高額療養費の申請 - 全国健康保険協会

協会けんぽ 秋田支部
申請のてびき
高額療養費の申請
高額療養費とは
1カ月(1日から月末まで)に医療機関の窓口で支払った医療費が、一定の金額(自己負担限度額)を
超えた場合に、超えた額が申請により払い戻される制度です。
平成 27 年1月診療分より、自己負担限度額について、負担能力に応じた負担を求める観点から、70
歳未満の所得区分が現在の3区分から5区分に細分化されました。
窓口負担額(総医療費の 3 割~1 割)
自己負担限度額
高額療養費払い戻し
協会けんぽ負担(総医療費の 7 割~9 割)
総医療費
※入院したときの個室代や食事代、保険外の負担分は対象となりません
利用のしかた
治療
治療
に手続きする場合
に手続きする場合
受診 前 に手続きする場合
受診 後 に手続きする場合
限度額適用認定証の交付申請
70 歳未満の方で高額な医療費がかかりそうなときは、
「限度額適用認定証」を医療機関等に提出することにより、
医療機関への支払いが自己負担限度額までとなります。
※70 歳以上の方で、所得区分が「一般所得者」「現役並み所得者」に該当
される方は、限度額適用認定証の交付申請をおこなう必要はありません。
高額療養費の支給申請
限度額適用認定証を利用しなかった場合、または限度額
適用認定証を利用しても複数の自己負担額がある場合は高
額療養費の支給申請をおこないます。
自己負担限度額を超えて支払った金額が高額療養費とし
て払い戻されます。なお、お支払いは、診療を受けた月か
ら3カ月以上かかりますので、あらかじめご了承ください。
自己負担限度額
高額療養費の自己負担限度額は、年齢および所得状況により設定されています。
【70 歳未満の方】
<平成 26 年 12 月診療分まで>
①
②
③
被保険者の所得区分
区分A(標準報酬月額 53 万円以上の方)
区分B(①および③以外の方)
区分C(*)
自己負担限度額
150,000 円+(総医療費-500,000 円)×1%
80,100 円+(総医療費-267,000 円)×1%
35,400 円
多数該当
83,400 円
44,400 円
24,600 円
(*) 被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合です。
注)「区分A」に該当する場合、市区町村民税が非課税等であっても「区分A」となります。
<平成 27年 1 月診療分から>
①
②
③
④
⑤
被保険者の所得区分
区分ア(標準報酬月額 83 万円以上の方)
区分イ(標準報酬月額 53~79 万円の方)
区分ウ(標準報酬月額 28~50 万円の方)
区分エ(標準報酬月額 26 万円以下の方)
区分オ(*)
自己負担限度額
252,600 円+(総医療費-842,000 円)×1%
167,400 円+(総医療費-558,000 円)×1%
80,100 円+(総医療費-267,000 円)×1%
57,600 円
35,400 円
多数該当
140,100 円
93,000 円
44,400 円
44,400 円
24,600 円
(*) 被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合です。
注)「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税等であっても「区分ア」または「区分イ」となります。
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/
【70 歳以上 75 歳未満の方】※平成 27 年 1 月以降も変更ありません
被保険者の所得区分
自己負担限度額
外来+入院(世帯単位)
80,100 円+(総医療費-267,000 円)×1%
<多数該当 44,400 円>
44,400 円
24,600 円
15,000 円
外来(個人ごと)
A 現役並み所得者
○
(標準報酬月額 28 万円以上で
高齢受給者証の負担割合が3割の方)
B 一般所得者(○
A および○
C 以外の方)
○
Ⅱ(*1)
C 低所得者
○
Ⅰ(*2)
44,400 円
12,000 円
8,000 円
