ウィークリー オイル マーケット レビュー 14第39号 2015年(平成27年) 発行所 (一財)日本エネルギー経済研究所 毎週(金)14:00発行 1月16日(金曜日) 電 話 (03)3534-7411(代) F A X (03)3534-7422 〒104-8581 東京都中央区勝どき1-13-1イヌイビル・カチドキ11階 ホームページ http://oil-info.ieej.or.jp ■ 概況 NYMEXのWTIは、12/26~1/7は、石油需給緩和観測から 軟調が続き、47~54ドル台で推移した。特に年明け以降は、 け13日は43.00ドルと一段と軟化した。14日は42.60ドルと 続落した。 40ドル台での取引が続いている。 為替は、前週は118~120円台とやや円高気味に推移し 8日は、前日のEIA(米エネルギー情報局)の週間統計で在 た。8日は119.46円、9日は119.87円と引き続き円高で推移 庫が大幅に減少したことを受けて石油需給緩和懸念が後 し、13日は118.01円、14日は117.64円と円高が続いた。 退、売り買いが交錯するなか小幅に続伸した。2月限の終値 財務省が13日発表した貿易統計速報(旬間ベース)によ は、前日比0.14ドル高の48.79ドルで終了した。 ると、12月中旬の原油輸入平均CIF価格は、58,940円/klと 9日は、前日までの値上がりで手じまいの動きが出たこと、 世界的な株安などから反落した。2月限の終値は、前日比 なり、12月上旬を1,830円下回った。旬間ベースで60,000円 台を割り込んだのは2012年12月下旬以来71旬振り。 0.43ドル安の48.36ドルで終了した。 ドル建てでは78.83ドルで前旬比3.33ドル安。為替レート 週明け12日は、金融大手が相次いで原油価格見通しを引 は1ドル/118.86円。 き下げたことと、ドル高の影響で続落した。2月限の終値は、 主要元売会社の1月第3週に適用するガソリンと中間留 前週末比2.29ドル安の46.07ドルで終了した。一時は45.90ド 分の卸価格は、3.0円から4.0円の値下げとなった。年明け ルを記録した。 以降の原油値下がりと円高傾向を反映したものとみられる。 13日は、UAE石油相が当面減産の計画がないことを表明 そのような中で、13日時点の小売価格は、ガソリンが2.6 したこと、EIAが2月の米国のシェールオイル生産が過去最高 円値下がりの142.6円、軽油も2.4円値下がりの123.3円、 を記録するとの見通しを出したことなどから、原油の供給過 灯油は2.4円値下がりの89.3円となった。ガソリン、軽油は 剰懸念が強まり3営業日続落した。2月限の終値は、前日比 25週連続の値下がり、灯油は20週連続の値下がり。下げ 0.18ドル安の45.89ドルと終値ベースでは2009年4月以来5 幅もガソリンで27.3円、軽油で24.3円、灯油で18.5円。原油 年9ヵ月振りの安値を更新した。 コストが値下がりし、仕切り価格も値下げ、さらにそれまでの 14日は、EIA(米エネルギー情報局)が発表した週間統計 卸価格引下げも影響する状態が続いている。 で、原油在庫が事前予想を大幅に上回って増加したものの、 ドルの軟化等から買い戻しも入り、4営業日振りに反発した。 2月限の終値は、前日比2.59ドル高の48.48ドルで終了した。 アジアの指標原油である中東産ドバイ原油/東京市場(3月 渡し)は、海外市場での原油値下がりを受けて前週は47~56 ドルで推移した。8日は48.20ドル、9日は48.10ドル、連休明 ($/b) 154.0 原油 需 給 今週 原油処理量 (千kl ) トッパー稼働率 (%) 原油在庫量 (千kl ) 中東産原油(TOCOM) ($/ bbl ) 1/4 ~ 1/10 〃 1/10 1/13 前週比 3,936 ▼ -36 ▼ 89.6 ▼ -0.8 → 14,552 ▲ 45.41 ▼ 前年比 144.0 - 134.0 124.0 - 99.62 251 - 104.0 -8.72 ▼ -57.5 94.0 1/12 46.07 ▼ -3.97 ▼ -45.7 価 原油CIF単価 ($/ bbl ) 12月中旬 78.83 ▼ -3.33 ▼ -33.31 格 ①原油CIF単価 (¥/ kl ) 〃 58,940 ▼ -1,830 ▼ -13,000 ②ドル換算レート (¥/$) 〃 118.86 ▼ -1.27 ▼ -16.87 119.37 110.33 ▼ ($/ bbl ) 138.54 