東播臨海広域市町村圏における広域ごみ処理施設 生活環境影響調査計画書 はじめに 加古川市、高砂市、稲美町、播磨町の2市2町は、平成19年 からごみ処理の広域化について検討を始め、平成22年度に実 施した「ごみ処理広域化実現可能性調査」の結果をふまえ、平 成22年12月に2市2町がごみ処理広域化に参加する意思を表 明しました。 平成24年2月には、東播臨海広域行政協議会において「ごみ 処理広域化基本計画」を策定し、平成25年度には、ごみ処理 方式の選定及び、ごみ処理施設整備基本計画を策定しました。 本日は、生活環境影響調査計画書について、ご説明いたし ます。 1 事業計画の概要 2 ごみ焼却施設の現状 (焼却施設について) 自治体名 加古川市 高砂市 稲美町 播磨町 施設名称 加古川市 新クリーンセンター 高砂市 美化センター 稲美町 清掃センター 播磨町 施設規模 焼却方式 竣工年月 432t/日 (144t/日×3炉) 全連続燃焼式 流動床炉 平成15年3月 194t/日 (97t/日×2炉) 流動床式ガス 化溶融炉 平成15年3月 30t/日 (15t/8h×2炉) 機械化バッチ 燃焼式 ストーカ炉 平成8年3月 90t/日 塵芥処理センター (45t/日×2炉) 准連続燃焼式 ストーカ炉 平成4年3月 (現在は連続運転) 3 事業計画地の位置 位置:兵庫県高砂市梅井 6丁目1番1号 ほか (既存の施設の敷地内) 計画施設は、既設の高砂市美 化センターの建物を解体撤去 後、その跡地に建設する計画 である。 4 ごみ処理施設の基本仕様 (1)可燃ごみ処理施設 項目 計画施設 参考(高砂市美化センター) 焼却方式 ストーカ式焼却方式 流動床式ガス化溶融炉 施設規模 429t/日(143t/日×3炉) 194t/日(97t/日×2炉) 59m 59 m 約34,000m3N/h・炉×3炉 25,130m3N/h・炉×2炉 (届出排ガス量) 排ガス処理設備 等 同左 上水道を利用 同左 煙突・排ガ ス諸元 煙突高 排ガス量 公害防止設備 用 水 プラント系排水 処理後、公共用水域または下水 道に放流 クローズドシステムにより施設 外への排出はない 5 ごみ処理施設の基本仕様 (2)不燃・粗大ごみ処理施設 項 目 計画施設 参考(高砂市美化センター) 施設規模 40t/日 30t/日 処理対象 不燃・粗大ごみ 不燃・粗大ごみ、かん類、 びん類、ペットボトル プラント系排水 可燃ごみ焼却施設で処理 可燃ごみ処理施設で処理 公害防止設備 集じん設備等 集じん設備等 6 施設の配置計画(案) 可燃ごみ処理施設 管理棟 不燃・粗大ごみ処理施設 7 環境保全計画 計画施設 参考 (高砂市美化センター) 硫黄酸化物 10 ppm以下 50 ppm以下 窒素酸化物 30 ppm以下 50 ppm以下 0.01 g/m3N以下 0.02 g/m3N以下 10 ppm以下 50 ppm以下 項目 煙突・ ばいじん 排ガス諸元 塩化水素 ダイオキシン類 0.05 ng-TEQ/m3N以下 0.05 ng-TEQ/m3N以下 8 主なごみ搬入路 9 事業全体のスケジュール(予定) 年 度 項 目 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 運営方式検討 事業者選定 計画段階 土壌汚染対策法関連 生活環境影響調査 計画書 生活環境影響調査 既存ごみ焼却施設 解体工事 建築工事 施設実施設計 稼働 施設建設 10 生活環境影響調査の計画について 11 生活環境影響調査の目的 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、生活環境影響 調査の実施が定められており、広域ごみ処理施設の建設を進める にあたっても、新たに施設を設置する場合には、対象の施設が、周 辺地域の生活環境に及ぼす影響をあらかじめ調査し、その結果に 基づき、地域ごとの生活環境に配慮したきめ細かな対策を検討した 上で、施設の計画に反映するために、生活環境影響調査を行うも のです。 本調査計画書(案)は、今後、皆様のご意見を反映し、調査計画 書としてとりまとめていきます。 