(*1) 被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合です。
(*2) 被保険者とその扶養家族すべての方が収入から必要経費・控除額を除いた後の所得がない場合です。
注)
現役並み所得者に該当する場合、市区町村民税が非課税等であっても現役並み所得者となります。
多数該当
療養を受けた月以前 1 年間(12 カ月)に、同一世帯で 3 回以上の高額療養費の支給を受けた場合は、
4回目から「多数該当」となり、自己負担限度額が軽減されます。
《例:70 歳未満、区分「ウ」の場合》
12 カ月
支給 4 回目
から軽減
80,100 円 +
(総医療費―267,000 円)× 1%
44,400 円
1 回目
2 回目
非該当
3 回目
4 回目
注 1) 多数該当は同一保険者での療養に適用されます。国民健康保険から協会けんぽに加入した場合等、保険者が変わったときは多数
該当の月数に通算されません。
注 2) 退職して被保険者から被扶養者に変わった場合等は、多数該当の月数に通算されません。
世帯合算
世帯(*)で複数の方が同じ月に病気やケガをして、医療費の負担が増えることがあります。
また、お一人でも複数の医療機関で受診したり、一つの医療機関で入院と外来で受診すると、医療費
の負担が増えることがあります。
自己負担額は世帯で合算することができ、その合算した額が自己負担限度額を超えた場合は、超えた
額が払い戻されます。
ただし、70 歳未満の方の合算できる自己負担額は、21,000 円以上のもの(「合算対象のポイント」
参照)に限られます。70 歳以上の方は自己負担額をすべて合算できます。
(*)世帯とは、協会けんぽに加入している被保険者とその扶養家族です。(保険証の記号・番号が同じもの)
合 算 対 象 の ポ イ ン ト
70 歳未満の方の場合は、受診者別に次の基準によりそれぞれ算出された自己負担額(1 カ月)
が 21,000 円以上のものを合算することができます。
【自己負担額の基準】
 医療機関ごとに計算します。同じ医療機関であっても、
①医科入院、②医科外来、③歯科入院、④歯科外来にわけて計算します。
 医療機関から交付された処方せんにより調剤薬局で調剤を受けた場合は、薬局で支払った自
己負担額を、処方せんを交付した医療機関で支払った自己負担額と合わせて計算します。
高額療養費の計算例(所得区分「ウ」の場合)
ケース 1
70 歳未満の方の場合(ご本人のみ)
ご本人:33 歳
A 病院(入院)
①自己負担限度額(21,000 円以上の自己負担額に関する総医療費を合算して計算します)
80,100 円 +(
自己負担(3 割)150,000 円
(総医療費 500,000 円)
ケース 2
500,000 円 - 267,000 円)× 1% = 82,430 円
払い戻し額 150,000 円 - 82,430 円 = 67,570 円(最終の自己負担額 82,430 円)
70 歳未満の方の場合(ご本人・ご家族)
ご本人:33 歳
A 病院(入院)
ご本人:33 歳
A 病院(外来)
自己負担(3 割)60,000 円
(総医療費 200,000 円)
ご家族:30 歳
B 病院(外来)
自己負担(3 割)15,000 円
(総医療費 50,000 円)
自己負担(3 割)36,000 円
(総医療費 120,000 円)
自己負担額 21,000 円未満のため合算対象外
①自己負担額合計(21,000 円以上の自己負担額を合算します)
60,000 円 +
36,000 円 = 96,000 円
②自己負担限度額(21,000 円以上の自己負担額に関する総医療費を合算して計算します)
80,100 円 +(
払い戻し額
ケース 3
200,000 円 +
120,000 円 - 267,000 円)× 1% = 80,630 円
①96,000 円 - ②80,630 円 = 15,370 円(最終の自己負担額 80,630 円)
70~74 歳の方の場合(ご本人・ご家族)
ご本人:73 歳
A 病院(外来)
ご本人:73 歳
B 病院(外来)
自己負担(1 割)10,000 円
(総医療費 100,000 円)
ご家族:70 歳
B 病院(入院)
自己負担(1 割)8,000 円
(総医療費 80,000 円)
