との間で『南海トラフ巨大地震津波に対する豊前海区漁業協
同組合長会各漁業・支所の対処方針』を、7月に苅田港を利用する海運関係企業等で構成さ
れる苅田港船舶安全対策協議会において『南海トラフ巨大地震に伴う津波の襲来に対する避
難・情報伝達等初動措置に関する合同指針』を決議しました。
長崎海上保安部は1月22日、長崎市春日町の沿岸におけるなまこ等の潜水器密漁に関
また、大分海上保安部は、10月に大分港等異常気象対策委員会において『大分港等におけ
与した男女5名を漁業法違反等で逮捕し、なまこ等約978kgを密漁していた全容を解明しま
る南海トラフ巨大地震に伴う津波の対策に関する関係機関との合同指針』を決議しました。
しました。
1月 若松沖ゴムボート遭難、内閣府職員死亡
7月・10月 南海トラフ巨大地震に伴う津波対策
合同指針等の決議
1月 潜水器密漁者の逮捕
1月 不正改ざんB−CASカード供用被疑事件
門司海上保安部は12月6日、六管区徳山海上保安部と協力し、不正に改ざんされたB−CA
Sカードを購入し、船内において使用・譲渡したとして、不正作出電磁的記録供用及び不正競
争防止法違反容疑で船員2名を摘発しました。
また、同様に不正に改ざんされたB−CASカードを使用して、船内で衛星放送を視聴したとし
て、貨物船4隻・船員13名を検挙しました。
2月・7月 韓国底引き網漁船を逮捕
2月27日、しょう戒中の比田勝海上保安署所属巡視艇「あきぐも」が、日本の排他的経済水
域内にて無許可で操業中の韓国小型底引き網漁船を発見し、韓国人船長を現行犯逮捕しま
した。また、7月12日には、「あきぐも」が同海域にて航行中の韓国大型底引き網漁船を発見、
停船命令を無視して逃走したため、同船船長を漁業法違反(立入検査忌避)で現行犯逮捕、
以後の捜査で同船船長をEZ漁業法違反(無許可操業)で通常逮捕しました。
ごん げん ばえ とう ひょう
9月 「権現碆灯標」設置
大分市関埼沖合海域にある速吸瀬戸(権現
碆)に「豊後平瀬灯標」以来47年ぶりに灯標が
設置されました。
この灯標は、速吸瀬戸が潮流が速く好漁場で
あり、「関アジ・関サバ」の産地として有名である
一方、権現碆は危険な暗礁であるとともに、乗
揚げ海難が発生するなど航海の難所であること
から、この海域における更なる安全確保のため、
地元漁協からの権現碆への標識設置要望を背
景に設置に至ったものです。
権現碆灯標
9月・11月 尖閣専従船「たけとみ」「なぐら」
「かびら」引渡式
三菱重工業㈱下関造船所において、9月26日に巡視船「たけとみ」「なぐら」、11月7日に
「かびら」の引渡式が行われました。3隻は尖閣専従体制をとるため建造が進められている1
0隻の1、2、3番船であり、今年度に新たに1隻、そして来年度に6隻の就役が予定されてい
る姉妹たちにさきがけて石垣海上保安部に配属されました。
韓国小型底引き網漁船
韓国大型底引き網漁船
3月 関門海峡で新たな航路標識「AIS信号所」の
運用を開始
関門航路へ入航する船舶の更なる安全を図
るため、海上保安庁で初めてのAIS信号所を
関門海峡の東西入口(関門航路第一号灯浮標
及び下関南東水道第一号灯浮標)に設置し、3
月31日から運用開始しました。
また、これに併せ、同所で観測した気象デー
タ(風向・風速・波高)の提供をMICSによりリア
ルタイムで行うこととしました。
巡視船「たけとみ」「なぐら」
巡視船「かびら」
10月 水中銃を使用した韓国旅行者3名を逮捕
対馬海上保安部は、10月17日、水中銃でひら
め1匹(4.6kg)を採捕していた韓国人旅行者3
名を外国人漁業の規制に関する法律違反で通
常逮捕しました。
MICSによる情報提供
4月 炎上・漂流のケミカルタンカー衝突事故
104日目に収束
平成25年12月、韓国釜山沖にて韓国の造船所で建造中の自動車運搬船と衝突・炎上し、
その後、長崎県対馬北方沖まで漂流してきたケミカルタンカー「MARITIME MAISIE」は、1月1
7日の鎮火後も受入れ先が定まらないまま対馬南西沖にて曳航されながら洋上待機を強いら
れていましたが、事故発生から実に104日目にようやく韓国の蔚山港へ受入られました。
5月 測量船「はやしお」最新機器による調査開始
水中銃
11月 海上保安友の会七管支部発足20周年
平成6年に設立された「海上保安友の会七管支部」が発足20周年を迎えました。
測量船「はやしお」に搭載している測深機は、これまで1台の送受信器(シングルヘッド)で運
これを記念し、友の会会員の方々を対象とした海上保安大学校見学バスツアーや巡視船
用していましたが、2月に2台の測深機を同時に使用する「デュアルヘッド型」に更新し、5月か
ら運用を開始しました。長崎県北部沿岸の海図作成のための調査や海底に立った沈没船の位 「かびら」引渡式の見学、巡視船「こじま」の船内見学といったイベントを開催し、さらには「海
猿」原案者 小森陽一氏を迎え、20周年記念祝賀会を実施しました。
置確定など、様々な情報の収集と提供を行い、航海の安全に寄与しています。
最新測深機による測量結果
20周年記念祝賀会
海上保安大学校見学バスツアー