再現答案 26 年度合格 再現答案 【平成 26 年度 第2次筆記試験】 北村 真吾 北村 真吾 事例Ⅰ(組織・人事戦略) 第1問 背景は、①素材特性に合わせた高度な加工技術が求められるようになる中、研究機関など の専門知識が求められること、②技術革新のスピードが高まる中、自社の知識だけでは、 取引先の要望を超える新しい技術や製品を継続的に提案し続けることが困難なことである。 第2問 理由は、①顕在的なニーズによる短期的要望に応えた製品は、技術革新や代替品で置き換 えやすいため、②研究機関からの要望は市場規模が小さく、品質を確保するための生産体 制が構築しにくかったため、である。 第3問 課題は、①問題解決型ではなく、独自のアイデアで新たな事業分野を開拓する社風を醸成 すること、②公的助成金を確保するため、A 社の取り組みや成果を公に発信する機能を、営 業担当者の専門性を高めて発揮すること。 第4問 要因は、①長年改善に取り組んできた経験を通じて、生産部門の品質確保能力が高まった こと、②製品の進化と製造技術のニーズの高まりを受け、高い良品率を確保する気運が高 まった、ことで良品率が大幅に改善した。 第5問 A 社は、①問題解決以外に自分の研究ができる時間を設け、自由な研究を推進する施策、② 研究が製品化する成果を評価し、昇進につなげることで、研究開発のやりがいを高める施 策、を取るべきである。 1 再現答案 26 年度合格 北村 真吾 事例Ⅱ(マーケティング・流通戦略) 第1問 (a) 一般向けツアーは④の負け犬であり、海外研修ツアーは①の花形であった。 (b) 介護付きツアーは、②に該当する問題児である。一般向けツアーと海外研修ツアーは、③ に該当する金のなる木である。 第2問 戦略は、①高齢者を持つ家族に対し相談窓口を設け、ツアーの中でどう高齢者を支援・介 護しているかの質問に答え、安心感を高める、②旅行に参加した高齢者の喜びの声を紹介 し、高齢者が楽しめる旅行であることを訴求する。 第3問 (設問1) 売上構成は、デシル1~3の上位 30%の層で総利用金額の 53.1%を占め、リピート顧客が 売上の半分以上を構成している。現在の主要顧客は、3年の内にほぼ年1回以上旅行に行 く世帯である。 (設問2) 要因は、客単価は 700 円と差がないものの、3年間の利用回数がデシル 10 では 1.09 回、 デシル1では 3.9 回であり、利用金額の 564,168 円の差となっている。顧客像は、3年間 で1回しか旅行をしない世帯である。 第4問 B 社は、介護付きツアーに同行する家族に対し、支援や介護の方法について、ノウハウを持 った社員がツアーを通じて教える新商品を開発することで、客単価を高くすべきである。 2 再現答案 26 年度合格 北村 真吾 事例Ⅲ(生産・技術戦略) 第1問 強みは、超精密加工と超小型加工の技術が高く、社内で一貫生産できる能力を持つこと。 弱みは、設計や管理を行う知識がないこと。 第2問 対応策は、切削加工精度を維持・向上することである。具体的には、①メンテナンスの時 期と内容を標準化し、実施する、②中長期的な自動旋盤の更新計画を立案・実施し、故障 の発生を防止する、ことである。 第3問 (設問1) メリットは、①在庫管理と受発注業務を通じて設計や管理能力を高め、依存体質から脱却 できる、②業務範囲を広げることで精密加工の付加価値が高まり、売上や利益が増加する こと、である。 (設問2) 生産計画を、3ヶ月・1ヶ月の発注情報に基づき部品の仕掛品を生産する計画に改革すべ きである。具体的には、①切削の後工程は受注量に基づき加工順を決めることで、ロット サイズを縮小させない、②1週ごとの確定受注情報を受けて部品を組み立て、1週間で納 品する。資材調達計画を、毎月の定期発注の際に1ヶ月分だけ発注し、在庫増を防ぐ。 第4問 C 社は、①一貫生産体制に着目し、国内の精密機器メーカーへの販路を開拓する、②精度の 高い加工技術に着目し、海外精密機器需要に対し高額精密機器を提供し販路を開拓する、 ③X 社との業務移管を通じて多様となった部品に着目し、国内外の精密機器メーカーに対し 新製品開発の提案を行うことで販路を開拓する、べきと提案する。 3 再現答案 26 年度合格 北村 真吾 事例Ⅳ(財務・会計戦略) 第1問 売上高総利益率 72% 経営成績は、人気商品を自社工場で生産し、収益率が高い。 当座比率 25% 財務状態は、店舗開店のための投資により、安全性が低い。 有形固定資産回転率 1.11 回 財務状態は、古い店舗や工場が売上に結びつかず、効率性が悪い。 第2問 (設問1) (a) 予想売上総利益 =31,500×110% =34,650・・・① 予想販売費・一般管理費 減価償却費の減分=2,000・・・② 減価償却費の増分 =投資額/償却年数=15,000/5 年 =3,000・・・③ その他経費の増分 =6,500×10%=650・・・④ 予想販売費・一般管理費 =31,000-②+③+④ =32,650・・・⑤ 旧設備の除却=2,000・・・⑥ 予想税引後キャッシュフロー =(①-⑤)×(1-税率)+③+⑥ =6,200 千円 (b) 予想売上総利益 =31,500×105% =33,075・・・① 4 再現答案 26 年度合格 減価償却費 =3,000・・・② 予想販売費・一般管理費 =32,650・・・③ 設備投資額=-15,000・・・④ 予想税引後キャッシュフロー =(①-②)×(1-税率)+③-④ =-11,745 千円 (設問2) 第3問 (設問1) X71.7%、 Y72%、 Z70% (設問2) Z の貢献利益を計算する 最大需要まで生産した場合の限界利益 =(5,500-1,650)×4,000 ロット =15,400,000・・・① 貢献利益 =①-個別固定費=-1,600,000<0 よって Z は廃止する。 時間制約の確認 X の作業時間 =直接作業時間×ロット数 =0.4 時間×10,000 ロット =4,000 時間・・・② Y の作業時間 =0.6 時間×8,000 ロット =4,800 時間・・・③ ②+③=14,800 時間<年間 9,600 時間 制約内である。 構成比 5 北村 真吾 再現答案 26 年度合格 北村 真吾 X10,000 ロット(55.56%) 、Y8,000 ロット(44.44%) 、Z0 ロット(0%) (設問3) (a) X11,000 ロット(53.66%) 、Y4,500 ロット(21.95%) 、Z5,000 ロット(21.95%) (b) 最大需要で生産した場合の Z の貢献利益 =3,850×4,000 ロット×125% =19,250,000>個別固定費 17,000,000 よって生産を行う。 限界利益率に基づき生産優先順位を決定する X3,800 円、Y3,600 円、Z3,850 円 よって Z、X、Y の順で生産する。 意見は、この提案を受け入れるべきである。 第4問 a 外貨のコールオプション b メリットは、円高になった場合、権利を放棄し為替差益を獲得できる。デメリットは、円 安になった場合でもオプション料を支払う必要がある。 a 為替予約 b メリットは、円高になった場合、為替リスクを回避できる。デメリットは、円安になった 場合でも予約は履行され、為替差益が獲得できない。 6
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