2015年はJAL闘 争 にとって大事な年です。 最 高裁は地裁・高裁のよう に 原告団が裁判に直接かか わ るチャンスがありません 。 しかし2010年 月の 解 雇時に必要人員数がどう で あったのか、最高裁に弁 論 を開かせ明らかにさせる 闘 いが必要です。JAL本体、 国交省・厚労省への取組 を 拡大・継続すること、I L Oへの働きかけも重要です。 原告団は不当解雇の撤 回 を求めて今年も精いっぱ い 闘うことでしょう。これ ら の闘いを支えるため﹁J A L闘争を支える会﹂の会 員 拡大、会費口数の増口な ど 皆さんのご協力を重ねて お 願いします。 新年にむけて代表世話 人 からのメッセージをお届 け します。 ︵事務局長 柚木康子︶ TEL03(6423)7878 FAX03(6423)7430 メール sasaerukai@ lemon.plala. or.jp 宮里邦雄︵弁護士︶ 二 つ の 高裁 判 決 は、 更 生 計画 優 先 論に 立 っ て整 理 解 雇法 理 を 骨抜 き に した 極 め て不当な判決でした。 弁 護 団 が提 出 し た上 告 受 理申 立 理 由書 と 上 告理 由 書 は、 高 裁 判決 の 問 題点 を 多 面的 に 検 討し 、 そ の誤 り を 徹底 的 に 論証 し て いま す 。 発行責任者 柚木康子 大田区羽田 4-10-4 石井ビル3階 最高 裁 は 、初 め て 、更 生 手 続下 に お ける 整 理 解雇 法 理 の適 用 に つい て 判 断を 示 す こと を 迫 られ る こ とに な り ます 。 高 裁判 決 を 是と す る のか 、 見 直し が 必 要と す る のか 、 今 年前 半 に も最 高 裁 の判 断 が 示さ れ る 可能 性 が あり ま す 。私 た ち は、 不 当 な高 裁 判 決を 容 認 する 最 高 裁判 決 を 出さ せ る 訳に は い きません。 J A L 闘争 を 支 えて き た 月 の 初夢は 、﹁こ れ以上 の 雇 用崩壊 はノー ﹂とい う 裁判所の声を聞くことだ。 脇田 滋︵龍谷大学︶ この 年 間、非正規 雇 用が増える中で逆に、 ﹁正規社員﹂を﹁特権的﹂ と 攻撃し 、労働 者全体 を 無 権利化 する論 調が台 頭 し ている 。しか し、労 働 者 の多数 が、雇 用不安 定 で 無権利 な﹁働 く貧困 ﹂ 層 になれ ば、少 子化が ま す ます進 み人口 急減の 結 果 、社会 を持続 的に維 持 できるかすら危うくなる。 本件高 裁判決 は、長 い 年月をかけて確立した ﹁ 濫用的 解雇か ら労働 者 を 保護す る﹂と いう判 例 法理から大きく逸脱する、 き わめて 不当な 内容で あ る 。﹁2 000 年過労 死 三判決﹂で最高裁判所は、 国 家とし ての﹁ 理性﹂ を 示 し、労 働者を 死なせ る ま でに働 かせる 企業経 営 に明確な歯止めをかけた。 最高裁は、﹁雇用の安定﹂ に ついて も﹁理 性﹂を 示 すべきである。 20 皆さ ん。高 裁判決破 棄の 最高 裁判決 の獲得に 向け てともに頑張りましょう。 浅倉むつ子︵早稲田大学︶ 今日 は2014 年 12 日、 真珠湾攻撃 から 年目 にあた る。しか しも は や ﹁ 戦 後 ﹂で は な く ﹁戦 前﹂か もしれな い。 ﹁戦 争をす る国﹂を めざ して 日本は 暴走し始 めて いる からだ 。 日後 には 特定 秘密保 護法が施 行さ れ、 衆議院 選挙が終 われ ば、政権は憲法改正に突っ 走る だろう 。そんな 安倍 政権 が誇る ﹁雇用や 賃金 の好転﹂は嘘でしかない。 8 2 73 実質 賃金は 低下し、 非正 規労 働者は 増え続け てい る。 法があ っても役 に立 たな いとい う無力感 が、 労働 現場に は広がっ てい る。 こんな ときだか らこ そ、 司法に は、法に 則っ た正 義を貫 いて欲し い。 ﹁更 正計画 さえあれ ば解 雇で きる﹂ かのよう な裁 判所 の論理 は、無法 とし か写 らない 。201 5年 - 1 - http://sasaerukai.com/ 支える会ホームページ 2015年1月号 不当解雇とたたかう日本航空労働者を「支える会」通信 第18号 12 12 20 要が あり、 人選基準 は、 合理性が認められる。