114.0 84.0 WTI原油(NYMEX) 145.29 74.0 120.92 113.93 89.47 78.21 86.84 72.68 64.0 54.0 44.0 34.0 [NYMEX]WTI原 油 [TOCOM]中 東 産 原油 外国為替TTSレート (¥/$) 1/13 119.01 ▲ 2.33 ▼ -14.69 24.0 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/13 1/5 1 ウィークリー オイル マーケット レビュー 14第39号 (円/L) (単位:千kl、円/㍑) ガソリン 今週 需 生産 給 前週比 -69 1/4 ~ 1/10 1,020 輸入 〃 n.a. 出荷 〃 836 ▼ -140 ▼ - 輸出 〃 70 ▲ 17 ▼ - 在庫 1/10 1,678 ▲ 115 ▼ - 価 業転 [陸上ローリー 格 4地区平均 ] 先物 [ 期近物/終値] 小売 [ 週動向] ▼ 170.0 前年比 ▼ n.a. - n.a. (RIM) 1/6 ~ 1/9 56.7 ▼ -2.7 ▼ -24.6 (TOCOM /東京湾) 1/6 ~ 1/9 52.0 ▼ -5.9 ▼ -27.7 ( TOCOM/中部) 1/9 52.0 ▼ -4.3 ▼ -29.1 (資エ庁公表) 1/13 142.6 ▼ -2.6 ▼ -15.9 165.0 160.0 155.0 150.0 145.0 142.6 140.0 135.0 10/14 ※業転、先物価格は税抜き価格 ガソリン(小売) 165.3 11/12 12/11 1/13 1/9 (円/L) (単位:千kl、円/㍑) 軽油 今週 前週比 前年比 生産 1/4 ~ 1/10 776 輸入 〃 n.a. 〃 538 ▲ 277 ▼ - 輸出 〃 283 ▲ 77 ▲ - 在庫 1/10 1,782 ▼ -45 ▼ - 54.5 ▼ -2.5 ▼ -27.8 52.8 ▼ -6.5 ▼ -27.9 需 出荷 給 業転 [陸上ローリー 4地区平均 ] 価 先物 格 [ 期近物/終値] 小売 [ 週動向] (RIM) 1/6 ~ 1/9 (TOCOM /東京湾) 1/6 ~ 1/9 ▲ 64 150.0 ▼ n.a. - n.a. 軽油(小売) 145.0 143.8 140.0 135.0 130.0 125.0 123.3 ( TOCOM/中部) 1/9 - (資エ庁公表) 1/13 123.3 - ▼ -2.4 - ▼ 120.0 -15.8 115.0 ※業転、先物価格は税抜き価格 10/14 11/12 12/11 1/13 1/9 (円/L) (単位:千kl、円/㍑) 灯油 今週 1/4 生産 ~ 1/10 前週比 484 ▼ -61 106.6 ▼ 〃 n.a. 需 出荷 給 〃 565 ▲ 130 ▼ - 輸出 〃 42 ▲ 42 ▲ - 在庫 1/10 2,484 ▼ -124 ▼ - 4地区平均 ] 価 先物 格 [ 期近物/終値] 小売 [ 週動向] n.a. - 輸入 業転 [陸上ローリー 110.0 前年比 灯油(小売) 105.0 n.a. 100.0 95.0 (RIM) 1/6 ~ 1/9 56.5 ▼ -2.6 ▼ -27.3 (TOCOM /東京湾) 1/6 ~ 1/9 52.7 ▼ -6.7 ▼ -28.1 90.0 ( TOCOM/中部) 1/9 52.4 ▼ -5.1 ▼ -29.7 (資エ庁公表) 1/13 89.3 ▼ -2.4 ▼ -15.2 89.3 85.0 10/14 11/12 12/11 1/9 1/13 2 ウィークリー オイル マーケット レビュー 14第39号 ■ 関連情報 1 海外/原油 14日のWTI原油先物相場は、世界銀行が世界の成長率 米エネルギー情報局(EIA)によると、1月12日時点のガ 予測を引き下げたこと、EIA(米エネルギー情報局)がこの日 ソリンの小売価格は全米平均で7.5セント値下がりし、1ガ 発表した週報で、原油在庫が540万バレル増と事前の予想 ロン2.139ドル(68.2円/㍑)となった。ディーゼルは8.4セン (40万バレル増)に反し大幅な増加となったことから弱含み ト値下がりの3.053ドル(97.4円/㍑)。ガソリンは、15週連 に取引を開始した。しかし、在庫に関しては、前週の大幅な 続の値下がり、軽油は9週連続の値下がり。 減少の反動の見方が強まったこと、ドル安が進み原油の割 安感が強まったことなどから、終値は4営業日振りに反発し た。