平 成 1 4 年 1 2 月 2 4 日 原子力安全・保安院電力安全課 「電気設備の技術基準の解釈」の一部変更について 「電気設備の技術基準の解釈」を次のとおり変更します。 1. 「電気設備の技術基準の解釈」の改正の概要 第 51 条【常時監視をしない発電所の施設】 溶融炭酸塩形燃料電池発電所(電解質に溶融炭酸塩を用いる燃料電池)の内、原燃料供給方式が内 部改質方式の発電所について、常時監視を必要しない発電所として追加した。 第 63 条【支線の仕様細目等及び支柱の代用】 第 152 条【臨時電線路の施設】 第 152 条において、地震、台風、洪水等の自然災害により架空送電線路が損壊した場合の応急復旧 等、使用期間の短い臨時的に施設する電線路の施設方法について、十分に安全性が確保できる条件を 満足すれば、架空電線路の支持物に施設する支線へのワイヤロープの使用を可能とした。また、併せ て第 63 条における支線の仕様の記述内容を明確化した。 第 142 条【人が常時通行するトンネル内電線路の施設】 35kV 以下の特別高圧電線路について、十分に安全性が確保できる条件を満足すれば、人が常時通 行するトンネル内への施設を可能とした。 第 171 条【分岐回路の施設】 家庭等における 200V 機器利用拡大への対応と 200V 機器の普及促進の観点から、住宅の屋内に施 設する中性線を有する低圧屋内配線の施設制限に関して、現行方式以外の配線方式の導入を可能とし た。 第 31 条【特別高圧用の機械器具の施設】 第 66 条【使用電圧による低高圧架空電線の強さ及び種類】 第 97 条【低圧引込線の施設】 第 152 条【臨時電線路の施設】 引用規格の改訂に伴い、規格年号を改正した。 2. 「電気設備の技術基準の解釈」の改正の内容 【特別高圧用の機械器具の施設】 (省令第9条) 第 31 条 特別高圧用の機械器具(これに附属する特別高圧用の電気で充電する電線であって,ケーブ ル以外のものを含む。以下この条において同じ。)は,次の各号のいずれかにより施設すること。た だし,発電所若しくは変電所,開閉所若しくはこれらに準ずる場所に施設する場合,又は第 239 条第 1項第二号ただし書,若しくは第 241 条第 2 項及び第 3 項の規定により施設する場合を除く。 (省令 第 9 条第 1 項関連) 一∼五 省略 六 日本電気技術規格委員会規格JESC E2007(2002) (35kV以下の特別高圧用機械器 具の施設の特例)の「2.技術的規定」によること。 2 省略 【常時監視をしない発電所の施設】 (省令第 46 条) 第 51 条 発電所の運転に必要な知識及び技能を有する者(以下この条において「技術員」という。 )が,当 該発電所又はこれと同一の構内において常時監視しない水力発電所,燃料電池発電所,太陽電池発電所, 風力発電所,内燃力発電所,ガスタービン発電所,地熱発電所,内燃力とその排熱を回収するボイラーに よる汽力を原動力とする発電所は異常が生じた場合に安全かつ確実に停止できるように,次の各号によ り施設すること。 ただし,発電所の構内に施設する電路が建造物により物理的に区分され,かつ分割して監視される場 合には当該電路を第 52 条(常時監視をしない変電所の施設)に準じて施設することができる。 (省令第 46 条第 1 項,第 2 項関連) 一 原動機及び発電機又は燃料電池に自動負荷調整装置又は負荷制限装置を施設する水力発電所,風力発 電所,燃料電池発電所,内燃力発電所及びガスタービン発電所(水力発電所にあっては,水車への流 入量が固定され,自ら出力が制限される場合はこの限りでない。 )若しくは太陽電池発電所であって, 電気の供給に支障を及ぼさず,かつ,技術員が随時巡回する場合は,51-1 表の右欄に掲げる発電所の 種類ごとに,左欄に掲げる必要な措置を施設すること。 ただし,水力発電所にあっては,出力 2,000kW 未満のもの,燃料電池発電所にあっては,燃料・改 質系統設備の圧力が 100kPa 未満のりん酸形,固体高分子形又は溶融炭酸塩形のもの(溶融炭酸塩形 燃料電池発電所にあっては, 改質方式が内部改質形のもの) , 内燃力発電所にあっては, 出力が 1,000kW 未満のもの,ガスタービン発電所にあっては,出力が 10,000kW 未満のものに限る。 二 原動機及び発電機又は燃料電池に自動負荷調整装置又は負荷制限装置を施設する発電所(水力発電所 にあっては,水車への流入量が固定され,自ら出力が制限される場合はこの限りでない。 )及び太陽電 池発電所であって,当該発電所又はその構外にある技術員駐在所のいずれかに技術員が常時駐在する 場合(前号に掲げるものを除く。 )は,51-2 表の右欄に掲げる発電所の種類ごとに,左欄に掲げる必 要な措置を施設すること。 ただし,燃料電池発電所にあっては,燃料・改質系統設備の圧力が 100kPa 未満のりん酸形又は溶 融炭酸塩形のもの(溶融炭酸塩形燃料電池発電所にあっては,改質方式が内部改質形のもの) ,ガスタ ービン発電所にあっては,出力が 10,000kW 未満のもの,内燃力とその排熱を回収するボイラーに よる汽力を原動力とする発電所にあっては,合計出力が 2,000kW 未満のものに限る。 