System z Technical Community 社内コミュニティー紹介 System z Technical Community (以下zTC) はSystem z技術者のス 方向のコミュニケーションに努めて います。 キルアップと若手育成の支援を目的 開催され、分科会の成果発表のほか に、エグゼクティブ・スピーチやゲ とした組織横断型のコミュニティー 分科会活動 スト・スピーチ、zTC貢献者への表 として2007年7月に活動を開始 zTCの重要な活動として分科会活 彰を行いました。 し、2014年で7年目に入りました。 動があります。年初にテーマを数 筆者は2012年から3代目のリー 件確定し、メンバーを募集します。 System zに関する技術的なものが ダーを拝命しており、登録メンバー IBM社員とビジネスパートナー様 主でしたが、2013年は新たな試み はIBMグループ社員1,300名以上、 が一緒になって約半年をかけて成果 として「女子会z」という女性限定の ビジネスパートナー様15社120名 物を作成し、活動の成果を全体会議 分科会を立ち上げました。ここで 以上の大所帯となっています(図1) 。 の場で発表するというのが大きな流 はSystem z女性技術者がざっくば ボランタリーのコミュニティーの れです。各分科会にはアドバイザー らんにディスカッションするところ ため運営メンバーも自主参加となっ がアサインされ技術面での支援を行 から始めてもらっています。男子禁 ていますが、日本IBMテクニカル います。2013年は次のような6件 制のため、私も初回の挨拶だけの参 リーダーシップの宇田取締役執行役 の分科会が立ち上がりました。 加でしたが、長期的なキャリアや育 員に当活動のスポンサーとして参加 <2013年分科会テーマ> 児との両立などをテーマとしたディ いただいています。運営体制は、事 ①zEnterprise Systemで実現する スカッションや、先輩女性社員を 務局・ボードメンバー・盛り上げ隊 ハイブリッド・コンピューティング 迎えた座談会を通じて、 「働く女性」 これまでの分科会テーマは ②z災害対策ソリューション検討会 の経験や悩みが共有されました。参 を中心に、年初に活動計画を立案 ③z/OS V2R1移行の価値探求 加メンバーからも非常に好評なため、 し、各タスクの進 は月次の定例会 ④アプリケーション・モダナイゼー 2014年も当分科会を継続していき (インフラ整備・zTCメンバー支援) 議で確認しています。また、ビジネ スパートナー様との会議も四半期ご とに実施し、最新動向の情報提供や zTCへのご要望を伺うといった双 60 2013年度の全体会議は11月に P ROVISION No.81 / Spring 2014 ション分科会 ⑤LEアプリケーション障害解析の コツ ⑥女子会z ます。 さらに2014年は、 「z若手会」と いう35歳以下限定の分科会を立ち 上げます。 参加者には若手ならで 図 1. zTC 登録メンバーの推移と年齢別人員分布 (人) (人) 1400 350 年齢別メンバー数 300 20∼24(歳) 25∼29 30∼34 35∼39 40∼44 45∼49 50∼54 55∼59 60∼64 1200 全体のメンバー数 1000 200 800 150 600 100 400 50 200 0 2007年7月 2009年3月 2010年4月 2011年7月 2012年10月 2013年10月 全体のメンバー数 年齢別メンバー数 250 0 はの視点による価値訴求や提言を でブラウザー・ベースでの作業が可 バーで効率的かつセキュアな運用 発信してもらえればと思っていま 能ですし、Rational製品を使えば が可能な先進的な製品です。 「オー す。もちろんハイエンド・サーバー Javaの技術者がCOBOLアプリケー プン化」のインフラとして、お客様 として圧倒的な技術的優位性をもつ ションを保守することも可能です。 にSystem zを選択肢としてご検討 System zの価値を訴求したテーマ また、ハードウェア管理コンソール いただくためにzTCとして何がで (HMC)の情報をスマートフォンで きるか、といった切り口での活動も は継続して取り上げていきます。 ※ アクセスするアプリケーション も 必要だと考えています。 コミュニティーの今後 提供されています。こういった機能 System z 50周 年 に 当 た る 多くの方にご参加いただいている やツールを検証し、広く知ってもら 2014年、zTCもこの波に乗り、分 一方で、課題もあります。弊社に うこともzTCが果たす役割だと考 科会活動に加えてワークショップや 限った話ではありませんが、z技術 えています。 講演会といったイベントを企画す 者の高齢化は大きな問題となってい 近年ダウンサイジングやレガシー・ る予定です。これからもコミュニ ます。参加メンバーの年齢層を毎年 マイグレーションといった「メイン ティー活動を通じて社内外に有益な 調査していますが、若手メンバーが フレームのオープン化」が加速して 情報を発信し、System zのファン 減少傾向にある一方で40代後半に います。 しかしながら、IBM のメ の増加、メンバーのスキルアップや 多くの技術者が集中しているのです インフレームであるSystem zは他 スキルの継承に貢献してまいります。 (図1) 。 「メインフレームはレガシー 社のメインフレームとは一線を画し で古い」というイメージが払拭しき ており、スケールアップ(垂直統合 れていないのかもしれません。 型)サーバーとして非常に堅牢で高 しかし、System zは常に進化し ※http://ibmremote.com/IBM_Mobile_Systems_ Remote/Welcome.html(英語) 信頼性、高可用性を備えたオープン ています。かつては3270端末(エ 基盤環境を提供することができます。 ミュレーター)でのオペレーション また、CAMS(Cloud、Analytics、 が ほ と ん ど で し た が、 現 在 で は Mobile、Social) といった成長分野 z/OS Management Facility においても、複数サーバーを立て (z/OSMF)という機能を使うこと ることなく、1台のSystem zサー 日本アイ・ビー・エム株式会社 ハイエンドシステム事業 テクニカル・ソリューション モダナイゼーション推進 部長 山田 義昭 Yoshiaki Yamada P ROVISION No.81 / Spring 2014 61
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