(株)UACJ

(株)UACJ
(古河スカイと住友軽金属工業との統合会社)
住所
〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-7-2 東京サンケイビル
ホームページ URL
http://www.uacj.co.jp/
1.
会社概要
設立
2013 年 10 月
資本金
450 億円
業績
売上高:3,641 億円
従業員数
8,652 名 (2014 年 3 月末、連結ベース)
事業内容
アルミニウム・銅などの板製品・押出製品・鋳物製品・鍛造製品・銅管並びに加工品など非鉄金属素材の
経常利益:168 億円(2014 年 3 月期、連結ベース)
研究・開発・製造・販売などをグローバルに展開している「世界第3位規模のアルミメジャー会社」
2.
会社の特色
UACJ(United Aluminum Company of Japan)は、2013 年 10 月にアルミニウム圧延業界の国内トップ2社が経営統
合して誕生した、非鉄金属素材業界のリーディングカンパニーです。自動車・飲料缶・エレクトロニクス分野などの日用
品から、航空宇宙・エネルギー分野などの産業用に至るまで、UACJの素材はあらゆる分野で使われております。高品
質な素材を安定して提供することで、UACJは日本のモノづくり「Made in Japan」を支えています。
3.
3.1
先端研究・技術開発・製品開発例の紹介
アルミニウム缶用材料の開発
アルミニウム缶用材料は胴体部(ボディ)と蓋部(エンド)とに大別されており、それぞれに要求される特性が
異なるために、ボディ材には Al-Mn 系の、エンド材には Al-Mg 系のアルミニウム合金材料が使用されています。ア
ルミニウム圧延メーカーでは、海外から輸入したアルミニウム地金(99.7%純度純アルミニウム)を溶解して、さ
らに Mn や Mg 等の金属を添加して所定成分に調整した直方体形状のスラブ(厚み:約 50cm、幅:約 2m、長さ:約
10m)に鋳造します。このスラブに熱間圧延加工、冷間圧延加工、熱処理を施して厚さ約 0.3mmのアルミニウム合
金コイルとして製缶メーカーに出荷しています。製罐メーカーでは、図 1 に示すように、コイルから打抜いたアル
ミニウム円板⇒カップ成形⇒しごき加工⇒ネッキング加工の工程を経て缶に製造しています。缶ボディの側壁は約
100μmの薄さになります。軽量化の要求はアルミニウム缶にもあり、そのためにアルミニウム合金材料の板厚を薄
くすることが要求されていますが、成形加工時に破断しないように高成形性と高強度が要求されます。弊社では、
各種シミュレーション技術を駆使し、また合金成分や製造条件の最適化を図ることによって金属組織を制御して、
図 3 に示すような高強度材料を開発しています。この結果として、図 3 に示すように、日本のアルミニウム缶のボ
ディ重量は 13~15g(1985 年)から現在は 11~12gまで低減しています。
▼缶ボディの成形工程
図1
アルミニウム缶ボディの成形工程
材料強度
高強度材料
約10%UP
図2
3104合金
3204合金
3104合金
従来材
開発材
アルミニウム缶ボディ用材料の
図3
アルミニウム缶ボディ重量の推移
高強度化事例
3.2
航空機・ロケット用アルミニウム材料の開発
映画「風立ちぬ」でも紹介されたように、古くは海軍
の「ゼロ戦」
、陸軍の「隼」に代表される航空機にとって
軽量かつ高強度なアルミニウム合金は無くてはならない
材料です。ボーイング社の 787 機には CFRP が大量に使用
されて話題になりましたが、かつての 777 機等では機体
重量の 70%以上がアルミニウム材料であり、航空機の歴史
の中で古くから使用されてきたアルミニウム材料に対する
信頼性は高く、YS11 に続く国内ジェット機である MRJ では
アルミニウム材料が大量に使用されています。
表 1 航空宇宙用材料納入実績
合金
2024
2024C
2024C
2124
2124
2219
6061
7075
7075
7050
7050
用途
旅客機内板
ポリッシュドスキン
旅客機外板
H-Ⅱロケット
機体構造部材
H-Ⅱロケット
治具材、ラック&パネル
T-4 主翼外板
機体構造部材
H-Ⅱロケット
機体構造部材
高強度アルミニウム合金は、Al-Cu 系合金である 2000 系
合金(ジュラルミン、超ジュラルミン)
、Al-Zn-Mg 系合金である 7000 系合金(超々ジュラルミン)とに大別されま
すが、いずれの材料も鋳造⇒圧延の後に、溶体化熱処理⇒焼入⇒時効熱処理といった工程を経て製造されます。弊
社は超々ジュラルミンを世界で初めて実用化した会社であり、その合金設計技術に加えて国内最大の 5600 トンスト
レッチャーや、15000 トン大型プレス機等の大型設備を駆使して、H-Ⅱロケット用アルミニウム材料や 7050 合金厚
板を国内で唯一製造するなど、航空宇宙用板材料に関して表 1 に示すように高い実績を有しております。
問合せ先(人事部人事G)
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E-mail:[email protected]、 Tel. 03-6202-3783, Fax. 03-6202-2021