よっ て、 管財人 によって なさ れた 本件解 雇は、そ の実 施目 的、実 施規模、 実施 時期のいずれについても、 合理性が認められる﹂と、 会社 更生法 を労働法 に優 先さ せ整理 解雇有効 とし て、 経営者 責任を免 罪し た。これが全てだ。 し かし日 本航空の 再生 は政 府指導 の下で、 ﹁更 生計 画﹂は 順調に遂 行さ れ20 10年 月の解雇 時点 で営業 利益も人 員削 減数 も更生 計画の目 標を 超過達成していた。 では何故解雇が必要だっ たの か。倒 産状態に 陥っ たか らでは なく、各 航空 業界には﹁空の過当競争﹂ に打 ち勝つ 企業経営 ある いは 体質の 再編強化 が求 められているのだと思う。 そ のため に邪魔な もの は何 か。政 治家等々 であ ると かなど と差し障 りが ある ので一 つひとつ 述べ られ ないが 、何とい って も労 使協調 型ではな い労 働組 合だろ う。だか ら、 ﹁こ の会社 には、あ なた がた が貢献 できる場 がな い﹂ ではな く﹁あな たが たが この会 社で活躍 して ほし くない ﹂という こと だ。 私 自身﹁ 戦後は﹂ とい える ほどの 年齢では ない が、 労働組 合の闘い の歴 壽︶ 史 は一貫 して組 合つぶ し との闘いであったと思う。 そ して今 やこれ を政府 が 後押しをする。 こうし た意味 におい て も 、この 日航の 闘いは 全 労 働者の 課題で もある と いうことだ。 やがて 日航本 社前に 到 着 したデ モ隊と 本社前 に 集 まった 人々が 歩道を 埋 め 尽くし 、そし て寒風 吹 き すさぶ 群青の 空に5 0 0名を超える﹁解雇撤回﹂ の シュプ レヒコ ールが こ だました。 ︵金澤 リメン バーア クショ ン に は遠く 愛媛か らも会 員 が 参加し てくだ さいま し た。 また全 国の支 える会 か ら は、北 海道音 威子府 の 会 、JA L闘争 を支え る 熊 谷の会 が御参 加下さ い ました。 大変お 忙しい 中、御 参 加 下さっ た皆様 、本当 に 有難うございました。 - 2 - 月9日日本航空本社包囲行動 12 12 北風 が身 体に 纏わ り 付 く。 月 9日 この 日、 解 雇 通告 から まる 4年 。 北 品 川の 聖蹟 公園 に集 結 し た 原告 団と この 闘争 を 支 援す るデ モ隊 は、 時 分 日航 本社 をめ ざし て 出 発 した 。そ の数 40 0 を 超える。 2 01 0年 月 日 、 16 5名は 路頭に放 り出 され た。あ れから4 年、 被解 雇者は 解雇撤回 を求 めて必死に闘ってきた。 し かし既 に報告さ れて いる ように 、東京地 裁と 高裁は﹁日本航空は、いっ たん 破綻し た会社で あっ て、 会社更 生手続き が開 始さ れたこ とで初め て存 続 する もの で ある 。 そ して 人員 削 減施 策 は 、事 業再 生 計画 に 織 り込 まれ 、 これ が 遂 行さ れる こ とを 前 提 とし て、 更 生計 画 が 裁判 所に 認 可さ れ た もの であ る 。日 本 航 空の 管財 人 がし た 解 雇は 、更 生 手続 の 下 で法 律管 財 人の 責 任 と権 限に お いて 行 わ れ、 日本 航 空の 事 業 の維 持更 生 を図 る た めの 融資 を 得る た め に、 整理 解 雇の 必 12 18 31 2015年1月号 不当解雇とたたかう日本航空労働者を「支える会」通信 第18号 ハンド マイク で呼び か け る向こ うに、 紅葉し た 美 しい比 叡山の 山並み を 望 みながら、 結成 周 年 と いう稲 盛財団 の京都 賞 授 賞式参 加者へ のJA L 1 65名 不当解 雇撤回 を 求 めるビ ラまき 宣伝行 動 を行なった。 月 日、晴天に恵 ま れ 絶好の 宣伝日 和。地 下 鉄 から上 がって きて授 賞 式 会場・ 国立京 都国際 会 館 に向か う地点 でJA L 不 当解雇 撤回原 告団・ 乗 員原告団・山口宏也団長、 客 室乗務 員原告 団・内 田 妙 子団長 をはじ めたく さ んの原告団や主催した ﹁ 日本航 空の不 当解雇 撤 回 をめざ す京都 支援共 闘 会 議﹂に 結集す るたく さ ん の労組 や﹁J AL闘 争 を 支える 京都の 会﹂の 仲 間が参加した。 