講座内容および講師について 第2回 コピーライターT氏の場合「言葉のチカラ、イメージのチカラ。 」 たとえば、 「あなたが好き」という気持ちを伝える言い方は山ほどあります。どう言えば、言 いたいことが強く伝わり、こころに残るでしょう?本を読みましょう。という言葉は子どもた ちに響くでしょうか?図書館においで。という言葉に子どもたちはワクワクするでしょうか? 広告の言葉には意思があります。広告には企みがあります。ひとを動かす意思と企み。そん なコピーライター的な視点とアイデアを、いままでやってきた仕事をとおしてお話しします。 また、なにを言うかも大切だけど、どんなひとが言っているかも、言葉を届かす大切な要素 です。カタブツな図書館に言われるのと、オモシロそうな図書館に言われるのでは、言葉の届 き方が違います。図書館の見られ方を変えれば、言葉の届き方も変わります。 見方を決めるのは、すべてのコンタクトポイントです。チラシの表現だけを変えればよいと 言うものではありません。図書館にとってのコンタクトポイントには、どんなものがあるでし ょう?そこでのコミュニケーションを変えていけば、イメージは変わって行きます。イメージ のチカラは、言葉の届き方を変える。1時間半の時間で、そんなこんなを、お伝えできればと 思います。 講師:コピーライター 田中有史氏 大ヒットとなった「おけいはん」をはじめ、 「NU茶屋町(ネーミング) 」 「EKIMO(ネー ミング) 」など…コピーライターとしての仕事に加え、近年はクリエイティブ・ディレクターと してブランディングやBIに関わる仕事が増えている。 いまも継続中の代表的な仕事は「菊太屋米穀店」 「神戸親和女子大学」 。それぞれ、ブランド イメージを確立するとともに、売り上げや事業の拡大、志願者の大幅増に貢献している。 イギリスの世界的アーチストであるロブ・ライアンを起用した大丸松坂屋のクリスマスもイ メージはすっかり定着した。過去においては、京阪電車「おけいはんキャンペーン」 、あしや本 竹園のBI、FM COCOLO、神戸市立須磨水族園などのブランディングもある。最近は 京都錦市場「冨美家」のブランディングを手がけている。宣伝会議「コピーライター養成講座」 の講師を長年務めるほか、神戸親和女子大学の客員教授も務める。 ブランディング…顧客や消費者にとって価値のあるブランドを構築するための活動。ブランドの特徴や競合する 企業・製品との違いを明確に提示することで、顧客や消費者の関心を高め、購買を促進するこ とを目的とする。消費者との信頼関係を深めることで、ブランドの訴求力が向上し、競合他社 に対して優位に立つことができる。 BI(ビジネス インテリジェンス)…企業内に蓄積された膨大なデータを統合・分析・管理し、企業の意思決 定に活用するシステムや概念の総称。データウエアハウス・データマイニング・オンライン分 析処理などが含まれる。 (ジャパンナレッジ『デジタル大辞泉』より)
© Copyright 2024