N9030A PXAシグナル・アナライザによる 高感度PIM測定

N9030A PXAシグナル・アナライザによる
高感度PIM測定ソリューション
煩雑なPIM測定を最適化する専用ソフトウェアと
超高感度PXAレシーバを使用したシステム PS-X10-100
− 端末から基地局まで 最大 25W(+44dBm) 2 波
− 周波数 700 ∼ 900MHz帯、1500 ∼4000MHz帯
次世代LTE バンド カスタムバンドに柔軟にも対応
− −160dBm 超高感度PXA ベースシステム
− パワーメータ校正 + パワーレベリング機能により、正確なPIM測定
− 自動測定ソフトウェアで効率UP
はじめに
本システムは、
携帯電話基地局及び端末のパッシブ部品の相互変調歪み
(Passive IMD)測定装置です。
PIMとは、携帯電話基地局などで用いられるアンテナ、デュプレクサ、フィ
ルタ、
ケーブル、
コネクタ接合部の接点部分や金属材料の電気的特性の
非直線性が原因で複数のスペクトラム信号を送受信する際に歪が生じ
る現象です。この歪みによって、通信障害や通信品質の低下を招く恐れ
があります。
システム概要
本システムは、以下により構成されています。
−
−
−
−
−
PXAシグナル・アナライザ
EXG・MXGシリーズ信号源 ×2
2ch100W級ハイパワー増幅器
PIMテストセット+LOW PIM LOAD
USBパワーセンサ ×2
(レベリングと各ポートの絶対電力校正に使用)
− 専用システムソフトウェア
PIMテストセットは、携帯電話等で使用される周波数バンドだけでなく
カスタムバンドに対応したモデルを用意することが可能です。内部構成
はカスタム対応ができ、1ポートモデル、2ポートモデルが用意されてい
ます。
測定ソフトウェアは、
システムの絶対電力レベルの校正と、測定時の自動
補正を行ないます。
測定項目は構成により異なります。
リバース&フォ
基地局用デバイスの測定には、
リバースIM3,5,7 …か、
ワードIM3,5,7,…が、主要な測定パラメータとなっています。
携帯用デバイスの測定システムではIM3,5,7,…の他に、IM2や2次高調
波、
トリプルビート測定に対応します。
周波数掃引や時間変動など手動で行うとたいへん時間がかかる測定を
自動化する事ができます。
マルチバンド構成やSパラ・IMDの自動切り替え機能を追加することも可
能です。この場合はスイッチマトリクス・ユニットを追加します。
主な機能・代表値
− テスト信号ハンドリングパワー:
2 波 +22dBm ∼ +44dBm(25W)
− 送信帯域:バンド 700∼900MHz 1700∼4000MHz
任意周波数バンドに対応 − IM3受信帯域 上記バンド以外も柔軟に対応
− IMD:3 次、5 次、
・
・
・Rx帯域に現れるIMを補足
− システム感度:PXA −155dBm以下
− 残留IM
(IM3@20W*2入力時)
: −125dBm
(−168dBc)以下 * 但し使用する終端器に依存
− 基本測定パラメータ: リバース IM3、
フォワードIM3の周波数掃引、時間掃引
(テストセットの構成により異なります)
その他オプションにて、IM2、
トリプルビート、2次高調波
構成 PXAベース標準システム
(テストセットは1ポートモデル)
測定システム・ブロック図(1ポート標準モデル)
測定システム・ブロック図(マルチバンドモデル)
信号源はMXGを2台使用し、独立して設定します。このキャリア
2トーン信号をそれぞれ100W級2chハイパワー・アンプで増幅
し、
テストセット内部で合波、
フィルタリングされ、20W2トーンテ
スト信号として被測定物に印加します。ハイパワーが印加された
被測定物から発生する微小のIMD信号を抽出するために、
フィ
ルタリングしてキャリア信号を十分減衰させ、適切な信号レベル
にした後、
レシーバへと導きます。
2つのバンドに対応した、マルチバンド対応PIMテストセットに対応
します。
リモート操作により、
バンド切り替えを即座に行い、
コネク
タの脱着が原因で低下しやすいIMの再現性を向上させます。
測定ソフトウェアの基本ファンクションは、
システムの校正と印加
レベルの自動補正を行ないます。測定項目はテストセットにより
異なりますが、
リバースIMDか、
リバース&フォワードIMD測定で
す。周波数掃引や時間変動など手動で行うとたいへん時間がか
かる測定を自動化する事ができます。
RF1 IN
10MHz
Ref
PA2
Port 1
V
Rx
Attenuator
(Optional)
Receiver Port
測定システム・ブロック図(2ポートモデル)
Coupler
Hybrid coupler
リバースPIM測定
2ポートのフィルタなどでは、フォワードPIM、
をします。下図は2ポートですが、2ポート以上も対応することが
できます。
RF
OUT
Rx
Duplexer
Load
Load
OUT
Tx
Rx
Duplexer
Filter
RF
OUT
DUT
Tx
Receiver port
Rx
測定システム・外観図(シングルポートモデル)
Receiver
IN
Load
Switch
DUT
Detector Port
Tx
RF 2
Detector port
Rx
Calibration
Duplexer
plane
Load
V
Tx
Duplexer
(1900MHz)
RF2 IN
USB power sensor
N9030A
Tx
RF
OUT
Duplexer
Switch Filter (800MHz)
PA
module
Switch
Passive component module
Coupler
PA Module
PA1
Hybrid coupler
MXG
Hybrid
RF 1 coupler
RF
IN
キャリア周波数範囲、
IM受信範囲をカスタマイズ
本システムは、
各国で規定されている周波数バンドに対応します。
ある規定バンドの受信範囲ではIM3が受信できない場合であって
も、IM受信周波数範囲を通常より広くすることにより、希望のIM
を測定することができます。
任意のTx、
また送信バンドの両サイドをIM受信範囲に設定したり、
Rx周波数を設定することができます。
これにより、研究開発段階で、
カスタム周波数バンドでのIM試験
を実現することができます。
−125dBm以下 低い残留IMD
(IM3)
テストセット
残留IMDレベルは、
測定システム自身が持つIMDで、
IMDの測定
限界を示します。
このシステムで使用されるテストセットの代表値は、
−168dBc以下 ※ です。
システムの構成や周波数帯、
終端器によって、
異なります。
PIM測定ソフトウェアは、ベクトル・ネットワーク・アナライザ
E5072A上で動作し、外部PCを必要としません。
※ 残留IMDレベルは、使用するテストセット、部品、終端器に依存しますので、
全てのバンドで上記の値を保証するものではありません。
− E5072Aを用いた詳細なPIM測定に関しては、
アプリケーション・ノート「Innovative Passive Intermodulation (PIM)
and S-parameter Measurement Solution with the ENA」を
ご参照ください。
− お客様のご要求に応じて最適なご提案を致します。
PIM測定に関するお問い合わせは弊社営業担当、
またはフリーダイアルまで、
お気軽にお問い合わせください。
余裕の低ノイズフロアとPIM測定ソフトウェア操作画面
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Published in Japan, November 25, 2014
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