同 時に﹁ 路上に 駐車 する な﹂ という 国際会 館= 京セ ラ側 の言に 従って 、京 都総 評の 宣伝車 は会館 前や 会場 周辺 を客乗 原告団 員が マイ クを 握って 流し宣 伝を 並行 して行なった。 この 賞の授与 は今年で 回目 らしい が、毎 回内 外の 学者 ・文化 人に一 人五 千万 円の 賞金を 手渡す とい う、 29 長が 地下 鉄出口 の宣 伝場 所に 現れ 、ちょ うど ビラ まき して おられ た山 口団 長と 対面 し、本 人に 山口 氏は すか さず声 をか け、 内田 団長 も後に 続き 、大 西会 長に 一緒に 直談 判す る事ができた。 山 口団 長から は、 ﹁パ イロ ット の退職 が1 70 名に 及ん でいる 事、 解雇 撤回 し職 場に戻 すべ きで ある こと ﹂、内 田団 長か らは ﹁毎 月、要 請文 を持 参し て直 接面談 を申 し入 れて いる が、毎 回部 下に 対応 させ 門前払 いの 繰り 返し であ ること 、客 室乗 務員 を1 800 名以 上採 用し なが ら、会 社都 合で 解雇 した 名 を戻さ ない のは 不条 理であ るこ と、 IL Oは 二次勧 告で 職場 復帰 させ るため の協 議を 求め てい ること 、当 時解 雇回 避の 方法が あり なが ら解 雇を 強行し たが 、交 渉過 程で 起きた 不当 労働 行為 が地 裁判決 でも 断罪 され たの である から 、解 84 た びた び経済 界の 雑誌 か らさえ暴露されている ﹁儲けなくして安全なし﹂ と いう ような 稲盛 イズ ム で 、こ の間の JA L再 建 云 々で 株で不 当に 儲け た よ うな お金も 使い 、札 束 で 人の ほっぺ たを ひっ ぱ た くよ うな行 事が 連綿 と 続けられてきたのである。 稲盛 ファミ リー と関 係 の ない 市民・ 学生 が参 加 し た 月 日のゴ ア元 米 副 大統 領記念 講演 会ほ ど パ ーフ ェクト な感 じで は さ すが になか った が、 概 ね 良好 な参加 者の ビラ の 受 け取 り具合 で、 開会 の 9 分 前から 宣伝を 実施 し た。 そこ に、原 告団 が東 京 本 社で 今まで 何度 も団 交 申 入れ に行っ ても 袖に さ れ てい たJA L・ 大西 会 90 30 要請文を読み上げる山口団長 雇 問 題に つ い て 解決 す る 決 断 を 下す べ き で ある こ と 、 当 時 の社 長 で あ った 大 西 会 長 に その 責 任 が ある こ と ﹂ を平行歩行しながら話した。 大 西会 長 の お 連れ の 方 が 自 ら ﹁大 西 の 妻 です ﹂ と 歩 み 寄 られ 、 誠 実 なコ メ ン ト を い ただ い た の は、 殺 伐 と し た 会社 の 対 応 ばか り の 長 期 に わた る 労 働 争議 の 中 で の 、 すが す が し い涼 風 と も 言えた。 そ の後 、 ﹁ 稲 盛名 誉 会 長 は 発 言に 責 任 を 持ち 争 議 の 解 決 を︵ 要 求 ︶ ﹂と い う 、 京 都 支援 共 闘 、 京都 総 評 、 両 原 告団 連 名 の 要求 書 を 携 え 、 申入 れ 代 表 団を 編 成 し て申入れを行なった。 会 場ま で の 長 い渡 り 廊 下 で京セラ側が 待ちうけ、 ﹁ 稲 盛会 長 に 手 渡す こ と を 努 力 する ﹂ と い う約 束 を 押 し問答の末勝ち取ったので、 要 求 書全 文 を 山 口団 長 が ハ ン ド マイ ク で 読 み上 げ 、 式 参 加 者や 通 行 の 市民 に 大 き くアピールした。 ︵JAL闘争京都共闘・ 稲村守事務局次長︶ - 3 - 2015年1月号 不当解雇とたたかう日本航空労働者を「支える会」通信 第18号 11 10 30 5 13 るか ら、若 くてもの を言 わな い人ば かりにし よう と会 社は考 えている が、 人の 気持ち はどんな に管 理強 化して も解雇で おど して もコン トロール はで きな い。