JICA STAFF 田口 晋平 JICA南スーダン事務所(PDF/174KB)

From South Sudan
不安定な騒乱の中で
好循環を生み出す協力を
こで初めて、世界には学校に行けず、家族の
何気なくBBCニュースを見ていました。そ
多様な研究手法を身に付けたかったのです。
学 し ま し た。世 界 各 地 の 教 育 政 策 に 関 す る
る力が必要と感じて、アメリカの大学院に進
携わって6年、もっと広く物事を捉え分析す
高校生の時、大学受験の勉強になればと、 日 本 の 教 育 現 場 を 離 れ、途 上 国 の 教 育 に
教員経験を生かして
国際協力の現場へ
教 育 を 軸 に 、南 スー ダ ンの 国 づ く り に
貢 献 し たい
日 本での教 員 経 験 を 生かし 、アフリ
カなどで教 育 分 野の支 援に携わって
きた田口晋 平 さん。2011年に独
ために働かなければならない子どもたちがい
外で教員経験を生かせないかと考え、青年海
年目に入り少し余裕が出てきたころ、日本以
毎日が怒とうのように過ぎていきました。5
大学卒業後は地元の中学校の教員になり、
技能を学ぶ機会がほとんどありません。人生
た り 続 い た 内 戦 の 影 響 で、就 職 に つ な が る
立 を 果 た し た 南 ス ー ダ ン で は、数 十 年 に わ
ェ ク ト を 担 当 し て い ま す。2 0 1 1 年 に 独
や 安 全 管 理 業 務 に 加 え、教 育 分 野 の プ ロ ジ
ランティアにできることは限られていると痛
事業が軌道に乗り始めた矢先の出来事だっ
な く さ れ て し ま い ま し た。南 ス ー ダ ン で の
的 に 銃 撃 戦 が 勃 発 し、国 外 へ の 避 難 を 余 儀
にあると強く感じています。
とが平和への道筋であり、支援とはそのため
も、このように良い循環を生み出していくこ
っている姿を見ました。不安定な騒乱の中で
と開発途上国両方の現場を経験していたこ
す る 形 に つ く り 直 す 作 業 に 取 り 組 み、日 本
修の モ デ ル を ケ ニ ア の 実 情 に 合 わ せ て 機 能
置く意義を実感しました。
う 声 を た く さ ん 聞 き、私 た ち が 現 場 に 身 を
や 住 民 か ら﹁よ く 帰 っ て き て く れ た﹂と い
ュ バ に 戻 る こ と が で き ま し た。現 地 の 政 府
育を受けられるよう、力を尽くしたいと思い
かし、これからも途上国の人々が質の高い教
と途上国、それぞれの教育現場での経験を生
教育は国づくりの根幹に関わります。日本
ます。
とがとても役に立ちました。
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立 を 果 たしたアフリカの南スーダン
ることを知ったのです。自分がいかに恵まれ
そ し て 修 了 後、社 会 人 採 用 枠 でJICA
外協力隊に参加。南アフリカで、理数科の教
の大半を難民キャンプで過ごしてきた人々
援を継続していくことが大切です。職業訓練
大変な時だからこそ、人々に寄り添い、支
に 就 職。現 在 は 南 ス ー ダ ン 事 務 所 で、総 務
た環境にいるかに気付き、もどかしい気持ち
員に向けた研修会などを企画しました。当時
が 大 勢 い る 中 で、彼 ら が 職 業 訓 練 を 受 け ら
でいっぱいになりました。
はアパルトヘイトの名残もあり、現地の教員
のプロジェクトでは、難民だった人が日本人
感したのも事実。
﹁もっと多面的にインパク
ただけに悔しい思いをしましたが、昨年 月
ラクターになり、他の難民を支える立場にな
れ る よ う、職 業 訓 練 校 の 設 置 や カ リ キ ュ ラ
研修会では学びの場に飢えていた教員た
月から各地で断続
ト を 生 み 出 す 仕 事 を し た い﹂と 思 い、
JIC
に は 避 難 勧 告 の レ ベ ル が 下 げ ら れ、首 都 ジ
ち の 反 応 に 手 応 え を 感 じ る 一 方、一 人 の ボ
の人たちと頭を悩ませながら、日本の教員研
し か し、2 0 1 3 年
ムの作成、インストラクターの研修などに、
南スーダン労働省職業訓練局長とプロジェクトの方向性につ
いて打ち合わせ
は免許を持ちながらも指導経験が浅く、教え
大学卒業後、数学の教員とし
て中学校で勤務。青年海外
協力隊、JICAジュニア専門
員、JICA専門家を経て、
アメ
リカで国際教育政策の修士
号を取得。2013年から現職。
るのもままならない状況でした。
田口 晋平
専門家の指導を受けて職業訓練のインスト
TAGUCHI Shimpei
現地の政府と共に取り組みました。
JICA南スーダン事務所
A専門家としてケニアに赴任しました。現地
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で 、現 地の人々に平 和への道 筋が 開
けるよう 、支 援に奔 走している。
南スーダン事務所のスタッフたちと田口さん
(左端)
。現地スタッフと日本人、14人で力を合
わせて奮闘している
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February 2015