2月限は、前日比2.59ドル高の1バレル48.48ドルで終 了、また3月限は、2.45ドル高の48.96ドルだった。 2 国内/製品需給 (1)出荷 石連週報によれば、1月4日~10日に休止したトッパー能 週65.1%増)。 力は、6.9万バレル/日と先週から3.4万バレル/日の増加。 (全処理能力は394.7万バレル/日)。 原油処理量は393.6万kl、前週に比べ3.6万kl減。前年に 対しては、27.5万kl減少。トッパー稼働率は89.6%と前週に 対し0.8ポイント減少。前年に対しては2.4ポイントの増加と (単位:千KL) なった。 今週 (1/4 ~ 1/10) 生産は前週に比べ軽油、A重油、C重油が増産して、他 の油種で減産となった。ガソリン/6.3%減、ジェット/28.4% 減、灯油/11.3%減、軽油/9.0%増、A重油/21.2%増、C重 油/47.8%増。C重油の輸入は3.5万kl(前週比6.7万kl減)。 前週 (12/28 ~ 1/3) 前週比 ガソリン 836 976 ▼ -140 (-14%) ジェット燃料 113 60 ▲ 53 (88%) 灯油 565 435 ▲ 130 (30%) 軽油 538 261 ▲ 277 (106%) A重油 325 132 ▲ 193 (146%) C重油 378 229 ▲ 149 (65%) 合 計 2,755 2,093 ▲ 662 (32%) 輸出は軽油が28.3万kl(前週比7.7万kl増)。 出荷(販売量)は前週比ではガソリンを除くすべての油種 において増加、前年に対してはA重油以外のすべての油種 で減少となった。 当該週は比較的安定した天気、また原油下落を背景とし た小売価格引き下げなど好条件は揃ったものの、ガソリン は83.6万kl(対前週14.3%減)と2週連続の100万kl割れと なった。ジェット11.3万 kl(対前週88.3%増)、灯油56.5 万kl (対前週29.9%増)、軽油53.8万 kl(対前週106.1%増)、A 重油32.5万 kl(対前週146.2%増)、C重油37.8万 kl(対前 2 国内/製品需給 ※今週出荷量=(前週末在庫+今週生産+今週輸入)-(今週輸出+今週末在庫) (2)在庫 1月10日時点の在庫はガソリンのみが積み増し、その他 の油種で取り崩しとなった。また前年に対してはジェット、A (単位:千KL) 重油、C重油で積み増し、その他の油種で取り崩しとなっ 今週 (1/10) 前週 (1/3) ガソリン 1,678 1,563 ▲ 115 (7%) ジェット燃料 890 988 ▼ -98 (-10%) 灯油 2,484 2,608 ▼ -124 (-5%) 軽油 1,782 1,827 ▼ -45 (-2%) A重油 851 891 ▼ -40 (-4%) C重油 2,296 2,326 ▼ -30 (-1%) 合 計 9,981 10,203 ▼ -222 (-2.2%) た。 ガソリンは167.8万kl、前週差11.5万kl増。前年に対し 28.0万kl少ない。 灯油は248.4万kl、前週差12.4万kl減。前年に対しては 36.8万kl少ない。 軽油は178.2万kl、前週差4.5万kl減。前年に対しては7.5 万kl少ない。 前週比 A重油は85.1万kl、前週差4.0万kl減。前年に対しては2.6 万kl多い。 C重油は229.6万kl、前週差3.0万kl減。前年に対しては 1.2万kl多い。 3 ウィークリー オイル マーケット レビュー 3 国内/製品卸売価格 14第39号 (1)元売会社 仕切価格改定動向 1月6日から1月9日までの週間原油コストは、原油価格の EMGマーケティングは15日、17日以降出荷分の陸上外 値下がりと円高により、さらに値下がりが続いた。 販スポット価格について、全油種4.0円引き下げると通知し た。 陸上スポット価格はガソリン108~112円台、軽油52~56 円台、灯油54~58円台で前週よりさらに値下がりした。海 上スポット価格は、ガソリン106~109円台、軽油53~55円 台、灯油53~56円前後である。先物価格はガソリンが104 ~107円台、灯油は51~54円台、軽油も51~54円台だっ た。先物、海上、陸上スポット価格いずれも、原油価格の下 落を反映してさらに値下がりした。 3 国内/製品卸売価格 (2)業転価格・先物価格動向 今週の原油コストは値下がり、製品スポット市況も原油価 (RIM) (単位:円/㍑) [陸上ローリー 格の値下がりを受け、陸上、海上スポット、先物とも軟調が続 4地区平均 ] いた。