社 員に愛さ れる 会社 を目指 してきち んと 過去を清算すべき。﹂ ﹁ 解雇問 題を放置 すれ 高 裁自 らが 定め た整 理解 雇 要 件の 判断 につ いて 全 国の 労働 者が 注目 して い る。 司法 の判 断が 問わ れ てい る。 国内 法、 国際 法 に基 づい た公 正な 判断 を。﹂と要請しました。 高裁 提出 数︵ 団体 1万 2千 団体 、個 人 万 筆︶ を 超え るよ うに 今後 も署 名 活動 への 一層 の御 協力 をお願い致します! *各判事の履歴等は裁判所のHPで確認す ば、 社員を 使い捨て にし 35 して高裁判決を覆させましょう! 取 り組 み 予 定は 支 え る会 ホ ー ム ペー ジ で 確 認く だ さ い 。 アド レ ス は 通信 P 1欄外にあります。 是非口頭弁論を開かせ、高裁に差し戻 耳 を傾 け向 き合 って くれ る のか 。で も大 切な 仲間 を 取り 戻せ るま で声 をあ げ 続け る。 ﹂と いう 職場 の 声を 伝え 、不 当解 雇に よ る経 験者 不足 、労 働環 境 悪化 、安 全性 低下 とい う現状を伝えました。 そし て参 加者 それ ぞれ か ら﹁ 現場 の声 を裁 判官 に しっ かり 届け て頂 きた い ﹂﹁ 門前 払い はせ ず弁 論 を開 いて 公正 な判 断を し 、法 治国 家と して 、憲 法 の番 人と して の役 割を 果 たし て頂 きた い﹂ ﹁最 調査官は両法廷とも同じ方です。 - 4 - 4 鬼丸かおる氏。 た記憶として永遠に残る。 千葉勝美氏、小貫芳信氏、山本庸幸氏、 経費 をかけ て育てた 社員 が流 出して いくのは 、会 社へ の忠誠 心が育た ない 客室乗務員裁判 第二小法廷 月 日 時から、支 援共 闘会議 主催で最 高裁 前宣 伝行動 と署名提 出・ 要請 行動を 行いまし た。 5 安全 事象が 連発し問 題が 多い 。入社 しても慣 れた 頃辞 めてし まう。新 人に 囲ま れて通 常の業務 以上 のこ とが多 すぎる。 こん なに 多くの 新人を雇 うな らな ぜ解雇 した人を 戻さ ない のか? 人や人生 をな んだ と思っ ているの か? フィ ロソフ ィーのど れに 照ら し合わ せてもこ の解 雇は おかし い。経験 は客 室乗務員にとって不可欠。 早く 解雇者 を戻して ほし い。 ﹂﹁若 い人達が 、身 櫻井龍子氏、金築誠志氏、池上政幸氏、 8 月 に引き続き 2回目の 行動となります。 今 回で合 計団体署 名4 6 500 団体、個人 署名 万筆を提出しました。 要 請行動 には、国 民支 援共 闘会議 から金澤 共同 代表 はじめ 名、支 える 会柚 木事務 局長、大 田区 労協小林事務局次長、キャ ビン クルー ユニオン ︵C から 。会社 に見切り をつ けさ せてい るのは、 会社 の冷 酷さで ある。仕 事を 愛し 、安全 ・サービ スの ることができます。 品質 を保ち 後輩を育 てて きた かけが えのない 人達 を、 解雇す る必要も ない のに 破綻に 乗じて切 り捨 勇氏、山浦善樹氏。 白木 てた 罪を会 社は素直 に認 める べき。 何年経て ば良 識あ る人が 私達の叫 びに パイロット裁判 第一小法廷 26 CU ︶から 古川委員 長は じめ 名、 パイロッ トは 原告 山口団 長はじめ 名 体を こわす 前に辞め ると 言っ ている 。ベクト ルも バラ バラ、 仕事の喜 びも なく 、辞め たいと考 えて いる 人ばか り。この 年末 で一体何人が辞めるのか。 労働 環境を 改善しな いと 人が 育たず 育っても やめ てい く。世 界一のエ アラ イン など無 理!と皆 言っ てい る。客 室乗務員 にな りた い人は いくらで もい 最高裁での法廷が決定しました。 10 の 名が参加しました。 要 請では 、CCU から 年 末 ア ン ケー ト を 基 に ﹁ベ テラン の少ない 職場 で多 くの新 人を抱え 充分 な育 成がで きず、伝 統継 承は 断絶し 仕事が終 わら ない 。サー ビス面だ けで なく 安全面 において も不 ◇最高裁の各法廷決定◇ 11 17 2015年1月号 不当解雇とたたかう日本航空労働者を「支える会」通信 第18号
© Copyright 2024