三 当該発電所(ガスタービン発電所及び内燃力とその排熱を回収するボイラーによる汽力を原動力とす る発電所を除く。 )を遠隔監視制御する制御所(この条及び第 153 条において「発電制御所」という。 ) に技術員が常時駐在する場合は,51-3 表の右欄に掲げる発電所の種類ごとに,左欄に掲げる必要な措 置を施設すること。 ただし,燃料電池発電所にあっては,燃料・改質系統設備の圧力が 100kPa 未満のりん酸形又は 溶融炭酸塩形のもの(溶融炭酸塩形燃料電池発電所にあっては,改質方式が内部改質形のもの)に限 る。 【支線の仕様細目等及び支柱の代用】 (省令第6条,第 20 条,第 25 条) 第 63 条 架空電線路の支持物に施設する支線(この解釈の規定により施設するものに限る。 )は,次の 各号によること。 )の規定により施 一 支線の引張強さは 10.7kN{第 71 条(第 111 条において準用する場合を含む。 設する支線にあっては,6.46kN}以上であること。 (省令第6条関連) 二 支線の安全率は,2.5{第 71 条(第 111 条において準用する場合を含む。 )の規定により施設す る支線にあっては,1.5}以上であること。 (省令第6条関連) 三∼五 省略 2∼4 省略 【使用電圧による低高圧架空電線の強さ及び種類】 (省令第5条、第6条、第 10 条、第 11 条、第 21 条) 第 66 条 低圧架空電線には絶縁電線,多心型電線又はケーブルを,高圧架空電線には高圧絶縁電線, 特別高圧絶縁電線又はケーブル(前条第 4 項又は第 5 項に規定する半導電性外装ちょう架用高圧ケー ブルを含む。以下この節及び第 99 条において同じ。 )を使用すること。 ただし,日本電気技術規格委員会規格JESC E2004(2002) (低高圧架空電線の種類) の「2.技術的規定」による場合には,裸電線を使用することができる。 (省令第 5 条第 1 項,第 21 条第 1 項関連) 2∼5 省略 【低圧引込線の施設】 (省令第5条、第6条、第 20 条、第 25 条、第 29 条) 第 97 条 1∼3 省略 4 前項の場合において,低圧架空引込線の需要場所の取付点付近に限り,日本電気技術規格委員会規格 JESC E2005(2002) (低圧引込線と他物との離隔距離の特例)の 「2.技術的規定」 による場合は,低圧架空引込線と他の工作物との離隔距離は 97-1 表によらないことができる。 5∼6 省略 【人が常時通行するトンネル内電線路の施設】 (省令第6条、第 20 条) 第 142 条 人が常時通行するトンネル内のトンネル内電線路の使用電圧は,低圧又は高圧とし,次の各 号により施設すること。ただし,日本電気技術規格委員会規格JESC E2011(2002) (35kV 以下の特別高圧電線路の人が常時通行するトンネル内の施設)の「2.技術的規定」による場 合には,35,000V 以下の特別高圧電線路を施設することができる。 一∼二 省略 【臨時電線路の施設】 (省令第4条) 第 152 条 架空電線路の支持物として使用する鉄塔は,使用期間が6月以内のものに限り,第62条 第1項の規定によらないことができる。 (省令第4条関連) 2 架空電線路の支持物として使用する鉄塔,鉄柱又は鉄筋コンクリート柱に施設する支線であって, 使用期間が6月以内に限り使用するものを次の各号により施設する場合は,第 63 条第1項第三号 の規定によらないことができる。 (省令第4条関連) 一 支線は,日本工業規格 JIS G 3525(1998)に規定するワイヤロープであること。 二 支線の公称径は,10mm 以上であること。 3 架空電線路の支持物として使用する鉄塔,鉄柱又は鉄筋コンクリート柱に施設する支線は,使用 期間が6月以内のものに限り,第63条第1項第四号の規定によらないことができる。 (省令第4 条関連) 4∼8 省略 9 地上に施設する特別高圧電線路であって,日本電気技術規格委員会規格 JESC E20 08(2002) (35kV 以下の特別高圧電線路の臨時施設)の「2.2 35kV 以下の特別高圧地 上電線路の臨時施設」により施設する場合は,第 147 条の規定によらないことができる。 (省 令第 4 条関連) 【分岐回路の施設】 (省令第 56 条,第 57 条,第 59 条,第 63 条) 第 171 条 低圧屋内幹線から分岐して電気使用機械器具に至る低圧屋内電路は,次の各号により施設す ること。 (省令第 56 条,第 57 条,第 59 条,第 63 条関連) 一∼七 省略 八 住宅の屋内に施設する中性線を有する低圧屋内配線は,次のいずれかにより施設する場合を除き、 施設しないこと。 (第 56 条関連) イ 一の電気使用機械器具に至る専用の低圧屋内配線として施設する場合。 ロ 低圧屋内配線の中性線が欠損した場合において、当該低圧屋内配線の中性線に接続される電気 使用機械器具に異常電圧が加わらないように施設する場合。 ハ 低圧屋内配線の中性線が欠損した場合において、当該電路を自動的に、かつ、確実に遮断する 装置を施設する場合。 2 省略
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