12 生活環境影響調査の流れ 計画書(案)の作成 現在 平成27年 3月頃 市民意見公募手続きによる 市民等からの意見の反映 生活環境影響調査計画書の策定 地域の生活環境への影響を調査 (計画書に基づく調査) 生活環境影響調査書(報告書)の作成 告示・縦覧 平成27年4月~ 平成29年3月頃 市民等からの意見書 意見書の集約 県に届出 13 生活環境影響調査項目の選定まで 対象事業の事業計画案 環境保全に関する計画等 への配慮 環境影響要因の抽出 地域の概況の把握 生活環境影響調査項目の選定 14 生活環境影響調査項目 調査項目 煙 突 排 ガ ス の 排 出 二酸化硫黄(SO2) ● 二酸化窒素(NO2) ● ● 浮遊粒子状物質(SPM) ● ● 影響要因 調査事項 大気質 大気環境 施 設 の 稼 働 ・ 存 在 漏施 洩設 か ら の 悪 臭 の ベンゼン 走廃 行棄 物 運 搬 車 両 等 の ● 塩化水素(HCl) ● ダイオキシン類 ● 水銀 ● 粉じん ● 騒音 騒音レベル ● ● 振動 振動レベル 特定悪臭物質濃度・ 臭気指数 水温・流量 ● ● 悪臭 水環境 施 設 排 水 の 排 出 水質 ● ● ● 一般項目 ● 有害項目 ● ダイオキシン類 ● 15 現況把握 調査計画の概要 16 現況調査について 1 大気質 (1) ■ 調査内容 一般環境及び沿道環境の 大気質や気象を調査します。 ■ 調査位置 一般環境:2地点(右図) 沿道環境:4地点(右図) 上層気象:1地点(事業計画地) 17 1 大気質(2) ■ 気象(地上気象・上層気象)について 調査項目 地上気象 上層気象※ 調査地点 調査期間 風向・風速 事業計画地1地点 (屋上付近) 1年間連続 日射量 気温など 事業計画地1地点 (屋上付近) 1年間連続 気温 風向・風速 事業計画地1地点 4季・各季7日間 ※上層気象は、GPSゾンデ(右図)を用いて、高度500mまでの高度別 (50m毎)の上空の気温、風向・風速を測定します。収集したデータは 気象条件等の基礎資料として使用します。 上層気象調査風景 (GPSゾンデ) 18 1 大気質 (3) ■一般環境について 調査項目 調査地点 調査期間 二酸化硫黄 窒素酸化物 浮遊粒子状 物質 塩化水素 ダイオキシン 類 事業計画地 周辺2地点 4季 各季7日間 水銀 粉じん測定機器 (ローボリュームエアサンプラー) 粉じん 降下ばいじん 4季 各季1ヵ月間 ダイオキシン類調査機器 (ハイボリュームエアサンプラー) 19 1 大気質 (4) ■沿道環境について 調査項目 調査地点 窒素酸化物 浮遊粒子状 物質 ベンゼン 事業計画地 周辺4地点 調査期間 1季 7日間 1季 1日間 大気質測定機器 20 1 大気質 (5) ■現地拡散実験について 調査項目 調査地点 大気の拡散状況 風下の約30地点 (予定です) 排ガス温度、排ガス量 煙道(既存施設) 調査期間 夏・冬(各季7日間で10回※) ※新施設の煙突からの大気質の拡散状況を予測するデータを収集するため、既存施設の煙突にPMCH ガス(試験用の無害ガス)を入れて、煙突から排出されたPMCHガスを風下の約30地点(予定)で捕 集する作業を10回実施します。 高度 PMCHガス放出 100m 風 PMCHガス 採取装置 50m PMCHガス発生 環境美化センター 煙煙突突 0m 0km 0.5km 1km 2km 3km 21 2 騒音・振動 (1) ■ 調査内容 事業計画地及び周辺の居住地 域において一般環境を把握し、ア クセスルートが居住地域近傍を 通過する地点において沿道環境 を把握します。 ■ 調査位置 一般環境:事業計画地1箇所(右図) 沿道環境:ごみ搬入路7箇所(右図) 断面交通量:ごみ搬入路4箇所(右図) 交差点交通量・渋滞長:ごみ搬入路7箇所 22 2 騒音・振動(2) ■一般環境及び沿道環境について 調査項目 調査地点 一 等価騒音レベル 般 事業計画地1地点 環 振動レベル 境 調査期間 2日(平日、休日) 等価騒音レベル 2日(平日、休日) 沿 振動レベル ごみ搬入路7地点 道 1回 環 地盤卓越振動数 (単独走行の大型車10台) 境 断面交通量:ごみ搬入路4地点 交通量 2日(平日、休日) 交差点交通量・渋滞長:7地点 23 3 悪臭 ■ 調査内容 事業計画地周辺の悪臭の状況に ついて、現状を調査します。 ■ 調査位置 事業計画地の敷地境界:2箇所(右図) ■ 調査項目・地点・期間 調査項目 敷地境界 周辺 発生源 臭気指数 特定悪臭物質濃度 臭気指数 特定悪臭物質濃度 調査地点 調査期間 事業計画地の敷地境 界2地点 夏季2回 脱臭装置処理施設出 口(既存施設) 24 4 水質 ■ 調査内容 河川(下流水域)の水質 について調査します。 ■ 調査位置 排水路出口の上下流:2箇所(右図) ■ 調査項目・地点・期間 調査項目 調査地点 調査期間 2地点(排水路出口の上下流) 4季・各季1回 水温・流量 河川水質 一般項目 有害項目 ダイオキシン類 25 予測・評価の概要について 項目 予測手法 煙突排ガス(年平均値・一時間値 ) 大気拡散計算 運搬車両による排ガス 大気拡散計算 施設騒音・振動 伝搬モデル式による計算 運搬車両による騒音・振動 日本音響学会式等による計算 交通検討 交差点需要率、主要断面混雑度計算 悪臭 施設からの漏洩 事例の引用(定性予測) 水質 施設排水による水質 完全混合式等による予測 大気質 騒音 ・ 振動 26 今後の予定 27 生活環境影響調査の流れ 計画書(案)の作成 現在 平成27年 3月頃 市民意見公募手続きによる 市民等からの意見の反映 生活環境影響調査計画書の策定 地域の生活環境への影響を調査 (計画書に基づく調査) 生活環境影響調査書(報告書)の作成 告示・縦覧 平成27年4月~ 平成29年3月頃 市民等からの意見書 意見書の集約 県に届出 28 計画書(案)の市民意見公募手続きについて 市民意見公募手続きとは、市が基本的な計画等を立案する過程において、その内容など を公表し、市民の皆様からいただいたご意見を反映し、意思決定する手続きのことです。 公 表 方 法 提 出 に つ い て 期間 閲覧場所 提出できる方 提出の方法 平成27年 1月16日(金)~平成27年 2月24日(火) 高砂市役所生活環境部、高砂市HP、高砂市美化センター 市民サービスコーナー(午前8時30分~午後5時15分) ・市内に住所を有する者 ・市内に在勤、在学する者 ・市内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体 ・市税の納税義務を有する者 ・意見公募手続きに係る事案に利害関係を有する者 ・実施機関が指定する場所への書面の持参 ・郵送 ・FAX ・Eメール 高砂市役所生活環境部広域ごみ処理施設建設推進室 提出先 (〒676-0074 高砂市梅井6丁目1番1号) TEL : 079-448-8766 FAX : 079-448-9179 Eメール : [email protected] 29 環境保全対策に向けて 今後の現況調査、及び予測評価を踏まえ、関係機関と協議しながら適切な対策や事後 調査を検討します。 環境保全対策(例) <工事中> ①工事用車両の走行にあたっては,安全運転の励行及び車両管理を徹底する。また, 沿道の通行時間帯の分散に努め,沿道騒音・振動・大気質への影響を軽減する。 ②工事用車両の洗浄を励行し,敷地内外の路面への土砂の堆積を防ぎ,粉じんの飛散 防止に努める。また,強風時や乾燥時等の砂じんの発生しやすい気象条件の場合には 適時散水する。 ③土地の改変に伴う濁水流出を防止するため,沈砂池等を設置し影響を軽減する。 ④建設工事に使用する建設機械(重機)は,低騒音・低振動型・排ガス対策型とし,周囲 への騒音・振動・大気質の影響を極力低減する。また,工事期間中に建設機械の稼働が 集中することがないよう,使用時期や配置の分散にも努める。 <供用時> ①関連車両の通行にあたっては,安全運転の励行及び車両管理を徹底する。 ②建屋の形状及び配色に配慮し,また,敷地の周囲に植栽を施すことにより,周辺景観 環境との調和を図る。 30 おわりに 今後実施する、生活環境影響調査の結果等も踏まえ、 安全・安心で周辺環境にやさしい施設を目指し、住民の皆 様のご理解とご協力のもと、施設の整備を進めていきます。 皆様のご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願 いいたします。 【 担当部署 】 高砂市生活環境部広域ごみ処理施設建設推進室 31
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