自己負担(1 割)40,000 円
(総医療費 400,000 円)
①個人ごとに外来の自己負担について払戻額を計算します
10,000 円 +
8,000 円 - 外来自己負担限度額 12,000 円 = 6,000 円
②外来の自己負担額と入院を含めた世帯の払戻額を計算します
(
12,000 円 +
40,000 円)- 世帯自己負担限度額 44,400 円 = 7,600 円
払い戻し額
①6,000 円 + ②7,600 円 = 13,600 円(最終の自己負担額 44,400 円)
ケース4
70 歳未満(ご本人)
、70~74 歳の方の場合(ご家族)
ご本人:33 歳
A 病院(入院)
ご本人:73 歳
B 病院(外来)
自己負担(3 割)60,000 円
(総医療費 200,000 円)
ご家族:70 歳
C 病院(入院)
自己負担(1 割)6,000 円
(総医療費 60,000 円)
自己負担(1 割)40,000 円
(総医療費 400,000 円)
①個人ごとに外来の自己負担について払戻額を計算します
6,000 円 < 外来自己負担限度額 12,000 円を超えないため、払い戻しはありません
②70~74 歳の方の外来と入院の自己負担額を合わせた世帯の払戻額を計算します
(
6,000 円 +
40,000 円)- 世帯自己負担限度額 44,400 円 = 1,600 円
③70 歳未満と 70~74 歳の方の自己負担額を合わせた世帯の払戻額を計算します
Ⓐ自己負担額合計:
60,000 円 +
Ⓑ自己負担限度額:80,100 円 +(
44,400 円 = 104,400 円
200,000 円 +
60,000 円 +
400,000 - 267,000 円)× 1% = 84,030 円
Ⓐ104,400 円 - Ⓑ84,030 円 = 20,370 円
払い戻し額
②1,600 円+③20,370 円 = 21,970 円(最終の自己負担額 84,030 円)
KKAP-KR20150101
手続き方法

「高額療養費支給申請書」に必要事項をご記入のうえ、協会けんぽへご提出ください。(領収書の
コピーの添付にご協力をお願いいたします)

低所得者に該当する場合は、
「非課税である証明書」等の添付が必要となります。
高額療養費は医療機関より提出されるレセプト(診療報酬明細書)をもとに支給額を決定します。
レセプトの流れが、医療機関⇒診療報酬支払基金で審査⇒協会けんぽとなるため、お支払いは診療を受け
た月から 3 カ月以上かかりますので、あらかじめご了承ください。
高額医療費貸付制度
高額な医療費の支払いに充てるための費用が必要である場合に、高額療養費が支給されるまでの間、
高額療養費支給見込額の 8 割相当額を無利子でお貸しする制度です。
1.申込の方法
「高額医療費貸付金貸付申込書」に必要事項をご記入のうえ、次の書類を添付してご提出ください。
(1)医療機関の発行した保険点数(保険診療対象総点数)がわかる医療費請求書
(2)高額医療費貸付金借用書
(3)高額療養費支給申請書
2.返済の方法
貸付金の返済は、提出いただいた高額療養費の給付金の支払を返済金に充てます。残額は支給申
請書でご指定された金融機関にお振込みいたします。
なお、医療費の減額や高額療養費の不支給等により、高額療養費が支給されなかったとき、また
は不足の場合は貸付金をお返しいただくことになります。その場合、返納通知書をお送りしますの
で期日までに返納をお願いいたします。
よ く あ る 質 問
Q
A
月をまたいで入院しましたが、自己負担額は合算できますか?
高額療養費は1カ月(月初めから月末まで)の自己負担額で計算します。月をまたいで入院
された場合はそれぞれの月の自己負担額で計算されます。
Q
A
「区分オ」
(市区町村民税が非課税)の場合、いつの非課税証明書が必要ですか?
Q
A
限度額適用認定証を利用しました。この月は多数該当の回数に入りますか?
療養を受けた月の年度(療養を受けた月が4月~7月の場合は前年度)において、被保険者
の市区町村民税が非課税であれば「区分オ」に該当します。
【例】 平成 27年1月診療⇒平成 26年度分 平成 27年8月診療⇒平成 27年度分
はい、限度額適用認定証を利用した月も回数に含まれます。