東よか干潟のラムサール条約登録について ラムサール条約とは

東よか干潟のラムサール条約登録について
佐賀市環境部環境政策課
ラムサール条約とは
「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」
※条約が制定されたイランのラムサールにちなみ「ラムサール条約」と呼ばれている。
・目 的:国際的に重要な湿地とそこに生息する水鳥を初めとした生態系の保全
・参加国:168 カ国
登録湿地:2,186 カ所
日本の登録湿地
・日本は、昭和 55 年の釧路湿原を最初の登録地
として、条約に参加し、現在、46 カ所が登録
されている。
・平成 22 年に環境省が選定した条約登録候補地
172 カ所の中に東よか干潟(東与賀海岸)が入
っている。
※環境省と佐賀市は、連携して東よか干潟のラム
サール条約登録を推進している。
日本一のシギ・チドリ(渡り鳥)の飛来地
・東与賀町の有明海沿岸から沖合いの広大な干潟
は、渡り鳥のシギ・チドリ類の日本一の飛来地。
・シギ・チドリ以外の野鳥も数多く飛来しており、
四季を通じて100種類以上の野鳥が見られ
る。
・多くの野鳥が飛来するのは、干潟にエサとなる
ゴカイやカニなどの底性生物や微生物などが
豊富に生息し、生態系が豊かであることを示し
ている。
環境省モニタリング1000 シギ・チドリ類調査
平成25年度冬季調査より
シチメンソウの国内最大の群生地
・東よか干潟は、絶滅が危惧されている塩生植物
シチメンソウの国内最大の群生地。
・海岸沿いの遊歩道約 1,600m に渡りシチメンソ
ウが植生している。
・シチメンソウが赤く色づき美しい11月には、
シチメンソウまつりが開催され、多くの見物客
でにぎわっている。
ラムサール条約に登録するには
○日本のラムサール条約登録の条件
①国際的に重要な干潟としての9つの国際基準のいずれかに該当すること
→東よか干潟は、6つ基準に該当する可能性があると考えらており、条件を十分満たしている。
②国の法令により、将来に渡り自然環境の保全が図られること
→現在、環境省が鳥獣保護法に基づく鳥獣保護区等の指定手続きを行っている。
③地元住民等から登録の賛意が得られること
→市が中心となり、昨年までに利害関係団体に対し、条約登録について説明・調整を行い、賛
意が得られた。
※このまま順調に進めば、今年6月にウルグアイで開催される第12回ラムサール条約締約国会議
(COP12)において、条約登録が実現する。
条約登録の意義と登録後の利活用
○保全・再生
条約登録により、国際的な価値が認めら
れることで、多くの人々が干潟の価値を再
認識し、干潟や有明海の保全・再生のきっ
かけになることが期待できる。
○学習・交流
環境学習の素材としての活用や普及啓発
を進め、干潟に関わる人々が交流すること
により、保全や利活用の輪が広がる。
○賢明な利用(ワイズユース)
条約は、湿地の恵みなどを人々の生活に利
用しながら、人と自然環境が永続的に共存す
る「賢明な利用」を求めている。
条約登録で観光などへの活用の可能性が一
層高まる。