平成26年度 自主保安事業所交流会 平成27年2月4日 県からのお知らせ 神奈川県安全防災局工業保安課 1 講演内容 n 高圧ガス災害事故の発生原因と対策 n 自主保安活動の促進 n 事故防止に向けての取組 2 1 高圧ガス災害事故の 発生原因と対策 3 高圧ガス災害事故発生状況(全国) ※容器の盗難・喪失等を含まない集計 600 合計 製造事業所 移動 消費先 その他 500 件数(件) 400 般 LP 426 405 コ 350 350 327 288 300 200 490 257 冷 195 147 157 166 H15 H16 H17 増加から横這い 100 0 H18 H19 H20 年 H21 H22 H23 H24 H25 「高圧ガス関係事故年報 平成26年3月 高圧ガス保安協会」調べ 4 2 H25年災害事故の傾向と対策(全国) 設備の維持管理不良と運転・工事に関するミス (ヒューマンエラー)によるものが全体の約4/5 設備管理、保安教育が重要 ・腐食管理不良による事故が多くを占める 腐食・疲労対策を中心に維持管理が重要 ・施工管理不良に起因する事故が増加 施工時の適切な工法選択、確認検査が重要 ・誤操作、誤判断等ヒューマンエラー事故も多い 運転中及び工事中における確認作業が必要 「高圧ガス関係事故年報 平成26年3月 高圧ガス保安協会」調べ 5 高圧ガス災害事故発生状況(県) ※容器の盗難・喪失等を含まない集計 45 41 合計 製造事業所 移動 消費先 その他 40 35 件数(件) 30 38 製造事業所が 高止まりの傾向 28 33 33 27 25 22 20 17 15 15 貯蔵中が多い 12 9 10 5 0 H15 H16 H17 H18 H19 H20 年 H21 H22 H23 H24 H25 6 3 災害区分別・事象別内訳(県・H25年) 1件(2.6%) 貯蔵中が多数 LP その他 破裂 破損 23 冷 その他 4件, 11% 5件(12.8%) 般 9件, 24% コ 消費先 製造 事業所 移動 噴出・漏えい 23件, 60% 32件(82.1%) 2件, 5% 製造事業所が 全体の6割 噴出・漏えいが 全体の8割超 7 災害原因別内訳(県・H25年) 11 その他 破裂・破損等 噴出・漏えい 火災 爆発 10 9 件数(件) 8 H25年 多発 7 6 5 4 3 2 1 0 施 工 管 理 不 良 腐 食 管 理 不 良 検 査 管 理 不 良 点 検 不 良 締 結 管 理 不 良 シ ル 管 理 不 良 容 器 管 理 不 良 組 織 運 営 不 良 操 作 基 準 等 の 不 備 情 報 伝 達 の 不 備 誤 操 作 、 製 作 不 良 ー 設 計 不 良 誤 判 断 不 良 行 為 自 然 災 害 交 通 事 故 そ の 他 人的被害 3件含む 8 4 腐食・検査管理不良に起因する災害事故 の詳細内訳(県・直近4年) 分類 設 備区 分 塔 槽類 機器 ( 3 ) 部位 熱 交換 器 ( 1 ) 配管 ( 8 ) (27) (15) 溶 接部 ( 3 ) 締 結部 ( 1 ) 開 閉部 ( 1 ) 配 管等 ( 6 ) 継手 ( 3 ) 附 属設 備 ( 1 ) 弁 ( 2 ) 凝縮 器 ( 1 ) 冷 凍設 備 ( 6 ) 蒸発 器 ( 3 ) 容器 ( 1 ) セパレーター ( 1 ) そ の他 ( 3 ) 附属 品 ( 1 ) 塔 槽類 ( 7 ) 内C E ( 7 ) 回 転設 備 ( 2 ) 圧縮 機 ( 2 ) 母材 ( 4 ) 配管 ( 1 5 ) 溶 接部 ( 6 ) 配 管等 ( 4 ) 内C E ( 2 ) 継手 ( 4 ) ろう付け部 ( 9 ) 弁 ( 2 ) 締 結部 ( 3 ) 冷 凍設 備 ( 1 4 ) 凝縮 器 ( 3 ) 蒸発 器 ( 1 ) そ の他 ( 5 ) 腐食 ( 2 0 ) 疲労 母材 9 件数(件) 腐食・検査管理不良に起因する災害事故 の設備設置年数(県・直近4年) 14 12 10 8 6 4 2 0 疲労 腐食 0~4 5~9 10~14 15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~ 年 腐食は20年を過ぎたあたり、 疲労は20年以内が多い 10 5 災害事故の傾向と対策(県) 事故件数は高止まり →継続的な自主保安活動が必要 ・現象は漏えい等が多いが、一部、破裂等もある ・設備上の原因は、腐食等、経年劣化が多い ・発生部位は冷凍設備・配管等が大部分 腐食は母材、疲労は溶接部・ろう付部 →経年劣化対策が重要 ・誤操作・誤判断などのヒューマンエラーも多い →保安教育・危険予知・ヒヤリハット活動が必要 ・(H25年は、容器管理不良も多い) 11 人身事故の推移と主な災害 (県・H14~25年:全34件) 人数(名)又は件数(件) 20 人身事故件数 死亡 重傷 軽傷 死傷者合計 ・容器の腐食による 塩素ガス の漏えいにより8名が軽傷 ・酸化エチレン滅菌器からの漏 えいにより3名が軽傷 15 ・気密試験中の窒素噴出によ り1名が死亡、1名が軽傷 ・フォークリフトの排ガスによ り7名が一酸化炭素中毒 10 7 5 1 ・溶接・溶断作業中 のLPガス爆発により 3名が重傷 ・LPガスバー ナーの作業中 の火災により 4名が重傷 5 2 3 H17 H18 3 0 H15 H16 3 4 H23 H24 3 0 0 H14 3 ・FRP容器の分解による破 裂により1名重傷 ・気密試験中のクランクケー スの破裂により1名死亡、2 名軽傷 H19 H20 H21 H22 H25 年 12 6 人身事故の区分別割合と取扱ガス種 (県・H14~25年:全34件) 3件(9%) アセチレン 12件 (35%) その他 炭酸 ガス ヘリウム 製造事業所 消費先 5件 (15%) 酸化エチレン 塩素 一酸化炭素 酸素他 移動 アンモニア 硫化水素 14件 (41%) 液化石油 ガス 窒素 不活性ガスでも人的被害がある 13 H26年に発生した死亡事故 n n H26年5月、潜水訓練の準備作業中に、2人が 意識を失い、そのうち1人は死亡、もう1人は意 識不明の重体(後日死亡) 高圧空気タンクからホースで空気を送る潜水装 置の気密テストに使用した窒素が、パージが不 十分のため装置内に残存してしまい、このため 酸欠状態になったと思われる。 14 7 自主保安活動の促進 15 今、なぜ自主保安活動が必要なのか 高圧ガスの事故・災害の防止 全国・県で高圧ガスの 災害事故が高止まり傾向 ○高圧ガス保安法第一条(目的) 製造・貯蔵等 の規制 両輪 自主保安活動 の促進 16 8 自主保安活動の促進に係る県の取組 取組時期(年度) H9 11 これまでの県の取組 13 15 17 19 21 23 25 保安情報誌「ゼニスかながわ」の発行 自主保安ガイドラインの作成及び普及啓発 安全監査制度の検討と普及 自主保安活動推進及び定着のための検討 自主保安活動の推進及び定着のための指導等の実施 中小事業所における基本的な取組推進 自主保安活動検証・定着化推進調査事業の実施 事業所 交流会 (H21~) 自主保安活動の定着化に向けた取組 高圧ガス保安法 施行(H9.4) 17 自主保安活動の定着化に向けた取組 保安統括者が自主保安活動基本方針を明確に 示し、周知することが重要 ・自主保安活動基本方針の策定(H20~) ・危害予防規程の変更届(H21) n 保安統括者が自主保安活動を継続的に取組む ための手段が必要 ・PDCAサイクルによる定期的な見直し ・自主保安チェックリストによる点検(H20~) n n 自主保安活動の取組事例を多く紹介し、事業所間 で情報交換を行うことが重要 ・自主保安事業所交流会への参加(H21~) ・(一社)神奈川県高圧ガス保安協会等への入会 18 9 自主保安のためのチェックリスト(H20~) 平成23年度まで:県に提出 平成24年度以降:提出は不要 ⇒自己評価は継続 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f5050/p15047.html 19 事故防止に向けた取組 20 10 課題と今後の対策 n 組織と人材の育成 ・指導者の確保と育成 ・安全作業に係るノウハウの伝承(又は構築) ・危険予知活動及びヒヤリハット活動の推進 n 事故情報の共有・活用 ・自社事故情報の共有 ・高圧ガス保安協会、神奈川県(工業保安課)の 事故事例データの活用 n トップの意識改革 ・人材、設備への適切な資源配分 ・地域住民への積極的な情報提供 21 日頃からの継続的な自主 保安活動が高圧ガス事故 の未然防止につながります。 22 11
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