週間のガソリン販売量も、80万KL台にとどまった。 ス ポ ッ 1月15日~1月21日適用の元売卸価格に影響を与える直 近の陸上スポット価格(1月6日~1月9日/千葉、川崎、中京、 軽油は2.5円、灯油は2.6円の値下がりだった。一方、東京湾 ンが5.9円、軽油は6.5円、灯油は6.7円の値下がりだった。 来週の大手元売の卸価格は、3.0円から4.0円の値下げ 先 物 価 格 前週 (12/23 ~ 1/5) 前週比 レギュラー -2.7 灯油 56.5 59.1 ▼ -2.6 軽油 54.5 57.0 ▼ -2.5 (単位:円/㍑) 今週 (1/6 ~ 1/9) 前週 (12/23 ~ 1/5) 前週比 レギュラー 52.0 57.9 ▼ -5.9 灯油 52.7 59.4 ▼ -6.7 軽油 52.8 59.3 ▼ -6.5 だった。なお、元売会社は、2010年から卸価格の改定に際し て、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合的に判 1/9) ▼ 〔平均〕 円、灯油は7.2円の値下がりだった。また先物価格は、ガソリ ~ 59.4 ( TOCOM ) [期近物 /終値 ] 渡しの海上スポット平均価格は、ガソリンは6.1円、軽油は5.6 (1/6 56.7 ト 価 格 阪神の4地区の陸上ラック価格平均値)は、ガソリンが2.7円、 今週 ※上記価格は税抜き価格 参考値 (1/6~1/9実績値) 断する方式としたが、2014年6月から、原油調達コストをより (単位:円/㍑) 油種 現物 先物 平均 ガソリン -2.7 -5.9 -4.3 灯油 -2.6 -6.7 -4.7 軽油 -2.5 -6.5 -4.5 A重油 -2.0 重視する方式に変更した。 (出所) 現物: RIM社陸上ローリー 4 地区平均価格 (千葉・川崎・中京・阪神) 先物: TOCOM京浜地区海上バージ渡し平均価格 4 国内/製品小売価格 安)。 1月13日時点におけるSS店頭価格は、ガソリンが前週比 2.6円値下がりの142.6円、軽油も2.4円値下がりの123.3円、 原油は値下がり、為替も円高だったことから、原油コスト 灯油も2.4円値下がりの89.3円だった。ガソリンと軽油は25週 は値下がりをした。卸価格は3.0円~4.0円の値下げで、前 連続の値下がり、灯油は20週連続の値下がりだった。 週までの卸価格値下げの影響も残っており、来週の小売価 格も値下がりが予想される。 都道府県別の動向として、5週連続で、ガソリンの値上が り、横ばいはなし、47全都道府県で値下がりだった。 沖縄県を除く都道府県別のガソリンの全国最安値は、岡山 県(前週比4.6円安)で136.4円、埼玉県(同1.9円安)が136.9 円、で続いている。最高値は鹿児島県の151.0円(同3.3円 (単位:円/㍑) (資エ庁公表) [ 週動向] 小 売 価 格 今週 (1/13) 前週 (1/5) 前週比 直近高値 レギュラー 142.6 145.2 ▼ -2.6 08/8/4 185.1 灯油 89.3 91.7 ▼ -2.4 08/8/11 132.1 07年4月以降 2,000店舗を対象。 軽油 123.3 125.7 ▼ -2.4 08/8/4 167.4 直近高値とは2003年10月以降の最高値。 ※ 現金一般価格の全国平均値(消費税込み) 4 ウィークリー オイル マーケット レビュー 14第39号 ガソリン価格推移 (2014/10/27 ~ 175.0 2015/1/13) (円/L) (円/L) 90.0 左目盛 小売価格 85.0 165.0 80.0 小売価格 155.0 75.0 145.0 70.0 RIM価格(陸上ローリー4地区平均) 65.0 135.0 RIM価格(海上バージ) TOCOM/東京湾先物価格 60.0 125.0 55.0 TOCOM/中部先物価格 115.0 50.0 右目盛 RIM価格・先物価格 105.0 10/27 小売価格 11/4 11/10 11/17 11/25 RIM (海上バージ) 12/1 TOCOM/東京湾先物価格 12/8 12/15 12/22 TOCOM/中部先物価格 1/5 45.0 1/13 ローリー4地区平均 (注)①「小売価格」は消費税込みの価格 RIM価格・TOCOM先物価格は税抜き価格 ②RIM価格( 陸上ローリー)は4地区平均価格 5 ウィークリー オイル マーケット レビュー 14第39号 ■ お知らせ 本レポートは当センターのホームページ(http://oil-info.ieej.or.jp)にも掲載しています。 次回(2014第40号)の公表は、1/23(金)14:00 です。 「セルフSS出店状況」(平成26年6月末現在)は、9月30日(火)14:00に公表しました。当セン ターのホームページをご覧下さい。 本レポートのご利用について 「ウィークリー オイル マーケット レビュー」とは 本レポートについて、テキスト、グラフィックス及び 平成16年5月に経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料 その他の情報(以下、併せて「ドキュメント」)に関 部石油流通課 主催の「石油製品市場動向研究会」が取 わるすべての知的所有権は、一般財団法人日本エネル りまとめた中間報告で、「わが国石油産業における市 ギー経済研究所石油情報センター(以下、当セン 場機能、価格発見機能が更に強固なものとなることが ター)又は当センターへドキュメントを提供している 望まれるとともに、中期的な課題として、石油産業に 第三者へ独占的に帰属します。 おいて確立していく市場機能、価格発見機能に基づく 当センターの事前の書面による承諾を得ることなく、 合理的な価格認識及びそれを踏まえた自己責任の下で ドキュメントを転用、複製、改変等の一切を固く禁じ の経営判断の必要性について、石油産業関係者の認識 ています。 が更に深まることにより、わが国の基幹産業である石 また、ドキュメント内容に関しては万全を期していま 油産業全体としての合理性、活力が一層高まることを すが、その内容の正確性および安全性を保証するもの 期待したい。」と提案されています。 ではありません。 当センターでは、これを受けて石油連盟、全国石油商 業組合連合会をはじめ関係機関等の協力を得て、石油 関係者、企業の経営者層(特に給油所経営に携わる 方々)から一般消費者の方々に対し、原油・石油製品 需給や価格動向を的確に理解するツールの一つとし て、「ウィークリーオイルマーケットレビュー」を平 成17年5月より定期的に発信しています。 本レポート掲載データの出所について ➀【原油・石油製品需給】〈 石連週報 〉 元売会社は、平成22年4月以降、現行の新価格体系を見 石油連盟(石連)「原油・石油製品供給統計」週報 直し、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合 データを千KL単位に換算して採用。 的に判断し、具体的方針を決める方式に変更。さらに 「出荷」は当センターの推計。 平成26年4月以降、原油コストをより重視する方式に変 更している。 ➁【原油・先物価格】〈 WTI原油、中東産原油 〉 WTI原油は、ニューヨーク商業取引所(New York ➃【国内製品・業転価格】〈 RIM業転 〉 Mercantile Exchange:NYMEX)WTI原油先物の期近 国内陸上ローリー価格は、リム情報開発株式会社 物・終値を採用。 (RIM)「LORRY RACK・レポート」の東京、川崎、中 中東産原油は、東京商品取引所(The Tokyo 京、阪神の4地区の平均値を採用。 Commodity Exchange:TOCOM)中東産原油の期近 物・終値を採用。 ※「二番限(翌月限)」 ➄【国内製品・先物価格】〈 TOCOM〉 中東産原油は、ドバイ原油及びオマーン原油の平均価 TOCOM 東京湾 及び中部石油製品期近物・終値を採 格を指標としている。為替換算レートとして、三菱東 用。 京UFJ銀行発表TTM(Telegraphic Transfer Middle TOCOM東京湾は京浜地区海上バージ渡し価格(平均 rate:中値)を採用。 値)、TOCOM中部は中部地区陸上ローリー渡し価格 原油CIF単価は、財務省貿易統計「原油・粗油平均CIF (平均値)。 単価」(旬間値)を基に、石油連盟が試算したドル表 示の参考値を採用。 ➅【国内製品・小売価格】〈 週動向 調査〉 約2,000 SSを対象に週次ベースのSS店頭における現金 ➂【国内製品・元売仕切価格】 一般価格の全国平均値を採用(資エ庁公表)。毎週 元売仕切価格は、元売会社(一次卸)と系列特約店な (月)時点の価格を調査し(水)14:00に公表(資源 ど(二次卸)との間で売買される卸価格。 エネルギー庁ーHPに掲載)。 6
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